JP2001038671A - 多関節型ロボット - Google Patents

多関節型ロボット

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JP2001038671A
JP2001038671A JP11218760A JP21876099A JP2001038671A JP 2001038671 A JP2001038671 A JP 2001038671A JP 11218760 A JP11218760 A JP 11218760A JP 21876099 A JP21876099 A JP 21876099A JP 2001038671 A JP2001038671 A JP 2001038671A
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arm
hand
spacer
singular point
mounting
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JP11218760A
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Masatoshi Kojima
正年 小島
Noritaka Yatani
徳孝 八谷
Shuji Takeda
修二 竹田
Yasushi Ohashi
康司 大橋
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アームの動作速度の低下を招くことなく、し
かも簡易な手法で特異点を回避する。 【解決手段】 ベース4上に、第1〜第6関節J1〜J
6を介して連結された第1〜第6アーム5〜10を設け
て多関節型アーム2を構成する。通常時には、第6アー
ム10の先端の取付フランジ面11に、ハンド3を直接
取付けるのであるが、第6アーム10とハンド3との間
に、角度を有する特異点変更用のスペーサ14を取付可
能とする。ハンド3の下向きの状態で、第4関節J4と
第6関節J6とが同軸上に位置するとき、特異点とな
り、スペーサ14のないときの特異点ラインS0 が、ス
ペーサ14を取付けることにより、特異点ラインS1 に
変更され、容易に特異点を回避することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多関節型アームの
先端部に、ハンドを取付けてなる多関節ロボットに係
り、特に特異点の回避構成を改良した多関節型ロボット
に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば組み立て作業等
を行なう多関節(6軸)型ロボットにおいては、手先
(ハンド)の位置,姿勢の連続軌跡から、サンプリング
時間毎の各軸(関節)の位置,速度を逆ヤコビアン行列
を用いて求めながら各関節を制御することが行なわれ
る。この場合、一般的に、多関節型ロボットにあって
は、2軸が同軸上に位置する姿勢で、その中間に位置す
る軸が不正則な動作を行なう特異点(singularpoint)
が存在し、その近傍をCP動作にて通過できない(逆ヤ
コビアン行列が求められない)問題がある。
【0003】このような特異点を回避するための技術と
して、従来では、例えば特開平5−324044号公報
に示されるような、ソフトウエア的な方法が考えられて
いる。この技術は、特異点近傍では、関節を駆動させる
速度を、その関節の最高速度よりも低い速度に変化させ
ると共に、補間点の間隔を短くすることにより、特異点
近傍を通過させるというものである。しかしながら、こ
の方法では、特異点近傍ではCP速度が低下し、本来ロ
ボットが備えている能力を発揮できなくなって作業時間
が長くなる欠点がある。
【0004】これに対し、特異点を回避するための単純
な解決方法として、ロボットに対する周囲の設備のレイ
アウトを変更したり、あるいは、ロボットの設置位置や
角度を変更することが考えられる。これにより、特異点
近傍を通過せずに済むように、特異点の位置を作業スペ
ースに対して相対的にずらせることが可能となる。とこ
ろが、ロボットを実際に動作させてみなければ特異点の
影響の有無が判らない事情もあり、設備のレイアウトを
変更したり、ロボットの設置位置や角度を変更すること
は、大掛かりな設備の変更を余儀なくされることにもな
り、有効な方法であるとは言えなかった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、動作速度の低下を招くことなく、し
かも簡易な手法で特異点を回避することができる多関節
型ロボットを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特異点の
存在が避けられない多関節型ロボットにあって、ソフト
ウエア的な方法で特異点を回避するのではなく、メカ的
な手法により特異点の発生する位置を変更できないかに
着目し、アームの先端とハンドとの間に、特異点変更用
のスペーサを取付可能に構成することにより、簡単に特
異点の位置を作業スペースに対して相対的にずらせるこ
とができることを確認し、本発明を成し遂げたのであ
る。
【0007】即ち、本発明の請求項1の多関節型ロボッ
トによれば、アームの先端とハンドとの間に特異点変更
用のスペーサを取付けていない状態と、取付けている状
態とでは、アームに対する相対的なハンドの位置及び姿
勢が変更されるので、ハンドが所定の位置及び姿勢であ
っても、アームの関節の位置ひいては特異点の位置が変
更されるようになる。従って、スペーサを取付けていな
い状態では、通過が不可能な特異点近傍であっても、ス
ペーサを取付けることにより、特異点の位置を作業スペ
ースに対して相対的にずらせることができ、特異点を回
避して通過を可能とすることができる。
【0008】この場合、ロボットを速度低下を招くこと
なく動作させることができる。そして、スペーサは、本
来着脱が容易になされる位置であるアームの先端とハン
ドとの間に配置されるので、大掛かりな設備の変更とい
ったことは必要なく、スペーサの着脱を簡単に行なうこ
とができる。従って、請求項1の発明によれば、動作速
度の低下を招くことなく、しかも簡易な手法で特異点を
回避することができるという優れた効果を奏するもので
ある。
【0009】また、上記したスペーサを、アームの先端
の取付フランジ面に対して、ハンドの被取付面を傾斜さ
せるような構成とすることができ(請求項2の発明)、
あるいは、スペーサを、アームの先端の取付フランジ面
に対する、ハンドの取付角度を変更可能に構成するよう
にしても良い(請求項3の発明)。これらによれば、ア
ームの先端の取付フランジ面に対してハンドの被取付面
を平行に変位させるような場合と比べて、特異点の位置
を大きくずらせることが可能となり、効果的となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例(請求項
1,2に対応)について、図1ないし図9を参照しなが
ら説明する。図1及び図2は、本実施例に係る多関節型
ロボットの本体1の外観構成を示している。ここで、ロ
ボットの本体1は、多関節(例えば6軸)型のアーム2
の先端部に、例えばワークを把持するためのハンド3を
取付けて構成されている。
【0011】前記アーム2は、より具体的には、次のよ
うに構成されている。即ち、設備の設置面に固定される
ベース4上には、第1アーム5が、第1関節J1を介し
て垂直軸を中心として回転(旋回)されるように連結さ
れている。前記第1アーム5の先端には、第2アーム6
が、第2関節J2を介して水平軸を中心として回転(旋
回)されるように連結されている。前記第2アーム6の
先端には、第3アーム7が第3関節J3を介して水平軸
を中心として回転(旋回)されるように連結されてい
る。
【0012】前記第3アーム7の先端には、第4アーム
8が、第4関節J4を介して同軸回転されるように連結
されている。前記第4アーム8の先端には、第5アーム
9が、第5関節J5を介して回転(旋回)されるように
連結されている。前記第5アーム9の先端には、第6ア
ーム10が、第6関節J6を介して同軸回転されるよう
に連結されている。尚、図示はしないが、前記各関節J
1〜J6は、夫々サーボモータ等のアクチュエータによ
り駆動されるようになっており、それらアクチュエータ
は、マイコン等からなる制御装置により制御されるよう
になっている。前記ハンド3についても、制御装置によ
り制御されるようになっている。
【0013】また、前記第6アーム10の先端には、図
3に示すような円形の取付フランジ面11が設けられて
いて、前記ハンド3が取付可能とされている。このと
き、前記取付フランジ面11には、中央部に円形の嵌合
凹部11aが設けられていると共に、その外周側に4個
のねじ穴11bが円周方向に等間隔(90°間隔)に形
成されており、さらに、図で右側の2個のねじ穴11b
の中間に位置してピン挿入穴11cが設けられている。
【0014】これに対し、前記ハンド3には、図4に示
すような円形の被取付面12が設けられている。この被
取付面12には、中央部に前記嵌合凹部11aに対応し
たリング状の嵌合凸部12aが設けられていると共に、
その外周側に4個のボルト挿通孔12bが等間隔に形成
されており、さらに、図で左側の2個のボルト挿通孔1
2bの中間に位置して位置決め用のノックピン(図示せ
ず)が配置される穴13が設けられている。
【0015】これにて、前記第6アーム10の先端に対
するハンド3の取付けは、被取付面12を取付フランジ
面11に宛がった状態で、4本のボルト(図示せず)を
各ボルト挿通孔12bを通して各ねじ穴11bに締付け
ることにより行なわれ、このとき、前記嵌合凸部12a
を嵌合凹部11aに嵌合させると共に、前記ノックピン
をピン挿入穴11cに挿入させることにより、位置決め
がなされるようになっている。
【0016】さて、このロボットの本体1においては、
図1に示すように、前記アーム2(第6アーム10)の
先端と、ハンド3との間に、特異点変更用のスペーサ1
4が取付可能に構成される。図5〜図7に示すように、
本実施例では、このスペーサ14は、傾斜ブロック15
とフランジプレート16との2部材を接合して構成され
るようになっている。
【0017】そのうち傾斜ブロック15は、図8にも示
すように、薄形の円柱を、その中心軸に対して傾斜する
面で切断した如き形状をなし、その一方の端面(中心軸
に直交する面)がロボット取付面17とされ、他方の端
面即ち中心軸に対して傾斜する側の面が接合面18とさ
れている。そして、それらロボット取付面17と接合面
18とを貫通するように、ロボット取付面17の外周寄
り部位には、等間隔(90°間隔)で4個のボルト挿通
孔15aが該ロボット取付面17に対して直交方向に延
びて形成されている。これらボルト挿通孔15aは、ロ
ボット取付面17側の所定厚み部分が径小とされた段付
き形状に形成されている。
【0018】そして、この傾斜ブロック15の前記ロボ
ット取付面17には、中央部に位置して前記第6アーム
10の取付フランジ面11の嵌合凹部11aに対応した
リング状の嵌合凸部17aが設けられていると共に、ピ
ン挿入穴11cに対応した位置決め用のノックピン19
(図6にのみ図示)が設けられている。尚、本実施例で
は、前記ロボット取付面17に対する接合面18の傾斜
角度θは、例えば30°とされている。
【0019】また、この傾斜ブロック15の前記接合面
18には、図8(a)に示すように、中央部に位置して
リング状の嵌合凸部18aが設けられていると共に、そ
の外周側に位置して、3個のねじ穴18b、前記ノック
ピン19が挿通されるピン挿通孔18c、ピン挿入穴1
8dが形成されている。このうち、3個のねじ穴18b
及びピン挿通孔18cの4個は、前記ボルト挿通穴15
aから円周方向に45°ずれた位置に等間隔(90°間
隔)に設けられており、前記ピン挿入穴18dは、前記
ピン挿通孔18cから22.5°ずれた位置に設けられ
ている。
【0020】一方、前記フランジプレート16は、図9
にも示すように、中央部に嵌合孔16aを有するリング
状に構成され、その一方の面(図5及び図9(b)で右
側の面)が接合面20とされ、他方の面がツール取付面
21とされている。図9(a)及び図7に示すように、
前記ツール取付面21には、前記第6アーム10の取付
フランジ面11と同様に、前記嵌合孔16aの外周側に
位置して4個のねじ穴21aが円周方向に等間隔(90
°間隔)に形成されており、さらに、図で右側の2個の
ねじ穴21aの中間に位置して(45°ずれた位置)、
ピン挿入穴21bが設けられている。
【0021】また、このフランジプレート16には、そ
の両面20,21を貫通するように、3個のボルト挿通
孔16bが設けられていると共に、ピン挿通孔16cが
設けられている。前記ボルト挿通孔16bは、接合面2
0側にて径小とされた段付き形状に形成され、前記ねじ
穴21aから円周方向に45°ずれた位置(ピン挿入穴
21bを除く位置)に3個が形成されている。また、前
記ピン挿通孔16cは、前記ピン挿入穴21bから2
2.5°ずれた位置に設けられている。
【0022】これにて、傾斜ブロック15とフランジプ
レート16とは、傾斜ブロック15の嵌合凸部18aを
嵌合孔16aに嵌合させた状態で、接合面18と接合面
20とを当接させ、3本のボルト22(図5,図7参
照)を、夫々ボルト挿通孔16bを通してねじ穴18b
にねじ込むことにより接合される。またこのとき、ノッ
クピン23(図5にのみ図示)を、前記ピン挿通孔16
cを通してピン挿入穴18dに差込むことにより両者の
位置決めがなされるようになっている。
【0023】そして、以上のように構成されたスペーサ
14を、第6アーム10の先端とハンド3との間に取付
ける場合には、まず、傾斜ブロック15単体が第6アー
ム10の取付フランジ面11に取付けられる。この取付
けは、傾斜ブロック15の嵌合凸部17aが嵌合凹部1
1aに嵌合されると共に、ノックピン19がピン挿入穴
11cに挿入されて位置決めがなされた状態で、ロボッ
ト取付面17を取付フランジ面11に宛がい、4本のボ
ルト24(図5参照)を、夫々ボルト挿通孔15aを通
してねじ穴11bにねじ込むことにより行なわれる。
尚、このとき、各ボルト24の頭部は、ボルト挿通孔1
5a内に収容され、接合面18から突出することはな
い。
【0024】次いで、上述したように、傾斜ブロック1
5の接合面18に対してフランジプレート16が接合さ
れる。この場合も、各ボルト22の頭部はボルト挿通孔
16b内に位置され、ツール取付面21から突出するこ
とはない。この後、そのスペーサ14のツール取付面2
1に対してハンド3が取付けられる。この取付けは、被
取付面12の嵌合凸部12aがフランジプレート16の
嵌合穴16aに嵌合されると共に、図示しないノックピ
ンがピン挿入穴18cに挿入されて位置決めがなされた
状態で、被取付面12をツール取付面21に宛がい、図
示しない4本のボルトを、夫々ボルト挿通孔12bを通
してねじ穴18bにねじ込むことにより行なわれる。
【0025】このようにして、スペーサ14を第6アー
ム10の先端とハンド3との間に容易に取付けることが
できるのである。そして、図1に示すように、このスペ
ーサ14の取付状態では、第6アーム10の先端のフラ
ンジ面11に対して、ハンド3の被取付面12が角度θ
(例えば30°)だけ傾斜するようになるのである。な
お、上記とは逆の手順にて、スペーサ14を容易に取外
すこともできるようになっている。
【0026】次に、上記構成の作用について述べる。上
記のように構成されたロボットの本体1は、例えば通常
時は図2に示すようにスペーサ14を取付けない状態
で、組み立て作業等の所定の作業を行なう。この場合、
制御装置は、予め与えられるハンド3の位置,姿勢の連
続軌跡から、サンプリング時間毎のアーム2の各関節J
1〜J6の位置,速度を逆ヤコビアン行列を用いて求め
ながら各関節J1〜J6のアクチュエータを制御するよ
うになっている。
【0027】しかして、この種の多関節型ロボットにあ
っては、2軸が同軸上に位置する姿勢で、その中間に位
置する軸が不正則な動作を行なう特異点が存在し、その
近傍をCP動作にて通過できない問題がある。この場
合、第4関節J4と第6関節J6とが同軸上に位置する
姿勢では、第5関節J5が不正則な動作を行なう特異点
が存在する。具体的には、図2に示すように、例えばハ
ンド3の下向きの状態を保ったまま、アーム2を動作さ
せる場合、図にS0 で示すラインが特異点となり、第5
関節J5を、この特異点ラインS0 の近傍を通過させる
ことができなくなってしまう。尚、図には、第5関節J
5の可動範囲の外形線を符号Eで示している。
【0028】そこで、本実施例では、例えばロボットの
本体1を実際に動作させることにより(あるいは動作シ
ミュレーションを行なうことにより)、第5関節J5が
特異点ラインS0 の近傍を通過することが判明した場合
には、上述のようにして、第6アーム10の先端とハン
ド3との間に、特異点変更用のスペーサ14を取付ける
ことにより、その特異点を回避することが可能となる。
【0029】即ち、第6アーム10とハンド3との間
に、スペーサ14を取付けた状態では、スペーサ14を
取付けていない状態と比べて、アーム2に対する相対的
なハンド3の位置及び姿勢が変更されることになる。従
って、スペーサ14を取付けることにより、ハンド3を
所定の位置及び姿勢で動作させる場合であっても、アー
ム2の各関節J1〜J6の位置ひいては特異点の位置が
変更されるようになるのである。具体的には、図1に示
すように、図2と同様に例えばハンド3を下向きとした
状態でアーム2を動作させる場合、発生する特異点のラ
インは、S1 となり、スペーサ14がない場合の特異点
ラインS0 から、図で右方に大きくずれることになる。
【0030】これにより、本来では図2に示すように特
異点ラインS0 の近傍を通過するような作業であって
も、スペーサ14を取付けることにより、特異点の位置
を作業スペースに対して相対的にずらせることができ、
特異点を回避してアーム2の停止や速度低下を招くこと
なく作業を行なうことが可能となる。そして、この場
合、スペーサ14は、本来着脱が容易になされる位置で
ある第6アーム10の先端とハンド3との間に配置され
るので、大掛かりな設備の変更といったことは必要な
く、スペーサ14の着脱を簡単に行なうことができる。
【0031】従って、本実施例によれば、特異点の存在
が避けられない多関節型ロボットにあって、ソフトウエ
ア的な方法で特異点を回避するのではなく、スペーサ1
4を取付けるというメカ的な手法により特異点の発生す
る位置を変更するようにしたので、アーム2の動作速度
の低下を招くことなく、しかも簡易な手法で特異点を回
避することができるという優れた効果を得ることができ
る。そして、本実施例では、スペーサ14を傾斜ブロッ
ク15を含んで構成し、取付フランジ面11に対してハ
ンド3の被取付面12を傾斜させるように構成したの
で、特異点の位置を大きくずらせることが可能となり、
特異点回避をより効果的に行なうことができるものであ
る。
【0032】尚、上記した実施例では、スペーサ14に
より取付フランジ面11に対してハンド3の被取付面1
2が傾斜されるように構成したが、傾斜を設けない(両
面が平行な)スペーサであっても、アーム2に対するハ
ンド3の相対的な位置が変更されることになるので、特
異点の位置を変更させることが可能となり、特異点回避
の効果を得ることができる。
【0033】図10及び図11は、本発明の他の実施例
(請求項3に対応)を示している。この実施例が上記実
施例と異なる点は、アーム2の先端とハンド3との間に
設けられる特異点変更用のスペーサ31の構成にあり、
このスペーサ31は、第6アーム10の先端の取付フラ
ンジ面11に対する、ハンド3の取付角度を変更可能に
構成されている。
【0034】即ち、このスペーサ31は、図で上側のア
ーム取付用プレート32と、図で下側のハンド取付用プ
レート33とを備えている。これら両プレート32,3
3は。共にほぼ矩形状をなし、それらが重なった状態で
一辺部(後辺部)にて支点ピン34により回動可能に連
結されている。図示はしないが、前記アーム取付用プレ
ート32の図で上面は、前記第6アーム10の先端の取
付フランジ面11に取付けられるようになっており、ま
た、ハンド取付用プレート33の図で下面には、前記ハ
ンド3(被取付面12)が取付けられるようになってい
る。
【0035】そして、このスペーサ31には、前記アー
ム取付用プレート32の側辺部(図で左側辺部)に位置
して、アーム取付用プレート32とハンド取付用プレー
ト33とが重なった閉状態(図11(a)参照)と、ア
ーム取付用プレート32に対してハンド取付用プレート
33が所定角度(例えば30°)開いた開状態(図11
(b)参照)とを変更するための駆動源(アクチュエー
タ)としてのエアシリンダ35が設けられる。このエア
シリンダ35は、その基端部のブラケット36が、ピン
37によりアーム取付用プレート32の側辺部の後端部
寄り部位に取付けられている。
【0036】一方、前記アーム取付用プレート32の側
辺部の前端部には、第1のリンクレバー38の先端部が
連結され、前記ハンド取付用プレート33の側辺部の前
端部には、第2のリンクレバー39の先端部が連結さ
れ、それら両リンクレバー38,39の基端部が、ピン
40により連結されている。このとき、前記エアシリン
ダ35のロッド35aの先端部のブラケット41に、前
記ピン40が連結されている。これにて、両リンクレバ
ー38,39の作用により、エアシリンダ35のロッド
35aが突出状態となると、スペーサ31が開状態とな
り、エアシリンダ35のロッド35aが没入状態となる
と、スペーサ31が閉状態となるようになっている。
【0037】上記構成のスペーサ31によれば、スペー
サ31の開状態と閉状態とで、アーム2に対する相対的
なハンド3の位置及び姿勢が変更されることになるの
で、スペーサ31の開閉状態を変更することによって、
特異点の位置を作業スペースに対して相対的にずらせる
ことができ、特異点を回避してアーム2の停止や速度低
下を招くことなく作業を行なうことが可能となる。従っ
て、上記実施例と同様に、アーム2の動作速度の低下を
招くことなく、しかも簡易な手法で特異点を回避するこ
とができるという優れた効果を得ることができる。
【0038】そして、このスペーサ31においては、ハ
ンド3の角度の変更により特異点の位置を大きくずらせ
ることが可能となり、特異点回避をより効果的に行なう
ことができる。さらには、エアシリンダ35により自動
で角度変更を行なうことができるので、一旦取付けてし
まえば、そのままで(着脱を行なうことなしに)特異点
を自在に変更することができ、また、例えばアーム2の
動作の途中でスペーサ31の開閉状態を変更するといっ
た使い方もできるものである。
【0039】尚、上記したスペーサ31にあっては、エ
アシリンダ35により自動で角度変更を行なう構成とし
たが、作業の内容によってその作業の実行前に特異点を
回避すべく作業者により手動で角度調整が行なわれるよ
うな構成としても良い。その他、本発明は上記した各実
施例に限定されるものではなく、例えばロボットの本体
(アーム)の構成や、スペーサの形状や取付構造などに
ついては、様々な変形例が考えられる等、要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、スペーサを取
付けた状態の本体の側面図
【図2】スペーサを取付けていない状態の本体の側面図
【図3】アーム先端の取付フランジ面を示す図
【図4】ハンドの被取付面を示す図
【図5】スペーサを示す縦断側面図
【図6】スペーサのロボット取付面を示す図
【図7】スペーサのツール取付面を示す図
【図8】傾斜ブロックの正面(a)及び縦断側面(b)
を示す図
【図9】フランジプレートの正面(a)及び縦断側面
(b)を示す図
【図10】本発明の他の実施例を示すもので、スペーサ
の斜視図
【図11】スペーサの閉状態(a)及び開状態(b)を
示す斜視図
【符号の説明】
図面中、1は本体、2はアーム、3はハンド、4はベー
ス、5〜10は第1〜第6アーム、11は取付フランジ
面、12は被取付面、14,31はスペーサ、15は傾
斜ブロック、16はフランジプレート、17はロボット
取付面、21はツール取付面、32はアーム取付用プレ
ート、33はハンド取付用プレート、35はエアシリン
ダ、J1〜J6は第1〜第6関節を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹田 修二 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 大橋 康司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3F060 AA03 BA00 CA21 DA10 EB13 EC13 FA00 FA01 FA03 HA00 HA40

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多関節型アームの先端部に、ハンドを取
    付けてなる多関節ロボットにおいて、 前記アームの先端とハンドとの間に、特異点変更用のス
    ペーサを取付可能に構成したことを特徴とする多関節型
    ロボット
  2. 【請求項2】 前記スペーサは、前記アームの先端の取
    付フランジ面に対して、前記ハンドの被取付面を傾斜さ
    せるように設けられることを特徴とする請求項1記載の
    多関節型ロボット。
  3. 【請求項3】 前記スペーサは、前記アームの先端の取
    付フランジ面に対する、前記ハンドの取付角度を変更可
    能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の多
    関節型ロボット。
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