JP2001057152A - カラーpdpの製造方法 - Google Patents

カラーpdpの製造方法

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JP2001057152A
JP2001057152A JP23341999A JP23341999A JP2001057152A JP 2001057152 A JP2001057152 A JP 2001057152A JP 23341999 A JP23341999 A JP 23341999A JP 23341999 A JP23341999 A JP 23341999A JP 2001057152 A JP2001057152 A JP 2001057152A
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binder
argon
phosphor
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Yasutaka Kawashima
康貴 川島
Kenji Sasaki
健司 佐々木
Shoichi Hata
昇一 畑
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Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Original Assignee
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼成、封着等の加熱工程による蛍光体の劣化
を防止し、発光強度を向上するカラーPDPの製造方法
を提供する。 【解決手段】 本発明のカラーPDPの製造方法は、バ
インダを含む蛍光体ペーストを基板に塗布する工程9
と、前記塗布層をアルゴン又はアルゴンを主体とする希
ガス雰囲気中で焼成してバインダを熱分解する工程11
とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体放電により放
射される真空紫外線によって蛍光体を励起し発光させる
ことにより文字、画像などを表示するカラーPDP(プ
ラズマディスプレイパネル)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】情報化社会の進展にともなって高性能デ
ィスプレイが要望され、近年、薄型、大画面のカラーP
DPの開発、実用化が進展している。その中でもAC面
放電型PDPは、表示容量や表示画質の優位性、応答速
度、階調表示などに優れ、カラーPDPの主流の一角を
担っている。以下、AC面放電型PDPの構造と概略の
製造方法について図を用いて説明する。図6はAC面放
電型PDP31の封着前の組立構造を示す要部拡大斜視
図である。一方のガラスからなる前面基板32には、I
TOなどの透明導電薄膜をパターン形成したストライプ
状のペアの表示電極33、33が形成されている。表示
電極33、33の一部にはAgペーストを塗布したバス
電極34,34が形成されている。表示電極33、33
の上にコンデンサとして機能するガラスからなる透明な
誘電体層35が形成され、さらにその上に保護層として
MgO層36が形成されている。他方のガラスからなる
背面基板37には、透明導電薄膜、Ag等からなるアド
レス電極38が表示電極33と直交するようにストライ
プ状に形成されている。アドレス電極38の上には誘電
体層39が形成されている。隣り合うアドレス電極3
8、38の間の誘電体層39の上には、ガラス等無機材
料の厚膜印刷等によってストライプ状の隔壁40が設け
られ、各アドレス電極38を分離独立させている。各ア
ドレス電極38に沿う誘電体層39の上と隔壁40の側
面に、R,G,Bの3色の蛍光体からなる蛍光体層41
が形成されている。赤色発光蛍光体(R)として(Y、
Gd)BO3:Euが、緑色発光蛍光体(G)としてZ
2SiO4:Mnが、青色発光蛍光体(B)としてBa
MgAl1017:Euなどが実用化されている。
【0003】蛍光体層41は次のようにして形成する。
先ず、蛍光体とバインダとを溶媒に分散した蛍光体ペー
ストを用いて、スクリーン印刷法により背面基板37に
各色の蛍光体塗布層を順次形成する。また、背面基板3
7の周縁部にバインダを含む封着用の低融点ガラスペー
スト(図示しない)を塗布する。塗布された背面基板3
7を大気中で約450℃で焼成し、発光に有害なバイン
ダを熱分解して除去する。低融点ガラスペーストのバイ
ンダも同時に熱分解して除去する。バインダは所定場所
に蛍光体を高密度で保持する作用をする。バインダとし
てはエチルセルロースが一般的である。次いで、バイン
ダを除去した背面基板37と前面基板32とを表示電極
33、33とアドレス電極38が直交するようにして貼
り合せ、加熱することにより、両基板の周縁部を低融点
ガラスで封着したPDP容器が得られる。次いで、排気
装置でPDP容器を加熱脱ガス後放電用希ガス(キセノ
ン(Xe)を含む混合ガス)を封入してPDP31を完
成する。かかるPDP31では、隔壁40とガラス基板
32、37とで囲まれ区画された多数の放電セルが形成
されている。
【0004】表示するセルの選択は、表示内容に応じて
選択されたアドレス電極38と表示電極33との間に電
圧を印加して交点のセルを短時間放電させ、交点のセル
に壁電荷を形成することにより行う。表示は、ペアにな
っている表示電極間にAC電圧を印加することによっ
て、壁電荷を有する選択されたセルに面放電を維持させ
て行う。その際、Xeのグロー放電により放射される真
空紫外線の中で、主に波長147nmの励起光により蛍
光体を発光させ、表示に用いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エチルセル
ロースからなるバインダを熱分解して除去するために蛍
光体塗布層を大気中で焼成すると、特に、BAM系の青
色発光蛍光体(BaMgAl1017:Eu等)が劣化
し、発光輝度が低下すると共に色純度が変化するという
問題があった。そこで、この問題を改善するために、バ
インダをアクリル樹脂とし、窒素(N2)雰囲気中で焼
成する方法が特開平11−96910号公報に開示され
ている。この開示された方法により、輝度低下、色純度
変化はある程度緩和されるが、十分ではなかった。
【0006】本発明は上記の問題に鑑みて提案されたも
ので、その目的は、焼成、封着等の加熱工程による蛍光
体の劣化を防止し、発光強度を大幅に向上できるカラー
PDPの製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のカラーPDPの
製造方法は、バインダを含む蛍光体ペーストを基板に塗
布する工程と、塗布された前記基板をアルゴン(Ar)
又はアルゴンを主体とする希ガス雰囲気中で焼成してバ
インダを熱分解する工程とを具備することを特徴とす
る。この構成により、塗布層のバインダを熱分解する工
程で生じる蛍光体の劣化を抑制でき、発光強度を向上で
きる。
【0008】また、本発明のカラーPDPの製造方法
は、バインダを含む蛍光体ペーストを基板に塗布する工
程と、バインダを含む低融点ガラスペーストを基板に塗
布する工程と、塗布された前記基板をアルゴン又はアル
ゴンを主体とする希ガス雰囲気中で焼成してバインダを
熱分解する工程と、焼成後の基板を含む一対の基板を所
定間隔で対向させて貼り合せ、アルゴン(又はアルゴン
を主体とする希ガス)と酸素(O)との混合気体中で
封着することを特徴とする。この構成により、塗布層の
バインダを熱分解する工程で生じる蛍光体の劣化と、前
面基板と背面基板とを加熱封着する工程で生じる蛍光体
の劣化を抑制でき、発光強度を向上できる。
【0009】また、本発明のカラーPDPの製造方法
は、バインダを含む蛍光体ペーストを基板に塗布する工
程と、バインダを含む低融点ガラスペーストを基板に塗
布する工程と、塗布後の基板を含む一対の基板を所定間
隔で対向させ貼り合せる工程と、貼り合せた基板をアル
ゴン(又はアルゴンを主体とする希ガス)と酸素の混合
気体中で加熱することにより、バインダの熱分解と基板
の封着とを同一工程で行なうことを特徴とする。この構
成により、蛍光体の劣化を抑制すると共に、加熱工程の
簡略化を図ることができる。
【0010】また、上記の各製造方法において、バイン
ダとしてアクリル樹脂を用いることを特徴とする。この
構成により、バインダを完全に熱分解して蛍光体層の輝
度低下を最大限に抑制できる。
【0011】また、上記の各製造方法において、酸素濃
度を5〜50%としたことを特徴とする。この構成によ
り、低融点ガラスによる安定な封着を可能にし、かつ、
蛍光体の劣化を抑制できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のカラーPDPの製造方法
の第一の実施の形態は、蛍光体ペーストを塗布した背面
基板37を、アルゴン又はアルゴンを主体とする希ガス
雰囲気中で焼成し、蛍光体ペーストのバインダを熱分解
し、除去することを特徴としている。この構成により、
塗布層のバインダを熱分解する工程で生じる蛍光体の劣
化を大幅に抑制できる効果を奏することができる。バイ
ンダは、エチルセルロース系樹脂を使用できるが、アク
リル系樹脂が好適する。希ガスは、アルゴン100%が
コスト的に最適であるが、アルゴンを主体とし、ネオン
等の他の希ガスを混合してもよい。以下、第一の実施の
形態について、図1に示す製造フロー、図2に示す背面
基板に関する工程の要部拡大断面図及び図3に示す前面
基板と背面基板の組立状態を示す要部拡大断面図を参照
して説明する。図1において、工程1〜5は前面基板に
関する製造工程であるが、従来のカラーPDPの製造方
法と同一であるから、重複する説明を省略する。工程6
〜11は背面基板に関する製造工程であり、本発明の特
徴部分である焼成工程11を含む。工程12〜15はパ
ネル組立以降パネル完成までの工程である。以下、これ
らの製造工程を順次説明する。
【0013】先ず、工程6では、ソーダライム系ガラス
からなる背面基板37をアニールする。この工程は、後
工程の焼成で基板が変形することを緩和するために行な
う。
【0014】工程7では、背面基板37上に、Agペー
ストを用いてスクリーン印刷によりアドレス電極38を
表示電極33と直交するようにストライプ状に形成す
る。スクリーン印刷法は、圧倒的にプロセス数が少な
く、コスト面で有利である。高解像度、パターン精度等
を重視して、蒸着、スパッタ、CVD等で形成した透明
導電薄膜を、ウエットエッチング法、リフトオフ法など
によりパターン形成してもよい。
【0015】工程8では、アドレス電極38の上に誘電
体層39を形成し、アドレス電極38と隣りのアドレス
電極38の間の誘電体層39の上に、ガラス等無機材料
からなるストライプ状の隔壁40を形成する。隔壁40
の形成方法は、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、
アディティブ法などを利用できる。各アドレス電極38
は隔壁40で仕切られ独立している。
【0016】工程9では、蛍光体ペーストの塗布層42
をスクリーン印刷法により形成する。先ず、一本のアド
レス電極38に沿う誘電体層39の上と両側の隔壁40
の各側面に、例えば、(Y、Gd)BO3:Euからな
る赤色発光蛍光体(R)とアクリル系樹脂バインダを含
む蛍光体ペーストを塗布する。次いで、隣のアドレス電
極38に沿う誘電体層39の上と両側の隔壁40の各側
面に、Zn2SiO:Mnからなる緑色発光蛍光体
(G)とバインダを含む蛍光体ペーストを塗布する。同
様に、BaMgAl1017:Euからなる青色発光蛍光
体(B)を含む蛍光体ペーストを塗布し、蛍光体塗布層
42を形成する。
【0017】工程10では、背面基板37の周縁部にバ
インダを含む封着用の低融点ガラスペースト43がスク
リーン印刷法等で塗布されている。
【0018】工程11は本発明に特有の焼成工程であっ
て、工程10まで終了した背面基板37を電気炉44に
入れ、アルゴン又はアルゴンを主体とする希ガスを流し
て十分に置換された希ガス雰囲気中で約500℃、30
分焼成し、蛍光体ペーストのバインダと、低融点ガラス
ペーストのバインダを一括して熱分解し、除去すること
を特徴としている。アクリル系樹脂バインダを使用して
いるので、焼成時に酸素は不要である。
【0019】工程12はPDP容器の組立工程であり、
工程1〜5で各層を形成した前面基板32と、工程6〜
11で各層を形成しバインダを一括除去した背面基板3
7とを図3に示すように対向して貼り合せると共に、背
面基板37の一部にあらかじめ形成されている透孔45
に排気管46の一端を挿入し、結晶化ガラスからなるガ
ラス半田(例えば、リング状成型体)47を配設してP
DP構体48を得ることを特徴としている。次工程(封
着)でのガラス半田47の流動を考慮して、前面基板3
2を下側にし、背面基板37を上側にして配置する。な
お、ガラス半田47には封着中の加熱によって不純ガス
が発生しないように樹脂系バインダは含まれていない。
【0020】工程13はPDP容器の封着工程であっ
て、PDP構体48を電気炉に入れ、大気中で約450
℃、30分加熱して前面基板32と背面基板37を、ま
た、背面基板37と排気管46とを同時に封着する。
【0021】工程14は排気・ガス封入工程であり、約
380℃で加熱しながら排気して脱ガスし、室温でXe
−He−Ne等のXeを主体とする希ガスを所定圧封入
し、排気管46を溶融封止する。工程15はエージング
・検査工程である。
【0022】次に、本発明のPDPの製造方法の第二の
実施の形態について説明する。第二の実施の形態の特徴
は、上記の第一の実施の形態の製造方法において、封着
工程13の雰囲気(大気)を改良したもので、図4の封
着工程13′に示すように、本発明に特有の混合気体か
らなる雰囲気にしたものである。他の工程は図1と同一
である。すなわち、蛍光体ペーストを塗布した背面基板
37を、アルゴン又はアルゴンを主体とする希ガス雰囲
気中で焼成し、蛍光体ペーストのバインダを熱分解し、
除去すると共に、アルゴン(又はアルゴンを主体とする
希ガス)と酸素との混合気体中で封着することを特徴と
する。焼成済みのPDP構体48を電気炉(図示しな
い)に入れ、アルゴン(又はアルゴンを主体とする希ガ
ス)80%と酸素20%との混合気体中で、約450
℃、30分加熱して、前面基板32と背面基板37を、
また、背面基板37と排気管46とを同時に封着するこ
とを特徴としている。第二の実施の形態によると、窒素
を含まない雰囲気中で封着するので、窒素による蛍光体
の劣化が防止され、第一の実施の形態の大気中封着に比
べて、さらに発光光度が向上する。また、酸素濃度は5
〜50%が好適する。5%以上の酸素が含まれるので、
低融点ガラスの酸化物が還元されて組成が変化すること
が無く、前面基板32と背面基板37とを、また、背面
基板37と排気管46とを低融点ガラスで良好に封着す
ることができる。また、50%以下の酸素濃度にしたの
で、酸素過剰による蛍光体の劣化を抑制できる。なお、
酸素濃度によって加熱温度、時間を調整することはいう
までもない。
【0023】次に、本発明のPDPの製造方法の第三の
実施の形態について図5に示す製造フローを参照して説
明する。第三の実施の形態は、アクリル系樹脂バインダ
を含む蛍光体ペーストを基板に塗布し(工程9)、次い
で、バインダを含む低融点ガラスペーストを基板に塗布
した(工程10)背面基板と、MgO層を形成した(工
程5)前面基板とを所定間隔で貼り合せてパネルを組立
て(工程12′)、このパネル構体をアルゴン(又はア
ルゴンを主体とする希ガス)と酸素の混合気体中で加熱
することにより、焼成(バインダの熱分解、除去)と封
着とを同一工程13″で行なうことを特徴とする。背面
基板を単独で焼成する工程11は削除している。その他
の工程は図1に示す第一の実施の形態と同一である。第
三の実施の形態では、パネルを組み立てた状態で焼成す
るので、バインダの熱分解によるガス放出が遅く、熱分
解速度が遅くなる。このため、第一の実施の形態よりは
加熱時間を長くする必要がある。この構成により、加熱
工程が一回減るので加熱工程の簡略化を図ると共に、蛍
光体の劣化を抑制できる。しかしながら、放出ガスの除
去に時間がかかる影響のため、第一の実施の形態よりは
劣化抑制効果は小さくなる。
【0024】
【実施例】(実施例1) 第一の実施の形態の製造方法
に関する実施例である。ソーダライム基板上に、青色発
光蛍光体(BaMgAl1017:Eu)と、アクリル系
樹脂バインダと、ターピネオールからなる溶剤とを均一
に混合した蛍光体ペーストを用いて、スクリーン印刷法
により青色発光蛍光体塗布層のみを形成した背面基板を
得る。次いで、この基板を、略100%のアルゴン雰囲
気中(フロー)で、500℃、30分間焼成して略20
μm厚の青色発光蛍光体層のみを形成した背面基板を得
る。
【0025】(比較例1) 実施例1に対する比較例で
ある。実施例1と同様にして青色発光蛍光体塗布層のみ
を形成した背面基板を得る。次いで、この基板を、略1
00%の窒素雰囲気中(フロー)で、500℃、30分
間焼成して略同一厚の青色発光蛍光体層のみを形成した
背面基板を得る。
【0026】(比較例2) 実施例1に対する比較例で
ある。実施例1と同様にして青色発光蛍光体塗布層のみ
を形成した背面基板を得る。次いで、この基板を、大気
中で、500℃、30分間焼成して略同一厚の青色発光
蛍光体層のみを形成した背面基板を得る。
【0027】(実施例2) 第一の実施の形態の製造方
法に関する実施例である。実施例1と同様にアルゴン中
で焼成した背面基板を、さらに大気中で、封着条件に相
当する約450℃で、30分間加熱する。
【0028】(実施例3) 第二の実施の形態の製造方
法に関する実施例である。実施例1と同様にアルゴン中
で焼成した背面基板を、さらにアルゴン80%と酸素2
0%の混合気体中(フロー)で、封着条件に相当する約
450℃で、30分間加熱する。
【0029】(比較例3) 実施例2、3に対する比較
例である。比較例1と同様に大気中で焼成した背面基板
を、さらに大気中で、封着条件に相当する約450℃
で、30分間加熱する。
【0030】(比較例4) 実施例2、3に対する比較
例である。比較例2と同様に窒素中で焼成した背面基板
を、さらに大気中で、封着条件に相当する約450℃
で、30分間加熱する。
【0031】(実施例4) 第三の実施の形態の製造方
法に関する実施例である。実施例1と同様にして青色発
光蛍光体塗布層のみを形成した背面基板を得る。次い
で、この基板の周縁部に封着用の低融点ガラスとアクリ
ル系樹脂からなるペーストをスクリーン印刷する。次い
で、この背面基板と、別体の前面基板とを所定間隔で対
向して貼り合せ、貼り合せた基板をアルゴン80%と酸
素20%の混合気体中(フロー)で、約500℃、30
分間加熱し、焼成と封着を同時に行なう。
【0032】(比較例5) 実施例4に対する比較例で
ある。実施例4と同様に貼り合せた基板を大気中で、約
500℃、30分間加熱し、焼成と封着を同時に行な
う。
【0033】(実施例5) シアノエチルセルロース系
樹脂バインダを用いた第一の実施の形態の製造方法に関
する実施例である。ソーダライム基板上に、青色発光蛍
光体(BaMgAl1017:Eu)と、シアノエチ
ルセルロース系樹脂バインダと、溶剤とを均一に混合し
た蛍光体ペーストを用いて、スクリーン印刷法により青
色発光蛍光体塗布層のみを形成した背面基板を得る。次
いで、この基板を、略100%のアルゴン雰囲気中(フ
ロー)で、500℃、30分間焼成して略20μm厚の
青色発光蛍光体層のみを形成した背面基板を得る。
【0034】(比較例6) 実施例5に対する比較例で
ある。実施例5と同様にして青色発光蛍光体塗布層のみ
を形成した背面基板を得る。次いで、この基板を、略1
00%の窒素雰囲気中(フロー)で、500℃、30分
間焼成して略同一厚の青色発光蛍光体層のみを形成した
背面基板を得る。
【0035】(比較例7) 実施例5に対する比較例で
ある。実施例5と同様にして青色発光蛍光体塗布層のみ
を形成した背面基板を得る。次いで、この基板を、大気
中で、500℃、30分間焼成して略同一厚の青色発光
蛍光体層のみを形成した背面基板を得る。
【0036】(発光強度の測定方法と結果) 上記の各
実施例、各比較例に記載した製造方法で作成した一定膜
厚の青色発光蛍光体層のみを形成した背面基板に、真空
紫外線放射光源を用いて一定強度、一定波長の真空紫外
線を照射して可視光を発光させ、分光エネルギー分布を
測定すると、約450nmに発光強度のピークを有し、
それよりも短波長側及び長波長側に向かって強度が減衰
し、約400nm、約550nmで発光強度ゼロとなる
発光スペクトルが得られた。各発光スペクトルの発光強
度のピーク値を、比較例1の場合を100として表1、
表2に相対表示する(数値は各3枚の平均値であるが、
3枚のバラツキは最大2未満であった)。なお、実施例
4、比較例5などの封着したパネルの場合は、背面基板
を切り出して測定した。表1から、アクリル系樹脂バイ
ンダを用いた場合、本発明の製造方法によるものは、従
来製法に比べ格段に発光強度が向上し、未処理の蛍光体
粉末の発光強度に近い強度を有し、劣化が抑制されてい
ることがわかる。また、エチルセルロース系樹脂バイン
ダを用いた場合でも、表2に示すとおり、本発明の製造
方法の効果は明白である。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のカラー
PDPの製造方法は、アクリル系樹脂等のバインダを含
む蛍光体ペーストを基板に塗布し、前記塗布層をアルゴ
ン又はアルゴンを主体とする希ガス雰囲気中で焼成して
バインダを熱分解する工程を具備するので、蛍光体の劣
化を抑制し発光強度を大幅に向上できる。また、焼成後
の基板を含む一対の基板を所定間隔で対向して貼り合
せ、アルゴン(又はアルゴンを主体とする希ガス)と酸
素との混合気体中で封着するので、従来の大気中での封
着に比べ、蛍光体の劣化を抑制し発光強度を大幅に向上
できる。また、アルゴン(又はアルゴンを主体とする希
ガス)と酸素の混合気体中で加熱して、焼成(バインダ
の熱分解、除去)と封着とを同一工程で行なうことによ
り、蛍光体の劣化を抑制すると共に加熱工程の簡略化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すカラーPD
Pの製造フロー全体図
【図2】 本発明の第1の実施の形態の背面基板の工程
を説明するための要部拡大断面図
【図3】 本発明の第1の実施の形態のカラーPDPの
組立工程を説明するための要部拡大断面図
【図4】 本発明の第2の実施の形態を説明するための
カラーPDPの製造フロー部分図
【図5】 本発明の第3の実施の形態を説明するための
カラーPDPの製造フロー部分図
【図6】 従来のAC面放電型PDPの要部拡大斜視図
【符号の説明】
11 アルゴン中での塗布層焼成工程 13′ アルゴン−酸素混合気体中での封着工程 13″ アルゴン−酸素混合気体中での焼成・封着工程 32 前面基板 37 背面基板 42 蛍光体塗布層 43 低融点ガラス 44 焼成用電気炉 48 PDP構体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C028 FF16 HH14 5C040 FA01 GA03 GB03 GG09 KA14 MA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダを含む蛍光体ペーストを基板に塗
    布する工程と、塗布された前記基板をアルゴン又はアル
    ゴンを主体とする希ガス雰囲気中で焼成してバインダを
    熱分解する工程とを具備するカラーPDPの製造方法。
  2. 【請求項2】バインダを含む蛍光体ペーストを基板に塗
    布する工程と、バインダを含む低融点ガラスペーストを
    基板に塗布する工程と、塗布された前記基板をアルゴン
    又はアルゴンを主体とする希ガス雰囲気中で焼成してバ
    インダを熱分解する工程と、焼成後の基板を含む一対の
    基板を所定間隔で対向させて貼り合せ、アルゴン(又は
    アルゴンを主体とする希ガス)と酸素との混合気体中で
    封着することを特徴とするカラーPDPの製造方法。
  3. 【請求項3】バインダを含む蛍光体ペーストを基板に塗
    布する工程と、バインダを含む低融点ガラスペーストを
    基板に塗布する工程と、塗布後の基板を含む一対の基板
    を所定間隔で対向させ貼り合せる工程と、貼り合せた基
    板をアルゴン(又はアルゴンを主体とする希ガス)と酸
    素の混合気体中で加熱することにより、バインダの熱分
    解と基板の封着とを同一工程で行なうカラーPDPの製
    造方法。
  4. 【請求項4】バインダとしてアクリル樹脂を用いること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一に記載
    のカラーPDPの製造方法。
  5. 【請求項5】酸素濃度を5〜50%としたことを特徴と
    する請求項2又は請求項3に記載のカラーPDPの製造
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100408999B1 (ko) * 2001-03-26 2003-12-06 엘지전자 주식회사 급속열처리 공정을 이용한 평면 디스플레이 패널의 제조방법
JP2009037914A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Ulvac Japan Ltd 焼成室、封着装置
US8440103B2 (en) * 2005-03-31 2013-05-14 Sekisui Chemical Co., Ltd. Binder resin composition and inorganic fine particle-dispersed paste composition

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