JP2001063170A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2001063170A
JP2001063170A JP24075099A JP24075099A JP2001063170A JP 2001063170 A JP2001063170 A JP 2001063170A JP 24075099 A JP24075099 A JP 24075099A JP 24075099 A JP24075099 A JP 24075099A JP 2001063170 A JP2001063170 A JP 2001063170A
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ink jet
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JP24075099A
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Hirofumi Hirano
弘文 平野
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置を大型化することなく、インクを供給可
能であり、また記録媒体を供給可能なインクジェット記
録装置を提供するものである。 【解決手段】 キャリッジを移動させて記録媒体にイン
クを吐出して記録を行うインクジェット記録装置におい
て、記録媒体を給送する給送ローラ13と、前記記録媒体
にインクを吐出する記録ヘッドを搭載して往復移動可能
なキャリッジ4と、前記キャリッジ4の移動に際し、一
方側をガイドするリードスクリュー3と、他方側をガイ
ドするガイドワイヤー5とを有し、前記ガイドワイヤー
5が屈曲可能であり、前記キャリッジ4が前記リードス
クリュー3を中心に回動可能であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキャリッジを移動さ
せて記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェ
ット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は小型化が容易
であるとともに、高品位のカラー画像が得られるために
近年広く用いられている。このように記録装置はインク
を吐出する記録ヘッドとインクタンクを一体化したイン
クカートリッジをキャリッジに搭載し、このキャリッジ
を往復移動させるとともに、記録ヘッドから記録媒体へ
インクを吐出して記録を行うように構成しているのが一
般的である。
【0003】また、記録媒体としては紙やフィルム、又
は布、又はそれらの表面に印刷に適したコーティング剤
を塗布したものが用いられてきた。そして、この記録媒
体の搬送には主にゴム等の高摩擦部材のローラによる摩
擦搬送方式が主に用いられてきた。
【0004】また、記録装置には用紙を多数枚積載して
おき、順次1枚ずつ送り出す装置としてASF(オート
シートフィーダー)が装着されており、使用者は記録媒
体をいちいち装填しなくても、印刷が連続して出来るよ
うになっている。
【0005】従来のASFにおいては、記録媒体の表面
を比較的摩擦係数の高いゴムローラでピックアップし
て、薄い記録媒体で有れば、爪分離方式が多用されてい
る。
【0006】また、用紙の先端部に斜面を設けて厚めの
記録媒体の弾性を利用して分離する土手分離方式も、ハ
ガキ等厚めの記録媒体用に多用されている。さらに、摩
擦板とローラで分離するデュプロ方式もよく知られてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、キャリッジにインクタンクを搭載する
ためにキャリッジが大型化し、該キャリッジの移動領域
として大きなスペースを設ける必要があった。
【0008】また、記録媒体のピックアップに弾性材料
を用いたピックアップローラを使用するため、記録媒体
の上部に大きなスペースを必要とし、装置の大型化が避
けられなかった。しかもピックアップ弾性材料である摩
擦係数の大きいゴム材料は、摩擦係数を大きくするため
の添加剤、いわゆる可塑剤が多く、温度による性能変動
や経年変化といった問題点を有していた。
【0009】そして、インクジェット記録用の記録媒体
のように、表面にコーティングを施してある場合には、
ピックアップローラから摩擦係数を高めるための可塑剤
が記録媒体に転写し、記録面に跡が付くことがあった。
【0010】本発明は従来の上記点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、装置を大型化することなく、イ
ンクを供給可能であり、また記録媒体を供給可能なイン
クジェット記録装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、キャリッジを移動させ
て記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェッ
ト記録装置において、記録媒体を給送する給送手段と、
前記記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドを搭載して
往復移動可能なキャリッジと、前記キャリッジの移動に
際し、一方側をガイドする第一ガイド部材と、他方側を
ガイドする第二ガイド部材と、を有し、前記第二ガイド
部材が屈曲可能であり、前記キャリッジが前記第一ガイ
ド部材を中心に回動可能であることを特徴とする。
【0012】上記構成にあっては、簡単な構成によって
キャリッジが回動可能となる。このため、キャリッジを
回動させて記録ヘッドへインクを供給するように構成す
ることにより、キャリッジを大型化することなく記録ヘ
ッドへインクを供給して記録を行うことが可能となる。
【0013】また、記録媒体に係止部を形成し、この係
止部に係止して記録媒体を給送方向へ押し出すように構
成することにより、ピックアップローラを設けることな
く記録媒体を給送することができる。このため、給送手
段を大型化することなく、且つ記録媒体に添加剤や可塑
剤を付着させることもない。
【0014】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕次に本発明の第
1実施形態に係る記録装置及び該装置に用いる記録媒体
について図面を参照して具体的に説明する。
【0015】図1は第1実施形態に係るインクジェット
記録装置の全体斜視説明図である。この記録装置はイン
クフィルムカセット18には後述する記録媒体が積層収納
されており、この記録媒体を1枚ずつ記録部へ送り出し
て記録を行うものである。
【0016】記録部は底板2aの両側に右側板2b及び
左側板2cを一体的に形成したベース2にリードスクリ
ュー3を回動自在に支持し、このリードスクリュー3を
回動させることによってキャリッジ4を往復移動させる
ものである。
【0017】キャリッジ4は前記リードスクリュー3に
対してガイドアーム4aによって係合しており、反対側
の端部はガイド部4bがガイドワイヤー5と摺動してキ
ャリッジ4の姿勢を維持するようになっている。すなわ
ち、リードスクリュー3はキャリッジ4の一方側をガイ
ドする第一ガイド部材となり、ガイドワイヤー5はキャ
リッジ4の他方側をガイドする第二ガイド部材となって
いる。このガイドワイヤー5は、例えばピアノ線やステ
ンレス細線をより合わせた、比較的小径で柔軟性のある
ものであり、その一端は前記右側板2bに係止され、他
端はテンション板6に取りつけられている。そして、テ
ンション板6はバネ性のある材料、例えばステンレス鋼
などで形成され、先端部に前記ガイドワイヤー5の一端
を係止するとともに、下部は前記ベース2の底板2aに
固定されている。
【0018】これにより、リードスクリュー3が回動す
ると、これと係合したキャリッジ4がリードスクリュー
3及びガイドワイヤー5にガイドされて往復移動する。
【0019】前記リードスクリュー3の一方端にはリー
ドギヤ7が固着されており、このリードギヤ7には右側
板2bに突設された軸8に回動自在に取り付けられたア
イドルギヤ9が噛合している。このアイドルギヤ9には
円周部にリードギヤ7と噛合するスパーギヤ9aが形成
され、側面外周近傍にはフェースギヤ9bが形成されて
いる。そして、前記フェースギヤ9bにキャリッジモー
タ10のモータピニオンギヤ11が噛合し、キャリッジモー
タ10の駆動力がアイドルギヤ9、リードギヤ7を介して
リードスクリュー3へ伝達されるようになっている。
尚、キャリッジモータ10はパルスモータやDCサーボモ
ータのように両方向に所定の回転が可能なものを用いて
ある。
【0020】前記キャリッジ4には記録ヘッド12が搭載
されている。この記録ヘッド12はインクジェットヘッド
であり、本実施形態にあっては記録信号に応じて電気熱
変換体に通電し、その熱エネルギーによってインクに生
ずる膜沸騰を利用してインクに生ずる気泡の成長、収縮
により、インクを吐出口から吐出して記録を行うように
構成している。その代表的な構成や原理については、例
えば米国特許第 4723129号明細書、同第 4740796号明細
書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好
ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュ
アス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマンド
型の場合には、液体(インク)が保持されているシート
や液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録
情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与
える少なくとも1つの駆動信号を印加することによっ
て、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘ
ッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆
動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成できるの
で有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口
を介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成
する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に
気泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体の吐出
が達成でき、より好ましい。
【0021】図2はキャリッジに搭載した記録ヘッドの
ヘッド部とサブタンク部の詳細断面を示し、(a)は上面
から見た断面図、(b)は側面から見た断面説明図であ
る。
【0022】図において、12aはヘッドノズル部分で、
記録媒体の搬送方向に沿って、Y(イエロー)、M(マ
ゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の4色のヘッ
ドが縦に並んで配置されている。各色のインク液室12b
1,12b2,12b3,12b4が分離されて形成されている。
12cはインクタンク室と液室12b1〜12b4との間に設け
られたゴミトラップ用のフイルターである。
【0023】インク室も同様に、Y、M、C、Bkの順に
並んでおり、それぞれ12d1,12d2,12d3,12d4とな
っている。各インク室12d1〜12d4には連通孔を有した
発泡ウレタンや、繊維質の積層体などからなる負圧発生
機能を有したインク保持体で充填されている。12eは0.
5μm から数μm といった微小な孔を有した所謂多孔質
部材の膜で構成した満タン弁である。12fは吸引ポンプ
から負圧が発生したときに、後述するジョイントを経て
インク室内に負圧を発生するために設けられた吸引管で
ある。吸引管12fは中空の吸引針12gと接続されてい
る。吸引針12gは先端部がとがらせてあり、側面には横
穴12g1が開けられており、内部の空洞部とつながって
いる。
【0024】12hは中空の供給針で、インクタンクの色
数だけ用意されており、12h1,12h2,12h3,12h4よ
りなっており、順にY、M、C、Bkのインクを供給する
ようになっている。12iは供給路で各色に対応して、そ
れぞれ12i1,12i2,12i3,12i4は順にY,M,C,
Bkの色に対応し、前述した供給針12h(12h1,12h2,
12h3,12h4)にそれぞれ接合されている。
【0025】また、図1に示すように、前記記録ヘッド
による記録領域を挟んで記録媒体の搬送方向上流側及び
下流側には給送ローラ13が各一対設けられている。この
給送ローラ13はローラ軸14に固着されており、該ローラ
軸14に連結した給送モータ15から駆動力を受けて回転す
る。そして、それぞれのローラ軸14はタイミングベルト
16によって駆動連結されており、4個の給送ローラ13が
全て等速で回転できるようになっている。
【0026】前記給送ローラ13によって搬送される記録
媒体は基材がポリエステルフィルムのような比較的弾性
を有した材料で構成されている。そして、図3(a)に示
すように、記録媒体17は給送方向(矢印方向)に対して
一方側側端にノッチ部17aが形成されている。このノッ
チ部17aは約0.5mm程度の深さの切り込みであり、給送
方向に対して、直角の送り辺17a1とテーパ状の辺17a2
で形成されている。この記録媒体17がカセット内では、
図3(b)の如く積載されて収納されている。
【0027】前記記録媒体17を収納するインクフィルム
カセット18は、図1に示すように、外装ケース18aの内
部に側壁18bが形成され、また開閉可能なシャッター18
cが装着されている。そして、記録装置に装填されてな
いときには、シャッター18cが閉じており、後述するキ
ャップやジョイント部を埃等から防御している。
【0028】尚、図4はカセットのシャッター18cが開
いた状態の斜視説明図であり、図5はカセットを記録装
置から取り外し、シャッター18cを閉じた状態の斜視説
明図である。
【0029】インクフィルムカセット18の前方部には、
図4に示すように、若干薄くなった段部よりなるプラテ
ン部18dが形成されている。このプラテン部18dは前述
したように、記録装置に装填されてないときは、前記シ
ャッター18cによって覆われている。
【0030】プラテン部18dの4隅には前述した給送ロ
ーラ13に対抗した位置に、ピンチローラ19が各4個取り
つけられている。このピンチローラ19は、図示しないピ
ンチローラバネにより上方、すなわち給送ローラ13方向
に所定の力で付勢されている。そして、プラテン部18d
にはインク等を吸収し易い多孔質部材で形成されたプラ
テン18d1が形成されている。
【0031】図4において、20はキャップで、プラテン
18d1の所定の位置に設けられており、図示しない負圧
回復ポンプに吸引口20aが連結されている。21はジョイ
ントゴムで前述したキャリッジ4に設けられていた供給
針12hとそれぞれ対向した位置に設置されている。22は
吸引ジョイントで、前述した吸引針12gと対向するよう
に配置されている。この吸引ジョイント22は図示しない
吸引ポンプと連結されている。尚、切り換え弁を設け
て、前述した回復用の負圧回復ポンプを共用するように
してもい。
【0032】ジョイントゴム21と各色に対応したジョイ
ント部21Y,21M,21C,21Bkの4つは、後述するよう
にインクフィルムカセットに装填される各色インクにそ
れぞれ連結されている。このジョイント部21Y,21M,
21C,21Bkはゴムの薄膜で出来ており、前述した供給針
12hを突き刺すことにより、中空針の空洞部と連通出来
るようになる。尚、針を抜けば、ゴムの弾性力で穴は閉
じられるので、不用意に蒸発するようなことはない。
【0033】前述したインクフィルムカセット18内に
は、記録媒体分離手段が設けられている。図6は記録媒
体を分離して給送する構成説明図である。図において、
23はノッチジョイントで、前述した記録媒体17のノッチ
部17aの形状に合わせた突起で形成されるところの、爪
部23a、その下部に一体に設けられた記録媒体受部23b
が形成されており、インクフィルムカセット18の側壁18
bに設けられたガイド孔18eに摺動自在に取りつけられ
ている。尚、爪部23aの高さは前述した記録媒体の厚さ
よりも若干低くなるように設定される。これは確実に記
録媒体を一枚ずつ送り出すために必須の要件である。ま
たノッチジョイント23には作動軸23cが一体に形成され
ている。
【0034】24は分離レバーであって、インクフィルム
カセット18の側壁18bに立設した軸18fに回動自在に取
りつけられている。分離レバー24の一端上部方向には、
前記ノッチジョイント23の作動軸23cに係合する角孔24
aが形成されている。また他端には作動面24bが形成さ
れている。
【0035】25は圧縮トーションバネで、前記作動軸23
cを給送方向と逆側(図6の矢印A方向)に付勢すると
ともに、コイル部を圧縮バネと同様に、すき間を開けて
コイリングしているため、分離レバー24を側壁18b方向
に押しつけるように構成されている。
【0036】26は分離シャフトで、インクフィルムカセ
ット18の前方部に開けられた孔18gを通って、前記分離
レバー24の作動面24bに当接している。分離シャフト26
の他端部には、プッシュプル式の電磁ソレノイド27が取
りつけられており、給電することにより、分離シャフト
26を軸方向にスライドさせられるようになっている。
【0037】また、インクフィルムカセット18には、図
1に示すように、インク袋28が収納されており、前述し
た記録ヘッドに対応して、イエローインク28Y、マゼン
タインク28M、シアンインク28C、ブラックインク28Bk
の4色分のインクが所定量貯留されている。そして、各
色のインク袋は、前述したジョイント部21Y,21M,21
C,21Bk(図4参照)にそれぞれ連結されている。
【0038】次に前述した構成の記録装置により記録を
行うときの動作について説明する。
【0039】ホストコンピュータ等からの印刷命令によ
り、イニシャル動作をした後、キャリッジ上のサブタン
クに、記録媒体17枚を印刷出来るだけのインクの補充動
作に入る。
【0040】まず、キャリッジモータ10を所定方向に回
転して、リードスクリュー3を回転し、キャリッジ4を
送って、所定の位置で停止する。このとき、キャリッジ
上の供給針12hや吸引針12gはインクフィルムカセット
18のジョイントゴム21と相対した位置にいる。このと
き、記録媒体17はセットされてないので、供給針12hが
ジョイントゴム21に差し込まれるのに何の障害もない。
【0041】さて、図7(a)に示すように、キャリッジ
4が所定の位置に来た時に、図示しない電磁ソレノイド
を動作させるとキャリッジ4はリードスクリュー3を中
心にして印刷面方向に回動する。これにより、図7(b)
のように、インクフィルムカセット18に設けられたジョ
イントゴム21に供給針12hが、また吸引ジョイント22に
吸引針12gが差し込まれる。このとき、キャリッジ4は
印刷領域内であるが、キャリッジ4の片側のガイド部材
は軸でなく柔軟性を持ったガイドワイヤー5であるた
め、キャリッジ4の下降にしたがって、図8(b)の如
く、ワイヤーが撓んで、キャリッジ4の動作を邪摩する
ことはない。そしてこのとき、テンション板6が撓んで
ガイドワイヤー5の変形に追随するように構成されてい
る。テンション板6の形状、板厚は、通常印刷時にキャ
リッジ4の自重で撓むことがないように十分な張力が必
要であるが、本実施形態のように印刷毎に、必要なイン
クを充填して、印刷を行うピットイン方式であれば、キ
ャリッジ4の重量を極端に軽くし得るために、必要とさ
れる張力はわずかなものである。
【0042】その後、吸引ポンプ(図示せず)が動作し
て、吸引管12f内を負圧にする。これによって例えばイ
ンク室12d1内も負圧になるために、インク袋28の中の
インクはジョイント部から、供給針12hを通ってインク
室12d1内に入っていく。そして、液面が上がって満タ
ン弁12eに触れると、該満タン弁12eは気体は通すが液
体は通さないので、インクの供給はその時点で停止す
る。
【0043】他のインク室も同様に次々と充積され、所
定の時間が経過後は全てのインク室がフルに充場され
て、供給は終了する。
【0044】キャリッジ上のサブタンクにインク充填が
完了したら、次は記録媒体の供給である。記録媒体17は
インクフィルムカセット18内に複数枚積層して収納され
ている。
【0045】本実施形態後述する記録媒体分離手段が積
層された記録媒体の下端部にあるため、図示しない圧接
バネによりわずかながら下方方向への力を積層された記
録媒体に与えている。本来、印刷時に水平に記録装置が
維持されているなら、圧接バネはいらず、記録媒体の自
重だけでも十分分離給送可能な機構であるが、姿勢差や
信頼性の確保のためには若干の付勢力を与えるのが好ま
しいからである。
【0046】さて、電磁ソレノイド27に給電して動作さ
せて、分離シャフト26を図9(b)に示す矢印B方向に動
作させる。作動面24bを押すことにより、軸18fを中心
に分離レバー24は反時計回り方向、すなわち矢印C方向
に回転する。分離レバー24の角孔24aにはノッチジョイ
ント23の作動軸23cが係合しているので、ノッチジョイ
ント23は矢印D方向に平行にスライドする。このとき、
ノッチジョイント23の爪部23aは記録媒体17のノッチ部
17aに入り込んで係合してる状態にあるため、図10に示
すように、最下端の記録媒体17が前方に押し出されるこ
とになり、1枚の分離動作が行われる。前述したように
爪部23aは記録媒体17の厚さより若干低めに設定されて
るために、すぐ上の記録媒体17には搬送力は発生しな
い。
【0047】但し、記録媒体間の摩擦係数によって生じ
る摩擦力が発生するので、先端部には記録媒体17の厚さ
より若干大きなすき間を与えたゲート部分を形成してお
くのが望ましい。または、記録媒体の先端部に、前述の
摩擦力に負けないくらいの負荷を薄バネで与えるように
してもよい。
【0048】記録媒体17のノッチ部17aの送り辺17a1
は搬送方向に直角な面の方が確実に搬送力を耐えられる
が、角度をもって形成されていても、十分な分離力を与
えることが可能である。本方式では、従来例のように、
積載された記録媒体の、分離される記録媒体とは反対の
面から、摩擦力を与えるために大きな力を加える必要が
無い。このため、記録媒体間の摩擦による搬送力P(図
10(b)参照)は極めて小さい。記録媒体17が一枚だけ分
離されて、前方に給送されると、給送ローラ13に噛み込
み、記録媒体17は給送ローラによって送られることにな
る。
【0049】給送ローラ13はタイミングベルト16によっ
て運動するようになっており、記録部の前後にかけて、
記録媒体の送り精度は常に一定である。
【0050】さて記録媒体17がプラテン18d1の上部ま
で給送されると、キャリッジ4が印刷領域を往復動し
て、記録ヘッド12により記録媒体表面に印刷される。こ
のとき、記録媒体17よりも若干大さめの画像に、画像処
理により約2〜3%拡大してあり、記録媒体の先端部が
記録ヘッドにさしかかると印刷をはじめる。そのため、
記録媒体先端部より数%先に印刷をはじめることにな
り、記録媒体17よりはみ出た画像、すなわちインクは下
にあるプラテン18d1に印刷されることになる(図11(a)
参照)。
【0051】しかし、プラテン18d1はインクを吸収す
る材料で形成されてるため、記録媒体17の裏面に再転写
されることはない。同様に記録媒体17の幅方向、すなわ
ち主走査方向にも若干大きめに印刷されるために、はみ
出たインクはプラテン18d1に吸収させることになる。
【0052】図12は中央部分を印刷している状態を示す
横断面説明図である。この時、ノッチジョイント23は、
記録媒体17の端部に接触しており、バネ25のコイル部で
若干押していることになるため、記録媒体17がインクフ
ィルムカセット内で蛇行することを防止している。さら
に印刷を続けて行き、記録媒体後端部にかかると、先端
部と同様に、若干はみ出た分をプラテン18d1に吸収さ
せながら印刷を行い、記録媒体17への画像記録は終了す
る(図11(b)参照)。
【0053】以上のように記録媒体17よりも若干大さめ
に画像を処理して印刷することにより、記録媒体17に余
白なく印刷することが可能になる。しかも、画像の拡大
処理を、全面均一に行うのでなく、端部数%を処理する
ようにすれば、画像全体にゆがみを生じることもなく、
全面印刷が行えるようになる。尚、画像の拡大を周辺部
に近づいた時に徐々に行うようにしても良い。
【0054】そして、前記印刷時に使用してないノズル
の乾燥、固着防止のために、予備吐出を行う時には、記
録媒体17の端部より若干離れたプラテン上に行えば良
く、しかもキャリッジ移動方向両端部で行えるため、印
刷時間のロスの少ない記録が可能である。
【0055】〔他の実施形態〕図13は記録媒体17のノッ
チ部17aの他の実施形態を示す説明図である。図13(a)
は記録媒体17のノッチ部17aを2辺の山状に切り欠いた
ものであり、切り欠き部の端部が鈍角になるので、記録
媒体17を扱う時に、手に対する当り方が柔らかくなる効
果がある。
【0056】図13(b)は記録媒体17のノッチ部17aを多
角形で形成したものであるり、図13(c)は記録媒体17の
ノッチ部17aを円形に形成したものであるまた、図14は
記録媒体17にノッチ部でなく孔を開けた実施形態の説明
図である。これは記録媒体17が比較的剛性の低い、柔ら
かな材料を使用する時に適している。図14(a)は三角状
の孔17bを開けてある。この場合、前述したノッチジョ
イント23は孔17bの形状に合わせた爪部23aを有するこ
とになるが、動作そのものは、前述した通りである。
【0057】図14(b)は四角状の孔17bを開けたもので
あり、孔の形状は図示するものだけでなく、円や多角形
でもなんらその効果を否定するものでない。
【0058】図14(c)は孔17bを給送方向先端部の中央
付近に設けたものであり、サイド方向への応力が加わる
ことを防止出来る。特に剛性の小さい記録媒体の場合に
有効である。
【0059】図15は記録媒体17の側面全体に渡って、鋸
状のノッチ部17cを連続して設けた実施形態の説明図で
ある。図15において、29は送りギヤで、歯部29aが前記
ノッチ部17cに噛合するようになっており、送りギヤ29
を回動させることにより、記録媒体17の分離給送だけで
なく、印刷中の給送も行えるようにしたもので、前述し
た給送ローラやピンチローラを廃し、簡素化した給送機
構が実現可能となる。
【0060】図16はガイドワイヤー5に代えて、第二ガ
イド部材として薄板部材であるリボンガイド30を用いた
実施形態の説明図である。即ち、前述した実施形態のガ
イドワイヤー5に代えて、リボン状の柔軟な素材をで構
成したリボンガイド30をテンション板6とベース2の右
側板2aとの間に張架したものである。印刷中は、図16
(a)に示すように、リボン部が縦になっていて、キャリ
ッジ4を端面で受けているために、わずかな張力で、撓
むことなくガイドとして機能している。
【0061】一方、キャリッジ4が下降する時には、図
16(b)に示すように、キャリッジ4を押し下げる電磁ソ
レノイド(不図示)と連動して、テンション板6を変形
させてリボンの張力をゆるめてやることにより、リボン
の厚さの方向で簡単に曲がることが出来るために、キャ
リッジ4の下降動作がスムーズに行われるものである。
【0062】
【発明の効果】本発明は前述のように構成したために、
簡単な構成によってキャリッジが回動可能となる。この
ため、キャリッジを回動させて記録ヘッドへインクを供
給するように構成することにより、キャリッジを大型化
することなく記録ヘッドへインクを供給して記録を行う
ことが可能となる。
【0063】また、記録媒体に係止部を形成し、この係
止部に係止して記録媒体を給送方向へ押し出すように構
成することにより、ピックアップローラを設けることな
く記録媒体を給送することができる。このため、給送手
段を大型化することなく、且つ記録媒体に添加剤や可塑
剤を付着させることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るインクジェット記録装置の
全体斜視説明図である。
【図2】キャリッジに搭載した記録ヘッドのヘッド部と
サブタンク部の詳細断面を示し、(a)は上面から見た断
面図、(b)は側面から見た断面説明図である。
【図3】記録媒体の説明図である。
【図4】カセットのシャッターが開いた状態の斜視説明
図である。
【図5】カセットを記録装置から取り外し、シャッター
を閉じた状態の斜視説明図である。
【図6】記録媒体を分離して給送する構成説明図であ
る。
【図7】サブタンクにインクを補給する動作説明図であ
る。
【図8】キャリッジが回動するときのガイドワイヤーの
撓み状態の説明図である。
【図9】記録媒体を分離給送する機構説明図である。
【図10】記録媒体を分離給送する動作説明図である。
【図11】記録媒体よりも若干大さめに画像を処理して
印刷する説明図である。
【図12】中央部分を印刷している状態を示す横断面説
明図である。
【図13】記録媒体のノッチ部の他の実施形態を示す説
明図である。
【図14】記録媒体にノッチ部でなく孔を開けた実施形
態の説明図である。
【図15】記録媒体の側面全体に渡って、鋸状のノッチ
部を連続して設けた実施形態の説明図である。
【図16】第二ガイド部材として薄板部材であるリボン
ガイドを用いた実施形態の説明図である。
【符号の説明】
2 …ベース 2a …底板 2b …右側板 2c …左側板 3 …リードスクリュー 4 …キャリッジ 4a …ガイドアーム 4b …ガイド部 5 …ガイドワイヤー 6 …テンション板 7 …リードギヤ 8 …軸 9 …アイドルギヤ 9a …スパーギヤ 9b …フェースギヤ 10 …キャリッジモータ 11 …モータピニオンギヤ 12 …記録ヘッド 12b1,12b2,12b3,12b4 …インク液室 12c …フイルター 12d1,12d2,12d3,12d4 …インク室 12e …満タン弁 12f …吸引管 12g …吸引針 12g1 …横穴 12h …供給針 12i …供給路 13 …給送ローラ 14 …ローラ軸 15 …給送モータ 16 …タイミングベルト 17 …記録媒体 17a …ノッチ部 17a1 …辺 17a2 …辺 17b …孔 17c …ノッチ部 18 …インクフィルムカセット 18a …外装ケース 18b …側壁 18c …シャッター 18d …プラテン部 18d1 …プラテン 18e …ガイド孔 18f …軸 18g …孔 19 …ピンチローラ 20 …キャップ 20a …吸引口 21 …ジョイントゴム 21Y,21M,21C,21Bk …ジョイント部 22 …吸引ジョイント 23 …ノッチジョイント 23a …爪部 23b …記録媒体受部 23c …作動軸 24 …分離レバー 24a …角孔 24b …作動面 25 …圧縮トーションバネ 26 …分離シャフト 27 …電磁ソレノイド 28 …インク袋 29 …送りギヤ 29a …歯部 30 …リボンガイド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジを移動させて記録媒体にイン
    クを吐出して記録を行うインクジェット記録装置におい
    て、 記録媒体を給送する給送手段と、 前記記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドを搭載して
    往復移動可能なキャリッジと、 前記キャリッジの移動に際し、一方側をガイドする第一
    ガイド部材と、他方側をガイドする第二ガイド部材と、 を有し、 前記第二ガイド部材が屈曲可能であり、前記キャリッジ
    が前記第一ガイド部材を中心に回動可能であることを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第二ガイド部材は、張力が付与され
    ていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録装置。
  3. 【請求項3】 前記第二ガイド部材は、ピアノ線又はス
    テンレス細線で構成された紐状部材であることを特徴と
    する請求項1記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記第二ガイド部材は、薄板部材で構成
    されていることを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャリッジを回動させて前記記録ヘ
    ッドへインクを供給するよう構成したことを特徴とする
    請求項1記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記給送手段は、記録媒体に形成した係
    止部に係止し、該記録媒体を給送方向へ押し出すよう構
    成したことを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録装置。
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