JP2001088432A - 記録用シート - Google Patents

記録用シート

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JP2001088432A
JP2001088432A JP27120199A JP27120199A JP2001088432A JP 2001088432 A JP2001088432 A JP 2001088432A JP 27120199 A JP27120199 A JP 27120199A JP 27120199 A JP27120199 A JP 27120199A JP 2001088432 A JP2001088432 A JP 2001088432A
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JP
Japan
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polymer
recording sheet
ink
porous layer
vinyl
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JP27120199A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sumida
克彦 隅田
Masaya Omura
雅也 大村
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートカールが低減されると共に、インクの
吸収性及び耐ブロッキング性に優れる記録用シートを得
る。 【解決手段】 基材と、基材の少なくとも片面に形成さ
れたインク吸収層と、このインク吸収層の上に形成され
た多孔質層とで構成された記録用シートにおいて、イン
ク吸収層を、酢酸ビニル系重合体のケン化物及びポリア
クリル酸系重合体を含有する樹脂組成物で構成すること
により、基材としてA4サイズ、厚み100μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムを用い、多孔質層面を
上にして水平な測定台に置いたとき、4角からの浮きが
15mm以下の記録用シートとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録用シートに関す
る。さらに詳しくはシートカールが低減され、実用性の
高いインクジェット記録方式に適した記録用シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、フルカラー
化が容易であり、低騒音で印字品質が良好で、かつ経済
性にも優れるので、近年急速に普及しつつあり、オフィ
スや一般家庭用のプリンターやサインディスプレイ用の
広幅プリンターに使用されている。インクジェット記録
においては、インク噴射ノズルの詰まりを防ぐために、
乾燥性の低いインクが要求され、さらに安全性、記録適
性の点から、主に水性インクが一般的に使用されてい
る。インクは噴射ヘッドから記録用シートに向けて小滴
で噴射され、記録用シートは速やかにインクを吸収して
画像を記録することが要求される。
【0003】例えば、インク吸収性の低い記録用シート
では、記録終了後も長時間インクが乾燥定着せずにシー
ト表面に残っているため、記録装置の送りロールに触れ
たり、作業者が触れたり、重ね合わせたりすると、乾燥
定着していないインクで記録部分が汚れる。また、高密
度画像部では、多量に供給されたインクが吸収されず、
各色のインクが混合して、記録した画像や文字の質が低
下したり、記録用シート表面で流れ出す。
【0004】これらの問題を解決するために、従来から
いくつかの提案がなされてきた。例えば、特開昭59−
174381号公報、特開昭60−224578号公報
には、支持体上に澱粉、水溶性セルロース誘導体、ポリ
ビニルアルコール等の親水性重合体をインク受容層とし
て使用することが提案されているが、この記録用シート
では、インク吸収性を満足しても、シート自体の耐水性
が悪く、インク受容層や記録部が水に溶け出したり、表
面がべとついてシートを重ね合わせた時にブロッキング
が生じる。
【0005】また、特公平3−72460号公報には、
インク透過性表面層とインク吸収下地層との組み合わせ
からなり、インクは下地層で吸収し表面層で耐ブロッキ
ングを改善する方法が提案されている。しかし、インク
が表面層を通過して下地層に吸収されるために、インク
が記録用シートに深く浸透し、記録部分の色濃度を高め
ることが困難であるうえに、下地層の耐水性も低い。
【0006】また、インク吸収層として多孔質層を設
け、毛細管現象によりインクを吸収させることも提案さ
れている。例えば、特開昭58−11028号公報、特
開平5−51470号公報には、シリカなどの微粒子を
凝集し、粒子同士の間隙で構成されている空孔を有する
多孔質層を支持体上に設けた記録用シートが提案されて
いる。これらの記録用シートは、インク吸収性は向上す
るが、粒子の光散乱により透明性や表面光沢が低く、透
明性が要求されるOHP(オーバーヘッドプロジェクタ
ー)シートや高表面光沢が要求される写真等の高画質画
像には不適である。特開平10−278417号公報に
は、支持体上に設けたインク吸収層の上に、さらに多孔
質層を設けた記録用シートが提案されているが、この記
録用シートも高画質画像用途においては充分ではない場
合がある。
【0007】さらに、特開昭61−86251号公報に
は、インク吸収層に多孔性プラスチック薄膜層を積層す
る記録用シートが提案されているが、多孔性プラスチッ
ク薄膜がポリエチレンやポリプロピレン等の疎水性プラ
スチックで形成されているために、水系インクが主に使
用されるインクジェット記録ではインク透過性が充分で
はなく、また、多孔性プラスチック薄膜が熱圧着法で積
層されるために、孔がつぶれたり、変形する。
【0008】なお、これらの多層構造を有する記録用シ
ートには、前記問題点の他に、シートカールが起こりや
すく、シートカールがひどい場合には、記録用シートが
プリンターヘッドに接触するシート詰まりトラブルが発
生するという共通した問題点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、シートカールが低減され、実用性の高い記録用シー
トを提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、シートカール
が低減されると共に、インクの吸収性及び耐ブロッキン
グ性に優れる記録用シートを提供することにある。
【0011】また、本発明の更に他の目的は、シートカ
ールが低減されると共に、透明性、表面光沢、記録画像
の鮮明性及び色再現性を大きく向上できる記録用シート
を提供することにある。
【0012】さらに、本発明の別の目的は、シートカー
ルが低減されると共に、記録画像の耐水性及び耐候性に
優れる記録用シートを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意検討の結果、基材上にインク吸収
層と、このインク吸収層に対して特定の多孔質層とを設
けると、記録用シートのシートカールを低減できること
を見出し、本発明を完成した。
【0014】すなわち、本発明の記録用シートは、基材
と、基材の少なくとも片面に形成されたインク吸収層
と、このインク吸収層の上に形成された多孔質層とで構
成されたシートであって、基材としてA4サイズ、厚み
100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用
い、多孔質層面を上にして水平な測定台に置いたとき、
4角からの浮きが15mm以下である。インク吸収層
は、ビニルエステル系重合体又はそのケン化物を含有す
る樹脂組成物、特に、ビニルエステル系重合体及びカル
ボキシル基又はスルホン酸基を有する重合体又はその塩
(例えば、酢酸ビニル系重合体のケン化物及びポリ(メ
タ)アクリル酸系重合体)を含有する樹脂組成物で構成
されてよい。多孔質層は、親水性重合体、特に酢酸セル
ロースで構成されてよく、平均孔径は0.005〜10
μm程度である。インク吸収層の厚さは5〜50μm程
度、多孔質層の厚さは1〜40μm程度である。
【0015】
【発明の実施の形態】[基材]基材の材質は特に制限は
なく、例えば、紙、塗工紙、不織布、又はプラスチック
フィルムもしくはシート等が挙げられるが、透明性、強
度、実用上の点からプラスチックフィルムもしくはシー
トが好ましく使用できる。
【0016】プラスチックフィルムもしくはシートを構
成するポリマーとしては、オレフィン系重合体(例え
ば、ポリプロピレン等)、ハロゲン系重合体(例えば、
ポリ塩化ビニルなど)、スチレン系樹脂(例えば、ポリ
スチレン、ゴム強化ポリスチレン、ABS樹脂等)、セ
ルロース系樹脂(セルロース誘導体)(例えば、セルロ
ースアセテートなど)、ポリエステル系樹脂(例えば、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタ
レート等)、ポリカーボネート樹脂(例えば、ビスフェ
ノールA型ポリカーボネートなど)、ポリアミド系樹脂
(例えば、ナイロン6などの脂肪族ポリアミドなど)等
が例示できる。さらに、透明性に問題がなければ、これ
らの共重合体、ブレンド物、架橋物も使用することがで
きる。これらのうち、機械的強度、作業性等の点から、
ポリエステル系樹脂、特にポリエチレンテレフタレート
などのポリアルキレンアリレート系樹脂が好ましく使用
できる。これらの樹脂は単独で又は2種以上組み合わせ
て単層フィルム又は積層フィルムとして使用できる。フ
ィルムは、未延伸でもよいし、延伸(例えば、一軸延伸
又は二軸延伸)されていてもよい。
【0017】プラスチックフィルムもしくはシートには
必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、滑材、顔料、紫
外線吸収剤等を添加してもよい。また、インク吸収層と
の接着性を向上させるため、コロナ放電処理やアンダー
コート処理等も行うこともできる。
【0018】基材の厚みは、通常、インクジェットプリ
ンターに挿入して画像を形成することを考慮すると、例
えば、20〜200μm程度、好ましくは50〜170
μm程度、さらに好ましくは80〜150μm程度であ
る。
【0019】[インク吸収層]インク吸収層は、インク
又はインクの溶媒成分を吸収可能な物質で構成でき、特
に制限されず、前記多孔質層と同様の樹脂が使用でき
る。インクジェット記録方式においては、水性インクが
多用されているため、インク吸収層は、通常、水溶性高
分子又は水に不溶であっても吸水性を有する高分子化合
物(以下、「親水性高分子」と総称する)で構成でき
る。
【0020】親水性高分子としては、例えば、以下の樹
脂又は重合体等が例示できる。
【0021】(ビニルエステル系重合体) 酢酸ビニル系重合体(例えば、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビ
ニル−アクリル酸メチル共重合体等)、ビニルアルコー
ル系重合体(例えば、ポリビニルアルコール、エチレン
−ビニルアルコール共重合体等)、ポリビニルアセター
ル系重合体(例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニ
ルアセタール、ポリビニルブチラール等)
【0022】(ビニルエーテル系重合体) ポリビニルアルキルエーテル(例えば、ポリビニルメチ
ルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル等) (親水性天然高分子又はその誘導体) デンプン、コーンスターチ、アラビヤゴム、ゼラチン、
カゼイン、デキストリン等
【0023】(セルロース誘導体) メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、シアノエチルセルロース等のセルロース
エーテル類、酢酸セルロース、セルロースプロピオネー
ト、硫酸セルロース等のセルロースエステル類
【0024】(ポリアルキレンオキサイド) ポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピ
レンオキサイドブロック共重合体等
【0025】(ポリスルホン系重合体) ポリスルホン(例えば、ポリヘキサメチレンスルホンな
ど)、スルホン化ポリスルホン(例えば、ポリビニルス
ルホン酸ナトリウム)、ポリエーテルスルホン等、その
分子中に結合基−SO2−を有する重合体
【0026】(窒素含有重合体(又はカチオン性ポリマ
ー)又はその塩) 4級アンモニウム塩(例えば、ポリビニルベンジルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ポリジアリルジメチル
アンモニウムクロライド等)、ポリジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート塩酸塩、ポリビニルピリジン、ポ
リビニルイミダゾール、ポリエチレンイミン、ポリアミ
ドポリアミン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリ
ドン等
【0027】(架橋系を構成する重合体) ポリオキシアルキレン単位又はヒドロキシル基を有する
親水性高分子(例えば、ビニルエステル系重合体(エー
テル基などの親水性基を有するポリオキシアルキレン−
酢酸ビニル共重合体など)又はそのケン化物など) アセトアセチル基変性親水性高分子(例えば、例えば、
アセトアセチル基変性酢酸ビニル系共重合体(アセトア
セチル基含有ポリビニルアルコール、アセトアセチル基
含有セルロース誘導体等)など) アミノ基含有親水性高分子(例えば、ポリアミド−ポリ
アミン、ポリビニルアミン、ポリ(N−ビニルホルムア
ミド)の部分加水分解物、アミノ基含有多糖類等)
【0028】(カルボキシル基(酸無水物を含む)又は
スルホン酸基を有する重合体又はその塩) アクリル系重合体[例えば、ポリ(メタ)アクリル酸又
はその塩(アンモニウム、ナトリウム等のアルカリ金属
塩)、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸
共重合体、(メタ)アクリル酸−ビニルアルコール共重
合体等] ビニルエステル系重合体(例えば、酢酸ビニルとカルボ
キシル基又はその塩を含有するモノマーとの共重合体、
酢酸ビニルとスルホン酸基又はその塩を含有するモノマ
ーとの共重合体、酢酸ビニルと酸無水物を含有するモノ
マーとの共重合体、又はこれらのケン化物等) ビニルエーテル系重合体(例えば、C1-4アルキルビニ
ルエーテル−無水マレイン酸共重合体等) オレフィン系重合体(例えば、エチレン−無水マレイン
酸共重合体など) スチレン系重合体(例えば、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポ
リスチレンスルホン酸ナトリウム等) 親水性天然高分子又はその誘導体(例えば、アルギン酸
ナトリウム、カルボキシC1-4アルキルセルロース、カ
ルボキシメチルデキストランなどの等) ポリスルホン系重合体(例えば、ポリビニルスルホン酸
ナトリウムなど) これらの親水性高分子のうち、ビニルエステル系重合体
(特に酢酸ビニル−アクリル酸メチルなどの酢酸ビニル
系重合体、ポリビニルアルコールなどのビニルアルコー
ル系重合体等)、セルロース誘導体(特にヒドロキシエ
チルセルロースなどのセルロースエーテル類)、窒素含
有重合体(特にポリビニルピロリドンなど)等が好まし
く、ビニルエステル系重合体、特に酢酸ビニル系重合体
が特に好ましい。
【0029】酢酸ビニル系重合体は、酢酸ビニル及びこ
れと共重合可能なモノマーとの共重合体で構成でき、そ
の部分又は完全ケン化物も含まれる。酢酸ビニルと共重
合可能なモノマーとしては、オレフィン類(例えば、エ
チレン、プロピレン、ブタジエン等)、アルキル(メ
タ)アクリレート[例えば、メチル(メタ)アクリレー
トなど]、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート
[例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
など]、アミノ基含有(メタ)アクリレート[例えば、
N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートな
ど]、エポキシ基含有(メタ)アクリレート[例えば、
グリシジル(メタ)アクリレートなど]、アミド基含有
モノマー[例えば、(メタ)アクリルアミドなど]、エ
ポキシ基含有モノマー[例えば、アリルグリシジルエー
テルなど]、ビニル基を含有するモノマー[例えば、ビ
ニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレ
ン、ビニルメチルエーテル、ビニルトリスアルコキシシ
ラン、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン等]等が挙げられる。
【0030】これらの親水性高分子は、単独で又は2種
以上組合せて使用できる。シートカールを低減するため
に、インク吸収層は、2種以上の親水性高分子を組み合
わせて形成することが好ましい。組み合わせとしては、
ビニルエステル系重合体と、カルボキシル基又はスルホ
ン酸基を有する重合体又はその塩との組み合わせ、特
に、酢酸ビニル系重合体のケン化物とポリ(メタ)アク
リル酸系重合体との組み合わせが好ましい。
【0031】ポリ(メタ)アクリル酸系重合体は、(メ
タ)アクリル酸又はその塩[例えば、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸ナトリウム等]の単独重合体、
又は(メタ)アクリル酸又はその塩及びこれと共重合可
能なモノマーとの共重合体で構成できる。
【0032】共重合可能なモノマーとしては、ビニルエ
ステル系単量体(酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン
酸ビニル等)、(メタ)アクリレート系単量体[メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等
のC1-10アルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メ
タ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートなどのアミノ基含有(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ
基含有(メタ)アクリレート]、シアン化ビニル系単量
体[(メタ)アクリロニトリルなど]、アミド基含有単
量体[例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミドなど]、ハロゲン含有ビニル
系単量体(塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、複素環式
ビニル系単量体(ビニルピロリドン、ビニルピリジン、
ビニルピペリジン、ビニルイミダゾール、ビニルカルバ
ゾール等の窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択さ
れた少なくとも一種のヘテロ原子を含む5〜6員環複素
環式ビニル系単量体等)、芳香族ビニル系単量体(スチ
レン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等)、ビニ
ルエーテル系単量体(ビニルメチルエーテルなどのビニ
ルC1-10アルキルエーテル)、イソシアネート基含有単
量体(例えば、ビニルイソシアネート、アリルイソシア
ネートなど)、加水分解性シリル基含有単量体(ビニル
トリスアルコキシシランなど)、オレフィン系単量体
(例えば、エチレン、プロピレン、ブタジエン等)、エ
ポキシ基含有単量体[例えば、アリルグリシジルエーテ
ルなど]、スルホン酸基を含有するモノマー[例えば、
スチレンスルホン酸及びそのナトリウム塩など]等が挙
げられる。共重合可能なモノマーは、単独で又は二種以
上組み合わせて使用できる。
【0033】(メタ)アクリル酸又はその塩の割合は、
全モノマー中、50重量%以上、好ましくは60重量%
以上、さらに好ましくは70重量%以上である。これら
(メタ)アクリル酸系重合体のうち、特にポリアクリル
酸が好ましい。
【0034】ビニルエステル系重合体と、カルボキシル
基又はスルホン酸基を有する重合体又はその塩との配合
割合(重量比)は、前者/後者=99.9/0.1〜7
0/30、好ましくは前者/後者=99.2/0.8〜
75/25、さらに好ましくは前者/後者=98.5/
1.5〜85/15(特に、98/2〜90/10)程
度である。後者の配合量が少ない場合には、シートカー
ル改良効果が充分でなく、配合量が多すぎる場合には、
多孔質層とインク吸収層との密着不良が発生する。
【0035】インク吸収層は、耐水性を付与するため
に、架橋剤又は硬化剤を添加することにより親水性高分
子に架橋性を付与してもよい。
【0036】架橋剤又は硬化剤は、前記親水性高分子を
架橋可能である限り、特に制限されず、親水性高分子の
種類に応じて選択できる。例えば、架橋剤又は硬化剤と
しては、有機系架橋剤[多価カルボン酸又はその酸無水
物、複数のアルデヒド基を有する化合物(グリオキザー
ル、マロンジアルデヒド、グルタルアルデヒド、テレフ
タルアルデヒド等)、エポキシ化合物(アルキレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリオキシアルキレング
リコールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリ
シジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジ
ルエーテル等の複数のエポキシ基を有する化合物な
ど)、窒素含有化合物(尿素樹脂、グアナミン樹脂、メ
ラミン樹脂等のアミノ樹脂;エチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ポリオキシアルキレン型ジアミン又
はポリアミン等のジアミン又はポリアミン等)、メチロ
ール基又はアルコキシメチル基を有する化合物(例え
ば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド基を有する
重合体など)、ポリイソシアネート等]、無機系架橋剤
[ホウ酸又はホウ酸塩(硼砂など)、ジルコニウム化合
物、チタニウム化合物、アルミニウム化合物、リン化合
物、シランカップリング剤等]等が使用できる。これら
の架橋剤又は硬化剤は、単独で又は2種以上を組合せて
使用できる。
【0037】インク吸収層がヒドロキシル基含有親水性
高分子を含有する場合、多価カルボン酸又はその塩、あ
るいは多価カルボン酸の無水物と組合せると、インク吸
収性、アンチブロッキング性、画像の鮮明性(印字品質)
及び耐水性を改善できる。
【0038】多価カルボン酸としては、例えば、C2-10
脂肪酸飽和ポリカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、イタコン酸等のC4-6脂肪族不飽和ポリ
カルボン酸、C8-10脂環族ポリカルボン酸、C8-12芳香
族ポリカルボン酸又はその酸無水物、C3-6オキシ多価
カルボン酸、複素環式多価カルボン酸(ピリジンジカル
ボン酸など)が例示できる。
【0039】好ましい多価カルボン酸は、水溶性又は水
分散性である場合が多く、温度30℃において水100
gに対して5g以上(好ましくは10g以上、さらに好
ましくは30g以上)溶解する水溶性多価カルボン酸で
ある。このような多価カルボン酸には、C2-6脂肪族多
価カルボン酸(特にC3-5脂肪族多価カルボン酸、例え
ば、マレイン酸又は無水マレイン酸)等が含まれる。
【0040】多価カルボン酸は塩としても使用でき、多
価カルボン酸のカルボキシル基の一部又は全部が塩基と
の塩を形成してもよい。多価カルボン酸には、無機塩基
(アンモニア、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属
など)との塩、有機塩基(第3級アミンなど)との塩が
含まれる。
【0041】インク吸収層には、硬化反応を促進するた
めに、硬化触媒又は硬化促進剤を添加してもよい。硬化
触媒又は硬化促進剤としては、親水性高分子の種類や架
橋機構に応じて、例えば、酸、アルカリ、有機スズ化合
物、有機アルミニウム化合物、有機チタニウム化合物、
有機ジルコニウム化合物、酸性化合物、酸性リン酸エス
テル、前記酸性リン酸エステルとアミンとの混合物又は
反応物が挙げられる。これらの硬化触媒又は硬化促進剤
は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0042】架橋剤又は硬化剤の使用量は、例えば、固
形分換算で、インク吸収層を構成する重合体100重量
部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重
量部程度(例えば、0.1〜18重量部、好ましくは
0.5〜15重量部、さらに好ましくは1〜10重量
部)である。
【0043】インク吸収層の厚さは、用途に応じて選択
でき、例えば、5〜50μm程度、好ましくは10〜3
0μm程度の範囲から選択できる。インク吸収層の厚さ
が5μm未満では、インクが充分に吸収されない虞があ
り、50μmを超えると、透明性が低下したり、記録用
シートがカールする虞がある。
【0044】さらに、多孔質層及び/又はインク吸収層
は慣用の添加剤、例えば、消泡剤、塗布性改良剤、増粘
剤、滑剤、安定剤(抗酸化剤、紫外線吸収剤、熱安定
剤、耐光安定剤等)、染料、顔料、帯電防止剤、アンチ
ブロッキング剤、充填剤、ゲル化剤等を含んでいてもよ
い。また、多孔質層は架橋剤又は硬化剤を含んでいても
よい。
【0045】[多孔質層]多孔質層の表面及び内部での
平均孔径は0.005〜10μm程度、好ましくは0.
01〜8μm程度、さらに好ましくは0.01〜5μm
(例えば、0.01〜3μm)程度の範囲から選択でき
る。平均孔径が0.005μm未満では、インクの吸収
性が不充分な虞があり、平均孔径が10μmを超えると
耐水性や印字品質が低下しやすい。
【0046】インク吸収性は多孔質層の空孔率にも影響
される。多孔質層の空孔率は40〜80%程度、好まし
くは42〜75%程度の範囲から選択できる。空孔率が
40%未満では、吸収面の表面積が少ないため、膜のイ
ンクに対する吸収能が低く、80%を超えると、多孔質
層自体の強度が低下する虞がある。
【0047】多孔質層を構成する重合体としては、イン
クに対して高い濡れ性を有する多孔質層を形成できる限
り、特に制限されず、種々の樹脂(熱可塑性樹脂及び熱
硬化性樹脂)が使用でき、通常、熱可塑性樹脂が使用さ
れる。熱可塑性樹脂としては、以下の樹脂又は重合体等
が例示できる。
【0048】(1)セルロース系樹脂(セルロース誘導
体) セルロースエステル[例えば、セルロースアセテート
(酢酸セルロース)、セルロースプロピオネート、セル
ロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートブチレート等の有機酸エステ
ル;硝酸セルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロー
ス等の無機酸エステル;硝酸酢酸セルロースなどの混酸
エステル等] セルロースエーテル[例えば、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、イソプロピルセルロース、ブチルセルロ
ース、ベンジルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセ
ルロース、シアノエチルセルロース等]
【0049】(2)ビニル系重合体 オレフィン系重合体[例えばオレフィン類の単独又は共
重合体(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテ
ン、ポリイソブテン、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ポリアレン、エチレン−プロピレン共重合体等)、
オレフィン類と共重合性単量体との共重合体(エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体、変性ポリオレフィン等)] ハロゲン含有ビニル重合体[例えば、ハロゲン含有ビニ
ル単量体の単独又は共重合体(ポリビニルクロライドな
ど)、ハロゲン含有ビニル単量体と共重合性単量体との
共重合体(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
リデン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン−(メ
タ)アクリル酸共重合体、塩化ビニリデン−(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体等)] ビニルエステル系重合体又はその誘導体[例えば、ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニル
アルコール共重合体、ポリビニルアセタール系重合体
(ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリ
ビニルブチラール等)] 複素環式ビニル系重合体[ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルピリジン等] 芳香族ビニル系重合体[例えば、スチレン系重合体(ポ
リスチレンなど)、芳香族ビニル単量体と共重合性単量
体との共重合体(スチレン−(メタ)アクリル酸C1-10
アルキルエステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、スチレン−マレイミド共重合体等)] アリルアルコール系重合体(例えば、アリルアルコール
−C1-6アルキルビニルエーテル共重合体) ポリビニルケトン類[例えば、ポリビニルメチルケト
ン、ポリビニルメチルイソブチルケトン、ポリメチルイ
ソプロペニルケトン等] ビニルエーテル系重合体[例えば、ポリメチルビニルエ
ーテル、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合
体等] (メタ)アクリル系重合体[例えば、(メタ)アクリル
系単量体((メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリ
ル酸エステル単量体等)の単独又は共重合体、(メタ)
アクリル系単量体と共重合性単量体(ビニルエステル系
単量体、複素環式ビニル系単量体、芳香族ビニル単量
体、重合性不飽和ジカルボン酸又はその誘導体などのビ
ニル系単量体)との共重合体]
【0050】(3)ポリスルホン系重合体 ポリスルホン(例えば、ポリヘキサメチレンスルホンな
ど)、スルホン化ポリスルホン、ポリエーテルスルホン
等、その分子中に結合基−SO2−を有する重合体
【0051】(4)ポリエステル系重合体 ポリアルキレンテレフタレート(例えば、1,4−シク
ロヘキサンジメチレンテレフタレート、エチレンテレフ
タレート、ブチレンテレフタレートを含有するホモ又は
コポリエステル等)、ポリアルキレンナフタレート(例
えば、エチレンナフタレート、ブチレンナフタレートを
含有するホモ又はコポリエステル)等
【0052】(5)ポリアミド系重合体 脂肪族ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、
ナイロン12等)
【0053】(6)ポリカーボネート系重合体 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビ
スフェノールA)などのジヒドロキシ化合物とホスゲン
又はジメチルカーボネートなどの炭酸ジエステルとの反
応により得られる重合体
【0054】(7)ポリウレタン系重合体 トリレンジイソシアネートなどのポリエチレングリコー
ルなどのポリイソシアネートとポリオールとの反応によ
り得られる重合体
【0055】(8)エポキシドから誘導される重合体 ポリアルキレングリコール(例えば、ポリエチレングリ
コールやポリプロピレングリコール)やエポキシ樹脂
(例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック
型エポキシ樹脂等のエーテル系エポキシ樹脂、アミン系
エポキシ樹脂)これらの重合体は単独で又は2種以上組
み合わせて使用できる。
【0056】多孔質層を構成する重合体は、層表面及び
孔の表面において、インクに対する濡れ性が高いもので
あれば、特に制限されず、対象となるインクの種類によ
って適宜選択すればよい。しかし、一般的に使用される
インクは水性インクが多く、その場合は、上記重合体の
うち、特に親水性重合体が好ましい。なお、親水性重合
体とは、水に対する接触角が80°未満(好ましくは0
〜60°、特に0〜40°程度)の重合体を意味する。
接触角とは、室温で重合体の表面上に水滴を置いた時、
水滴の広がりが停止した時点で水滴の表面と重合体の表
面との交点において、水滴に対する接線と重合体の表面
との間の角のうち、水滴側の角度を指す。
【0057】このような親水性重合体としては、セルロ
ース誘導体(例えば、酢酸セルロース、セルロースプロ
ピオネート、硝酸セルロース等のセルロースエステル
類、エチルセルロースなどのセルロースエーテル類)、
ポリアミド、(メタ)アクリル系重合体[例えば、ポリ
メタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エス
テル、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポ
リ−N−メチルアクリルアミド等]、ポリビニルピロリ
ドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、
ポリスルホン系重合体(例えば、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン等)、ビニルエーテル系重合体(例え
ば、ポリメチルビニルエーテル、メチルビニルエーテル
−無水マレイン酸共重合体等)、酢酸ビニル系重合体又
はその誘導体(例えば、ポリ酢酸ビニル及びその部分ケ
ン化物、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル
共重合体及びその部分ケン化物等)、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体等が挙げられる。これらのうち酢酸セ
ルロース(セルロースジアセテート、セルローストリア
セテート等)が特に好ましい。
【0058】また、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
エチレン、ポリスチレン等は上記定義においては疎水性
である重合体であっても、界面活性剤、湿潤剤等の添加
や塗布、プラズマ処理等の方法により表面に親水性を付
与させることにより、本発明における親水性重合体に含
まれる。
【0059】多孔質層の厚さは、特に制限されず、用途
に応じて選択できるが、例えば1〜40μm程度、好ま
しくは1〜20μm程度の範囲から選択できる。多孔質
層の厚さが1μm未満では、耐水性が不充分であり、4
0μmを超えると、透明性が低下したり、インクの吸収
性が低下する虞がある。
【0060】[記録用シート]本発明の記録用シートに
おいて、インク吸収層及び多孔質層は基材の片面のみに
形成されていてもよく、両面に形成されていてもよい。
多孔質層の形成は、インク吸収層の上に重合体を含む塗
布液を塗布し、成膜工程で多孔質層の孔を形成してもよ
く、また、インク吸収層の上に、例えば、乾式相転換法
などで別途調製した多孔質層を積層してもよい。
【0061】本発明の記録用シートは、基材としてA4
サイズ、厚み100μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(二軸延伸フィルム)を用い、多孔質層面を上
にして水平な測定台に置いたとき、4角からの浮きが1
5mm以下であり、好ましくは10mm以下、さらに好
ましくは7mm以下(特に、4mm以下)である。4角
からの浮きが大きすぎる場合には、記録用シートがプリ
ンターヘッドに接触するシート詰まりトラブルが発生す
る。なお、4角からの浮きが発生せず、それとは逆方向
にシートがカールしてもよい。しかし、逆方向のカール
は、シートのハンドリング性を損なうため、この場合の
カールもできる限り、小さい方がよい。
【0062】本発明の記録用シートは、透明基材を使用
する場合、可視光に対して透明である方が好ましく、例
えば、波長400nmでの光線透過率が、45%以上
(すなわち45〜100%)、好ましくは60〜100
%(例えば、70〜100%)程度の範囲から選択でき
る。尚、用途によっては不透明基材を使用することもあ
る。
【0063】[製造方法]本発明の記録用シートは、基
材シートの少なくとも片面に、インク吸収層を形成し、
さらにそのインク吸収層の上に多孔質層を形成すること
により製造することができる。
【0064】インク吸収層は、常法により製造すること
ができる。すなわち、前記インク吸収層の構成成分を含
む塗布液を、基材上に塗布し、乾燥するなどの方法によ
り、形成することができる。塗布方法は、特に限定され
ず、ロールコーティング、エアナイフコーティング、ブ
レードコーティング、ロッドコーティング、バーコーテ
ィング、コンマコーティング法等の公知の方法を適用す
ることができる。塗布液の溶媒は、親水性高分子の種類
などに応じて選択でき、特に限定されない。
【0065】多孔質層は、良溶媒と貧溶媒とを用いて高
分子をミクロ相分離させる相分離法、高分子を発泡させ
て孔を形成する発泡法、高分子フィルムを延伸処理する
延伸法、放射線を高分子フィルムに照射して孔を形成す
る放射線照射法、溶媒に可溶な高分子又は無機塩類と前
記溶媒に不溶な高分子とからなるフィルムから、前記溶
媒により可溶な成分を抽出除去して孔を形成する抽出
法、高分子粒子を部分融着したりバインダーなどで固め
て粒子間の間隙を孔として利用する焼結法等により製造
することができる。
【0066】これらの方法のうち、良溶媒と貧溶媒とを
用いて高分子をミクロ相分離させる相分離法が好ましく
使用され、ミクロ層分離法には、例えば、乾式相転換法
(主として重合体、この重合体に対する良溶媒、及びこ
の重合体に対する貧溶媒でかつ前記良溶媒よりも高沸点
である溶媒で構成されている塗布液を塗布後、乾燥する
ことにより多孔質層を得る方法)や、湿式相転換法(少
なくとも前記重合体に対する良溶媒を含む塗布液を流延
又は塗布し、前記重合体に対する貧溶媒に浸漬して、相
分離を生じさせて多孔質層を形成得る方法)等が含まれ
るが、乾式相転換法が量産性に優れているので、特に好
ましく使用される。
【0067】乾式相転換法による多孔質層の製造方法
は、より詳細には、次の通りである。重合体、この重合
体に対する良溶媒、及びこのこの重合体に対する貧溶媒
でかつ前記良溶媒よりも高沸点である溶媒で構成されて
いる塗布液を基材上に塗布し、乾燥を行うと沸点の低い
良溶媒が先に蒸発する。その際に、この良溶媒の蒸発の
進行に伴い、重合体の溶解性は低下し、重合体はミセル
を形成し貧溶媒相と相分離する。さらに、貧溶媒の蒸発
が進むと、ミセル同士が接触して網目構造が形成され、
貧溶媒の蒸発の完了により、多孔質層が形成される。
【0068】良溶媒は、高分子の種類などに応じて選択
でき、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のC3-6ジアルキルケトン、シク
ロヘキサノンなど)、エステル類(ギ酸エチルなどのギ
酸C1-4アルキルエステル、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ブチル等の酢酸C1-4アルキルエステル、プロピオ
ン酸エチル、乳酸エチル等)、エーテル類(1,4−ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、
ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキ
シエタン等の環状又は鎖状C4-6エーテル)、セロソル
ブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ等のC1-4アルキルロソルブ)、セロソルブア
セテート類(メチルセロソルブアセテート、エチルセロ
ソルブアセテート等のC1-4アルキルセロソルブアセテ
ート)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシ
レン等)、ハロゲン化炭化水素類(塩化メチレン、塩化
エチレン等)、アミド類(ホルムアミド、アセトアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキ
シドなど)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニ
トリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル等)、有機酸
類(ギ酸、酢酸、プロピオン酸等)、有機酸無水物(無
水マレイン酸、無水酢酸等)、及びこれらの混合物等が
例示できる。なお、良溶媒[例えば、低級アルコール類
(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノ
ール等のC1-4アルキルアルコール、ジアセトンアルコ
ール等)、シクロアルカノール(シクロペンタノール、
シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ジメ
チルシクロヘキサノール等のC1-4アルキル基が置換し
ていてもよいC4-8シクロアルカノール)等]は、樹脂
の種類によっては、貧溶媒となる場合がある。良溶媒
は、ニトロ化合物(ニトロメタン、ニトロエタン、ニト
ロプロパン等ど)などを含んでいてもよい。
【0069】より具体的には、重合体として酢酸セルロ
ースを用いる場合、好ましい良溶媒には、アセトン、メ
チルエチルケトン、酢酸エチル、ジオキサン、ジメトキ
シエタン、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテ
ート、又はこれらの混合物、特にアセトンが好ましい。
【0070】貧溶媒とは、使用する重合体に対する溶解
性がないか、又は溶解性の低い溶媒を意味し、種類は、
上記良溶媒よりも沸点が高ければ、特に制限されない。
貧溶媒としては、例えば、水、エステル類(ギ酸アミ
ル、ギ酸イソアミル等のギ酸C 5-8アルキルエステル、
酢酸アミル、酢酸へキシル、酢酸オクチル、酢酸3−メ
トキシブチル、酢酸3−エトキシブチル、プロピオン酸
ブチル、プロピオン酸3−メトキシブチル等のC1-4
ルコキシル基を有してもよいC2-4脂肪族カルボン酸C
6-10アルキルエステル、安息香酸メチル、安息香酸エチ
ル、安息香酸プロピル等の安息香酸C1-4アルキルエス
テル類)、アルコール類(アミルアルコールなどのC
6-10アルコール類、複素環式アルコール等)、脂肪族多
価アルコール類(エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン等)、及びこれらの混合物などが例示で
きる。
【0071】より具体的には、重合体として酢酸セルロ
ースを用いる場合、好ましい貧溶媒には、蟻酸アミル、
シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、安息
香酸エチル、又はこれらの混合物、特にシクロヘキサノ
ールが好ましい。
【0072】塗布液中の良溶媒と貧溶媒との割合は、重
合体の均一溶液を形成できる限り特に制限されず、目的
とする多孔質層の空孔比率などによって適宜選択すれば
よいが、通常、良溶媒100重量部に対して、貧溶媒0
〜300重量部程度、好ましくは3〜250重量部程
度、さらに好ましくは5〜250重量部程度の範囲から
選択できる。
【0073】塗布液中の重合体の含有量は、重合体の重
合度などに応じて選択でき、例えば、1〜30重量%、
好ましくは1〜25重量%、特に3〜20重量%(例え
ば、3〜15重量%)程度の範囲から選択できる。
【0074】塗布液中には、本発明の特性を損なわない
範囲で慣用の添加剤、例えば、消泡剤、塗布性改良剤、
増粘剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、
アンチブロッキング剤等を添加してもよい。
【0075】前記重合体、良溶媒及び貧溶媒の混合方法
は、常法により、重合体を良溶媒に添加して溶解し、貧
溶媒を添加して攪拌混合するなどの方法で行うことがで
きる。
【0076】多孔質層の塗布方法は、特に限定されず、
ロールコーティング、エアナイフコーティング、ブレー
ドコーティング、ロッドコーティング、バーコーティン
グ、コンマコーティング法等の公知の方法を適用するこ
とができる。
【0077】多孔質層の乾燥方法は、特に限定されず、
乾式相転換法を用いる場合には、まず、良溶媒が蒸発し
て重合体がミセル化し、続いて貧溶媒の蒸発によりその
重合体のミセル同士が接触して網目構造を形成するよう
に、温度、蒸気圧等を制御する必要がある。
【0078】このようにして得られた記録用シートは、
シートカールが低減され、実用性に優れるとともに、イ
ンクが記録用シート表面に到着後、多孔質層に速やかに
吸収され、その後インク吸収層によりインクの溶剤成分
が確実に吸収保持されることにより、記録用シートの表
面でインクが長時間べたついたまま残留せず、インクの
流れ出しや混合が生じず、良好な画像を記録することが
できる。
【0079】本発明の記録用シートは、インクの小滴を
吐出させて記録するインクジェット方式の記録用シート
として有用であるが、特に透明性や表面光沢を要求され
るOHPシートや高画質画像用シートに有用である。
【0080】
【発明の効果】本発明では、シートカールが低減され、
印刷時にシート詰まりのトラブルが発生しにくい、実用
性の高い記録用シートを製造できる。また、シートカー
ルが低減されると共に、インクの吸収性、耐ブロッキン
グ性、記録画像の鮮明性、色再現性、記録画像の耐水性
及び耐候性に優れ、かつ透明性、表面光沢を有する記録
用シートを製造できる。
【0081】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0082】なお、特に断わりのない限り、部又は%は
重量基準である。実施例及び比較例で得られた記録用シ
ートについて、光線透過率、インク吸収性、耐水性、画
像の解像度、耐ブロッキング性、及び層間接着強度を以
下のように評価した。
【0083】[インク吸収性]インクジェットプリンタ
ー(グラフテック社製、MasterJet−JC20
08)を使用し、実施例及び比較例で得られた記録用シ
ートに、顔料タイプ水性インク(シアン、イエロー、マ
ゼンタの各々の色)をベタで印字し、記録画像を形成し
た。印字した後、一定時間ごとに印字部上にPPC用コ
ピー用紙を載せ、コピー用紙の上から荷重250g/c
2を10秒間かけた後、コピー用紙を剥がし、インク
の裏移りの程度を目視で判断し、裏移りが認められなく
なるまでの時間を測定した。
【0084】[耐水性]実施例及び比較例で得られた記
録用シートにインク吸収性試験と同じ印字を行い、25
℃にて充分に水を含んだ綿棒で印字部を3往復拭き、綿
棒へのインクの付着具合を、下記の基準に従い目視で評
価した。
【0085】 ◎:綿棒への付着なし ○:綿棒へインクが少し付着し、印字部分が薄くなる ×:拭いた部分の被覆層が完全に剥離する。
【0086】[画像の解像度]インクジェットプリンタ
ー(グラフテック社製、MasterJet−JC20
08)を使用し、実施例及び比較例で得られた記録用シ
ートに、イエローベースのマゼンタライン(幅100μ
m)を印字後、顕微鏡で50倍に拡大してドットの観察
を行い、下記の基準に従い評価した。
【0087】 ◎:ドットの周囲への滲みがほとんどない ○:ドットの周囲への滲みが少しあり、実測値が120
μmを超える ×:ドットの周囲への滲みがあり、隣接するイエローと
マゼンタのドットの境目が不明瞭である。
【0088】[耐ブロッキング性]実施例及び比較例で
得られた記録用シートを2枚以上重ねて、その上から4
0g/cm2をの荷重をかけて、40℃、90%RH湿
度下で1日保存し、下記の基準に従い評価した。
【0089】 ◎:マッティング、ブロッキングともになし ○:マッティングはあるが、ブロッキングなし ×:ブロッキングしている。
【0090】[シートカール]実施例及び比較例で得ら
れた記録用シートをA4サイズにサンプルを切り出し、
多孔質層面を上にして水平な測定台の上にサンプルを置
いて、記録用シートの4角の測定台からの浮きを定規で
測定した。4測定点の平均値をシートカール値とし、n
=10で評価した。
【0091】実施例1 厚さ100μmの易接着処理済みのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(デュポンジャパン社製、メリネック
ス705)の片面上に、変性ポリビニルアルコール(日
本合成化学社製、OKS−7158G)とポリアクリル
酸(日本純薬(株)製、ジュリマーAC10SH、重量
平均分子量100万)とを固形分比97/3(重量比)
で配合した組成物含有量10%の水溶液100部にマレ
イン酸を1.5部添加した塗布液を塗布し、120℃で
5分間乾燥して厚さ15μmのインク吸収層を形成し
た。さらに、この上に、酢酸セルロース(平均酢化度5
5、粘度平均重合度170)含有量10%のアセトン溶
液100部にシクロヘキサノール100部を添加したド
ープを塗布し、80℃、90%RHの雰囲気下で3分間
乾燥して、平均孔径が0.9μmの孔が高密度に存在す
る厚さ5μmの多孔質層を形成した。記録用シートの評
価結果を表1に示す。
【0092】実施例2 厚さ100μmの易接着処理済みのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(デュポンジャパン社製、メリネック
ス705)の片面上に、ポリビニルアルコール又はその
誘導体(クラレ社製、PVA217)とポリアクリル酸
(日本純薬(株)製、ジュリマーAC10SH)とを固
形分比97/3(重量比)で配合した組成物含有量10
%の水溶液100部にマレイン酸を1.5部添加した塗
布液を塗布し、120℃で5分間乾燥して厚さ15μm
のインク吸収層を形成した。さらに、この上に、酢酸セ
ルロース(平均酢化度55、粘度平均重合度170)含
有量10%のアセトン溶液100部にシクロヘキサノー
ル100部を添加したドープを塗布し、80℃、90%
RHの雰囲気下で3分間乾燥して、平均孔径が0.09
μmの孔が高密度に存在する厚さ5μmの多孔質層を形
成した。記録用シートの評価結果を表1に示す。
【0093】実施例3 厚さ100μmの易接着処理済みのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(デュポンジャパン社製、メリネック
ス705)の片面上に、変性ポリビニルアルコール(日
本合成化学社製、OKS−7158G)と、ポリアクリ
ル酸(日本純薬(株)製、ジュリマーAC10H、重量
平均分子量30万)とを固形分比97/3(重量比)で
配合した組成物含有量10%の水溶液100部にマレイ
ン酸を1.5部添加した塗布液を塗布し、120℃で5
分間乾燥して厚さ15μmのインク吸収層を形成した。
さらに、この上に、酢酸セルロース(平均酢化度55、
粘度平均重合度170)含有量10%のアセトン溶液1
00部にシクロヘキサノール100部を添加したドープ
を塗布し、80℃、90%RHの雰囲気下で3分間乾燥
して、平均孔径が0.09μmの孔が高密度に存在する
厚さ5μmの多孔質層を形成した。記録用シートの評価
結果を表1に示す。
【0094】比較例1 厚さ100μmの易接着処理済みのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(デュポンジャパン社製、メリネック
ス705)の片面上に、変性ポリビニルアルコール(日
本合成化学社製、OKS−7158G)とポリアクリル
酸(日本純薬(株)製、ジュリマーAC10SH)とを
固形分比10/90(重量比)で配合した組成物含有量
10%の水溶液100部にマレイン酸を1.5部添加し
た塗布液を塗布し、120℃で5分間乾燥して厚さ15
μmのインク吸収層を形成した。さらに、この上に、酢
酸セルロース(平均酢化度55、粘度平均重合度17
0)含有量10%のアセトン溶液100部にシクロヘキ
サノール100部を添加したドープを塗布し、80℃、
90%RHの雰囲気下で3分間乾燥して、平均孔径が
0.9μmの孔が高密度に存在する厚さ5μmの多孔質
層を形成した。しかし、多孔質層とインク吸収層との密
着が悪く、多孔質層が剥がれた。
【0095】比較例2 厚さ100μmの易接着処理済みのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(デュポンジャパン社製、メリネック
ス705)の片面上に、変性ポリビニルアルコール(日
本合成化学社製、OKS−7158G)含有量10%の
水溶液100部にマレイン酸を1.5部添加した塗布液
を塗布し、120℃で5分間乾燥して厚さ15μmのイ
ンク吸収層を形成した。さらに、この上に、酢酸セルロ
ース(平均酢化度55、粘度平均重合度170)含有量
10%のアセトン溶液100部にシクロヘキサノール1
00部を添加したドープを塗布し、80℃、90%RH
の雰囲気下で3分間乾燥して、平均孔径が0.09μm
の孔が高密度に存在する厚さ5μmの多孔質層を形成し
た。記録用シートの評価結果を表1に示す。
【0096】比較例3 厚さ100μmの易接着処理済みのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(デュポンジャパン社製、メリネック
ス705)の片面上に、変性ポリビニルアルコール(日
本合成化学社製、OKS−7158G)含有量10%の
水溶液100部にマレイン酸を1.5部添加した塗布液
を塗布し、120℃で5分間乾燥して厚さ15μmのイ
ンク吸収層を形成した。記録用シートの評価結果を表1
に示す。
【0097】
【表1】
【0098】表1の結果より、実施例1〜3は、シート
カールが少ないうえに、インク吸収性などの諸性能も優
れるが、比較例では、双方を満足することはできない。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、基材の少なくとも片面に形成さ
    れたインク吸収層と、このインク吸収層の上に形成され
    た多孔質層とで構成されたシートであって、基材として
    A4サイズ、厚み100μmのポリエチレンテレフタレ
    ートフィルムを用い、多孔質層面を上にして水平な測定
    台に置いたとき、4角からの浮きが15mm以下である
    ことを特徴とする記録用シート。
  2. 【請求項2】 インク吸収層が、ビニルエステル系重合
    体又はそのケン化物を含有する樹脂組成物で構成されて
    いる請求項1記載の記録用シート。
  3. 【請求項3】 インク吸収層が、ビニルエステル系重合
    体及びカルボキシル基又はスルホン酸基を有する重合体
    又はその塩を含有する樹脂組成物で構成されている請求
    項1記載の記録用シート。
  4. 【請求項4】 インク吸収層が、酢酸ビニル系重合体の
    ケン化物及びポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含有す
    る樹脂組成物で構成されている請求項1記載の記録用シ
    ート。
  5. 【請求項5】 多孔質層が、親水性重合体で構成されて
    いる請求項1記載の記録用シート。
  6. 【請求項6】 多孔質層が、酢酸セルロースで構成され
    ている請求項1記載の記録用シート。
  7. 【請求項7】 多孔質層の平均孔径が0.005〜10
    μmである請求項1記載の記録用シート。
  8. 【請求項8】 インク吸収層の厚さが5〜50μmであ
    り、多孔質層の厚さが1〜40μmである請求項1記載
    の記録用シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3786223A1 (en) * 2019-08-29 2021-03-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of producing porous body of water-insoluble polymer
US11407876B2 (en) 2019-08-29 2022-08-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of producing porous body of ethylene-vinyl alcohol copolymer

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