JP2001088295A - インク噴射装置およびその製造方法 - Google Patents
インク噴射装置およびその製造方法Info
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Abstract
ャンネルが多数および複数列になっても低コストのイン
ク噴射装置およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 圧電材料製のアクチュエータ基板10
0には、その厚さ方向に貫通した細長い溝形状の噴射チ
ャンネル113が、側壁117を隔てて複数形成されて
いる。噴射チャンネル113の内面には駆動電極119
が形成されている。アクチュエータ基板100の上部端
面100aには、給電線122のパターンが設けられ、
その一端は、駆動電極119と電気的に接続されてお
り、他端は上部端面100aに配置された制御回路16
0に接続されている。マニホールド部材132は、噴射
チャンネル113にインクを供給するマニホールド流路
133が形成され、上部端面100aに接合されてい
る。ノズルプレート140は、噴射チャンネル113に
連通するノズル118が設けられアクチュエータ基板1
00の下部端面100bに接合されている。
Description
よびその製造方法に関するものである。
装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト方式の印字装置のなかで、原理が最も単
純で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとし
て、インクジェット方式の印字装置が挙げられる。なか
でも印字に使用するインク液滴のみを噴射するドロップ
・オン・デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコ
ストの安さなどから急速に普及している。
53−12138号公報に開示されているカイザー型、
あるいは特公昭61−59914号公報に開示されてい
るサーマルジェット型がその代表的な方式としてある。
このうち、前者は小型化が難しく、後者は高熱をインク
に加えるためにインクの耐熱性に対する要求が必要とさ
れ、それぞれに非常に困難な問題を抱えている。
方式として提案されたのが、特開昭63−247051
号公報に開示されている圧電セラミックスを利用した剪
断モード型である。剪断モード型のインク噴射装置は、
底壁と天壁との間に複数の噴射チャンネルと空間を交互
に形成する複数の剪断モードアクチュエータ壁を有す
る。そのアクチュエータ壁は、その壁の高さ方向に2個
の圧電材料の部分からなり、その上下各部分がそれぞれ
高さ方向に相互に逆方向に分極されている。噴射チャン
ネルの両側に位置する一対のアクチュエータ壁の両側面
に形成された電極に電圧を印加すると、アクチュエータ
壁に分極方向と直交する電界が発生し、アクチュエータ
壁の上下各部の圧電材料がそれぞれ剪断変形、つまりほ
ぼ菱形に変形する。上下各部の圧電材料は分極方向が逆
であるから、噴射チャンネルの容積を変え、インクに噴
射圧力を与える。
噴射装置では、噴射チャンネル内の電極と制御回路を電
気的に接続することが困難であり、ワイヤボンディング
法によって接続をすることが行われる。また、例えば特
開平7−132589号公報に開示されているように、
チャンネルの端部に別の溝を形成し、噴射チャンネル内
の電極を、該溝内部の導電層を介して底壁または天壁に
形成した接続用配線パターンに接続するなどの工夫をし
ているが、いずれの場合もコストが高いという問題があ
る。
すると、インク噴射装置を複数個作製して必要な数だけ
積み重ねる必要があり、それぞれの電気接点を複数のF
PC(フレキシブルプリント基板)等を用いて制御回路
との電気的接続をする必要があった。
になされたものであり、噴射ノズル列を複数列配置する
ものにおいて、制御回路との電気的な接続が容易で、低
製造コストのインク噴射装置を提供することを目的とす
る。
的を達成するために本発明のインク噴射装置は、少なく
とも一部が分極された圧電材料で構成した複数の側壁間
にインクを噴射する噴射チャンネルを含む複数のチャン
ネルを1つのアクチュエータ基板に形成し、前記側壁の
両側面に形成された駆動電極をとおして前記側壁に電圧
を印加することにより、前記側壁を変形させ前記噴射チ
ャンネル内のインクに圧力を与えてそのインクを噴射す
るインク噴射装置において、前記アクチュエータ基板
に、前記複数のチャンネルを複数列形成するとともに、
そのチャンネルを形成した面と同一の平面部に、一端が
前記各列の駆動電極と電気的に接続され、他端が制御回
路または、その制御回路に接続されるコネクタに接続す
る給電パターンが形成されていることを特徴とする。こ
のため、複数のチャンネルを複数列備えるものであって
も、電極および給電パターンの形成、制御回路との電気
的接続などが、アクチュエータ基板の1つの面上にて容
易に行える。
ュエータ基板に、前記複数列のチャンネルとそれぞれ連
通した複数のインク噴射ノズルを有するプレート部材を
固定し、前記アクチュエータ基板の複数のチャンネルを
形成した平面と直角な方向にインクを噴射することで、
インク噴射ノズルを複数列のチャンネルと対応して一平
面上に複数列配置することが簡単な構成でできる。
を、該側壁の高さ方向に分極することで、容易に実現で
き、これによりインクは該分極方向と平行な方向に噴射
することができる。
アクチュエータ基板に、前記複数列の噴射チャンネルと
それぞれ連通し、その噴射チャンネルにインクを分配す
るインク供給路を有するマニホールド部材を固定するこ
とで、複数列の噴射チャンネルにマニホールドからイン
クを簡単な構成で供給することができる。
プレート部材を固定した側と反対の面に、前記噴射チャ
ンネルにインクを分配するインク供給路を有するマニホ
ールド部材を固定し、前記噴射チャンネルの少なくとも
一部に、前記アクチュエータ基板の厚み方向に貫通する
部分を設け、前記噴射チャンネルを前記アクチュエータ
基板の一方の面において前記インク噴射ノズルに接続
し、他方の面において前記マニホールドのインク供給路
に接続するように構成することで、アクチュエータ基
板、プレート部材およびマニホールド部材を重ね合わせ
るだけで、インク噴射装置を簡単に構成できる。
列のチャンネルとそれぞれ対向する位置に複数のインク
噴射ノズルを有するものであってもよい。この構成によ
れば、インク噴射ノズルを有するプレート部材を用いる
ことなく、インク噴射装置を簡単に構成できる。
各チャンネル列ごとにそのチャンネル列と平行な方向に
延び、前記アクチュエータ基板一側において前記制御回
路または前記コネクタに接続していることで、アクチュ
エータ基板上の配線を簡単かつ小型にでき、アクチュエ
ータ基板を小型に構成できる。
は、前記アクチュエータ基板に、前記噴射チャンネルを
含む複数のチャンネルを複数列有する前記アクチュエー
タ基板を形成する工程と、前記アクチュエータ基板の少
なくとも複数のチャンネルを有する一面に、導電性のあ
る層を形成する工程と、前記導電性のある層を前記側壁
の駆動電極ごとに分離するとともに、その各駆動電極に
接続した各給電パターンに分離する工程とからなること
で、チャンネルを複数列有するものであっても、アクチ
ュエータ基板上に、駆動電極および給電パターンを容易
に製造するすることができる。
タ基板は、前記チャンネルとともに射出成形法により作
製したり、また、前記アクチュエータ基板は、シート成
形後チャンネルをプレス成形により作製することもで
き、いずれの方法も、最初に型を作製することにより、
複数列の噴射チャンネルであっても容易に作製すること
ができる。また大量生産が可能となり製造コストを低減
することができる。
の形態について図1〜図5を参照して説明する。なお本
実施例は説明を簡略化するために噴射ノズルの配置を7
ノズルx2列の場合としたが、実際はこの限りでなくさ
らに多数の配置が可能である。
は、アクチュエータ基板100と、ノズルプレート14
0と、マニホールド部材132と、ICチップ化された
制御回路160とで構成されている。
チタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)の圧電セラミックス
材料からなり、該アクチュエータ基板100には、複数
の噴射チャンネル113が2列をなして形成されてい
る。各噴射チャンネル113は、アクチュエータ基板の
面方向に細長い溝形状をなし、そのアクチュエータ基板
の厚さ方向に貫通している。各列の隣接する噴射チャン
ネル113は、側壁117を隔てて配置されている。ま
た、側壁117をなす圧電材料は、アクチュエータ基板
の厚さ方向(矢印P)に分極されている。
金属化層として駆動電極119が形成されている。すべ
ての駆動電極119間は電気的に絶縁されている。アク
チュエータ基板100の上部端面100aには導電性の
金属化層として形成された給電線122のパターンが設
けられており、その一端は、駆動電極119と電気的に
接続されており、その他端は上部端面100aに配置さ
れた制御回路160に電気的に接続されている。
ル113とアクチュエータ基板100の一側縁との間
に、噴射チャンネル113の各列に沿って延び、アクチ
ュエータ基板100の上部端面100aの一端近傍に設
けられた制御回路160に接続されている。また、制御
回路160を外部の電源および信号源に接続するための
コネクタ123が、アクチュエータ基板100の上部端
面100aに形成されている。
により板状に形成され、複数の噴射チャンネル113の
それぞれと対応する位置に、かつ噴射チャンネル113
とほぼ同一平面形状をなす複数のインク流路134と、
そのインク流路134の一端に連続したマニホールド流
路133と、そのマニホールド流路133にインクカー
トリッジ等のインク供給源からインクを供給するための
供給口136とを有する。複数のインク流路134は、
側壁137を隔てて配置されている。マニホールド流路
133は、インク流路134の列ごとにその列に沿って
延びている。マニホールド部材132は、インク流路1
34と噴射チャンネル113とが連通し、かつ側壁11
7と側壁137とが対応するように、アクチュエータ基
板100の上部端面100aに接着剤138等(図3)
により接合されている。本実施の形態の場合、マニホー
ルド流路133は、インク流路134の列ごとに設けら
れ、噴射チャンネル113の列ごとに異なるインクを供
給するようにしているが、複数のインク流路134に共
通のマニホールド流路133を設け、複数列の噴射チャ
ンネル113に同一色のインクを供給するように構成す
ることができる。
ンネル113に対応する位置にインクを噴射するための
ノズル118が設けられており、該ノズル118がイン
ク流路113に連通するように、アクチュエータ基板1
00の下部端面100bに接着等により接合されてい
る。ノズル118は、アクチュエータ基板100の噴射
チャンネルを形成した面100aと直角な方向にインク
を噴射するように開口している。
アル−パラレル変換器31、データラッチ32、AND
ゲート33、出力回路34を備えている。シリアル−パ
ラレル変換器31は、噴射チャンネル数に対応するビッ
ト長のシフトレジスタから構成され、外部信号源から転
送クロックTCKと同期してシリアル転送されてくる転
送データDATAを入力し、転送クロックTCKの立ち
上がりにしたがって、転送データDATAを各パラレル
データPD0〜PD63に変換する。データラッチ32
は、外部信号源から転送されてくるストローブ信号ST
Bの立ち上がりにしたがって、各パラレルデータPD0
〜PD63をそれぞれラッチする。ANDゲート33
は、それぞれ、データラッチ32から出力される各パラ
レルデータPD0〜PD63と、外部信号源から転送さ
れてくる印字クロックICKとの論理積をとり、各パラ
レルデータPD0〜PD63ごとの論理積の結果である
各駆動データA0〜A63を生成する。出力回路34
は、それぞれ各駆動データA0〜A63にもとづいて、
印字ヘッドに適した電圧(駆動信号)を生成し、その各
駆動信号を駆動電極119へ出力する。
に対応する駆動電極119に給電線122を介して制御
回路160から電圧が印加され、かつ隣接する噴射チャ
ンネルに対応する駆動電極119が接地されることによ
って、そのインク流路113の両側壁117がインク流
路113の容積を増加する方向に圧電厚みすべり変形す
る。例えば図3に示すように、駆動電極119c、dに
電圧E(V)が印加され、隣接する駆動電極119b、
eが接地されると、側壁117a、bに分極方向Pと直
交する方向(矢印E)の電界が発生し、両側壁117
a、bがインク流路113aの容積を増加する方向に圧
電厚みすべり変形する。その変形にしたがって両側壁1
17a、bと接続しているマニホールド部材の側壁13
7も変形する。このときノズル118a付近を含む噴射
チャンネル113a内の圧力が減少する。この状態を圧
力波の噴射チャンネル113内での長手方向の片道伝播
時間Tだけ維持する。すると、その間、図示しないマニ
ホールドからインクが供給される。
ル113内の圧力波が、噴射チャンネル113の長手方
向に伝播するのに必要な時間であり、噴射チャンネル1
13の長さLとこの噴射チャンネル113内部のインク
中での音速aによりT=L/aと決まる。
印加からほぼT時間がたつと噴射チャンネル113内の
圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、このタイミングに
合わせて流路内電極119c、dに印加されている電圧
を0(V)に戻す。
に戻り、インクに圧力が加えられる。そのとき、前記正
に転じた圧力と、側壁117a、bが変形前の状態に戻
ることにより発生した圧力とが加え合わされ、比較的高
い圧力が噴射チャンネル113aのノズル118a付近
の部分に生じて、インク液滴がノズル118aから噴射
される。
の製造方法について説明する。
チャンネル113が複数列をなして貫通形成されてい
る。この形状を作製する方法としては、射出成形法、ま
たはシート成形後のプレス成形が適している。前者の射
出成形法は、従来樹脂系材料で一般に用いられる成形法
であるが、成形する素材として、チタン酸ジルコン酸鉛
系(PZT)のセラミックス原料粉末または、同仮焼結
粉末と有機材料との混合物を用い、図5(a)に示すよ
うに、複数列の噴射チャンネル113と側壁117を有
する板状に成形し、その後、前記有機材料を除去する脱
脂工程を行い、続いてセラミックス化するための焼結工
程を行うものである。後者のシート成形後のプレス成形
は、チタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)のセラミックス
原料粉末または、同仮焼結粉末と有機材料との混合物を
ドクターブレード法などの方法でシート状にし、その後
プレス成形により上記の形状に成形し、その後、前記有
機材料を除去する脱脂工程を行い、続いてセラミックス
化するための焼結工程を行うものである。後者のシート
成形後のプレス成形の方が、1枚のシートから複数の成
形品を得ることが容易で生産性が高い。
100を、そのままコロナ放電による電界中に保持する
ことにより厚さ方向(矢印P方向)に分極する。図5
(b)に示すように、分極後、下部端面100bを除く
すべての表面にメッキなどの方法により導電性の金属化
層(図中灰色部分)を形成する。その後、少なくともイ
ンク流路113内の駆動電極119の表面には図示しな
い保護膜を形成する。
レーザー等のアブレーション加工により、給電線122
およびコネクタ123のパターンを残して上部端面10
0aの不必要な部位の前記金属化層を除去する。これに
より、金属化層は、噴射チャンネル113内すなわち側
壁ごとに駆動電極119として分離され、また給電線1
22およびコネクタ123のパターに分離される。続い
て制御回路160を、給電線122およびコネクタ12
3と電気的に接続されるように上部端面100aに接合
する。
板100に対して、図1に示すように上部端面100a
に、マニホールド部材132をインク流路134と噴射
チャンネル113とが連通するように接着する。次に、
ノズルプレート140を、ノズル118とインク流路1
13とが連通するように下部端面100bに接着する。
エータ基板を貫通し、ノズルとマニホールド部品がアク
チュエータ基板を挟んで別々の面に構成されているの
で、マニホールドに接続されるインクカートリッジなど
の部品が、ノズルからのインク噴射を邪魔することがな
い。
を形成した後、不必要な部分を除去して給電線122な
どのパターンを形成したが、図5(b)においてメッキ
処理などを施す前に、金属化層の不要部位にマスクを施
し、メッキ処理などの後に該マスク部材を除去すること
もできる。
について図6〜図11を参照して説明する。なお本実施
例は説明を簡略化するために噴射ノズルの配置を2ノズ
ルx2列の場合としたが、実際はこの限りでなくさらに
多数の配置が可能である。
20は、アクチュエータ基板200と、ノズル218を
備えたノズル兼マニホールド部材232と、制御回路2
21とで構成されている。
示すように、チタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)の圧電
セラミックス材料により板状に形成され、該アクチュエ
ータ基板200には、細長い溝形状の噴射チャンネル2
13と、ダミーチャンネル215とが、側壁217を隔
てて交互に複数配置されている。また、側壁217は、
アクチュエータ基板の板厚方向(矢印P)に分極されて
いる。アクチュエータ基板200は上部端面200aに
おいて、各チャンネル213、215および側壁217
のある部分を高段部201とし、その周囲の部分をそれ
よりも低い低段部201としている。
て配置され、図10に示すように有底形状であり、前記
実施の形態のようにアクチュエータ基板200の下部端
面200には貫通していない。各噴射チャンネル213
は、2列噴射チャンネルの中間位置においてその列に沿
って延びる流路214と接続している。各ダミーチャン
ネル215は一端を高段部210の側面に接続して外部
に開口している。
導電性の金属化層として駆動電極219が形成され、前
記ダミーチャンネル215の内面には導電性の金属化層
として駆動電極221が形成されている。すべての駆動
電極219は、流路214内の導電層を介して相互に電
気的に接続されている。1つの噴射チャンネル213を
挟む一対の側壁217のダミーチャンネル側の駆動電極
221,221は、後述するように1つの給電線222
に接続され、同一ダミーチャンネル215内にて隣接す
る駆動電極221,221間は分離溝225により分割
され絶縁されている。アクチュエータ基板200の上部
端面200aの低段部202には、導電性の金属化層と
して形成された給電線222のパターンが設けられてお
り、その各一端は、噴射チャンネル213を挟んで隣接
する一対の駆動電極221に電気的に接続され、その他
端は上部端面200aに配置された制御回路260に電
気的に接続されている。噴射チャンネル内の駆動電極2
19は、図7に示すように流路214内の導電層、アク
チュエータ基板の後端面、側面および前端面の各導電層
226、給電線224を介して制御回路260に接続さ
れ、接地される。
と同様である。また、制御回路160を外部の電源およ
び信号源に接続するためのコネクタ223が、アクチュ
エータ基板の上部端面200aに形成されている。
樹脂材料により板状に形成され、噴射チャンネル213
の位置に対応しかつ同一平面形状を有するインク流路2
34と、ダミーチャンネル215の位置に対応しかつ同
一平面形状を有する空間235と、流路214の位置に
対応しかつ同一平面形状を有し各インク流路234と接
続する流路233とを有する。インク流路234と空間
235とは側壁237によって隔てられている。インク
流路234の天井面には、ノズル218がノズル兼マニ
ホールド部材232の上部端面に開口するように形成さ
れている。
チュエータ基板200の高段部210における上部端面
200aに接着剤238等により接合される。このとき
流路214と流路234は、合体して1つのマニホール
ド流路を形成する。マニホールド流路は、インクカート
リッジ等のインク供給源に接続される供給口236を外
部に開口させている。
たい噴射チャンネル213を挟んで隣接する一対の駆動
電極221、221に給電線222を介して制御回路2
60から電圧が印加され、すべての噴射チャンネル内の
電極219を接地することによって、各側壁217が噴
射チャンネル213の容積を増加する方向に圧電厚みす
べり変形するとともに、マニホールド部材側の側壁23
7もそれにつれて変形する。そして上記の実施の形態と
同様に所定の時間後駆動電極221、221に印加され
ている電圧を0(V)に戻すことにより、側壁217が
変形前の状態に戻り、インクに圧力が加えられ、インク
液滴がノズル218から噴射される。
の製造方法について図11を参照して説明する。
としては、前記実施の形態と同様の射出成形法、または
シート成形後のプレス成形がある。いずれの成形法にお
いても高段部201、低段部202、高段部に噴射チャ
ンネル213、ダミーチャンネル215および流路21
4を有するアクチュエータ基板200を所定形状に成形
し、その後有機材料を除去する脱脂、続いてセラミック
ス化するための焼結を行う。そして、焼結体であるアク
チュエータ基板200を、そのままコロナ放電による電
界中に保持することにより厚さ方向(矢印P方向)に分
極する。その分極後、上部端面200aに給電線22
2、224およびコネクタ223のパターン以外の部分
をマスクするマスク228を形成した後、図11(a)
に示すように、下部端面200cを除くすべての表面に
メッキなどの方法により導電性の金属化層(図中灰色部
分)を形成する。
部201の上面すなわち側壁217の側壁上部端面の金
属化層を、ダイヤモンド円盤等による平面研削装置等に
より平面状に除去する。これにより、噴射チャンネル2
13、ダミーチャンネル215内の金属化層は、それぞ
れ駆動電極219、221として分離される。またこの
平面研削工程は、その後のノズル兼マニホールド部材2
32との接着界面となる面の平面度をあげ、その接着信
頼性を向上させる役割も有している。続いて、前記マス
ク228をその表面に形成された金属化層とともに除去
することで、給電線222、224およびコネクタ22
3のパターンが上部端面200aに残される。続いて制
御回路260を、給電線222、224およびコネクタ
223と接続されるように上部端面200aに接合す
る。
板200に対して、図6、図9に示すようにの上部端面
200aに、ノズル兼マニホールド部材232を接合す
る。
おいて、給電線222などのパターンを形成する平面
を、側壁217の上面よりも低くしたため、すべての金
属化層を除去する必要のある側壁217上部の不要電極
の除去を、平面研削などにより高速化できる。なお、給
電線222などのパターンをマスクにより形成している
が、前記の実施の形態と同様に、YAGレーザのアブレ
ーション加工により、不要な部分を除去することもでき
る。また、アクチュエータ基板とマニホールド部材の両
流路214、233でマニホールド流路を形成している
が、アクチュエータ基板とマニホールド部材の一方のみ
に流路を形成しても差し支えない。この場合、流路内2
14内の金属化層に代えて基板の上部端面に金属化層を
後で蒸着等によって帯状に形成する。
ク噴射装置では、射出成形法またはシート成形+プレス
成形法などの量産に向いた方法でチャンネルや側壁を形
成するため、複数列をなした多数チャンネル化が容易で
低コストとなる。また、コロナ放電分極法にて分極する
ことで、複雑形状のアクチュエータ基板であるが、分極
用の電極が不要となる。その後の電極形成、給電線など
のパターニング、制御回路との電気的接続などの工程
が、アクチュエータ基板の同一の面にて行えるため、工
程が簡略化でき低コストとなる。
直角方向、すなわち側壁の高さ方向と平行方向にインク
が噴射されるため、1つのアクチュエータ基板に対し
て、複数列のノズルを2次元的に配置することが可能に
なる。
チュエータ基板の上部端面に直接接合したが、各給電線
の端部をコネクタとし、これにFPC(フレキシブルプ
リント基板)を介して外部の制御回路に接続してもよ
い。
分解斜視図である。
る図である。
る。
ある。
す分解斜視図である。
た斜視図である。
図である。
する図である。
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 少なくとも一部が分極された圧電材料で
構成した複数の側壁間にインクを噴射する噴射チャンネ
ルを含む複数のチャンネルを1つのアクチュエータ基板
に形成し、前記側壁の両側面に形成された駆動電極をと
おして前記側壁に電圧を印加することにより、前記側壁
を変形させ前記噴射チャンネル内のインクに圧力を与え
てそのインクを噴射するインク噴射装置において、 前記アクチュエータ基板に、前記複数のチャンネルを複
数列形成するとともに、そのチャンネルを形成した面と
同一の平面部に、一端が前記各列の駆動電極と電気的に
接続され、他端が制御回路または、その制御回路に接続
されるコネクタに接続する給電パターンが形成されてい
ることを特徴とするインク噴射装置。 - 【請求項2】 前記アクチュエータ基板に、前記複数列
のチャンネルとそれぞれ連通した複数のインク噴射ノズ
ルを有するプレート部材を固定し、前記アクチュエータ
基板の複数のチャンネルを形成した平面と直角な方向に
インクを噴射することを特徴とする請求項1記載のイン
ク噴射装置。 - 【請求項3】 前記アクチュエータ基板に、前記複数列
の噴射チャンネルとそれぞれ連通し、その噴射チャンネ
ルにインクを分配するインク供給路を有するマニホール
ド部材を固定したことを特徴とする請求項1または2記
載のインク噴射装置。 - 【請求項4】 前記側壁を構成する圧電材料は、該側壁
の高さ方向に分極されており、かつインクは該分極方向
と平行な方向に噴射することを特徴とする請求項2記載
のインク噴射装置。 - 【請求項5】 前記アクチュエータ基板の、前記プレー
ト部材を固定した側と反対の面に、前記噴射チャンネル
にインクを分配するインク供給路を有するマニホールド
部材を固定し、前記噴射チャンネルの少なくとも一部
に、前記アクチュエータ基板の厚み方向に貫通する部分
を設け、前記噴射チャンネルを前記アクチュエータ基板
の一方の面において前記インク噴射ノズルに接続し、他
方の面において前記マニホールドのインク供給路に接続
したことを特徴とする請求項2記載のインク噴射装置。 - 【請求項6】 前記マニホールド部材は、前記複数列の
チャンネルとそれぞれ対向する位置に複数のインク噴射
ノズルを有する請求項3記載のインク噴射装置。 - 【請求項7】 前記給電パターンは、前記複数列の各チ
ャンネル列ごとにそのチャンネル列と平行な方向に延
び、前記アクチュエータ基板一側において前記制御回路
または前記コネクタに接続していることを特徴とする請
求項1記載のインク噴射装置。 - 【請求項8】 請求項1記載のインク噴射装置の製造方
法であって、 前記アクチュエータ基板に、前記噴射チャンネルを含む
複数のチャンネルを複数列有する前記アクチュエータ基
板を形成する工程と、 前記アクチュエータ基板の少なくとも複数のチャンネル
を有する一面に、導電性のある層を形成する工程と、 前記導電性のある層を前記側壁の駆動電極ごとに分離す
るとともに、その各駆動電極に接続した各給電パターン
に分離する工程とからなるインク噴射装置の製造方法 - 【請求項9】 前記アクチュエータ基板は、前記チャン
ネルとともに射出成形法により作製されることを特徴と
する請求項8記載のインク噴射装置の製造方法。 - 【請求項10】 前記アクチュエータ基板の前記チャン
ネルはシート成形後のプレス成形により作製されること
を特徴とする請求項8記載のインク噴射装置の製造方
法。
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