JP2001073033A - 局部延性に優れた中・高炭素鋼板の製造方法 - Google Patents

局部延性に優れた中・高炭素鋼板の製造方法

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JP2001073033A
JP2001073033A JP24952099A JP24952099A JP2001073033A JP 2001073033 A JP2001073033 A JP 2001073033A JP 24952099 A JP24952099 A JP 24952099A JP 24952099 A JP24952099 A JP 24952099A JP 2001073033 A JP2001073033 A JP 2001073033A
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JP24952099A
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Masahito Suzuki
雅人 鈴木
Naoto Okubo
直人 大久保
Terushi Hiramatsu
昭史 平松
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 局部延性の優れた中・高炭素鋼板を製造
する。 【解決手段】 C:0.10〜0.60質量%を含有する鋼の熱
延鋼板に対して、Ac1点以上の加熱を利用した焼鈍を施
すに際し、Ac1点以上の加熱終了段階においてγ単位面
積当たりのα/γ界面量が0.5μm/μm2以上である金
属組織とし、その後Ar1点以下の温度まで50℃/h以下
の速度で冷却する。或いは、前記焼鈍の加熱終了時に10
0μm2あたりの未溶解炭化物数が1個以上、γ単位面積
当たりのα/γ界面量が0.3μm/μm2以上である金属
組織とした後、Ar1点以下の温度まで50℃/h以下の速
度で冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、局部延性に優れた
中・高炭素鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼中のC含有量が概ね0.10〜0.60質量%
の、いわゆる中・高炭素鋼板は、焼入れ強化が可能であ
るとともに、焼入れ前の焼鈍状態ではある程度の加工性
も有しているため、自動車部品をはじめ各種機械部品や
軸受け部品の素材として広く使用されている。部品の製
造にあたっては、一般的には打抜加工や曲げ成形が施さ
れ、さらに比較的軽度な絞り加工,伸びフランジ成形が
施されることもある。また、部品形状が複雑な場合は、
二ないし三部品を溶接して製造される場合も多い。そし
てこれらの加工部品は熱処理を経て各種用途の部品に仕
上げられていく。
【0003】ところが近年、部品の製造コストを低減す
べく、部品の一体成形や、部品加工の工程簡略化が進め
られている。このことは素材側から見ればより加工率の
高い(=塑性変形量の大きい)加工に耐えなくてはなら
ないことを意味する。つまり、加工技術の高度化に伴
い、素材である中・高炭素鋼板自体にもより高い加工性
が要求されるようになってきた。特に昨今では、打抜加
工や曲げ加工のみならず、伸びフランジ成形加工(例え
ば穴拡げ加工等)といった局所的な延性が要求される高
度な加工にも耐え得る鋼板素材のニーズが高まりつつあ
る。
【0004】こうした中、特公昭61−15930号公報,特
公平5−70685号公報,および特開平4−333527号公報に
は、加工方法あるいは熱処理方法を工夫することによっ
て棒鋼中の炭化物を球状化し、棒鋼線材の加工性を改善
する技術が紹介されている。しかし、これらはいずれも
棒鋼線材を対象とするものであり、素材が板材である場
合に問題となる伸びフランジ性や穴拡げ性の改善方法は
明らかにされていない。
【0005】また、特開平8−3687号公報には、Cを0.3
mass%以上含有し、炭化物の占める面積率が20%以下
で、粒径1.5μm以上の炭化物の割合が30%以上である
加工用高炭素鋼板が示されており、その製造方法として
仕上熱延機出側温度を750〜810℃とし、10℃/sec以下
で冷却して仕上温度とコイル巻取り温度との差を300℃
以下として巻取り、720℃×20時間の球状化焼鈍を施
し、26℃/Hrの冷却速度で100℃まで冷却した後空冷し
て常温まで冷却する方法が開示されている。しかし、こ
の技術は鋼板の加工性を改善するものであるが、伸びフ
ランジ性といった局部的な延性が要求される高度な加工
性を改善する方法については明らかにされていない。ま
た、炭化物粒径を1.5μm以上に粗大化させるため、部
品加工後の焼入れ処理におけるγ温度域の加熱で炭素を
十分固溶させるには長時間を要する。このため、例えば
高周波焼入れのような短時間加熱による焼入れ処理の適
用が難しくなる。
【0006】さらに特開平8−120405号公報には、C:
0.20〜0.60%の他、Si,Al,N,B,Ca等の黒鉛
化を促進する元素を含有し、C含有量の10〜50%が黒鉛
化しており、断面の鋼組織が3μm以上の黒鉛粒子を特
定量含んだ球状化セメンタイトの分散したフェライト相
になっている加工性に優れた薄鋼板が示されている。そ
の製造方法として、仕上温度750〜900℃で熱間圧延し、
450〜650℃で巻取り、冷間圧延後に600〜720℃で焼鈍す
る方法等が示されている。この薄鋼板は穴拡げ性と二次
加工性に優れているという。しかし、含有炭素の黒鉛化
を利用するものであるから、黒鉛化を促進する元素の添
加が必要となり、一般的な市販の中・高炭素鋼種に広く
適用できるものではない。加えて3μm以上の粗大な黒
鉛粒子の存在は、先の例と同様、部品加工後の焼入れ処
理の加熱において炭素の十分な固溶化を遅らせ、短時間
加熱による焼入れ処理の適用を困難にする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、加工性
の中でも特に「伸びフランジ性」を改善した中・高炭素
鋼板のニーズが高いにもかかわらず、一般的な中・高炭
素鋼種の鋼板素材においてそれらの特性を改善する手法
は未だ明らかにされていない。また、加工性を重視した
場合、加工後の焼入性をある程度犠牲にせざるを得ない
のが現状である。そこで本発明は、特殊な元素を添加す
ることなく一般的な中・高炭素鋼の鋼種において、昨今
特に重要視されつつある伸びフランジ性を安定的に改善
することができ、かつ、部品加工後の焼入性をも十分に
確保することができる中・高炭素鋼板素材の製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明、すなわち、C:0.10〜0.60質量%を含有する鋼の
熱延鋼板に対して、Ac1点以上の加熱を利用した焼鈍を
施すに際し、Ac1点以上の加熱終了段階においてγ単位
面積当たりのα/γ界面量が0.5μm/μm2以上である
金属組織とし、その後Ar1点以下の温度まで50℃/h以
下の速度で冷却することによって達成できる。なお、こ
の焼鈍を施すに際し、昇温途中に段階的な加熱を施した
り、冷却途中にAr1点以下の温度において段階的な保持
を適宜施してもよい。Ac1点以上の加熱終了時における
γ単位面積当たりのα/γ界面量は、例えば、Ac1点以
上の加熱終了後に鋼板を焼入れして、鋼板の断面組織を
走査電子顕微鏡により観察することによって求めること
ができる。
【0009】請求項2の発明は、C:0.10〜0.60質量%
を含有する鋼の熱延鋼板に対して、Ac1点以上の加熱を
利用した焼鈍を施すに際し、Ac1点以上の加熱終了段階
において100μm2あたりの未溶解炭化物数が1個以上、
かつ、γ単位面積当たりのα/γ界面量が0.3μm/μ
2以上である金属組織とし、その後Ar1点以下の温度
まで50℃/h以下の速度で冷却することを特徴とする局
部延性に優れた中・高炭素鋼板の製造方法である。
【0010】ここで、Ac1点とは、昇温過程における鋼
のA1変態点(℃)、Ar1点とは降温過程におけるA1
態点(℃)を意味する。請求項3の発明は、C:0.10〜
0.60質量%を含有する鋼の熱延鋼板に圧下率10%以上の
冷間圧延を施した後、上記発明の焼鈍を施すことを特徴
とする局部延性に優れた中・高炭素鋼板の製造方法であ
る。
【0011】請求項4の発明は、上記発明において対象
とする鋼のSを0.01質量%以下に制限した鋼としたもの
である。
【0012】請求項5の発明は、同様に、重量%でC:
0.10〜0.60%,Si:0〜0.40%(無添加を含む),M
n:0〜1.0%(無添加を含む),P:0.03%以下,S:
0.01%以下,T.Al:0.1%以下、残部がFeおよび不
可避的不純物からなる鋼としたもの、請求項6の発明
は、これに加えてさらに、Cr:0〜1.6%(無添加を含
む),Mo:0〜0.3%(無添加を含む),Cu:0〜0.3
%(無添加を含む),Ni:0〜2.0%(無添加を含む)
を含有する鋼としたものである。また、請求項7の発明
はさらに、Ti:0.01〜0.05%,B:0.0005〜0.0050
%,N:0.01%以下を含有する鋼としたものである。こ
こで、Si,Cr,Mo,Cu,Niの下限の0%はそ
の元素が無添加であることを意味する。例えば請求項6
で対象とする鋼の一例としては、これらの元素のうちS
iとCrとMoだけを規定範囲内で添加し、他のCu,
Niは添加しない鋼などが挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明者らは、一般的な中・高炭
素鋼の加工性を改善する手段について詳細に検討してき
た。その結果、一般的な打抜加工性や曲げ加工性が向
上する場合でも、局部延性が改善されるとは限らないこ
と、炭化物を単に球状化させるだけでは局部延性の安
定した改善は図れないこと、そして、局部延性は、鋼
板中における炭化物の分散形態に大きく依存し、具体的
には炭化物のより一層の球状化と、平均炭化物間距離を
大きくすることによって改善し得ることを知見した。
【0014】局部延性の改善挙動が、他の加工性の挙動
と必ずしも一致しない理由について現時点では不明な点
が多いが、次のようなことが考えられる。すなわち、局
部延性は一般に穴拡げ試験で評価される特性であり、具
体的には例えば、鋼板に予め設けた直径d0の穴にポン
チを押し込んで穴を押し拡げていき、穴縁に板厚を貫通
する割れが発生したときの穴直径dを測定し、そのとき
の穴拡げ率(d−d0)/d0で評価される。穴拡げ率は穴
縁に板厚を貫通する割れが発生したときの円周方向ひず
みの公称値を意味することから、局部延性は、穴縁にく
びれあるいは割れが発生し始めるときの円周方向ひずみ
の限界値によって評価し得る特性であり、これは、局部
的に高い応力が集中する場合の成形性を表していること
になる。このようなくびれや割れは、加工変形中に生じ
る非常に局所的な欠陥によって敏感に引き起こされるも
のと考えられる。中・高炭素鋼板においては、そのよう
な欠陥の生成原因として、炭化物(セメンタイト)を起
点として生じたミクロボイドの成長(連結)が挙げられ
る。このため、中・高炭素鋼板の局部延性を改善するに
は、加工変形時における上記ミクロボイドの生成・成長
ができるだけ抑制されるような金属組織にしておくこと
が重要であると考えられる。局部延性が他の一般的な加
工性と異なる挙動を示すのは、他の加工性には影響を及
ぼさないようなミクロ的な欠陥が、局部延性に対しては
敏感に影響するためであると推察される。
【0015】このような考察に基づいたとき、鋼板中の
平均炭化物間距離を長くすることができれば、個々の炭
化物を起点として生成したミクロボイドの連結を抑制で
き、局部延性の改善が期待できる。本発明者らの研究に
よれば、実際に平均炭化物間距離と局部延性の間には密
接な関係があることが確かめられた。一方、個々の炭化
物の球状化率を高めることもミクロボイドの生成を抑制
するうえで効果的であることがわかった。本発明者ら
は、そのような金属組織を、特殊な元素の添加によら
ず、しかも加工後の焼入性を阻害しない範囲で達成する
ための方法について詳細な実験を重ね、本発明に係る製
造方法を提案するに至ったのである。以下、本発明を特
定するための事項について説明する。
【0016】本発明では、C:0.10〜0.60質量%を含有
する亜共析鋼を対象とする。Cは炭素鋼においては最も
基本となる合金元素であり、その含有量によって焼入れ
硬さおよび炭化物量が大きく変動する。C含有量が0.10
質量%以下の亜共析鋼では、各種機械構造用部品に適用
するうえで十分な焼入れ硬さが得られない。一方、C含
有量が0.60質量%を超えると、熱間圧延後の靱性が低下
して鋼帯の製造性・取扱い性が悪くなるとともに、焼鈍
後においても十分な延性が得られないため、加工度の高
い部品への適用が困難になる。 また、C含有量が共析
組成に近くなると、Ac1点以上の加熱において、α相が
存在しなくなるため、本発明規定の焼鈍が施せなくな
る。したがって、本発明では適度な焼入れ硬さと加工性
を兼ね備えた素材鋼板を提供する観点から、C含有量が
0.10〜0.60質量%の範囲の鋼を対象とする。
【0017】Sは、MnS系介在物を形成する元素であ
る。この介在物の量が多くなると局部延性が劣化するの
で、鋼中のS含有量はできるだけ低減することが望まし
い。本発明ではS含有量を特別に低減していない一般的
な市販鋼に対しても局部延性の向上効果は得られる。し
かし、C含有量が0.60質量%近くまで高くなった場合で
も、後述するElv値およびλ値がそれぞれ例えば45%
以上,55%以上といった高い局部延性を安定して確保す
るためには、S含有量を0.01質量%以下に低減した鋼を
使用することが望ましい。
【0018】Pは、延性や靱性を劣化させるので、0.03
質量%以下の含有量とすることが望ましい。 Alは溶
鋼の脱酸剤として添加されるが、鋼中のT.Al量が0.1
質量%を超えると鋼の清浄度が損なわれて鋼板に表面疵
が発生しやすくなるので、T.Al含有量は0.1質量%以
下とすることが望ましい。
【0019】Siは、局部延性に対して影響の大きい元
素の1つである。Siを過剰に添加すると固溶強化作用
によりフェライトが硬化し、成形加工時に割れ発生の原
因となる。またSi含有量が増加すると製造過程で鋼板
表面にスケール疵が発生する傾向を示し、表面品質の低
下を招く。そこでSiを添加するに際しては0.40質量%
以下の含有量となるようにする。加工性を特に重視する
用途ではSi含有量は0.1質量%以下とすることが望ま
しい。Mnは、鋼板の耐摩耗性向上に有効な添加元素で
ある。1.0質量%を超えて多量に含有させるとフェライ
トが硬化し、加工性の劣化を招く。そこで、Mnは1.0
質量%以下の範囲で含有させることが望ましい。
【0020】また本発明では、必要に応じてCr,M
o,Cu,Ni,Ti,B,N等の元素を添加して各特
性の改善を図った鋼を使用できる。Crは、焼入れ性を
改善するとともに焼戻し軟化抵抗を大きくする元素であ
る。しかし、1.6質量%を超える多量のCrが含まれる
とAc1点以下での長時間焼鈍やAc1点以上の加熱を利用
した焼鈍を施しても軟質化しにくく焼入れ前のプレス成
形性や加工性が劣化するようになる。したがってCrを
添加する場合は1.2質量%以下の範囲とする。Moは、
少量の添加でCrと同様に焼入れ性・焼戻し軟化抵抗の
改善に寄与する。しかし、0.3質量%を超える多量のM
oが含まれるとAc1点以下での長時間焼鈍やAc1点以上
の加熱を利用した焼鈍を施しても軟質化しにくく焼入れ
前のプレス成形性や加工性が劣化するようになる。した
がってMoを添加する場合は0.3質量%以下の範囲とす
る。
【0021】Cuは、熱延中に生成する酸化スケールの
剥離性を向上させるので、鋼板の表面性状の改善に有効
である。しかし、0.3質量%以上含有させると溶融金属
脆化により鋼板表面に微細なクラックが生じやすくなる
ので、Cuは0.3質量%以下の範囲で添加できる。 N
iは、焼入れ性を改善するとともに低温脆性を防止する
合金成分である。またNiは、Cu添加によって問題と
なる溶融金属脆化の悪影響を打ち消す作用を示すので、
特にCuを約0.2%以上添加する場合にはCu添加量と
同程度のNiを添加することが極めて効果的である。し
かし、2.0質量%を超える多量のNiが含まれるとAc1
点以下での長時間焼鈍やAc1点以上の加熱を利用した焼
鈍を施しても軟質化しにくく焼入れ前のプレス成形性や
加工性が劣化するようになる。したがってNiを添加す
る場合は2.0質量%以下の範囲とする。
【0022】Tiは、溶鋼の脱酸調整に添加される成分
であるが、脱窒作用を呈する。また、鋼板に固溶してい
るNを窒化物として固定するので、焼入れ性を改善する
有効B量を高める。更に、炭窒化物を形成し、焼入れ時
の結晶粒粗大化を防止する作用を呈する。これらの作用
を安定して得るために少なくとも0.01質量%以上のTi
含有量が必要である。しかし、0.05質量%を超える多量
のTiが含まれると、経済的に不利になるばかりか、局
部延性を劣化させる原因ともなる。Bは、極く微量の添
加で鋼材の焼入れ性を大幅に向上させる。また、粒界の
歪みエネルギーを低下させることによって粒界を強化す
る作用を呈する。また、焼入れ硬さを安定して得るため
にも、必要な合金成分である。このようなBの効果は、
0.0005質量%以上の含有量で顕著になるが、0.0050質量
%を超えるBを添加しても、その効果が飽和し、逆に靭
性を劣化させる原因となる。Nは、Tiと結合してTi
Nを形成し、焼入れ時の結晶粒微細化に有効な成分であ
る。しかし、N含有量が0.01質量%を超えると、延性が
低下する。また、過剰なNはBと結合し、焼入れ性の改
善に有効なB量を消費する。そこで、本発明において
は、N含有量の上限を0.01質量%に設定した。
【0023】本発明は、中・高炭素鋼板において、炭化
物の球状化率を高め、かつ平均炭化物間距離を大きくし
た金属組織を得るために、鋼板の焼鈍条件としてAc1
以上の加熱終了時のα/γ界面量(金属組織)を限定し
た点に大きな特徴がある。一般的に、中・高炭素鋼をAc
1点以上の温度に加熱すると炭化物は溶解し、Cはγ中
に固溶する。その後の冷却段階において、Ac1点以上の
温度域で存在するα/γ界面や未溶解炭化物表面が核生
成サイトとなり、炭化物が析出する。Ac1点以上の温度
域でα/γ界面量や未溶解炭化物をある程度残存させた
場合、冷却速度を遅くしてAr1点以下まで冷却すると、
γ中に固溶したCはパーライトとして生成せずに球状炭
化物として析出する。その結果、最終的な焼鈍組織にお
ける炭化物数は、焼鈍前の炭化物数より少なくなる。炭
化物数の減少は平均炭化物間距離の増大を意味し、延性
が向上する。一方、Ac1点以上の温度域において、α/
γ界面量や未溶解炭化物が少なくなりすぎるか、または
α/γ界面量や未溶解炭化物をある程度残存させた場合
でも冷却速度が速いと、その後Ar1点以下の温度への冷
却過程で、γ中に固溶したCはラメラ間隔の大きい再生
パーライトとして析出する。その結果、炭化物の球状化
率は極めて低くなり、鋼板の局部延性は向上しない。
【0024】そこで、本発明者らはAc1点以上の加熱を
利用した焼鈍を種々行い、その加工性を確認するととも
に、Ac1点以上の加熱終了時の鋼板をその温度から油中
に焼入れ、断面組織を走査電子顕微鏡観察にて確認し
た。その結果、金属組織としてγ単位面積当たりのα/
γ界面量が0.5μm/μm2以上の場合、または、未溶解
炭化物が100μm2中に未溶解炭化物数が1個以上残存
し、かつγ単位面積当たりのα/γ界面量が0.3μm/
μm2以上の場合には、その後の冷却速度を遅くするこ
とにより優れた局部延性を有する鋼板が得られることを
知見した。
【0025】そのAc1点以上での加熱温度からの冷却速
度が速いとγの過冷度が大きくなり、再生パーライトが
生成しやすくなる。再生パーライトの生成を十分抑制す
るためには冷却速度を50℃/h以下とする必要がある。
さらに炭化物の球状化率を向上させるためには、30℃/
h以下とすることが望ましい。一方、冷却速度を遅くし
すぎると、冷却に長時間を要するため、生産性を考慮す
ると冷却速度は5℃/h以上とすることが望ましい。
【0026】一般的に、熱延鋼板を焼鈍前に冷間加工を
施した鋼では、導入された加工ひずみによって焼鈍時に
再結晶化が促進され、その結果冷間加工を施さなかった
場合に比較して軟質なものが得られる。また、昇温中ま
たはAc1点以下の保持中の再結晶により組織が微細化さ
れ、Ac1以上での加熱においてα粒およびγ粒が小さく
なり、α/γ界面量が多く残存しやすくなる。さらに、
導入された加工ひずみによって、昇温中またはAc1点以
下の保持におけるパーライト中の炭化物の分断・球状化
が促進される。加工ひずみによる再結晶およびパーライ
ト中の炭化物の分断・球状化の促進効果を得るには、10
%以上の冷延を施すことが必要である。以上のようにし
て、局部延性を高く維持するための金属組織が得られ
る。
【0027】
【実施例】(実施例1)表1に、供試鋼板の化学成分,
Ac1点,およびAr1点および焼入れ硬さを示す。Ac1
およびAr1点は、直径5mm×長さ10mmの供試鋼試験
片を「10℃/hで昇温→900℃で10分間保持して完全に
γ化→10℃/hで冷却」というヒートパターンで加熱・
冷却しながら試験片の収縮・膨張を測定し、その収縮・
膨張曲線の変化から求めた。焼入れ硬さは、熱延材をそ
のままAc1点以上である900℃で5分間保持した後水焼入
れした場合の硬さを示した。この焼入れ硬さは一般的な
焼入れ処理によって得られる鋼材本来の硬度を比較した
ものであり、本発明にかかる焼鈍後の焼入れ性を示すも
のではない。
【0028】
【表1】
【0029】表1のうちA鋼は、C量が0.07質量%と低
いので、焼入れ後の硬さが低く、機械部品として必要な
硬度が得られないものであった。表1のA鋼を除く鋼に
ついて、熱間圧延を行った後に、酸洗し、さらに各鋼板
を種々の条件で焼鈍した。焼鈍途中のAc1点以上の加熱
終了段階において、水中に焼入れ、L-断面の金属組織を
走査電子顕微鏡にて観察した。このとき、3000μm2の範
囲においてα/γ界面長さおよびγ面積を測定し、(α
/γ界面長さ)/γ面積をγ単位面積当たりのα/γ界
面量として求めた。また、未溶解炭化物が存在した場合
には、同一の視野において炭化物数を測定し、100μm2
中の未溶解炭化物数を求めた。焼鈍後の鋼板について板
厚2.3mmとして、引張試験,切欠引張試験,穴拡げ試
験を実施し、加工性を調べた。
【0030】引張試験は、JIS 5号引張試験片を用い、
平行部の標点間距離を50mmとして行った。 切欠引張
試験は、JIS 5号引張試験片の平行部長手方向中央位置
における幅方向両サイドに開き角45°,深さ2mmのV
ノッチを形成した試験片を用いて引張試験を行う方法で
行った。Vノッチを含む標点間距離5mmに対する伸び
率を破断後に求め、その伸び率を切欠引張伸びElvと
した。穴拡げ試験は、150mm角の鋼板の中央部にクリ
アランス20%にて10mm(d0)の穴を打抜いた後、その
穴部について、50mmφ球頭ポンチにて押し上げる方法
で行い、穴周囲に板厚を貫通する亀裂が発生した時点で
の穴径dを測定して、次式で定義される穴拡げ率λ(%)
を求めた。 λ=(d−d0)/d0×100 これらElv値およびλ値は局部延性を表す指標であ
り、伸びフランジ性を定量的に評価し得るものである。
これらの試験結果を焼鈍条件と併せて表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】C含有量が0.60質量%を超えているG鋼
は、焼鈍条件を本発明で規定する範囲内とし、Ac1点以
上での断面組織において、αが存在せず、また、100μ
2中の炭化物数は35と多く残存しているが、Elv値は
31%,λ値は38%にしかならず、局部延性は劣っていた
(No.12)。C含有量が本発明規定範囲内であるC鋼
においても、焼鈍条件が本発明の範囲外のAc1点以下の
温度における焼鈍ではElv値30%,λ値42%であり、
局部延性は劣っていた(No.16)。また、C含有量が
本発明規定範囲であるC鋼において、Ac1点以上での断
面組織におけるγ単位面積当たりのα/γ界面量が0.5μ
m/μm2未満、かつ、100μm2中の炭化物数が1未満で
あるNo.13,No.14は再生パーライトが生成したた
め、Elv値,λ値ともに低くなった。さらに、Ac1
以上での断面組織におけるγ単位面積当たりのα/γ界
面量が0.5μm/μm2以上である場合においても、Ac1
点以上の温度からの冷却速度が50℃/hを超える場合に
は、再生パーライトが生成したため、Elv値,λ値と
もに低くなった(No.15)。C含有量が本発明規定範囲
内であるB鋼からF鋼において、本発明で規定する条件
で焼鈍した場合、Elv値38%以上,λ値51%以上と、
優れた局部延性を示した。C含有量が本発明規定範囲に
あり、かつS含有量が0.01質量%を超えているC鋼に比
べて、C含有量が同等であり、かつS含有量が0.01質量
%以下であるF鋼はさらに高いElv値、λ値を示して
おり、非常に優れた局部延性を有することがわかる。
【0033】(実施例2)表1のC鋼を用いて、焼鈍材
のElv値、λ値に及ぼす焼鈍前の冷間圧延率の影響を
調査した。C鋼の熱延鋼板に種々の圧下率で冷延を施
し、続いて本発明規定範囲内の焼鈍を施した後のElv
値、λ値を調査した。板厚は、いずれも2.3mmとし、
本発明規定範囲の条件で焼鈍した後に、引張試験、切欠
引張試験、穴拡げ試験を行った。表3に、これらの試験
結果を冷延率および焼鈍条件と併せて示す。
【0034】
【表3】
【0035】いずれの冷延率の場合にも、本発明規定範
囲の条件で焼鈍を施すと、Elv値は38%、λ値は52%
以上と向上している。その中でも10%以上の冷延を施し
たNo.18,No.19,No.21,No.22の場合、Elv
値は42%、λ値は55%以上であり、冷延を施さずに本願
発明の焼鈍を施した場合(No.17,No.20)よりもE
lv値、λ値が一層向上している。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明では、中・高炭素
鋼板に対して、Ac1点以上の加熱を利用した焼鈍を施す
に際し、焼鈍の加熱終了時のγ単位面積当たりのα/γ
界面量を適正範囲に制御し、その後徐冷することで局部
延性が改善された鋼板を得ることができる。しかも、本
発明は一般的な中・高炭素鋼の鋼種に広く適用でき、い
ずれの鋼種においても局部延性を改善することができる
ので、中・高炭素鋼板の用途拡大に貢献するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C21D 9/46 C21D 9/46 S C22C 38/00 301 C22C 38/00 301A 38/54 38/54 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA02 AA05 AA06 AA11 AA12 AA14 AA16 AA19 AA21 AA23 AA24 AA27 AA29 AA31 AA35 BA01 CD03 CF02 CG01 CH04 4K037 EA01 EA02 EA06 EA07 EA11 EA13 EA15 EA17 EA18 EA20 EA23 EA25 EA27 EA31 EB06 EB08 EB11 FF02 FH03 FJ04 FJ05 FK01 JA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.10〜0.60質量%を含有する鋼の熱
    延鋼板に対して、Ac1点以上の加熱を利用した焼鈍を施
    すに際し、Ac1点以上の加熱終了段階においてγ単位面
    積当たりのα/γ界面量が0.5μm/μm2以上である金
    属組織とし、その後Ar1点以下の温度まで50℃/h以下
    の速度で冷却することを特徴とする局部延性に優れた中
    ・高炭素鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】C:0.10〜0.60質量%を含有する鋼の熱延
    鋼板に対して、Ac1点以上の加熱を利用した焼鈍を施す
    に際し、Ac1点以上の加熱終了段階において100μm2
    たりの未溶解炭化物数が1個以上、かつ、γ単位面積当
    たりのα/γ界面量が0.3μm/μm2以上である金属組
    織とし、その後Ar1点以下の温度まで50℃/h以下の速
    度で冷却することを特徴とする局部延性に優れた中・高
    炭素鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 C:0.10〜0.60質量%を含有する鋼の熱
    延鋼板に圧下率10%以上の冷間圧延を施した後、請求項
    1または2に記載の焼鈍を施すことを特徴とする局部延
    性に優れた中・高炭素鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3に記載の熱延鋼板のSが
    0.01質量%以下である局部延性に優れた中・高炭素鋼板
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から3に記載の熱延鋼板が、質
    量%でC:0.10〜0.60%,Si:0〜0.40%(無添加を
    含む),Mn:0〜1.0%(無添加を含む),P:0.03%
    以下,S:0.01%以下,T.Al:0.1%以下、残部がF
    eおよび不可避的不純物からなる鋼である局部延性に優
    れた中・高炭素鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から3に記載の熱延鋼板が、質
    量%でC:0.10〜0.60%,Si:0〜0.40%(無添加を
    含む),Mn:0〜1.0%(無添加を含む),Cr:0〜
    1.6%(無添加を含む),Mo:0〜0.3%(無添加を含
    む),Cu:0〜0.3%(無添加を含む),Ni:0〜2.0
    %(無添加を含む),P:0.03%以下,S:0.01%以
    下,T.Al:0.1%以下、残部がFeおよび不可避的不
    純物からなる鋼である局部延性に優れた中・高炭素鋼板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から3に記載の熱延鋼板が、質
    量%でC:0.10〜0.60%,Si:0〜0.40%(無添加を
    含む),Mn:0〜1.0%(無添加を含む),Cr:0〜
    1.6%(無添加を含む),Mo:0〜0.3%(無添加を含
    む),Cu:0〜0.3%(無添加を含む),Ni:0〜2.0
    %(無添加を含む),Ti:0.01〜0.05%,B:0.0005
    〜0.0050%,N:0.01%以下,P:0.03%以下,S:0.
    01%以下,T.Al:0.1%以下、残部がFeおよび不可
    避的不純物からなる鋼である局部延性に優れた中・高炭
    素鋼板の製造方法。
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