JP2001048815A - アルキル基置換芳香族化合物異性体の吸着分離方法 - Google Patents

アルキル基置換芳香族化合物異性体の吸着分離方法

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JP2001048815A
JP2001048815A JP11256732A JP25673299A JP2001048815A JP 2001048815 A JP2001048815 A JP 2001048815A JP 11256732 A JP11256732 A JP 11256732A JP 25673299 A JP25673299 A JP 25673299A JP 2001048815 A JP2001048815 A JP 2001048815A
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aromatic compound
alkyl group
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substituted aromatic
isomers
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Masahiro Inohara
雅博 井ノ原
Hidekazu Minomiya
英一 蓑宮
Niro Nakatani
仁郎 中谷
Kazuyoshi Iwayama
一由 岩山
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C17/389Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by adsorption on solids

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】炭素数が3以上のアルキル基を有する芳香族化
合物の異性体混合物の中から、特定の異性体を効率良く
得る。 【解決手段】炭素数が3以上のアルキル基を有する芳香
族化合物の異性体混合物から、交換性カチオンとして、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、タリウムおよび
銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチオンを含むゼ
オライトを吸着剤として用いる吸着分離法により炭素数
が3以上のアルキル基を有する芳香族化合物を効率良く
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素数が3以上の
アルキル基を有する芳香族化合物の異性体混合物から、
炭素数が3以上のアルキル基を有する芳香族化合物を分
離回収するアルキル基置換芳香族化合物異性体の吸着分
離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素数が3以上のアルキル基を有する芳
香族化合物は農薬等の重要な中間体として知られてい
る。しかし、アルキル基の炭素数が多くなるとその分岐
数によって異性体が生じ、その異性体どうしの性質(沸
点、融点、溶解度など)も似通っているため、蒸留や晶
析によって分離することが困難である。
【0003】また二置換ベンゼンの場合を考えると、炭
素数が1または2のアルキル基で置換された二置換ベン
ゼンの場合、異性体の種類はo−体、m−体、p−体の
三種類しかないが、炭素数が3以上のアルキル基を含む
と、炭素数が3の場合ノルマルプロピル基とイソプロピ
ル基の二種類が、炭素数が4の場合、ノルマルブチル
基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリ
ーブチル基の四種類のアルキル基が存在し、それぞれに
o−体、m−体、p−体の三種類の異性体が存在するた
め、非常に数多くの異性体が生じ、これら多数の異性体
のなかから、特定の異性体を分離する必要がある。
【0004】しかし、これらの芳香族化合物異性体間の
沸点の差は小さく非常に高段数を有する精密蒸留塔が必
要であり、目的の炭素数が3以上のアルキル基を持つ芳
香族化合物を純度よく効率的に分離することはこれまで
困難であった。
【0005】また本発明にかかる芳香族化合物とは構造
が異なるクロロトルエン異性体を分離する方法として
は、特公昭37−5155号公報にX型ゼオライトを吸
着剤とした吸着分離方法が、また特開昭57−3162
7、35528、91933号公報には、Kイオン交換
Y型ゼオライトを吸着剤とした吸着分離方法がそれぞれ
開示されているが、m−体とp−体の吸着分離能はある
がm−体とo−体の吸着分離能がなく、m−クロロトル
エンをエクストラクト成分またはラフィネ−ト成分とし
て単独で分離することはできない。さらに特開昭58−
131923号公報、特開昭59−176223号公報
には、それぞれAgおよびKイオン交換Y型ゼオライ
ト、NaおよびCuイオン交換Y型ゼオライトを吸着剤
としたm−クロロトルエンの分離法が開示されており、
この方法によるとm−クロロトルエンがラフィネ−ト成
分として分離される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これまでに知られてい
た吸着剤ではアルキル基に異性体が存在する場合にその
異性体を分離することはできなかった。このように、こ
れまで炭素数が3以上のアルキル基を持つ芳香族化合物
の吸着分離方法については全く知られていなかった。
【0007】従って、本発明は炭素数が3以上のアルキ
ル基を持つ芳香族化合物の吸着分離方法を提供すること
を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のアルキル基置換芳香族化合物異性体の吸着分
離方法は主として次の構成を有する。
【0009】すなわち、炭素数が3以上のアルキル基を
有する芳香族化合物の異性体混合物から特定の異性体を
吸着分離する際に、交換性カチオンとして、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、鉛、タリウムおよび銀から選ば
れる少なくとも1種以上のカチオンを含むゼオライトを
吸着剤として用いることを特徴とするアルキル基置換芳
香族化合物異性体の吸着分離方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明でいう炭素数が3以上のア
ルキル基を有する芳香族化合物とは、芳香環に直結する
アルキル基の炭素数が3以上である芳香族化合物なら本
質的にいずれのものでもよく、そのアルキル基のなかに
ヘテロ原子を含む物でもかまわない。ここでいうヘテロ
原子とは窒素、酸素、硫黄、ハロゲンが挙げられる。
【0011】本発明の方法が好ましく適用できる炭素数
が3以上のアルキル基を有する芳香族化合物の好ましい
アルキル基の炭素数は、3〜8であり、特に好ましくは
3〜6である。該アルキル基は直鎖状でも分岐状であっ
ても構わず、これらの混合物であっても構わない。さら
に該アルキル基以外に一つ以上の異種の置換基を有して
もかまわない。異種の置換基としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、フェニル基、ハロゲン
基、ホルミル基、カルボキシル基、アシル基、アルコキ
シル基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、ヒドロキシル
基、シアノ基などが挙げられる。なお、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基は直鎖状でも分岐状であっても構わない。特に、メ
チル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、ハロゲン
基などを有する場合は、工業的用途が広いため、経済的
効果が大きくなる。
【0012】また、炭素数が3以上のアルキル基を有す
る芳香族化合物の芳香環としては、ベンゼン環、ナフタ
レン環、フェナントレン環、アントラセン環などが挙げ
られるが、好ましくはベンゼン環である。具体的には、
アルキルベンゼン、ハロゲン化アルキルベンゼン、ジア
ルキルベンゼン、アルキルベンズアルデヒド、アルキル
安息香酸、アルキルアセトフェノン、アルキルプロピオ
フェノン、アルコキシアルキルベンゼン、アルキルニト
ロベンゼン、アルキルアニリン、アルキルベンジルアミ
ン、アルキルベンズアミド、アルキルフェノール、アル
キルベンジルアルコール、アルキルベンゾニトリル、ア
ルキルナフタレンなどが挙げられる。
【0013】炭素数が3以上のアルキル基を有する芳香
族化合物の具体例としては、アルキルベンゼンとして、
プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、ペンチルベンゼ
ン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベ
ンゼンなどが挙げられ、ハロゲン化アルキルベンゼンと
して、フルオロプロピルベンゼン、クロロプロピルベン
ゼン、ブロモプロピルベンゼン、ヨードプロピルベンゼ
ン、ジクロロプロピルベンゼン、ジブロモプロピルベン
ゼン、フルオロブチルベンゼン、クロロブチルベンゼ
ン、ブロモブチルベンゼン、ヨードブチルベンゼン、ジ
クロロブチルベンゼン、ジブロモブチルベンゼン、フル
オロペンチルベンゼン、クロロペンチルベンゼン、ブロ
モペンチルベンゼン、ヨードペンチルベンゼン、ジクロ
ロペンチルベンゼン、ジブロモペンチルベンゼン、フル
オロヘキシルベンゼン、クロロヘキシルベンゼン、ブロ
モヘキシルベンゼン、ヨードヘキシルベンゼン、ジクロ
ロヘキシルベンゼン、ジブロモヘキシルベンゼン、フル
オロヘプチルベンゼン、クロロヘプチルベンゼン、ブロ
モヘプチルベンゼン、ヨードヘプチルベンゼン、ジクロ
ロヘプチルベンゼン、ジブロモヘプチルベンゼン、フル
オロオクチルベンゼン、クロロオクチルベンゼン、ブロ
モオクチルベンゼン、ヨードオクチルベンゼン、ジクロ
ロオクチルベンゼン、ジブロモオクチルベンゼンなどが
挙げられる。なお、アルキル基は直鎖状でも分岐状であ
っても構わない。
【0014】ジアルキル化ベンゼンとしては、プロピル
トルエン、エチルプロピルベンゼン、ジプロピルベンゼ
ン、ブチルプロピルベンゼン、ペンチルプロピルベンゼ
ン、ヘキシルプロピルベンゼン、ヘプチルプロピルベン
ゼン、オクチルプロピルベンゼン、プロピルジフェニ
ル、ブチルトルエン、ブチルエチルベンゼン、ジブチル
ベンゼン、ブチルペンチルベンゼン、ブチルヘキシルベ
ンゼン、ブチルヘプチルベンゼン、ブチルオクチルベン
ゼン、ブチルジフェニル、ペンチルトルエン、エチルペ
ンチルベンゼン、ジペンチルベンゼン、ヘキシルペンチ
ルベンゼン、ヘプチルペンチルベンゼン、オクチルペン
チルベンゼン、ペンチルジフェニル、ヘキシルトルエ
ン、エチルヘキシルベンゼン、ジヘキシルベンゼン、ヘ
プチルヘキシルベンゼン、ヘキシルオクチルベンゼン、
ヘキシルジフェニル、ヘプチルトルエン、エチルヘプチ
ルベンゼン、ジヘプチルベンゼン、ヘプチルオクチルベ
ンゼン、ヘプチルジフェニル、オクチルトルエン、エチ
ルオクチルベンゼン、ジオクチルベンゼン、オクチルジ
フェニルなどが挙げられ、アルキルベンズアルデヒドと
しては、プロピルベンズアルデヒド、ブチルベンズアル
デヒド、ペンチルベンズアルデヒド、ヘキシルベンズア
ルデヒド、ヘプチルベンズアルデヒド、オクチルベンズ
アルデヒドなどが挙げられる。なお、アルキル基は直鎖
状でも分岐状であっても構わない。
【0015】アルキル安息香酸としては、プロピル安息
香酸、ブチル安息香酸、ペンチル安息香酸、ヘキシル安
息香酸、ヘプチル安息香酸、オクチル安息香酸などが挙
げられ、アルキルアセトフェノンとしては、プロピルア
セトフェノン、ブチルアセトフェノン、ペンチルアセト
フェノン、ヘキシルアセトフェノン、ヘプチルアセトフ
ェノン、オクチルアセトフェノンなどが挙げられ、アル
キルプロピオフェノンとしては、プロピルプロピオフェ
ノン、ブチルプロピオフェノン、ペンチルプロピオフェ
ノン、ヘキシルプロピオフェノン、ヘプチルプロピオフ
ェノン、オクチルプロピオフェノンなどが挙げられ、ア
ルコキシアルキルベンゼンとしては、プロピルアニソー
ル、ブチルアニソール、ペンチルアニソール、ヘキシル
アニソール、ヘプチルアニソール、オクチルアニソー
ル、プロピルフェネトール、ブチルフェネトール、ペン
チルフェネトール、ヘキシルフェネトール、ヘプチルフ
ェネトール、オクチルフェネトール、プロピルフェノキ
シベンゼン、ブチルフェノキシベンゼン、ペンチルフェ
ノキシベンゼン、ヘキシルフェノキシベンゼン、ヘプチ
ルフェノキシベンゼン、オクチルフェノキシベンゼンな
どが挙げられる。なお、アルキル基は直鎖状でも分岐状
であっても構わない。
【0016】アルキルニトロベンゼンとしては、プロピ
ルニトロベンゼン、ブチルニトロベンゼン、ペンチルニ
トロベンゼン、ヘキシルニトロベンゼン、ヘプチルニト
ロベンゼン、オクチルニトロベンゼンなどが挙げられ、
アルキルアニリンとしては、プロピルアニリン、ブチル
アニリン、ペンチルアニリン、ヘキシルアニリン、ヘプ
チルアニリン、オクチルアニリンなどが挙げられ、アル
キルベンジルアミンとしては、プロピルベンジルアミ
ン、ブチルベンジルアミン、ペンチルベンジルアミン、
ヘキシルベンジルアミン、ヘプチルベンジルアミン、オ
クチルベンジルアミンなどが挙げられ、アルキルベンズ
アミドとしては、プロピルベンズアミド、ブチルベンズ
アミド、ペンチルベンズアミド、ヘキシルベンズアミ
ド、ヘプチルベンズアミド、オクチルベンズアミドなど
が挙げられる。なお、アルキル基は直鎖状でも分岐状で
あっても構わない。
【0017】アルキルフェノールとしては、プロピルフ
ェノール、ブチルフェノール、ペンチルフェノール、ヘ
キシルフェノール、ヘプチルフェノール、オクチルフェ
ノールなどが挙げられ、アルキルベンジルアルコールと
しては、プロピルベンジルアルコール、ブチルベンジル
アルコール、ペンチルベンジルアルコール、ヘキシルベ
ンジルアルコール、ヘプチルベンジルアルコール、オク
チルベンジルアルコールなどが挙げられ、アルキルベン
ゾニトリルとしては、プロピルベンゾニトリル、ブチル
ベンゾニトリル、ペンチルベンゾニトリル、ヘキシルベ
ンゾニトリル、ヘプチルベンゾニトリル、オクチルベン
ゾニトリルなどが挙げられる。なお、アルキル基は直鎖
状でも分岐状であっても構わない。
【0018】アルキルナフタレンとしては、プロピルナ
フタレン、ブチルナフタレン、ペンチルナフタレン、ヘ
キシルナフタレン、ヘプチルナフタレン、オクチルナフ
タレンなどが挙げられ、他にクロロプロピルナフタレ
ン、クロロブチルナフタレン、クロロペンチルナフタレ
ン、クロロヘキシルナフタレン、クロロヘプチルナフタ
レン、クロロオクチルナフタレン、ジクロロプロピルナ
フタレン、ジクロロブチルナフタレン、ジクロロペンチ
ルナフタレン、ジクロロヘキシルナフタレン、ジクロロ
ヘプチルナフタレン、ジクロロオクチルナフタレン、ブ
ロモプロピルナフタレン、ブロモブチルナフタレン、ブ
ロモペンチルナフタレン、ブロモヘキシルナフタレン、
ブロモヘプチルナフタレン、ブロモオクチルナフタレ
ン、ジブロモプロピルナフタレン、ジブロモブチルナフ
タレン、ジブロモペンチルナフタレン、ジブロモヘキシ
ルナフタレン、ジブロモヘプチルナフタレン、ジブロモ
オクチルナフタレン、ブロモクロロプロピルナフタレ
ン、ブロモクロロブチルナフタレン、ブロモクロロペン
チルナフタレン、ブロモクロロヘキシルナフタレン、ブ
ロモクロロヘプチルナフタレン、ブロモクロロオクチル
ナフタレンなどが挙げられる。なお、アルキル基は直鎖
状でも分岐状であっても構わない。
【0019】また、炭素数が3以上のアルキル基とし
て、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブ
チル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシ
ャリーブチル基、ノルマルペンチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、セカンダリーペンチル基、ターシ
ャリーペンチル基、ノルマルヘキシル基、イソヘキシル
基、セカンダリーヘキシル基、ターシャリーヘキシル基
などが挙げられるが、なかでもノルマルアルキル基とし
ての、ノルマルプロピル基、ノルマルブチル基、ノルマ
ルペンチル基、ノルマルヘキシル基などと、セカンダリ
ーアルキル基としてのイソプロピル基、セカンダリーブ
チル基、セカンダリーペンチル基、セカンダリーヘキシ
ル基などが用途の多様性から重要である。
【0020】なお、この技術でo,m,p−異性体を分
離することができるが、芳香環への直接アルキル化、ハ
ロゲン化ではo,p−異性体が生じやすいので、m−異
性体を得る場合に、この技術は特に有用である。
【0021】これら例示した化合物を分離することが本
発明の目的であるが、好ましい分離対象物としては、o
−クロロノルマルプロピルベンゼン、m−クロロノルマ
ルプロピルベンゼン、p−クロロノルマルプロピルベン
ゼン、o−クロロイソプロピルベンゼン、m−クロロイ
ソプロピルベンゼン、p−クロロイソプロピルベンゼ
ン、o−ブロモノルマルプロピルベンゼン、m−ブロモ
ノルマルプロピルベンゼン、p−ブロモノルマルプロピ
ルベンゼン、o−ブロモイソプロピルベンゼン、m−ブ
ロモイソプロピルベンゼン、p−ブロモイソプロピルベ
ンゼン、o−ヨードノルマルプロピルベンゼン、m−ヨ
ードノルマルプロピルベンゼン、p−ヨードノルマルプ
ロピルベンゼン、o−ヨードイソプロピルベンゼン、m
−ヨードイソプロピルベンゼン、p−ヨードイソプロピ
ルベンゼン、o−クロロノルマルブチルベンゼン、m−
クロロノルマルブチルベンゼン、p−クロロノルマルブ
チルベンゼン、o−クロロイソブチルベンゼン、m−ク
ロロイソブチルベンゼン、p−クロロイソブチルベンゼ
ン、o−クロロセカンダリーブチルベンゼン、m−クロ
ロセカンダリーブチルベンゼン、p−クロロセカンダリ
ーブチルベンゼン、o−クロロターシャリーブチルベン
ゼン、m−クロロターシャリーブチルベンゼン、p−ク
ロロターシャリーブチルベンゼン、o−ブロモノルマル
ブチルベンゼン、m−ブロモノルマルブチルベンゼン、
p−ブロモノルマルブチルベンゼン、o−ブロモイソブ
チルベンゼン、m−ブロモイソブチルベンゼン、p−ブ
ロモイソブチルベンゼン、o−ブロモセカンダリーブチ
ルベンゼン、m−ブロモセカンダリーブチルベンゼン、
p−ブロモセカンダリーブチルベンゼン、o−ブロモタ
ーシャリーブチルベンゼン、m−ブロモターシャリーブ
チルベンゼン、p−ブロモターシャリーブチルベンゼ
ン、o−ヨードノルマルブチルベンゼン、m−ヨードノ
ルマルブチルベンゼン、p−ヨードノルマルブチルベン
ゼン、o−ヨードイソブチルベンゼン、m−ヨードイソ
ブチルベンゼン、p−ヨードイソブチルベンゼン、o−
ヨードセカンダリーブチルベンゼン、m−ヨードセカン
ダリーブチルベンゼン、p−ヨードセカンダリーブチル
ベンゼン、o−ヨードターシャリーブチルベンゼン、m
−ヨードターシャリーブチルベンゼン、p−ヨードター
シャリーブチルベンゼンなどがあげられ、さらに好まし
くは、m−クロロノルマルプロピルベンゼン、m−クロ
ロイソプロピルベンゼン、m−ブロモノルマルプロピル
ベンゼン、m−ブロモイソプロピルベンゼン、m−クロ
ロノルマルブチルベンゼン、m−クロロセカンダリーブ
チルベンゼン、m−ブロモノルマルブチルベンゼン、m
−ブロモセカンダリーブチルベンゼンなどが好ましい。
【0022】本発明では、カチオンとしてアルカリ金
属、アルカリ土類金属、鉛、タリウムおよび銀から選ば
れる少なくとも1種を含むゼオライトが好ましく用いら
れる。
【0023】本発明で使用されるゼオライトは、ダブリ
ュ.エム.マイヤー(W.M.Meier),ディー.エイ
チ.オルソン(D.H.Olson)らによる書籍 "アトラス
オブゼオライト ストラクチャー タイプス(ATLAS
OF ZEOLITE STRUCTURE TYPES)"(Zeolites 17,1/2,199
6;Elsevier社)などに、詳しい構造が説明されているい
ずれの構造のものでもよいが、好ましくはフォージャサ
イト型、ペンタシル型、モルデナイト型およびベータ型
から選ばれるものが好ましく、さらに好ましくは、フォ
ージャサイト型ゼオライトが好ましい。
【0024】また、本発明で使用されるゼオライトは、
ゼオライトを構成する成分であるシリカ(ケイ素)の一
部をゲルマニウムで置き換えたり、アルミニウムの一部
をガリウム、クロム、鉄などで置き換えた、いわゆる同
型置換されたゼオライトを用いてもよい。
【0025】なお、本発明で使用されるゼオライトは、
合成したものを用いてもよいし、また市販のものを用い
てもよい。合成したものを用いる場合は、公知の方法で
ゼオライトを合成することが出来る。例えばフォージャ
サイト型ゼオライトを合成する方法は米国特許第2,8
82,244号公報、米国特許第3,130,007号
公報などに、ペンタシル型ゼオライトを合成する方法は
米国特許第3,702,886号公報、米国特許第4,5
11,547号公報などに開示されている。
【0026】本発明で好ましく使用されるフォージャサ
イト型ゼオライトは、X型ゼオライトおよびY型ゼオラ
イトであり、これは次式で示される結晶性アルミノシリ
ケ−トである。
【0027】0.9±0.2M2/n O:Al2 3 :xS
iO2 :yH2 O ここで、Mはカチオンを示し、nはその原子価を表す。
フォ−ジャサイト型ゼオライトでは上式のxは通常2〜
6の範囲である。フォ−ジャサイト型ゼオライトは、x
が2〜3を有するX型ゼオライトとxが3〜6を有する
Y型ゼオライトに区別される。またyは水和の程度によ
り異なる。
【0028】本発明で用いられるアルカリ金属として
は、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビ
ジウムなどがあげられ、アルカリ土類金属としてはマグ
ネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなど
があげられる。
【0029】ゼオライト中の交換性カチオンは、イオン
交換により様々なカチオンに置き換えることができる。
カチオン交換の方法は通常、目的のカチオンを含む化合
物、例えば塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、水酸化物
などの水溶液にゼオライトを接触させることにより実施
される。イオン交換量はカチオンの種類により異なるが
水溶液の濃度などにより任意に設定することができる。
なかでも銀イオンは、イオン交換サイトの0〜50%に
相当する銀を含む水溶液で交換することが好ましく、さ
らに好ましくは2〜20%に相当する銀を含む水溶液で
交換する事が好ましい。また鉛イオンの場合は、イオン
交換サイトの10〜70%に相当する鉛を含む水溶液で
交換することが好ましく、さらに好ましくは30〜50
%に相当する鉛を含む水溶液で交換する事が好ましい。
さらにセシウムイオンの場合は、イオン交換サイトの0
〜50%に相当するセシウムを含む水溶液で交換するこ
とが好ましく、さらに好ましくは2〜30%に相当する
セシウムを含む水溶液で交換する事が好ましい。イオン
交換後には十分に水洗し、交換されて水溶液中に溶出し
たナトリウムイオンや例えば塩素イオン、硝酸イオンな
どを除去する。
【0030】さらに、本発明において用いられる吸着剤
は、ゼオライトのみを固めたものでも、シリカ、アルミ
ナ、シリカアルミナ、マグネシアあるいは粘土鉱物など
のバインダ−と共に造粒したものでも良い。
【0031】また、本発明で用いるゼオライトは、必要
に応じて、2種以上のゼオライトを混合したものとして
用いてもよい。
【0032】吸着剤は、使用する前に予めゼオライト中
の結晶水を除去するのが好ましい。通常は200〜60
0℃で加熱することにより、結晶水をほとんど除去する
ことができる。
【0033】本発明の吸着剤を用いて、アルキル基置換
芳香族化合物の異性体混合物を吸着分離するための吸着
分離技術は、いわゆるクロマト分取法であってもよい
し、またこれを連続化した疑似移動床による吸着分離方
法でもよい。
【0034】疑似移動床による連続的吸着分離技術は基
本的操作として、次に示す吸着操作、濃縮操作、脱着操
作を連続的に循環して実施される。 (1)吸着操作:アルキル基置換芳香族化合物の異性体
混合物を含む原料供給物が、本発明の吸着剤と接触して
最強吸着成分が選択的に吸着される。最強吸着成分はエ
クストラクト成分として後で述べる脱着剤とともに回収
される。 (2)濃縮操作:弱吸着成分を多く含むラフィネ−トは
さらに吸着剤と接触させられ最強吸着成分が選択的に吸
着されて、ラフィネ−ト中の弱吸着成分が高純度化され
る。 (3)脱着操作:高純度化された弱吸着成分はラフィネ
−トとして回収される一方、最強吸着成分は脱着剤によ
って吸着剤から追出され、脱着剤をともなってエクスト
ラクト成分として回収される。
【0035】上記吸着分離方法に使用される脱着剤とし
ては、アルキル置換芳香族炭化水素やハロゲン化芳香族
炭化水素またはハロゲン化アルキル置換芳香族炭化水素
が好ましい。アルキル置換芳香族炭化水素の具体例とし
ては、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、プロピル
ベンゼン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、テ
トラメチルベンゼンなどを例示できる。
【0036】ハロゲン化芳香族炭化水素の具体例として
は、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベ
ンゼンなどを例示できる。またハロゲン化アルキル置換
芳香族炭化水素の具体例としては、クロロトルエン、ジ
クロロトルエン、クロロキシレンなどを例示できる。
【0037】これら例示された脱着剤のなかで、クロロ
トルエン、クロロベンゼン、キシレンを用いることが好
ましく、さらに好ましくはo−クロロトルエン、p−ク
ロロトルエン、o−キシレン、m−キシレンから選ばれ
る少なくとも1種を用いることが好ましい。
【0038】これらの脱着剤は、単独でも混合して用い
ても良い。
【0039】吸着分離方法の操作条件としては、温度は
室温から350℃が好ましく、さらに好ましくは50〜
250℃であり、また圧力は大気圧から4MPaが好ま
しく、さらに好ましくは大気圧から3MPaである。本
発明の吸着分離方法は気相でも実施されうるが、操作温
度を低くして原料供給物または脱着剤の好ましくない副
反応を減じるために液相で実施するのが好ましい。
【0040】本発明において、p−ハロゲン化ノルマル
アルキルベンゼンをエクストラクト成分として分離する
場合、アルカリ金属カチオンを含むペンタシル型ゼオラ
イトおよび、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、タ
リウムおよび銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチ
オンを含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好ま
しく用いられる。アルカリ金属として具体的にはリチウ
ム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウムなど
があげられ、アルカリ土類金属として具体的にはマグネ
シウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどが
あげられる。なかでも、リチウムおよび/またはナトリ
ウムを含むペンタシル型ゼオライト、およびカリウムお
よび/またはバリウムを含むX型ゼオライトまたはY型
ゼオライトが好ましく、特に好ましいカチオンとしては
ナトリウム、バリウムが挙げられる。また、脱着剤とし
て具体的にはクロロトルエン、クロロベンゼンを用いる
ことが好ましく、さらに好ましくはo−クロロトルエン
を用いることが好ましい。
【0041】本発明において、m−ハロゲン化ノルマル
アルキルベンゼンをエクストラクト成分として分離する
場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、タリウム
および銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチオンを
含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好ましく用
いられる。アルカリ金属として具体的にはリチウム、ナ
トリウム、カリウム、セシウム、ルビジウムなどがあげ
られ、アルカリ土類金属として具体的にはマグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどがあげ
られる。なかでも、リチウム、ナトリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、鉛、タリウムおよび
銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチオンを含むX
型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好ましく、特に好
ましいカチオンとしてはリチウム、ナトリウム、マグネ
シウム、カルシウム、ストロンチウムおよび銀が挙げら
れる。また、脱着剤として具体的にはクロロトルエン、
クロロベンゼンを用いることが好ましく、さらに好まし
くはo−クロロトルエンを用いることが好ましい。
【0042】本発明において、o−ハロゲン化ノルマル
アルキルベンゼンをエクストラクト成分として分離する
場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、タリウム
および銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチオンを
含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好ましく用
いられる。アルカリ金属として具体的にはリチウム、ナ
トリウム、カリウム、セシウム、ルビジウムなどがあげ
られ、アルカリ土類金属として具体的にはマグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどがあげ
られる。なかでも、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチ
ウム、鉛、タリウムおよび銀から選ばれる少なくとも1
種以上のカチオンを含むX型ゼオライトまたはY型ゼオ
ライトが好ましく、特に好ましいカチオンとしてはナト
リウム、カリウム、ルビジウム、カルシウム、ストロン
チウム、銀が挙げられる。また、脱着剤として具体的に
はクロロトルエン、クロロベンゼンを用いることが好ま
しく、さらに好ましくはp−クロロトルエン、m−クロ
ロトルエン、クロロベンゼンを用いることが好ましい。
【0043】本発明において、p−ハロゲン化セカンダ
リーアルキルベンゼンをエクストラクト成分として分離
する場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、タリ
ウムおよび銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチオ
ンを含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好まし
く用いられる。セカンダリーアルキルベンゼンとして具
体的にはイソプロピルベンゼン、イソブチルベンゼンな
どがあげられる。また、アルカリ金属として具体的には
リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウ
ムなどがあげられ、アルカリ土類金属として具体的には
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム
などがあげられる。なかでも、カリウム、ルビジウム、
バリウムから選ばれる少なくとも1種以上のカチオンを
含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好ましく、
特に好ましいカチオンとしてはカリウム、バリウムが挙
げられる。また、脱着剤として具体的にはクロロトルエ
ン、クロロベンゼンを用いることが好ましく、さらに好
ましくはo−クロロトルエン、m−クロロトルエン、ク
ロロベンゼンを用いることが好ましい。
【0044】本発明において、m−ハロゲン化セカンダ
リーアルキルベンゼンをエクストラクト成分として分離
する場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、タリ
ウムおよび銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチオ
ンを含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好まし
く用いられる。セカンダリーアルキルベンゼンとして具
体的にはイソプロピルベンゼン、イソブチルベンゼンな
どがあげられる。また、アルカリ金属として具体的には
リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウ
ムなどがあげられ、アルカリ土類金属として具体的には
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム
などがあげられる。なかでも、リチウム、ナトリウム、
ルビジウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、バリ
ウムおよびタリウムから選ばれる少なくとも1種以上の
カチオンを含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが
好ましく、特に好ましいカチオンとしてはリチウム、カ
リウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、バリウ
ムおよびタリウムが挙げられる。また、脱着剤として具
体的にはクロロトルエン、クロロベンゼン、キシレンを
用いることが好ましく、さらに好ましくはp−クロロト
ルエン、m−クロロトルエン、o−クロロトルエン、ク
ロロベンゼンを用いることが好ましい。
【0045】本発明において、p−ハロゲン化セカンダ
リーアルキルベンゼンをラフィネート成分として分離す
る場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、タリウ
ムおよび銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチオン
を含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好ましく
用いられる。セカンダリーアルキルベンゼンとして具体
的にはイソプロピルベンゼン、イソブチルベンゼンなど
があげられる。また、アルカリ金属として具体的にはリ
チウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム
などがあげられ、アルカリ土類金属として具体的にはマ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムな
どがあげられる。なかでも、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、セシウム、ルビジウム、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、タリウムおよび銀から選ばれる
少なくとも1種以上のカチオンを含むX型ゼオライトま
たはY型ゼオライトが好ましく、特に好ましいカチオン
としてはリチウム、ナトリウム、セシウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、タリウムおよび銀が
挙げられる。また、脱着剤として具体的にはクロロトル
エン、クロロベンゼンを用いることが好ましく、さらに
好ましくはp−クロロトルエン、m−クロロトルエン、
クロロベンゼンを用いることが好ましい。
【0046】本発明において、o−ハロゲン化セカンダ
リーアルキルベンゼンをラフィネート成分として分離す
る場合、アルカリ金属カチオンを含むペンタシル型ゼオ
ライトおよび、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、
タリウムおよび銀から選ばれる少なくとも1種以上のカ
チオンを含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好
ましく用いられる。セカンダリーアルキルベンゼンとし
て具体的にはイソプロピルベンゼン、イソブチルベンゼ
ンなどがあげられる。アルカリ金属として具体的にはリ
チウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム
などがあげられ、アルカリ土類金属として具体的にはマ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムな
どがあげられる。なかでも、リチウムおよび/またはナ
トリウムを含むペンタシル型ゼオライト、およびリチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、タリウムお
よびバリウムから選ばれる少なくとも1種以上のカチオ
ンを含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好まし
く、特に好ましいカチオンとしてはリチウム、ナトリウ
ム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウ
ム、、ストロンチウム、タリウムおよびバリウムが挙げ
られる。また、脱着剤として具体的にはクロロトルエ
ン、クロロベンゼンを用いることが好ましく、さらに好
ましくはm−クロロトルエン、o−クロロトルエンを用
いることが好ましい。
【0047】本発明において、o−ハロゲン化ノルマル
アルキルベンゼンをラフィネート成分として分離する場
合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、タリウムお
よび銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチオンを含
むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好ましく用い
られる。アルカリ金属として具体的にはリチウム、ナト
リウム、カリウム、セシウム、ルビジウムなどがあげら
れ、アルカリ土類金属として具体的にはマグネシウム、
カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどがあげられ
る。なかでも、リチウム、セシウム、マグネシウム、バ
リウムおよびタリウムから選ばれる少なくとも1種以上
のカチオンを含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライト
が好ましく、特に好ましいカチオンとしてはリチウム、
セシウム、マグネシウム、バリウムが挙げられる。ま
た、脱着剤として具体的にはクロロトルエン、クロロベ
ンゼンを用いることが好ましく、さらに好ましくはo−
クロロトルエンを用いることが好ましい。
【0048】本発明において、m−ハロゲン化ノルマル
アルキルベンゼンをラフィネート成分として分離する場
合、アルカリ金属、鉛、タリウムおよび銀から選ばれる
少なくとも1種以上のカチオンを含むY型ゼオライトが
好ましく用いられる。アルカリ金属として具体的にはリ
チウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム
などがあげられる。なかでも、カリウム、セシウム、ル
ビジウム、鉛が好ましく、特に好ましいカチオンとして
はカリウム、セシウム、鉛が挙げられる。また、脱着剤
として具体的にはクロロトルエン、クロロベンゼン、キ
シレンを用いることが好ましく、さらに好ましくはp−
クロロトルエン、o−キシレン、m−キシレンから選ば
れる少なくとも1種を用いることが好ましい。
【0049】本発明において、p−ハロゲン化ノルマル
アルキルベンゼンをラフィネート成分として分離する場
合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉛、タリウムお
よび銀から選ばれる少なくとも1種以上のカチオンを含
むX型ゼオライトまたはY型ゼオライトが好ましく用い
られる。アルカリ金属として具体的にはリチウム、ナト
リウム、カリウム、セシウム、ルビジウムなどがあげら
れ、アルカリ土類金属として具体的にはマグネシウム、
カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどがあげられ
る。なかでも、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
ジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウ
ム、タリウムおよび銀から選ばれる少なくとも1種以上
のカチオンを含むX型ゼオライトまたはY型ゼオライト
が好ましく、特に好ましいカチオンとしてはリチウム、
カリウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリ
ウム、タリウムおよび銀が挙げられる。また、脱着剤と
して具体的にはクロロトルエン、クロロベンゼンを用い
ることが好ましく、さらに好ましくはm−クロロトルエ
ン、o−クロロトルエン、クロロベンゼンを用いること
が好ましい。
【0050】一般的に、吸着剤の吸着特性を表すのに、
次式(1)の吸着選択率(α)を用いる。
【0051】
【数1】
【0052】ここで、A,Bは芳香族化合物の異性体の
どれか一つを示し、Sは吸着相、Lは吸着相と平衡にあ
る液相を示す。
【0053】上式の値が1より大の時、A成分が選択的
に吸着され、1より小の時はB成分が選択的に吸着され
る。また、上式のα値が1より大なる吸着剤(あるいは
1より小さく0に近い吸着剤)ほどAとBの吸着分離が
容易となる。
【0054】
【実施例】以下に、本発明を実施例を持って説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0055】実施例ではクロロプロピルベンゼンの6つ
の異性体、o−クロロイソプロピルベンゼン(oI)、
m−クロロイソプロピルベンゼン(mI)、p−クロロ
イソプロピルベンゼン(pI)、o−クロロノルマルプ
ロピルベンゼン(oN)、m−クロロノルマルプロピル
ベンゼン(mN)、p−クロロノルマルプロピルベンゼ
ン(pN)に対する吸着剤の吸着特性を下式(2)の吸
着選択率(α)をもって表す。
【0056】
【数2】
【0057】ここで、A,Bはクロロプロピルベンゼン
異性体のどれか一つを示し、Sは吸着相、Lは吸着相と
平衡にある液相を示す。また、クロロプロピルベンゼン
異性体を表すのに、o,m,p、N,Iを用いるが、
o,m,pはそれぞれo−,m−,p−クロロプロピル
ベンゼンを示し、I,Nはそれぞれクロロイソプロピル
ベンゼン、クロロノルマルプロピルベンゼンを示す。た
とえば、mNは、m−クロロノルマルプロピルベンゼン
を示し、pIは、p−クロロイソプロピルベンゼンを示
す。また、Aとしては主にmN(m−クロロノルマルプ
ロピルベンゼン)を用いる。
【0058】上式の値が1より大の時、A成分が選択的
に吸着され、1より小の時はB成分が選択的に吸着され
る。また、上式のα値が1より大なる吸着剤(あるいは
1より小さく0に近い吸着剤)ほどAとBの吸着分離が
容易となる。たとえば、A成分がmNである場合、上式
におけるα値が1より大きければ大きい程、m−クロロ
ノルマルプロピルベンゼンがo−クロロイソプロピルベ
ンゼン、m−クロロイソプロピルベンゼン、p−クロロ
イソプロピルベンゼン、o−クロロノルマルプロピルベ
ンゼンおよびp−クロロノルマルプロピルベンゼンに比
べより吸着されやすく、1より小さければm−クロロノ
ルマルプロピルベンゼンがo−クロロイソプロピルベン
ゼン、m−クロロイソプロピルベンゼン、p−クロロイ
ソプロピルベンゼン、o−クロロノルマルプロピルベン
ゼンおよびp−クロロノルマルプロピルベンゼンに比べ
より吸着されにくい。すなわち、m−クロロノルマルプ
ロピルベンゼンを分離回収するのに適した吸着剤は、α
mN/oI,αmN/mI,αmN/pI,αmN/oN,αmN/pNがすべて
1より大きいか、または1より小さく、0に近いものが
好ましい。また、他の異性体、たとえばm−クロロイソ
プロピルベンゼンをエクストラクト成分として分離回収
するのに適した吸着剤は、αmN/mIが1より小さく、他
の四つのα、αmN/oI,αmN/pI,αmN/oN,αmN/pNがす
べてαmN/mIよりも大きいものが好ましい。さらに他の
異性体、たとえばp−クロロイソプロピルベンゼンをラ
フィネート成分として分離回収するのに適した吸着剤
は、αmN /pIが1より大きく、他の四つのα、αmN/oI
αmN/mI,αmN/oN,αmN/pNがすべてαmN/pIよりも小さ
いものが好ましい。 (吸着剤調製)用いた吸着剤の一覧を表1に示す。な
お、調製法については後述する。
【0059】
【表1】
【0060】吸着剤1:Na−Y ナトリウムタイプY型ゼオライト(以下NaYと表
す。)(東ソ−(株)製・ゼオラムNa−5.1Y粉末
品)100重量部にバインダ−としてアルミナゾル(日
産化学200番;Al23 =10wt%)をアルミナ
換算で15重量部添加して0.15〜0.5mmφに造粒
されたNaY型ゼオライトを120℃で乾燥後、500
℃で焼成した。 吸着剤2〜8:M−Y 吸着剤1を10wt%のカリウム、ルビジウム、セシウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウムの硝酸塩水溶液を用いて(固液比4.0L/kg)
80℃で30分間のイオン交換処理を5回行い、蒸留水
で十分洗浄後、120℃で乾燥、500℃で焼成した。 吸着剤9:Pb−K−Y 吸着剤1を10wt%の硝酸カリウム水溶液を用いて
(固液比3.0L/kg)80℃で1時間のイオン交換
処理を10回行い、蒸留水で十分洗浄後、Na−YのN
aカチオンサイトの40%に相当する鉛に換算した硝酸
鉛水溶液を用いて(固液比3.0L/kg)室温で30
分放置して80℃で2時間のイオン交換処理を行い、蒸
留水で十分洗浄後、120℃で乾燥、500℃で焼成し
た。 吸着剤10:Cs−Pb−K−Y 吸着剤1を10wt%の硝酸カリウム水溶液を用いて
(固液比3.0L/kg)80℃で1時間のイオン交換
処理を10回行い、蒸留水で十分洗浄後、Na−YのN
aカチオンサイトの40%に相当する鉛に換算した硝酸
鉛水溶液を用いて(固液比3.0L/kg)室温で30
分放置して80℃で2時間のイオン交換処理を行い、蒸
留水で十分洗浄後、Na−YのNaカチオンサイトの2
0%に相当するセシウムに換算した硝酸セシウム水溶液
を用いて(固液比3.0L/kg)室温で30分放置し
て80℃で2時間のイオン交換処理を行い、蒸留水で十
分洗浄後、120℃で乾燥、500℃で焼成した。 吸着剤11:Na−X ナトリウムタイプX型ゼオライト(以下NaXと表
す。)(東ソ−(株)製・ゼオラムF−9粉末品)10
0重量部にバインダ−としてベントナイトゲル(ベンゲ
ル)を20重量部添加して0.15〜0.3mmφに造粒
されたNaX型ゼオライトを120℃で乾燥後、500
℃で焼成した。 吸着剤12〜18:M−X 吸着剤11を10wt%のカリウム、ルビジウム、セシ
ウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バ
リウムの硝酸塩水溶液を用いて(固液比4.0L/k
g)80℃で30分間のイオン交換処理を5回行い、蒸
留水で十分洗浄後、120℃で乾燥、500℃で焼成し
た。 吸着剤19〜24:n%M−NaX 吸着剤11をNa−XのNaカチオンサイトのn%に相
当する金属(M=銀、セシウム、タリウム、リチウム)
に換算した金属の硝酸塩水溶液を用いて(固液比3.0
L/kg)室温で30分放置して85℃で1時間のイオ
ン交換処理を行い、蒸留水で十分洗浄後、120℃で乾
燥、500℃で焼成した。 吸着剤25:Na型ペンタシル(Na−MFI) 固形カセイソーダ(NaOH含量96.0wt%,H2
含量4.0wt%,片山化学)7.3グラム、酒石酸粉末
(酒石酸含量99.7wt%,H20含量0.3wt%,
片山化学)10.2グラムを水583.8グラムに溶解し
た。この溶液にアルミン酸ソーダ溶液(Al23 含量
18.5wt%,NaOH含量26.1wt%,H20含
量55.4wt%,住友化学)35.4グラムを加えて均
一な溶液とした。この混合液にケイ酸粉末(SiO2
量91.6wt%,Al23 含量0.33wt%,Na
OH含量0.27wt%,ニップシールVN−3,日本
シリカ)111.5グラムを撹拌しながら徐々に加え、
均一なスラリー状水性反応混合物を調製した。この反応
混合物の組成比(モル比)は次のとおりであった。
【0061】 SiO2 /Al23 25 H2O/SiO2 20 OH- /SiO2 0.164 A/Al23 1.0 A:酒石酸塩 反応混合物を、1000ml容のオートクレーブに入れ
密閉し、その後250rpmで撹拌しながら160℃で
72時間反応させて、ペンタシル型ゼオライトの粉末を
得た。これを5回水洗し、120℃で約12時間乾燥
後、室温から350℃まで昇温し、さらに550℃まで
50℃刻みに1時間おきに昇温して、最後に550℃で
3時間保持することにより焼成した。この粉末を打錠成
型した後、破砕し、粒径0.7〜1.4mmに整粒した。 (吸着実験) 実施例1〜8 吸着剤1〜8を用いてクロロプロピルベンゼン異性体間
の吸着選択性を測定した。測定方法は、内容積5mlの
オ−トクレ−ブに液相混合物2.7mlと500℃で焼
成した吸着剤3.3mlを充填し130℃で30分間、
ときどき攪拌しながら放置した。仕込んだ液相混合物の
組成は、n−ノナン:クロロプロピルベンゼン(oI:mI:p
I:oN:mN:pN=15:28:23:1:23:10)=5%:95%である。
n−ノナンはガスクロマトグラフィー法での内標物質と
して添加したもので上記実験下では実質的に吸着に不活
性な物質である。
【0062】該吸着剤と接触させた後の液相混合物の組
成をガスクロマトグラフにより分析し、前記(2)式を
用いてクロロプロピルベンゼン異性体間の吸着選択率を
求めた。結果と強吸着成分および非吸着成分を表2に示
す。
【0063】
【表2】
【0064】実施例9〜16 吸着剤11〜18を使用した以外は実施例1と同様にし
て行った。結果と強吸着成分および非吸着成分を表3に
示す。
【0065】
【表3】
【0066】実施例17 吸着剤25を使用し、仕込んだ液相混合物の組成を、1,
3,5-トリイソプロピルベンゼン:クロロプロピルベンゼ
ン(oI:mI:pI:oN:mN:pN=15:28:23:1:23:10)=5%:95
%とした以外は実施例1と同様にして行った。結果と強
吸着成分および非吸着成分を表3にあわせて示す。1,3,
5-トリイソプロピルベンゼンはガスクロマトグラフィー
法での内標物質として添加したもので上記実験下では実
質的に吸着に不活性な物質である。
【0067】実施例18〜24 吸着剤1,2,4〜8を用いてクロロプロピルベンゼン
異性体間の吸着選択性を測定した。測定方法は、内容積
5mlのオ−トクレ−ブに液相混合物2.7mlと50
0℃で焼成した吸着剤3.3mlを充填し130℃で3
0分間、ときどき攪拌しながら放置した。仕込んだ液相
混合物の組成は、o−クロロトルエン:n−ノナン:ク
ロロプロピルベンゼン(oI:mI:pI:oN:mN:pN=3:4:
4:2:8:2) =70%:6%:24%である。o−クロロト
ルエンは脱着剤として添加したものであり、n−ノナン
はガスクロマトグラフィー法での内標物質として添加し
たもので上記実験下では実質的に吸着に不活性な物質で
ある。
【0068】該吸着剤と接触させた後の液相混合物の組
成をガスクロマトグラフにより分析し、前記(2)式を
用いてクロロプロピルベンゼン異性体間の吸着選択率を
求めた。結果と強吸着成分および非吸着成分を表4に示
す。
【0069】
【表4】
【0070】実施例25〜32 吸着剤11,12,14〜19を使用した以外は実施例
18と同様にして行った。結果と強吸着成分および非吸
着成分を表5に示す。
【0071】
【表5】
【0072】実施例33〜39 吸着剤1,2,4〜8を用いてクロロプロピルベンゼン
異性体間の吸着選択性を測定した。測定方法は、内容積
5mlのオ−トクレ−ブに液相混合物2.7mlと50
0℃で焼成した吸着剤3.3mlを充填し130℃で3
0分間、ときどき攪拌しながら放置した。仕込んだ液相
混合物の組成は、p−クロロトルエン:n−ノナン:ク
ロロプロピルベンゼン(oI:mI:pI:oN:mN:pN=3:5:
4:2:8:2) =70%:5%:25%である。p−クロロト
ルエンは脱着剤として添加したものであり、n−ノナン
はガスクロマトグラフィー法での内標物質として添加し
たもので上記実験下では実質的に吸着に不活性な物質で
ある。
【0073】該吸着剤と接触させた後の液相混合物の組
成をガスクロマトグラフにより分析し、前記(2)式を
用いてクロロプロピルベンゼン異性体間の吸着選択率を
求めた。結果と強吸着成分および非吸着成分を表6に示
す。
【0074】
【表6】
【0075】実施例40〜47 吸着剤11,12,14〜19を使用した以外は実施例
33と同様にして行った。結果と強吸着成分および非吸
着成分を表7に示す。
【0076】
【表7】
【0077】実施例48〜54 吸着剤1,2,4〜8を用いてクロロプロピルベンゼン
異性体間の吸着選択性を測定した。測定方法は、内容積
5mlのオ−トクレ−ブに液相混合物2.7mlと50
0℃で焼成した吸着剤3.3mlを充填し130℃で3
0分間、ときどき攪拌しながら放置した。仕込んだ液相
混合物の組成は、クロロベンゼン:n−ノナン:クロロ
プロピルベンゼン(oI:mI:pI:oN:mN:pN=3:4:4:
2:9:2) =71%:5%:24%である。クロロベンゼンは
脱着剤として添加したものであり、n−ノナンはガスク
ロマトグラフィー法での内標物質として添加したもので
上記実験下では実質的に吸着に不活性な物質である。
【0078】該吸着剤と接触させた後の液相混合物の組
成をガスクロマトグラフにより分析し、前記(2)式を
用いてクロロプロピルベンゼン異性体間の吸着選択率を
求めた。結果と強吸着成分および非吸着成分を表8に示
す。
【0079】
【表8】
【0080】実施例55〜62 吸着剤11,12,14〜19を使用した以外は実施例
48と同様にして行った。結果と強吸着成分および非吸
着成分を表9に示す。
【0081】
【表9】
【0082】実施例63〜70 吸着剤17,14,11,20〜24を用いてクロロプ
ロピルベンゼン異性体間の吸着選択性を測定した。測定
方法は、内容積5mlのオ−トクレ−ブに液相混合物
2.7mlと500℃で焼成した吸着剤3.3mlを充填
し130℃で30分間、ときどき攪拌しながら放置し
た。仕込んだ液相混合物の組成は、o−クロロトルエ
ン:n−ノナン:クロロプロピルベンゼン(oI:mI:pI:o
N:mN:pN=16:23:8:20:21:11) =47%:6%:47%であ
る。o−クロロトルエンは脱着剤として添加したもので
あり、n−ノナンはガスクロマトグラフィー法での内標
物質として添加したもので上記実験下では実質的に吸着
に不活性な物質である。
【0083】該吸着剤と接触させた後の液相混合物の組
成をガスクロマトグラフにより分析し、前記(2)式を
用いてクロロプロピルベンゼン異性体間の吸着選択率を
求めた。結果と強吸着成分および非吸着成分を表10に
示す。
【0084】
【表10】
【0085】実施例71 吸着剤9を用いてクロロプロピルベンゼン異性体間の吸
着選択性を測定した。測定方法は、内容積5mlのオ−
トクレ−ブに液相混合物2.7mlと500℃で焼成し
た吸着剤3.3mlを充填し130℃で30分間、とき
どき攪拌しながら放置した。仕込んだ液相混合物の組成
は、m−キシレン:n−ノナン:クロロプロピルベンゼ
ン(oI:mI:pI:oN:mN:pN=12:20:17:8:27:15) =47
%:6%:47%である。m−キシレンは脱着剤として添加し
たものであり、n−ノナンはガスクロマトグラフィー法
での内標物質として添加したもので上記実験下では実質
的に吸着に不活性な物質である。
【0086】該吸着剤と接触させた後の液相混合物の組
成をガスクロマトグラフにより分析し、前記(2)式を
用いてクロロプロピルベンゼン異性体間の吸着選択率を
求めた。結果と強吸着成分および非吸着成分を表11に
示す。
【0087】
【表11】
【0088】実施例72,73 吸着剤9,10を用いてクロロプロピルベンゼン異性体
間の吸着選択性を測定した。測定方法は、内容積5ml
のオ−トクレ−ブに液相混合物2.7mlと500℃で
焼成した吸着剤3.3mlを充填し130℃で30分
間、ときどき攪拌しながら放置した。仕込んだ液相混合
物の組成は、o−キシレン:n−ノナン:クロロプロピ
ルベンゼン(oI:mI:pI:oN:mN:pN=12:20:17:8:27:1
5) =47%:6%:47%である。o−キシレンは脱着剤とし
て添加したものであり、n−ノナンはガスクロマトグラ
フィー法での内標物質として添加したもので上記実験下
では実質的に吸着に不活性な物質である。
【0089】該吸着剤と接触させた後の液相混合物の組
成をガスクロマトグラフにより分析し、前記(2)式を
用いてクロロプロピルベンゼン異性体間の吸着選択率を
求めた。結果と強吸着成分および非吸着成分を表12に
示す。
【0090】
【表12】
【0091】
【発明の効果】本発明により、炭素数が3以上のアルキ
ル基を有する芳香族化合物の異性体混合物から、交換性
カチオンとして、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
鉛、タリウムおよび銀から選ばれる少なくとも1種以上
のカチオンを含むゼオライトを吸着剤として用いること
により炭素数が3以上のアルキル基を有する芳香族化合
物を効率良く得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 25/02 C07C 25/02 (72)発明者 岩山 一由 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 Fターム(参考) 4D017 AA03 AA04 BA04 BA05 CA17 DB02 4G066 AA61B AA62B CA33 CA51 DA09 GA11 4H006 AA02 AD17 BB11 BB12 DA15

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が3以上のアルキル基を有する芳
    香族化合物の異性体混合物から特定の異性体を吸着分離
    する際に、交換性カチオンとして、アルカリ金属、アル
    カリ土類金属、鉛、タリウムおよび銀から選ばれる少な
    くとも1種以上のカチオンを含むゼオライトを吸着剤と
    して用いることを特徴とするアルキル基置換芳香族化合
    物異性体の吸着分離方法。
  2. 【請求項2】 炭素数が3以上のアルキル基を有する芳
    香族化合物がさらに少なくとも一つのハロゲン置換基を
    持つことを特徴とする請求項1記載のアルキル基置換芳
    香族化合物異性体の吸着分離方法。
  3. 【請求項3】 炭素数が3以上のアルキル基を有する芳
    香族化合物の異性体混合物から、アルキル基の分岐数の
    異なる異性体を分離することを特徴とする請求項1また
    は2記載のアルキル基置換芳香族化合物異性体の吸着分
    離方法。
  4. 【請求項4】 ゼオライトがフォージャサイト型ゼオラ
    イトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項記載のアルキル基置換芳香族化合物異性体の吸着分離
    方法。
  5. 【請求項5】 下記式 【化1】 (ただし、Rは炭素数が3以上のアルキル基、Xはハロ
    ゲンを示す)で表されるハロゲン化アルキルベンゼンの
    異性体混合物から、m−ハロゲン化ノルマルアルキルベ
    ンゼンまたはm−ハロゲン化セカンダリーアルキルベン
    ゼンを吸着分離することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項記載のハロゲン化アルキル基置換芳香族化合
    物異性体の吸着分離方法。
  6. 【請求項6】 交換性カチオンとしてリチウム、カルシ
    ウム、マグネシウム、ナトリウム、セシウム、カリウ
    ム、鉛、タリウムおよび銀から選ばれる少なくとも一種
    以上のカチオンを含むゼオライトを吸着剤として用いる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のア
    ルキル基置換芳香族化合物異性体の吸着分離方法。
  7. 【請求項7】 脱着剤としてキシレンの各異性体、クロ
    ロトルエンの各異性体およびクロロベンゼンから選ばれ
    る少なくとも1種以上を用いることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれか1項記載のアルキル基置換芳香族化合
    物異性体の吸着分離方法。
  8. 【請求項8】 炭素数が3であるアルキル基を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のアル
    キル基置換芳香族化合物異性体の吸着分離方法。
  9. 【請求項9】 クロロ基を少なくとも一つ以上有するこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載のアル
    キル基置換芳香族化合物異性体の吸着分離方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002273213A (ja) * 2001-03-23 2002-09-24 Denki Kagaku Kogyo Kk 吸着材
JP2004313876A (ja) * 2003-04-14 2004-11-11 Tokyo Electric Power Co Inc:The 吸着剤及びそれを用いた有機塩素化合物の分離方法

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