JP2001080277A - 塗布具、並びに、その塗布液供給弁 - Google Patents

塗布具、並びに、その塗布液供給弁

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JP2001080277A
JP2001080277A JP26115799A JP26115799A JP2001080277A JP 2001080277 A JP2001080277 A JP 2001080277A JP 26115799 A JP26115799 A JP 26115799A JP 26115799 A JP26115799 A JP 26115799A JP 2001080277 A JP2001080277 A JP 2001080277A
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valve body
coating liquid
tip
chip
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JP26115799A
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Nobuaki Kobayashi
宣暁 小林
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Sakura Color Products Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用時に僅かに開弁するインキ供給弁によっ
てタンク内の塗布液を微量ずつチップに滲出させる筆記
具において、保存時のチップの乾燥を防止する。 【解決手段】 タンク先端に設けた先栓の全部又は一部
を、インキ溶媒の気化ガスが透過し得るガス透過性部材
によって構成し、該部材を、タンク内部空間とチップ周
囲の空間に露呈させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筆記具や化粧用具
として使用可能な塗布具、並びに、塗布具に用いられる
塗布液供給弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、チップを押し込むことに
よってタンク内のインキがチップに供給され、筆記が可
能となる種々のタイプの筆記具を開発している。例え
ば、特開平9−323495号公報には、インキの供給
が円滑であるとともに、連続した筆記が可能な改良され
た構造のフリーインキ式の筆記具を提案している。
【0003】この従来の塗布具は、インキを内蔵する筒
状のインキタンクと、インキを毛細管現象等によって滲
出するチップと、チップへのインキの供給・停止を行う
弁を有するものである。この塗布具は、弁が開放される
ことによりインキタンク内のインキがチップに導かれて
筆記されるものであって、前記弁は、先端に開口を有す
る弁室内に球状の弁体が前後動可能に配されたものであ
り、この弁体が付勢部材によって開口側に押圧され、弁
の先端側に前記チップが設けられ、該チップの後端側が
弁内の球と当接している。
【0004】上記した従来の塗布具は、不使用時には、
弁室内の球が付勢部材によって弁室の開口に向かって押
圧されているのでインキの供給は無い。また、筆記時に
チップの先端を紙などに押し当てると、筆記時の筆圧に
よって無意識のうちに球を押し上げ、インキタンク内の
インキを徐々にチップに滲出させることができる。した
がって、インキのぼたつきが無く、インキをチップに供
給するために筆記を中止する必要もなく、また、過度の
量のインキがチップに供給されてしまうこともなく、綺
麗な筆跡が得られるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の塗
布具では、筆記時の筆圧により弁を開くと、かかる開弁
状態が継続してインキが過剰に流出することがある。か
かる不具合を解消するためにチップの後退量を規制する
ストッパーを設けると、チップが押し込まれてストッパ
ーに衝当する際に、コツンという当たり感が強くなっ
て、筆記時の違和感が大きくなる。
【0006】また、上記従来の塗布具では、弁体とは別
に、弁体を付勢する付勢部材が必要であり、コスト低減
に限界がある。
【0007】そこで、本発明は、弁体とは別体の付勢部
材を必要とせず、使用時の筆圧や意図的なチップの押し
込み等によって開弁する塗布液供給弁の新規な構造を提
案するとともに、かかる新規な構造の供給弁を具備する
ことによって、筆記を継続して行っても塗布液のぼたつ
きが生じず、さらに、筆記開始時の所謂あたり感を使用
者に感じさせないように構成することも可能な筆記具を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、次の技術的手段を講じた。
【0009】即ち、本発明の塗布具は、塗布液を内蔵す
るタンクと、該タンクの前方側に設けられた前後動可能
なチップと、該チップの前後動によりタンクからチップ
への塗布液の供給・停止を行う塗布液供給弁とを備え、
該弁は、前方に開口する塗布液流出孔を有する弁座と、
該弁座の後方に配設した弁体と、弁体を弁座に着座させ
て前記流出孔を塞ぐように弁体後部を支持する受座とを
備え、該受座と弁座との間の空間が弁室とされ、該弁室
内に弁体が配設され、受座には、タンク内の塗布液を弁
室内へ流通させる流通路が形成され、前記弁体は、チッ
プの後方への移動によって押圧力を受けることにより前
後方向に圧縮するよう弾性変形可能な材質により形成さ
れているものである。なお、塗布具には、筆記具、化粧
用具を含む。また、塗布液は、水性及び油性の何れであ
っても良く、インキ、マスカラ、マニキュア液等の用途
に応じた適宜の液体を採用できる。タンクは筒状のもの
が好ましく、後端側が開口された筒状タンク(インキ収
蔵筒)内にインキを収蔵する場合には、インキの後端側
に逆流防止剤を配設するのが好ましい。チップはフェル
ト等の塗布液が毛細管現象によって滲出し得る繊維束材
料からなることが好ましく、このチップの後端若しくは
チップに連動する部材の後端を弁体の先端に当接させる
ことができる。また弁室内の先端側は先絞り状の漏斗形
状とし、先端開口の径を球状弁体の径よりも若干小さく
することができる。なお、外本体内にタンクを配設した
二重壁構造とすることにより、タンクのみを交換可能と
したり、タンクの構成材料や強度の自由度を向上し得
る。
【0010】かかる本発明の塗布具では、不使用時に
は、弁室内の弁体が常時は弁室の開口を閉塞している。
従って不使用時には、インキタンクは弁によって封止さ
れており、インキの供給は無い。また筆記時にチップの
先端を紙等に押し当てると、チップの後端が弁体を若干
押し上げ、弁室の開口を開き、チップに弁室内の塗布液
が供給される。さらに、弁体は弾性変形可能な材質から
形成されており、チップの後方側の移動を規制するまで
の間に弁体が弾性変形するので、所謂あたり感は緩和さ
れている。
【0011】上記弁体は、球形状とすることが好まし
い。また、弁体は、所定値以上の押圧力を受けると、受
座の流通路を閉塞するものとすることができる。これに
よれば、大きな筆圧がチップに作用した場合には、上記
流通路を閉塞することにより塗布液の供給を停止するこ
とができ、インキのぼたつきが防止される。また、流通
路を閉塞させるための押圧力の設定によっては、通常の
筆圧が作用するときに流通路を閉塞することができ、こ
れによれば、弁体を逆止弁として作用させることも可能
となり、例えば上向き筆記時のインキの逆流を防止でき
る。
【0012】また、弁体を球形状に形成するとともに、
弁室は円柱状の空間により構成され、弁体は、所定値以
上の押圧力を受けると、弁体の赤道部分と弁室の周壁内
面とが全周にわたって当接するものとすることができ
る。これによれば、球状弁体が軸方向に圧縮されると、
軸方向に直交する方向に弁体が膨出して、その赤道部分
が弁室の周壁内面に圧接され、シールされる。したがっ
て、大きな筆圧がチップに作用した場合に、インクの供
給が断たれ、ぼたつきが防止される。また、この場合も
弁体を逆止弁として作用させることも可能である。
【0013】上記塗布具の塗布液供給弁は、チップの後
退によりタンク内に収容された塗布液をチップへ供給す
るものであって、塗布液流出孔を有する弁室内に弁体が
配され、該弁体が前記流出孔を閉塞するよう弁体を支持
する受座を有し、該受座には、弁室内で塗布液を流通す
る流通路が形成されており、前記弁体は、シリコンゴム
等の弾性変形可能な材質により形成されているととも
に、チップの後退によって押圧力を受けた弁体が前後方
向に圧縮するように弾性変形して前記塗布液流出孔を開
くものであることを特徴とするものである。
【0014】かかる本発明の塗布液供給弁において、弁
体は球形状とすることが好ましい。この弁体は、所定値
以上の押圧力を受けると、受座の流通路を閉塞するもの
とすることができる。また、弁室は円柱状の空間により
構成され、弁体は、所定値以上の押圧力を受けると、弁
体の赤道部分と弁室の周壁内面とが全周にわたって当接
するものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面に基づいて説明する。
【0016】図1は、本発明の塗布具1の第1実施形態
として、水性インキを用いた繊維束チップペンを例示し
ている。この塗布具1は、塗布液を内蔵するタンク3
と、該タンク3の先端部に設けられた塗布液供給弁6
と、この弁6の先端側に設けられたチップ5を備えてい
る。該弁6は、先端に開口する塗布液流出孔14aを有
する弁座14と、弁座14の後方に設けられた弁室11
と、該弁室11内に配設された弾性変形可能な弁体12
とを備えている。弁体12は、前記流出孔14aを閉塞
するよう設けられているものであり、チップ5の後端部
5cが、前記弁体12の先端に当接されているととも
に、受座9によって弁体12後部を支持することによっ
て弁体12を弁座14に着座させて流出孔14aを閉塞
している。さらに、この塗布具1は、上記タンク3を内
部に収容するペン本体となる外筒2(外本体)と、タン
ク3先端側に取付けられる先栓4と、外筒2の後端部に
取付けられる尾栓7と、塗布液の逆流を防止する逆流防
止部材8とを備えている。
【0017】外筒2は、ポリプロピレンなどの樹脂や、
アルミニウムやステンレスなどの金属からなる筒状部材
であり、好ましくは透明乃至半透明の硬質合成樹脂から
なる。外筒2の先端部は徐々に細くなされており、この
外筒2の先端の最も径の小さい部分はチップ保持筒部2
bとなされ、この外筒2先端のチップ保持筒部2bにチ
ップ5ががたつきなく且つ前後に摺動可能に嵌め込まれ
ている。なお、チップ保持筒部2bの内面に、前後に伸
びる縦溝25が形成されていても良い。
【0018】インキタンク3は、ポリプロピレン等の樹
脂または、アルミニウムやステンレス等の金属によって
作られた筒体であり、外筒2の内部に配設されている。
インキタンク3は、内部にインキを溜置くことができる
ように中空になっている。また、このインキタンク3の
外径は、外筒2の内径よりも小さくなされており、イン
キタンク3と外筒2との間に空間が形成されるように構
成されている。
【0019】タンク3の先端には先栓4が設けられてい
る。この先栓4は、ポリプロピレン等の硬質合成樹脂や
金属からなり、外筒2の軸方向中途部に配設されてい
る。先栓4の後端側4aは筒状であって、この後部4a
の外周には筒状のシール部材20が嵌着されている。こ
のシール部材20は、先栓4の後部4a外面とインキタ
ンク3の内面との間に介在され、インキ漏れを防止する
作用を有する。
【0020】さらに、本実施形態では、シール部材20
の構成材料として、インキの溶媒が透過し得るものを用
いている。即ち、水性インキの場合には、透過係数が
2.5〜10.0cm3・cm/cm2・s・Pa、より
好ましくは3.0cm3・cm/cm2・s・Pa以上の
水蒸気透過係数を有する材料、例えばシリコンゴムなど
の多孔質材料をシール部材20の構成材料として使用で
きる。シリコンゴムあるいはその共重合体は、分子鎖間
距離が大きく、疎な構造をとり分子の屈曲性に富むた
め、ガス透過性が比較的大きい。したがって、油性イン
キの場合においても、シール部材20をシリコンゴムに
より構成することができる。シール部材20を透過した
水蒸気(インキ溶媒の気化ガス)は、チップ5の周囲の
空間に分散され、チップ5の後端面からのインキ溶媒の
蒸発を防止する効果がある。
【0021】上記先栓4の後部4aは、シール部材20
を介してタンク3の先端内部に嵌めこまれている。先栓
4の前部には、径外方向へ突出する大径部4bが設けら
れ、この大径部4bが、外筒2の内部に嵌めこまれてい
るとともに、外筒2の内周面に設けた段部2aに後方か
ら当接されている。また、この大径部4bには、図2に
示すように、シール部材20を透過したガスをチップ5
の周囲の空間に導くための連通孔10が形成されてい
る。この連通孔10の形状、数は特に限定されるもので
はないが、図示実施例では扇形状の孔を周方向に複数形
成してある。
【0022】図示実施例では、上記先栓4の内部に、弁
室11、弁座14、受座9を形成することにより、先栓
4を弁ハウジングとして利用している。なお、先栓4と
は別体の弁ハウジングを先栓4に装着するようにしても
よい。
【0023】即ち、インキ供給弁6は、先端開口14a
の内面が弁座14となされた筒状の弁ハウジングとなる
先栓4と、該先栓4内に収容された球状の弁体12とを
備えている。なお、以下の弁構造の説明においては、先
栓4をハウジングと言い換えて説明する。
【0024】弁体12は、シリコンゴムやその他のゴム
などの弾性体により球形状に形成され、軸方向に圧縮す
るように弾性変形可能であるものである。
【0025】上記ハウジング4は円筒状の形態からな
り、その内部に弁体12が内蔵される円柱状の弁室11
が形成されている。このハウジング4の前壁に弁体12
がチップ5側に露呈するための開口14aが設けられて
おり、該開口14aにはチップ5の後端部5cが挿入さ
れている。この開口14の直径は、弁体12の直径の5
0〜90%程度が好適である。なお、チップ5の後端部
5cが開口14aから挿入され弁体12に直接当接せず
に、他の部材を介してチップ5の後方への移動を弁体1
2に伝達するように設けることも可能である。
【0026】弁6のハウジング4の内部構造をさらに詳
細に説明すると、図3及び図4に示すように、ハウジン
グ4の前後方向所定位置に小径の小径部17が径内方向
に向けて突出して設けられており、この小径部17から
さらに径内方向に突出する凸部15が形成されている。
この凸部15は周方向に複数設けられており、凸部15
はその径方向の先部が弁体12に当接するように設けら
れている。また、該凸部15間には前後に貫通するスリ
ット16が形成されており、このスリット16は弁体1
2にチップ5からの押圧力が作用しない状態において弁
室11とタンク3とを連通する流通路として機能する。
また、小径部17及び凸部15の前側面は、軸中央に向
けて徐々に後方へ傾斜するテーパー状とすることもでき
るが、図示例においては軸に対して垂直な平面に形成し
ている。
【0027】この小径部17及び凸部15は、弁体12
の後方側の受座9を構成しており、この受座9と前方開
口14a(流出孔)との間により弁室11が形成される
ことになる。この弁室11の前後方向の長さは、チップ
5から押圧力を受けない弁体12が凸部15の先端部と
開口14aの周縁部との双方に当接し、その弾性復元力
により開口14aを閉塞するような間隔に配されてい
る。これにより、チップ5が通常の状態にあり、弁体1
2に押圧力が作用していないときには、図3(イ)に示
すように、弁体12は、後方側において凸部15と当接
して、前方側において前方開口14aの周縁部と当接し
て、前記弁座9の流通路(スリット16)から弁室11
内に塗布液が供給されるものの、前方開口14aが閉塞
されており、チップ5に塗布液が供給されない。また、
筆圧によってチップ5が後方側に付勢されて、後方側に
第1の移動量の範囲内移動した状態において、この移動
に伴い押圧力を受けた弁体12が変形して、前方開口1
4aを開放して、チップ5に塗布液が供給することにな
る。また、この状態においては、凸部15の間のスリッ
トからインキが流出して、弁体12と弁室11の側壁1
1bの内面との間を流れて、前方開口14aからチップ
5に供給されることになる。そして、チップ5が後方側
に第2の移動量以上に移動して、さらに弁体12が押圧
されて変形することにより、図3(ロ)に示すように、
弁体12が凸部15のみならず、小径部17の前面(弁
室11の後壁)と当接して、タンク3からのインキの供
給が停止されて、弁6が閉弁されることになる。
【0028】チップ5は、公知の樹脂または繊維を素材
とし、インキを毛細管現象等によって滲出するものであ
る。チップ5は、全て単一の素材によって構成されたも
のであってもよいが、樹脂製チップ5と、繊維束による
中継部材を接合したものであっても良い。また所謂筆ペ
ンタイプのチップ5であっても良い。
【0029】チップ5の先端部分は、文字等を書くこと
できるように外筒2の先端部から前方に突出しており、
チップ5は、上述した弁6の弁体12に当接するように
後端面5dから突出した突出部5cを有している。ま
た、チップ5の後端面5dは、常時は先栓4の前面と一
定隙間をもって配されているが、チップ5が後方に移動
した際に先栓4の前面と当接する。
【0030】この先栓4とチップ5の後端面5dとの隙
間は、チップ5が先栓4の前面と当接している際に、弁
体12が後方側の小径部17の前面と当接し弁室11内
へのインキの供給が停止されるよう第2の移動量以上に
設けられている。
【0031】また、チップ5は、先端側の小径軸部5
と、後端側の大径軸部5b、及び、この大径軸部5bの
後端面5dから突出した上記突出部5cからなる。この
チップ5の後端側の大径軸部5bの外形は、外筒2の内
径よりも小さくなされており、チップ5の後端側と外筒
2との間に空間が形成されるようにしてある。このチッ
プ5の後部周囲の空間は、上記した弁6を介してシール
部材20の先端面に連通している。
【0032】チップ保持筒部2bの後方には、外筒2内
に筒状のウレタン発泡体16が内蔵されている。このウ
レタン発泡体16は、インキ収蔵部として作用し、チッ
プ5に供給された過剰なインキを吸収するとともに、チ
ップ5のインキが不足した場合、発泡体16からチップ
5にインキを補充する作用を有する。さらに、発泡体1
6は、チップ5の小径部5aと大径部5bとの間の段部
に係合され、チップ5を軽く後方に付勢する作用を有し
ている。このウレタン発泡体16による付勢力は弱く設
定されており、不使用時に弁6が開くことがないように
しつつも、チップ5のガタツキを押さえる働きを有す
る。
【0033】このインキタンク3の内部には、水性イン
キ等の塗布液が内蔵される。またインキタンク3内には
逆流防止部材8が内蔵されている。図示例の逆流防止部
材8は、ゴム又は樹脂製のフロート8aと、このフロー
ト8aとの外面を覆うボリブデンなどの逆流防止剤8b
とにより構成される。この逆流防止部材8は、インキの
後端側の境界部分にあり、インキは当該逆流防止部材8
によって内部に気泡など空気が入らないように密封され
ている。逆流防止部材8は、インキの消費に伴って先栓
4側に移動するように、インキタンク3内に摺動自在に
内挿されている。
【0034】外筒2の後端部には尾栓7が嵌着されてい
る。この尾栓7は、蓋部7aと、該蓋部7aから前方に
突設された筒部7bとを有する。筒部7bは、外筒2に
丁度嵌合する外形を有し、外筒2に嵌合している。な
お、この尾栓7に空気導入孔を形成しても良い。
【0035】次に、本実施形態の塗布具の作用について
説明する。本実施形態の塗布具1は、不使用時には、そ
の弾性復元力によって弁体12が弁室11の開口14a
に押しつけられ、弁6は閉じている。そのためインキタ
ンク3からチップ5へのインキの供給は無い。
【0036】筆圧時には、筆圧によってチップ5が第1
の移動量だけ移動して、それにより弁体12が変形して
前方開口14aが開き、弁室11内のインキがチップ5
に供給されることになる。
【0037】そして、チップ5が第2の移動量以上後方
側に移動して、所定以上の押圧力が弁体12に作用する
と、弁体12は変形して弁6を閉塞して、弁室11内へ
のインキの供給が停止される。このため、筆記時に過剰
のインキがチップ5に供給されることを防止することが
できる。
【0038】また、筆圧を弁体12の弾性変形によって
受けるため使用者がチップ5の所謂あたり感を感じるこ
とは殆ど無い。
【0039】図5は本発明の第2の実施形態に係る塗布
具を示しており、上記第1実施形態と異なる構成は、図
5(ハ)に示すように、チップ5が第2の移動量以上移
動して弁体12が所定以上に押圧され変形した際に、そ
の赤道部分が弁室11の側壁11bの内面に当接して、
弁6を閉塞するように構成されている点であり、その他
の構成は同様であるので詳細説明を省略する。
【0040】本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、適宜設計変更することができる。例えば、イン
キタンク3と先栓4部分を一体形成することができる。
また、タンク3、外本体は筒状部材に限定されるもので
はなく、種々の形状を採用できる。また、弁体6は、筆
圧によって弁体12が変形することにより開弁するよう
に設計することもでき、また、筆圧程度では弁体12が
変形せず、意図的に強くチップを押し込んだときに開弁
するように設計することも可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明は、不使用時には、弁室内の弁体
が開口を閉塞しているのでインキの供給は無く、使用時
にチップに作用する塗布圧や意図的なチップの押し込み
によって弁体を押圧して弁座の塗布液流出孔を開口する
ことにより、弁室内のインキをチップに微量ずつ供給す
ることができる。このため、本発明の塗布具は、インキ
のぼたつきが無く、また筆記時に適量のインキがチップ
に供給することができる。しかも、弁体は弾性変形可能
な材質から構成されており、所謂あたり感は緩和され、
使用者に不快感を与えることがない。また、弁体自体を
弾性部材によって構成することで、スプリングなどの付
勢部材が必要ではなく、
【0042】また、弁体が所定以上の押圧力を受けた際
に、塗布液の供給を停止すべく弁体と弁室内の内壁とが
当接するように設けることにより、筆記時にチップが後
方に移動し弁体に所定以上の押圧力が作用すると、弁体
が弁室の内壁と当接して、弁を閉塞するため、筆記を継
続している場合などに過度のインキが供給されない。従
って、筆記を継続して行っていても、インキのボタツキ
が生じずるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る塗布具の全体従
断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】同塗布具の弁のハウジング(弁室)の先端部の
拡大断面図で、(イ)はチップからの押圧力が作用して
おらず、前方開口が閉塞されている状態を示し、(ロ)
はチップから押圧力が作用して弁が閉塞されている状態
を示す。
【図4】図3(イ)のB‐B線断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る塗布具の弁の全
体構成を示す簡略断面図で、(イ)はチップからの押圧
力が作用しておらず、前方開口が閉塞されている状態を
示し、(ロ)はチップから押圧力が作用して前方開口が
開放された状態を示し、(ハ)はチップから所定以上の
押圧力が作用して弁が閉塞されている状態を示す。
【符号の説明】
1 フリーインキ式筆記具(塗布具) 2 外筒(外本体) 3 インキタンク(タンク) 4 先栓(弁ハウジング) 5 チップ 6 塗布液供給弁 8 逆流防止部材 9 受座 11 弁室 11a 側壁 12 弁体 14 弁座 14a 塗布液流出孔(先端開口) 15 流通路(スリット)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布液を内蔵するタンクと、該タンクの
    前方側に設けられた前後動可能なチップと、該チップの
    前後動によりタンクからチップへの塗布液の供給・停止
    を行う塗布液供給弁とを備え、該弁は、前方に開口する
    塗布液流出孔を有する弁座と、該弁座の後方に配設した
    弁体と、弁体を弁座に着座させて前記流出孔を塞ぐよう
    に弁体後部を支持する受座とを備え、該受座と弁座との
    間の空間が弁室とされ、該弁室内に弁体が配設され、受
    座には、タンク内の塗布液を弁室内へ流通させる流通路
    が形成され、前記弁体は、チップの後方への移動によっ
    て押圧力を受けることにより前後方向に圧縮するよう弾
    性変形可能な材質により形成されている塗布具。
  2. 【請求項2】 弁体は球形状である請求項1に記載の塗
    布具。
  3. 【請求項3】 弁体は、所定値以上の押圧力を受ける
    と、受座の流通路を閉塞するものである請求項1又は2
    に記載の塗布具。
  4. 【請求項4】 弁室は円柱状の空間により構成され、弁
    体は、所定値以上の押圧力を受けると、弁体の赤道部分
    と弁室の周壁内面とが全周にわたって当接するものであ
    る請求項2記載の塗布具。
  5. 【請求項5】 チップの後退によりタンク内に収容され
    た塗布液をチップへ供給する塗布具の塗布液供給弁であ
    って、塗布液流出孔を有する弁室内に弁体が配され、該
    弁体が前記流出孔を閉塞するよう弁体を支持する受座を
    有し、該受座には、弁室内で塗布液を流通する流通路が
    形成されており、前記弁体は、シリコンゴム等の弾性変
    形可能な材質により形成されているとともに、チップの
    後退によって押圧力を受けた弁体が前後方向に圧縮する
    ように弾性変形して前記塗布液流出孔を開くものである
    ことを特徴とする塗布具の塗布液供給弁。
  6. 【請求項6】 弁体は球形状である請求項5に記載の塗
    布具の塗布液供給弁。
  7. 【請求項7】 弁体は、所定値以上の押圧力を受ける
    と、受座の流通路を閉塞するものである請求項5又は6
    に記載の塗布具の塗布液供給弁。
  8. 【請求項8】 弁室は円柱状の空間により構成され、弁
    体は、所定値以上の押圧力を受けると、弁体の赤道部分
    と弁室の周壁内面とが全周にわたって当接するものであ
    る請求項6に記載の塗布具の塗布液供給弁。
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