JP2001049448A - 無電解ニッケルめっき方法 - Google Patents

無電解ニッケルめっき方法

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JP2001049448A
JP2001049448A JP11224996A JP22499699A JP2001049448A JP 2001049448 A JP2001049448 A JP 2001049448A JP 11224996 A JP11224996 A JP 11224996A JP 22499699 A JP22499699 A JP 22499699A JP 2001049448 A JP2001049448 A JP 2001049448A
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plating solution
plating
nickel
phosphite
hypophosphite
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JP11224996A
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English (en)
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Fujio Matsui
冨士夫 松井
Hiroshi Inagawa
拡 稲川
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C Uyemura and Co Ltd
Original Assignee
C Uyemura and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】無電解ニッケルめっき液の半永久的な使用を可
能にする方法を提供する。 【解決手段】 次亜りん酸塩の酸化によって生じる亜り
ん酸塩を0.2〜2.5モル/Lの範囲で含む無電解ニ
ッケルめっき液のうち所定の析出速度及びNi−P析出
皮膜組成を与える無電解ニッケルめっき液組成を選定
し、このめっき液の組成並びにpH値と合致するニッケ
ルイオン、錯化剤、次亜りん酸塩及び亜りん酸塩濃度並
びにpH値を有する無電解ニッケルめっき液を建浴し、
このめっき液を用いてめっきを行いながら、上記めっき
液の一部を連続的又は所定間隔毎に抜き出すと共に、こ
の抜き出し量に応じて上記成分の濃度及びpH値を維持
するように上記成分を含む補給液を連続的又は所定間隔
毎に補給することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、次亜りん酸塩を還
元剤とする無電解ニッケルめっき方法に関し、更に詳述
すると、無電解ニッケルめっき液の半永久的な使用を可
能とした無電解ニッケルめっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、次亜りん酸ナトリウムを還元剤とする無電解ニッケ
ルめっき(無電解ニッケルめっき)は各種分野で広く用
いられている。この種の無電解ニッケルめっきは、次亜
りん酸イオンの還元作用でニッケルイオンが還元されて
被めっき物に析出していくことにより、めっきが行われ
る。
【0003】従って、めっきの進行により、めっき液中
のニッケルイオン及び次亜りん酸イオンが低下し、析出
速度が低下したり析出物の組成(NiとPの合金組成)
が変化する。このため、不足したニッケルイオン及び次
亜りん酸イオンを適宜補給し、これらのイオンの濃度を
初期のレベルに戻し、めっきを継続していくことが行わ
れている。
【0004】しかし、上記のように次亜りん酸イオンの
還元作用でニッケルイオンを還元する時、同時に次亜り
ん酸イオンが酸化されて亜りん酸イオン(H2PO3 -
が生成し、これが漸次めっき液中に蓄積されていく。
【0005】この亜りん酸イオン(H2PO3 -)は、少
量であればめっきに殆ど影響を与えないが、多量に蓄積
するとめっきに影響を与える場合が生じ、例えば被めっ
き物とめっき皮膜との密着性に問題を与えたり、めっき
皮膜中に共析してその均一性や耐食性に悪影響を与え、
はなはだしい場合はめっき液を分解させる場合がある。
【0006】この場合、従来の無電解ニッケルめっき液
の管理は、主としてめっき液中のニッケルイオン管理、
pH管理、更にはめっき液の比重管理によっているのが
実情であった。
【0007】即ち、無電解ニッケルめっきにおいては、
ニッケルイオンが次亜りん酸イオンに還元されてNi−
P皮膜の析出が行われるものであるが、この場合、ニッ
ケルイオンの消費量、次亜りん酸イオンの消費量、Ni
−P皮膜の析出量乃至は被めっき物処理量(被めっき物
の表面積×めっき時間)、更にはめっき液のpH低下度
合にはほぼ一定の関係があり、ニッケルイオンの分析か
ら計算されたニッケルイオンの不足分を補給する際に、
その不足分に応じて所定の次亜りん酸塩、pH調整剤
(主として苛性アルカリ)をも補給することにより、め
っき液組成を正常化することが行われており、この際、
めっき液のpHを測定して、めっき液pHを確認するこ
とが行われていた。また、上記ニッケルイオンの総補給
量乃至はめっき皮膜の総析出量から亜りん酸塩の蓄積量
を推定し、めっき液の老化度を推定すること、この際め
っき液の比重を測定することにより、老化度を確認する
ことが行われていた。
【0008】また、無電解ニッケルめっき液において、
ニッケルイオンを錯化する錯化剤(主として有機カルボ
ン酸類)も重要な成分であるが、錯化剤はめっきによっ
ては消費せず、汲み出しによって消費されるという点か
ら、錯化剤は経験的に適宜間隔で少量補給する程度であ
った。
【0009】そして、無電解ニッケルめっきを行う場
合、3〜10ターン(1ターンは最初の無電解ニッケル
めっき液中に含まれていたニッケルイオン全量が消費乃
至は析出した量で、例えば最初の無電解ニッケルめっき
液中にニッケルイオンが6g/L存在していたとする
と、6g/Lのニッケルイオンが消費乃至は析出した場
合を1ターンとする。従ってこの場合、3〜10ターン
はニッケルイオンが18〜60g/L消費乃至は析出し
たことを意味する。)使用した後は、無電解ニッケルめ
っき液を廃棄していたのが実情であり、このような点か
ら上述した管理方法でも大きな支障は生じないものであ
った。
【0010】しかし、無電解ニッケルめっき液の寿命は
比較的短く、無電解ニッケルめっき液の廃棄に伴う廃液
処理が産業上の問題となっているため、その対策として
種々の無電解ニッケルめっき液の再生方法も提案されて
おり、本出願人も先に水溶性ニッケル塩、錯化剤及び還
元剤として次亜りん酸又はその塩を含み、かつめっきに
より次亜りん酸又はその塩が酸化して生成した亜りん酸
イオンを100g/L以上含有する無電解ニッケルめっ
き液の老化液に、水溶性ニッケル塩を上記亜りん酸イオ
ン1モルに対し、0.5モル以上の割合で添加して亜り
ん酸ニッケルを生成、沈殿させ、この沈殿物を除去する
ことを特徴とする無電解ニッケルめっき液の再生方法を
提案した(特開平5−247660号公報、特開平10
−183359号公報)。
【0011】このような再生方法で、無電解ニッケルめ
っき液の長寿命化は可能となったが、10ターンを超え
るようなNi−Pめっき液では、析出速度が低下した
り、Ni−P皮膜組成の変動が生じるなどの問題が生
じ、多く使用しても15〜20ターン程度で無電解ニッ
ケルめっき液を有用成分を含んだまま廃棄しなければな
らなかった。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、無電解ニッケルめっき液を更に長期間に亘って使用
することができる無電解ニッケルめっき方法を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意検討を行った結果、亜りん酸イオンが
ある程度蓄積した無電解ニッケルめっき液を用いる場
合、析出速度及びNi−P析出皮膜組成が比較的安定し
ていることを見出すと共に、この点に着目して更に種々
検討を進めた結果、亜りん酸塩を0.2〜2.5モル/
Lの範囲で含む無電解ニッケルめっき液のうちで所定の
析出速度及びNi−P析出皮膜組成を与える無電解ニッ
ケルめっき液組成を選定し、このめっき液のめっき液組
成並びにpH値と合致するニッケルイオン、錯化剤、次
亜りん酸塩及び亜りん酸塩濃度並びにpH値を有する無
電解ニッケルめっき液を使用すること、即ち、従来はむ
しろ不純物として位置づけられ、通常建浴時の使用成分
でないと考えられていた亜りん酸塩を積極的に建浴液に
添加すること、つまり、建浴当初から亜りん酸イオンを
0.2〜2.5モル/L含む無電解ニッケルめっき液を
使用すること、そして上記析出速度から計算される次亜
りん酸イオンの還元使用量(亜りん酸イオンへの酸化
量)に応じてめっき液の一部を抜き出すと共に、この抜
き出し量に相応して補給液を補給すること、この場合こ
の補給液として、上記析出速度から計算されるニッケル
消耗量、次亜りん酸イオン消耗量、pH上昇度合、及び
上記めっき液の抜き出し量及び補給液の補給によるめっ
き液の希釈量に応じた上記各成分を所定濃度を含む補給
液を用いて、即ち、亜りん酸イオンをも配合した補給液
をも用いてめっき液中の上記各成分濃度及びpHを建浴
時のめっき液中の成分濃度及びpHに維持することによ
り、20ターン以上、特には50ターン以上のめっき液
の連続使用が可能になると共に、建浴時から一定の析出
速度、Ni−P析出皮膜組成が維持できることを見出し
たものである。
【0014】従って、本発明は、ニッケルイオンと、こ
のニッケルイオンの錯化剤と、次亜りん酸塩とを含む無
電解ニッケルめっき液を用いて20ターン以上めっきを
継続する無電解ニッケルめっき方法であって、次亜りん
酸塩の酸化によって生じる亜りん酸塩を0.2〜2.5
モル/Lの範囲で含む無電解ニッケルめっき液のうち所
定の析出速度及びNi−P析出皮膜組成を与える無電解
ニッケルめっき液組成を選定し、このめっき液の組成並
びにpH値と合致するニッケルイオン、錯化剤、次亜り
ん酸塩及び亜りん酸塩濃度並びにpH値を有する無電解
ニッケルめっき液を建浴し、このめっき液を用いてめっ
きを行いながら、上記めっき液の一部を連続的又は所定
間隔毎に抜き出すと共に、この抜き出し量に応じて上記
成分の濃度及びpH値を維持するように上記成分を含む
補給液を連続的又は所定間隔毎に補給することを特徴と
する無電解ニッケルめっき方法を提供する。
【0015】この場合、上記めっき液のニッケルイオン
濃度及びpHを連続的又は間欠的に測定すると共に、上
記めっき液の錯化剤、次亜りん酸イオン、及び亜りん酸
イオンの濃度を連続的又は間欠的に定量分析し、上記分
析値及びpH測定値に応じてニッケルイオン、錯化剤、
次亜りん酸塩、亜りん酸塩、pH調整剤を所定の管理幅
内に含まれるように所定成分を補給し又はめっき液の抜
き出しを行うようめっき液を調整することが好ましく、
これによりめっき液の抜き出し、補給によってめっき液
変動が生じた場合にあっても、迅速、確実にめっき液組
成、pHを一定に維持できる。
【0016】また、上記めっき液の管理には、キャピラ
リー電気泳動分析法、イオンクロマト分析法又はイソタ
コホレイシス分析法を採用することが好ましく、これに
より、次亜りん酸イオン、亜りん酸イオン、錯化剤濃度
を正確に、しかも3〜10分程度で簡単に定量できる。
即ち、次亜りん酸イオン、亜りん酸イオンの化学分析に
は2〜3時間要し、このような長時間分析をめっき液管
理システムに組み入れることが困難であり、また錯化剤
もめっき液の重要成分であるが、錯化剤としては、通常
2〜3種類の有機カルボン酸類(例えばクエン酸、コハ
ク酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、酢酸などやそれらの塩
の2〜3種類)を組み合わせて使用しており、これらカ
ルボン酸類をそれぞれ正確に定量することが困難であっ
たため、次亜りん酸イオン、亜りん酸イオン、錯化剤
(有機カルボン酸類)の定量分析をめっき管理システム
に組み入れることは行われていなかったが、正確かつ迅
速にめっき液を管理するためには、これら成分の濃度を
正確に検知してめっき液組成の調整を行う必要があり、
そして上記成分は、キャピラリー電気泳動分析法、イオ
ンクロマト分析法又はイソタコホレイシス分析法を利用
することにより、正確に、しかも3〜10分程度で迅速
に定量でき、かかる定量法をめっき液の管理に組み入
れ、次亜りん酸イオン、亜りん酸イオン、錯化剤濃度を
管理することにより、20ターン以上、特に50ターン
以上の使用においても、より確実に一定のめっき速度、
めっき皮膜組成で無電解ニッケルめっきを行うことがで
きるものである。
【0017】更に、上記抜き出しためっき液は、上記特
開平5−247660号公報、特開平10−18335
9号公報記載の方法により亜りん酸イオンを除去、低減
せしめて容易に再生でき、これを更に組成調整して上記
補給液として使用することにより、抜き出しめっき液の
無駄がないものであり、回収可能なめっき有用成分の全
量を使用し得るものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の処理対象となる無電解ニ
ッケルめっき液は、無電解析出されるべきニッケルの水
溶性塩、その錯化剤、及び還元剤として次亜りん酸塩を
主成分とし、好ましくは硫酸ニッケル、次亜りん酸ナト
リウム、及びpH調整剤として水酸化ナトリウムを補給
して連続使用するタイプのものであればいずれのもので
もよく、この場合、無電解ニッケルめっき液は酸性タイ
プ、中性タイプ、アルカリ性タイプのいずれでもよく、
またその組成は公知のものとすることができるが、特に
pH3.5〜6.5の酸性浴が好ましく適用される。
【0019】具体的には、無電解ニッケルめっき液とし
ては、ニッケルの水溶性塩として硫酸ニッケルなど、錯
化剤としてクエン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、酢
酸、乳酸などのカルボン酸やそれらの塩、その他公知の
ニッケルの錯化剤、還元剤として次亜りん酸ナトリウム
を主成分としたものが用いられる。これらの成分の濃度
は通常の範囲であり、例えば硫酸ニッケルは0.02〜
0.3モル/L、錯化剤は硫酸ニッケル1モル/Lに対
し1〜7モル/Lの範囲、次亜りん酸ナトリウムは10
〜90g/Lとすることができる。なお、このめっき液
には安定剤、pH調整剤などを添加し得、無電解ニッケ
ルめっき液のpHもアルカリ性、酸性とすることができ
るが、連続使用のためのめっき液としてはpHが3.5
〜6.5、特に4〜6とすることが通常である。
【0020】本発明においては、このような無電解ニッ
ケルめっき液において、これを公知の補給法等に基づい
て使用することによりある程度老化しためっき液、即ち
次亜りん酸塩の酸化によって生じる亜りん酸塩を0.2
〜2.5モル/L、好ましくは0.6〜1.5モル/
L、より好ましくは0.6〜1.1モル/L、更に好ま
しくは0.7〜1.0モル/L含むめっき液のうち、所
定の析出速度及びNi−P析出皮膜組成を与えるめっき
液を選定し、その成分分析を行って、このめっき液の組
成並びにpH値と合致するニッケルイオン、錯化剤、次
亜りん酸塩及び亜りん酸塩濃度並びにpH値を有するめ
っき液を使用してめっきを行うものである。
【0021】即ち、かかる亜りん酸塩を当初から0.2
〜2.5モル/Lの範囲で含むめっき液を建浴し、この
めっき液で被めっき物をめっきしながら、上記めっき液
の一部を連続的又は所定間隔毎に(好ましくは10分以
下、特に5分以下毎の間隔で)めっき液の一部を抜き出
す(好ましくは1時間当りめっき液の5〜20%、特に
7〜15%の量)と共に、この抜き出し量に応じて補給
液を上記建浴時と同じめっき液成分濃度、pH値になる
ように連続的又は所定間隔毎に(好ましくは10分以
下、特に5分以下毎の間隔で)補給するものである。
【0022】ここで、めっき液の成分及び濃度は、上記
の通りであるが、更に本発明の目的にとってより好適な
各成分の濃度及びその管理範囲(設定濃度からの許容増
減範囲)は下記の通りである。水溶性ニッケル塩(特に硫酸ニッケル) 濃度:0.03〜0.14モル/L、特に0.07〜
0.1モル/L(ニッケルとして2〜8g/L、特に4
〜6g/L) 管理範囲:±0.02モル/L、特に±0.01モル/
L(ニッケルとして±0.5g/L、特に±0.1g/
L) ニッケル濃度が高すぎるとめっき速度が速くなり、また
めっき液が分解し易くなる。一方、低すぎるとめっき速
度が遅くなる。次亜りん酸塩(特に次亜りん酸ナトリウム) 濃度:10〜40g/L、特に20〜30g/L 管理範囲:±1〜5g/L、特に±1g/L 次亜りん酸塩濃度が高すぎるとめっき速度が速くなり、
めっき液が分解し易くなる。また、皮膜中のりん含有量
が増加する。一方、低すぎるとめっき速度が遅くなる。亜りん酸塩(特に亜りん酸1ナトリウム) 濃度:0.2〜2.5モル/L(20〜260g/L) 管理範囲:±0.1〜1モル/L(±10〜100g/
L) 亜りん酸塩濃度が高すぎるとめっき速度が遅くなり、め
っき液が分解し易くなる。また、皮膜中のりん含有量が
増加して、その増加巾が大きすぎると、皮膜物性の安定
性が低下する。錯化剤(特にカルボン酸類) 濃度:ニッケル1モル/Lに対し50〜500モル%、
特に100〜300モル%(10〜100g/L、特に
20〜60g/L) 管理範囲:±0.01〜0.04モル/L、特に±0.
01〜0.02モル/L(±1〜5g/L、特に±1〜
2g/L) 錯化剤濃度が高すぎるとめっき速度が遅くなる。低すぎ
るとめっき速度が速くなり、めっき液が分解し易くな
る。また管理範囲を大きくしすぎると浴の特性が変化し
て、皮膜物性の安定性が低下する。pH(水素イオン濃度) pH値:3.5〜6.5、特に4〜6 管理濃度:±0.1、特に±0.05 pHが高すぎるとめっき速度が速くなり、めっき液が分
解し易くなる。低すぎるとめっき速度が遅くなり、また
皮膜中のりん含有量が増加する。
【0023】この場合、抜き出し量、補給量、補給液の
各成分濃度については、析出速度に応じ、めっき液中の
亜りん酸イオンが漸増せず、亜りん酸イオンが維持され
る又は若干低下するように抜き出し量を設定すると共
に、この抜き出し量、及びめっき液の加熱による蒸発
分、被めっき物の汲み出し量を適宜考慮してめっき液量
が維持されるように補給液を設定することができる。
【0024】また、補給液における各成分の濃度は、錯
化剤、亜りん酸イオンは上記抜き出し量及び補給液の補
給量による希釈程度を勘案して一定濃度に維持されるよ
うな濃度とすることが好ましく、ニッケルイオン、次亜
りん酸イオン及びpH上昇剤(NaOH等の苛性アルカ
リやアンモニア水)は、これら抜き出し量、補給量と、
析出速度からの消耗量を勘案することによって設定する
ことができる。例えば、亜りん酸イオン、錯化剤は建浴
時のめっき液と同じ濃度で含み、かつ析出速度からの消
耗量を考慮した量でニッケルイオンを高濃度に含む第1
の補給液を用い、これを抜き出し量と同量使用すると共
に、次亜りん酸塩及びpH上昇剤を所定濃度で含む第2
の補給液を用い、これをめっき液のめっき中の蒸発速度
に応じて補給することができる。
【0025】なお、本発明方法を実施するに際し、めっ
き液組成、補給液の組成濃度の設定において、還元剤
(次亜りん酸塩)の利用効率を考慮することが有効であ
る。即ち、従来より還元剤の利用効率という概念はあっ
たが、これは利用効率が高ければ経済的であり、低けれ
ば不経済である程度の指標として使用されていたにすぎ
ない。しかし、廃棄までの寿命が比較的短かった今まで
の操業方法においては高々10数%の効率の違いは問題
とならないものであった。これに対し、本発明において
は、操業上の重要な技術的因子として利用することが有
効である。例えば、次亜りん酸塩の還元効率が40%の
浴の場合には、ニッケル1モルが析出すると、亜りん酸
イオンが2.5モル生成するために、亜りん酸の設定
(設計)濃度に合わせて補給剤のニッケル濃度を設定し
ておくと、濃度管理が比較的簡単にできて、装置を複雑
にせずにすむ。なお、次亜りん酸の還元効率とニッケル
1モルが析出した際に生成する亜りん酸イオンの生成モ
ル数との関係は下記の通りである。 次亜りん酸塩の還元効率 亜りん酸塩の生成モル数(Ni1モル当り) 40% 2.5 33% 3.0 25% 4.0 この値はめっき浴の系(錯化剤の種類、pHなど)によ
って変化し、このため使用するめっき液について次亜り
ん酸の還元効率を考慮することがよい。
【0026】また、本発明においては、上記抜き出し、
補給を行いながら、ニッケルイオンを連続的又は間欠的
に定量分析し、適宜間隔毎にニッケルイオン濃度が所定
の管理幅にあることを確認し、或いはこの管理幅内にあ
るようにニッケルイオンを補給、調整することが推奨さ
れる。なお、ニッケルイオンの定量分析は、分光光度法
で行えば、分析データを連続的に取り出すことができる
ので、分光光度計を用いて行うことが好ましい。
【0027】また、本発明においては、めっき液のpH
をpHメーターを用いて連続的又は間欠的に測定し、p
Hが所定の管理幅にあることを確認し、或いはこの管理
幅内にあるようにpHを調整することが推奨される。
【0028】更に、本発明では、次亜りん酸イオン、亜
りん酸イオン、錯化剤(通常、2〜3種又はそれ以上の
有機カルボン酸類)を連続的又は間欠的に定量すること
が推奨される。この場合、この定量分析には、キャピラ
リー電気泳動(CE)法、イオンクロマト(IC)法又
はイソタコホレイシス(ITP)法を採用することが好
ましく、特にキャピラリー電気泳動法が分析所要時間が
短く、有機酸(塩)と無機酸(塩)が混合していても分
析でき、アニオンとカチオンの同時定量もできるので好
ましい。
【0029】本発明においては、上記方法で得られた次
亜りん酸イオン濃度値、亜りん酸イオン濃度値及び錯化
剤濃度値から、これらが所定の管理幅にあることを確認
し、或いはこの管理幅内にあるように次亜りん酸塩、亜
りん酸塩、錯化剤を補給、又はめっき液を抜き出し、調
整することが推奨される。
【0030】更に、本発明において、上記抜き出された
めっき液は、下記の方法により再生処理を施すことが好
ましい。
【0031】即ち、上記抜き出されためっき液に対し、
まず硫酸ニッケルを添加し、めっき液中の亜りん酸イオ
ンを亜りん酸ニッケルとして沈殿、除去する。
【0032】この場合、この処置における添加量は、そ
のめっき液の通常のめっき作業におけるニッケルイオン
濃度(通常のめっき管理ニッケルイオン濃度)より高濃
度であればよいが、好ましくは当該めっき管理ニッケル
イオン濃度の1を超え10重量倍以下、好ましくは1.
2〜10重量倍、特に1.5〜6重量倍になるように添
加することが、難溶性亜りん酸塩の生成、沈殿の点で好
適である。また、上記硫酸ニッケルの添加は、亜りん酸
イオン1モルに対して0.5モル以上、好ましくは1モ
ル以上となる割合とすることが好ましい。
【0033】なお、上記硫酸ニッケルの添加と共に、上
記めっき液をそのめっき作業温度(通常のめっき管理温
度)より高温度に上げる操作及び上記めっき液をそのめ
っき作業におけるpH(通常のめっき管理pH)より高
pHに上げる操作のいずれか一方又は双方の処置を行う
ことが、難溶性亜りん酸ニッケルの生成、沈殿を更に効
果的に行う点で好ましい。
【0034】この場合、前者の操作は、通常のめっき管
理温度より5℃以上であることが好ましい。例えば、通
常の酸性タイプの無電解ニッケルめっき液は90℃でめ
っきすることが多く、このようなめっき液に対しては9
5℃以上、特に97℃以上、場合によっては沸点に上げ
る。また、後者の操作は、通常のめっき管理pHより
0.1以上、特に1以上pHを上げることが好ましく、
例えばpH4〜6の酸性タイプの無電解ニッケルめっき
液の場合、pH4.5〜12、好ましくはpH7〜1
0、特にpH8〜9の範囲において上記のような高pH
にすることが好ましい。
【0035】なお、このpH調整は、難溶性の亜りん酸
ニッケルを効果的に生成、沈殿させる点から重要であ
る。即ち、無電解ニッケルめっきを行うと、下記のよう
に次亜りん酸イオンH2PO2 -の酸化によって亜りん酸
イオンH2PO3 -が生成するが、これは浴のpHによっ
てH3PO3或いはHPO3 2-に変化する。この場合、N
2 +と反応して難溶性の亜りん酸ニッケル塩を作り、沈
殿するのはHPO3 2-であるため、上記のようなpH調
整を行うものである。 H2PO2 -+H2O=H2PO3 -+2H++2e NaH2PO3+NaOH=Na2HPO3+H2
【0036】なお、めっき液のpHを上げる方法として
は、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリやアンモニア
水を添加する方法が挙げられるほか、ニッケルの水酸化
物や炭酸化物を添加する方法が挙げられる。なお、後者
の場合、このpHを上げるための処置においては、その
添加によってpHが上昇するため、上記の添加剤の添加
の処置よりもニッケルイオンの添加量は少なくてもよ
い。
【0037】このpHの上昇方法を実施する場合、めっ
き液は室温でもよいが、40℃前後に保持、放置するこ
とが好ましい。
【0038】なお、上記の各処置は、必要により撹拌下
に放置して難溶性亜りん酸ニッケル塩を生成、沈殿させ
るが、この場合、放置時間は30分〜24時間、特に1
〜5時間とすることが好ましい。
【0039】生じた沈殿の分離、除去は濾過などの常法
に従って行うことができる。この場合、高温度下で濾別
することが好ましい。
【0040】この再生されためっき液は、ニッケルイオ
ン濃度、次亜りん酸イオン濃度、pHなどを調整した
後、再度同じようにめっきに使用でき、従ってこれを上
記補給剤として使用することができる。なお、この補給
剤としては、新しい無電解ニッケルめっきを使用するこ
とも可能である。
【0041】なおまた、分離された亜りん酸ニッケルN
iHPO3は、これに硫酸又は硫酸と硫酸ナトリウムを
添加、処理することができ、これによって亜りん酸ニッ
ケルから下記の反応i又はiiに従って硫酸ニッケルと
亜りん酸又は亜りん酸1ナトリウムが生成する。 NiHPO3+H2SO4=NiSO4+H3PO3 …i NiHPO3+1/2H2SO4+1/2Na2SO4 =NiSO4+NaH2PO3 …ii この処理において、iの反応の場合の硫酸の使用量は、
亜りん酸ニッケル1モルに対し0.5〜1.2モル、特
に0.7〜1.0モルとすることが好ましい。硫酸量が
少なすぎると亜りん酸ニッケルの溶解が遅くなるという
不利があり、多すぎると硫酸ニッケルと亜りん酸とを分
離した後、再使用する場合にpH調整剤を多量に必要と
する場合が生じる。
【0042】なお、この処理に用いる硫酸としては、5
〜20重量%、特に10〜15重量%の希硫酸を用いる
ことが望ましい。
【0043】一方、iiの反応の場合においては、硫酸
と硫酸ナトリウムとは当量を使用し、その合計量が亜り
ん酸ニッケル1モルに対し0.5〜1.2モル、特に
0.7〜1.0モルとなるようにすることが好ましい。
また、硫酸ナトリウムは、2〜20重量%、特に5〜1
5重量%の希硫酸に溶解して用いることができる。
【0044】亜りん酸ニッケルに硫酸又は硫酸と硫酸ナ
トリウムを加えて硫酸ニッケルと亜りん酸又は亜りん酸
1ナトリウムを生成させ、得られた硫酸ニッケルと亜り
ん酸又は亜りん酸1ナトリウムとを分離する具体的な方
法としては、硫酸ニッケルと亜りん酸又は亜りん酸1ナ
トリウムの水への溶解度の差を利用する通常の晶析処
理、或いはイオン交換膜を用いた電気透析法により硫酸
ニッケル濃縮液を得る方法を採用することができる。
【0045】以上のようにして分離された硫酸ニッケル
は、めっき液の構成成分として使用することもできる
が、上記亜りん酸ニッケルを沈殿、生成させる場合に用
いる原料硫酸ニッケルとして用いることが推奨される。
また、亜りん酸又は亜りん酸1ナトリウムは系外に排出
される。
【0046】一方、上述した亜りん酸ニッケルを分離し
た後のめっき液は、上述したように、再生、補給液とし
て再使用することができるが、このような再生、再使用
されていくうちにめっき液には次第に硫酸ナトリウムが
蓄積されていく場合がある。
【0047】このため、上記のように亜りん酸ニッケル
を除去した後の無電解ニッケルめっき液は、必要に応じ
てこれを室温より低温に冷却して硫酸ナトリウムを析
出、沈殿させ、これを除去することが推奨され、これに
より、めっき液中に蓄積する亜りん酸イオンを効果的に
除去してめっき液を再生し、再使用することができると
共に、このような使用の繰り返しによって大量に蓄積す
る硫酸ナトリウムを簡単かつ確実に、しかも不純物イオ
ンを混入することなく除去することができ、従ってめっ
き液が更に長寿命化し、より長期間に亘って無電解ニッ
ケルめっき液の繰り返し使用が可能となる。
【0048】ここで、硫酸ナトリウムの蓄積量がどの程
度になったらかかる処置を施すかは適宜選定されるが、
200g/L以上、特に400g/L以上で、硫酸ナト
リウムの溶解限度に達する前である。また、冷却温度は
特に制限されないが、−3〜15℃、特に0〜5℃であ
る。低すぎるとめっき液全体が結晶化し、高すぎると一
度に除去できる量が少なくなる。更に、析出した硫酸ナ
トリウムの除去方法としては、通常の晶析法が使用でき
る。
【0049】この場合、めっき液から除去された硫酸ナ
トリウムは、上述した亜りん酸ニッケルから硫酸ニッケ
ルを得る場合のiiの反応に使用することができる。
【0050】このように硫酸ナトリウムが除去されため
っき液は、上記と同様に液組成を調整し、めっき液の補
給液として再使用する。
【0051】なお、上記抜き出しためっき液を上記のよ
うに再生処理すると共に、必要によってはめっき液全体
に対し、上記と同様の処理を施して、めっき液中の亜り
ん酸イオンを低減し、上述した本発明に基づいためっき
液濃度、pH管理法によってめっき液濃度、pHを調整
し、再生することができる。
【0052】本発明によれば、上記管理方法によって、
めっき液を20ターン以上、好ましくは30ターン以
上、より好ましくは40ターン以上、特には50ターン
以上使用することができ、100ターン以上のめっきも
可能であり、このように長期間使用しても、析出速度、
Ni−P皮膜組成は実質的に初期と同じに保持できる。
【0053】なお、本発明において、析出速度、Ni−
P析出皮膜組成が一定であるということは、上述した方
法でかつめっき温度及び浴比(めっき液量Lに対する被
めっき物のめっきされるべき部分の全面積S、即ちS/
L)を一定として連続的にめっきした場合の状態を意味
し、従って本発明で管理されるめっき液の特性を示すも
のである。
【0054】本発明における実際のめっき作業におい
て、適宜めっき温度、浴比を変動させることは任意であ
り、このようにめっき温度、浴比を変えても上述しため
っき方法(めっき液管理)を採用すれば、この条件にお
いて一定の析出速度のNi−P析出皮膜組成が維持され
る。なおまた、本発明において、被めっき物の材質等に
ついては特に制限はない。
【0055】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
【0056】析出速度が11.3μm/h、Ni−P皮
膜組成がNi93.0重量%、P7.0重量%である下
記組成の無電解ニッケルめっき液を建浴した。
【0057】 硫酸ニッケル 0.085モル/L 次亜りん酸ナトリウム 0.31 モル/L 酢酸ナトリウム 0.23 モル/L リンゴ酸 0.30 モル/L 鉛イオン(Pb2+) 0.3 mg/L 亜りん酸ナトリウム 0.70 モル/L pH 4.6 一方、下記の補給液I,IIを用意した。 (補給液I) 硫酸ニッケル 0.317モル/L 次亜りん酸ナトリウム 0.31 モル/L 酢酸ナトリウム 0.23 モル/L リンゴ酸 0.30 モル/L 鉛イオン(Pb2+) 0.25 ミリモル/L 亜りん酸ナトリウム 0.14 モル/L pH 4.6 (補給液II) 次亜りん酸ナトリウム 1.099モル/L 水酸化ナトリウム(NaOH) 0.825モル/L 次いで、めっき液1リットルに対し被めっき物(スチー
ル、表面積2dm2)を入れ、80℃で100時間のめ
っきテストを行った。この場合、上記補給液Iを0.1
27リットル/時間、補給液IIを0.069リットル
/時間の割合で20分間隔で補給すると同時に、めっき
液を0.127リットル/時間の割合で抜き出した。な
お、補給液IIの補給に対応する液量は、蒸発による液
減少に対応し、めっき液はめっき中1リットルを保持し
ていた。
【0058】そして、上記めっき中、連続的に、ニッケ
ルイオンとpHを分光光度法及びpHメータにより定量
すると共に、次亜りん酸イオン、亜りん酸イオン、錯化
剤(リンゴ酸、酢酸)をキャピラリー電気泳動法により
定量し、これら成分がその管理幅(なお、使用した装置
は各成分についての分析精度が個々の成分によって一定
ではないが、±1〜5%の範囲で管理できる装置であっ
た。)に入っているか否かを確認すると共に、管理幅を
超えた場合には、補給を止めると同時に、めっき液を抜
き出す操作も止めた。こうして補給した成分の補給量の
合計は、下記の通りであった(100時間のめっき中で
の総計)。 硫酸ニッケル 4.0 モル/L 次亜りん酸ナトリウム 11.5 モル/L 酢酸ナトリウム 2.9 モル/L リンゴ酸 3.8 モル/L 鉛イオン(Pb2+) 3.2 mg/L 水酸化ナトリウム(NaOH) 5.7 モル/L
【0059】また、亜りん酸イオン分析値から、所定管
理域を超える場合(本実施例ではNaH2PO3の管理上
限濃度を0.70モル/Lとした)、上記抜き出しに加
えて、めっき液の抜き出しを行い、これに対応する量で
補給液Iを補給した。めっき時間の合計抜き出し量は1
2.7Lであった。
【0060】以上の結果、めっき100時間(約50タ
ーン)後のめっき液組成は下記の通りであった。 硫酸ニッケル 0.085モル/L 次亜りん酸ナトリウム 0.31 モル/L 酢酸ナトリウム 0.23 モル/L リンゴ酸 0.30 モル/L 鉛イオン(Pb2+) 0.3 mg/L 亜りん酸ナトリウム 0.70 モル/L pH 4.6
【0061】また、100時間めっきした時点における
めっき速度及びNi−P皮膜組成は下記の通りであり、
100時間めっきした後、即ち約50ターン処理した後
でもめっき速度、Ni−P皮膜組成はほぼ一定に保持さ
れていた。 1ターン後 30ターン後 50ターン後 めっき時間 11.3μm/h 11.3μm/h 11.3μm/h Ni-P皮膜中のりん含量 7.0wt% 7.0wt% 7.0wt%
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、20ターン以上、とり
わけ50ターン以上の長期に亘って、しかも析出速度及
びNi−P皮膜組成を一定にして無電解ニッケルめっき
を行うことができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケルイオンと、このニッケルイオン
    の錯化剤と、次亜りん酸塩とを含む無電解ニッケルめっ
    き液を用いて20ターン以上めっきを継続する無電解ニ
    ッケルめっき方法であって、次亜りん酸塩の酸化によっ
    て生じる亜りん酸塩を0.2〜2.5モル/Lの範囲で
    含む無電解ニッケルめっき液のうち所定の析出速度及び
    Ni−P析出皮膜組成を与える無電解ニッケルめっき液
    組成を選定し、このめっき液の組成並びにpH値と合致
    するニッケルイオン、錯化剤、次亜りん酸塩及び亜りん
    酸塩濃度並びにpH値を有する無電解ニッケルめっき液
    を建浴し、このめっき液を用いてめっきを行いながら、
    上記めっき液の一部を連続的又は所定間隔毎に抜き出す
    と共に、この抜き出し量に応じて上記成分の濃度及びp
    H値を維持するように上記成分を含む補給液を連続的又
    は所定間隔毎に補給することを特徴とする無電解ニッケ
    ルめっき方法。
  2. 【請求項2】 上記めっき液のニッケルイオン濃度及び
    pHを連続的又は間欠的に測定すると共に、上記めっき
    液の錯化剤、次亜りん酸イオン、及び亜りん酸イオンの
    濃度を連続的又は間欠的に定量分析し、上記分析値及び
    pH測定値に応じてニッケルイオン、錯化剤、次亜りん
    酸塩、亜りん酸塩、pH調整剤を所定の管理幅内に含ま
    れるように所定成分を補給し又はめっき液の抜き出しを
    行うようめっき液を調整する請求項1記載のめっき方
    法。
  3. 【請求項3】 めっき液管理にキャピラリー電気泳動分
    析法、イオンクロマト分析法又はイソタコホレイシス分
    析法を使用する請求項2記載のめっき方法。
  4. 【請求項4】 上記補給液として、上記抜き出しめっき
    液を再生したものを使用する請求項1,2又は3記載の
    めっき方法。
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