JP2001037706A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2001037706A
JP2001037706A JP11218884A JP21888499A JP2001037706A JP 2001037706 A JP2001037706 A JP 2001037706A JP 11218884 A JP11218884 A JP 11218884A JP 21888499 A JP21888499 A JP 21888499A JP 2001037706 A JP2001037706 A JP 2001037706A
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wire
angle
screw
endoscope
screw member
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JP11218884A
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English (en)
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Masaichi Higuma
政一 樋熊
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作部側ワイヤと挿入部側ワイヤとの連結部
がコンパクトで、かつワイヤのテンション調整が容易
な、操作感の良い内視鏡を実現する。 【解決手段】 挿入部側アングルワイヤ(例えば挿入部
側UPアングルワイヤ77a)端に設けられ、第1のね
じ部としての右ねじ(雄ねじ)84を有する第1のねじ
部材81と、操作部側アングルワイヤ(例えば操作部側
UPアングルワイヤ77b)端に設けられ、前記右ねじ
(雄ねじ)84とは逆巻きの第2のねじ部としての左ね
じ(雄ねじ)85を有する第2のねじ部材82と、前記
第1のねじ部材81と前記第2のねじ部材82とを連結
し、一端を前記右ねじ(雄ねじ)84に螺合可能で、他
端を前記左ねじ(雄ねじ)85に螺合可能な連結ねじ部
材としての調整ナット83とから連結部80を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湾曲部先端側を牽
引して湾曲部を湾曲させるための挿入部側ワイヤと操作
部の湾曲操作を伝達するための操作部側ワイヤとを連結
するための連結構造を改良した内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、体腔内等に挿入することによって
体腔内の深部等を観察したり、必要に応じて処置具を用
いることにより治療処置等を行なうことのできる内視鏡
が医療分野において広く用いられるようになった。一般
に、挿入部先端付近に湾曲部を有する湾曲付き内視鏡
は、内視鏡内部に配設されている例えばステンレス等の
金属素線をヨリ線にしたワイヤを牽引することによっ
て、湾曲部を湾曲操作している。また、医療用内視鏡の
場合、使用した内視鏡を確実に消毒滅菌することが感染
症を防止するために必要不可欠である。
【0003】従来の内視鏡は、この消毒滅菌処理をエチ
レンオキサイド等のガスや消毒液で行っていたが、周知
のように滅菌ガス類は猛毒であり、滅菌作業の安全確保
のために行う内視鏡の滅菌作業は煩雑である。また、滅
菌後に内視鏡に付着したガスを取り除くためのエアレー
ションに時間がかかるため、滅菌後すぐに内視鏡を使用
できないという問題がある。また、ガスが与える環境へ
の悪影響が問題視されている。さらに、ランニングコス
トが高いという問題がある。また、消毒液の場合は消毒
液の管理が煩雑であり、消毒液の廃棄処理に多大な費用
が必要となる。
【0004】そこで、最近では、内視鏡機器類の滅菌と
して、煩雑な作業を伴わず、滅菌後にすぐに使用でき、
しかもランニングコストの安いオートクレーブ滅菌(高
圧高温水蒸気滅菌)が主流になりつつある。オートクレ
ーブ滅菌の代表的な条件としては、米国規格協会承認、
医療機器開発協会発行の米国規格ANSI/AAMI
ST37−1992があり、この条件はプレバキューム
タイプでは滅菌工程132℃、4分、またグラビティタ
イプでは滅菌工程で132℃、10分となっている。
【0005】しかしながら、このオートクレーブの高圧
高温水蒸気は、内視鏡を構成している部材である樹脂や
ゴム、プラスチック等の高分子材料、接着剤等を透過す
る性質を持っている。したがって、従来の水密構造に構
成されている内視鏡をオートクレーブ装置に投入して滅
菌した場合は、Oリング、接着剤等の一般的な方法によ
り水密に構成された内視鏡構造の内部にも水蒸気が浸入
してくることになる。また、オートクレーブ滅菌の際に
は、滅菌工程前の真空工程時に、湾曲部における外皮チ
ューブの破裂を防止するため、内視鏡内外を連通させた
状態でオートクレーブ滅菌装置に投入するのが一般的で
ある。この場合、積極的に内視鏡内部にオートクレーブ
滅菌の水蒸気が侵入することになる。
【0006】ところで、一般のステンレス等の金属素線
を束ねてヨリ線にして形成したワイヤを内視鏡湾曲部を
操作するためのアングルワイヤとして使用している内視
鏡の場合は、前記したオートクレーブ滅菌によって内視
鏡内部に侵入した蒸気がアングルワイヤにもアタックす
る。また、この蒸気によってワイヤの素線間の隙間に水
分が残留し、これらの状況によりワイヤが錆びて、湾曲
不良を起こす可能性がある。このような従来の内視鏡
は、特開平3−286698号公報に記載されているよ
うに、内視鏡湾曲部を操作するためのアングルワイヤと
して、挿入部の湾曲部先端を牽引して湾曲部を湾曲させ
るための挿入部側ワイヤと、操作部に設けられたアング
ルレバーの湾曲操作を伝達する操作部側ワイヤとを操作
部内の連結手段で連結している構成のものが提案されて
いる。
【0007】しかしながら、この構成では、ワイヤの張
り、緩みといったテンションを容易に調整することがで
きるが、前記連結手段として操作部内に設けた前記挿入
部側ワイヤと前記操作部側ワイヤとを連結している接続
部材を抜け止めする係止パイプを半田付け、またはロウ
付けで固定しなければならず、その他の方法で機械的に
固定した場合、前記挿入部側ワイヤと前記操作部側ワイ
ヤとの連結部が非常に大きくなるという問題がある。通
常、半田付け、ロウ付けをする際にはフラックスを使用
するが、このフラックスは金属の耐食性を著しく落とす
ため、フラックスの付着した金属部品は錆び易くなる。
一般に半田付け、ロウ付け後にフラックスを洗滌によっ
て除去するが、完全に除去できなかった場合、例えばア
ングルワイヤの一部にフラックスが残留した場合、その
部分でワイヤが錆びて湾曲不良を起こす可能性がある。
また、前述したように内視鏡をオートクレーブ滅菌にか
けると、内視鏡内部に蒸気が侵入して水分が残留するた
め、フラックスの残留した部分についてはさらに錆が発
生し易くなる。
【0008】これに対し、例えば特公平1−52009
号公報に記載の内視鏡は、半田やロウを使わない挿入部
側ワイヤと操作部側ワイヤとの連結方法が提案されてい
るが、ワイヤの張り、緩みといったテンションを調整す
るのが煩雑である。特に一度調整した後、修理するとき
に再調整するのは非常に煩雑である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平3−286
698号公報に記載の内視鏡は、ワイヤの張り、緩みと
いったテンションを容易に調整することができるが、半
田付け、またはロウ付けを行わなければ挿入部側ワイヤ
と操作部側ワイヤとの連結部が非常に大きくなるという
問題がある。また、半田付け、またはロウ付け後、例え
ばアングルワイヤの一部にフラックスが残留した場合、
その部分でワイヤが錆びて湾曲不良を起こす可能性があ
ると共に、内視鏡をオートクレーブ滅菌にかけると、内
視鏡内部に蒸気が侵入して水分が残留するため、フラッ
クスの残留した部分についてはさらに錆が発生し易くな
る。一方、上記特公平1−52009号公報に記載の内
視鏡は、半田やロウを使わずに挿入部側ワイヤと操作部
側ワイヤとを連結しているが、ワイヤの張り、緩みとい
ったテンションを調整するのが煩雑であり、特に一度調
整した後、修理するときに再調整するのは非常に煩雑で
ある。
【0010】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
ものであり、操作部側ワイヤと挿入部側ワイヤとの連結
部がコンパクトで、かつワイヤのテンション調整が容易
な、操作感の良い内視鏡を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、細長な挿入部の湾曲部先端側を牽引して前記
湾曲部を湾曲させるための挿入部側ワイヤと、前記挿入
部の基端側に連設された操作部の湾曲操作を伝達する操
作部側ワイヤと、これら挿入部側ワイヤと操作部側ワイ
ヤとを連結する連結部とを有する内視鏡において、前記
挿入部側ワイヤ端に設けられ、第1のねじ部を有する第
1のねじ部材と、前記操作部側ワイヤ端に設けられ、前
記第1のねじ部とは逆巻きの第2のねじ部を有する第2
のねじ部材と、前記第1のねじ部材と前記第2のねじ部
材とを連結し、一端を前記第1のねじ部に螺合可能で、
他端を前記第2のねじ部に螺合可能なねじ部を有する連
結ねじ部材と、から前記連結部を構成していることを特
徴としている。この構成により、操作部側ワイヤと挿入
部側ワイヤとの連結部がコンパクトで、かつワイヤのテ
ンション調整が容易な、操作感の良い内視鏡を実現す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (第1の実施の形態)図1ないし図14は本発明の第1
の実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態
を備えた内視鏡を示す説明図、図2は本発明の第1の実
施の形態の挿入部の先端部側を説明する断面図、図3及
び図4は挿入部の軸と垂直方向に切った断面図であり、
図3は先端カバー部材の外周に形成された溝部に約半周
周回させて折り返されて固定されているRLアングルワ
イヤを示す断面図、図4は先端カバー部材の外周に形成
された溝部に約半周周回させて折り返されて固定されて
いるUDアングルワイヤを示す断面図、図5は先端カバ
ー部材の外周側からビスのねじ込み部を見た矢視図、図
6は図5を垂直に切った断面図、図7はRLアングルワ
イヤが内周側に引き出されている部分の断面図、図8は
本実施の形態のアングルワイヤを示す説明図、図9はア
ングルレバー付近の操作部を挿入部の軸と垂直に断面を
取った断面図、図10は図9の拡大断面図、図11及び
図12は回転軸部材の軸方向から見たドラム部材の組立
手順を説明する説明図であり、図11はUDアングルワ
イヤをドラム部材に配置する際の説明図、図12はUD
アングルワイヤをドラム部材と押さえ部材とで挟持固定
する際の説明図、図13は、操作部内部のUDアングル
ワイヤの先端側とドラム側とを連結する連結部を示す説
明図、図14はワイヤ連結部の組立手順を示す説明図で
あり、図14(a)は挿入部側UPアングルワイヤが第
1のネジ部材にビスにて固定されていると共に、操作部
側UPアングルワイヤが第2のネジ部材にビスにて固定
されている状態を示す説明図、図14(b)は第1のね
じ部材と第2のねじ部材とが調整ナットによって連結さ
れる直前の状態を示す説明図、図14(c)は第1のね
じ部材と第2のねじ部材とが調整ナットによって連結さ
れる状態を示す説明図、図14(d)は同図(c)の状
態から連結部全体に熱収縮チューブを被覆した状態を示
す説明図である。
【0013】図1に示すように本発明の第1の実施の形
態を備えた電子内視鏡(単に、内視鏡)1は、例えば先
端側にCCD等の固体撮像素子を有する後述の撮像ユニ
ット(図2参照)を内蔵した細長な挿入部2と、この挿
入部2の後端部に設けた把持部を兼ねる操作部3と、こ
の操作部3の後端部に基底部が接続されて延出した軟性
コード4と、この軟性コード4の後端部に図示しない光
源装置に接続されるライトガイドコネクタ(以下、LG
コネクタという)5と、このLGコネクタ5の側部から
延出されたビデオケーブル6と、このビデオケーブル6
の先端部に設けられ、図示しないビデオシステムセンタ
に接続されるビデオコネクタ7とから主に構成されてい
る。尚、前記ビデオコネクタ7が接像される図示しない
ビデオシステムセンタには、図示しないモニタが接続さ
れるようになっていて、被検部の光学像を前記固体撮像
素子で撮像した後、前記ビデオシステムセンタで信号処
理しモニタでその被検部の画像を表示するようになって
いる。
【0014】前記挿入部2は、湾曲自在な湾曲部11を
含む先端部12と、この先端部12の後端側に連設する
硬性のシース13とから構成されている。前記操作部3
には、前記湾曲部11を湾曲自在に遠隔操作するUDア
ングルレバー3a、RLアングルレバー3bが設けられ
ていて、UDアングルレバー3aを操作することで前記
湾曲部11を上下方向に湾曲操作し、RLアングルレバ
ー3bを操作することで前記湾曲部11を上下方向に湾
曲操作することができるようになっている。また、前記
LGコネクタ5の側部には、内視鏡内外の連通状態を選
択可能な開閉弁14が設けられていて、図示しない連通
アダプタを着脱自在に接続可能である。尚、この開閉弁
14は、内視鏡の内部空間が外部の圧力より、所定圧力
以上高くなると連通する逆止弁構造を有していても良
く、更にこの開閉弁14には図示しない逆止弁アダプタ
ーを組み付けられるようになっていても良い。これら開
閉弁14の構成により、オートクレーブ滅菌前行程等で
チャンバ内が真空に引かれても、内視鏡の湾曲部4の湾
曲ゴム等、内視鏡の隔壁の中で柔軟な部分が破裂するの
を防止している。また、前記ビデオコネクタ7には、そ
の電気接点部7aを水密にすることが可能な防水キャッ
プ15が着脱自在に設けられている。即ち、このような
内視鏡1は、内部に水が浸入しない水密構造とすること
が可能な構成となっている。
【0015】図2に示すように前記挿入部2の先端部1
2の先端構成部材21は、体腔内の被検部を照明するた
めの照明光を導光して照明窓22aから被検部を照明す
るライトガイドファイバ22と、このライトガイドファ
イバ22からの照明光で照明された被検部の光学像を先
端カバーガラス31から取り入れてCCD等の固体撮像
素子32に結像する対物レンズ系33及びこの対物レン
ズ系33に連設して、取り込まれた光学像を前記固体撮
像素子32で撮像しその撮像信号をケーブル34を介し
て伝達する撮像ユニット30とを保持している。
【0016】前記先端構成部材21の外周には、接着剤
により前記湾曲部11の最先端の関節としての先端カバ
ー部材41が接合固定されている。この先端カバー部材
41の後方には、この先端カバー部材41を任意の方向
に向けるための関節群50と、この関節群50を互いに
回動可能に接合しているリベット51と、それら関節部
を被覆する金属製の網状管52及び軟性の湾曲部被覆ゴ
ム53からなる湾曲部11が連設されている。
【0017】前記先端カバー部材41には、リベット接
合部42が設けられていて、前記湾曲部11の先端であ
るリベット43により前記関節群50に回転自在に接合
されている。また、先端カバー部材41には、前記リベ
ット43を牽引して湾曲させるためのアングルワイヤ4
5a、45bが固定されていて、これらアングルワイヤ
45a、45bの牽引によって湾曲部11は任意の方向
に湾曲することができるようになっている。前記アング
ルワイヤ45aは、上下(UP、DOUWN)方向の湾
曲操作を行うためのUDアングルワイヤ45aであり、
前記アングルワイヤ45bは左右(RIGHT、LEF
T)方向の湾曲操作を行うためのRLアングルワイヤ4
5bである。
【0018】前記RLアングルワイヤ45bは、図3に
示すように前記先端カバー部材41の外周に形成された
溝部46bに約半周周回させて折り返されており、ビス
47によって前記先端カバー部材41の外周側から、前
記溝部46bに押圧固定されている。また、前記UDア
ングルワイヤ45aも、図4に示すように前記先端カバ
ー部材41の外周に形成された溝部46aに約半周周回
させて折り返されており、前記溝部46aにビス47に
よって前記先端カバー部材41の外周側から、前記溝部
46aに押圧固定されている。尚、本実施の形態では、
1本のビス47のその皿の部分で2本のアングルワイヤ
45a、45bを同時に押圧している。さらに、図5に
示すように、この部分でアングルワイヤ45a、45b
をビス47の外径方向に押し曲げている。この構成によ
り、アングルワイヤ45a、45bを湾曲部先端の先端
カバー部材41に確実に強固に固定することができるよ
うになっている。
【0019】図5及び図6に示すように、前記先端カバ
ー部材41には、その外周から前記ビス47が突出しな
いように、中心にビス47と対応している雌ねじが貫通
する穴部48が形成されている。尚、図3、図4、図6
の図中で点線で示しているように先端カバー部材41内
周にビス47が長く突出する場合には、ビス47をねじ
込んだ後にそのビス47の突出部をヤスリ等で削りとる
ようにしている。尚、本実施の形態では、補強としてビ
ス47のねじ込み部及び前記アングルワイヤ45a、4
5bの溝部46a、46bに挿入された部分に接着剤を
塗布している。
【0020】前記UDアングルワイヤ45aは、前記先
端カバー部材41外周の溝部46aに周回された後、先
端カバー部材41の内周面に引き出されていて、この外
周側から内周面側に引き出すための穴には、斜面49が
形成されており、前記UDアングルワイヤ45aが急激
に屈曲することがないようになっている(図2参照)。
従って、ワイヤがこの部分で切れ易くなることがない。
一方、前記RLアングルワイヤ45bも、また前記先端
カバー部材41外周の溝部46bに周回された後、先端
カバー部材41の内周面に引き出されていて、この外周
側から内周面側に引き出すための穴に斜面49が形成さ
れており、前記RLアングルワイヤ45bが急激に屈曲
することがなく、ワイヤがこの部分で切れ易くなること
がない。尚、図7に示すようにRLアングルワイヤ45
bが一番先端側のリベット43と接触しないように、前
記先端カバー部材41の内径を設定している。尚、本実
施の形態では、RLアングルワイヤ45bが一番先端側
のリベット43と接触しないようにすると共に、前記先
端カバー部材41の内径を小さくして内蔵物の充填率を
きつくしないことの両方を考慮し、前記挿入部2の中心
軸から前記先端カバー部材41の内周面までの距離と、
挿入部2の中心軸からリベット43までの距離をほぼ同
じに設定している。
【0021】これらアングルワイヤ45a、45bは、
図8に示すように、ステンレスの素線をヨリ線にしたス
テンレスワイヤからなり、このアングルワイヤ45a、
45bの各素線間の間隙に高温高圧水蒸気耐性及び潤滑
性を有する防錆材60を充填し、かつこの高温高圧水蒸
気耐性及び潤滑性を有する防錆材60によってアングル
ワイヤ45a、45b表面を被覆している。尚、ワイヤ
素線としてはステンレス以外にも、タングステン、チタ
ン合金などの耐食性の高い金属線が採用できる。タング
ステンの場合、電解処理されたタングステンの方が耐食
性が高いので有効である。また、本実施の形態では、挿
入部2内等に配設されているこれらアングルワイヤ45
a、45bのガイド部材としてステンレス製のアングル
コイル61を使用しているが、このアングルコイル61
にも前記防錆材60によって表面を被覆するようになっ
ている。
【0022】前記防錆材60としては、フッ素樹脂材、
フレキシブルダイヤモンド状硬質炭素材(炭素と水素を
主成分として構成された非晶質カーボン硬質材)、シラ
ザンから転化するシリカ材、グラファイト含有フッ素樹
脂塗料、フッ素ゴム塗料、窒化ホウ素含有材、PTFE
ニッケル材、金属等の高温高圧水蒸気耐性を有し、かつ
潤滑性を有する等の防錆材が使用される。尚、上記防錆
材60は、防錆コーティング材としても使用可能であ
る。また、金属等の防錆材を用いた防錆コーティングと
してはメッキ等による防錆コーティングを施すことも可
能である。
【0023】これらの防錆材60を前記アングルワイヤ
45a、45bの各素線間の間隙に充填し、かつアング
ルワイヤ45a、45b表面を被覆することによって、
オートクレーブ滅菌を行ってもワイヤ素線が水蒸気に晒
されることがないようにすることが可能となる。また
は、前記アングルワイヤ45a、45bの各ワイヤ素線
の表面に前記防錆材60による防錆コーティングを施し
たワイヤ素線を束ねて前記アングルワイヤを形成したも
のであっても、結果的にワイヤ素線間の隙間にワイヤ素
材が露出することが無いため、ワイヤ素線が水蒸気に晒
されることがないようにすることが可能となる。
【0024】次に図9及び図10を用いて、アングルワ
イヤ45a、45bの基端側を取り付けた前記アングル
レバー3a,3bを説明する。図9に示すように前記U
Dアングルレバー3a及びRLアングルレバー3bは、
内視鏡操作部本体70に回転自在に設けられた回転軸部
材71a、71bにビス等で取り付けられていて、前記
UDアングルレバー3aは前記回転軸部材71aを介し
て前記UDアングルワイヤ45aの取り付けられたドラ
ム部材72aを固定していると共に、前記RLアングル
レバー3bは回転軸部材71bを介してRLアングルワ
イヤ45bの取り付けられたドラム部材72bを固定し
ている。
【0025】前記UDアングルワイヤ45aは、図10
に示すように、前記ドラム部材72aと、押さえ部材7
3aとによって挟持固定されている。押さえ部材73a
は、ビス74によってビス締めされることによってドラ
ム部材72aに押しつけられるようになっている。尚、
RLアングルワイヤ45bも同様な構成であるので説明
を省略する。
【0026】次に、これらアングルワイヤ45a、45
bを取り付けたドラム部材72a、72bについて、図
11及び図12を用いて説明する。前記押さえ部材73
aを取り付ける前に、図11に示すように、UDアング
ルワイヤ45aをドラム部材72aに形成されて、押さ
え部材73aが入る溝75aの外側に沿って周回して配
置する。さらにワイヤを交差させてドラム部材72a外
周に引き出し、ドラム部材72aの外周に形成された溝
76aに沿って配置する。
【0027】その後、図12に示すように押さえ部材7
3aをドラム部材72aの溝75aに被せて、さらにビ
ス74をビス締めすることで、UDアングルワイヤ45
aがドラム部材72aと押さえ部材73aとによって挟
持固定される。尚、補強のためドラム部材72aと押さ
え部材73aとの間には接着剤が塗布されている。尚、
本実施の形態のように、前記ドラム部材72aのなるべ
く外周に近いところでUDアングルワイヤ45aを周回
させて押さえ込んで固定しているため、ワイヤが交差し
てドラム部材72a外周に引き出されている部分(図1
2のA部分)において、半田を用いなくてもほとんどワ
イヤが外周に飛び出さずに組み付けることができる。ま
た、ドラム部材72a外周から引き出されているUDア
ングルワイヤ45aは、最終的には湾曲部11の先端の
上方及び下方に連結される。一方、前記RLアングルレ
バー3b側についてもUDアングルレバー3a側と全く
同じ構造で構成される。上記図2〜図7で説明した前記
湾曲部11の先端に固定されている挿入部側のアングル
ワイヤ45a、45bと、図9〜図12で説明したドラ
ム部材72a、72bに固定されている操作部側のアン
グルワイヤ45a、45bとは、組み立て上分かれてお
り、操作部3内で連結されて、その連結部分でアングル
ワイヤ45a、45b全体としての張り具合が調整され
るようになっている。
【0028】この連結構造を例えば、前記湾曲部11を
UP、DOWN方向に湾曲させるためのUDアングルワ
イヤ45aの内、UP方向に湾曲させるためのUPアン
グルワイヤを用いて説明する。図13に示すように、前
記湾曲部11の先端上方から引き出され、湾曲部先端を
牽引して湾曲部11をUP方向に湾曲させるための挿入
部側UPアングルワイヤ77aと、ドラム部材72aの
上方から引き出されて、操作部3のUDアングルレバー
3aのUP方向操作を伝達するための操作部側UPアン
グルワイヤ77bとを連結部80で連結している。
【0029】本実施の形態では、前記挿入部側UPアン
グルワイヤ77a端に設けられ、第1のねじ部を有する
第1のねじ部材81と、前記操作部側UPアングルワイ
ヤ77b端に設けられ、前記第1のねじ部とは逆巻きの
第2のねじ部を有する第2のねじ部材82と、前記第1
のねじ部材81と前記第2のねじ部材82とを連結し、
一端を前記第1のねじ部に螺合可能で、他端を前記第2
のねじ部に螺合可能なねじ部を有する連結ねじ部材とし
ての調整ナット83と、から前記連結部80を構成す
る。
【0030】前記第1のねじ部材81には、第1のねじ
部として右ねじ(雄ねじ)84が切られており、第2の
ねじ部材82には第2のねじ部として左ねじ(雄ねじ)
85が切られている。また、調整ナット83には、片端
に前記第1のねじ部材81の右ねじ(雄ねじ)84と螺
合する右ねじ(雌ねじ)86と、他端に前記第2のねじ
部材82の左ねじ(雄ねじ)85と螺合する左ねじ(雌
ねじ)87とが切られている。前記第1のねじ部材81
には、前記挿入部側UPアングルワイヤ77a端をビス
88にて固定している。同様に、前記第2のねじ部材8
2には、前記操作部側UPアングルワイヤ77b端をビ
ス88にて固定している。尚、本実施の形態では、第
1、第2のねじ部材81、82に雄ねじを設け、連結ね
じ部材である調整ナット83に雌ねじを設けて連結部8
0を構成しているが、これとは逆に、第1、第2のねじ
部材81、82に雌ねじを設け、連結ねじ部材に雄ねじ
を設けて連結部80を構成しても良い。
【0031】次に、図14を用いてこのような連結部8
0の組立手順を説明する。図14(a)に示すように、
第1のねじ部材81にビス88を挿入部側UPアングル
ワイヤ77aのワイヤ端と垂直方向にワイヤに向かって
ねじ込んで押圧することで前記挿入部側UPアングルワ
イヤ77aを固定する。同様に、第2のねじ部材82に
ビス88をねじ込んで押圧することで前記操作部側UP
アングルワイヤ77bも固定する。また、補強としてこ
のワイヤ固定部及びビス88には、接着剤が塗布されて
いる。
【0032】これら第1のねじ部材81と第2のねじ部
材82とを図14(b)に示すように調整ナット83に
よって連結する。この調整ナット83を一方の方向に回
転させると、前記第1のねじ部材81の右ねじ(雄ね
じ)84が調整ナット83の右ねじ(雌ねじ)86にね
じ込まれていくと同時に、前記第2のねじ部材82の左
ねじ(雄ねじ)85が調整ナット83の左ねじ(雌ね
じ)87にねじ込まれていくことで、図14(c)に示
すように前記第1のねじ部材81と前記第2のねじ部材
82とが連結されて、前記挿入部側UPアングルワイヤ
77aと前記操作部側UPアングルワイヤ77bとが連
結される。また、前記調整ナット83を逆方向に回転さ
せると、今度は逆に第1のねじ部材81と第2のねじ部
材82との相対位置が離れていく。つまり、調整ナット
83の回転によって第1のねじ部材81と第2のねじ部
材82との相対位置関係が変わり、挿入部側UPアング
ルワイヤ77aと操作部側UPアングルワイヤ77bと
の連結を調整してUPアングルワイヤ全体としての張
り、緩みといったテンションを容易に最適な状態に調整
できるようになっている。
【0033】このように、テンションを最適な状態に調
整した後、前記第1のねじ部材81と前記第2のねじ部
材82及び調整ナット83を弾性接着剤等の、修理時に
再度外すことが可能な接着剤によって接着固定する。さ
らに、この状態から図14(d)に示すように連結部8
0全体に熱収縮チューブ89を被覆することによって、
湾曲操作時に連結部80が他の部分に当たり、音が出た
り、破損したりするのを防止している。尚、これら第1
のねじ部材81と第2のねじ部材82と調整ナット83
とによって構成される連結部80は、(本実施の形態で
は、UP方向に湾曲させるためのUPアングルワイヤの
みについて説明しているが、)全部で上下左右(UP、
DOWN、RIGHT、LEFT)湾曲用のアングルワ
イヤ45a、45bに対応して4つ設けられるようにな
っている。
【0034】このように構成された内視鏡1を組み立
て、あるいは修理するときに、挿入部側アングルワイヤ
(例えば、挿入部側UPアングルワイヤ77a)と操作
部側アングルワイヤ(例えば、操作部側UPアングルワ
イヤ77b)との連結部80の調整ナット83を回転さ
せるといった簡単な作業によって、アングルワイヤ45
a、45bの張り、緩みといったテンションを調整する
ことが可能となる。
【0035】尚、本実施の形態においては、この連結部
80やその他アングルワイヤ固定部に半田付け、ロウ付
けをしていない。さらに、内視鏡使用時、湾曲操作が行
われても、前記連結部80がコンパクトであるため、前
記連結部80が他の部品と激しく当ってスムーズな湾曲
操作を妨げられることがない。そして、このように構成
された内視鏡1を用いて例えば体腔内の内視鏡観察等を
行い、その後、滅菌のため図示しないオートクレーブ滅
菌装置のチャンバ内に投入して、滅菌する。先ずオート
クレーブの滅菌前行程では、チャンバ内を真空にする。
前記滅菌時には、チャンバ内は高温高圧水蒸気によって
満たされ、内視鏡1内部にも高温高圧水蒸気が侵入して
湿度が高くなる。例え全体を水密に構成している内視鏡
であっても、例えばOリング、接着剤等の高分子材料に
より構成されている部分から水蒸気が浸入してくる。内
視鏡1内部に浸入した高温高圧の水蒸気は、湾曲部11
を操作するためのアングルワイヤ45a、45b及び連
結部80にも影響を及ぼそうとする。また、内視鏡1内
部に浸入した蒸気はそのまま水分として内視鏡1内部に
残留する。
【0036】しかしながら、本実施の形態では連結部8
0及びその他アングルワイヤ固定部において半田付け、
ロウ付けを行っていないため、フラックスの残留によっ
てアングルワイヤ45a、45bの耐食性が落ちること
が無い。従って、蒸気のアタックや水分の残留によって
アングルワイヤ45a、45b及び連結部80が錆びる
ことが無い。
【0037】さらに、本実施の形態ではアングルワイヤ
45a、45bの固定法として押圧、挟持固定を採用し
ているため、アングルワイヤ45a、45b全長に亘っ
てアングルワイヤ45a、45bの各素線間の間隙に高
温高圧水蒸気耐性及び潤滑性を有する防錆材60を充填
し、かつこの高温高圧水蒸気耐性及び潤滑性を有する防
錆材60によってアングルワイヤ45a、45b表面を
被覆しているため、アングルワイヤ45a、45bの金
属素線に直接水蒸気が浸入してくることはない。また、
ワイヤ素線間の隙間に水分が残留することも無く、アン
グルワイヤ45a、45bに錆が発生することが無い。
更に、アングルコイル61にも前記防錆材60によって
表面を被覆しているため、アングルコイル61が錆びる
こと無く、即ちアングルコイル61が錆びてアングルワ
イヤ45a、45bに錆が転移することも無くなる。
【0038】上記構成により、本実施の形態の内視鏡1
では以下の効果を得る。 (1)内視鏡組立時、あるいは修理時のアングルワイヤ4
5a、45bのテンション調整が容易である。 (2)操作部側ワイヤと挿入部側ワイヤとの連結部80が
コンパクトで、かつワイヤのテンションが適度であるた
め、スムーズな操作が可能である。 (3)前記連結部80に半田付け、ろう付けを行っていな
いため、オートクレーブ滅菌を行ってもフラックスの残
留によって錆が発生し、湾曲不良が起こるようなことが
無い。 (4)アングルワイヤ固定法として押圧、挟持固定を採用
しているため、アングルワイヤ45a、45b全長に亘
り各素線間の間隙に高温高圧水蒸気耐性及び潤滑性を有
する防錆材60を充填し、かつこの高温高圧水蒸気耐性
及び潤滑性を有する防錆材60によってアングルワイヤ
45a、45b表面を被覆することが可能であり、より
確実にアングルワイヤ45a、45bの錆発生を防止で
きる。
【0039】尚、本実施の形態では、オートクレーブ滅
菌を行う医療用内視鏡に関して説明しているが、その他
蒸気滅菌を行う内視鏡、薬液に浸漬する内視鏡、高湿環
境下で使用される例えば工業用内視鏡等にも本発明は適
用可能である。
【0040】また、オートクレーブ滅菌を行う内視鏡に
限らず、操作部側ワイヤと挿入部側ワイヤの連結部80
がコンパクトで、かつワイヤのテンション調整が容易
な、操作感の良い内視鏡を製造するにあたり、本発明の
構成は効果的である。
【0041】更に、本発明は、上記した実施の形態にの
み限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形実施可能である。
【0042】(第2の実施の形態)図15及び図16は
本発明の第2の実施の形態に係り、図15は本発明の第
2の実施の形態を備えた挿入部側アングルワイヤと操作
部側アングルワイヤとの連結部を示す説明図、図16は
図15における変形例である。
【0043】図15に示すように本発明の第2の実施の
形態の連結部90は、第1、第2のねじ部材81、82
にビス88をねじ込んで押圧した後、さらに逆側から第
2のビス91をねじ込んでアングルワイヤ77a、77
bを挟持固定するように構成している。この構成によ
り、図14で説明した連結部80よりもより、強固に第
1、第2のねじ部材81、82と、アングルワイヤ77
a、77bを固定することができる。また、挿入部側ア
ングルワイヤが細い場合には、図16に示すように第1
のねじ部材81に貫通穴101を形成し、この貫通穴1
01に挿入部側アングルワイヤを通してループを形成
し、その後かしめ部材102によってかしめ固定するこ
とで、アングルワイヤ77aを第1のねじ部材81に固
定して連結部100を構成する。
【0044】この構成により、細いワイヤ、例えばφ
0.5mm以下のワイヤでも固定可能であり、挿入部2
が細径の内視鏡に対して適用可能である。また、この構
成であれば、半田付け、ロウ付け等のろう接をしなくて
も、挟持固定、接着固定等によりアングルワイヤ77
a、77bを固定することができる。従って、半田付
け、ろう付け時のフラックスの残留の影響によって錆が
発生することがない。また、図8で説明したのと同様に
アングルワイヤ全長に亘って半田付け、ロウ付け不可能
となるように各素線間の間隙に高温高圧水蒸気耐性及び
潤滑性を有する防錆材60を充填し、かつこの高温高圧
水蒸気耐性及び潤滑性を有する防錆材60によってアン
グルワイヤ表面を被覆することも可能となる。
【0045】尚、本発明は、上記した実施の形態にのみ
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。
【0046】(第3の実施の形態)図17は本発明の第
3の実施の形態に係る挿入部側アングルワイヤと操作部
側アングルワイヤとの連結部を示す説明図である。
【0047】図17に示すように本発明の第3の実施の
形態の連結部110は、第1、第2のねじ部材81、8
2と、アングルワイヤ77a、77bとを半田、ロウ付
け111等によって固定する構成としている。
【0048】この構成により、アングルワイヤの張り、
緩みを調整可能な、非常に小型の連結部110を有する
内視鏡を実現することができる。しかしながら、フラッ
クスの洗滌を充分に行わなければ、従来の内視鏡と同様
に、錆発生の原因となるため、充分注意が必要である。
【0049】尚、本発明は、上記した実施の形態にのみ
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。
【0050】[付記] (付記項1) 細長な挿入部の湾曲部先端側を牽引して
前記湾曲部を湾曲させるための挿入部側ワイヤと、前記
挿入部の基端側に連設された操作部の湾曲操作を伝達す
る操作部側ワイヤと、これら挿入部側ワイヤと操作部側
ワイヤとを連結する連結部とを有する内視鏡において、
前記挿入部側ワイヤ端に設けられ、第1のねじ部を有す
る第1のねじ部材と、前記操作部側ワイヤ端に設けら
れ、前記第1のねじ部とは逆巻きの第2のねじ部を有す
る第2のねじ部材と、前記第1のねじ部材と前記第2の
ねじ部材とを連結し、一端を前記第1のねじ部に螺合可
能で、他端を前記第2のねじ部に螺合可能なねじ部を有
する連結ねじ部材と、から前記連結部を構成しているこ
とを特徴とする内視鏡。
【0051】(付記項2) 前記挿入部側ワイヤまたは
前記操作部側ワイヤを押圧手段または挟持手段によっ
て、前記第1のねじ部材または前記第2のねじ部材に固
定していることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0052】(付記項3) 前記押圧手段は、前記挿入
部側ワイヤまたは前記操作部側ワイヤを前記第1のねじ
部材または前記第2のねじ部材に挿入し、それら第1の
ねじ部材または第2のねじ部材に前記挿入部側ワイヤま
たは前記操作部側ワイヤの略垂直方向から挿入される押
圧部材で押圧固定することを特徴とする付記項2に記載
の内視鏡。
【0053】(付記項4) 前記挟持手段は、前記挿入
部側ワイヤまたは前記操作部側ワイヤを前記第1のねじ
部材または前記第2のねじ部材に挿入し、それら第1の
ねじ部材または第2のねじ部材に前記挿入部側ワイヤま
たは前記操作部側ワイヤの略垂直方向の2方向から挿入
される2つの押圧部材で押圧固定することを特徴とする
付記項2に記載の内視鏡。
【0054】(付記項5) 前記挿入部側ワイヤまたは
前記操作部側ワイヤは、その全長に亘って各素線間の間
隙に高温高圧水蒸気耐性及び潤滑性を有する防錆材を充
填し、かつこの高温高圧水蒸気耐性及び潤滑性を有する
防錆材によってアングルワイヤ表面を被覆していること
を特徴とする付記項2に記載の内視鏡。
【0055】(付記項6) 前記押圧部材は、ビスであ
ることを特徴とする付記項3または4に記載の内視鏡。
【0056】[付記の目的] (付記項1) ・操作部側ワイヤと挿入部側ワイヤの連結部がコンパク
トで、かつワイヤのテンション調整が容易な、操作感の
良い内視鏡を実現する。
【0057】(付記項2〜6) ・オートクレーブ滅菌を行っても錆によって湾曲不良の
起こることが無い内視鏡を実現する。
【0058】[付記の作用] (付記項1) ・内視鏡組立、修理時に、挿入部側ワイヤーと操作部側
ワイヤーの連結部の連結ネジ部材を回転させるといった
簡単な作業によって、ワイヤーのテンションが調整され
る。 ・内視鏡使用時、湾曲操作が行われるが、ワイヤーのテ
ンションが適度である為、操作感が良い。また、前記連
結部がコンパクトである為、連結部が他の部品と激しく
当ることがなく、スムーズな湾曲操作が可能である。
【0059】(付記項2〜6) ・内視鏡組立、修理時、ワイヤーと前記連結部は、押圧
手段、挟持手段によって半田、ロウ付けをせずに固定す
る。 ・内視鏡は使用後、滅菌のためオートクレーブ滅菌装置
のチャンバー内に投入して、オートクレーブ滅菌を行
う。その際、内視鏡内部に侵入した蒸気は、内視鏡の湾
曲部を操作する為のアングルワイヤ及びアングルワイヤ
の連結部にもアタックする。また、内視鏡内部に侵入し
た蒸気はそのまま水分として内視鏡内部に残留する。し
かしながら、アングルワイヤの連結部で半田付けを行っ
ていない場合は、フラックスの残留によってアングルワ
イヤの耐食性が落ちることが無い。従って、蒸気のアタ
ックや水分の残留によってアングルワイヤ及びアングル
ワイヤの連結部が錆びる事が無い。 ・アングルワイヤの固定法として押圧、挟持固定を採用
しているため、アングルワイヤ全長に亘ってアングルワ
イヤの各素線間の間隙に高温高圧水蒸気耐性及び潤滑性
を有する防錆材を充填し、かつこの高温高圧水蒸気耐性
及び潤滑性を有する防錆材によってアングルワイヤ表面
を被覆しているため、アングルワイヤの金属素線に直接
水蒸気が浸入してくることはない。従って、さらに確実
にアングルワイヤの錆発生を防止している。
【0060】[付記の効果] (付記項1)操作部側ワイヤと挿入部側ワイヤの連結部
がコンパクトで、かつワイヤのテンション調整が容易
な、操作感の良い内視鏡を提供することができる。
【0061】(付記項2〜6)オートクレーブ滅菌を行
っても錆によって湾曲不良の起こることが無い内視鏡を
実現することができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、操
作部側ワイヤと挿入部側ワイヤの連結部がコンパクト
で、かつワイヤのテンション調整が容易な、操作感の良
い内視鏡を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図14は本発明の第1の実施の形態
に係り、図1は本発明の第1の実施の形態を備えた内視
鏡を示す説明図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の挿入部の先端部側
を説明する断面図。
【図3】図3及び図4は挿入部の軸と垂直方向に切った
断面図であり、図3は先端カバー部材の外周に形成され
た溝部に約半周周回させて折り返されて固定されている
RLアングルワイヤを示す断面図。
【図4】先端カバー部材の外周に形成された溝部に約半
周周回させて折り返されて固定されているUDアングル
ワイヤを示す断面図。
【図5】先端カバー部材の外周側からビスのねじ込み部
を見た矢視図。
【図6】図5を垂直に切った断面図。
【図7】RLアングルワイヤが内周側に引き出されてい
る部分の断面図。
【図8】本実施の形態のアングルワイヤを示す説明図。
【図9】アングルレバー付近の操作部を挿入部の軸と垂
直に断面を取った断面図。
【図10】図9における拡大断面図。
【図11】図11及び図12は回転軸部材の軸方向から
見たドラム部材の組立手順を説明する説明図であり、図
11はUDアングルワイヤをドラム部材に配置する際の
説明図。
【図12】UDアングルワイヤをドラム部材と押さえ部
材とで挟持固定する際の説明図。
【図13】操作部内部のUDアングルワイヤの先端側と
ドラム側とを連結する連結部を示す説明図。
【図14】図14はワイヤ連結部の組立手順を示す説明
図であり、図14(a)は挿入部側UPアングルワイヤ
が第1のネジ部材にビスにて固定されていると共に、操
作部側UPアングルワイヤが第2のネジ部材にビスにて
固定されている状態を示す説明図、図14(b)は第1
のねじ部材と第2のねじ部材とが調整ナットによって連
結される直前の状態を示す説明図、図14(c)は第1
のねじ部材と第2のねじ部材とが調整ナットによって連
結される状態を示す説明図、図14(d)は同図(c)
の状態から連結部全体に熱収縮チューブを被覆した状態
を示す説明図。
【図15】図15及び図16は本発明の第2の実施の形
態に係り、図15は本発明の第2の実施の形態を備えた
挿入部側アングルワイヤと操作部側アングルワイヤとの
連結部を示す説明図。
【図16】図15における変形例。
【図17】本発明の第3の実施の形態に係る挿入部側ア
ングルワイヤと操作部側アングルワイヤとの連結部を示
す説明図。
【符号の説明】
1 …内視鏡 2 …挿入部 3 …操作部 3a …UDアングルレバー 3b …RLアングルレバー 11 …湾曲部 12 …先端部 45a …UDアングルワイヤ 45b …RLアングルワイヤ 60 …防錆材 61 …アングルコイル 77a …挿入部側UPアングルワイヤ(挿入部
側UDアングルワイヤ) 77b …操作部側UPアングルワイヤ(操作部
側UDアングルワイヤ) 80,90,100,110…連結部 81 …第1のねじ部材 82 …第2のねじ部材 83 …調整ナット(連結ねじ部材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長な挿入部の湾曲部先端側を牽引して
    前記湾曲部を湾曲させるための挿入部側ワイヤと、前記
    挿入部の基端側に連設された操作部の湾曲操作を伝達す
    る操作部側ワイヤと、これら挿入部側ワイヤと操作部側
    ワイヤとを連結する連結部とを有する内視鏡において、 前記挿入部側ワイヤ端に設けられ、第1のねじ部を有す
    る第1のねじ部材と、 前記操作部側ワイヤ端に設けられ、前記第1のねじ部と
    は逆巻きの第2のねじ部を有する第2のねじ部材と、 前記第1のねじ部材と前記第2のねじ部材とを連結し、
    一端を前記第1のねじ部に螺合可能で、他端を前記第2
    のねじ部に螺合可能なねじ部を有する連結ねじ部材と、
    から前記連結部を構成していることを特徴とする内視
    鏡。
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