JP2001052139A - 非接触icカードの製造方法 - Google Patents

非接触icカードの製造方法

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JP2001052139A
JP2001052139A JP22647599A JP22647599A JP2001052139A JP 2001052139 A JP2001052139 A JP 2001052139A JP 22647599 A JP22647599 A JP 22647599A JP 22647599 A JP22647599 A JP 22647599A JP 2001052139 A JP2001052139 A JP 2001052139A
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Akihiko Komatsu
昭彦 小松
Shinya Mogi
真也 茂木
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Kyodo Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の非接触ICカードの製造方法では熱圧
着処理後にカード表面に発生するヒケを防止し、カード
表面に配置された記録層にサーマルヘッド等を用いて印
字/消去を行ったときに生じる印字かすれや印字消去ム
ラを解消することを課題とする。 【解決手段】 可逆性感熱記録層を最下層に配置したと
き、ICチップを上面に配置した配線基板層の下面に、
配線基板層上におけるICチップの配置領域が層上に射
影された領域を含む面積の透孔を設けた接着層を積層す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面平滑性に優れ
た非接触ICカードを製造することを目的とした非接触
ICカードの製造方法に係わり、特に、可逆性あるいは
非可逆性の感熱記録層をカード表面に有するものに対し
て、サーマルヘッド等を用いて印字/消去を行う際に生
じる印字かすれや印字消去ムラを防止するための非接触
ICカードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術における非接触ICカードの製
造方法により製造された非接触ICカードの構成を説明
する。図7には、説明の便宜上、従来技術によって製造
された非接触ICカードを部分的に抜粋した断面図を示
している。図7において、従来技術の製造方法によって
製造された非接触ICカード300は、最下層から順
に、可逆性感熱記録層あるいは非可逆性感熱記録層等の
記録層308と、第1の基材301と、第1の接着層3
02と、アンテナ等の配線パターンを上面に形成し、さ
らにその配線パターン上の所定の位置にICチップを装
填した配線基板層303と、第2の接着層304と、配
線基板層上のICチップ及び配線パターンを保護するた
めの配線基板保護層305と、第3の接着層306と、
第2の基材307とにより構成される。
【0003】従来技術による非接触ICカードの製造方
法においては、通常、非接触ICカードの製造過程に
は、上記の各層を積層する積層工程と、プレス機等によ
り上下から挟んで熱圧着する熱圧着処理工程とが含ま
れ、熱圧着処理工程においては、図8に示されるよう
に、配線基板層303上のICチップ、および配線基板
保護層305の透孔の位置に該当する部分にそれぞれ上
下からプレス時の圧力が加わる。
【0004】ここで、第1の基材301では、加圧後に
元の平滑性を維持しようとする復元力が発生するが、配
線基板保護層305にICチップを収容するための透孔
がある場合は、図9に示されるように、第1の基材30
1の上面に積層された第1の接着層302の接着力によ
ってその復元力は抑えられるため、第1の基材301の
下面に積層された記録層308の表面上でICチップの
直下の位置に該当する部分にヒケが生じてしまう。
【0005】そのため、サーマルヘッド等を用いて記録
層308に印字を行うとき、印字ヘッドが記録層308
に密着せず印字が飛んでしまうといった問題が生じる。
【0006】また、第2の接着層304および配線基板
保護層305においては、配線基板層303の上層に積
層されたときICチップを保護するために、熱圧着処理
工程後における両層の厚みがICチップより若干厚いも
のが用いられ、配線基板保護層305にICチップを収
容するための透孔がある場合は、第3の接着層306
が、加圧後において発生する第2の基材307が元の平
滑性を維持しようとする復元力を抑えてしまう。
【0007】従って、図10に示されるように、第2の
基材307においてICチップの直上の位置に該当する
部分にヒケが生じてしまい、ここで第2の基材307の
上面に記録層308を配置した場合を想定すると、前述
した第1の基材301に記録層308を配置したときと
同じように、サーマルヘッド等を用いて記録層に印字を
行うとき印字ヘッドが記録層に密着せず印字が飛んでし
まうといった問題が生じる。
【0008】図10は、従来の製造方法によって製造さ
れた非接触ICカードの表面を表面粗さ測定機で測定し
た結果に基づいて図案化したものであり、その表面には
可逆性感熱記録層が配置されている。このように、従来
技術の製造方法における熱圧着処理工程後のICカード
表面に配置される記録層には、その表面に凹凸が形成さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑みてなされたものであり、従来の非接触ICカー
ドの製造方法では熱圧着処理後における接着層の接着力
のために発生していたカード表面のヒケを防止し、特
に、このような製造方法によって、表面に可逆性感熱記
録層や非可逆性感熱記録層を有する非接触ICカードを
製造した後、サーマルヘッド等を用いてこれらの記録層
に印字/消去を行ったときの印字かすれや印字消去ムラ
を生じない、表面平滑性の高い非接触ICカードの製造
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明における請求項1記載の発明は、少なくと
もICチップを配置した配線基板とICチップを収容す
る透孔を設けた配線基板保護層とを内部に位置させ、プ
ラスチック基板を最外層となるように接着層を介して積
層して熱融着するICカードの製造方法であって、少な
くとも表裏一方のプラスチック基板における透孔領域が
射影される領域部分には接着層を有しないことを特徴と
している。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、配線基板保護層とプラスチック基板との間
に位置する接着層を有しない領域を配線基板保護層に設
けたICチップを収容する透孔より大きい面積とするこ
とを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の一実施形態における非接触ICカードの製造方法
を詳細に説明する。
【0013】<第1の実施形態>本発明の第1の実施形
態における非接触ICカードの製造方法により製造され
た非接触ICカードの構成を説明する。図1には、説明
の便宜上、第1の実施形態の製造方法によって製造され
た非接触ICカードを部分的に抜粋した断面図を示して
いる。また、ここではカード表面に可逆性感熱記録層を
備えたときの構成を示す。
【0014】図1によれば、本発明の第1の実施形態の
製造方法により製造された非接触ICカード本体100
は、下層から順に、第1の基材101と、第1の接着層
102と、外部と非接触でデータ通信を行うためのアン
テナを含む配線パターンを層上に形成し、更にこの層上
の所定の位置に、ACF(AnisotropicCo
nductive Film)を用いてその配線パター
ンと導通させることでICチップを装填した配線基板層
103と、第2の接着層104と、配線基板層103上
のICチップ及び配線パターンを保護するための配線基
板保護層105と、第3の接着層106と、第2の基材
107とにより構成され、さらに、本実施形態では第1
の基材101の下面に可逆性感熱記録層108を設け
る。
【0015】第1の基材101は、非接触ICカード1
00の最下層に設けられ、カード本体の裏面を形成す
る。
【0016】第1の接着層102は、第1の基材101
と配線基板層103との層間を接着するための接着層で
あるが、本発明の特徴として、配線基板層103上にお
けるICチップの装填領域を第1の接着層102上に射
影した領域を含む面積の透孔を有している。このように
設けられた透孔の好適な実施形態として、図2に示され
るように、前記のICチップの装填領域が第1の接着層
に射影された領域を中心領域とし、且つICチップの9
倍程度の面積をもった透孔を第1の接着層102に設け
た。
【0017】配線基板層103は、図示しないアンテナ
等の配線パターンがその層上に形成され、さらに、配線
パターン上の所定の位置にACFを介してICチップが
装填される。ここで、配線基板層103上におけるIC
チップを装填する位置は、カード本体の変形によって発
生する曲げ応力がICチップに及ぼす影響を軽減させる
ために、カード本体の偏心位置とするのが好ましい。こ
のとき、第1の接着層102に設けられる透孔は、IC
チップが配線基板層103上において装填された位置に
応じてカード本体の偏心位置付近に形成する。また、本
実施形態では、絶縁性・スルーホール等の加工性に優れ
たポリイミド樹脂やポリエステル樹脂が配線基板層10
3の材料として用いられる。
【0018】尚、本実施形態では、配線基板層103の
厚さは50μm程度とし、また、ICチップおよびIC
チップを配線パターンと導通させるためのACFはそれ
ぞれ320μm、30μmの厚みをもったものを用いる
が、実際にICチップを配線パターンに導通させたとき
にはACFは潰された状態となるため、そのときのAC
Fの厚みは無視してよい程のものとなる。
【0019】第2の接着層104は、配線基板層103
と配線基板保護層105との層間を接着するための接着
層であるが、詳しくは、配線基板層103上においてI
Cチップを除いた領域と配線基板保護層105とを接着
させるためのものであるため、第2の接着層104を配
線基板層103の上面に積層したとき配線基板層103
上に装填されるICチップが第2の接着層104を収容
するように、ICチップを第2の接着層104上に射影
した領域を含むような面積の透孔が設けられている。
【0020】配線基板保護層105は、後述するカード
製造時の熱圧着処理による熱および圧力から配線基板層
103上の配線パターンと共にICチップを保護する層
であるため、第2の接着層104を介して配線基板層1
03と配線基板保護層105とを積層したときICチッ
プを収容する透孔を形成している。そのため配線基板保
護層105及び接着層104を合わせた厚みはICチッ
プより厚みをもったものとすることが好ましい。
【0021】また、本実施形態では、配線基板保護層1
05の材料として、ポリエチレンテレフタレートが用い
られているためカードに埋設される芯材としてカード自
体の曲げに対する機械的強度を向上させることができ
る。配線基板保護層105の材料としてはその他に、ポ
リプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート等が考えられる。
【0022】配線基板保護層105に形成される透孔の
好適な実施形態としては、カード本体の変形によって発
生する曲げ応力がICチップに及ぼす影響をさらに軽減
させるためこの透孔の面積をICチップの面積より若干
大きくとることが好ましい。
【0023】第3の接着層106は、配線基板保護層1
05と第2の基材107との層間を接着するための接着
層である。尚、本実施形態では第1の接着層102、第
2の接着層104、第3の接着層106の厚さはそれぞ
れ100μm程度とし、これらの接着層の材料として
は、熱可塑性ポリエステル樹脂で、融解粘度100,000cps
〜150,000cps(190℃)、融点100〜120℃のも
のが好ましい。
【0024】また、シート状接着剤で接着層を形成する
場合にその材料として用いることができるものとして
は、アルキッド系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂又はそれらの混合樹脂があり、塗布によって接着層
を形成する場合には、反応系接着剤や接着剤を溶剤等に
溶解または分散させた溶剤系接着剤を用いることがで
き、反応系接着剤の材料としては、エポキシ系接着剤、
アクリル系接着剤、紫外線硬化型接着剤(アクリル−ウ
レタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、アクリル系接
着剤等)等が挙げられ、溶剤系接着剤の材料としては、
ウレタン系接着剤、ゴム系接着剤等が挙げられる。
【0025】第2の基材107は、非接触ICカード本
体100の最上層に設けられ、カード本体の表面を形成
する。ここで、第1の基材101、及び第2の基材10
7の厚さは同じ厚さのものを用いることが好ましい。そ
れは、これらの厚さがそれぞれ異なるものを用いると、
カードを形成した時点で「反り」が発生するという可能
性があるためである。
【0026】尚、第1の基材101、および第2の基材
107としては、本実施形態ではポリエチレンテレフタ
レートを素材として用いているが、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリスチレン樹脂、メラニン樹脂、エポキシ樹脂
等、他の素材を用いた層としてもよい。尚、本実施形態
では、第1、第2の基材101、107の厚さはそれぞ
れ100μm程度とする。
【0027】また、本実施形態では、カード表面に可逆
性感熱記録層108を備えた構成としており、可逆性感
熱記録層108は、第1の基材101の下面に配置さ
れ、可逆的な記録および消去を行う。可逆性感熱記録層
108は、ロイコ染料、顕現色剤およびバインダー樹脂
により構成され、熱によって可逆的に発色/消去を繰り
返す層である。ロイコ染料は、通常無色ないし淡色の電
子供与性染料前駆体といわれるものである。また、顕現
色剤は、電子受容性化合物といわれるものであり、加熱
後の冷却速度の違いにより染料前駆体に可逆的な色調変
化を生じさせるものであり、炭素数6以上の脂肪族炭化
水素基を少なくとも1つ有するフェノール性化合物が用
いられる。
【0028】ここで、本発明の第1の実施形態による非
接触ICカードの製造方法における積層工程について図
3を用いて説明する。
【0029】図3に示されるように、本発明による非接
触ICカードの製造方法における積層工程は、可逆性感
熱記録層108の上面に第1の基材101を積層し、第
1の基材101の層上に、本発明の特徴である透孔を有
する第1の接着層102を積層し、第1の接着層102
の上面には、配線パターン及びICチップが層上に形成
される配線基板層103を積層し、配線基板層103の
上面には、配線基板層103上のICチップを収容させ
るための透孔を有する第2の接着層104を積層し、第
2の接着層104の上面には、一例として熱圧着処理工
程において生じる熱及び圧力等から配線基板層103上
の配線パターン及びICチップを保護するための配線基
板保護層105を積層し、配線基板保護層105に上面
には、第3の接着層106を積層し、第3の接着層10
6の上面には、第2の基材107を積層する。
【0030】上記の積層工程において各層を積層した
後、熱圧着処理工程にてプレス機等で上下から挟み込む
ように熱圧着処理することで本発明による第1の実施形
態における非接触ICカードを形成する。
【0031】熱圧着処理は、昇温しながら当初圧力を低
く抑え、第1〜第3の接着層102、104、106が
それぞれ軟化しはじめたときに圧力を増加して加圧し、
この圧力を維持しながら冷却をはじめ、室温になったと
きに加圧処理を終了するようにするのが好ましい。これ
により処理開始時に軟化していない接着層がICチップ
またはアンテナ等の配線パターンを破壊するのを防ぎつ
つ、接着層をICチップまたはアンテナ等の配線パター
ンの凹凸になじませることができる。
【0032】本発明の非接触ICカードの実施形態の熱
圧着処理の具体的な例としては、熱圧着処理を開始する
と同時に、5kg/cm2 の圧力を8分間かけ続ける
が、これは、処理開始当初は接着層が軟化していないこ
とから、配線基板層103上の配線パターンおよびIC
チップを保護し、且つその凹凸に馴染ませるために低い
圧力に抑えてある。
【0033】処理開始後8分が経過すると、接着層は徐
々に軟化しはじめるので、圧力を15kg/cm2 に増
加して加圧し、さらに温度を上昇し続ける。この時点で
大きく圧力をかけることにより、カード表面がより平ら
になるように矯正される。
【0034】以上に説明した第1の実施形態の非接触I
Cカードの製造方法によってカードを製造することによ
り、熱圧着処理後に第1の基材上において発生するヒケ
を防止することができるため、第1の基材101の下面
に可逆性感熱記録層108を配置した場合に、この記録
層108にサーマルヘッド等を用いて印字/消去を行っ
たときに生じる印字かすれや印字消去ムラを解消するこ
とができる。
【0035】<第2の実施形態>本発明の第2の実施形
態における非接触ICカードの製造方法により製造され
た非接触ICカードの構成を説明する。図4には、同じ
く説明の便宜上、第2の実施形態の製造方法によって製
造された非接触ICカードを部分的に抜粋した断面図を
示している。また、ここでもカード表面に可逆性感熱記
録層を備えたときの構成を示す。
【0036】図4によれば、本発明の第2の実施形態の
製造方法により製造された非接触ICカード本体200
は、最下層から順に、第1の基材201と、第1の接着
層202と、外部と非接触でデータ通信を行うためのア
ンテナを含む配線パターンを層上に形成し、更にこの層
上の所定の位置に、ACFを用いてその配線パターンと
導通させることでICチップを装填した配線基板層20
3と、第2の接着層204と、配線基板層203上のI
Cチップ及び配線パターンを保護するための配線基板保
護層205と、第3の接着層206と、第2の基材20
7とにより構成され、さらに、本実施形態では第2の基
材207の上面に可逆性感熱記録層208を設ける。
【0037】第1の基材201は、非接触ICカード2
00の最下層に設けられ、カード本体の裏面を形成す
る。
【0038】第1の接着層202は、第1の基材201
と配線基板層203との層間を接着するための接着層で
ある。
【0039】配線基板層203は、図示しないアンテナ
等の配線パターンを上面に形成し、さらに、配線パター
ン上の所定の位置にACFを介してICチップが装填さ
れる。このとき、第1の接着層202に設けられる透孔
は、第1の実施形態と同様に、ICチップが配線基板層
203上において装填された位置に応じてカード本体の
偏心位置付近に形成する。尚、本実施形態では、配線基
盤層203の厚さは50μm程度とする。
【0040】第2の接着層204は、配線基板層203
と配線基板保護層205との層間を接着するための接着
層であるが、第2の接着層204を配線基板層203の
上面に積層したとき配線基板層203上に配置されるI
Cチップが第2の接着層204を収容するように、IC
チップを第2の接着層204上に射影した領域を含むよ
うな面積の透孔が設けられている。
【0041】配線基板保護層205は、後述するカード
製造時の熱圧着処理による熱および圧力から配線基板層
203上の配線パターンと共にICチップを保護するた
め、第2の接着層204を介して配線基板層203と配
線基板保護層205とを積層したときICチップを収容
することができる透孔を有する。尚、本実施形態では、
配線基板保護層205の厚さは250μm程度とする。
【0042】第3の接着層206は、第2の基材207
と配線基板保護層205との層間を接着するための接着
層であるが、本発明の特徴として、配線基板層203上
におけるICチップの存在領域を第3の接着層206上
に射影した領域を含むような面積の透孔を有している。
このように設けられた透孔の好適な実施形態として、前
記のICチップを第3の接着層206に射影した領域を
中心領域としたICチップの9倍程度の面積をもった透
孔を第3の接着層206に設けた。尚、実施形態では、
第1〜第3の接着層202、204、206の厚さはそ
れぞれ100μm程度とする。
【0043】第2の基材207は、非接触ICカードの
最上層に設けられ、カード本体の表面に形成する。ま
た、本実施形態では、可逆性感熱記録層208を第2の
基材207の上面に配置する。尚、本実施形態では、第
1、第2の基材201、207の厚さはそれぞれ100
μm程度とする。
【0044】ここで、本発明の第2の実施の形態による
非接触ICカードの製造方法の積層工程について図5を
用いて説明する。図5に示されるように、本発明による
非接触ICカードの製造方法は、第1の基材201の上
面に、第1の接着層202を積層し、第1の接着層20
2に上面には、配線パターン及びICチップを層上に配
置した配線基板層203を積層し、配線基板層203の
上面には、配線基板層203上のICチップを収容され
るための透孔を有する第2の接着層204を積層し、第
2の接着層204の上面には、熱圧着処理工程において
生じる熱及び圧力等から配線基板層203上の配線パタ
ーンおよびICチップを保護するための配線基板保護層
205を積層し、配線基板保護層205の上面には、本
発明の特徴である透孔を有する第3の接着層206を積
層し、第3の接着層206の上面には上面に可逆性感熱
記録層208を積層した第2の基材207を積層する。
【0045】積層工程においてこのように各層を積層し
た後、第1の実施形態と同じ条件の熱圧着処理工程にお
いてプレス機等で上下から挟み込むように熱圧着処理す
ることで本発明による第2の実施形態における非接触I
Cカードを形成する。
【0046】尚、本実施形態で積層した各層、すなわ
ち、接着層、配線基板保護層、配線基板層、および基材
の材料はそれぞれ第1の実施形態と同じものを用いるこ
とができる。
【0047】以上に説明した第2の実施形態の非接触I
Cカードの製造方法における積層工程にて各層を積層し
た後、第1の実施形態と同様の熱圧着処理工程を施して
カードを製造することにより、熱圧着処理後に第2の基
材207上に発生するヒケを防止することができるた
め、第2の基材207の上面に可逆性感熱記録層208
を配置した場合に、第1の実施形態と同様に、この記録
層208にサーマルヘッド等を用いて印字/消去を行っ
たときに生じる印字かすれや印字消去ムラを解消するこ
とができる。
【0048】また、本発明は、可逆性感熱記録層208
の代わりに非可逆性感熱記録層を設けた場合において
も、熱圧着処理後においてカード表面の平滑性を保つこ
とができるため、サーマルヘッド等でこの記録層に印字
/消去を行ったときに生じる印字かすれや印字消去ムラ
を解消することができ、さらに、カード両面に記録層を
設け、サーマルヘッド等によりカード両面の記録層に印
字/消去を行いたいときには、第1の接着層と第3の接
着層とが共に透孔を有する構成とすることもできる。
【0049】図6は、本発明の第1の実施形態の製造方
法によって製造された非接触ICカードの表面を表面粗
さ測定機で測定した結果に基づいて図案化したものであ
り、第1の実施形態の製造方法における熱圧着処理工程
後のICカード表面に配置される可逆性感熱記録層の状
態は、本図から明らかなように、平滑性が維持されてい
ることがわかる。
【0050】またここでは、第2の実施形態の製造方法
における熱圧着処理工程後のICカードの表面に配置さ
れる可逆性感熱記録層の状態は特に図示しないが、図6
に示した結果と同じように可逆性感熱記録層の表面にお
いて平滑性を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、従来の非接触ICカードの製造方法では熱圧
着処理の際にカード表面に発生するヒケを防止し、特
に、表面に可逆性感熱記録層や非可逆性感熱記録層を有
する非接触ICカードの製造方法において、熱圧着処理
後にサーマルヘッド等を用いてこれらの記録層に印字/
消去を行ったときの生じる印字かすれや印字消去ムラを
解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における非接触ICカ
ードの製造方法により製造された非接触ICカードの構
成例を示す図である。
【図2】第1の実施形態における第1の接着層に設けら
れた透孔の具体的な一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による非接触ICカー
ドの製造方法における積層工程を説明するための図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施形態における非接触ICカ
ードの製造方法により製造された非接触ICカードの構
成例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態による非接触ICカー
ドの製造方法における積層工程を説明するための図であ
る。
【図6】本発明の第1の実施形態の製造方法によって製
造された非接触ICカードの表面の具体的な拡大図であ
る。
【図7】従来技術における非接触ICカードの製造方法
により製造された非接触ICカードの構成を説明するた
めの図である。
【図8】熱圧着処理工程においてICチップに対して上
層方向に加わる圧力を説明するための図である。
【図9】接着層の接着力によって基材の復元力が抑止さ
れる様子を説明するための図である。
【図10】従来技術の製造方法によって製造された非接
触ICカードの表面の具体的な拡大図である。
【符号の説明】
100、200 非接触ICカード 101、201 第1の基材 102、202 第1の接着層 103、203 配線基板層 104、204 第2の接着層 105、205 配線基板保護層 106、206 第3の接着層 107、207 第2の基材 108、208 可逆性感熱記録層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 MA10 NA09 NA36 PA18 QB03 QB04 RA11 TA22 5B035 AA00 BA04 BA05 BB09 CA01 CA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともICチップを配置した配線基
    板とICチップを収容する透孔を設けた配線基板保護層
    とを内部に位置させ、プラスチック基板を最外層となる
    ように接着層を介して積層して熱融着するICカードの
    製造方法であって、 少なくとも表裏一方の前記プラスチック基板における前
    記透孔領域が射影される領域部分には前記接着層を有し
    ないことを特徴とするICカードの製造方法。
  2. 【請求項2】 配線基板保護層とプラスチック基板との
    間に位置する前記接着層を有しない領域を前記配線基板
    保護層に設けたICチップを収容する透孔より大きい面
    積とすることを特徴とする請求項1記載のICカードの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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