JP2001092510A - パラレルメカニズムを用いた工作機械の誤差補正方法 - Google Patents
パラレルメカニズムを用いた工作機械の誤差補正方法Info
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Abstract
て、エンドプレートの位置決め誤差を補正する。 【解決手段】 外部に固定されるベースプレートに取り
付けられる複数のアクチュエータによって移動可能に支
えられるエンドプレートを備えたパラレルメカニズムを
用いた工作機械において、エンドプレート上の点と固定
部上の点とを相対円運動させたときの前記各アクチュエ
ータの動作方向が反転する位置における両点間の距離を
測定し、測定値の大きいアクチュエータから順に、測定
値から前記アクチュエータの誤差を推定するステップ
と、1軸ずつ機械の機械寸法を推定するステップと、1
軸ずつ誤差を補正するステップにより、全ての軸の誤差
を補正し、エンドプレートの位置決め誤差を補正する
Description
ムを用いた工作機械における、外部に固定されるベース
プレートに複数のアクチュエータにより移動可能に支持
されるエンドプレートの位置決め誤差の補正方法に関す
るものである。
さ、ジョイントの取り付け位置などの機械寸法は機械パ
ラメータと呼ばれる。複数のアクチュエータであるリン
クでエンドプレートを支え、エンドプレートを位置決め
できるパラレルメカニズムを用いた工作機械において
は、これらの機械パラメータの誤差が工作機械の運動精
度に影響を及ぼす。そして、この機械パラメータの誤差
を補正することが工作機械の運動誤差を補正することに
なる。
演論文集p616の「パラレルメカニズムの静的精度向上の
ための検討(第2報)仮想の順変換式による機構パラメ
ータのキャリブレーション」には、DBB(ダブルボールバ
ー)の測定を行い、仮想の順変換式を想定して最小二乗
法を適用して数値計算を行い、DBBのデータから機械パ
ラメータを求める方法が開示されている。
に、パラレルメカニズムを用いた工作機械では、エンド
プレートの位置決め誤差は、各機械パラメータの誤差が
複数組合わさったものであり、各機械パラメータ各々の
誤差を求めるには多元の連立方程式を解かなければなら
ないなど、各機械パラメータの誤差を求めることは容易
ではないという問題を有していた。
演会講演論文集に開示されたDBBのデータから機械パラ
メータを求める方法においても、パラレルメカニズムを
用いた工作機械の機械パラメータの数は非常に多く、全
ての機械パラメータについて計算しにくく、数値計算を
行う場合収束しにくく、また、値によっては収束せず計
算ができない可能性があるという問題を有していた。
題点に鑑みなされたものであり、その目的とすることろ
はパラレルメカニズムを用いた工作機械において、各ア
クチュエータに関する機械パラメータを誤差の大きいと
思われるアクチュエータより順に1つずつ推定していく
ことで、比較的容易に全ての機械パラメータを推定して
補正し、そのエンドプレートの位置決め誤差を補正する
方法を提供することである。
に、本発明の誤差補正方法は、外部に固定されるベース
プレートと、ベースプレートに取り付けられる複数のア
クチュエータと、複数のアクチュエータによって支えら
れるエンドプレートを備えたパラレルメカニズムを用い
た工作機械の誤差補正方法であって、エンドプレート上
の点と固定部上の点との距離を測定することにより、機
械の位置決め精度を測定し、1軸ずつの誤差情報を抽出
し、1軸ずつ機械の機械寸法を推定し、1軸ずつ誤差を
補正して全ての軸の誤差を補正し、エンドプレートの位
置決め誤差を補正するものである。
と、ベースプレートに取り付けられる複数のアクチュエ
ータと、複数のアクチュエータによって支えられるエン
ドプレートを備えたパラレルメカニズムを用いた工作機
械の誤差補正方法であって、エンドプレート上の点と固
定部上の点とを相対円運動させたときの前記各アクチュ
エータの動作方向が反転する位置における両点間の距離
を測定し、測定値の大きいアクチュエータから順に、測
定値から前記アクチュエータの誤差を推定するステップ
と、1軸ずつ機械の機械寸法を推定するステップと、1
軸ずつ誤差を補正するステップにより、全ての軸の誤差
を補正し、エンドプレートの位置決め誤差を補正するも
のである。
一形態について図面を基に説明する。なお、本発明は日
本機械学会第1回生産加工・工作機械部門講演会講演論
文集のハイブリッドメカニズム型工作機械の精度検定法
に基づいている。
を用いた工作機械の1例としてのパラレルメカニズムと
シリアルメカニズムを併用した構造を持つNC工作機械の
斜視図である。固定部であるベースプレート1には3つ
のジョイント3を介してそれぞれにサーボモータ2が取
り付けられ、それぞれのサーボモータ2にボールねじ4
が取り付けられリンクの役割をしている。エンドプレー
ト6は3つのジョイント5を介してボールねじ4に取り
付けられる。ボールスプライン7はエンドプレート6に
取り付けられ、ジョイント8を介してベースプレート1
に取り付けられる。サーボモータ2によってボールねじ
4のナットを回転させジョイント3とジョイント5の間
のボールねじ4の長さを変えることにより、エンドプレ
ート6を位置決めさせるが、ボールスプライン7によっ
て拘束されるため、空間3自由度の位置決めのみを行う
ことができるパラレルメカニズムとなっている。エンド
プレート6の先端には駆動モータ9と駆動モータ10を
介してエンドエフェクタ11が取り付けられ、駆動モー
タ9と駆動モータ10を回転させることにより空間2自
由度の位置決めを行うことができるシリアルメカニズム
になっている。上述のパラレルメカニズム部分とシリア
ルメカニズム部分を併せて、エンドエフェクタ11を空
間5自由度の位置決めをすることができる。
ボールバー)システムの斜視図である。測定対象である
エンドプレート6の中心に球面座21を固定し、球面座
23は固定部であるテーブル24に固定する。球面座2
1と球面座23の間に両端に球の付いたDBB22を磁力
によって取り付ける。DBB22は長さの変位を測定可能
であり、エンドプレート6を球面座23を中心として円
弧運動させた際にその運動誤差を測定することができ
る。
座23を図1のエンドエフェクタ11に取り付ける。な
お、パラレルメカニズム部分の誤差の補正を行う場合、
エンドプレート6の中心に取り付けるが、エンドエフェ
クタ11はエンドプレート6に2つの駆動モータを介し
て取り付けられており、駆動モータを位置決めさせてお
けば、エンドプレート6の中心に取り付けることと等価
である。
の1例を図3を用いて説明する。パラレルメカニズムの
各リンクを1軸、2軸、…、n(本実施形態では3)軸
とする。パラレルメカニズムの機械パラメータの誤差と
してはアクチュエータのオフセット誤差(ボールねじ長
さの誤差)、エンドプレートにあるジョイントの取り付
け位置誤差、ベースプレートにあるジョイントの取り付
け位置誤差などがあげられる。
測定を、エンドプレートを円弧運動させて、種々の測定
半径Rで複数回行う。テーブル24に対するDBB22の角
度を変えることにより、測定半径Rを変えることができ
る。
定したDBBの誤差を軌跡として描かせる。同時に、それ
ぞれ(1,2,・・・,n軸)のボールねじの運動方向が反転す
る位相角度を求める。ボールねじの運動方向が反転する
位相角度はあらかじめシミュレーションなどにより求め
ておくことができる。
方向が反転する際のDBB誤差が最も大きい軸(i軸)に注
目する。この理由に関しては後に詳しく説明する。
ールねじの運動方向が反転する際のDBBのデータを読み
とる。
ったDBBデータをもとに最小二乗法を用いてi軸に関する
機械パラメータを推定する。
誤差を補正するように機械パラメータの値を変更する。
て、最も誤差の大きい軸から順次繰り返して行ったかを
確認し、全ての軸の機械パラメータの誤差を補正する。
について説明する。DBBの基本式は数1である。
ベクトル ここで、誤差ベクトル(Cx,Cy,Cz)はエンドプレートの実
際の位置と位置の目標値の差である。
p1k, p21,…,p2k, …,p1k,…,pnk)の関係を数2とす
る。
ズムの順運動学を表す関数である。
メータの誤差が存在すれば、エンドプレートの位置決め
誤差は数3になる。
f /∂pijを近似計算できる。
ことにより、i軸の機械パラメータの誤差Δpi1,Δpi2,
…,Δpikを求めることができる。1軸のみについて計算
を行うため、全ての機械パラメータについて行うより求
める機械パラメータの数が少なく、計算しやすいという
メリットがある。数値計算で行う場合収束しやすくな
る。
方向が反転する際のDBB誤差が最も大きい軸に注目した
のは、ボールねじの運動方向が反転する際にほとんどそ
の軸に関する誤差情報しか現れないためであり、以下に
述べることからわかる。本発明の実施例である機械の3
自由度パラレルメカニズム部分について、単一の機械パ
ラメータの誤差(1軸の1つの誤差のみ)のみが存在す
る場合のDBB軌跡をシミュレーションした。図4(a)、
(b)、(c)はそれぞれ、ボールねじ長さの誤差Δp1、ベー
スプレートにあるジョイントの取り付け半径誤差Δp2、
エンドプレートにあるジョイントの取り付け半径誤差Δ
p3がある場合のDBBの軌跡パターンである。各誤差のDBB
の軌跡とも、ボールねじの軸方向(位相角90゜)に対し
て対称形であり、ボールねじが反転した際(位相角90
゜、270゜)に、各誤差の特徴が顕著に現れている。し
たがって、ボールねじの運動方向が反転した際のDBB測
定データΔRを用いて機械パラメータの誤差を推定する
ことができる。
を用いた工作機械の1例として、パラレルメカニズムと
シリアルメカニズムを併用した構造を持つNC工作機械を
あげたが、本発明はこれに限定するものではなく、パラ
レルメカニズムのみの構造でもよく、ボールねじが3本
ではなく6本でもよい。
び2に記載された発明によれば、アクチュエータの1軸
ずつの誤差情報を抽出し、1軸ずつ機械パラメータを推
定することにより、比較的容易に全ての機械パラメータ
を推定することができ、機械パラメータの誤差を補正し
て、パラレルメカニズムを用いた工作機械のエンドプレ
ートの位置決め精度を補正することができる。
を用いた工作機械の1例を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
フローチャートである。
えた場合のDBB軌跡のシミュレーション結果である。
Claims (2)
- 【請求項1】 外部に固定されるベースプレートと、ベ
ースプレートに取り付けられる複数のアクチュエータ
と、複数のアクチュエータによって支えられるエンドプ
レートを備えたパラレルメカニズムを用いた工作機械の
誤差補正方法であって、エンドプレート上の点と固定部
上の点との距離を測定することにより、機械の位置決め
精度を測定し、1軸ずつの誤差情報を抽出し、1軸ずつ
機械の機械寸法を推定し、1軸ずつ誤差を補正して全て
の軸の誤差を補正し、エンドプレートの位置決め誤差を
補正することを特徴とするパラレルメカニズムを用いた
工作機械の誤差補正方法。 - 【請求項2】 外部に固定されるベースプレートと、ベ
ースプレートに取り付けられる複数のアクチュエータ
と、複数のアクチュエータによって支えられるエンドプ
レートを備えたパラレルメカニズムを用いた工作機械の
誤差補正方法であって、エンドプレート上の点と固定部
上の点とを相対円運動させたときの前記各アクチュエー
タの動作方向が反転する位置における両点間の距離を測
定し、測定値の大きいアクチュエータから順に、測定値
から前記アクチュエータの誤差を推定するステップと、
1軸ずつ機械の機械寸法を推定するステップと、1軸ず
つ誤差を補正するステップにより、全ての軸の誤差を補
正し、エンドプレートの位置決め誤差を補正することを
特徴とするパラレルメカニズムを用いた工作機械の誤差
補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27122099A JP3727005B2 (ja) | 1999-09-24 | 1999-09-24 | パラレルメカニズムを用いた工作機械の誤差補正方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102601728A (zh) * | 2012-03-28 | 2012-07-25 | 山东大学 | 数控可转位刀片周边磨削装夹误差自动补偿方法 |
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JP2000288965A (ja) * | 1999-03-31 | 2000-10-17 | Okuma Corp | 測定装置および機械の誤差補正方法 |
-
1999
- 1999-09-24 JP JP27122099A patent/JP3727005B2/ja not_active Expired - Fee Related
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