JP2001064628A - 摩擦材料成形体 - Google Patents

摩擦材料成形体

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JP2001064628A
JP2001064628A JP24125999A JP24125999A JP2001064628A JP 2001064628 A JP2001064628 A JP 2001064628A JP 24125999 A JP24125999 A JP 24125999A JP 24125999 A JP24125999 A JP 24125999A JP 2001064628 A JP2001064628 A JP 2001064628A
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friction
particles
weight
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Shiro Nakazawa
士郎 中沢
Tomoyuki Oshita
知之 大下
Satoshi Mochizuki
智 望月
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Tungaloy Corp
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Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】高負荷条件下においても耐摩耗性、摩擦特性に
優れ、相手材の損傷が少なく、鳴状態が抑制された摩擦
材料成形体を提供する。 【解決手段】金属、合金、金属化合物、金属間化合物お
よび樹脂の中の少なくとも1種をマトリックスとし、潤
滑物質、硬質物質、摩擦調整物質、pH調整物質、補強
物質の中の少なくとも1種をフィラーとして含有する摩
擦材料の中に、二次粒子が該摩擦材料全体に対して0.
5〜70重量%含有されており、該二次粒子は、少なく
とも2個の一次粒子を含有した粒子からなり、該一次粒
子は、Ni,Co,Feの中の1種以上の鉄族元素とA
lとを含有しており、かつ該一次粒子中の鉄族元素とA
lの比率が85〜89重量%の鉄族元素と11〜15重
量%のAlとからなり、該二次粒子中の鉄族元素とAl
の比率が85〜89重量%の鉄族元素と11〜15重量
%のAlとからなる摩擦材料成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂を主成分とす
る有機質摩擦材料(レジン系摩擦材料)、または金属や
合金などの無機物質を主成分とする無機質摩擦材料(メ
タリック系摩擦材料)により形成され、クラッチ材料や
ブレーキ材料として使用される摩擦材料成形体に関し、
特に無機質摩擦材料として最適な摩擦材料成形体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、摩擦材料は、潤滑物質、硬質物
質、摩擦調整物質、pH調整物質、補強物質とされてい
る金属、合金、セラミックスなどのフィラーをフェノー
ルなどの樹脂で結合した有機質摩擦材料と、同じく潤滑
物質、硬質物質、摩擦調整物質、pH調整物質、補強物
質などのフィラーを金属や合金で結合した無機質摩擦材
料とに大別される。このうち、無機質摩擦材料は、金
属、合金などのマトリックス形成粉末を主成分とし、こ
れに、特定組成範囲の潤滑物質、硬質物質、摩擦調整物
質、pH調整物質、補強物質などのフィラーを添加配合
し、この配合物質から圧粉成形体を形成し、この圧粉成
形体を焼結した摩擦材料成形体として使用されている。
【0003】これらの摩擦材料のうち、有機質摩擦材料
に関する代表的なものとして、特開平7ー197966
号公報および特公平7ー23738号公報が提案されて
いる。また、無機質摩擦材料に関する代表的なものとし
て、特開平8ー284990号公報および特開平11ー
92846号公報が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の摩擦材料
のうち、特開平7ー197966号公報および特公平7
ー23738号公報には、フェノール樹脂に摩擦調整物
質、潤滑物質、充填物質などを添加した有機質摩擦材料
について開示されている。また、無機質摩擦材料の代表
例として挙げた特開平8ー284990号公報には、金
属、合金、金属間化合物の中の少なくとも1種のマトリ
ックスと、その他フィラーとからなる摩擦材料に、平均
粒径が50〜500μmでなる粗粒粒子が含有されてお
り、具体的には、Ti,Mg,Wの金属でなる70〜4
00μmの粗粒粒子を含有させた金属系摩擦材料につい
て開示されている。さらに、特開平11ー92846号
公報には、NiまたはNi合金のマトリックス中に最大
粒径が15μm以下、平均粒径が10μm以下のNi−
Al系金属間化合物粒子を機械的処理により分散させた
焼結摩擦材について開示されている。
【0005】これらのうち、特開平7ー197966号
公報および特公平7ー23738号公報に開示の有機質
摩擦材料は、高温における摩擦係数の低下(熱フェード
現象),水分の介在による摩擦係数の低下(水フェード
現象)が大きく、摩耗が大きいという課題がある。ま
た、特開平8ー284990号公報に開示の金属系摩擦
材料および特開平11ー92846号公報に開示の焼結
摩擦材は、従来の無機質摩擦材料と同様に、比較的低エ
ネルギー、低温度域から高温度域での使用条件におい
て、耐摩耗性(比摩耗量)に満足できないという課題が
ある。このときの使用条件としては、摩擦材料と相手材
との関係において、例えば相対すべり速度が低い場合、
単位面積当たりの吸収エネルギーが小さい場合、熱容量
が大きく、摩擦界面の温度が低い場合などであり、これ
らのときに上述の課題が発生しやすくなる。また、逆に
高エネルギー、高温度域での使用条件において、従来の
摩擦材料は、比摩耗量の増大あるいは摩擦係数の急激な
低下も生じてくるという課題がある。
【0006】本発明は、上述のような課題を解決したも
ので、具体的には、従来の有機質摩擦材料または無機質
摩擦材料からなる摩擦材料中に、ニッケル、コバルト、
鉄の中の1種以上の鉄族元素とアルミニウム元素とを含
有する少なくとも2個の一次粒子により形成された二次
粒子が摩擦材料全体に対して0.5〜70重量%含有さ
れることにより、耐摩耗性に優れ、高負荷条件で優れた
摩擦特性を有し、耐酸化性,耐熱性,強度および耐フェ
−ド性を高め、相手材の損傷を抑制し、かつ鳴きを抑制
することができるという摩擦材料成形体の提供を目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、長年に亘
って、摩擦材料、特に無機質摩擦材料の改良を行ってき
たところ、摩擦材料中に鉄族元素とアルミニウム元素と
を含有した二次粒子を適量含有せること、特にニッケル
元素とアルミニウム元素とを組み合わせて同時に含有さ
せること、そうすると高負荷使用条件における耐摩耗性
が顕著に向上するという知見を得て、本発明を完成する
に至ったものである。
【0008】すなわち、本発明の摩擦材料成形体は、金
属、合金、金属化合物、金属間化合物および樹脂の中の
少なくとも1種をマトリックスとし、潤滑物質、硬質物
質、摩擦調整物質、pH調整物質、補強物質の中の少な
くとも1種をフィラーとして含有する摩擦材料の中に、
二次粒子が該摩擦材料全体に対して0.5〜70重量%
含有されており、該二次粒子が少なくとも2個の一次粒
子を含有した粒子からなり、該一次粒子がニッケル,コ
バルト,鉄の中の1種以上の鉄族元素とアルミニウム元
素とを含有しており、かつ該一次粒子中の鉄族元素とア
ルミニウム元素の比率が85〜89重量%の鉄族元素と
11〜15重量%のアルミニウム元素とからなり、該二
次粒子中の鉄族元素とアルミニウム元素の比率が85〜
89重量%の鉄族元素と11〜15重量%のアルミニウ
ム元素とからなるものである。
【0009】
【発明の実施態様】本発明の摩擦材料成形体におけるマ
トリックスは、従来の摩擦材料として含有されているマ
トリックスであればよく、特に制限されるものではな
く、具体的には、例えばCu,Ni,Fe,Co,S
n,Ti,Mg,Mn,Si,W,Mo,Zn,Alに
代表される金属、これらを含む合金、NiSi2,Ti
Si2,TiAl3,NiAl3,CuAl2,Ni3
l,Co3Al,Zr3Al,Fe3Al,FeAl3に代
表される金属間化合物、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミ
ド樹脂に代表される熱硬化性樹脂からなる場合を挙げる
ことができる。これらのマトリックスのうち、銅、ニッ
ケル、コバルト、鉄、錫、亜鉛およびこれらを含む合金
の中の少なくとも1種を主成分としたマトリックスでな
る場合にはその効果が高いことから好ましいことであ
る。このマトリックスは、摩擦材料全体に対し、20〜
95重量%含有していることが好ましいことである。
【0010】このマトリックスの他の構成成分としての
フィラ−は、従来からのフィラーを使用することができ
るものであり、特に制限を受けるものではなく、具体的
には、例えば硫酸バリウム,タルク,珪藻土,蛇紋石,
コ−クス,MgO,Fe23,TiO2に代表される摩
擦調整物質、SiO2,AlN,Al23,Si34
SiC,B4C,ムライト,周期律表の4a,5a,6
a族金属の炭化物,窒化物,酸化物,珪化物およびこれ
らの相互固溶体に代表される硬質物質、黒鉛,Mo
2,WS2,BaF2,CaF2,hBN,PbO,フッ
化黒鉛に代表される潤滑物質、パルプ繊維,レ−ヨン繊
維,カ−ボン繊維,シリカ−アルミナ繊維,チタン酸カ
リウム繊維,炭化珪素繊維,ボロン繊維,に例示される
各種の繊維または各種のウイスカ−に代表される補強物
質、炭酸カルシウム,酸化カルシウム,酸化バリウムに
代表されるpH調整物質の中から選ばれた少なくとも1
種からなるものを挙げることができる。
【0011】上述したこれらのフィラーは、潤滑物質、
硬質物質、摩擦調整物質、pH調整物質、補強物質とし
て例示したものであるが、これらは、例えば潤滑物質が
摩擦調整物質としての作用効果を発揮する場合、硬質物
質が補強物質としての作用効果を発揮する場合、または
これらが逆の作用効果として働くとして含有される場合
でも勿論問題はないことである。例えば、これらのフィ
ラーのうち、黒鉛、カーボン、コークスの中の少なくと
も1種の炭素物質が含有されていると、相手材料への損
傷が緩和されること、熱フェード現象が抑制されること
から好ましいことであり、この炭素物質は、潤滑物質ま
たは/および摩擦調整物質となるものである。
【0012】本発明の摩擦材料成形体における一次粒子
は、従来の技術文献で定義されている一単位の粒子(一
般に「単位粒子」という)からなり、さらに具体的に表
現すると、単位粒子内に気孔や粒界が存在しない粒子か
らなるものである。この一次粒子は、粒径の大きさにつ
いては、特に制限されないが、後述する二次粒子の特性
を調整し易くするために、平均粒径が1〜100μmか
らなることが好ましいことである。
【0013】この一次粒子は、ニッケル、コバルト、鉄
の中の1種以上の鉄族元素とアルミニウム元素を含有し
ているものである。この一次粒子に含有する物質は、鉄
族元素とアルミニウム元素とからなる場合が好ましく、
その他に不可避不純物が含有している場合もある。これ
らの一次粒子は、NiとAl、Ni−Al合金、その他
に例えばNi3Al,NiAl,NiAl3,Fe3
l,Co3Al,Ni3(Al,W),Fe3(Si,A
l)の中の1種以上の金属間化合物でなる場合、または
Ni2Si,Ni3Nbの1種以上の一次粒子とCu3
l,Cu2MnAl,Ti3Al,TiAl,TiA
3,Zr3Alの1種以上の一次粒子とが混在している
場合を代表例として挙げることができる。これらのう
ち、一次粒子は、金属間化合物として存在していると、
より高負荷条件で優れた摩擦特性を有し、耐酸化性,耐
熱性,強度および耐フェ−ド性を高めることができるこ
とから好ましいことである。
【0014】これらの一次粒子は、鉄族元素とアルミニ
ウム元素との原子比が鉄族元素:Al元素=2.5〜
4.0:1からなる場合には、上述の摩擦特性がすぐれ
ることになり、好ましいことである。特に、ニッケルと
アルミニウムとを含む金属間化合物を含有した一次粒子
からなる場合、具体的には、NiAl,Ni3Al,N
iAl3の中の1種以上からなる場合には、より本発明
の目的を達成させることができることから好ましいこと
である。これらの一次粒子のうち、ニッケル元素とアル
ミニウム元素との原子比の場合にもNi元素:Al元素
=2.6〜3.9:1からなる場合には、上述の摩擦特
性がよりすぐれることから好ましいことである。
【0015】これらの一次粒子を用いて、少なくとも2
個の一次粒子により二次粒子が形成される。この二次粒
子としては、具体的には、例えばガスアトマイザーまた
は溶射により形成される二次粒子、その他従来から定義
されている凝集体、集合体などの二次粒子、粉末冶金法
における顆粒などにより造粒される二次粒子、顆粒など
により造粒された後に焼成または加熱されて形成される
球状の二次粒子からなるものを代表例として挙げること
ができる。別の表現をすると、少なくとも2個の一次粒
子からなり、粒界や気孔などを含んだ粉体である。この
ときの二次粒子は、平均粒径が50〜300μmからな
る場合には、摩擦実用時におけるステイックスリップの
発生を抑制し易いこと、摩擦面および相手材の摺動面の
粗面化や損傷などを抑制し易いことから好ましいことで
ある。
【0016】この二次粒子は、上述の一次粒子のみから
形成される場合、または上述の一次粒子を含めて、他の
粉末粒子との複合体として形成される場合がある。これ
らのうち、ニッケルとアルミニウムを含む金属間化合物
を含有した二次粒子の場合には、常温近辺および高温に
おける摩擦特性がすぐれることから好ましいことであ
る。また、これらの二次粒子は、25℃におけるビッカ
ース硬さが100〜300HVからなる場合には、常温
近辺における摩擦特性、特に耐摩耗性および強度にすぐ
れることから好ましいことである。
【0017】さらに、これらの二次粒子は、500℃に
おけるビッカース硬さが100〜400HVからなる場
合には、500℃近辺における摩擦特性および強度にす
ぐれることから好ましいことである。このときの二次粒
子は、常温近辺の硬さよりも500℃の高温における硬
さが高くなるようにすると、より実用領域における摩擦
特性の向上および鳴きの抑制となることから好ましいこ
とである。これらの二次粒子は、上述の一次粒子として
存在している金属間化合物や鉄族元素、アルミニウム元
素の他に他物質を二次粒子に対して10重量%以下含有
している場合でもよい。このときの他物質としては、C
u,Sn,Ti,Mg,Mn,Si,W,Mo,Zrの
中の少なくとも1種の元素を代表例として挙げることが
できる。
【0018】これらの二次粒子中に含有する鉄族元素と
アルミニウム元素との原子比が2.5〜4.0:1でな
る場合、特にNi元素:Al元素=2.6〜3.9:1
からなる場合には、上述の摩擦特性、特に耐酸化性,耐
熱性,強度および耐フェ−ド性を高めることができるこ
とから好ましいことである。さらに、この二次粒子に含
有する気孔率を調整する場合には、二次粒子自体の硬さ
がコントロールされて、摩擦材料成形体を作製するため
の製造工程、特に成形性、加工性などがすぐれることに
もなる。
【0019】このときの二次粒子の硬さ調整は、上述の
気孔率の他に、鉄族元素とアルミニウム元素との比率、
鉄族元素とアルミニウム元素の他に二次粒子中に含有す
る上述の物質の成分やその含有量などにより調整するこ
とができる。この二次粒子の硬さは、実用時の相手材に
より調整することが好ましく、具体的には、例えば約1
00℃以下の実用温度では相手材よりも軟質で、約10
0℃以上の実用温度では相手材よりも硬質になるように
すると、低エネルギー、低温度域において、耐摩耗性お
よび強度を高めるとともに、高エネルギー、高温度域に
おいても耐摩耗性を高める効果がある。、
【0020】
【作用】本発明の摩擦材料成形体は、鉄族元素とアルミ
ニウム元素とを含む二次粒子が摩擦力の改善作用、高温
での塑性流動防止作用、相手面の付着物質浄化作用を発
揮し、その結果、摩擦材料成形体を実用した場合に、低
エネルギー、低温度域の使用条件、ならびに高エネルギ
ー、高温度域の使用条件における摩擦特性を顕著に向上
させているものである。
【0021】
【実施試験1】実施例1〜7と比較例1〜4を作製する
ための一次粒子として、表1に示したNi元素とAl元
素との比率および原子比でなる一次粒子を準備した。こ
の表1に示したそれぞれの一次粒子とNi粉末,Al粉
末を使用して、ガスアトマイザー、スプレードライヤー
または顆粒後加熱して二次粒子を作製した。こうして得
た実施例1〜7と比較例1〜4を作製するための二次粒
子におけるNi元素とAl元素との比率および原子比を
表2に示した。
【0022】この表2に示したそれぞれの二次粒子と市
販されているCu粉末,Sn粉末,グラファイト粉末を
用いて、重量比でCu:Sn:グラファイト=64:
6:15からなる配合粉末に、表2に示した二次粒子を
添加し、合計100重量%とした混合粉末を得た。この
ときの二次粒子の添加含有量を表3に示した。また、二
次粒子の平均粒径および25℃,500℃における硬さ
を測定し、その結果を表3に併記した。こうして得た混
合粉末を粉末プレス機により200MPaで加圧成形
し、加圧成形体とした。この加圧成形体を1.5MPa
荷重で800℃ー60分間焼結して本発明の摩擦材料成
形体である実施例1〜7と比較例1〜4を得た。
【0023】こうして得た本発明品である実施例1〜7
と比較品1〜4について、JIS定速式試験機を使用し
て、摩擦試験1および2を行った。摩擦試験1の条件
は、0.5MPa荷重、3m/secすべり速度、25
℃で270HV硬さの鋳鉄を摩擦相手板とし、摩擦相手
板の初期温度を25℃、最高温度を100℃に調整し
た。摩擦試験2の条件は、0.5MPa荷重、20m/
secすべり速度、25℃で310HV硬さの工具鋼を
摩擦相手板とし、摩擦相手板を350℃に調整した。こ
れらの摩耗試験における摩擦相手板は、冷却水、冷風、
ヒーターにより温度調整を行い、摩擦試験1では初期温
度を25℃、最高温度を100℃に調整し、摩擦試験2
では350℃に調整した。このときの摩擦試験1および
2における比摩耗量を求めて、表4に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【実施試験2】実施試験1における実施例2で用いた一
次粒子を90重量%と残り10重量%Tiを含有させた
二次粒子を実施例8用とし、同一次粒子90重量%と残
り10重量%Zrを含有させた二次粒子を実施例9用と
し、同一次粒子90重量%と残り10重量%Nbを含有
させた二次粒子を実施例10用とし、同様に10重量%
Wを含有させた二次粒子を実施例11用とし、同様に1
0重量%Siを含有させた二次粒子を実施例12用と
し、実施例2で用いた一次粒子中の86.7重量%Ni
に対し、46.7重量%Niー40重量%Coに置換し
た二次粒子を実施例13用とし、同86.7重量%Ni
に対し、46.7重量%Niー40重量%Feに置換し
た二次粒子を実施例14用とし、同86.7重量%Ni
に対し、46.7重量%Coー40重量%Feに置換し
た二次粒子を実施例15用とし、その他の条件は実施例
2と同様にして、それぞれ実施例8〜15を作製した。
こうして得た実施例8〜15について、実施例2と同様
に摩擦試験1および2を行い、その結果を表5に示し
た。
【0029】
【表5】
【0030】
【発明の効果】本発明の摩擦材料成形体は、従来の摩擦
材料である比較品に比べて、低負荷から高負荷に至るま
で比摩耗量が低く、欠け損傷が少なく、鳴きの状態が抑
制され、耐摩耗性が顕著に優れており、摩擦時に相手材
料を摩耗損傷させることも少なく、耐久性が高く、長寿
命であるという優れた効果がある。したがって、本発明
の摩擦材料は、自動車、電動自転車,航空機、汽車、そ
の他の各種産業機械におけるブレーキ、クラッチなどの
制動装置用摩擦材料として、例えばブレーキライニン
グ、デイスクパッド、クラッチフェーシング、制輪子な
どの各種用途に実用できるものであり、工業上有用な材
料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22F 5/00 B22F 5/00 G C08J 5/14 CEZ C08J 5/14 CEZ C08K 3/04 C08K 3/04 3/08 3/08 C08L 101/00 C08L 101/00 C22C 1/10 C22C 1/10 F 33/02 102 33/02 102 103 103F 49/02 49/02 49/08 49/08 F16D 69/02 F16D 69/02 B F Fターム(参考) 3J058 BA21 BA23 BA34 BA41 GA28 GA29 GA30 GA41 GA46 GA47 GA49 GA81 GA85 GA90 GA92 GA93 4F071 AA03 AB03 AB06 AD02 AD06 AE11 AE12 AE17 AE22 AF28 AH07 DA01 DA04 DA18 4J002 AA021 AH002 CC031 CD001 CL001 CM041 DA016 DA026 DA067 DB016 DD006 DD036 DE066 DE096 DE186 DE236 DF016 DG026 DG046 DJ006 DJ016 DK006 FA042 FA046 FD012 FD016 FD176 FD206 FD207 GN00 4K018 AA07 AA10 AA24 AB01 AB02 AB03 AB04 AB07 AB08 AC01 BA04 BA08 BA13 BB04 KA05 KA62 4K020 AA03 AA04 AA07 AA08 AA22 AA23 AA24 AC03 AC04 AC06 AC07 BB08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属、合金、金属化合物、金属間化合物お
    よび樹脂の中の少なくとも1種をマトリックスとし、潤
    滑物質、硬質物質、摩擦調整物質、pH調整物質、補強
    物質の中の少なくとも1種をフィラーとして含有する摩
    擦材料の中に、二次粒子が該摩擦材料全体に対して0.
    5〜70重量%含有されており、該二次粒子は、少なく
    とも2個の一次粒子を含有した粒子からなり、該一次粒
    子は、ニッケル,コバルト,鉄の中の1種以上の鉄族元
    素とアルミニウム元素とを含有しており、かつ該一次粒
    子中の鉄族元素とアルミニウム元素の比率が85〜89
    重量%の鉄族元素と11〜15重量%のアルミニウム元
    素とからなり、該二次粒子中の鉄族元素とアルミニウム
    元素の比率が85〜89重量%の鉄族元素と11〜15
    重量%のアルミニウム元素とからなる摩擦材料成形体。
  2. 【請求項2】上記マトリックスは、上記摩擦材料全体に
    対し、20〜95重量%からなる請求項1に記載の摩擦
    材料成形体。
  3. 【請求項3】上記フィラーは、黒鉛、カーボン、コーク
    スの中の少なくとも1種の潤滑物質を含有している請求
    項1または2に記載の摩擦材料成形体。
  4. 【請求項4】上記一次粒子は、平均粒径が1〜100μ
    mからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の摩擦材
    料成形体。
  5. 【請求項5】上記一次粒子は、ニッケルとアルミニウム
    を含む金属間化合物を含有している請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の該摩擦材料成形体。
  6. 【請求項6】上記一次粒子および上記二次粒子は、原子
    比で鉄族元素が2.5〜4.0に対しアルミニウム元素
    が1からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の摩擦
    材料成形体。
  7. 【請求項7】上記二次粒子は、平均粒径が50〜300
    μmからなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の摩擦
    材料成形体。
  8. 【請求項8】上記二次粒子は、ニッケルとアルミニウム
    を含む金属間化合物を含有している請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の摩擦材料成形体。
  9. 【請求項9】上記二次粒子は、25℃におけるビッカー
    ス硬さが100〜300HVからなる請求項1〜7のい
    ずれか1項に記載の摩擦材料成形体。
  10. 【請求項10】上記二次粒子は、500℃におけるビッ
    カース硬さが100〜400HVからなる請求項1〜7
    のいずれか1項に記載の摩擦材料成形体。
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