JP2001044847A - 可逆符号化方法、可逆復号化方法、これらの装置及びその各プログラム記録媒体 - Google Patents

可逆符号化方法、可逆復号化方法、これらの装置及びその各プログラム記録媒体

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JP2001044847A
JP2001044847A JP2000147022A JP2000147022A JP2001044847A JP 2001044847 A JP2001044847 A JP 2001044847A JP 2000147022 A JP2000147022 A JP 2000147022A JP 2000147022 A JP2000147022 A JP 2000147022A JP 2001044847 A JP2001044847 A JP 2001044847A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディジタル入力信号を高い圧縮効率で圧縮
し、かつ完全に再現すること。 【解決手段】 本発明の可逆符号化方法は、ディジタル
入力信号をフレーム毎に符号絶対値表現のビット列に変
換する過程と、前記ビット列を個々のビットに分解する
過程と、各ビットをビット位置毎に時刻順に連結する過
程と、連結によって得られた各ビット列を可逆符号化す
る過程とを有することを特徴とする。一方、本発明の可
逆復号化方法は、可逆符号化系列をフレーム毎に可逆復
号化する過程と、可逆復号化によって得られた各ビット
列を個々のビットに分解する過程と、各ビットを同一時
刻毎にビット位置順に連結する過程と、連結によって得
られたフレームを順次連結する過程とを有することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種ディジタル
信号(一例として、音声,音楽などの音響信号や画像信
号)を表現するビット数を削滅する符号化方法、その符
号を再生する復号化方法、これらの装置及びプログラム
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】音声,画像などの情報を圧縮する方法と
して、歪を許す非可逆な圧縮符号化と歪を許さない可逆
な圧縮符号化とがある。非可逆な圧縮としては、ITU
−TやISO/IEC MPEGの標準として、種々の
方式が知られている。これらの方式を使うと、わずかの
歪に押さえつつ、元のディジタル信号を1/10以下ま
でに圧縮することが可能である。しかし、その歪は符号
化条件や入力信号に依存し、用途によっては再生信号の
劣化が間題となる場合がある。一方、元の信号を完全に
再現できる可逆な圧縮方法として、コンピュータのファ
イルやテキストの圧縮によく使われているユニバーサル
な圧縮符号化が知られている。これは入力系列の統計を
参照しながら圧縮符号化を行うもので、どのような信号
に対しても圧縮が可能で、テキストなどを1/2程度ま
で圧縮できるが、音声や画像のデータに直接適用しても
圧縮効果は2割程度にとどまる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
は、非可逆符号化と可逆符号化とが、圧縮される情報の
種類や用途によって使い分けられていた。この場合、1
つの情報に対して2種類の圧縮ファイルを用意する必要
があるので、全体として圧縮効率が上がらず、また、取
り扱いが不便であった。この発明はディジタル信号を高
い圧縮効率で歪なく圧縮する符号化方法、該方法で圧縮
された信号を元の信号に復元する復号化方法を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明では、歪を許す
符号化を使用して、ディジタル入力信号を少ないビット
数で量子化する。そして、その量子化信号と元のディジ
タル入力信号との誤差信号(振幅の小さくなった信号)
を、歪のない符号化を使用して、圧縮する。これによっ
て、最終的に歪が生じないまま圧縮率を高めることが可
能である点が、可逆符号化と非可逆符号化とを単独で使
用する従来の符号化には無い特徴である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下の実施形態はクレームにかか
る発明を限定するものではない。また、目的の達成のた
めに、実施形態中で説明されている特徴のすべての組み
合わせが必ずしも必要となるものではない。以下、図面
を参照して、この発明の実施形態について説明する。
【0006】§1.第1実施形態 図1は、この発明の第1実施形態による符号化装置およ
び復号化装置の構成例を示すブロック図である。図1に
示される符号化装置では、ディジタル入力信号の時系列
(以下「ディジタル入力信号系列」と称する)が、入力
端子100から入力される。そして、フレーム分割部1
10が、上記ディジタル入力信号系列を、例えば102
4個のディジタル入力信号(即ち、1024点のサンプ
ル)からなるフレーム単位に、順次分割する。
【0007】次に、可逆符号化部150による可逆圧縮
符号化の効率を上げるために、ならびかえ部160が、
フレーム内の各ディジタル入力信号(即ち、ビット列)
のビットをならびかえる。ならびかえ部160による処
理の詳細を以下に説明する。
【0008】図2は、第1実施形態におけるならびかえ
部160の処理の一例を示す説明図である。図2のA
は、ならびかえ部160への入力(即ち、1フレーム分
のディジタル入力信号)を示す。各ディジタル入力信号
では、該ディジタル入力信号の振幅(ここでは、正また
は負の整数とする)が、2の補数表現で表現される。
【0009】まず、ならびかえ部160は、フレーム内
の各ディジタル入力信号を、2の補数表現によるビット
列から、符号絶対値表現によるビット列へ変換する(図
2のB参照)。変換後のディジタル入力信号では、MS
B(Most Significant Bit:最上位ビット)〜第2LS
Bが振幅の絶対値を示し、LSB(Least Significant
Bit :最下位ビット)が振幅の符号を示す。
【0010】次に、ならびかえ部160は、変換後のデ
ィジタル入力信号を個々のビットに分解する。最後に、
ならびかえ部160は、分解によって生じた各ビット
を、各ビットのビット位置(即ち、MSB,第2MS
B,……,LSB)毎に、即ち、図2の水平方向に結合
する(図2のC参照)。なお、ならびかえ部160は、
分解によって生じたビットの全てではなく、分解によっ
て生じたビットの一部を結合してもよい。また、ならび
かえ部160は、分解によって生じたビットを、各ビッ
ト位置毎ではなく、複数のビット位置毎に結合してもよ
い。
【0011】図3は、第1実施形態におけるならびかえ
部160の出力(以下、「変換ディジタル入力信号」と
称する)の一例を示す説明図である。図3において、水
平方向のビット列(即ち、同じビット位置の1024個
のビットからなるビット列)をそれぞれ「水平ビット
列」と称する。
【0012】次に、可逆符号化部150が、ならびかえ
部160の出力を可逆圧縮符号化する。可逆符号化部1
50による処理の詳細を以下に説明する。
【0013】まず、可逆符号化部150は、MSBから
第jMSB(例えば、第4MSB)までの水平ビット列
を、それぞれ、以下の〜の方法で符号化する。 水平ビット列を構成する1024個のビットが全て
“0”ならば、該水平ビット列を“0”に符号化する。 水平ビット列を構成する1024個のビットのう
ち、1つのビットが“1”ならば、該水平ビット列を、
該“1”であるビットの位置を示すビット列(一例とし
て10ビットとする)を“10”の後に連結したビット
列に符号化する。 水平ビット列を構成する1024個のビットのう
ち、2つのビットが“1”ならば、該水平ビット列を、
該“1”であるビットの位置を示すビット列(一例とし
て10ビット×2とする)を“110”の後に連結した
ビット列に符号化する。 水平ビット列を構成する1024個のビットのう
ち、3つ以上のビットが“1”ならば、該水平ビット列
を“111”の後に連結する。
【0014】また、可逆符号化部150は、第(j+
1)MSBからLSBまでの水平ビット列を、それぞれ
符号化する。この場合、可逆符号化部150は、該水平
ビット列を、上記〜の方法で符号化してもよいし、
または、各ディジタル入力信号毎に(即ち、図3の垂直
方向に)結合し直した後、一般的によく知られた符号化
方法を用いて、該ディジタル入力信号単位で符号化して
もよい。
【0015】なお、可逆符号化部150は、上記の符号
化方法以外にも、連続する系列がある場合や頻繁に出現
する系列がある場合を利用した可逆圧縮符号化を行って
もよい。ハフマン符号化や算術符号化などのエントロピ
ィ符号化がその例である。また、ならびかえ部160の
出力に、テキスト等を可逆に圧縮するユニバーサル符号
化を適用することでも圧縮効率が改善される。
【0016】以上の処理によって、図1に示される符号
化装置は、可逆符号化部150から可逆圧縮符号I
(e)を出力する。
【0017】これに対して、図1に示される復号化装置
では、まず、可逆復号化部210が、可逆符号化部15
0と逆の処理(即ち、復号化)を行うことによって、可
逆圧縮符号I(e)を復号化する。次に、ならびかえ部
220が、ならびかえ部160と逆の処理を行うことに
よって、ディジタル入力信号をフレーム単位で順次出力
する。最後に、フレーム合成部250が、ならびかえ部
220の出力を順次連結することによって、元のディジ
タル入力信号系列を再生する。以上の処理によって、該
ディジタル入力信号系列が、出力端子260から出力さ
れる。
【0018】§2.第2実施形態 図4は、この発明の第2実施形態による符号化装置およ
び復号化装置の構成例を示すブロック図である。図4に
おいて、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付
け、その説明を省略する。図4に示される符号化装置で
は、まず、フレーム分割部110が、入力端子100か
らのディジタル入力信号系列を、例えば1024個のデ
ィジタル入力信号(即ち、1024点のサンプル)から
なるフレーム単位に、順次分割する。次に、非可逆量子
化部120が、フレーム分割部110の出力を、圧縮符
号化する。この符号化は、復号化時に元のディジタル入
力信号をある程度再現できる方式であれば、入力信号に
適した如何なる方式でもよい。例えば、上記ディジタル
入力信号が音声であればITU−Tの音声符号化などが
利用でき、音楽であればMPEGまたはTwin VQなど
が利用でき、映像であればMPEGなどが利用できる。
なお、非可逆量子化部120の出力を「非可逆圧縮符号
I(n)」と称する。
【0019】次に、非可逆量子化部120に対応する復
号器(即ち、逆量子化部230)と同様構成の逆量子化
部130が、非可逆圧縮符号I(n)から局部再生信号
を生成する。そして、減算部140が、局部再生信号と
元のディジタル入力信号との誤差信号を求める。通常、
この誤差信号の振幅は、元のディジタル入力信号の振幅
よりもかなり小さい。故に、ディジタル入力信号を可逆
圧縮符号化するよりも、誤差信号を可逆圧縮符号化する
方が容易である。そして、誤差信号を歪み無く再生でき
るならば、可逆圧縮符号化された誤差信号と非可逆圧縮
符号化された元のディジタル入力信号とを組み合わせる
ことによって、元のディジタル入力信号を歪み無く再生
できる。そこで、このこと(誤差信号は振幅が小さく可
逆圧縮符号化が容易であること)を利用して、可逆符号
化部150が、誤差信号を可逆圧縮符号化する。
【0020】この際、可逆符号化部150による可逆圧
縮符号化の効率を上げるために、ならびかえ部160
が、誤差信号(即ち、ビット列)のビットをならびかえ
る。ならびかえ部160による処理の詳細を以下に説明
する。図5は、第2実施形態におけるならびかえ部16
0の処理の一例を示す説明図である。ディジタル入力信
号(図5のA参照)では、2の補数表現で、正負の整数
が表現される。図5のBは、図5のAに示されるディジ
タル入力信号と該ディジタル入力信号に対応する局部再
生信号との誤差信号を示す。ならびかえ部160は、こ
の誤差信号(即ち、ビット列)を、2の補数表現による
ビット列から、符号絶対値表現によるビット列へ変換す
る(図5のC参照)。次に、ならびかえ部160は、変
換後の誤差信号を個々のビットに分解する。最後に、な
らびかえ部160は、分解によって生じた各ビットを、
各ビットのビット位置(即ち、MSB,第2MSB,…
…,LSB)毎に、即ち、図5の水平方向に結合する
(図5のD参照)。図6は、第2実施形態におけるなら
びかえ部160の出力(以下、「変換誤差信号」と称す
る)の一例を示す説明図である。図6において、水平方
向のビット列(即ち、同じビット位置の1024個のビ
ットからなるビット列)をそれぞれ「水平ビット列」と
称する。以上のならびかえでは、各誤差信号の値はまっ
たく変らない。ところが、誤差信号は振幅が小さいの
で、ならびかえ部160の出力では、具体例が図6に示
されるように、上位のビットは全て“0”となることが
多い。その結果、“0”が連続することによって、誤差
信号の可逆圧縮符号化効率が上がる。なお、上記ならび
かえは、誤差信号(即ち、垂直方向のビット列)を水平
方向にビットスライスすることであると云える。
【0021】次に、可逆符号化部150が、ならびかえ
部160の出力を可逆圧縮符号化する。可逆符号化部1
50による処理の詳細を以下に説明する。
【0022】まず、可逆符号化部150は、MSBから
第jMSB(例えば、第4MSB)までの水平ビット列
を、それぞれ、以下の〜の方法で符号化する。 水平ビット列を構成する1024個のビットが全て
“0”ならば、該水平ビット列を“0”に符号化する。 水平ビット列を構成する1024個のビットのう
ち、1つのビットが“1”ならば、該水平ビット列を、
該“1”であるビットの位置を示すビット列(一例とし
て10ビットとする)を“10”の後に連結したビット
列に符号化する。 水平ビット列を構成する1024個のビットのう
ち、2つのビットが“1”ならば、該水平ビット列を、
該“1”であるビットの位置を示すビット列(一例とし
て10ビット×2とする)を“110”の後に連結した
ビット列に符号化する。 水平ビット列を構成する1024個のビットのう
ち、3つ以上のビットが“1”ならば、該水平ビット列
を“111”の後に連結する。
【0023】また、可逆符号化部150は、第(j+
1)MSBからLSBまでの水平ビット列を、それぞれ
符号化する。この場合、可逆符号化部150は、該水平
ビット列を、上記〜の方法で符号化してもよいし、
または、各誤差信号毎に(即ち、図6の垂直方向に)結
合し直した後、一般的によく知られた符号化方法を用い
て、該誤差信号単位で符号化してもよい。
【0024】「以上の可逆圧縮符号化によると、MSB
が“1”であるディジタル入力信号が多くても、該ディ
ジタル入力信号に対応する誤差信号の振幅が20〔d
B〕小さくなると、誤差信号のMSB〜第3MSBには
“1”が殆どない」ということが、図6からも期待でき
る。この場合、上記ならびかえを行うことによって、該
ならびかえを行わない場合と比較して、誤差信号のビッ
ト数の約3/16を削減できることになる。
【0025】なお、可逆符号化部150は、上記の符号
化方法以外にも、連続する系列がある場合や頻繁に出現
する系列がある場合を利用した可逆圧縮符号化を行って
もよい。ハフマン符号化や算術符号化などのエントロピ
ィ符号化がその例である。また、ならびかえ部160の
出力に、テキスト等を可逆に圧縮するユニバーサル符号
化を適用することでも圧縮効率が改善される。
【0026】以上の処理によって、図4に示される符号
化装置は、非可逆量子化部120からの非可逆圧縮符号
I(n)と可逆符号化部150からの可逆圧縮符号I
(e)とを出力する。
【0027】これに対して、図4に示される復号化装置
では、可逆復号化部210が、可逆圧縮符号I(e)を
復号化する。そして、ならびかえ部220が、ならびか
え部160と逆の処理を行うことによって、誤差信号を
フレーム単位で順次出力する。また、逆量子化部230
が、非可逆圧縮符号I(n)を復号化する。次に、加算
部240が、逆量子化部230の出力とならびかえ部2
30の出力とを加算する。最後に、フレーム合成部25
0が、加算部240の出力を順次連結することによっ
て、元のディジタル入力信号系列を再生する。以上の処
理によって、該ディジタル入力信号系列が、出力端子2
60から出力される。
【0028】図4に示される符号化装置における非可逆
量子化部120は、例えば、変換符号化法にて構成する
ことができる。この変換符号化法は、例えば、特開平8
−44399号公報に示されている。この例を図7を参
照して簡単に述べる。フレーム分割部14が、フレーム
分割部110の出力から、Nサンプル毎に、過去の2N
サンプルを抽出する。この2Nサンプルからなる系列
は、重ね合わせ直交変換(LOT:Lapped Orthogonal
Transform )処理用フレームである。時間窓掛部15
が、このLOT処理用フレームに時間窓を掛ける。時間
窓掛部15の出力は、一方では、重ね合わせ直交変換の
一種であるN次のMDCT(Modified Discrete Cosine
Transform:変形離散コサイン変換)部16によって、
周波数領域係数に変形離散コサイン変換される。時間窓
掛部15の出力は、他方では、線形予測分析部17によ
って線形予測分析される。その結果、P次の予測係数α
0 ,…,αP が求められる。量子化部18が、この
予測係数α0 ,…,αP を、例えばLSPパラメー
タあるいはkパラメータに変換してから量子化すること
によって、スペクトラム概形を示すインデックスIP
を得る。ここで、「スペクトラム概形(spectrum envel
ope) 」は、MDCT係数の振幅の包絡を意味する。
【0029】スペクトラム概形計算部21が、予測係数
α0 ,…,αP のスペクトラム概形を求める。正規
化部22が、MDCT部16からのスペクトラム振幅
を、上記スペクトラム概形で各対応サンプルごとに除算
する(即ち、正規化する)ことによって、現フレームF
の残差係数R(F)を得る。ここで、「残差係数(resi
dual coefficient)」は、スペクトル概形で平坦化され
たMDCT係数を意味する。重み計算部24が、スペク
トラム概形計算部21からのスペクトラム概形と残差概
形計算部23からの残差係数概形ER (F)とを各対
応サンプルごとに掛け合わせることによって、重み付け
係数W1 ,…,WN (ベクトルWで表す)を得る。
ここで、「残差係数概形(envelope of residual coeff
icient)」は、残差係数を周波数軸においてさらに細か
く分析した概形を意味する。そして、重み計算部24
は、該重み付け係数Wを量子化部25へ供給する。
【0030】残差概形正規化部26が、正規化部22か
らの現フレームFの残差係数R(F)を残差係数概形計
算部23からの残差係数概形で除算する(即ち、正規化
する)ことによって、微細構造係数を得る。ここで、
「微細構造係数(fine structure coefficient)」は、
平坦化されたMDCT係数を残差係数概形によって更に
平坦化したMDCT係数を意味する。パワー正規化部2
7が、現フレームの微細構造係数を、その振幅の平均値
またはパワーの平均値の平方根である正規化ゲインg
(F)で割算(即ち、正規化)し、その結果を正規化微
細構造係数X(F)=(x1 ,…,xN )として量
子化部25へ供給する。パワー正規化部27は、上記正
規化ゲインg(F)を逆正規化部31に与える。また、
パワー正規化部27は、上記正規化ゲインg(F)を量
子化し、その結果をインデックスIGとして出力する。
【0031】量子化部25が、正規化微細構造係数X
(F)に対し重み付け係数Wによって重み付けを行った
後、ベクトル量子化することによって、量子化小系列C
(m)を得る。ここで、量子化小系列C(m)は、M個
のベクトルC(m1 ),C(m2 ),…,C(mM
)を構成する要素系列である。逆正規化部31が、量
子化小系列C(m)を、パワー正規化部27からの正規
化ゲインg(F)によって逆正規化し、更に、残差概形
計算部23からの残差係数概形を乗算することによっ
て、量子化残差係数Rq(F)を再生する。残差概形計
算部23が、量子化残差係数Rq(F)の概形を求め
る。
【0032】線形予測係数の量子化値を示すインデック
スIP と、微細構造係数のパワー正規化利得の量子化
値を示すインデックスIG と、微細構造係数の量子化
値を示すインデックスIm とが、非可逆圧縮符号I
(n)として、非可逆量子化部120から出力される。
【0033】逆量子化部130においては、インデック
スIm に対応した正規化微細構造係数とインデックス
IG と対応した正規化ゲインとが、それぞれ、パワー
逆正規化部53に入力される。パワー逆正規化部53
は、正規化微細構造係数を正規化ゲインによって逆正規
化することによって、微細構造係数を得る。残差概形逆
正規化部54が、残差概形計算部55からの残差概形E
R を徴細構造係数に乗算する(即ち、逆正規化する)
ことによって、残差係数Rq(F) を再生する。残差概
形計算部55が、この再生された残差係数Rq(F) の
概形を、非可逆量子化部120の残差概形計算部23と
同じ方法で計算する。
【0034】一方、逆正規化部57が、スペクトラム概
形計算部21からのスペクトラム概形を残差概形逆正規
化部54からの残差係数Rq(F) に乗算する(即ち、
逆正規化する)ことによって、周波数領域係数を再生す
る。逆MDCT部58が、上記周波数領域係数を、フレ
ーム毎にN次の逆変形離散コサイン変換することによっ
て、2Nサンプルの時間領域信号(以下「逆LOT処理
用フレーム」と称する)に変換する。窓掛部59が、こ
の時間領域信号に、フレームごとに時間窓を掛ける。フ
レーム重ね合わせ部61が、窓掛部59の出力(2Nサ
ンプルの逆LOT処理用現フレーム)の前半Nサンプル
と1つ前のフレームの後半Nサンプルとを互いに加算
し、その結果得られたNサンプルを、現フレームの逆量
子化信号として、滅算部140に出力する。
【0035】また、非可逆量子化部120の例として、
周波数領域で分割し階層的に符号化する構成を、図8を
参照して簡単に述べる。この構成は、特闘平8−263
096号公報に示されている。フレーム分割部110か
らの原音入力信号21は、最高周波数がf4 であり、
標本化周波数が2f4 である。第1帯域選択手段であ
る第1サンプルレート変換器221 が、原音入力信号
21から、最高周波数f1 かつ標本化周波数2f1
(但しf1 <f2 <f3 <f4 )の第1帯域信
号231 を取り出す。第1符号器241 が、第1帯
域信号231を、第1符号C1 に符号化する。第1復
号器251 が、第1符号C1 を、最高周波数f1
かつ標本化周波数2f1 の復号信号121 に復号化
する。第1サンプルレート変換器261 が、復号信号
121 を、最高周波数f2かつ標本化周波数2f2
の第1変換復号信号に変換する。一方、第2帯域選択手
段であるサンプルレート変換器222 が、原音入力信
号21から、最高周波数f2 かつ標本化周波数が2f
2 の第2帯域信号232 を取り出す。第2差回路2
82 が、第2帯域信号232 から第1変換復号信号
を減算することによって、第2差信号292 を得る。
第2符号器242 が、第2差信号292 を、第2符
号C2 に符号化する。
【0036】以下同様の処理を行う。ここでは、第3符
号C3 を得る処理を、i=3(i=2,3,…,n、
この例では4まで)を例として説明する。第i−1(=
第2)復号器25i−1 (252 )が、第i−1
(=第2)符号Ci−1 (=C2 )を、最高周波数
fi−1 (=f2 )かつ標本化周波数2fi−1
(=2f2 )の第i−1(=第2)復号信号に復号化
する。加算器60i−1(=602 )が、第i−1
(=第2)復号信号と第i−2(=第1)変換復号信号
とを加算することによって、第i−1(第2)和信号を
得る。第i−1(=第2)サンプルレート変換器26i
−1 (=262 )が、第i−1(第2)和信号を、
最高周波数fi (=f3 )かつ標本化周波数2fi
(=2f3 )の第i−1(=第2)変換復号信号に
変換する。一方、第i(=第3)帯域選択手段であるサ
ンプルレート変換器22i (=223 )が、原音入
力信号21から、最高周波数fi (=f3 )かつ標
本化周波数2fi (=2f3 )の第i(=第3)帯
域信号23i (=233 )を取り出す。第i(=第
3)差回路28i (283 )が、第i(=第3)帯
域信号23i (=233 )から第i−1(=第2)
変換復号信号を滅算することによって、第i(=第3)
差信号293 を得る。第i(=第3)符号器24i
(=243 )が、第i(=第3)差信号293 を第
i(=第3)符号Ci (=C3 )に符号化する。な
お、第i−1(=第2)復号器25i−1 (=252
)と加算器60i−1 (=602 )と第i−1
(=第2)サンプルレート変換器26i−1 (=26
2 )とは、第i−1(=第2)復号化手段40i−1
(=402 )を構成する。但し、第1復号化手段4
01 では、第i−2層が存在しないので、加算器60
0 は省略される。また、最上位層の帯域信号、この例
では第i+1(=第4)帯域信号234 は最高周波数
f4 の信号であるので、第i+1帯域選択手段である
サンプルレート変換器224 は省略される。
【0037】図8に示される非可逆量子化部120は、
入力信号帯域をn区間に分割して符号化する場合に適用
できる。第1〜第n(=第4)符号C1 〜Cn (=
C4)は、多重化回路において、フレームごとに多重化
された後、非可逆符号P(n)として出力される。この
場合、多重化回路は、第1〜第i符号のいずれかを選択
して出力するように構成される。第i符号器24i
(i=1〜n:但し、図8ではn=4)は、iが大きく
なるにつれて圧縮率が小さくなるように設定されると、
広帯域、高品質の符号化が可能となる。これを満たすな
らば、上記符号器の符号化方法は、例えば、全て変換符
号化法であってもよい。
【0038】第1〜第n符号器241 〜244 の符
号化法としてはCELP符号化法や変換符号化法などが
使用でき、第1〜第n符号器241 〜244 は、同
一の符号化法を使用してもよいし、互いに異なる符号化
法を使用してもよい。図8に示される非可逆量子化部1
20を用いた場合における逆量子化部130の概略を図
9を参照して述べる。図9は、n=4の場合、つまり、
符号列Cが第l〜第4符号C1 〜C4 からなる場合
である。符号分離手段56が、符号列Cを、第l〜第4
符号Cl 〜C4 に分離する。そして、第1符号C1
が第1復号器571 へ供給され、第2符号C2 が
第2復号器572 へ供給され、第3符号C3 が第3
復号器573 へ供給され、第4符号C4 が第4復号
器574へ供給される。第1復号器571 は、第1符
号C1 を、第1復号信号581 に復号化する。第1
復号信号581 は、第1復号化出力631 として第
1サンプルレート変換器591 に入力される。第1サ
ンプルレート変換器591 は、第1復号化出力631
を、標本化周波数2f2 の第1変換復号信号611
に変換する。一方、第2復号器572 は、第2符号
C2 を、第2復号信号582 に復号化する。第2加
算器622 が、第1変換復号信号611と第2復号信
号582 とを加算することによって、第2復号化出力
632を得る。第2サンプルレート変換器592 が、
第2復号化出力632 を、標本化周波数2f3 の第
2変換復号信号612 に変換する。以下、i=3の場
合について一般化して説明すると、第i(=第3)復号
器57i (=573)が、第i(=第3)符号Ci
(=C3 )を、第i(=第3)復号信号58i (=
583 )に復号化する。第i(=第3)加算器62i
(=623)が、第i−1(=第2)変換復号信号6
1i−1 (=612 )と第i(=第3)復号信号5
8i (=583 )とを加算することによって、第i
(=第3)復号化出力63i (=633 )を得る。
第i(=第3)サンプルレート変換器59i (=59
3 )が、第i(=第3)復号化出力63i (=63
3 )を、標本化周波数2fi+1 (=2f4 )の
第i(=第3)変換復号信号61i (=613 )に
変換する。第i+1(=第4)復号器57i+1(=5
74 )が、第i+1(=第4)符号Ci+1 (=C
4 )を、第i+1(=第4)復号信号58i+1
(=584 )に復号化する。第i+1(=第4)加算
器62i+1 (=624 )が、第i(=第3)変換
復号信号61i (=613 )と第i+1(=第4)
復号信号58i+1 (=584)とを加算することに
よって、第i+1(=第4)復号化出力63i+1
(=634 )を得る。第i+1(=第4)復号化出力
63i+1 (=634 )は、量子化信号として、減
算部140へ供給される。
【0039】次に、第2実施形態の実験結果を図10及
び図11に示す。44.1kHzでサンプリングした3
つの異なるステレオオーディオ信号と、16kHzでサ
ンプリングした3つの異なるモノラルオーディオ信号と
について実験を行った。非可逆量子化部120として、
ISO/IEC MPEG−4スケーラブルプロファイ
ルにおけるTwin VQを使用した。非可逆量子化部12
0の圧縮単位ビットレートは、44.1kHzに対して
は16kbit/s/chであり、16kHzに対して
は8kbit/sである。この量子化器を繰り返し使用
することによって、MPEG圧縮信号のデータレートと
誤差信号のデータレートとの和が小さくなるようにし
た。その結果、量子化ビットレートは、44.1kHz
に対しては原信号の1/44に減少し、16kHzに対
しては1/32に減少した。トータルファイルサイズの
百分率(%)は、誤差信号のファイルサイズと圧縮MP
EGビットストリームのサイズとの和である。図10及
び図11に示されるトータルファイルサイズは、原信号
サイズが約70〜50%に滅少され得ることを示してい
る。非可逆量子化部120において、原信号ファイルサ
イズを約1/10に圧縮した時、トータルファイルサイ
ズが最小になっていることがわかる。また、44.1k
Hzステレオの方が、16kHzモノラルよりも、圧縮
率が若干よい。
【0040】§3.第3実施形態 図12は、この発明の第3実施形態による符号化装置お
よび復号化装置の構成例を示すブロック図である。図1
2において、図1および図4の各部に対応する部分には
同一の符号を付け、その説明を省略する。図12に示さ
れる装置は、選択部270および切換部280によっ
て、第1実施形態による装置(図1参照)に等価な構成
または第2実施形態による装置(図4参照)に等価な構
成のいずれかに切り換えられる。
【0041】即ち、符号化装置において、選択部270
は、ディジタル入力信号をフレーム分割部110からフ
レーム単位で入力され、かつ、該ディジタル入力信号に
対応する誤差信号を減算部140からフレーム単位で入
力される。そして、選択部270は、該ディジタル入力
信号と該誤差信号とのいずれかを、フレーム単位で選択
し出力する。また、選択部270は、各出力毎に(即
ち、各フレーム毎に)、該出力がディジタル入力信号ま
たは誤差信号のいずれであるのかを示す選択情報を生成
し、該出力に付加する。なお、選択情報は、該選択部2
70の出力に付加されるのではなく、該選択部270の
出力に同期して、別途、切換部280へ送られてもよ
い。以下、選択部270の出力は、第1実施形態および
第2実施形態で説明された処理(即ち、ならびかえ→可
逆符号化→可逆復号化→逆ならびかえ)を施される。そ
の結果、選択部270の出力とまったく同じ信号が、フ
レーム単位で、ならびかえ部220から出力される。
【0042】一方、復号化装置において、切換部280
は、ならびかえ部220の出力から選択情報を抽出す
る。なお、選択情報は、ならびかえ部220の出力に同
期して、選択部270から受け取られてもよい。そし
て、「ならびかえ部220の出力がディジタル入力信号
である」ということを選択情報が示すならば、切換部2
80は、該出力をフレーム合成部250へそのまま送
る。以下、切換部280の出力は、第1実施形態で説明
された処理(フレーム合成→再生信号出力)を施され
る。一方、「ならびかえ部220の出力が誤差信号であ
る」ということを選択情報が示すならば、切換部280
は、該出力をフレーム加算部240へ送る。以下、切換
部280の出力は、第2実施形態で説明された処理(逆
量子化部230の出力との加算→フレーム合成→再生信
号出力)を施される。
【0043】§4.第4実施形態 第4実施形態を説明する前に、該実施形態が解決すべき
課題について説明する。第2実施形態や第3実施形態の
非可逆圧縮部分(即ち、非可逆量子化部120,逆量子
化部130,逆量子化部230)では、既知の圧縮フォ
ーマットや復号器がそのまま使用される場合がある。但
し、この場合、符号化装置と復号化装置とが異なるプラ
ットフォーム上で実現されていると、誤差信号生成のた
めに使用される局部再生信号(即ち、逆量子化部130
の出力)と実際の逆量子化信号(即ち、逆量子化部23
0の出力)とが完全には一致しないことが生じる。例え
ば、MPEGオーディオの標準規格を例にとると、ディ
ジタル入力信号が16ビットの場合、符号器と復号器と
の相互接続試験用の参照標準出力信号と復号器の実際の
出力信号との差異は“±1”(即ち、LSBが一致しな
い程度の誤差)に収まることが保障されているが、それ
でも、完全に一致するとは限らない。このように逆量子
化部130の出力と逆量子化部230の出力とが一致し
ない場合、逆量子化部130の出力に基づいて生成され
た誤差信号を(加算器240で)逆量子化部230の出
力に加算しても、元のディジタル入力信号が歪み無く再
生されるとは限らない。
【0044】そこで、第4実施形態では、逆量子化部1
30の出力と逆量子化部230の出力との差異に基づく
ビット数(仮に、tビットとする)だけディジタル入力
信号の振幅の絶対値部分を上位へ算術シフトし、この算
術シフトされたディジタル入力信号を非可逆量子化す
る。そして、非可逆量子化されたディジタル入力信号を
(逆量子化部130または逆量子化部230で)逆量子
化した後に、該逆量子化された信号の振幅の絶対値部分
を下位方向へtビット算術シフトする(即ち、2t で
除算する)。これによって、逆量子化部130の出力と
逆量子化部230の出力とが一致することになる。
【0045】なお、MPEGオーディオ符号化の場合、
逆量子化部130の出力および逆量子化部230の出力
は、元のディジタル入力信号と比較して、それぞれ±1
の誤差を含む。その結果、逆量子化部130の出力と逆
量子化部230の出力との差異は、一方が“+1”であ
り、他方が“−1”である場合に、最大値“±2”とな
る。そこで、本実施形態では、この差異の最大値をディ
ジタル入力信号から除去するために、t=3ビットと設
定し、ディジタル入力信号を3ビット算術シフトする。
なお、当然のことながら、上記tの値は、t=3には限
定されず、上述したように、逆量子化部130の出力と
逆量子化部230の出力との差異に基づいて決定され
る。
【0046】図13は、この発明の第4実施形態による
符号化装置および復号化装置の構成例を示すブロック図
である。図13において、図1,4,12の各部に対応
する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0047】なお、図13では、フレーム分割部110
へのディジタル入力信号と、フレーム合成部250から
の再生出力信号と、非可逆量子化部120,逆量子化部
130,逆量子化部230で処理される信号とは2の補
数表現で表され、それ以外の信号は符号絶対値表現で表
される。故に、2の補数表現から符号絶対値表現への変
換、および、符号絶対値表現から2の補数表現への変換
が、(図13には記載されていないが)適宜行われてい
るものとする。
【0048】図13に示される符号化装置では、まず、
フレーム分割部110が、ディジタル入力信号系列を、
フレーム単位に順次分割する。ビットシフト部290
が、各ディジタル入力信号の振幅の絶対値部分を、上位
方向へtビット算術シフトし、かつ、該絶対値部分の下
位tビットを“0”とする。非可逆量子化部120が、
ビットシフト部290の出力を、非可逆圧縮符号化す
る。逆量子化部130が、非可逆量子化部120の出力
を逆量子化することによって、局部再生信号を生成す
る。ビットシフト部300が、該局部再生信号の振幅の
絶対値部分の下位tビットを四捨五入した後、下位方向
へtビット算術シフトする。減算部140が、フレーム
分割部110の出力とビットシフト部300の出力との
誤差信号を求める。以下、ならびかえ部160および可
逆符号化部150が、上記誤差信号に対して、第2実施
形態のならびかえ部160および可逆符号化部150と
同じ処理を施す。これによって、可逆符号化部150
は、誤差信号の可逆圧縮符号を出力する。
【0049】一方、可逆符号化部310が、各ディジタ
ル入力信号の振幅の絶対値部分の上位tビットを、可逆
圧縮符号化する。各ディジタル入力信号は符号絶対値表
現で表されているので、この上位tビットは“0”であ
る場合が多い。故に、可逆符号化部310は、可逆符号
化部150と同じ符号化処理を行うことによって、圧縮
効率を上げることができる。
【0050】以上の処理によって、図13に示される符
号化装置は、非可逆量子化部120からの非可逆圧縮符
号と、可逆符号化部150からの(誤差信号の)可逆圧
縮符号と、可逆符号化部310からの(ディジタル入力
信号の上位tビットの)可逆圧縮符号とが出力される。
【0051】これに対して、図13に示される復号化装
置では、可逆復号化部210およびならびかえ部220
が、可逆符号化部150からの(誤差信号の)可逆圧縮
符号に対して、第2実施形態の可逆復号化部210およ
びならびかえ部220と同じ処理を施す。一方、逆量子
化部230が、非可逆量子化部120の出力を逆量子化
することによって、局部再生信号を生成する。ビットシ
フト部320が、該局部再生信号の振幅の絶対値部分の
下位tビットを四捨五入した後、下位方向へtビット算
術シフトする。加算部240が、ならびかえ部220の
出力とビットシフト部320の出力とを加算する。
【0052】一方、可逆復号化部330が、可逆符号化
部310の出力を可逆復号化することによって、元のデ
ィジタル入力信号の振幅の絶対値部分の上位tビット
を、フレーム単位で出力する。加算部340が、加算部
240の出力の上位ビット側に、可逆復号化部330の
出力を連結する。最後に、フレーム合成部250が、加
算部340の出力を順次連結することによって、元のデ
ィジタル入力信号系列を再生する。以上の処理によっ
て、該ディジタル入力信号系列が、出力端子260から
出力される。
【0053】§5.補足 上記各実施形態で示された各部の機能は、コンピュータ
にプログラムを解読実行させることによっても実現可能
である。
【0054】なお、図4,12,13に示される装置は
非可逆量子化手段を1種類しか具備していないが(即
ち、非可逆量子化部120,逆量子化部130,逆量子
化部230をそれぞれ1つしか具備していないが)、本
発明はこれには限定されず、複数種類の非可逆量子化方
法および複数の非可逆量子化条件を備え、その中から最
適な方法および条件(例えば、復号化装置が実行可能な
逆量子化に対応する方法および条件)を適宜(例えば、
フレーム毎に)選択するようにしてもよい。その場合、
第3実施形態では、選択された方法および条件を示す情
報は、選択情報に付加して復号化装置へ送ることも考え
られる。
【0055】
【発明の効果】この発明によれば、元のディジタル信号
を完全に復元でき、同時に、高い圧縮率を得ることがで
きる。また、フレーム単位で区切るので、同期ワードな
どを併用すれば、圧縮符号系列の途中からでも信号を完
全に再現することができる。また、音楽の原音ファイル
と圧縮符号ファイルとの両方をCD一ROMに記録して
おき、圧縮符号ファイルは無償で提供し、原音ファイル
は料金を払った人にのみ提供することが、従来から行わ
れている。本発明によれば、圧縮符号と誤差信号とを記
録しておき、圧縮符号は無償で提供し、料金を払った人
には圧縮符号と誤差信号とを提供することによって原音
を再生できるようにすることができる。このようにすれ
ば、圧縮符号と誤差信号との和のデータ量は、原音と圧
縮符号との和のデータ量より著しく少ないので、記憶容
量の小さい記憶媒体にも記録可能である。なお、非可逆
量子化および逆量子化における処理量が多いが、これら
の処理を高速に実行するハードウエア(例えば、MPE
G符号化/復号化プロセッサ)やソフトウェアが各種市
販されており安価に入手できるので、処理量の多さは問
題にはならない。
【0056】このように、本発明は、Twin VQ,MP
3,MPEG−4等の楽音圧縮符号化と組み合わせるこ
とによって、高効率の非可逆符号化と歪みのない可逆符
号化とを無駄なく共存させることができる。そのため、
本発明は、特に、楽音信号を蓄積したり伝送する際に有
効であり、音楽のネットワーク配信や携帯型音楽鑑賞機
器などを含む広い用途へ適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態による符号化装置お
よび復号化装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】 第1実施形態におけるならびかえ部160の
処理の一例を示す説明図である。
【図3】 第1実施形態におけるならびかえ部160の
出力の一例を示す説明図である。
【図4】 この発明の第2実施形態による符号化装置お
よび復号化装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】 第2実施形態におけるならびかえ部160の
処理の一例を示す説明図である。
【図6】 第2実施形態におけるならびかえ部160の
出力の一例を示す説明図である。
【図7】 変換符号化法を用いた非可逆量子化部120
とその逆量子化部130との具体的構成例を示すブロッ
ク図である。
【図8】 階層符号化法を用いた非可逆量子化部120
の具体的構成例を示すブロック図である。
【図9】 図8に示される非可逆量子化部120に対応
する逆量子化部130の具体的構成例を示すブロック図
である。
【図10】 第2実施形態の実験結果を示す説明図であ
る。
【図11】 第2実施形態の実験結果を示す説明図であ
る。
【図12】 この発明の第3実施形態による符号化装置
および復号化装置の構成例を示すブロック図である。
【図13】 この発明の第4実施形態による符号化装置
および復号化装置の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
110……フレーム分割部 120……非可逆量子化部 130,230……逆量子化部 140……減算部 150,310……可逆符号化部 160,220……ならびかえ部 210,330……可逆復号化部 240,340……加算部 250……フレーム合成部 270……選択部 280……切換部 290,300,320……ビットシフト部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神 明夫 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 森 岳至 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 千喜良 和明 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル入力信号をフレーム毎に符号
    絶対値表現のビット列に変換する過程と、 前記ビット列を個々のビットに分解する過程と、 分解によって生じたビットを、少なくとも1つのビット
    位置毎に、時刻順に連結する過程と、 連結によって得られた各ビット列を可逆符号化する過程
    とを有することを特徴とする可逆符号化方法。
  2. 【請求項2】 可逆符号化系列をフレーム毎に可逆復号
    化する過程と、 可逆復号化によって得られた各ビット列を個々のビット
    に分解する過程と、 各ビットを同一時刻毎にビット位置順に連結する過程
    と、 連結によって得られたフレームを順次連結する過程とを
    有することを特徴とする可逆復号化方法。
  3. 【請求項3】 ディジタル入力信号をフレーム毎に非可
    逆量子化することによって符号系列を生成する過程と、 前記符号系列をフレーム毎に量子化することによって量
    子化信号を生成する過程と、 前記入力信号と前記量子化信号との誤差信号を算出する
    過程と、 前記誤差信号の振幅値を2進表示してビットごとに分解
    する過程と、 前記2進表示分解信号の隣接するサンプルを時刻順につ
    なげることによって時系列を生成する過程と、 前記時系列を可逆圧縮することによって可逆圧縮化系列
    を生成する過程とを有することを特徴とする可逆符号化
    方法。
  4. 【請求項4】 ディジタル入力信号をフレーム毎に非可
    逆量子化することによって符号系列を生成する過程と、 前記符号系列をフレーム毎に量子化することによって量
    子化信号を生成する過程と、 前記入力信号と前記量子化信号との誤差信号を算出する
    過程と、 前記ディジタル入力信号と前記誤差信号とのいずれかを
    選択出力する過程と、 選択出力された信号の振幅値を2進表示してビットごと
    に分解する過程と、 前記2進表示分解信号の隣接するサンプルを時刻順につ
    なげることによって時系列を生成する過程と、 前記時系列を可逆圧縮することによって可逆圧縮化系列
    を生成する過程とを有することを特徴とする可逆符号化
    方法。
  5. 【請求項5】 ディジタル入力信号の上位tビットを可
    逆圧縮することによって可逆圧縮化系列を生成する過程
    と、 前記ディジタル入力信号の残りのビットを上位方向へt
    ビット算術シフトする過程と、 上位方向へtビット算術シフトされたディジタル入力信
    号をフレーム毎に非可逆量子化することによって符号系
    列を生成する過程と、 前記符号系列をフレーム毎に逆量子化することによって
    逆量子化信号を生成する過程と、 前記逆量子化信号の振幅の絶対値部分の下位tビットを
    四捨五入する過程と、 四捨五入された逆量子化信号を下位方向へtビット算術
    シフトする過程と、 前記入力信号と下位方向へtビット算術シフトされた前
    記逆量子化信号との誤差信号を算出する過程と、 前記誤差信号の振幅値を2進表示してビットごとに分解
    する過程と、 前記2進表示分解信号の隣接するサンプルを時刻順につ
    なげることによって時系列を生成する過程と、 前記時系列を可逆圧縮することによって可逆圧縮化系列
    を生成する過程とを有することを特徴とする可逆符号化
    方法。
  6. 【請求項6】 前記符号系列を生成する過程は、複数種
    類の非可逆量子化方法の中から1つの方法を選択し、選
    択された方法で非可逆量子化を行うことを特徴とする請
    求項3から請求項5のいずれかに記載の可逆符号化方
    法。
  7. 【請求項7】 前記符号系列を生成する過程は、前記入
    力信号を変換符号化方法により符号化することによって
    前記符号系列を得る過程であることを特徴とする請求項
    3から請求項5のいずれかに記載の可逆符号化方法。
  8. 【請求項8】 前記符号系列を生成する過程は、前記入
    力信号を周波数f1,f2 ,…,fn−1 (f1
    <f2 <…<fn−1 <fn ;fnは前記入力信
    号の最高周波数)のn個の区分(nは2以上の整数)に
    分割して符号化する過程であって、 前記入力信号から周波数がf1 以下の第1帯域信号を
    選出する第1帯域選択過程と、 前記第1帯域信号を第1符号化方法で符号化することに
    よって第1符号を生成する第1符号化過程と、 第1−i以下の各符号(i=2,3,…,n)から周波
    数fi−1 以下の第i−1復号信号を得る第i−1帯
    域復号化過程と、 前記入力信号から周波数がfi 以下の第i帯域信号を
    選出する第i帯域選択過程と、 前記第i帯域信号から前記第i−1復号信号を差し引く
    ことによって第i差信号を得る第i差過程と、 前記第i差信号を第i符号化方法で符号化することによ
    って第i符号を生成する第i符号化過程と、 前記第n以下の各符号(i=2,3,…,n)から最高
    周波数fn 以下の第n復号信号を得ることによって前
    記量子化信号を得る過程とを有することを特徴とする請
    求項3から請求項5のいずれかに記載の可逆符号化方
    法。
  9. 【請求項9】 前記第i符号化方法(i=1,2,…,
    n)は何れも変換符号化方法であることを特徴とする請
    求項8記載の可逆符号化方法。
  10. 【請求項10】 符号系列と可逆圧縮系列とが入力され
    てディジタル信号を復号化する方法であって、 前記可逆圧縮系列をフレームごとに可逆復号することに
    よって変換時系列を生成する過程と、 前記変換時系列をフレーム長ごとに先頭ビットを揃えて
    並列にならべて、その並列にならべた同一番目のビット
    によりそれぞれサンプルを構成するサンプル系列を時系
    列として生成する過程と、 前記符号系列を量子化信号に復号する過程と、 前記時系列と前記量子化信号を加算することによって前
    記ディジタル信号を生成する過程と、 を有する可逆復号化方法。
  11. 【請求項11】 符号系列と可逆圧縮系列とが入力され
    てディジタル信号を復号化する方法であって、 前記可逆圧縮系列をフレームごとに可逆復号することに
    よって変換時系列を生成する過程と、 前記変換時系列をフレーム長ごとに先頭ビットを揃えて
    並列にならべて、その並列にならべた同一番目のビット
    によりそれぞれサンプルを構成するサンプル系列を時系
    列として生成する過程と、 前記符号系列を量子化信号に復号する過程と、 前記時系列と前記量子化信号を加算することによって前
    記ディジタル信号を生成する過程と、 前記ディジタル信号を生成する過程を実行する代わり
    に、前記時系列をそのままデジタル信号とすることを実
    行する過程とを有する可逆復号化方法。
  12. 【請求項12】 符号系列と第1の可逆圧縮系列と第2
    の可逆圧縮系列とが入力されてディジタル信号を復号化
    する方法であって、 前記第1の可逆圧縮系列をフレームごとに可逆復号する
    ことによって変換時系列を生成する過程と、 前記変換時系列をフレーム長ごとに先頭ビットを揃えて
    並列にならべて、その並列にならべた同一番目のビット
    によりそれぞれサンプルを構成するサンプル系列を時系
    列として生成する過程と、 前記符号系列を下位方向へtビット算術シフトする過程
    と、 下位方向へtビット算術シフトされた前記符号系列を量
    子化信号に復号する過程と、 前記時系列と前記量子化信号とを加算する過程と、 前記第2の可逆圧縮系列をフレームごとに可逆復号する
    過程と、 可逆復号された前記第2の可逆圧縮系列を、前記時系列
    と前記量子化信号との加算結果の上位ビット側に連結す
    る過程とを有する可逆復号化方法。
  13. 【請求項13】 前記符号系列を量子化信号に復号する
    過程は、複数種類の逆量子化方法の中から1つの方法を
    選択し、選択された方法で復号することを特徴とする請
    求項10から請求項12のいずれかに記載の可逆復号化
    方法。
  14. 【請求項14】 前記量子化信号を復号する過程は、前
    記入力符号系列を変換復号化方法により復号することに
    よって前記量子化信号を得る過程であることを特徴とす
    る請求項10から請求項12のいずれかに記載の可逆復
    号化方法。
  15. 【請求項15】 前記量子化信号を復号する過程は、前
    記入力符号系列を第1乃至第m符号(mは2以上の自然
    数)に分離する過程と、 前記第i符号(i=1,2,…,m)を第i復号化方法
    により復号することによって、周波数がfi 以下の第
    i復号信号を生成する第i復号過程と、 前記第1復号信号乃至第m復号信号を加算することによ
    って前記量子化信号を生成する過程とを有することを特
    徴とする請求項10から請求項12のいずれかに記載の
    可逆復号化方法。
  16. 【請求項16】 前記第i復号化方法(i=1,2,
    …,m)は何れも変換復号化方法であることを特徴とす
    る請求項15記載の可逆復号化方法。
  17. 【請求項17】 ディジタル入力信号をフレーム毎に符
    号絶対値表現のビット列に変換する手段と、 前記ビット列を個々のビットに分解する手段と、 分解によって生じたビットを、少なくとも1つのビット
    位置毎に、時刻順に連結する手段と、 連結によって得られた各ビット列を可逆符号化する手段
    とを有することを特徴とする可逆符号化装置。
  18. 【請求項18】 可逆符号化系列をフレーム毎に可逆復
    号化する手段と、 可逆復号化によって得られた各ビット列を個々のビット
    に分解する手段と、 各ビットを同一時刻毎にビット位置順に連結する手段
    と、 連結によって得られたフレームを順次連結する手段とを
    有することを特徴とする可逆復号化装置。
  19. 【請求項19】 ディジタル入力信号をフレーム毎に非
    可逆量子化することによって符号系列を生成する手段
    と、 前記符号系列をフレーム毎に量子化することによって量
    子化信号を生成する手段と、 前記入力信号と前記量子化信号との誤差信号を算出する
    手段と、 前記誤差信号の振幅値を2進表示してビットごとに分解
    する手段と、 前記2進表示分解信号の隣接するサンプルを時刻順につ
    なげることによって時系列を生成する手段と、 前記時系列を可逆圧縮することによって可逆圧縮化系列
    を生成する手段とを有することを特徴とする可逆符号化
    装置。
  20. 【請求項20】 ディジタル入力信号をフレーム毎に非
    可逆量子化することによって符号系列を生成する手段
    と、 前記符号系列をフレーム毎に量子化することによって量
    子化信号を生成する手段と、 前記入力信号と前記量子化信号との誤差信号を算出する
    手段と、 前記ディジタル入力信号と前記誤差信号とのいずれかを
    選択出力する手段と、 選択出力された信号の振幅値を2進表示してビットごと
    に分解する手段と、 前記2進表示分解信号の隣接するサンプルを時刻順につ
    なげることによって時系列を生成する手段と、 前記時系列を可逆圧縮することによって可逆圧縮化系列
    を生成する手段とを有することを特徴とする可逆符号化
    装置。
  21. 【請求項21】 ディジタル入力信号の上位tビットを
    可逆圧縮することによって可逆圧縮化系列を生成する手
    段と、 前記ディジタル入力信号の残りのビットを上位方向へt
    ビット算術シフトする手段と、 上位方向へtビット算術シフトされたディジタル入力信
    号をフレーム毎に非可逆量子化することによって符号系
    列を生成する手段と、 前記符号系列をフレーム毎に逆量子化することによって
    逆量子化信号を生成する手段と、 前記逆量子化信号の振幅の絶対値部分の下位tビットを
    四捨五入する手段と、 四捨五入された逆量子化信号を下位方向へtビット算術
    シフトする手段と、 前記入力信号と下位方向へtビット算術シフトされた前
    記逆量子化信号との誤差信号を算出する手段と、 前記誤差信号の振幅値を2進表示してビットごとに分解
    する手段と、 前記2進表示分解信号の隣接するサンプルを時刻順につ
    なげることによって時系列を生成する手段と、 前記時系列を可逆圧縮することによって可逆圧縮化系列
    を生成する手段とを有することを特徴とする可逆符号化
    装置。
  22. 【請求項22】 前記符号系列を生成する手段は、複数
    種類の非可逆量子化方法の中から1つの方法を選択し、
    選択された方法で非可逆量子化を行うことを特徴とする
    請求項19から請求項21のいずれかに記載の可逆符号
    化装置。
  23. 【請求項23】 前記符号系列を生成する手段は、前記
    入力信号を変換符号化方法により符号化することによっ
    て前記符号系列を得る手段であることを特徴とする請求
    項19から請求項21のいずれかに記載の可逆符号化装
    置。
  24. 【請求項24】 前記符号系列を生成する手段は、前記
    入力信号を周波数f1 ,f2 ,…,fn−1 (f
    1 <f2 <…<fn−1 <fn ;fn は前記
    入力信号の最高周波数)のn個の区分(nは2以上の整
    数)に分割して符号化する手段であって、 前記入力信号から周波数がf1 以下の第1帯域信号を
    選出する第1帯域選択手段と、 前記第1帯域信号を第1符号化方法で符号化することに
    よって第1符号を生成する第1符号化手段と、 第1−i以下の各符号(i=2,3,…,n)から周波
    数fi−1 以下の第i−1復号信号を得る第i−1帯
    域復号化手段と、 前記入力信号から周波数がfi 以下の第i帯域信号を
    選出する第i帯域選択手段と、 前記第i帯域信号から前記第i−1復号信号を差し引く
    ことによって第i差信号を得る第i差手段と、 前記第i差信号を第i符号化方法で符号化することによ
    って第i符号を生成する第i符号化手段と、 前記第n以下の各符号(i=2,3,…,n)から最高
    周波数fn 以下の第n復号信号を得ることによって前
    記量子化信号を得る手段とを有することを特徴とする請
    求項19から請求項21のいずれかに記載の可逆符号化
    装置。
  25. 【請求項25】 前記第i符号化方法(i=1,2,
    …,n)は何れも変換符号化方法であることを特徴とす
    る請求項24記載の可逆符号化装置。
  26. 【請求項26】 符号系列と可逆圧縮系列とが入力され
    てディジタル信号を復号化する装置であって、 前記可逆圧縮系列をフレームごとに可逆復号することに
    よって変換時系列を生成する手段と、 前記変換時系列をフレーム長ごとに先頭ビットを揃えて
    並列にならべて、その並列にならべた同一番目のビット
    によりそれぞれサンプルを構成するサンプル系列を時系
    列として生成する手段と、 前記符号系列を量子化信号に復号する手段と、 前記時系列と前記量子化信号を加算することによって前
    記ディジタル信号を生成する手段と、 を有する可逆復号化装置。
  27. 【請求項27】 符号系列と可逆圧縮系列とが入力され
    てディジタル信号を復号化する装置であって、 前記可逆圧縮系列をフレームごとに可逆復号することに
    よって変換時系列を生成する手段と、 前記変換時系列をフレーム長ごとに先頭ビットを揃えて
    並列にならべて、その並列にならべた同一番目のビット
    によりそれぞれサンプルを構成するサンプル系列を時系
    列として生成する手段と、 前記符号系列を量子化信号に復号する手段と、 前記時系列と前記量子化信号を加算することによって前
    記ディジタル信号を生成する手段と、 前記ディジタル信号を生成する手段を実行する代わり
    に、前記時系列をそのままデジタル信号とすることを実
    行する手段とを有する可逆復号化装置。
  28. 【請求項28】 符号系列と第1の可逆圧縮系列と第2
    の可逆圧縮系列とが入力されてディジタル信号を復号化
    する装置であって、 前記第1の可逆圧縮系列をフレームごとに可逆復号する
    ことによって変換時系列を生成する手段と、 前記変換時系列をフレーム長ごとに先頭ビットを揃えて
    並列にならべて、その並列にならべた同一番目のビット
    によりそれぞれサンプルを構成するサンプル系列を時系
    列として生成する手段と、 前記符号系列を下位方向へtビット算術シフトする手段
    と、 下位方向へtビット算術シフトされた前記符号系列を量
    子化信号に復号する手段と、 前記時系列と前記量子化信号とを加算する手段と、 前記第2の可逆圧縮系列をフレームごとに可逆復号する
    手段と、 可逆復号された前記第2の可逆圧縮系列を、前記時系列
    と前記量子化信号との加算結果の上位ビット側に連結す
    る手段とを有する可逆復号化装置。
  29. 【請求項29】 前記符号系列を量子化信号に復号する
    手段は、複数種類の逆量子化方法の中から1つの方法を
    選択し、選択された方法で復号することを特徴とする請
    求項26から請求項28のいずれかに記載の可逆復号化
    装置。
  30. 【請求項30】 前記量子化信号を復号する手段は、前
    記入力符号系列を変換復号化方法により復号することに
    よって前記量子化信号を得る手段であることを特徴とす
    る請求項26から請求項28のいずれかに記載の可逆復
    号化装置。
  31. 【請求項31】 前記量子化信号を復号する手段は、前
    記入力符号系列を第1乃至第m符号(mは2以上の自然
    数)に分離する手段と、 前記第i符号(i=1,2,…,m)を第i復号化方法
    により復号することによって、周波数がfi 以下の第
    i復号信号を生成する第i復号手段と、 前記第1復号信号乃至第m復号信号を加算することによ
    って前記量子化信号を生成する手段とを有することを特
    徴とする請求項26から請求項28のいずれかに記載の
    可逆復号化装置。
  32. 【請求項32】 前記第i復号化方法(i=1,2,
    …,m)は何れも変換復号化方法であることを特徴とす
    る請求項31記載の可逆復号化装置。
  33. 【請求項33】 請求項1,3〜9の何れかに記載の可
    逆符号化方法の各過程をコンピュータに実行させるプロ
    グラムを記録した記録媒体。
  34. 【請求項34】 請求項2,10〜16の何れかに記載
    の可逆復号化方法の各過程をコンピュータに実行させる
    プログラムを記録した記録媒体。
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