JP2001081211A - ポリイミドフィルムとその製造方法およびポリイミドフィルムロール - Google Patents

ポリイミドフィルムとその製造方法およびポリイミドフィルムロール

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JP2001081211A
JP2001081211A JP25507099A JP25507099A JP2001081211A JP 2001081211 A JP2001081211 A JP 2001081211A JP 25507099 A JP25507099 A JP 25507099A JP 25507099 A JP25507099 A JP 25507099A JP 2001081211 A JP2001081211 A JP 2001081211A
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Japan
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film
thickness
less
polyimide film
winding
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JP25507099A
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Shigehiro Teramoto
茂弘 寺本
Yoshitaka Nishiya
義隆 西屋
Masakazu Okabashi
正和 岡橋
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Du Pont Toray Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Toray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】巻き姿が良好で加工特性、生産性に優れたポリ
イミドフィルムを提供することにある。 【解決手段】フィルム幅方向(TD)の厚みムラが3.
0%以下で、かつフィルム長手方向(MD)におよそ1
0mおきに測定したTD方向の厚みを積層し、平均化す
ることによって得られるフィルム幅方向の厚みプロファ
イルの最大厚みと最小厚みの差が、フィルム平均厚みの
2.0%以下であり、かつTD方向のヤング率が340
kg/mm2以上、TD方向の5%延伸強度(F−5)が10
kg/mm2以上であって、MD方向フィルム長さ6.5mで
の片伸びが9mm以下であることを特徴とするポリイミド
フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚みが均一で、か
つロール状に巻き取った際の巻き姿が良好なポリイミド
フィルムとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドフィルムは耐熱性、耐薬品
性、寸法安定性、電気絶縁性に優れておりフィルムプリ
ント基板やTABなどのベースフィルムとして利用され
ている。フィルムプリント基板として用いられる際に
は、ポリイミドフィルムは接着剤を介して銅板と張り合
わせて利用されるが、このときフィルムに厚みムラが存
在すると接着剤塗工時に塗工むらが発生し、製品の歩留
まりを著しく低下させてしまう。フィルムの厚みムラに
関しては、ポリイミドフィルムに限らず、あらゆる種類
のフイルムを製品として2次加工する際に問題となって
いるため厚みムラ低減のためにこれまで様々な工夫がな
されてきた。フィルムの厚みムラは、フィルムを製膜す
る際に発生するものと、フィルムを巻き取った後に生じ
る応力によって塑性変形を起こすことによって発生する
ものの2種類に分けられる。前者に対しては、製品フィ
ルムの厚み測定結果を口金の間隙調整装置にフィードバ
ックし、製品フィルムの厚みを一定にする方法が一般的
である。それ以外にはたとえば、溶融押し出ししたフィ
ルムをテンター法によって2軸延伸する際に延伸部また
は予熱部に通常の加熱以外にフィルムの幅方向に任意の
速度で走行する加熱装置または冷却装置を取り付けてこ
の装置から温度の異なった空気を吹き出させてフィルム
幅方向の任意の位置に不規則な厚みムラを発生させたの
ち延伸することによりフィルム厚みムラを低減させ巻き
姿を改善する方法(特開昭55−65522)、ポリマ
ーが口金を出た際にスリット状吹き出し口から気体を左
右変動状かつ不均一に吹き付けることにより厚みムラを
低減させ巻き姿を改善する方法(特開昭63−2425
16)、シート状ポリマーがキャスティングドラム面か
ら離脱する位置でフィルムの特定面の温度が所定の温度
範囲になるように制御することにより厚みムラを低減さ
せ巻き姿を改善する方法(特開昭53−101059)
等が知られている。また後者に対しては、厚みムラを分
散させて巻き取るために、巻き取り機各部において揺動
(トラバース)を実施してフィルム耳部をずらして巻き
取る方法、タッチロールワインディング方式を用いて低
張力で高タッチ圧巻き取りを達成し、巻き姿のよいフィ
ルムロールを得る方法、等が広く一般的に知られてい
る。それ以外には、フィルムの巻き終わりロールの特定
部分に張力を加えて、巻き姿の良好な状態を保持する方
法(特開昭50−20174)、タッチロールの上流側
でかつフィルム端部の位置にフィルム上昇装置をとりつ
けてロールセンターからのエアー抜けをよくしてシワの
発生を防ぎ、巻き姿を改善する方法(特開平08−22
5199)等が知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法を用いてフィルム自体のもつ厚みムラを低減させ
ても、ロール状に巻き取った場合には、わずかな厚みム
ラが積層されてゆくことによって巻き姿が悪化してしま
い、巻き姿のよいポリイミドフィルムロールを得ること
は困難であった。また、巻き取り時の応力を抑え、低い
張力で高い巻き硬度を達成することで巻き姿の改善を図
るために、ポリイミドフィルムをタッチロールワインデ
ィング方式を採用して巻き取ることについても、ポリイ
ミドフィルムの場合ポリエチレンテレフタレートフィル
ム等の溶融押し出し製膜によって得られるフィルムに比
べて製膜速度が極端に遅いこと、ポリイミドフィルムに
特有の溶液製膜という複雑なプロセスのため微妙な厚み
コントロールが困難なこと等のために巻き取り時に巻き
ジワが入ってしまいうまく巻き取ることが出来ないとい
う問題があった。
【0004】そこで、本発明はかかる課題を解決し、巻
き姿が良好で加工特性、生産性に優れたポリイミドフィ
ルムを安定して提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために種々の角度から検討を行った結果、ま
ずポリイミドフィルムのもつ特定の物性値と巻き取られ
るフィルムの幅方向厚みプロファイルを長手方向に約1
0mおきに測定し積層して平均化することにより得られ
るフィルム厚みプロファイルのR%をある特定の値に限
定することによって製品ロールの巻き姿を飛躍的に向上
させることに成功した。次に、このフィルムをロール状
に巻き取る際の技術についても鋭意研究を重ね、特別の
巻き取り硬度範囲にて巻き取ってロールにすることで巻
き姿のよいポリイミドフィルムが安定して得られること
を発見し本発明に到った。
【0006】すなわち、本発明はフィルム幅方向(TD
方向)の厚みムラが3.0%以下で、かつフィルム長手
方向(MD方向)におよそ10mおきに測定したTD方
向の厚みを積層し、平均化することによって得られるフ
ィルム幅方向の厚みプロファイルの最大厚みと最小厚み
の差が、フィルム平均厚みの2.0%以下であり、かつ
TD方向のヤング率が340kg/mm2以上、TD方向の5
%延伸強度(F−5)が10kg/mm2以上であって、MD
方向フィルム長さ6.5mでの片伸びが9mm以下である
ことを特徴とするポリイミドフィルムと、上記の特徴を
有するポリイミドフィルムを、巻き硬度80〜98にな
るように巻き取ることを特徴とするポリイミドフィルム
ロールの製造方法である。
【0007】上記においてフィルム幅方向の厚みムラと
は常温でのフィルム厚みの最大値と最小値の差を平均厚
みで割って100を乗じたものである。この値は当然の
ことながら0で有ることが望ましいが、本発明にて巻き
姿を改善し、加工性のよいポリイミドフィルムを得よう
とする際には3.0%以下で有ればよい。
【0008】上記においてフィルム長手方向におよそ1
0mおきに測定したTD方向の厚みを積層し、平均化す
ることによって得られるフィルム幅方向の厚みプロファ
イルはその性質上フィルム巻き姿に直接反映される重要
なパラメータである。この値を小さくできれば巻き姿の
良化が図れるため、当然のことながら値は0で有ること
が望ましいが、本発明を実施する際には2.0%以下で
有ればよい。この値を低下させるための手段としては、
口金の間隙自動調整によるフィルム厚みコントロールを
用いることができる。この方法は当業者に広く利用され
ているものである。
【0009】本発明のポリイミドフィルムは巻き取った
際の塑性変形による2次的厚みムラの発生を防止するた
め、TD方向のヤング率及びTD方向の5%延伸強度が
それぞれ340kg/mm2以上、10kg/mm2以上である必要
がある。ここでいう2次的厚みムラとはフィルムをロー
ルに巻きとる際にロール表面の局所的な凹凸によって、
巻き取られるフィルムに部分的に応力が生じて塑性変形
を起こすことにより生じる厚みムラのことである。ヤン
グ率及び5%延伸強度を高める方法としては、剛直なモ
ノマーを添加重合して製膜する方法や製膜時の重合度を
高くしポリマー鎖を長くする方法、TD方向の延伸倍率
を上げる方法等を用いることが出来る。いずれにして
も、塑性変形を防止するためにはヤング率、5%延伸強
度の値はいずれも高いほどよいが、それぞれ先に示した
値以下になると巻き取った際の張力や巻き取り後に発生
するロール表面の凹凸によって塑性変形を起こしやすく
なり好ましくない。
【0010】本発明のポリイミドフィルムはMD方向フ
ィルム長さ6.5mでの片伸びが9mm以下である必要が
ある。この値が9mm以上であると巻き取った際にロール
内部に応力が生じ塑性変形をおこして厚みムラが発生す
ることが懸念されるうえ、接着剤塗工等の加工時にフィ
ルムが搬送ロール間で揺れ動く蛇行現象が発生しやすい
ため望ましくない。
【0011】本発明のポリイミドフィルムは巻き硬度8
0〜98でロール状に巻き取られる必要がある。好まし
くは巻き硬度85〜95、さらに好ましくは88〜93
で巻き取るのがよい。巻き硬度が80以下になると巻き
ズレを起こし加工性が低下してしまうし、98以上にな
ると巻き締まりが生じロール表面に凹凸がはっきりと出
て巻き姿が悪化するのみならず、フィルムが塑性変形を
おこして2次的な厚みムラを発生させる可能性があるた
め好ましくない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施の形
態を説明するが、本発明は以下の説明に限定されるもの
ではない。
【0013】本発明にかかるポリイミドフィルムは1種
類以上の芳香族ジアミン化合物と1種類以上の芳香族テ
トラカルボン酸類化合物を重合することにより得られる
ポリアミド酸化合物を口金からシート状に押しだし、化
学閉環または熱閉環させることによりゲル状のフィルム
としたものを乾燥させることによって得る。この際、出
来上がったポリイミドフィルムの幅方向の厚み斑をリア
ルタイムで測定し、口金の間隙調整機構にフィードバッ
クしてフィルム幅方向(TD方向)の厚みムラが3.0
%以下で、かつフィルム長手方向(MD方向)におよそ
10mおきに測定したTD方向の厚みを積層し、平均化
することによって得られるフィルム幅方向の厚みプロフ
ァイルの最大厚みと最小厚みの差が、フィルム平均厚み
の2.0%以下となるように随時調整する。厚みはTD
方向に10mm以下の間隔でポイント測定することが厚み
プロファイルを正確に把握するために望ましく、さらに
は連続的に測定することが最も望ましい。
【0014】フィルムを巻き取った際に生じる応力変形
を起こりにくくするために、TD方向のヤング率を34
0kg/mm2以上かつTD方向の5%延伸強度(F−5値)
を10kg/mm2以上に調整する。TD方向のヤング率及び
F−5値はポリマーの剛直性が上がると上昇するが、フ
ィルムをTD方向に延伸してポリマー鎖の配向を高める
ことによって上昇させてもよい。使用するモノマーが限
定されている場合には後者の方法が特に有効な手段とな
る。
【0015】ヤング率及びF−5の測定は、定速伸張型
強伸度測定装置により、フィルム資料を100mm×1
0mmの長方形に切り取り、最初のつかみ長さ30mm、引
っ張り速度100mm/minで荷重−伸張曲線を5回描
き、これより算出した。
【0016】ポリマー鎖の配向はシート状に成形したゲ
ルフィルムの端部を固定し、TD方向に1.05〜2.
0、フィルム進行方向(MD方向)に1.05〜1.5
の倍率で延伸することによって達成する。このような2
軸延伸を行うと、得られるポリイミドフィルムの機械特
性向上、さらには等方性が改良されるので好ましい。
【0017】フィルムの片伸びは乾燥工程にてフィルム
幅方向に並べられたヒーターの出力をコントロールする
ことによって調整する。片伸びの値は、MD方向フィル
ム長さ6.5mで9mm以下が好ましく、フィルム走行安
定性を向上させる理由から7mm以下であることがさらに
好ましい。
【0018】出来上がったポリイミドフィルムは耳部分
をカットして製品フィルムとなり、ワインダーで巻き取
ることにより製品ロールになるが、本発明の好ましい製
品フィルム及び製品ロール幅は400mm以上3000mm
以下である。また、巻き取り時のロール硬度は80〜9
8に設定するのが好ましい。巻きズレの発生確率を下げ
るためには85以上さらには88以上の巻き硬度が好ま
しく、巻き締まりによって発生するロール表面の凸凹を
発現させにくくするためには95以下さらには93以下
の巻き硬度が好ましい。
【0019】巻き硬度は高分子計器(株)ハードネステ
スタータイプCをもちい、製品ロールの端部から10mm
内側に入った位置を起点にしてフィルム幅方向におよそ
100mmおきに測定した値を平均することで算出した。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明を具体例に説明す
る。実施例中ODAは4、4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、PMDAはピロメリット酸二無水物、DMAc
はN、N−ジメチルアセトアミドを表す。 実施例1 ODAに対し、PMDA99.3〜100mol%をDM
Ac溶液中にて反応させポリアミド酸溶液を得た。この
ポリアミド酸溶液にβ−ピコリン、無水酢酸を添加した
のちドラム上に流延して自己支持性のあるポリイミドゲ
ルフィルムを得た。このゲルフィルムをドラム上からは
がし、端部をピン止めした状態でフィルム流れ方向(M
D方向)に1.31倍、横方向に1.340倍にそれぞ
れ延伸しながらテンター内で乾燥させ、フィルム幅23
00mm、平均厚さ25μmのポリイミドフィルムを得
た。フィルム幅方向の厚みムラはテンター出口のβ線厚
み計(横河電機製 8671GA002)にて測定し、
測定データをもとに口金間隙調整を実施してTD方向の
厚みムラが平均厚みの3%以下、かつMD方向におよそ
10mおきに測定したTD方向の厚みを積層し、平均化
することによって得られた厚みプロファイルの厚みムラ
が平均厚みの2.0%以下となるように調整した。ま
た、テンター内のヒータ出力を調整することによりMD
フィルム長さ6.5mでの片伸びを9mm以下に調整し
た。フィルムは直径220mmの鉄コアに巻き取り硬度8
8でロール直径Φ900mmになるまで巻き取った。この
フィルムのヤング率およびF−5値を定速伸張型強伸度
測定装置により測定したところそれぞれ345kg/mm2
10.0kg/mm2であった。このフィルムを6時間静置
し、表1に示す基準にて外観評価したところ、もっとも
巻き姿のよいレベル1であった。 比較例1 実施例1と同様にしてポリイミドゲルフィルムを得、端
部をピン止めした状態でフィルム流れ方向(MD方向)
に1.29倍、横方向に1.310倍にそれぞれ延伸し
ながらテンター内で乾燥させ、フィルム幅2300mm、
平均厚さ25μmのポリイミドフィルムを得た。
【0021】フィルム幅方向の厚みムラはテンター出口
のβ線厚み計(横河電機製 8671GA002)にて
測定し、測定データをもとに口金間隙調整を実施してT
D方向の厚みムラが平均厚みの3.0%以下、かつMD
方向におよそ10mおきに測定したTD方向の厚みを積
層し、平均化することによって得られた厚みプロファイ
ルの厚みムラが平均厚みの2.0%以下となるように調
整した。
【0022】また、テンター内のヒータ出力を調整する
ことによりMDフィルム長さ6.5mでの片伸びを9mm
以下に調整した。フィルムは直径220mmの鉄コアに巻
き取り硬度88でロール直径Φ900mmになるまで巻き
取った。
【0023】このフィルムのヤング率およびF−5値を
定速伸張型強伸度測定装置により測定したところ、それ
ぞれ313kg/mm2、9.2kg/mm2であった。
【0024】このフィルムを6時間静置し、表1に示す
基準にて外観評価したところ、巻き姿はレベル5となっ
てしまった。 比較例2 実施例1と同様にしてポリイミドゲるフィルムを得、端
部をピン止めした状態でフィルム流れ方向(MD方向)
に1.31倍、横方向に1.340倍にそれぞれ延伸し
ながらテンター内で乾燥させ、フィルム幅2300mm、
平均厚さ25μmのポリイミドフィルムを得た。
【0025】フィルム幅方向の厚みムラはテンター出口
のβ線厚み計(横河電機製 8671GA002)にて
測定し、測定データをもとに口金間隙調整を実施してわ
ざとTD方向の厚みムラが平均厚みの3.0%より大の
3.25%、かつMD方向におよそ10mおきに測定し
たTD方向の厚みを積層し、平均化することによって得
られた厚みプロファイルの厚みムラが平均厚みの2.0
%より大きい2.4%のフィルムを得た。片伸びについ
ては、9mm以下に調整した。フィルムは直径220mmの
鉄コアに巻き取り硬度88でロール直径Φ900mmにな
るまで巻き取った。このフィルムのヤング率およびF−
5値を定速伸張型強伸度測定装置により測定したとこ
ろ、それぞれ342kg/mm2、10.0kg/mm2であった。
【0026】このフィルムを6時間静置し、表1に示す
基準にて外観評価したところ、巻き姿はレベル4となっ
てしまった。 比較例3 実施例1と同様にしてポリイミドゲルフィルムを得、端
部をピン止めした状態でフィルム流れ方向(MD方向)
に1.30倍、横方向に1.320倍にそれぞれ延伸し
ながらテンター内で乾燥させ、フィルム幅2300mm、
平均厚さ25μmのポリイミドフィルムを得た。
【0027】フィルム幅方向の厚みムラはテンター出口
のβ線厚み計(横河電機製 8671GA002)にて
測定し、測定データをもとに口金間隙調整を実施してT
D方向の厚みムラが平均厚みの3.0%以下、かつMD
方向におよそ10mおきに測定したTD方向の厚みを積
層し、平均化することによって得られた厚みプロファイ
るの厚みムラが平均厚みの2.0%以下となるように調
整した。
【0028】また、テンター内のヒータ出力を調整する
ことによりMDフィルム長さ6.5mでの片伸びをわざ
と9mmより大の11mmに調整した。フィルムは直径220
mmの鉄コアに巻き取り硬度88でローる直径Φ900mm
になるまで巻き取った。
【0029】このフィルムのヤング率およびF−5値を
定速伸張型強伸度測定装置により測定したところ、それ
ぞれ342kg/mm2、9.6kg/mm2であった。
【0030】このフィルムを6時間静置し、表1に示す
基準にて外観評価したところ、巻き姿はレベル2となっ
た。 比較例4 実施例1と同様にしてポリイミドゲるフィルムを得、端
部をピン止めした状態でフィルム流れ方向(MD方向)
に1.31倍、横方向に1.340倍にそれぞれ延伸し
ながらテンター内で乾燥させ、フィルム幅2300mm、
平均厚さ25μmのポリイミドフィルムを得た。
【0031】フィルム幅方向の厚みムラはテンター出口
のβ線厚み計(横河電機製 8671GA002)にて
測定し、測定データをもとに口金間隙調整を実施してT
D方向の厚みムラが平均厚みの3.0%以下、かつMD
方向におよそ10mおきに測定したTD方向の厚みを積
層し、平均化することによって得られた厚みプロファイ
ルの厚みムラが平均厚みの2.0%以下となるように調
整した。
【0032】また、テンター内のヒータ出力を調整する
ことによりMDフィルム長さ6.5mでの片伸びを9mm
以下に調整した。
【0033】フィルムは直径220mmの鉄コアに巻き取
り硬度100でローる直径Φ900mmになるまで巻き取
った。
【0034】このフィルムのヤング率およびF−5値を
定速伸張型強伸度測定装置により測定したところ、それ
ぞれ355kg/mm2、10kg/mm2であった。このフィルム
を6時間静置し、表1に示す基準にて外観評価したとこ
ろ、巻き姿はレベル2となった。 比較例5 実施例1と同様にしてポリイミドゲルフィルムを得、端
部をピン止めした状態でフィルム流れ方向(MD方向)
に1.31倍、横方向に1.340倍にそれぞれ延伸し
ながらテンター内で乾燥させ、フィルム幅2300mm、
平均厚さ25μmのポリイミドフィルムを得た。
【0035】フィルム幅方向の厚みムラはテンター出口
のβ線厚み計(横河電機製 8671GA002)にて
測定し、測定データをもとに口金間隙調整を実施してT
D方向の厚みムラが平均厚みの3.0%以下、かつMD
方向におよそ10mおきに測定したTD方向の厚みを積
層し、平均化することによって得られた厚みプロファイ
ルの厚みムラが平均厚みの2.0%以下となるように調
整した。
【0036】また、テンター内のヒータ出力を調整する
ことによりMDフィルム長さ6.5mでの片伸びを12
mmに調整した。フィルムは直径220mmの鉄コアに巻き
取り硬度88でロール直径Φ900mmになるまで巻き取
った。
【0037】このフィルムのヤング率およびF−5値を
定速伸張型強伸度測定装置により測定したところ、それ
ぞれ342kg/mm2、10.1kg/mm2であった。
【0038】このフィルムを6時間静置し、表1に示す
基準にて外観評価したところ、巻き姿はレベル4となっ
てしまった。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】 本発明で得られるポリイミドフィルム
は厚みが均一で、かつロール状に巻き取った際の巻き姿
が良好で加工特性、生産性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡橋 正和 愛知県東海市新宝町31番地の6 東レ・デ ュポン株式会社東海事業場内 Fターム(参考) 3E037 AA04 4F071 AA60 AF20Y AF25Y AH13 BB06 BC01 4J002 CM041 GQ01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム幅方向(TD)の厚みムラが
    3.0%以下で、かつフィルム長手方向(MD)におよ
    そ10mおきに測定したTD方向の厚みを積層し、平均
    化することによって得られるフィルム幅方向の厚みプロ
    ファイルの最大厚みと最小厚みの差が、フィルム平均厚
    みの2.0%以下であり、かつTD方向のヤング率が3
    40kg/mm2以上、TD方向の5%延伸強度(F−5)が
    10kg/mm2以上であって、MD方向フィルム長さ6.5
    mでの片伸びが9mm以下であることを特徴とするポリイ
    ミドフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリアミド酸化合物を口金からシート状
    に押出し、化学閉環または熱閉環させることによりゲル
    状のフィルムを得、これを乾燥して得たポリイミドフィ
    ルムの幅方向の厚みムラを製造工程上で連続測定し、こ
    のデータをフィードバックすることにより、フィルム幅
    方向(TD)の厚みムラが3.0%以下で、かつフィル
    ム長手方向(MD)におよそ10mおきに測定したTD
    厚みを積層し、平均化することによって得られるTD厚
    みプロファイルの最大厚みと最小厚みの差が、フィルム
    平均厚みの2.0%以下となるように口金の間隙を調整
    し、さらにフィルムのTD延伸倍率を調整することによ
    り、TDのヤング率が340kg/mm2以上、TDの5%延
    伸強度(F−50)が10kg/mm2以上、さらにテンター
    内のTD温度プロファイルを調整することにより長手方
    向のフィルム長さ6.5mでの片伸びが9mm以下となる
    ように制御を行うことを特徴とするポリイミドフィルム
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリイミドフィルムを巻
    き取って得られるロールであって、巻き硬度が80〜9
    8になるように巻き取られたポリイミドフィルムロー
    ル。
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