JP2001062973A - 多層延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法 - Google Patents

多層延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法

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JP2001062973A
JP2001062973A JP24293299A JP24293299A JP2001062973A JP 2001062973 A JP2001062973 A JP 2001062973A JP 24293299 A JP24293299 A JP 24293299A JP 24293299 A JP24293299 A JP 24293299A JP 2001062973 A JP2001062973 A JP 2001062973A
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resin layer
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film
aliphatic
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Kiyohide Kimura
清秀 木村
Junichi Tanaka
淳一 田中
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐ピンホール性、透明性、引張強度、
層間剥離強力、ガスバリヤー性、および耐レトルト性を
有する延伸多層ポリアミドフィルム及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜
12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリア
ミド(A)の樹脂層(X)と、脂肪族ポリアミド(B)
に下記の高分子化合物Pを0.5〜3重量%を含有した
樹脂層(Y)の中間に、ポリアミド(A)とポリアミド
(B)の混合物からなる樹脂層(Z)を有する、少なく
とも3層からなる多層延伸ポリアミドフィルム。 高分子化合物P:エチレン95〜50重量%、不飽和ジ
カルボン酸及び/又はその誘導体0.1〜10重量%、
不飽和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル
誘導体4.9〜40重量%とからなる変性ポリエチレ
ン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐ピンホー
ル性、透明性、引張強度、層間剥離強力、ガスバリヤー
性、寸法安定性を有する、耐レトルト性(熱水処理耐
性)に優れた包装用途に好適な多層延伸ポリアミドフィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬品、雑貨等の包装には各種の
プラスチックフィルム製の包装袋が大量に使用されてお
り、通常、二軸延伸プラスチックフィルムをベースフィ
ルムとし、ヒートシール可能なシーラントフィルム(た
とえば無配向フィルム)をラミネートした積層フィルム
が用いられる。ベースフィルムとしては、耐ピンホール
性、透明性、ガスバリヤー性、寸法安定性、引張強度な
どの性質が優れていることが求められ、また、シーラン
トフィルムとの間の層間剥離強力が優れていることが必
要である。しかし、最近の包装内容物の長期保存の要求
から、包装材料の品質向上が求められ、高度なガスバリ
ヤー性を付与するために、二軸延伸ポリアミドフィルム
の表面に塩化ビニリデン系重合体ラテックスをコートし
たフィルムが幅広く用いられているが、環境問題や熱水
処理により白濁するという欠点がある。
【0003】また、アジピン酸とメタキシリレンジアミ
ンとから合成されるポリメタキシリレンアジパミド(以
下、MXD6という)を原料として用いたフィルムはガ
スバリヤー性に優れているが、耐ピンホール性が劣るた
め、他のポリアミド樹脂と混合したり、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリオレフィンなどの樹脂層と共押出した
り、あるいは、ラミネートした多層フィルムが提案され
ている。
【0004】たとえば、MXD6と脂肪族ポリアミドと
の混合物から形成された二軸延伸フィルム(特開昭48
−54176号公報)、MXD6と脂肪族ポリアミドを
チューブラ法により積層した二軸延伸フィルム(特開昭
57−51427号公報)、MXD6と脂肪族ポリアミ
ドとの混合物よりなる表面層と、主としてMXD6より
なる中間層を有する3層フィルム(特開昭56−155
762号公報)、少なくとも一層がMXD6及び/又は
脂肪族ポリアミドと非晶性ポリアミドとの混合物よりな
る多層フィルム(特開平4−59244号公報)、ま
た、MXD6に耐屈曲剤を混合した多層フィルム(特開
平6−255054号公報)などが提案されている。
【0005】しかしながら、MXD6と脂肪族ポリアミ
ドとの混合物を原料として用いた二軸延伸フィルムで
は、耐ピンホール性とガスバリヤー性を兼備させること
は困難であり、また、脂肪族ポリアミドとMXD6を積
層した場合には、層間剥離しやすい欠点があった。ま
た、特開昭56−155762号公報に開示された構成
にした場合でも、耐ピンホール性は不十分であった。ま
た、特開平4−59244号公報に開示された方法によ
れば、層間剥離現象の問題は改善されるものの、幅広い
用途に適用する場合には、耐ピンホール性の性能は不十
分であった。また、特開平6−255054号公報に開
示された構成にしても、幅広い包装用途に適用する場合
には、耐ピンホール性の性能は不充分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のよう
な欠点が解消され、優れた耐ピンホール性、透明性、ガ
スバリヤー性、層間剥離強力、引張強度、寸法安定性を
有し、耐レトルト性に優れた包装用途に好適な多層延伸
ポリアミドフィルムを提供しようとするものである。具
体的には、脂肪族系ポリアミド樹脂層とMXD6樹脂層
の間で層間剥離現象が生じることがなく、脂肪族系ポリ
アミド樹脂層の優れた機械的性質、耐ピンホール性、透
明性に加え、MXD6樹脂層の耐熱性、ガスバリヤー性
を兼ね備えた包装用材料として好適な多層延伸ポリアミ
ドフィルム及びその製造方法を提供しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、特定の成分から
なる組成物を特定の層構成とした多層延伸フィルムがこ
れらの課題を解決できることを見出し、本発明に達し
た。
【0008】すなわち、本発明の要旨は次のとおりであ
る。 (1)キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜12の脂
肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリアミド
(A)の樹脂層(X)と、脂肪族ポリアミド(B)に下
記の高分子化合物Pを0.5〜3重量%を含有した樹脂
層(Y)の中間に、ポリアミド(A)とポリアミド
(B)の混合物からなる樹脂層(Z)を有する、少なく
とも3層からなる多層延伸ポリアミドフィルム。 高分子化合物P:エチレン95〜50重量%、不飽和ジ
カルボン酸及び/又はその誘導体0.1〜10重量%、
不飽和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル
誘導体4.9〜40重量%とからなる変性ポリエチレ
ン。 (2)キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜12の脂
肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリアミド
(A)の樹脂層(X)と、脂肪族ポリアミド(B)に上
記の高分子化合物Pを0.5〜3重量%を含有した樹脂
層(Y)の中間に、ポリアミド(A)とポリアミド
(B)の混合物からなる樹脂層(Z)を有する、少なく
とも3層からなる多層延伸ポリアミドフィルムを製造す
る方法において、樹脂層(Z)を形成するポリアミドと
して、ポリアミド(A)とポリアミド(B)とを予め溶
融混練した樹脂を用いて共押出することを特徴とする多
層延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明におけるポリアミド(A)は、メタ及び/
又はパラキシリレンジアミンと炭素数が4〜12の脂肪
族ジカルボン酸とから重縮合反応によって得られるポリ
アミドであり、特に、メタキシリレンとアジピン酸とか
ら合成されるMXD6が好適である。
【0010】本発明における、脂肪族ポリアミド(B)
としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイ
ロン 610、ナイロン 612、ナイロン12、ナイロン11、及
びこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミド樹脂を挙
げることができ、特に、ナイロン6が好ましい。
【0011】ポリアミド(A)とポリアミド(B)は、
一般に接着性が良くないが、ポリアミド(A)とポリア
ミド(B)の溶融混合物からなる樹脂層(Z)を中間層
として積層することにより、(A)と(B)の樹脂層の
層間剥離強力が向上する。また、樹脂層(Z)として、
予めポリアミド(A)とポリアミド(B)を溶融混合し
た樹脂を用いて多層共押出することにより、各樹脂層の
層間剥離強力がさらに向上する。ポリアミド(A)とポ
リアミド(B)を混合する条件としては、2軸押出機を
用いて、温度250〜300℃の範囲で押し出すことが
好ましい。250℃未満の場合には層間剥離強力が不十
分となり、また、300℃を超える場合には樹脂の押出
機への食い込みが悪くなる。
【0012】樹脂層(Z)は、ポリアミド(A)とポリ
アミド(B)の混合比を、ポリアミド(A)50〜80
重量%とポリアミド(B)50〜20重量%とすること
により層間剥離強力がさらに向上するのでより好まし
い。
【0013】本発明における高分子化合物Pは、エチレ
ン95〜50重量%、不飽和ジカルボン酸及び/又はそ
の誘導体0.1〜10重量%、不飽和カルボン酸及び/
又はその低級アルキルエステル誘導体4.9〜40重量
%とからなるエチレン系3元共重合体であり、メルトイ
ンデックスが0.1〜60g/10分、好ましくは1〜50
g/10分である。
【0014】不飽和ジカルボン酸及びその誘導体として
は、たとえば、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、
シトラコン酸、メサコン酸及びそれらの金属塩や酸無水
物などの誘導体が挙げられる。これらの中で、コストパ
フォーマンスなどの点から無水マレイン酸が最も好適で
ある。
【0015】また、不飽和カルボン酸及びその低級アル
キルエステル誘導体としては、アクリル酸、メタクリル
酸などや、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、 nープロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレート、 nーブチルアクリレート、
イソブチルアクリレート、 tーブチルアクリレートなど
が挙げられるが、特に、 メチルアクリレートが好適であ
る。
【0016】樹脂層(Y)中の高分子化合物Pの配合量
は、0.5〜3重量%、好ましくは1〜2重量%であ
り、0.5重量%未満の場合には耐ピンホール性の改良
効果が不十分であり、3重量%を超える場合には層間剥
離強力が低下する傾向になり好ましくない。
【0017】また、樹脂層(X)にタルクを0.01〜
0.5重量%、好ましくは0.05〜0.3重量%添加
することにより、得られる多層延伸ポリアミドフィルム
の強度を向上させることができる。配合するタルクの量
が0.01重量%未満では強度の改良効果が発現せず、
0.5重量%を超えて添加しても強度の改良効果が飽和
するばかりかフィルムのヘーズが損なわれたりして好ま
しくない。
【0018】本発明における多層延伸ポリアミドフィル
ムの構成は、X/Z/Yからなる少なくとも3層構成を
有することが必要であるが、用途や目的に応じて層の構
成は適宜組み合わせることができる。
【0019】代表的な層構成としては、得られる多層フ
ィルムのピンホール性、透明性、引張強度、ガスバリヤ
ー性などの点から、たとえば、Y/Z/X/Z/Yなど
の5層構成の製品は物性バランス上、特に好適である。
【0020】本発明の多層延伸ポリアミドフィルムは、
引張強度23〜35kg/mm2、ピンホール発生個数3以
下、熱水収縮率0.5〜3.5%、ヘーズ6%以下、酸
素透過率6cc/atm/m2 ・ day 以下、層間剥離強力350
g/15mm以上の各物性を有していることが好ましい。な
お、引張強度及び熱水収縮率は、共にフィルムの機械方
向(MD)とその直各方向(TD)の平均値である。
【0021】引張強度が23kg/mm2より小さいと包装袋
としたときの強度が不足し、35kg/mm2を超えても過剰
品質となるばかりか、かえってフィルム製造時の操業性
を悪化させ、好ましくない。ピンホール発生個数が3個
を超えると包装袋としたときの強度が不足し、好ましく
ない。熱水収縮率が3.5%を超えると包装袋を製造す
る工程でのカールなどの問題が発生し、0.5%未満と
しても過剰品質となるばかりか、かえってフィルム製造
時の操業性が低下するので好ましくない。
【0022】ヘーズが6%を超えると包装袋としたとき
の商品価値が低下し好ましくなく、酸素透過率が6cc/a
tm/m2 ・ day より大きいと包装袋としての内容物の保護
が不十分となる。また、層間剥離強力は、包装袋とした
ときの実用性能上350g/15mmより大きいことが望まし
い。なお、引張伸度は、通常80〜130%(MDとT
Dの平均値)の範囲にあればよい。
【0023】本発明における多層ポリアミドフィルムの
製造方法としては、公知の任意の方法を採用することが
できる。すなわち、各層を構成する各々の樹脂を別々の
押出機を用いて溶融し、フィードブロック法により重ね
合わせた後ダイスより押し出す方法、溶融した数種の樹
脂をマルチマニホールドダイス中で重ね合わせた後押し
出す方法、各樹脂層をラミネートにより貼り合わせる方
法、及びこれらを組み合わせた方法などを採用すること
ができる。
【0024】また、多層フィルムの延伸方法としては、
フラット式逐次二軸延伸法、フラット式同時二軸延伸
法、チューブラ法などの方法を用いることができるが、
多層フィルムの厚みの均一性や、縦及び横方向の物性の
均一性を得るためにはフラット式同時二軸延伸法が最も
好ましい。
【0025】次に、フラット式同時二軸延伸法による製
法を説明する。たとえば、まず、3種5層共押出Tダイ
を用いて、押出機(イ)よりナイロン6と変性ポリエチ
レンからなる組成物を、押出機(ロ)よりMXD6及び
必要によりタルクの混合物を、押出機(ハ)よりナイロ
ン6とMXD6からなる組成物をそれぞれ230〜28
0℃の温度範囲で、多層未延伸シートを押し出し、室温
以下に温度調節した冷却ドラム上に密着させて急冷す
る。
【0026】次に、得られたシートを40〜70℃に温
調された湯浴中を通過させ、水分率を3〜7重量%に調
整した後、140〜210℃で予熱し、次いで160〜
220℃で縦横それぞれ2〜4倍の延伸倍率で同時二軸
延伸した後、横方向に1〜5%弛緩処理した後、150
〜220℃で数秒間熱処理を施し、所望の厚みの多層延
伸フィルムを得ることができる。
【0027】湯浴の温度が40℃より低いと、未延伸多
層シートを一定の水分率とするために要する含浸時間が
長くなり、70℃より高いと、含浸中にシートが変形す
る。また、水分率が3%よりも低くても、7%より高く
ても延伸性が低下する。また、予熱温度及び延伸温度が
上記の範囲を外れると、延伸斑が発生したり、延伸時に
フィルムが破断したりするので好ましくない。
【0028】延伸倍率は大きい方がフィルムの強度は高
くなるが、延伸安定性の面から縦横それぞれ2〜4倍程
度が好ましい。縦横の延伸倍率比は、引張強度などの縦
及び横方向のバランス上、等倍率が好ましいが、熱処理
行程での弛緩処理によるフィルムの横方向への収縮を考
慮し、横方向の延伸倍率を縦方向の1〜1.2倍程度と
するのが好ましい。
【0029】上記の範囲において製造条件を設定するこ
とにより、引張強度及び熱水収縮率の、縦方向と横方向
の差がそれぞれ10%以下及び70%以下の多層延伸フ
ィルムを得ることができる。引張強度及び熱水収縮率の
縦方向と横方向の差とは、縦方向と横方向の物性値の差
の絶対値を、縦方向と横方向の物性値の平均値で除いた
値をいう。引張強度及び熱水収縮率の、縦方向と横方向
の差がそれぞれ10%及び70%を超えると、包装袋に
圧力や衝撃が加えられた場合に袋が変形したり、破袋す
るという問題が発生する。
【0030】本発明における多層延伸フィルムを包装袋
用として利用する場合には、通常ヒートシール性が付与
され、また、用途によりガスバリヤー性や機械的強度を
さらに高めるために、ポリプロピレン、ポリエチレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステルなどのプ
ラスチックフィルム、紙、アルミニウムなどの金属箔と
積層して用いられる。
【0031】本発明における多層延伸フィルムの厚みは
特に制限はないが、フレキシブルな包材として使用する
場合、300μm 以下、通常、5〜50μm の厚みが用
いられる。
【0032】フィルムの生産性を向上させるため、通
常、シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウムなど
の無機滑剤やエチレンビスステアリルアミドなどの有機
滑剤を添加してフィルム表面のスリップ性を向上させ
る。
【0033】次に、実施例により本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例及び比較例の評価に用いた原
料及び測定法は、次の通りである。
【0034】1.原料 (1) ナイロン6(N6);ユニチカ社製 A1030B
RF (2) MXD6;三菱瓦斯化学社製 MXナイロン 60
11(相対粘度 2.64 )(3) 変性ポリエチレン(P
E); 日本ポリオレフィン社製 レクスパール ET 183B エチレン、nーメチルアクリレート、無水マレイン酸の
3元共重合体 (4) タルク(TL);林化成社製 UPNHS-T0.5
【0035】2.測定法 (1) 引張強度、伸度 幅10mm、長さ10cmの試料を用いてASTM-D882 に準じ
て測定した。 (2) 熱水収縮率 幅10mm、長さ10cmの試料を沸騰水に30分間浸漬
し、処理前後の寸法変化を測定し、元の長さに対する変
化率を求めた。 (3) ヘーズ 東京電色社製全自動ヘーズメーター(TC-H3DPK)を用い
て、JIS K-6714に準拠し測定した。 ヘーズ(%)=〔Td(拡散透過率%)/(全光線透過
率)〕×100 (4) 耐ピンホール性 MIL-B ・131Fに示されるFed.Test Method Std.101cのMe
thod 2017 に従い、12インチ×8インチのサンプルを
直径3.5インチの円筒状とし、両端を把持し、初期把
持間隔7インチ、最大屈曲時の把持間隔を1インチと
し、40回/分の速さで、いわゆるゲルボテスター(理
学工業社製)により、5℃で1,000回屈曲を加えた
後に生じたピンホール個数を数えた。 (5) 酸素透過率 Modern Control社製の OX-TRAN10-50Aを使用し、20
℃、65%RHの条件で測定した。(単位:cc/atm/m2
day ) (6) 層間剥離強力 幅15mmの多層フィルム端部を界面で剥離した後、20
℃、65%RH雰囲気中で、島津製作所社製オートグラフ
を用い、Tピール法にて剥離速度300 mm/分の条件で
剥離強力を測定した。 (7) 水分率 湯浴に含浸した未延伸多層シートから約20g を秤量瓶
に採取精秤する。次に120±2℃の定温乾燥機中で2
時間乾燥した後、塩化カルシウムデシケータ中で室温ま
で徐冷した後の重量を精秤し、減量率(%)を求めた。 (8) 熱水処理耐性 多層延伸フィルムに、ドライラミネート法により未延伸
ポリプロピレン(東レ社製トレファンZKー93K、60μm
)をラミネートした後、3方ヒートシールを行い縦14c
m×横12cmの長方形の充填袋を製作した。次に、この袋
に水50mlを充填し、残る一方をヒートシールした後、
120℃×30分の熱水処理した後の袋の外観を目視に
より観察し、下記の基準によりA〜Cの3段階で評価し
た。 A:良好 B:ごく一部(充填袋の表面積の5%以下)に外観不良
が見られる。 C:全面に外観不良が見られる。
【0036】実施例1 3種5層共押出ダイを用いて、押出機(イ)よりMXD
6にタルク0.2重量%を混合した組成物を温度280
℃で(X層)、押出機(ロ)よりN6に変性ポリエチレ
ン2.0重量%を混合した組成物を温度250℃で(Y
層)、押出機(ハ)よりN6とMXD6の溶融混合した
ペレットを温度280℃で(Z層)、それぞれ溶融押し
出しし、Y/Z/X/Z/Yの順に積層したシートをダ
イスより押し出し、表面温度18℃に温調した冷却ドラ
ム上に密着させて急冷し、各層の厚みがY/Z/X/Z
/Y=45/5/50/5/45(μm )で、合計厚み
150μm の未延伸シートを得た。得られたシートを6
0℃に温調した温水槽に送り、1.5分間の浸水処理を
施し、水分率を4.7%に調整した。このシートの端部
をテンター式同時二軸延伸機のクリップで把持し、17
5℃で予熱した後、延伸温度190℃、延伸倍率を縦
3.0倍、横3.3倍として同時二軸延伸した後、フィ
ルムを冷却して巻き取り、各層の厚みがそれぞれ、Y/
Z/X/Z/Y=4.5/0.5/5.0/0.5/
4.5(μm )の厚み15μm の多層延伸フィルムを得
た。次いで、得られた原反ロールをスリットし、各種の
フィルム性能を評価した結果を表1に示した。表1に示
したように、耐ピンホール性、層間剥離強力が良好であ
り、包装用フィルムとして良好な適性を有していた。
【0037】実施例2〜7 Y層を構成するN6とPEの混合比と、Z層を構成する
N6とMXD6の混合比を表1に示したように変更した
以外は、実施例1と同様にして多層延伸フィルムを製造
し、性能を測定した結果を表1に示した。
【0038】比較例1〜2 Y層を構成するN6とPEの混合比を表1に示したよう
に変更した以外は、実施例1と同様にして多層延伸フィ
ルムを製造し、性能を測定した結果を表1に示した。
【0039】比較例3〜5 X層とY層の組成を表1に示したように変更した以外
は、実施例1と同様にして多層延伸フィルムを製造し、
性能を測定した結果を表1に示した。
【0040】★
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の多層延伸ポリアミドフィルム
は、優れた耐ピンホール性、透明性、引張強度、層間剥
離強力、ガスバリヤー性、寸法安定性を有し、レトルト
用として用いた場合、加工性、経済性にも優れており、
産業上の利用価値は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 77/06 C08L 77/06 //(C08L 77/00 23:08) B29K 23:00 77:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4F100 AC10A AK04B AK04D AK47A AK47C AK47E AK48B AK48C AK48D AK48E AK70B AK70D AL06B AL06D BA03 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10E EH20 EH20C EH20E GB90 JD02 JK02 JN01 YY00A YY00C YY00E 4F207 AA29 AG01 AG03 AH54 KB26 4J002 BB022 CL011 CL021 CL031 CL051 DJ046 GF00 GG02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜
    12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリア
    ミド(A)の樹脂層(X)と、脂肪族ポリアミド(B)
    に下記の高分子化合物Pを0.5〜3重量%を含有した
    樹脂層(Y)の中間に、ポリアミド(A)とポリアミド
    (B)の混合物からなる樹脂層(Z)を有する、少なく
    とも3層からなる多層延伸ポリアミドフィルム。高分子
    化合物P:エチレン95〜50重量%、不飽和ジカルボ
    ン酸及び/又はその誘導体0.1〜10重量%、不飽和
    カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導体
    4.9〜40重量%とからなる変性ポリエチレン。
  2. 【請求項2】 樹脂層(Z)が、ポリアミド(A)50
    〜80重量%とポリアミド(B)50〜20重量%とか
    らなる請求項1記載の多層延伸ポリアミドフィルム。
  3. 【請求項3】 樹脂層(X)にタルクを0.01〜0.
    5重量%含有する請求項1又は2記載の多層延伸ポリア
    ミドフィルム。
  4. 【請求項4】 多層延伸フィルムが、Y/Z/X/Z/
    Yの5層からなる請求項1〜3のいずれかに記載の多層
    延伸ポリアミドフィルム。
  5. 【請求項5】 キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜
    12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリア
    ミド(A)の樹脂層(X)と、脂肪族ポリアミド(B)
    に下記の高分子化合物Pを0.5〜3重量%を含有した
    樹脂層(Y)の中間に、ポリアミド(A)とポリアミド
    (B)の混合物からなる樹脂層(Z)を有する、少なく
    とも3層からなる多層延伸ポリアミドフィルムを製造す
    る方法において、樹脂層(Z)を形成するポリアミドと
    して、ポリアミド(A)とポリアミド(B)とを予め溶
    融混練した樹脂を用いて共押出することを特徴とする多
    層延伸ポリアミドフィルムの製造方法。高分子化合物
    P:エチレン95〜50重量%、不飽和ジカルボン酸及
    び/又はその誘導体0.1〜10重量%、不飽和カルボ
    ン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導体4.9
    〜40重量%とからなる変性ポリエチレン。
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