JP2001062705A - 金属研磨用αアルミナ研磨材およびその製法 - Google Patents

金属研磨用αアルミナ研磨材およびその製法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ステンレス等の難研磨性金属材料の研磨におい
て研磨速度、研磨持続性に優れ、さらには特に表面平滑
性に優れるαアルミナ粉末およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】(1)粒度分布が0.3〜0.5μmおよ
び0.9〜1.2μmの2つのピーク径を有し、粒度分
布が累積体積分布の小径側から累積10%、累積50
%、累積90%に相当する粒子径をそれぞれD10、D
50、D90としたとき、D90/D10比が5以下で
あるαアルミナ研磨材。(2)D50が0.5〜3μ
m、D90/D50が3以下である水酸化アルミニウム
を、BET比表面積が4〜6m2/gであるαアルミナ
凝集粒となるように焼成せしめ、さらに得られるαアル
ミナ凝集粒を粉砕する上記(1)記載のαアルミナ研磨
材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属研磨用のαアル
ミナ研磨材およびその製造方法に関する。詳しくはステ
ンレス等の難研磨性の金属研磨に適した研磨材であり、
研磨速度、研磨持続性に優れ、さらには特に表面平滑性
に優れるαアルミナ研磨材およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】金属表面の加工・研磨には主としてセラ
ミック粉末が用いられている。特にステンレス類は難研
磨性であり、優れた研磨能力を有するαアルミナ(α−
Al23)やクロミア(Cr23)が用いられている。
クロミアは表面平滑性に優れることから最終仕上(鏡面
仕上)に用いられるが、近年環境問題から使用が制限さ
れる方向にあり、最終仕上まで可能な微粒αアルミナ研
磨材の要求が高まっている。
【0003】微粒αアルミナを製造する方法としては、
たとえば特開平3−83813号公報や特開平5−23
8726号公報に示されるようにアルミナにシリカ(S
iO 2)等を添加して焼成する方法、特開平6−321
534号公報に示されるようにNH4AlCO3(OH)
2を熱分解して得られるαアルミナを粒成長抑制剤の存
在下で焼成する方法、特開平6−115932号公報に
示されるようにゾル−ゲル法で製造したαアルミナをボ
ラックスとともに焼成する方法等が開示されている。こ
れらの方法はサブミクロン級の微細なアルミナ粒子のみ
を製造する方法として開示されており、ハードディスク
のアルミ基板のような軟質材料の研磨に適している。
【0004】しかし、難研磨性材料であるステンレス等
では、このような微細粒子のみを用いた場合には切削力
が不足するために満足な研磨速度が得られないことが多
い。ステンレス等の研磨では研磨中に研磨材粒子が破砕
され、その際に生じる新生エッジが研磨を促進するとさ
れている。このため、上記公報においては、ハードディ
スク研磨材として好適との表現はあるものの、ステンレ
ス用途についての記述はない。
【0005】すなわち、従来の技術においてαアルミナ
の精密研磨材は単分散かつ微粒であるものが開発されて
きたが、一方ステンレスなどの研磨に適し、かつ従来以
上の表面平滑度を有する精密研磨材の開発は充分にはな
されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ステ
ンレス等の難研磨性金属材料の研磨において研磨速度、
研磨持続性に優れ、さらには特に表面平滑性に優れるα
アルミナ研磨材およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の粒度分布の水
酸化アルミニウムを特定のBET値(BET比表面積)
となるように焼成し、粉砕すると、粒度分布が2つのピ
ーク径を有し、粒度分布が特定の累積体積分布を示すα
アルミナ粉末が得られ、このαアルミナ粉末が目的の優
れた研磨特性を示すことを見出し本発明を完成するに至
った。
【0008】すなわち、本発明は下記の(1)〜(2)
を提供する。 (1)粒度分布が0.3〜0.5μmおよび0.9〜
1.2μmの2つのピーク径を有し、粒度分布が累積体
積分布の小径側から累積10%、累積50%、累積90
%に相当する粒子径をそれぞれD10、D50、D90
としたとき、D90/D10比が5以下であるαアルミ
ナ研磨材。 (2)D50が0.5〜3μm、D90/D50が3以
下である水酸化アルミニウムを、BET比表面積が4〜
6m2/gであるαアルミナ凝集粒となるように焼成せ
しめ、さらに得られたαアルミナ凝集粒を粉砕すること
を特徴とする請求項1または2記載のαアルミナ研磨材
の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明で得られるαアルミナ粉末は、比較的均一な一次
粒子径を有し、粒度分布におけるピーク径は0.3−
0.5μmである。さらに本発明で得られるαアルミナ
粉末は一次粒子同士が凝集した二次粒子を有し、その二
次粒子の粒度分布におけるピーク径は0.9−1.2μ
mである。本発明では一次粒子径ならびに二次粒子の凝
集程度が制御されているために粉末の粒度分布は明確な
2ピークを有している。
【0010】本発明のαアルミナ粉末の一次粒子径は、
表面平滑性に関与するため均一かつ微粒であることが好
ましいが、一次粒子のピーク径が0.3μm以下になる
と十分な研磨速度が得られず、作業効率が大きく低下す
る。一方0.5μm以上では必要な表面平滑性が得られ
ない。該一次粒子が凝集した二次粒子は研磨中に破砕さ
れることにより新生エッジを提供し、研磨速度を向上・
維持する効果を有するが、該二次粒子のピーク径が0.
9μm以下では十分な凝集度がなく研磨速度が不足す
る。一方1.2μm以上となると二次粒子自身による研
磨傷(スクラッチ)の原因となり研磨品質を著しく損ね
る。本発明では二次粒子の凝集程度が制御されているた
め、研磨傷の原因となる5μm以上の粗粒が実質上存在
しない。
【0011】すなわち、本発明で得られるαアルミナ粉
末は一次粒子径ならびにその凝集体である二次粒子径が
制御された範囲にあることが特徴となっている。一次粒
子径は研磨の特性に直接影響し、また二次粒子径は破砕
による研磨速度の向上に寄与するので、これらの物性を
最適な範囲に制御する必要がある。D90/D10は粒
度分布の幅広さを表し、この値が大きいと一次粒子径の
ばらつきが大きく微粒が存在すること、あるいは/か
つ、二次粒子径のばらつきが大きく粗粒が存在すること
を示す。したがってD90/D10は小さい方が研磨特
性が良く、5以下であることが好ましい。
【0012】D50/D10、D90/D50はそれぞ
れ一次粒子径、二次粒子径の各々のばらつきを示すとと
もに、一次粒子径のピークと二次粒子径のピークの高さ
の比率も間接的に制御する。本発明において得られるα
アルミナ粉末では二次粒子径のピークの方が大きいこと
が好ましく、この条件を満たす値としては、D50/D
10が2〜3、D90/D50が1.5〜2であること
が好適である。
【0013】このような範囲に制御されたαアルミナ研
磨材は、均質な一次粒子に起因する優れた表面平滑性
と、制御された二次粒子に起因する高速な研磨速度を両
立することができ、特にステンレス等の金属研磨におい
て好適である。
【0014】上記のαアルミナ粉末は、粒径が制御され
た水酸化アルミニウムを所定の条件で焼成することによ
り目的とする一次粒子径を有するαアルミナの凝集粒を
製造し、その後凝集粒を一次粒子と二次粒子が所望の粒
度分布となるように粉砕することによって得ることがで
きる。原料の水酸化アルミニウムの製造方法や純度は、
目的とする粒径や研磨特性に悪影響を与えない限り特に
限定はされないが、コストの点から通常バイヤー法で得
られた水酸化アルミニウム(ギブサイト)が好適であ
る。
【0015】水酸化アルミニウムの粒径は均一かつ微粒
であることが望ましいが、焼成や粉砕によってある程度
の調整は可能である。具体的にはD50が0.5〜3μ
m、D90/D50が3以下であるような水酸化アルミ
ニウムを用いることが好適である。水酸化アルミニウム
を大気雰囲気で、1250〜1400℃、好ましくは1
300〜1350℃で2〜6時間焼成することにより、
BET比表面積が4〜6m2/gであるαアルミナの凝
集粒を得ることができる。ただしこれらの条件は水酸化
アルミニウムの性状によって異なるので、原料に応じた
最適条件を使用する必要がある。
【0016】続いてこのαアルミナの凝集粒を粉砕し、
粉砕された一次粒子と二次粒子が混合した目的の粉末を
得ることができる。粉砕に用いる機器は特に限定され
ず、ボールミル、振動ミル等を用いることができる。本
発明においてはαアルミナの凝集粒は目的とする一次粒
子径を有する一次粒子からなっているため、粉砕によっ
て所望の一次粒子と二次粒子が混合したαアルミナ粉末
を容易に得ることができる。粉砕条件は粉砕機器やαア
ルミナの凝集粒によって異なるが、粒度分布を測定しな
がら粉砕することにより最適な条件を得ることができ
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例によってさらに詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実
施例の物性測定は以下の方法により行なった。 粒度分布:LEED&NORTHRUP社製レーザー回
折式粒度分布測定装置「Microtorac HR
A」を用い、0.01重量%のピロリン酸ソーダ水溶液
を分散媒とし、5分間の超音波分散を施した後に測定を
行った。
【0018】BET比表面積:湯浅アイオニクス社製
「マルチソーブ12」を用い、試料を200℃で前処理
してから測定を行った。 研磨特性(Ra):SUS316製の円筒(直径25m
m、高さ30mm)もしくは銅製の円筒(直径25m
m、高さ30mm)を試験片とし、丸本工業社製試料琢
磨機5627型とリファインテック社製研磨バフ「スエ
ードクロス52−208型」を用い、アルミナ粉末を5
wt%含む水スラリー(添加物なし)を20ml/分で
供給し、研磨圧力86g/cm2で5分間研磨した。研
磨面の表面粗さを小坂技研社製「サーフコーダーET−
30HK」ならびに「解析装置AY−31」を用いてレ
ーザー式非接触法により測定した。測定は10回行な
い、その平均を研磨特性とした。 研磨速度:SUS316製の円筒(直径25mm、高さ
30mm)の質量を精密天秤で測定後、上述の手法で1
5分間研磨し、研磨後の質量差から研磨速度を算出し
た。測定は2回行い、その平均を研磨速度とした。
【0019】実施例1 住友化学工業社製微粒水酸化アルミニウム(商品名C−
301、D50:1.0μm、D90:1.6μm)を
電気炉中で1300℃で焼成し、BET比表面積5.7
2/gのαアルミナ凝集粒を得た。この凝集粒をアル
ミナボールミルで粉砕し、平均粒径(D50)0.75
μmの粉末を得た。この粉末の粒度分布は2つの明確な
ピークを有し、それぞれのピーク径は0.38μmと
1.06μmであった。この粉末を用いてステンレス
(SUS316)を研磨した結果、平均表面粗さ(R
a)は6.1nm、標準偏差は2.3nmであった。ま
た研磨速度は0.236μm/分であった。これらの結
果を表1に示す。
【0020】実施例2 実施例1と同じ水酸化アルミニウムを電気炉中で135
0℃で焼成し、BET比表面積4.4m2/gのαアル
ミナ凝集粒を得た。この凝集粒をアルミナ振動ミルで粉
砕し、平均粒径(D50)0.80μmの粉末を得た。
この粉末の粒度分布は2つの明確なピークを有し、それ
ぞれのピーク径は0.41μmと1.06μmであっ
た。この粉末を用いてステンレス(SUS316)を研
磨した結果、平均表面粗さ(Ra)は8.3nm、標準
偏差は3.6nmであった。また研磨速度は0.254
μm/分であった。これらの結果を表1に示す。
【0021】実施例3 実施例1と同じ水酸化アルミニウムを電気炉中で135
0℃で焼成し、BET比表面積4.2m2/gのαアル
ミナ凝集粒を得た。この凝集粒をアルミナボールミルで
粉砕し、平均粒径(D50)0.87μmの粉末を得
た。この粉末の粒度分布は2つの明確なピークを有し、
それぞれのピーク径は0.41μmと1.16μmであ
った。この粉末を用いてステンレス(SUS316)を
研磨した結果、平均表面粗さ(Ra)は10.1nm、
標準偏差は3.6nmであった。また研磨速度は0.2
33μm/分であった。これらの結果を表1に示し,得
られたαアルミナの粒度分布を図1に示す。
【0022】実施例4 実施例1のαアルミナ粉末を用いて銅を研磨した結果、
平均表面粗さ(Ra)は8.9nm、標準偏差は1.6
nmであった。
【0023】比較例1 実施例1と同条件でαアルミナ凝集粒を製造し、粉砕時
間を短縮することにより平均粒径(D50)0.93μ
mの粉末を得た。この粉末の粒度分布は1.16μmに
二次粒子のピークが見られるものの、一次粒子径のピー
クは明確ではなく、テーリングの形状を呈していた。こ
の粉末を用いてステンレス(SUS316)を研磨した
結果、平均表面粗さ(Ra)は13.0nm、標準偏差
は4.9nmであった。また研磨速度は0.225μm
/分であった。これらの結果を表1に示す。この結果は
一次粒子への解砕が不足し、二次粒子の比率が多いため
に研磨特性が悪化したものである。
【0024】比較例2 実施例1と同じ水酸化アルミニウムを電気炉中で125
0℃で焼成し、BET比表面積8.0m2/gのαアル
ミナ凝集粒を得た。この凝集粒をアルミナボールミルで
粉砕し、平均粒径(D50)1.00μmの粉末を得
た。この粉末の粒度分布は1.16μmに二次粒子のピ
ークが見られるものの、一次粒子径のピークは明確では
なく、テーリングの形状を呈していた。この粉末を用い
てステンレス(SUS316)を研磨した結果、平均表
面粗さ(Ra)は23.6nm、標準偏差は8.7nm
であった。また研磨速度は0.153μm/分であっ
た。これらの結果を表1に示す。この結果は焼成が不足
し、αアルミナの結晶化が不足したため、必要な研磨特
性ならびに研磨速度が得られなかったものである。
【0025】比較例3 実施例1と同じ水酸化アルミニウムを電気炉中で135
0℃で焼成し、BET比表面積3.6m2/gのαアル
ミナ凝集粒を得た。この凝集粒をアルミナボールミルで
粉砕し、平均粒径(D50)0.98μmの粉末を得
た。この粉末の粒度分布は0.344μmと1.16μ
mにピークを持つものの、D90/D10等の粒度分布
のばらつきが大きかった。この粉末を用いてステンレス
(SUS316)を研磨した結果、平均表面粗さ(R
a)は14.4nm、標準偏差は3.5nmであった。
また研磨速度は0.264μm/分であった。これらの
結果を表1に示す。この結果は焼成が過剰でαアルミナ
の結晶化が進行しすぎ、それを粉砕で微粒化したために
粒度分布のばらつきが大きくなり、その結果研磨特性が
悪化したものである。
【0026】比較例4 微粒アルミナである住友化学工業(株)製AES−12
を用いた。この粉末は一次粒子の割合が大きく、0.3
4μmに一次粒子のピークが見られるものの、二次粒子
径のピークは明確ではなく、テーリングの形状を呈して
いた。この粉末を用いてステンレス(SUS316)を
研磨した結果、平均表面粗さ(Ra)は12.8nm、
標準偏差は6.6nmであった。また研磨速度は0.1
50μm/分であった。これらの結果を表1に示し,得
られたαアルミナの粒度分布を図2に示す。この結果は
二次粒子が少ないαアルミナ粉末において研磨速度が不
足したものである。
【0027】比較例5 ステンレス精密研磨用アルミナとして広く用いられてい
る昭和電工(株)製A−50Nを用いた。この粉末は比
較例1、2と近似した粒度分布を有し、二次粒子径のピ
ーク径が1.26μmとわずかに大きいものの、D1
0、D50、D90のそれぞれの比率は請求項1、2の
範囲内であった。この粉末を用いてステンレス(SUS
316)を研磨した結果、平均表面粗さ(Ra)は1
3.6nm、標準偏差は6.0nmであった。また研磨
速度は0.290μm/分であった。これらの結果を表
1に示す。この結果は二次粒子の比率が多く、一次粒子
が少ないために研磨特性が悪化したものである。
【0028】比較例6 ステンレス精密研磨用アルミナとして広く用いられてい
る昭和電工(株)製A−50Eを用いた。一次粒子のピ
ークは0.344μmであるが、二次粒子の粒径は1.
38μmと大きく、また二次粒子の比率も大きいもので
あった。この粉末を用いてステンレス(SUS316)
を研磨した結果、平均表面粗さ(Ra)は12.7n
m、標準偏差は3.0nmであった。この結果は二次粒
子の比率が多く、一次粒子が少ないために研磨特性が悪
化したものである。
【0029】比較例7 昭和電工(株)製A−50Kを用いて銅を研磨した結
果、平均表面粗さ(Ra)は11.6nm、標準偏差は
4.1nmであった。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、比較的高い研磨速度を
有したまま、より良好な表面粗さを得ることができるた
め、高精度かつ効率的な研磨が可能となり、ステンレス
等の難研磨性の金属研磨を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3の方法で製造したαアルミナ粉末の粒
度分布図である。
【図2】比較例4の方法で製造したαアルミナ粉末の粒
度分布図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀田 績 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AA09 CA04 CB01 CB03 CB10 DA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒度分布が0.3〜0.5μmおよび0.
    9〜1.2μmの2つのピーク径を有し、粒度分布が累
    積体積分布の小径側から累積10%、累積50%、累積
    90%に相当する粒子径をそれぞれD10、D50、D
    90としたとき、D90/D10比が5以下であるαア
    ルミナ研磨材。
  2. 【請求項2】D50/D10が2〜3、D90/D50
    が1.5〜2である請求項1のαアルミナ研磨材。
  3. 【請求項3】D50が0.5〜3μm、D90/D50
    が3以下である水酸化アルミニウムを、BET比表面積
    が4〜6m2/gであるαアルミナ凝集粒となるように
    焼成せしめ、さらに得られたαアルミナ凝集粒を粉砕す
    ることを特徴とする請求項1または2記載のαアルミナ
    研磨材の製造方法。
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