JP2001078705A - 良好な香り・風味を有する昆布エキス調味料の製造方法 - Google Patents
良好な香り・風味を有する昆布エキス調味料の製造方法Info
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Abstract
る調味料の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 昆布粉末を含水アルコールに含浸させた
後、香気成分を含む含水アルコールを液化もしくは亜臨
界状態の二酸化炭素により洗浄・回収して香気成分と、
香気成分回収工程後の残さについて、熱水抽出を行うこ
とによって得られた抽出液またはその濃縮液とを混合す
ることを特徴とする。
Description
および風味を良好に再現する調味料の製造方法に関す
る。
しては、抽出溶媒を昆布類に接触させることにより、香
気を抽出する方法が知られている。ここで、抽出溶媒と
して、水、アルコールを用いる方法が知られている。水
による抽出の場合には、香気成分の水への溶解性が低い
ために、香気成分の回収率が低く、また、抽出の際に加
熱を必要とするために、加熱により香気成分が失われて
しまうという欠点がある。また、アルコールによる抽出
の場合には、昆布など香気成分のうちで良い香りを有す
る芳香性の成分がアルコールへの可能性を有するため、
かかる芳香性の成分を効率良く抽出できる点で優れてい
る。しかし、抽出の際に多量のアルコールを必要とする
ために、抽出処理の最終段階においてアルコールを除去
しなければならず、この際に香気成分も失われてしまう
という欠点を有している。
背景下に、本発明は、昆布の呈味、香りおよび風味を良
好に再現する調味料の製造方法を提供することを目的と
する。
解決につき鋭意工夫を重ねた結果、昆布粉末を含水アル
コールに含浸させた後、香気成分を含む含水アルコール
を液体、亜臨界状態または超臨界状態の二酸化炭素によ
り洗浄・回収して香気成分と、香気成分回収工程後の残
さについて、熱水抽出を行うことによって得られた抽出
液またはその濃縮液を、前述の香気成分と混合すること
によって、昆布の呈味、香りおよび風味を良好に再現す
る調味料を得ることが可能で有ることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
布、日高昆布、利尻昆布などであり、これらを単独、あ
るいは2種類以上組み合わせて使用することも可能であ
る。ここで、昆布は、アルコールに接触する面積を可能
な限り大きくして、より多量の香気成分を抽出できるよ
うにするため、細かく粉砕することが望ましい。
ルコールを含むものが使用されるが、香気成分の回収量
と抽出物の着色度の観点から、25〜75%であること
が望ましい。用いる含水アルコール中のアルコール濃度
については、抽出の対象となる昆布の種類によって異な
るが、事前のトライアルによって容易に設定することが
可能である。
ルコールと混合して、香気成分をアルコール中に抽出し
た後、該香気成分を含む含水アルコールを液体、亜臨界
または超臨界状態にある二酸化炭素と接触することによ
り、含水アルコール中の香気成分を洗浄、回収すること
により行う。抽出および洗浄・回収にてエキス抽出物を
得た後に、得られる残さから呈味成分を得るために熱水
抽出を行う。この時の条件は、使用する昆布によって異
なるが、通常は85〜100°C、15〜60分間の抽
出を行うことが望ましい。このようにして得られた熱水
抽出液をそのままでも用いることも可能であるが、調味
料の重量当りの香り・風味の力価を高くするためには、
濃縮を行うのが望ましい。濃縮操作は、工程中の褐変反
応を抑制するために、減圧濃縮あるいは逆浸透膜濃縮を
行うことが望ましい。
たは濃縮液を、アルコール浸漬、液体、亜臨界または超
臨界二酸化炭素による洗浄、回収処理によって得られた
多量の香気成分を含む抽出物と混合することにより、昆
布の呈味、香りおよび風味を良好に再現する調味料を得
ることが可能である。
明する。
子径=450μm)2kgを50%(w/w)アルコー
ル水溶液1.2kgに25°C条件にて3時間浸漬させ
た後、香気成分を含む含水アルコールを液体二酸化炭素
により洗浄・回収を行った。この時の条件は、25°
C、65気圧であり、2時間放置した後に、二酸化炭素
を気化させた。このときに得られた抽出液の重量は78
5gであった。この香気成分回収工程後の残さに、95
°Cの水8kgを加えて、95°C条件下で30分間の
抽出を行った(攪拌条件)。熱水抽出後、濾過により固
液分離を行い、逆浸透膜(日東電工社製、NTR−75
9HG)を用いた濃縮(液温45°C)を行い、固形分
20%の濃縮液1.6kgを得た。このようにして得ら
れた濃縮液と含水アルコール浸漬と二酸化炭素による洗
浄によって得られた抽出液とを混合させて本発明の調味
料2355gを得た。このようにして得られた、昆布エ
キス調味料をうどんつゆ(表1にうどんつゆの配合表を
示した)に添加して、専門パネル20名による官能評価
を行った。表2に評価結果を示した。表に示したよう
に、本発明の調味料は、有意に昆布の香り、風味を増強
するものであった。
粒子径=500μm)2kgを65%(w/w)アルコ
ール水溶液1.2kgに25°C条件にて3時間浸漬さ
せた後、香気成分を含む含水アルコールを液体二酸化炭
素により洗浄・回収を行った。この時の条件は、25°
C、65気圧であり、2時間放置した後に、二酸化炭素
を気化させた。このときに得られた抽出液の重量は89
5gであった。この香気成分回収工程後の残さに、95
°Cの水8kgを加えて、95°C条件下で30分間の
抽出を行った(攪拌条件)。熱水抽出後、濾過により固
液分離を行い、減圧濃縮(液温45°C)を行い、固形
分30%の濃縮液1.1kgを得た。このようにして得
られた濃縮液と含水アルコール浸漬と二酸化炭素による
洗浄によって得られた抽出液とを混合させて本発明の調
味料1995gを得た。このようにして得られた、昆布
エキス調味料をうどんつゆ(表1の配合)に添加して、
専門パネル20名による官能評価を行った。表3に評価
結果を示した。表に示したように、本発明の調味料は、
有意に昆布の香り、風味を増強するものであった。
ルコールに含浸させた後、香気成分を含む含水アルコー
ルを液体、亜臨界状態または超臨界状態の二酸化炭素に
より洗浄・回収して得られた香気成分と、香気成分回収
工程後の残さについて、熱水抽出を行うことによって得
られた抽出液またはその濃縮液と混合することによっ
て、昆布の呈味、香りおよび風味を良好に再現する調味
料を得ることが可能である。
Claims (3)
- 【請求項1】 含水アルコールにより昆布粉末から香気
を抽出する方法において、昆布粉末を含水アルコールに
含浸させて得た香気成分を含む含水アルコールを液体、
亜臨界状態または超臨界状態の二酸化炭素により洗浄・
回収することを特徴とする昆布から香気を抽出する方法
および得られた香気成分を含有してなる調味料の製造方
法。 - 【請求項2】 含水アルコール中のアルコールの濃度
が、15〜95%(重量%)であることを特徴とする、
請求項1に示した、調味料の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載した香気成分回収工程後
の残さに対し熱水抽出を行うことによって得られた呈味
成分を含む抽出液またはその濃縮液を、請求項1で得ら
れた香気成分と混合することを特徴とする、昆布の呈
味、香りおよび風味を良好に再現する調味料の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25743199A JP2001078705A (ja) | 1999-09-10 | 1999-09-10 | 良好な香り・風味を有する昆布エキス調味料の製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25743199A JP2001078705A (ja) | 1999-09-10 | 1999-09-10 | 良好な香り・風味を有する昆布エキス調味料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001078705A true JP2001078705A (ja) | 2001-03-27 |
Family
ID=17306279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25743199A Pending JP2001078705A (ja) | 1999-09-10 | 1999-09-10 | 良好な香り・風味を有する昆布エキス調味料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001078705A (ja) |
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-
1999
- 1999-09-10 JP JP25743199A patent/JP2001078705A/ja active Pending
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