JP2001042243A - 画像表示装置及び光線走査装置 - Google Patents

画像表示装置及び光線走査装置

Info

Publication number
JP2001042243A
JP2001042243A JP11220998A JP22099899A JP2001042243A JP 2001042243 A JP2001042243 A JP 2001042243A JP 11220998 A JP11220998 A JP 11220998A JP 22099899 A JP22099899 A JP 22099899A JP 2001042243 A JP2001042243 A JP 2001042243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light beam
image display
optical system
light
deflecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11220998A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Suzuki
哲也 鈴木
Morio Hosoya
守男 細谷
Vasquez Y Montier Sergio
バスケス ワイ モンティエール セルジオ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP11220998A priority Critical patent/JP2001042243A/ja
Publication of JP2001042243A publication Critical patent/JP2001042243A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に静止画像を表示するために適した、構造
や制御が簡単で、正確に描画できる小型の画像表示装
置、およびそのための画像描画装置を提供する。 【解決手段】 光線を照射することにより画像形成が可
能な画像表示板5と、必要な光線を出力する光出力部1
と、光線を第1の面内で走査するように偏向させる偏向
装置21と、偏向装置に対して固定された光学系であっ
て画像表示板に対して平行に入射する光線を反射して画
像表示板に照射させる第1の光学系22と、偏向装置で
偏向された光線を光学距離を一定に保ちつつ第1光学系
に導く第2の光学系41,42,43,44とを有し、
偏向装置と第1光学系を画像表示板に対してほぼ平行に
移動するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像情報の表示状
態の保持機能を有する画像表示板上に画像を形成する画
像表示装置および光線走査装置に関し、特に静止画像表
示に適する画像表示装置および光線走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像情報を表示するディスプレイ
として、CRT、プラズマディスプレイ、液晶ディスプ
レイなどが使用されている。しかし、これら従来のディ
スプレイでは、表示解像度が100dpi以下になり、
使用条件下において人間の眼の最小分解能を満足させて
いない。このため、細かい文字などを表示した際に、ユ
ーザの視覚能力に負担をかけるという問題がある。ま
た、周辺照明環境との調節機能を持たないため、適切な
輝度を維持することができず、この点でも、ユーザの視
覚能力に負担をかけている。また、多くのディスプレイ
が、映画などの動画を自然に見せるため1秒間数〜数1
0フレームの速度で表示画面を描画し直しているため、
消費エネルギーが大きい。
【0003】しかし、新聞記事や辞書データを表示する
電子書籍、または近年急速に発達しているHTML(Hy
per Text Markup Language)文書などの静止画像を電気
的なディスプレイを介して閲覧したい場合も多い。文字
情報や静止画像の表示を行うディスプレイは、通常の印
刷物と同様の光学特性を持つことが理想である。印刷物
の光学特性としては、高反射率の白色散乱体、高いコン
トラストの文字表示能力、低い視野角依存性がある。印
刷対象に最も多く用いられる紙は、反射体であるため、
周辺照明の変化に応じて輝度が変化する自己調整機能が
ある。また、反射率も新聞紙で60%以上、コート紙で
は80%と高い。このため、明るい場所で見る場合に
は、輝度が高く、人間の視覚能力に対する負担が少な
い。さらに、印刷物の場合には、300〜600dpi
以上の高解像度で形成されるため、30〜60cmの至
近距離で直視しても、人間の視覚の最小分解能を越え連
続体として認識でき、この点でも視覚能力に負担が少な
い。なお、静止画像の表示を目的とする場合は動画にす
る必要がないので、従来のディスプレイにおける再描画
のエネルギーは無駄な消費ということになる。
【0004】印刷物並の高解像度を実現するディスプレ
イとして、IBM社が開発したチップ上の解像度が15
00dpiに達する液晶ライトバルブ方式ディスプレイ
がある(Paul M. Alt;Conference Record of the 1997
International Display Research Conference and Inte
rnational Workshop on LCD Technology and Emissive
Technology(1997),M-19 )。この液晶ライトバルブ方式
ではSiウェハー以上の大きさのディスプレイを作製す
ることができないため、投射型ディスプレイの素子とし
て利用できるが、直視型ディスプレイとして使用できな
い。また、周辺照明環境に対する自己調整機能を持た
ず、常に画像を再描画してエネルギーを消費するように
なっている。
【0005】特に、静止画像を表示するディスプレイで
は、反射型で輝度が高く、高解像度であって、表示情報
の書き換え時以外には画面のリフレッシュにエネルギー
を無駄に消費しないようなものが要求される。このよう
な要求を満たすものとして、液晶表示板にメモリ機能を
持たせることによりリフレッシュを不要とした反射型の
ディスプレイがある。例えば、M.Pfeifferらが教示し
たものは、印加電圧の選択によりコレステリック液晶の
フォーカルコニックモードの部分が白濁し、プレーナー
モードの部分が背部の可視光線吸収層で光線が吸収され
て暗色になって、高コントラストと高反射率を実現する
しかし、このディスプレイでは、高解像度を実現するた
め画素サイズを微細化する場合は、電極パネルも微細化
しなくてはならず、隣接する画素に対して電場の影響が
でてしまったり、加工コストが増加するという問題が生
じる。
【0006】なお、プロジェクターに用いる液晶表示板
には、特開平1−250926号公報に開示されたもの
のように、レーザでアドレスのできる液晶表示板を構成
することにより高解像度で高コントラストのディスプレ
イを提供できるようにしたものがある。また、電極の微
細加工を必要としないディスプレイとしては空間光変調
素子がある。このディスプレイは像情報を一括露光した
り、レーザーによる高精細描画により画像を形成するデ
ィスプレイであり、ディスプレイ全体が対向する一対の
電極で形成されているため微細加工が不要である。しか
し、これらのディスプレイを直視型にした場合には、液
晶に散乱されたペーパーホワイト光と散乱されないミラ
ー反射光を直視することになので、印刷物のようなモノ
クロ画像でなく鏡の上に白ペンキで文字を書いたような
画像となる。
【0007】本願出願者は既に特願平9−348177
号および特願平10−71890号により、反射型であ
りながら、高解像度の表示を可能とし、かつ製造が簡単
な画像表示装置を開示している。これらに開示した発明
は、加熱によって反射率および透過率の変化を伴う相転
移もしくは配向状態の変化を生じかつその状態を保持す
ることで画像情報が形成される画像記録層と可視光を吸
収する可視光吸収層を備えて画像情報の表示状態の保持
機能を有する画像表示板と、描画装置を組み込み、特に
静止画像の表示に適する画像表示装置である。開示した
画像表示装置は、画像表示板の画像記録層の表示させた
い部分を例えばレーザを使用して加熱し、反射率と透過
率の変化を伴う相転移を生じさせることにより画像の表
示ができる。この相転移後の状態は保持されるので、一
度書き込めばその表示内容を維持できる。また、画素毎
にスイッチングするのではないため、電極の大きさに制
約されることなく高解像度の表示が可能になる。
【0008】しかし、開示された画像表示装置は、構造
は簡単であるが、レーザ光の集光面積が画像表示板上の
位置に依存するため、画面全体に均質な画像を得ること
が困難であるという問題があった。そこで、本願出願者
はこの問題を解決するため特願平10−99016号に
より、レーザ光を偏向させる描画機構を移動機構に搭載
して画像表示板と平行に移動させることにより集光位置
が常に画像記録層内にあるようにした画像表示装置を開
示している。しかし、特願平10−99016号に開示
した画像表示装置を用いて大画面にレーザ描画をする場
合、焦点距離が短いため偏向装置の走査角度が極端に大
きくなり、従来の偏向器では適用が困難になるなどの問
題がある。また、偏向装置の走査角を小さくするには焦
点距離を長くするため移動機構自体が大きくなり、描画
装置全体の小型化が困難になるなどの問題が生じる。
【0009】本願出願者はさらに、特願平10−111
972号において、これらの問題を解決した画像表示装
置として、レーザ光の発光部または導光したレーザ光の
放出部を移動機構に搭載して画像表示板全面を走査しな
がら直接に画像記録層を照射するように改良したものを
開示した。しかし、特願平10−111972号に開示
した画像表示装置を用いる場合には、移動機構と画像表
示板との間に集光機構を備えた発光部や放出部を配設す
る必要があるため、画像表示装置の厚さを小さくするこ
とができず、装置の小型化に制約がある。また、移動機
構が表示画面全体を走査するため描画時間が長くなると
いう問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の解決
しようとする課題は、特に静止画像を表示するために適
した、構造や制御が簡単で、正確に描画できる小型の画
像表示装置、およびそのための画像描画装置を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る画像情報表示を行う画像表示装置は、
光線を照射することにより画像形成が可能な画像表示板
と、必要な光線を出力する光出力部と、光線を第1の軸
方向に走査するように偏向させる偏向装置と、偏向装置
に対して固定された光学系であって画像表示板に対して
平行に入射する光線を偏向して画像表示板に導く第1の
光学系と、偏向装置で偏向された光線を第1軸方向と直
交する第2軸方向成分の光路長を一定に保ちつつ第1光
学系に導く第2の光学系とを有し、偏向装置と第1光学
系を画像表示板に対してほぼ平行に移動するようにした
ことを特徴とする。
【0012】本発明によれば、画像表示板上に画像を描
画するときには偏向装置により2次元画面の第1軸方向
に走査が行われ、第1光学系の位置により第2軸位置を
決める。第2光学系内を走行する光線は第2軸方向成分
の実質的光路長が常に一定に保持されるので、簡単な集
光光学系を用いることで、第1光学系の位置や走査角度
が変わっても常に画像表示板の画像形成層位置における
光線のスポットサイズを一定に保つことができ、画像表
示板の全域にわたり光線を集光して、照射、走査するこ
とができる。また、偏向装置から画像表示板までの光路
長を大きく取ることができるため、偏向装置に求められ
る偏向角は小さい。また、第1光学系は単に光線の向き
を変え画像形成板に照射させるだけでよいから、画像形
成板との距離は短くてよく、画像表示装置の厚さを小さ
くすることができる。
【0013】また、スキャンレンズと、画像表示板の両
端に配された反射鏡群からなる第2光学系を備え、偏向
装置により光線を画像表示板に対して平行な面内の第1
軸方向に偏向させて、光線が1端の反射鏡群と他端の反
射鏡群で反射して最終的に画像表示板に対して略平行な
第2の面内を進むように導光して、第1光学系に入射さ
せるようにしたものであってもよい。スキャンレンズに
より、偏向装置で偏向された光線を走査角度によらず画
像表示板上に集光することができる。このように構成さ
れたものでは、画像表示板の裏側に確保すべき空間が狭
くなるので装置な厚さが小さくなり装置の小型化が可能
になる。さらに、第1光学系も第2光学系も簡単な光学
素子により構成することができ、また偏向装置や第1光
学系を搭載する移動機構も簡単で製作コストや運転コス
トが小さい。なお、偏向装置などと一緒に動くシリンド
リカルレンズを導入して、スキャンレンズと異なる方向
に光線を収束させることもできる。この場合は、装置の
厚さ方向における光線の幅が小さくなり、装置の小型化
が容易になる効果がある。
【0014】また、本発明に係る光線走査装置は、光線
を出力する光出力部と、光線を偏向して所定面に対して
略平行な面内を第1軸方向に走査させる偏向装置と、偏
向装置で偏向された光線を走査角度によらずに所定距離
の面上に集光するスキャンレンズと、所定面に対して略
平行な第2の面内から入射する光線を所定面へと導く第
1の光学系と、スキャンレンズを通過した光線が第1軸
と直交する第2軸方向成分の光路長を実質的に維持しな
がら第2面内を進んで第1光学系に入射するように導光
する第2の光学系とを備え、偏向装置とスキャンレンズ
と第1光学系は、互いに固定された位置関係を保ちなが
ら所定面に対して略平行な方向に移動し、第2光学系を
走行する光線の光路長の第2軸方向成分を実質的に一定
に保持して所定面に光線を走査させるようにしたことを
特徴とする。
【0015】本発明の光線走査装置により、光出力部か
らの光線の集光位置を所定の平面上に維持しながら平面
全体を隈無く走査することができる。この集光平面に画
像形成板を配置することにより、高解像度の画像表示装
置にすることもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像表示装置
および光線走査装置を、実施例に基づき図面を用いて詳
細に説明する。図1は本発明の実施例に係る画像表示装
置の原理を説明する側面図、図2はその平面図である。
【0017】画像表示装置は、レーザを放射する光出力
部1と光学系を搭載して移動する光学系移動機構2とレ
ーザを装置内で往復走行させる光学系とレーザを受けて
画像表示する画像表示板5からなる。光出力部1より射
出したレーザ光は、ミラー23で偏向されて光学系移動
機構部すなわち自動ステージ2上に配置された光走査機
構部すなわち偏向装置21に入射し、ここで画像表示板
5と平行な第1の軸方向(X軸方向)に走査されこれと
垂直な第2の軸方向(Y軸方向)に放出される。
【0018】X軸方向に走査されY軸方向に放出された
レーザ光は、画像表示板5の一方の端面の外側に設置さ
れた光学素子(ミラーA,B)41,42により折り返
され、他方の端面に設置された光学素子(ミラーC,
D)43,44に入射して折り返されて、画像表示装置
内を画像表示板に沿うように導光された後、再び自動ス
テージ2上に戻る。走査レーザ光はX軸方向に長いミラ
ーE22に入射して上方(Z軸方向)に反射され、画像
表示板5に集光する。画像表示板5は熱により相変化す
る液晶表示板で、裏側からレーザで照射された液晶層の
部分が例えば白濁して画像を形成する。
【0019】ミラー41,42,43,44,22はそ
れぞれレーザ光の走査幅をカバーするため柱状に長い形
状を有する。また、ミラーは互いに平行に配置されてい
るので、自動ステージ2が移動してもレーザ光がこれら
ミラー間を走行して自動ステージ2に戻る間における光
路長のY軸方向成分は変化しない。また、画像表示板5
のX軸方向長さを走査するために必要となる偏向装置2
1におけるレーザ光の走査角θsは、レーザ光が画像表
示板5に沿って進んだ後で画像表示板5中の液晶層に到
達するまでの距離に対する画像表示板5のX軸方向幅に
対応するから、従来装置と比較して極めて小さい。画像
表示装置は、X軸方向にレーザ光を偏向走査しY軸方向
に自動ステージ2を走行させながら、レーザ光を放射す
るレーザ光源1を画像信号にしたがって制御して、画像
表示板5の裏側から照射し表示面上に任意の画像を形成
する。人は画像表示板5の表側から画像を観察すること
ができる。
【0020】図3は、画像表示装置の具体的配置例にお
いて前面を取り除いた状態を表す平面図である。画像表
示装置の筐体6の前面に画像表示板5が填め込まれてい
る。画像表示板の両端外側に柱状に長いミラー41,4
2,43,44が配置されている。レーザ発生器11と
反射鏡12からなる光出力部1が筐体6の隅に設置され
ていて、放射されたレーザ光が自動ステージ2に搭載さ
れた反射鏡23に入射するようになっている。
【0021】画像表示板5を挟んで1対のリニアガイド
33が設置されており、自動ステージ2がリニアガイド
用スライダ32を跨ぐように取り付けられていて、Y軸
方向に画像表示板5の端から端まで円滑に並進運動でき
るようになっている。筐体6の隅にはエンコーダ34を
接続したDCモータ35が設置されていて、プーリ36
の回転を制御する。プーリ36と他端のプーリ38との
間に自動ステージ2と係合した歯付きベルト37が架け
られていて、自動ステージ2を往復駆動する。自動ステ
ージ2の位置はエンコーダ34により正確に知ることが
できる。
【0022】通常のレンズを用いてレーザ光を集光する
場合、偏向装置の走査角を小さくするため焦点距離を長
くしようとすると、レーザ光の波長と必要なスポット径
が決まっているので、偏向装置におけるレーザ光や画像
形成板5の外側に配置するミラーにおけるレーザ光、ま
た装置内を往復走行するレーザ光の径が大きくなる。こ
のため、普通に使われる偏向装置が利用できず、また画
像形成板に描画するための画像描画装置が厚くなるの
で、装置が高価かつ大型になる。本発明の画像表示装置
は、さらに横方向と厚さ方向のフォーカシングを別々に
独立して行うことにより、偏向装置への入射レーザ光を
小さくし、また画像描画装置の厚みを薄くすることがで
きる。
【0023】図4はレーザ光を縦横独立に集光する機構
を説明する線図である。画像表示板5に平行な方向すな
わち走査方向については、図4(b)に示すように、入
射角が異なる場合でも所定の距離にある面上にレーザ光
を集光させるスキャンレンズ30を偏向装置21の後に
配設することで、画像表示板5の位置において常に一定
のスポットサイズを保つようにすることが容易に可能で
ある。一方、画像表示板5に垂直な方向すなわち装置の
厚さ方向については、ミラーの幅やレーザ走行部の幅が
画像表示装置の厚さを規定することになるので、これら
光学素子の幅を小さくすることが好ましい。したがっ
て、図4(a)に示すように、横幅より縦幅が小さいレ
ーザ光を入射して、光学系で集光させてレーザ光の幅が
小さい位置に光学素子を配設し、最後に横方向の径に匹
敵するレーザ径が画像表示板5中に形成されるように集
光させることが好ましい。
【0024】このように、レーザ光の厚さ方向と横方向
の光学処理が異なるため、画像表示板5と平行な方向に
ついては集光力の及ばないシリンドリカルレンズからな
る異なる構成の光学系を用いる。レーザ光が画像表示装
置内を走行する間に十分小さい光学素子を配設できる程
度に厚さ方向の幅が小さくなるようにし、かつ画像表示
板5において横方向に匹敵するスポットサイズを確保す
るためには、2段の収束レンズ24,31を使用するこ
とが好ましい。初めのレンズ24の焦点より遠方に第2
のレンズ31を配設することにより、一旦収束した後に
拡散しようとするレーザ光の焦点に近い幅の狭いところ
に光学素子を配設し、焦点を通過して拡幅しつつあるレ
ーザ光を再度収束して画像表示板5に投射して収束角を
所定の値より大きくすることができる。
【0025】すなわち、偏向装置21の前に配置された
シリンドリカルレンズ(レンズA)24により厚さ方向
にフォーカスし、レーザ光が偏向装置21で走査された
後、スキャンレンズ(レンズB)30で横方向にフォー
カスする。スキャンレンズ30の焦点は画像表示板5内
の液晶層の位置に結ばれるようにする。走査されたレー
ザ光は、厚みの小さい光学系(ミラーA,B,C,D)
41,42,43,44を巡って自動ステージ2に戻っ
てきた後で自動ステージ2に搭載されたシリンドリカル
レンズ(レンズC)31により厚さ方向に再度フォーカ
スされて反射鏡22で画像表示板5に入射する。シリン
ドリカルレンズ31による焦点は上記と同じ液晶層の位
置に結ばれるようにする。
【0026】このように、厚さ方向のフォーカシングを
多段階に分けることで、通常の偏向装置の使用と装置の
薄型化を実現することができる。なお、本発明の画像走
査装置では自動ステージ2が移動しても一定の光路長を
保持するため、上記のように2軸に独立した光学系も容
易に設計することができる。
【0027】A4サイズ(297mm×210mm)の画像
表示装置を24mm程度の厚さに収めるようにした具体的
な設計例を示す。下記の表は3個のレンズの設計例で、
図表中の数値の単位はmmである。入射する光線は、横幅
11mm縦幅すなわち厚さ方向の幅6mmの楕円状コリメー
トレーザである。なおレンズはポリスチロールで製作す
るものとし、レンズA24と偏向装置21の間、偏向装
置21とレンズB30の間、レンズB30とレンズC3
1の間、レンズC31と画像表示板5の間の光学距離を
それぞれ40mm、65mm、600mm、19mmとした。
【表1】
【0028】こうして得られた光学的配置を現実にした
自動ステージ2の光学系を図5、図6、図7に示す。図
5は本発明の1実施例における偏向装置部分の平面図、
図6は自動ステージの偏向装置部分の正面図、図7は自
動ステージの側面図である。画像表示装置に固設された
光出力部1から画像信号に対応して放射されたレーザ光
は、走行中であっても常に自動ステージ2のミラー23
に入射し、ここで偏向して水平方向に設置されたシリン
ドリカルレンズ(レンズA)24で厚さ方向に収束し、
偏向装置21に入射する。
【0029】偏向装置21は、偏向器26と、その入射
側に所定の傾斜を持って設置された第1の反射鏡25、
上面に下向きに設置された第2の反射鏡27、偏向器2
6の後段に第1反射鏡25と対称に同じ傾きを持って設
置された第3の反射鏡28、および垂直に設置された第
4の反射鏡29とからなる。偏向装置21に入射したレ
ーザ光は第1反射鏡25と第2反射鏡27で反射して偏
向器26のほぼ中央に入射する。レンズA24と偏向器
26の間の光路長は40mmになるように配置されてい
る。
【0030】偏向器26は、小型化のため共振型ガルバ
ノスキャンを使用したもので、光線を反射する鏡面が所
定角度内で振動運動しており反射光は一定速度で往復走
査する。走査光は第2反射鏡27と第3反射鏡28で反
射して第4反射鏡29に入射し、反射して水平方向に収
束するスキャンレンズ30に入射する。スキャンレンズ
30を透過した走査光線は画像表示板5とほぼ平行な面
内を走行して、ミラーA,B,C,D、およびレンズ
C、ミラーEを巡った上で、光学距離619mm離れた位
置に配設される画像表示板5内に焦点を結ぶ。
【0031】レンズC31とミラーE22は自動ステー
ジ2の上面に設置され、ミラーD44で反射して入射し
てくるレーザ光を厚み方向(Z軸方向)に収束して偏向
し画像表示板5内に集光する。ミラーE22は画像表示
板5の幅にほぼ等しい長さを有する。なお、光線は画像
表示板5にほぼ垂直に射入するようにすることが好まし
いが、直角に限るわけではない。また、自動ステージ2
の走査範囲を小さくするため、ミラーE22の傾きを画
像表示板5に対する位置にしたがって調整するようにし
てもよい。
【0032】図8は、上記機構により構成された画像表
示装置を自動ステージの位置で切断した断面図である。
A4版(210mm×297mm)の表示を行う画像表示装
置が236mm×337mm×24mmのコンパクトな筐体6
に収納されている。
【0033】なお、本実施例では偏向器にガルバノスキ
ャナを用いたが、ポリゴンミラーや電歪素子などによる
バイモルフ鏡などの機械的光偏向器、さらに電気光学効
果を用いた偏向器など、他の光偏向器を使用してもよ
い。また、本実施例では、走査用の偏向装置から画像表
示装置に入射させるまでにレーザ光を1往復させている
が、画像表示板の大きさや配置上の都合によっては多数
回往復させてもよいことは言うまでもない。なお、本実
施例ではレーザ光をミラーA,B,C,Dでそれぞれ垂
直に反射させるように構成したが、光学的距離が所定の
条件を満たせばよいので、反射角度を適当に選択してた
とえばミラーBまたはCを省略することもできる。ま
た、本実施例を説明する図面では偏向装置の位置が画像
表示装置の幅方向におけるほぼ中央にあるように表示さ
れているが、いずれかに偏倚していてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、本発明では、
光出力装置から出力された光線を光学系移動部と一体に
なって移動する光走査装置により走査し、画像描画装置
内部を画像表示板に沿うように形成された光学経路部を
通ることによって、偏向装置の走査角度が小さくても大
きな面積への集光、走査を可能とした。また、焦点距離
が変化しないため、特殊な集光装置を必要とせずに従来
普通に用いられている集光装置を使用することが可能で
ある。さらに、焦点距離が長いので走査角が小さくな
り、従来の偏向器を使用することが可能である。このよ
うに、本発明により画像描画装置を安価に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像表示装置の原理を説明する側
面図である。
【図2】本発明に係る画像表示装置の原理を説明する平
面図である。
【図3】本発明に係る画像表示装置の具体的配置例にお
いて前面を取り除いた状態を表す平面図である。
【図4】本発明におけるレーザ光を縦横独立に集光する
機構を説明する線図である。
【図5】本発明の1実施例における偏向装置部分の平面
図である。
【図6】本実施例における自動ステージの偏向装置部分
の正面図である。
【図7】本実施例における自動ステージの側面図であ
る。
【図8】本発明の1実施例における画像表示装置の断面
図である。
【符号の説明】
1 光出力部 11 レーザ発生器 12 ミラー 2 光学系移動機構(自動ステージ) 21 偏向装置 22 ミラー 23 ミラー 24 シリンドリカルレンズ(レンズA) 25、27,28,29 反射鏡 26 偏向器 30 スキャンレンズ(レンズB) 31 シリンドリカルレンズ(レンズC) 32 リニアガイド用スライダ 33 リニアガイド 34 エンコーダ 35 DCモータ 36 プーリ 37 歯付きベルト 38 プーリ 41,42,43,44 ミラー 5 画像表示板 6 筐体
フロントページの続き (72)発明者 セルジオ バスケス ワイ モンティエー ル 東京都新宿区中落合2丁目7番5号 ホー ヤ株式会社内 Fターム(参考) 2H045 AA01 AB01 AB38 CB03 DA02 DA04 DA31

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報の表示を行う画像表示装置にお
    いて、光線を照射することにより画像形成が可能な画像
    表示板と、前記光線を出力する光出力部と、該光線を第
    1の軸方向に走査するように偏向させる偏向装置と、該
    偏向装置と相対的に固定された光学系であって前記画像
    表示板に前記光線を導く第1の光学系と、前記偏向装置
    で偏向された光線をその光路を前記画像表示板に沿うよ
    うに屈曲させて前記第1光学系に導く第2の光学系とを
    有し、前記偏向装置と第1光学系を前記画像表示板に対
    してほぼ平行に移動することにより前記光線を第2の軸
    方向に走査させるものであって、前記偏向装置から前記
    画像表示板上の光線照射位置までの光路長の第2軸方向
    成分が前記平行移動中に変化しないように構成されてい
    て、前記偏向装置による走査と前記平行移動によって各
    光線照射位置におけるスポットサイズが一定になるよう
    に前記光線を前記画像表示板に走査して画像形成を行う
    ことを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記偏向装置と互いに固定された位置関
    係を保って該偏向装置により偏向された光線を走査角度
    によらずに前記画像表示板上に集光するスキャンレンズ
    をさらに備え、該スキャンレンズを通過した光線が前記
    画像表示板に対して平行に前記第2光学系に入射し、前
    記第2光学系が前記画像表示板の両端に配された反射鏡
    群からなり前記スキャンレンズを通過した光線が1端の
    反射鏡群と他端の反射鏡群で反射されて最終的に前記画
    像表示板に対して略平行な面内を進んで前記第1光学系
    に入射するように導光して、前記画像表示板に前記光線
    が集光するように構成することを特徴とする請求項1記
    載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 さらに前記偏向装置と互いに固定された
    位置関係を保って光線を前記スキャンレンズと異なる第
    2の方向に集光するシリンドリカルレンズを含むことを
    特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記偏向装置に対して固定された位置に
    あり、前記光出力部より出力される光線を前記第2方向
    に収束して前記偏向装置へ入射させる第2のシリンドリ
    カルレンズを有することを特徴とする請求項2に記載に
    画像表示装置。
  5. 【請求項5】 光線を集光して所定の面上に走査する光
    線走査装置において、前記光線を出力する光出力部と、
    該光線を偏向して前記所定面に対して略平行な面内を第
    1の軸方向に走査させる偏向装置と、前記偏向装置で偏
    向された光線を走査角度によらずに所定距離の面上に集
    光するスキャンレンズと、前記所定面に対して略平行な
    第2の面内から入射する光線を前記所定面へと導く第1
    の光学系と、該スキャンレンズを通過した光線が入射し
    て前記第1軸に直交する第2の軸方向の光路長成分を維
    持しながら最終的に前記第2面内を進んで前記第1光学
    系に入射するように導光する第2の光学系とを備え、前
    記偏向装置とスキャンレンズと第1光学系は、互いに固
    定された位置関係を保ちながら前記所定面に対して略平
    行な方向に移動し、前記第2光学系を走行する光線の光
    路長の前記第2軸方向成分を実質的に一定に保持して前
    記所定面が前記所定距離面と実質的に合致するようにし
    たことにより、前記偏向装置による走査と前記相対的な
    移動によって、光線を前記所定面に走査することを特徴
    とする光線走査装置。
  6. 【請求項6】 さらに前記偏向装置と互いに固定された
    位置関係を保って光線を前記スキャンレンズと異なる第
    2の方向に集光するシリンドリカルレンズを含むことを
    特徴とする請求項5に記載の光線走査装置。
  7. 【請求項7】 前記偏向装置に対して固定された位置に
    あり、前記光出力部より出力される光線を前記第2方向
    に収束して偏向装置へ入射させる第2のシリンドリカル
    レンズを有することを特徴とする請求項6に記載に光線
    走査装置。
JP11220998A 1999-08-04 1999-08-04 画像表示装置及び光線走査装置 Pending JP2001042243A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11220998A JP2001042243A (ja) 1999-08-04 1999-08-04 画像表示装置及び光線走査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11220998A JP2001042243A (ja) 1999-08-04 1999-08-04 画像表示装置及び光線走査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001042243A true JP2001042243A (ja) 2001-02-16

Family

ID=16759877

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11220998A Pending JP2001042243A (ja) 1999-08-04 1999-08-04 画像表示装置及び光線走査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001042243A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11252385B2 (en) Scanning laser projection display for small handheld devices
US7701412B2 (en) Apparatus for and method of scaling a scanning angle and image projection apparatus incorporating the same
JP4351995B2 (ja) 高解像度画像投射
US5742421A (en) Split lens video display system
JP2004527793A (ja) スイッチされた画像による走査された像化装置
JP2004532425A (ja) ねじり共振構造の動的調整
EP2672309A2 (en) Image display apparatus and head-mounted display
EP2672308A2 (en) Image display apparatus and head-mounted display
EP1352286B1 (en) Scanned display with variation compensation
EP2733516A1 (en) Image display apparatus and head-mounted display
CN110462488B (zh) 平视显示器装置
JP4515029B2 (ja) 切替式光供給と撓み補正とを有する走査型表示装置
JP2004517351A (ja) 周波数調整可能の共振型走査装置及び調整可能にする方法
Scholles et al. Ultracompact laser projection systems based on two-dimensional resonant microscanning mirrors
JP2001042243A (ja) 画像表示装置及び光線走査装置
JP4533580B2 (ja) 補助腕部を有する周波数調整可能の共振型走査装置
US20090073525A1 (en) Display device
JP2000187174A (ja) 画像表示装置および画像描画装置
US20230324677A1 (en) Movable device, projection apparatus, and head-up display
US20230098021A1 (en) Two-axis beam scanning systems and display systems with multiple beam scanners
US11624903B2 (en) Light deflector, LiDAR device, and image forming apparatus
JP7459580B2 (ja) 可動装置、画像投影装置、ヘッドアップディスプレイ、レーザヘッドランプ、ヘッドマウントディスプレイ、物体認識装置、及び移動体
JPH11295630A (ja) 画像表示装置、および画像描画装置
JPH11305690A (ja) 画像表示装置、および画像描画装置
JP2024015968A (ja) 可動装置、光走査システム、ヘッドアップディスプレイ、レーザヘッドランプ、ヘッドマウントディスプレイ、物体認識装置および移動体。