JP2001091227A - レンズの測定装置およびレンズの測定方法 - Google Patents

レンズの測定装置およびレンズの測定方法

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JP2001091227A
JP2001091227A JP2000011796A JP2000011796A JP2001091227A JP 2001091227 A JP2001091227 A JP 2001091227A JP 2000011796 A JP2000011796 A JP 2000011796A JP 2000011796 A JP2000011796 A JP 2000011796A JP 2001091227 A JP2001091227 A JP 2001091227A
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light beam
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aspherical
measuring
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Yusuke Fukuda
裕介 福田
Takahiro Yamamoto
貴広 山本
Hajime Ichikawa
元 市川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 干渉縞に基づいてレンズに対する測定を行う
レンズの測定装置およびレンズの測定方法に関し、所望
の測定を容易に行うことを目的とする。 【解決手段】 少なくとも一方の面が軸対称非球面であ
る非球面レンズに対し、2つの面の間の偏心を示す固有
偏心を測定する測定装置であって、回折光学素子は、複
数の異なる回折パターンによって、光源から射出される
光束の一部を非球面レンズの一方の面に照射すべき所定
の波面の測定用光束と、非球面レンズの他方の面に照射
すべき所定の波面の測定用光束とに変換し、干渉計は、
光源から射出された光束の一部が参照面に反射された参
照用光束と回折光学素子を介して非球面レンズの各々の
面に反射された測定用光束とを干渉させ、非球面レンズ
の一方の面に対する干渉縞と非球面レンズの他方の面に
対する干渉縞とを形成し、干渉縞に基づいて非球面レン
ズの固有偏心を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、干渉縞に基づいて
レンズに対する測定を行うレンズの測定装置およびレン
ズの測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学装置には、一方の面が球面で
あり他方の面が軸対称非球面である非球面レンズ(以
下、「片面非球面レンズ」と称する。)が多用されてい
る。
【0003】このような片面非球面レンズには、球面の
球心と軸対称非球面の非球面軸とが一致せずに、球面と
軸対称非球面との間に所定の偏心が生じるように設計さ
れるものがある。このような偏心は、球心と非球面軸と
の間のズレ量(角度や距離)に相当し、レンズの外径に
対する非球面軸のズレ量とは異なるため、以下、このよ
うな偏心を「固有偏心」と称する。
【0004】なお、両面が軸対称非球面である非球面レ
ンズ(以下、「両面非球面レンズ」と称する。)の固有
偏心は、各々の非球面軸のズレ量に相当する。このよう
な片面非球面レンズや両面非球面レンズを製造する過程
では、設計値通りの固有偏心が実現されているか否かを
判定するために、各々のレンズの固有偏心を測定する必
要がある。
【0005】図8は、片面非球面レンズの固有偏心を測
定する従来の測定装置の第1の例を示す図である。図8
において、測定装置100には、被検レンズ101(こ
こでは、片面非球面レンズである。)が保持されてお
り、被検レンズ101の軸対称非球面101a側に、非
球面用のフィゾー干渉計102とゾーンプレート103
とが設けられ、被検レンズ101の球面101b側に
は、球面用のフィゾー干渉計104とフィゾーレンズ1
05とが設けられている。なお、測定装置において、非
球面波面に変換するヌル素子として、ヌルレンズを用い
ることもある。
【0006】非球面用のフィゾー干渉計102および球
面用のフィゾー干渉計104は、光源201、半透明鏡
202、コリメータレンズ203、撮像装置204、画
像処理装置205などから構成されている。非球面用の
フィゾー干渉計102では、光源201から射出されて
不図示の参照面に反射された光束(参照用光束に相当す
る。)と、ゾーンプレート103を透過して所定の波面
に変換されて軸対称非球面101aに反射された光束
(測定用光束に相当する。)とが干渉して、干渉縞が形
成される。
【0007】また、球面用のフィゾー干渉計104で
は、光源201から射出されて不図示の参照面に反射さ
れた光束(参照用光束に相当する。)と、フィゾーレン
ズ105を透過し球面波に変換されて被検レンズ101
の球面101bに反射された光束(測定用光束に相当す
る。)とが干渉して、干渉縞が形成される。以下、この
ような測定装置100によって被検レンズ101の固有
偏心を測定する方法を説明する。
【0008】まず、ゾーンプレート103をフィゾー干
渉計102に対して傾きをアライメントしておき、非球
面用のフィゾー干渉計102における干渉縞がヌル化し
て一色の状態(または、それに近い状態)になるように
(以下、このような状態になることを「縞一色」と称す
る。)、不図示の調整機構によって被検レンズ101の
位置や傾きを調整する。また、球面用のフィゾー干渉計
104における干渉縞が縞一色になるように、不図示の
調節機構によってフィゾーレンズ105の位置を調整す
る。ただし、フィゾーレンズ105は、予め、球面用の
フィゾー干渉計104に対して傾きをアライメントして
おく。
【0009】次に、非球面用のフィゾー干渉計102に
おける干渉縞が縞一色を維持するように、不図示の回転
機構によって被検レンズ101を非球面軸に沿って18
0度程度回転させる。球面用のフィゾー干渉計104内
の画像処理装置205は、このような回転によって生じ
た干渉縞の変化を解析することによって、固有偏心を求
める。
【0010】すなわち、測定装置100では、予め、非
球面軸に対してゾーンプレート103のアライメントを
行うと共に、球心に対してフィゾーレンズ105のアラ
イメントを行い、被検レンズ101を非球面軸に沿って
回転することによって生じたフィゾーレンズ105の光
軸と球心とのズレ量に基づいて、固有偏心を測定してい
る。
【0011】また、従来から、レンズの面精度を測定す
る際には、図9に示すような測定装置が用いられてい
る。図9において、測定装置300には、被検レンズ3
01が保持されており、フィゾー干渉計302およびフ
ィゾーレンズ303を備えていると共に、所定の光学系
から成るヌルレンズ304を備えている。また、フィゾ
ー干渉計302は、光源201、半透明鏡202、コリ
メータレンズ203、撮像装置204、画像処理装置2
05などから構成されている。
【0012】このような構成の測定装置300では、フ
ィゾーレンズ303およびヌルレンズ304を透過して
所定の波面(被検面の理想的な面形状に対応する波面)
に変換された光束は、被検面に垂直に入射する。したが
って、フィゾー干渉計302は、光源201から射出さ
れて不図示の参照面に反射された光束と、フィゾーレン
ズ303およびヌルレンズ304を介して被検面に反射
された光束とを干渉させて干渉縞を形成し、その干渉縞
に対して縞解析を行うことによって被検面の面精度を測
定することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8に示す測
定装置100では、非球面用のフィゾー干渉計102と
球面用のフィゾー干渉計104との2つのフィゾー干渉
計が必要であるため、装置全体が大型化するばかりでな
く、低廉化に限界があった。また、測定装置100で
は、固有偏心を測定する度に、ゾーンプレート103や
フィゾーレンズ105のアライメントを行う必要がある
ため、非球面レンズの固有偏心を短時間に測定すること
が難しかった。そのため、測定装置100は、例えば、
非球面レンズの量産段階において、複数の非球面レンズ
の固有偏心を繰り返し測定する工程には適していなかっ
た。
【0014】そこで、請求項1、請求項2、請求項6お
よび請求項7に記載の発明は、簡単な構成で、かつ、迅
速に固有偏心を測定できるレンズの測定装置およびレン
ズの測定方法を提供することを目的とする。
【0015】一方、図9に示す測定装置300に設けら
れたヌルレンズ304は、被検面に照射すべき光束の波
面を、被検面の理想的な面形状に対応する波面に変換す
ることだけを目的として設計されている。そのため、測
定装置300では、被検面を透過した光束が、被検面の
反対の面(以下、単に裏面と称する)に対してどのよう
な角度で入射するかは不明であり、裏面で反射した光束
や裏面を透過した光束を利用して、裏面の面精度の測定
や面精度以外の測定(例えば、固有偏心の測定など)を
行うことは難しい。すなわち、測定装置300による測
定は、被検面の面精度の測定に限定される場合が多かっ
た。
【0016】ところで、測定装置300によって他の測
定を行うために、ヌルレンズ304を交換して被検レン
ズ301に照射する光束の波面を変更する方法が考えら
れる。しかし、ヌルレンズは、高い精度が要求されるの
で構成が複雑であり、設置位置が少しでもずれると、被
検レンズ301に照射する光束の波面を所望の波面に変
換することができない。すなわち、ヌルレンズ304の
交換は、容易に行うことができない。仮に、ヌルレンズ
304の交換が精度良く行えたとしても、交換が行われ
た直後のヌルレンズ304は、透過波面の形状を安定さ
れるために数時間放置しなければならない。
【0017】また、測定装置300によって、被検レン
ズ301の曲率半径の測定や被検レンズ301と不図示
の基準面との位置ずれの測定などを行うために、ヌルレ
ンズ304を取り外し、フィゾーレンズ303を集光す
るものに変更する方法が考えられる。しかし、これらの
測定では、ハード的なセッティングや位置の読み取りに
対して高い精度が要求され、集光レンズなどに対して厳
密な焦点距離などが要求される。そのため、これらの要
求の1つでも満足されない場合、測定装置300では、
ヌルレンズ304が取り外されてフィゾーレンズ303
が集光するものに交換されても、被検レンズ301の曲
率半径や被検レンズ301と不図示の基準面との位置ず
れなどの測定を精度良く行うことはできない。
【0018】すなわち、測定装置300では、ヌルレン
ズ304を交換したり取り外しても、被検面の面精度の
測定以外の測定を行うことは困難であった。そこで、請
求項3ないし請求項5に記載の発明は、簡単な構成で所
望の測定を迅速に行うことができるレンズの測定装置お
よびレンズの測定方法を提供することを目的とする。
【0019】すなわち、請求項1ないし請求項7に記載
の発明は、所望の測定を容易に行うことを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のレンズ
の測定装置は、少なくとも一方の面が軸対称非球面であ
る非球面レンズに対し、2つの面の間の偏心を示す固有
偏心を測定するレンズの測定装置であって、光源から射
出される光束の一部を、非球面レンズの一方の面に照射
すべき所定の波面の測定用光束と、非球面レンズの他方
の面に照射すべき所定の波面の測定用光束とに変換する
複数の異なる回折パターンを有する回折光学素子と、光
源から射出された光束の一部が参照面に反射された参照
用光束と回折光学素子を介して非球面レンズの各々の面
に反射された測定用光束とを干渉させ、非球面レンズの
一方の面に対する干渉縞と非球面レンズの他方の面に対
する干渉縞とを形成し、干渉縞に基づいて非球面レンズ
の固有偏心を測定する干渉計とを備えたことを特徴とす
る。
【0021】請求項2に記載のレンズの測定方法は、少
なくとも一方の面が軸対称非球面である非球面レンズに
対し、2つの面の間の偏心を示す固有偏心を測定するレ
ンズの測定方法であって、光源から射出される光束を、
参照面に反射される参照用光束と、複数の異なる回折パ
ターンを有する回折光学素子を介して前記非球面レンズ
の各々の面に反射される測定用光束とに分割し、前記測
定用光束の一部を、前記非球面レンズの一方の面に照射
し、かつ、該非球面レンズの他方の面に照射し、該非球
面レンズの一方の面に対する干渉縞と該非球面レンズの
他方の面に対する干渉縞とを異なる位置に形成し、該干
渉縞に基づいて該非球面レンズの固有偏心を測定するこ
とを特徴とする。
【0022】すなわち、請求項1および請求項2に記載
の発明では、回折光学素子が有する異なる回折パターン
によって、光源から射出される光束の一部を、非球面レ
ンズの一方の面に対する測定用光束と、非球面レンズの
他方の面に対する測定用光束とに変換することができ、
干渉計は、非球面レンズの一方の面に対する干渉縞と非
球面レンズの他方の面に対する干渉縞とを同時に形成
し、これらの干渉縞に基づいて非球面レンズの固有偏心
を測定することができる。
【0023】このように、請求項1に記載の発明にかか
わるレンズの測定装置および請求項2に記載の発明にか
かわるレンズの測定方法は、回折光学素子や干渉計を複
数備えることなく、固有偏心を測定することができる。
請求項3に記載のレンズの測定装置は、入射する光束を
特定の波面の光束に変換するヌルレンズと、光源から射
出されて前記ヌルレンズによって変換された光束を被検
レンズに照射すべき第1の測定用光束とし、該被検レン
ズに反射された第1の測定用光束と該光源から射出され
て参照面に反射された参照用光束とを干渉させて干渉縞
を形成し、該干渉縞に基づいて該被検レンズに対する特
定の測定を行う干渉計とを備えたレンズの測定装置にお
いて、前記ヌルレンズに入射する光束、または、該ヌル
レンズから射出された光束を所定の波面の光束に変換す
る回折パターンを有する回折光学素子を備え、前記干渉
計は、前記光源から射出されて前記ヌルレンズと前記回
折光学素子が有する回折パターンとを介して変換された
光束を第2の測定用光束として干渉縞を形成し、前記測
定とは異なる測定を行うことを特徴とする。
【0024】請求項4に記載のレンズの測定装置は、入
射する光束を特定の波面の光束に変換するヌルレンズ
と、光源から射出されて前記ヌルレンズによって変換さ
れた光束を被検レンズに照射すべき第1の測定用光束と
し、該被検レンズに反射された第1の測定用光束と該光
源から射出されて参照面に反射された参照用光束とを干
渉させて干渉縞を形成し、該干渉縞に基づいて該被検レ
ンズに対する特定の測定を行う干渉計とを備えたレンズ
の測定装置において、入射する光束を所定の波面の光束
に変換する回折パターンを有する回折光学素子を、前記
参照面と前記ヌルレンズとの間、または、該ヌルレンズ
と前記被検レンズとの間に保持する保持部材を備え、前
記干渉計は、前記保持部材に回折光学素子が保持されて
いる場合、前記光源から射出されて前記ヌルレンズと該
回折光学素子が有する回折パターンとを介して変換され
た光束を第2の測定用光束として干渉縞を形成し、前記
測定とは異なる測定を行うことを特徴とする。
【0025】請求項5に記載のレンズの測定方法は、光
源から射出されてヌルレンズによって特定の波面に変換
された光束を被検レンズに照射すべき第1の測定用光束
とし、該被検レンズに反射された第1の測定用光束と該
光源から射出されて参照面に反射された参照用光束とを
干渉させて干渉縞を形成し、該干渉縞に基づいて該被検
レンズに対する特定の測定を行うレンズの測定方法にお
いて、入射する光束を所定の波面の光束に変換する回折
パターンを有する回折光学素子が、前記参照面と前記ヌ
ルレンズとの間、または、該ヌルレンズと前記被検レン
ズとの間に挿入されると、前記光源から射出されて前記
ヌルレンズと該回折光学素子が有する回折パターンとを
介して変換された光束を第2の測定用光束として干渉縞
を形成し、前記測定とは異なる測定を行うことを特徴と
する。
【0026】すなわち、請求項3ないし請求項5に記載
の発明では、回折光学素子が挿入されている状態では、
第1の測定用光束による測定とは異なる測定(第2の測
定用光束による測定)を行うことができる。そのため、
請求項3ないし請求項5に記載の発明では、回折光学素
子が有する回折パターンの幅、つまり、1次回折角を任
意の角度に設定するこにより、ヌルレンズを交換したり
取り外すことなく、所望の測定を行うことが可能であ
る。
【0027】請求項6に記載のレンズの測定装置は、レ
ンズの2つの面の間の偏心を示す固有偏心を測定するレ
ンズの測定装置であって、光源から射出される光束の一
部を、前記レンズの一方の面に照射すべき所定の波面の
測定用光束と、該レンズの他方の面に照射すべき所定の
波面の測定用光束とに変換する複数の異なる回折パター
ンを有する回折光学素子と、光源から射出される光束の
一部が参照面に反射された参照用光束と、回折光学素子
を介して前記レンズの各々の面に反射された測定用光束
とを干渉させ、該レンズの一方の面に対する干渉縞と該
レンズの他方の面に対する干渉縞とを形成し、該干渉縞
に基づいて該レンズの固有偏心を測定する干渉計とを備
えたことを特徴とする。
【0028】請求項7に記載のレンズの測定方法は、レ
ンズの2つの面の間の偏心を示す固有偏心を測定するレ
ンズの測定方法であって、光源から射出される光束を、
参照面に反射される参照用光束と、複数の異なる回折パ
ターンを有する回折光学素子を介して前記レンズの各々
の面に反射される測定用光束とに分割し、前記測定用光
束の一部を、前記レンズの一方の面に照射し、かつ、該
レンズの他方の面に照射し、該レンズの一方の面に対す
る干渉縞と該レンズの他方の面に対する干渉縞とを異な
る位置に形成し、該干渉縞に基づいて該レンズの固有偏
心を測定することを特徴とする。
【0029】ここで、上記発明に関連する5つの発明
(《1》〜《5》)を開示する。 《1》:請求項3または請求項4に記載のレンズの測定
装置において、前記回折光学素子は、一部の領域に回折
パターンを有する、または、複数種類の回折パターンを
異なる領域に有することを特徴とするレンズの測定装
置。 《2》:請求項3、請求項4、《1》の何れか1つに記
載のレンズの測定装置において、前記回折光学素子が有
する回折パターンは、前記被検レンズの2つの面のう
ち、前記第1の測定用光束が照射される面とは異なる面
に、前記第2の測定用光束が照射するように、該回折光
学素子に入射する光束の波面を変換し、前記干渉計は、
第1の測定用光束による干渉縞と第2の測定用光束によ
る干渉縞とに基づいて前記被検レンズの2つの面の間の
偏心を示す固有偏心の測定を行うことを特徴とするレン
ズの測定装置。
【0030】《3》:請求項3、請求項4、《1》の何
れか1つに記載のレンズの測定装置において、前記回折
光学素子が有する回折パターンは、前記第1の測定用光
束が発散する場合、前記第2の測定用光束が一旦集光
し、該第1の測定用光束が集光する場合、該第2の測定
用光束が発散するように、該回折光学素子に入射する光
束の波面を変換し、前記干渉計は、前記第1の測定用光
束による干渉縞に基づく測定と、前記第2の測定用光束
による干渉縞に基づく測定とを比較することによって、
前記被検レンズの曲率半径または該被検レンズと所定の
基準原器との位置ずれを測定することを特徴とするレン
ズの測定装置。
【0031】《4》:請求項5に記載のレンズの測定方
法において、前記被検レンズの2つの面のうち、前記第
1の測定用光束が照射される面とは異なる面に、前記第
2の測定用光束が照射するように、入射する光束の波面
を変換する回折パターンを有する回折光学素子が挿入さ
れると、該第1の測定用光束による干渉縞と該第2の測
定用光束による干渉縞とに基づいて前記被検レンズの2
つの面の間の偏心を示す固有偏心の測定を行うことを特
徴とするレンズの測定方法。
【0032】《5》:請求項5に記載のレンズの測定方
法において、前記第1の測定用光束が発散する場合、前
記第2の測定用光束が一旦集光し、該第1の測定用光束
が集光する場合、該第2の測定用光束が発散するよう
に、該回折光学素子に入射する光束の波面を変換する回
折パターンを有する回折光学素子が挿入されると、該第
1の測定用光束による干渉縞に基づく測定と、該第2の
測定用光束による干渉縞に基づく測定とを比較すること
によって、前記被検レンズの曲率半径または該被検レン
ズと所定の基準原器との位置ずれを測定することを特徴
とするレンズの測定方法。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施形態について詳細を説明する。図1は、本発明に対
応する第1の実施形態を示す図である。なお、第1の実
施形態は、請求項1、請求項2、請求項6および請求項
7に記載の発明に対応する実施形態である。
【0034】図1(1)は、本実施形態の測定装置10
の構成を示している。図1(1)において、測定装置1
0は、回折光学素子の一種であるゾーンプレート11と
フィゾー干渉計12とを備えている。なお、フィゾー干
渉計12は、図8に示す非球面用のフィゾー干渉計10
2と同様に、光源、半透明鏡、コリメータレンズ、撮像
装置、画像処理装置などから構成されているが、ここで
は、図示を省略する。
【0035】また、測定装置10は、被検レンズ13
(ここでは、軸対称非球面13aと球面13bとからな
る片面非球面レンズである。)を、軸対称非球面13a
がゾーンプレート11側に向くように保持している。ゾ
ーンプレート11は、2つの領域(11a、11b)を
有し、これらの2つの領域(11a、11b)には、そ
れぞれ異なる回折パターンが形成されている。図1
(2)は、このような2つの領域(11a、11b)の
形状および位置を示している。
【0036】フィゾー干渉計12では、ゾーンプレート
11の領域11aに対応する参照面の領域(図示省略)
で反射された光束(参照用光束に相当する。)と、ゾー
ンプレート11の領域11aを透過して所定の波面に変
換されて軸対称非球面13aの所定の領域で反射された
光束(請求項1、請求項2、請求項6および請求項7の
測定用光束に相当する。)とが干渉して、干渉縞(以
下、「非球面干渉縞」と称する。)が形成される。ま
た、フィゾー干渉計12では、ゾーンプレート11の領
域11bに対応する参照面の領域(図示省略)で反射さ
れた光束(参照用光束に相当する。)と、ゾーンプレー
ト11の領域11bを透過して所定の波面に変換されて
球面13bの所定の領域で反射された光束(請求項1、
請求項2、請求項6および請求項7の測定用光束に相当
する。)とが干渉して、干渉縞(以下、「球面干渉縞」
と称する。)が形成される。
【0037】すなわち、フィゾー干渉計12では、図1
(3)のように、非球面干渉縞と球面干渉縞とが同時に
形成される。ここで、ゾーンプレート11の2つの領域
(11a、11b)に形成される回折パターンについて
説明する。
【0038】まず、領域11aには、固有偏心が存在し
ない仮想の片面非球面レンズ(ただし、軸対称非球面が
被検レンズ13の設計値通りに形成されている必要があ
る。)を、非球面軸および球心がゾーンプレート11に
直交するように保持した状態において、非球面干渉縞が
縞一色となるような回折パターンが形成されている。ま
た、領域11bには、上述した仮想の片面非球面レンズ
を同様に保持した状態において、球面干渉縞が縞一色と
なるような回折パターンが形成されている。
【0039】すなわち、本実施形態において、領域11
aから射出される非球面波の軸と、領域11bから射出
される球面波の軸とは、一致していることになる。以
下、測定装置10によって被検レンズ13の固有偏心を
測定する方法を説明する。まず、被検レンズ13を測定
装置10内に保持する。なお、この時、ゾーンプレート
11のアライメントは、フィゾー干渉計12のみに対し
て行う。
【0040】このように被検レンズ13が保持されてい
る状態において、フィゾー干渉計12内の不図示の画像
処理装置は、非球面干渉縞と球面干渉縞とを解析し、
「非球面波の軸と非球面軸とのズレ量」および「球面波
の軸と球心とのズレ量」を求めて、これらのズレ量に基
づいて、非球面軸と球心との相対的なズレ量である固有
偏心を求める。
【0041】すなわち、本実施形態では、干渉縞の解析
に先立ち、ゾーンプレート11のアライメントや被検レ
ンズ13の回転を行う必要がないため、被検レンズ13
の固有偏心を迅速に測定することができる。また、本実
施形態では、1つのフィゾー干渉計によって、固有偏心
を測定することができるため、2つのフィゾー干渉計が
必要であった従来の測定装置100と比較して、小型化
および低廉化がはかられる。
【0042】図2は、本発明に対応する第2の実施形態
を示す図である。なお、第2の実施形態は、請求項1、
請求項2、請求項6および請求項7に記載の発明に対応
する実施形態である。図2(1)は、本実施形態の測定
装置20の構成を示している。図2(1)において、測
定装置20は、回折光学素子の一種であるゾーンプレー
ト21とフィゾー干渉計22とを備えている。なお、フ
ィゾー干渉計22は、図8に示す非球面用のフィゾー干
渉計102と同様に、光源、半透明鏡、コリメータレン
ズ、撮像装置、画像処理装置などから構成されている
が、ここでは、図示を省略する。
【0043】また、測定装置20は、第1の実施形態と
同様の被検レンズ13を、軸対称非球面13aがゾーン
プレート21側に向くように保持している。ゾーンプレ
ート21は、2つの領域(21a、21b)を有し、こ
れらの2つの領域(21a、21b)には、それぞれ異
なる回折パターンが形成されている。図2(2)は、こ
のような2つの領域(21a、21b)の形状および位
置を示している。すなわち、2つの領域は、第1の実施
形態では、輪帯状または円形状であったのに対し、第2
の実施形態では、半円形状である。
【0044】なお、領域21aには、第1の実施形態と
同様に、固有偏心が存在しない仮想の片面非球面レンズ
(ただし、軸対称非球面が被検レンズ13の設計値通り
に形成されている必要がある。)を、非球面軸および球
心がゾーンプレート21に直交するように保持した状態
において、非球面干渉縞が縞一色となるような回折パタ
ーンが形成されている。また、領域21bには、上述し
た仮想の片面非球面レンズを同様に保持した状態におい
て、球面干渉縞が縞一色となるような回折パターンが形
成されている。すなわち、本実施形態において、領域2
1aから射出される非球面波の軸と、領域21bから射
出される球面波の軸とは、一致していることになる。
【0045】フィゾー干渉計22では、ゾーンプレート
21の領域21aに対応する参照面の領域(図示省略)
で反射された光束(参照用光束に相当する)と、ゾーン
プレート21の領域21aを透過して所定の波面に変換
されて軸対称非球面13aの所定の領域で反射された光
束(請求項1、請求項2、請求項6および請求項7の測
定用光束に相当する。)とが干渉して、非球面干渉縞が
形成される。また、フィゾー干渉計22では、ゾーンプ
レート21の領域21bに対応する参照面の領域(図示
省略)で反射された光束と、ゾーンプレート21の領域
21bを透過して所定の波面に変換されて球面13bの
所定の領域で反射された光束とが干渉して、球面干渉縞
が形成される。
【0046】すなわち、フィゾー干渉計22では、図2
(3)のように、非球面干渉縞と球面干渉縞とが同時に
形成される。したがって、本実施形態では、被検レンズ
13が上述したように保持されている状態において、フ
ィゾー干渉計22内の不図示の画像処理装置は、非球面
干渉縞と球面干渉縞とを解析し、「非球面波の軸と非球
面軸とのズレ量」および「球面波の軸と球心とのズレ
量」を求めて、これらのズレ量に基づいて、非球面軸と
球心との相対的なズレ量である固有偏心を求める。
【0047】すなわち、本実施形態では、干渉縞の解析
に先立ち、ゾーンプレート21のアライメントや被検レ
ンズ13の回転を行う必要がないため、第1の実施形態
と同様に、被検レンズ13の固有偏心を迅速に測定する
ことができる。また、本実施形態では、第1の実施形態
と同様に、1つのフィゾー干渉計によって、固有偏心を
測定することができるため、2つのフィゾー干渉計が必
要であった従来の測定装置100と比較して、小型化お
よび低廉化がはかられる。
【0048】なお、本実施形態において、被検レンズ1
3を非球面波の軸や球面波の軸に沿って180度程度回
転させると、回転が行われる前と後とでは、被検レンズ
13の異なる領域の形状に対する非球面干渉縞および球
面干渉縞が形成されることになる。そのため、本実施形
態では、このような回転によって2種類の非球面干渉縞
および球面干渉縞を得ることができ、縞解析を行う際の
情報量を増加させることができる。
【0049】すなわち、本実施形態では、被検レンズ1
3を回転させずに固有偏心を求めることもできるが、被
検レンズ13を回転させることによって、固有偏心の測
定の精度を向上させることが可能である。ところで、上
述した各実施形態において、測定装置10、20によっ
て被検レンズ13の固有偏心を測定する方法は、上述し
た方法に限らず、例えば、予め、非球面干渉縞が縞一色
となるように被検レンズ13の位置や傾きを調節するこ
とによってアライメントを行い、「球面波の軸と球心と
のズレ量」を求め、そのズレ量に基づいて固有偏心を求
める方法であっても良い。なお、このような方法では、
アライメントは行われるが、アライメントに要する時間
は従来の測定装置100よりも大幅に短縮することがで
きるため、固有偏心を迅速に測定することができる。
【0050】また、上述した各実施形態では、縞解析の
対象となる非球面干渉縞および球面干渉縞の形状が異な
るため、第1の実施形態と第2の実施形態とでは異なる
測定装置10、20を用いて説明を行ったが、例えば、
ゾーンプレートの種類を識別して、各々のゾーンプレー
トに対応する縞解析を行うフィゾー干渉計を備えた測定
装置を用いれば、第1の実施形態と第2の実施形態とを
同一の測定装置で実現することができる。
【0051】なお、このように、様々な形状の非球面干
渉縞および球面干渉縞を解析することができる測定装置
では、被検レンズ13の形状に適したゾーンプレートを
用いることができるため、固有偏心の測定の精度を向上
することが可能である。また、上述した各実施形態で
は、非球面波の軸と球面波の軸とが一致するような2つ
の回折パターンが形成されていることを前提として、固
有偏心を測定する方法を説明したが、非球面波の軸と球
面波の軸とは、回折パターンの形成の過程で発生する誤
差などによって、必ずしも一致しない。そのため、上述
した各実施形態では、予め、非球面波の軸と球面波の軸
とのズレ量を測定しておき、縞解析によって求められた
固有偏心を、そのズレ量によって補正しても良い。
【0052】ここで、非球面波の軸と球面波の軸とのズ
レ量を求める方法を示す。例えば、測定装置10、20
がゾーンプレート11、21用の調節機構や被検レンズ
13用の回転機構を有している場合、非球面干渉縞が縞
一色となるように、調節機構によってゾーンプレート1
1、21の位置や傾きを調整する。そして、非球面干渉
縞が縞一色を維持するように、回転機構によって被検レ
ンズ13を回転させつつ、異なる回転角における固有偏
心を測定し、回転角と固有偏心の変化量との関係に基づ
き上述したズレ量を求める。また、設計値通りに形成さ
れた理想的な片面非球面レンズの固有偏心を、上述した
各実施形態の測定装置10、20と、従来の測定装置1
00とによって測定し、各々の測定装置によって測定さ
れた固有偏心を比較することによって、上述したズレ量
を求める。なお、このようなズレ量は、一旦求めておけ
ば、固有偏心の測定を行う度に求める必要はない。
【0053】さらに、上述した各実施形態では、被検レ
ンズの軸対称非球面と球面とは、凹面であるが、ゾーン
プレート11、21の回折パターンを変更することによ
って、軸対称非球面や球面が凸面である被検レンズにつ
いても、固有偏心を測定することができる。また、上述
した各実施形態では、片面非球面レンズの固有偏心を測
定したが、ゾーンプレート11、21の回折パターンを
変更することによって、両面非球面レンズの固有偏心を
測定することができる。
【0054】さらに、上述した各実施形態では、被検レ
ンズ13は、軸対称非球面がフィゾー干渉計12、22
側に向くように保持されているが、ゾーンプレート1
1、21の回折パターンを変更すれば、球面がフィゾー
干渉計12、22側に向くように保持された場合であっ
ても、被検レンズ13の固有偏心を測定することができ
る。なお、被検レンズ13の何れの面をフィゾー干渉計
12、22側に向けるかは、固有偏心の測定や回折パタ
ーンの設計などの容易さを考慮して決定すれば良い。
【0055】また、上述した各実施形態において、ゾー
ンプレート11、21は、非球面波が射出される領域
(図1(2)の11a、図2(2)の21aに相当す
る。)と球面波が射出される領域(図1(2)の11
b、図2(2)の21bに相当する。)とを1つずつ有
しているが、このような領域は、例えば、図3に示しよ
うに複数存在しても良い。
【0056】さらに、上述した各実施形態では、ゾーン
プレート11、21上に形成される2つの回折パターン
によって形成される非球面縞と球面縞とを用い、「非球
面波の軸と非球面軸とのズレ量」と「球面波の軸と球心
とのズレ量」との2つの値を同時に求めているが、この
ように、異なる用途の回折パターンを1つのゾーンプレ
ート上に形成する技術は、測定装置10、22に限ら
ず、図4のような測定装置30にも適用することが可能
である。
【0057】図4において、測定装置30は、ゾーンプ
レート31とフィゾー干渉計32と反射鏡33とから成
り、ゾーンプレート31と反射鏡33との間に保持され
る被検レンズ34(ここでは、球面34a、球面34b
から成る球面レンズである。)のガラスの均一性を測定
するが、ゾーンプレート31の領域31aには、被検レ
ンズ34のアライメントを行う際の回折パターンが形成
され、ゾーンプレート31の領域31bには、被検レン
ズ34の透過率を測定する際の回折パターンが形成され
ている。なお、このような測定装置30では、被検レン
ズ34を外径に沿って180回転させ、干渉縞の変化を
解析することによって、被検レンズ34の外径に対する
光軸のズレ量を求めることもできる。
【0058】図5は、本発明に対応する第3の実施形態
を示す図である。なお、第3の実施形態は、請求項3お
よび請求項5に記載の発明に対応し、被検レンズの固有
偏心を測定する実施形態である。また、図5では、図9
に示すものと機能および構成が同じものについては、同
じ符号を付与する。図5において、測定装置40は、フ
ィゾー干渉計41とフィゾーレンズ303とを備えると
共に、中央部に所定の回折パターン42を有するゾーン
プレート43を備えている。また、測定装置40は、被
検レンズ301(ここでは、軸対称非球面301aと球
面301bとからなる片面非球面レンズとする。)を、
軸対称非球面301aがヌルレンズ304側に向くよう
に保持している。
【0059】なお、フィゾー干渉計41は、図9に示す
フィゾー干渉計302と同様に、光源、半透明鏡、コリ
メータレンズ、撮像装置、画像処理装置などから構成さ
れているが、ここでは、図示を省略する。このような構
成の測定装置40において、フィゾー干渉計41では、
ゾーンプレート43の周辺部(回折パターン42が存在
しない領域)に対応する参照面の領域(図示省略)で反
射された光束(参照用光束に相当する。)と、ゾーンプ
レート43の周辺部を透過してヌルレンズ304によっ
て所定の波面(非球面波)に変換されて軸対称非球面3
01aの所定の領域で反射された光束(請求項3および
請求項5の第1の測定用光束に相当する。)とが干渉
し、干渉縞(以下、「非球面干渉縞」と称する。)が形
成される。また、フィゾー干渉計41では、ゾーンプレ
ート43の中央部(回折パターン42を有する領域)に
対応する参照面の領域(図示省略)で反射された光束
(参照用光束に相当する。)と、回折パターン42およ
びヌルレンズ304によって所定の波面(球面波)に変
換されて球面301bの所定の領域で反射された光束
(請求項3および請求項5の第2の測定用光束に相当す
る。)とが干渉し、干渉縞(以下、「球面干渉縞」と称
する。)が形成される。
【0060】すなわち、フィゾー干渉計41では、第1
の実施形態と同様に、非球面干渉縞と球面干渉縞とが同
時に形成される。ただし、本実施形態では、第1の実施
形態における図1(3)と異なり、球面干渉縞は非球面
縞の中央部に形成される。なお、本実施形態では、回折
パターン42は、固有偏心が存在しない仮想の片面非球
面レンズ(ただし、軸対称非球面が被検レンズ301の
設計値通りに形成されている必要がある。)を、非球面
軸および球心がゾーンプレート43に直交するように備
えられた状態において、球面干渉縞が縞一色となるよう
な回折パターンである。
【0061】したがって、本実施形態では、第1の実施
形態と同様に、非球面干渉縞と球面干渉縞とを解析する
ことによって、被検レンズ301の固有偏心を測定する
ことができる。以上説明したように、本実施形態では、
ヌルレンズ304を交換したり取り外すことなく、所定
の回折パターン42を有するゾーンプレート43を設け
るという簡単な構成で、被検レンズ301の固有偏心を
確実に測定することができる。
【0062】なお、本実施形態では、回折パターンがゾ
ーンプレートの中央部に設けられているため、球面干渉
縞は非球面縞の中央部に形成されるが、球面干渉縞が形
成される領域と非球面縞が形成される領域とがフィゾー
干渉計41によって認識できれば、回折パターンは如何
なる領域に設けられても良い。例えば、ゾーンプレート
の右半分に半円状の回折パターンが設けられた場合、球
面干渉縞と非球面縞とは、第2の実施形態における図2
(3)と同様に形成されることになる。
【0063】図6は、本発明に対応する第4の実施形態
を示す図である。なお、第4の実施形態は、請求項4お
よび請求項5に記載の発明に対応し、被検レンズの固有
偏心を測定する実施形態である。また、図6では、図9
に示すものと機能および構成が同じものについては、同
じ符号を付与する。図6において、測定装置50は、フ
ィゾー干渉計51とフィゾーレンズ303とゾーンプレ
ート保持部52とヌルレンズ304とを備えている。ま
た、測定装置50は、所定の回折パターン53を有する
ゾーンプレート54をゾーンプレート保持部52に保持
しており(ただし、ゾーンプレート54は、挿脱可能で
ある。)、第3の実施形態と同様に、被検レンズ301
を保持している。
【0064】なお、フィゾー干渉計51は、図9に示す
フィゾー干渉計302と同様に、光源、半透明鏡、コリ
メータレンズ、撮像装置、画像処理装置などから構成さ
れているが、ここでは、図示を省略する。
【0065】このような構成の測定装置50において、
ゾーンプレート54が取り外されている場合、フィゾー
干渉計51では、参照面(図示省略)で反射された光束
(参照用光束に相当する。)と、ヌルレンズ304によ
って所定の波面(非球面波)に変換されて軸対称非球面
301aで反射された光束(図6の点線を光路とする光
束:請求項4および請求項5の第1の測定用光束に相当
する。)とが干渉し、干渉縞(以下、「非球面干渉縞」
と称する。)が形成される。
【0066】一方、ゾーンプレート54が挿入されてい
る場合、フィゾー干渉計51では、参照面(図示省略)
で反射された光束(参照用光束に相当する。)と、回折
パターン53およびヌルレンズ304によって所定の波
面(球面波)に変換されて球面301bで反射された光
束(図6の実線を光路とする光束:請求項4および請求
項5の第2の測定用光束に相当する。)とが干渉し、干
渉縞(以下、「球面干渉縞」と称する。)が形成され
る。
【0067】すなわち、フィゾー干渉計51では、ゾー
ンプレート54を挿脱することによって、球面干渉縞と
非球面干渉縞とが形成される。なお、本実施形態では、
回折パターン53は、固有偏心が存在しない仮想の片面
非球面レンズ(ただし、軸対称非球面が被検レンズ30
1の設計値通りに形成されている必要がある。)を、非
球面軸および球心がゾーンプレート54に直交するよう
に保持された状態において、球面干渉縞が縞一色となる
ような回折パターンである。
【0068】したがって、本実施形態では、非球面干渉
縞と球面干渉縞とを解析することによって、被検レンズ
301の固有偏心を測定することができる。ただし、本
実施形態では、上述した各実施形態と異なり、球面干渉
縞と非球面干渉縞とは同時に形成されないため、回折パ
ターン53およびヌルレンズ304を介して球面301
bに照射される球面波の軸を、ヌルレンズ304を介し
て軸対称非球面301aに照射される非球面波の軸に一
致させておく必要がある。
【0069】以上説明したように、本実施形態では、ヌ
ルレンズ304を交換したり取り外すことなく、所定の
回折パターン53を有するゾーンプレート54を挿入す
るという簡単な構成で、被検レンズ301の固有偏心を
確実に測定することができる。なお、第3の実施形態お
よび第4の実施形態では、被検レンズの球面は、凹面で
あるが、回折パターンを変更することによって、球面が
凸面である被検レンズについても、固有偏心を測定する
ことができる。また、両面非球面レンズの固有偏心を測
定することができる。
【0070】図7は、本発明に対応する第5の実施形態
を示す図である。なお、第5の実施形態は、請求項4お
よび請求項5に記載の発明に対応し、「被検レンズの曲
率半径」や「被検レンズと基準原器との位置ずれ」を測
定する実施形態である。また、図7では、図9に示すも
のと機能および構成が同じものについては、同じ符号を
付与する。
【0071】図7において、測定装置60は、フィゾー
干渉計61とフィゾーレンズ303とゾーンプレート保
持部52とヌルレンズ304とを備えている。また、測
定装置60は、所定の回折パターン62を有するゾーン
プレート63をゾーンプレート保持部52に保持してお
り(ただし、ゾーンプレート63は、挿脱可能であ
る。)、第4の実施形態と同様に、被検レンズ301を
保持している。さらに、「被検レンズと基準原器との位
置ずれ」を測定する場合、測定装置60は、被検レンズ
301の球面301b側に基準原器75を備えている。
【0072】なお、フィゾー干渉計61は、図9に示す
フィゾー干渉計302と同様に、光源、半透明鏡、コリ
メータレンズ、撮像装置、画像処理装置などから構成さ
れているが、ここでは、図示を省略する。また、測定装
置60は、フィゾー干渉計61内の画像処理装置による
縞解析の結果に応じて被検レンズ301の位置を調整す
る調整機構を備える共に、その調整機構による被検レン
ズ301の移動量(図7の測長Bに相当する。)や被検
レンズ301と基準原器75との距離(図7の測長Aに
相当する。)を測定する測長系を備え、このような測長
系による測定の結果に応じて「被検レンズ301の曲率
半径」や「被検レンズ301と基準原器75との位置ず
れ(図7の測長A−測長Bに相当する。)」を算出する
演算部を備えているが、ここでは、図示を省略する。
【0073】ところで、本実施形態において、フィゾー
干渉計61内の光源から射出されて回折パターン53お
よびヌルレンズ304を透過した光束は、図7に点線で
示すように、予め決められた焦点位置で一旦集光するも
のとする。以下、測定装置60によって被検レンズ30
1の曲率半径を測定する方法を説明する。
【0074】まず、ゾーンプレート63が挿入されてい
る場合、フィゾー干渉計61では、参照面(図示省略)
で反射された光束(参照用光束に相当する。)と、回折
パターン62およびヌルレンズ304によって焦点位置
で集光されて軸対称非球面301aで反射された光束
(請求項4および請求項5の第2の測定用光束に相当す
る。)とが干渉し、干渉縞が形成される。
【0075】このような状態において、不図示の調節機
構は、不図示の画像処理装置による縞解析の結果に応じ
て、焦点位置に被検レンズ301の軸対称非球面301
aの中心が固定されるように被検レンズ301の位置を
調整する。一方、ゾーンプレート63が取り外されてい
る場合、フィゾー干渉計61では、参照面(図示省略)
で反射された光束(参照用光束に相当する。)と、ヌル
レンズ304によって所定の波面(非球面波)に変換さ
れて軸対称非球面301aで反射された光束(請求項4
および請求項5の第1の測定用光束に相当する。)とが
干渉し、干渉縞(以下、「非球面干渉縞」と称する。)
が形成される。
【0076】このような状態において、不図示の調節機
構は、不図示の画像処理装置による縞解析の結果に応じ
て、非球面干渉縞が縞一色となるように被検レンズ30
1の位置を調整する。そして、不図示の測長系では、こ
のような調整による焦点位置からの被検レンズ301の
移動量(図7の測長Bに相当する。)が測定される。と
ころで、不図示の演算部では、測長Bの値に対応する被
検面の曲率半径が予め格納されており、上述したように
測定された測長Bを用いて軸対称非球面301aの曲率
半径が算出される。
【0077】以上説明したように、本実施形態では、ヌ
ルレンズ304を交換したり取り外すことなく、所定の
回折パターン62を有するゾーンプレート63を挿入す
ることによって、被検レンズ301の曲率半径を測定す
ることができる。以下、測定装置60によって被検レン
ズ301と基準原器75との位置ずれ(図7の測長A−
測長Bに相当する。)を測定する方法を説明する。
【0078】まず、ゾーンプレート63が挿入されてい
る場合、不図示の調節機構は、上述した「被検レンズ3
01の曲率半径の測定」で行われた被検レンズ301の
位置の調整と同様に、焦点位置に基準原器75が固定さ
れるように基準原器75の位置を調整する。一方、ゾー
ンプレート63が取り外されている場合、不図示の調節
機構は、上述した「被検レンズ301の曲率半径の測
定」で行われた被検レンズ301の位置の調整と同様
に、非球面干渉縞が縞一色となるように基準原器75の
位置を調整する。
【0079】そして、不図示の測長系では、このような
調整による焦点位置からの基準原器75の移動量(図7
の測長Aに相当する。)が測定される。なお、不図示の
測長系では、上述した「被検レンズ301の曲率半径の
測定」と同様にして、予め測長Bが測定されているもの
とする。また、不図示の演算部では、測長Aから測長B
が減算されて、被検レンズ301と基準原器75との位
置ずれが算出される。
【0080】以上説明したように、本実施形態では、ヌ
ルレンズ304を交換したり取り外すことなく、所定の
回折パターン62を有するゾーンプレート63を挿入す
ることによって、被検レンズ301と基準原器75との
位置ずれを測定することができる。
【0081】ところで、基準原器75の曲率半径が既知
である場合、演算部では、「被検レンズ301と基準原
器75との位置ずれ」に基づいて、被検レンズ301の
曲率半径を算出することが可能であり、このようにして
被検レンズ301の曲率半径を算出する場合、演算部
は、測長Bの値に対応する被検面の曲率半径を予め格納
しておかなくても良い。
【0082】なお、上述した第3の実施形態ないし第5
の実施形態において、ゾーンプレートは、フィゾーレン
ズ303とヌルレンズ304との間に限らず、ヌルレン
ズ304と被検レンズ301との間に挿入されても良
い。また、上述した第3の実施形態ないし第5の実施形
態では、所望の波面への変換が1つのゾーンプレートを
挿入するだけでは困難である場合、複数のゾーンプレー
トが挿入されても良く、このような複数のゾーンプレー
トは、ヌルレンズ304を挟んで、フィゾーレンズ30
3側と被検レンズ301側とに挿入しても良い。ただ
し、複数のゾーンプレートを挿入すると、1次回折が行
われる度に光量が低下するので、このような光量の低下
を避けるために、ゾーンプレートとレンズとを組み合わ
せた系を挿入しても良い。
【0083】さらに、上記の説明では、片面非球面レン
ズを被検レンズとしたが、被検レンズは、両面球面レン
ズであっても良い。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、請求項
6に記載のレンズの測定装置および請求項2、請求項7
に記載のレンズの測定方法は、回折光学素子や干渉計を
複数備える必要がないため、従来のレンズの測定装置や
測定方法と比べて簡単な構成によって、固有偏心を測定
することができる。
【0085】したがって、請求項1、請求項2、請求項
6および請求項7に記載の発明によれば、レンズの測定
装置の小型化および低廉化がはかられる。また、請求項
1、請求項6に記載のレンズの測定装置および請求項
2、請求項7に記載のレンズの測定方法は、単一の回折
光学素子に複数の異なる回折パターンが形成されるた
め、被検レンズの一方の面に対する測定用光束の軸と被
検レンズの他方の面に対する測定用光束の軸とを、固有
偏心の測定方法に適した位置関係に保つことができる。
【0086】したがって、請求項1、請求項2、請求項
6および請求項7に記載の発明によれば、固有偏心を測
定する度に、これらの軸の位置合わせを行う必要があっ
た従来のレンズの測定装置や測定方法と比べて、固有偏
心を迅速に行うことができる。また、請求項3および請
求項4に記載のレンズの測定装置は、既存のレンズの測
定装置に任意の回折パターンが形成された回折光学素子
を設けるという簡単な構成により、所望の測定を行うこ
とが可能である。また、請求項5に記載のレンズの測定
方法は、任意の回折パターンが形成された回折光学素子
が挿入されると、その回折パターンに基づき所望の測定
を行うことが可能である。
【0087】したがって、請求項3ないし請求項5に記
載の発明によれば、ヌルレンズを交換したり取り外す必
要があった従来のレンズの測定装置や測定方法と比べ
て、所望の測定を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す図である。
【図2】第2の実施形態を示す図である。
【図3】ゾーンプレート上の各々の領域の形状および位
置の例を示す図である。
【図4】本発明の応用例を示す図である。
【図5】第3の実施形態を示す図である。
【図6】第4の実施形態を示す図である。
【図7】第5の実施形態を示す図である。
【図8】従来の測定装置の第1の例を示す図である。
【図9】従来の測定装置の第2の例を示す図である。
【符号の説明】
10、20、40、50、60、100、300 測定
装置 11、21、31、43、54、63、103 ゾーン
プレート 11a、11b、21a、21b、31a、31b 領
域 12、22、32、41、51、61、101、302
フィゾー干渉計 13、34、301 被検レンズ 13a、101a、301a 軸対称非球面 13b、34a、34b、101b、301b 球面 30 透過率測定装置 33 反射鏡 42、53、62 回折パターン 52 ゾーンプレート保持部 75 基準原器 102 非球面用のフィゾー干渉計 104 球面用のフィゾー干渉計 105 フィゾーレンズ 201 光源 202 半透明鏡 203 コリメータレンズ 204 撮像装置 205 画像処理装置 303 フィゾーレンズ 304 ヌルレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 元 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2F065 AA53 AA54 CC22 DD06 FF48 FF52 JJ03 JJ19 JJ26 LL00 LL10 LL12 LL30 LL42 LL46 QQ31

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の面が軸対称非球面であ
    る非球面レンズに対し、2つの面の間の偏心を示す固有
    偏心を測定するレンズの測定装置であって、 光源から射出される光束の一部を、前記非球面レンズの
    一方の面に照射すべき所定の波面の測定用光束と、該非
    球面レンズの他方の面に照射すべき所定の波面の測定用
    光束とに変換する複数の異なる回折パターンを有する回
    折光学素子と、 光源から射出される光束の一部が参照面に反射された参
    照用光束と、前記回折光学素子を介して前記非球面レン
    ズの各々の面に反射された測定用光束とを干渉させ、該
    非球面レンズの一方の面に対する干渉縞と該非球面レン
    ズの他方の面に対する干渉縞とを形成し、該干渉縞に基
    づいて該非球面レンズの固有偏心を測定する干渉計とを
    備えたことを特徴とするレンズの測定装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方の面が軸対称非球面であ
    る非球面レンズに対し、2つの面の間の偏心を示す固有
    偏心を測定するレンズの測定方法であって、 光源から射出される光束を、参照面に反射される参照用
    光束と、複数の異なる回折パターンを有する回折光学素
    子を介して前記非球面レンズの各々の面に反射される測
    定用光束とに分割し、前記測定用光束の一部を、前記非
    球面レンズの一方の面に照射し、かつ、該非球面レンズ
    の他方の面に照射し、該非球面レンズの一方の面に対す
    る干渉縞と該非球面レンズの他方の面に対する干渉縞と
    を異なる位置に形成し、該干渉縞に基づいて該非球面レ
    ンズの固有偏心を測定することを特徴とするレンズの測
    定方法。
  3. 【請求項3】 入射する光束を特定の波面の光束に変換
    するヌルレンズと、 光源から射出されて前記ヌルレンズによって変換された
    光束を被検レンズに照射すべき第1の測定用光束とし、
    該被検レンズに反射された第1の測定用光束と該光源か
    ら射出されて参照面に反射された参照用光束とを干渉さ
    せて干渉縞を形成し、該干渉縞に基づいて該被検レンズ
    に対する特定の測定を行う干渉計とを備えたレンズの測
    定装置において、 前記ヌルレンズに入射する光束、または、該ヌルレンズ
    から射出された光束を所定の波面の光束に変換する回折
    パターンを有する回折光学素子を備え、 前記干渉計は、 前記光源から射出されて前記ヌルレンズと前記回折光学
    素子が有する回折パターンとを介して変換された光束を
    第2の測定用光束として干渉縞を形成し、前記測定とは
    異なる測定を行うことを特徴とするレンズの測定装置。
  4. 【請求項4】 入射する光束を特定の波面の光束に変換
    するヌルレンズと、 光源から射出されて前記ヌルレンズによって変換された
    光束を被検レンズに照射すべき第1の測定用光束とし、
    該被検レンズに反射された第1の測定用光束と該光源か
    ら射出されて参照面に反射された参照用光束とを干渉さ
    せて干渉縞を形成し、該干渉縞に基づいて該被検レンズ
    に対する特定の測定を行う干渉計とを備えたレンズの測
    定装置において、 入射する光束を所定の波面の光束に変換する回折パター
    ンを有する回折光学素子を、前記参照面と前記ヌルレン
    ズとの間、または、該ヌルレンズと前記被検レンズとの
    間に保持する保持部材を備え、 前記干渉計は、 前記保持部材に回折光学素子が保持されている場合、前
    記光源から射出されて前記ヌルレンズと該回折光学素子
    が有する回折パターンとを介して変換された光束を第2
    の測定用光束として干渉縞を形成し、前記測定とは異な
    る測定を行うことを特徴とするレンズの測定装置。
  5. 【請求項5】 光源から射出されてヌルレンズによって
    特定の波面に変換された光束を被検レンズに照射すべき
    第1の測定用光束とし、該被検レンズに反射された第1
    の測定用光束と該光源から射出されて参照面に反射され
    た参照用光束とを干渉させて干渉縞を形成し、該干渉縞
    に基づいて該被検レンズに対する特定の測定を行うレン
    ズの測定方法において、 入射する光束を所定の波面の光束に変換する回折パター
    ンを有する回折光学素子が、前記参照面と前記ヌルレン
    ズとの間、または、該ヌルレンズと前記被検レンズとの
    間に挿入されると、前記光源から射出されて前記ヌルレ
    ンズと該回折光学素子が有する回折パターンとを介して
    変換された光束を第2の測定用光束として干渉縞を形成
    し、前記測定とは異なる測定を行うことを特徴とするレ
    ンズの測定方法。
  6. 【請求項6】 レンズの2つの面の間の偏心を示す固有
    偏心を測定するレンズの測定装置であって、 光源から射出される光束の一部を、前記レンズの一方の
    面に照射すべき所定の波面の測定用光束と、該レンズの
    他方の面に照射すべき所定の波面の測定用光束とに変換
    する複数の異なる回折パターンを有する回折光学素子
    と、 光源から射出される光束の一部が参照面に反射された参
    照用光束と、前記回折光学素子を介して前記レンズの各
    々の面に反射された測定用光束とを干渉させ、該レンズ
    の一方の面に対する干渉縞と該レンズの他方の面に対す
    る干渉縞とを形成し、該干渉縞に基づいて該レンズの固
    有偏心を測定する干渉計とを備えたことを特徴とするレ
    ンズの測定装置。
  7. 【請求項7】 レンズの2つの面の間の偏心を示す固有
    偏心を測定するレンズの測定方法であって、 光源から射出される光束を、参照面に反射される参照用
    光束と、複数の異なる回折パターンを有する回折光学素
    子を介して前記レンズの各々の面に反射される測定用光
    束とに分割し、前記測定用光束の一部を、前記レンズの
    一方の面に照射し、かつ、該レンズの他方の面に照射
    し、該レンズの一方の面に対する干渉縞と該レンズの他
    方の面に対する干渉縞とを異なる位置に形成し、該干渉
    縞に基づいて該レンズの固有偏心を測定することを特徴
    とするレンズの測定方法。
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