JP2001034973A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置

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JP2001034973A
JP2001034973A JP11204505A JP20450599A JP2001034973A JP 2001034973 A JP2001034973 A JP 2001034973A JP 11204505 A JP11204505 A JP 11204505A JP 20450599 A JP20450599 A JP 20450599A JP 2001034973 A JP2001034973 A JP 2001034973A
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光教 和田
Masato Iwai
正人 岩井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズを支持しつつ駆動コイルに給電す
る4本のワイヤの固定側端部は、FPCに金属補強板を
貼り付け、ワイヤを金属補強板の開口とFPCの開口に
挿通し、FPCのランド部に半田付けして固定していた
が、金属補強板とワイヤとの接触を防止するために開口
を大きくしなければならず、ランドも大きいので、装置
全体の高さを小さくすることができなかった。 【解決手段】 対物レンズ駆動装置1におけるワイヤ固
定部材2は4個のL型金属板5,6,7,8をインサー
ト成型し、各L型金属板の端部にワイヤ通孔11を形成
してここにワイヤ22を半田付けし、また、L型金属板
の他端部にFPC19を接続する。ワイヤ固定部材2に
支持される保持部材3は、側面穴20付きのワイヤ挿通
部17を備えており、側面穴20からダンパー剤を注入
可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク(CD)、ディジタルバーサタイルディスク(DV
D)、ミニディスク(MD)、光磁気ディスクなどの各
種記録媒体に対し、記録データの再生を行い、または記
録のための光エネルギーを与える光ヘッドにおいて、フ
ォーカス及びトラッキング制御のために対物レンズを作
動する対物レンズ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような各種の光を利用した記録媒
体の再生及び記録のために、従来から例えば図5に示す
ような光ピックアップ51が用いられている。この光ピ
ックアップ51は、光ディスクの半径方向に移動する基
台上に固定されるベース52上に、ポリカーボネート等
により成形される支持基台53が固定され、またベース
52に一体に折曲形成された略コの字形状のヨーク54
が設けられており、これに磁石55が支持されている。
一方の磁石55の周囲には、レンズホルダ59に取着さ
れたフォーカスコイル及びトラッキングコイル(図示せ
ず)が対向して配置され、制御装置から各コイルに制御
電流を供給することにより、レンズホルダ59に固定さ
れた対物レンズ57が、上下方向(Z方向)、及び左右
方向(Y方向)に所定量だけ移動可能となっている。フ
ォーカスコイルによりY方向に流れる電流と、磁石55
間の磁界とで、Z方向への電磁力が発生し、これにより
レンズホルダ59に保持された対物レンズ57のフォー
カス補正が行われる。また、トラッキングコイルにより
Z方向に流れる電流によってY方向への電磁力が発生
し、これにより対物レンズ57のトラッキング補正が行
われる。
【0003】ベース52上に固定された支持基台53の
両側には、X方向へ貫通し且つZ方向へ長孔状の開口を
有するワイヤ挿通部58が形成され、その支持基台53
の背部に形成した突出部には、後述する基板60が固定
されている。基板60には左右両側に各々2本、合計4
本の弾性を有するワイヤ61の基端が半田により固定さ
れ、各ワイヤ61の先端がレンズホルダ59に設けた左
右のフランジ62に固定されることにより、前記対物レ
ンズ57、フォーカスコイル、トラッキングコイルを取
り付けているレンズホルダ59がY方向とZ方向に可動
状態で支持されている。
【0004】基板60は図6に示すように、金属補強板
63上にこれと略同形状のフレキシブルプリント基板
(以下「FPC」という)64を接着し一体化してお
り、このように一体化してなる基板60を、図8に示す
ように支持基台53の背面中央に突設した基板固定部6
5に、基板60の金属補強板63の中央部分を貼り付け
て固定している。それにより支持基台53に貼り付けら
れた基板60の両側のワイヤ支持部69は、図8に示す
ように、支持基台53の両側に設けたワイヤ挿通部形成
部分の背面67と対向するように配置される。支持基台
53のワイヤ挿通部58には前記ワイヤ61が貫通し、
更に基板60の金属補強板63の開口68とFPC64
の開口70を貫通して基板60の背面に突出し、突出部
71となっている。
【0005】ワイヤ61の前記突出部71とFPC64
のランド部72とを、図7に示すように半田73で半田
付けすることにより、支持基台53に固定された金属補
強板63により補強されている基板60に対し、各ワイ
ヤ61がFPC64と導電状態で固定される。それによ
り、前記のように各ワイヤ61の先端に固定したレンズ
ホルダ59を4本のワイヤ61により支持し、かつ、各
ワイヤ61の先端が固定されるレンズホルダ59のフラ
ンジ62において、前記フォーカスコイル及びトラッキ
ングコイルのリード線と各ワイヤ61とを接続すること
によって、外部の制御装置から供給される電流をFPC
64及びワイヤ61を介して各コイルに給電している。
【0006】このようにして組み立てられた光ピックア
ップ51に対して、支持基台53のワイヤ挿通部58に
対し、図7の左側に位置する第1開口部74から注入器
によりダンパー材を注入する。ダンパー材は紫外線硬化
性を有し、最初はある程度流動性のある状態でワイヤ挿
通部58に注入され、所定の注入終了後に紫外線を照射
することによりゲル状となる。このゲルの性状は、その
ダンパー剤の材質を任意に選択することにより自由に設
定することができる。前記第1開口部74から注入され
るダンパー材は、逆側の第2開口部75から一部流出
し、基板60の金属補強板63と支持基台53の背面6
7との間隙D内にも流入し、その状態で紫外線を照射し
て硬化し、ゲル状とする。
【0007】上記のダンパー剤は、支持基台53内のワ
イヤ挿通部58においてワイヤ61の外周に接触して直
接作用し、また、基板60と支持部材53の背面67間
において基板60に接触して作用することによって、前
記フォーカスコイル及びトラッキングコイルへの給電に
より、対物レンズ57のフォーカス方向への移動、及び
トラッキング方向への移動をフィードバック制御しなが
ら行う際に、対物レンズ57の弾性支持装置としての各
ワイヤ61が高次振動し、また、この振動に伴ってワイ
ヤ61を弾性的に支持している基板60が副共振するこ
とを抑制している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の光ピックア
ップ51における対物レンズ駆動装置において、各ワイ
ヤ61を固定する基板60は、ワイヤ61を弾性的に支
持する必要があり、また、長期間使用してもクリープ等
を生じないようにする必要があるため、適宜の材質、厚
さ、形状に設定された金属補強板63を用いている。こ
の金属補強板63は導電性のため、ワイヤ61を金属補
強板63の開口68を貫通させてFPC64に対して半
田付けして接続する際に、このワイヤ61が金属補強板
63に接触することがないようにしなければならい。そ
のため、金属補強板63の開口68は、部品の寸法誤差
や、組立時の誤差を考慮に入れて、図6及び図7に示す
ように、FPC64の開口70よりも充分に大きく形成
している。
【0009】このように、金属補強板63には充分大き
な開口68を形成する必要があると共に、所定の剛性を
有するように設定するため、その高さ寸法Hを小さくす
るには限界がある。また、FPC64のランド部72に
ワイヤ61を確実に半田付けするために、ランド72の
大きさを小さくすることはできず、この点からも基板6
の高さを小さくするには限界を生じ、基板6および支持
基台53をはじめとして装置全体が大型化し、高価な装
置となると共に、光ピックアップ51全体の高さを低く
する際の制約となっていた。また、金属補強板63の略
全面に高価なFPC64を貼る必要があり、この点もコ
ストアップの要因となっていた。
【0010】また、その製造に際して、金属補強板63
にFPC64をずれないように貼り付けて基板60を製
造し、更にこの基板60を支持基台53の基板固定部6
5に対してずれないように貼り付けて固定し、金属補強
板63の開口68とFPCの開口70にワイヤ61を貫
通させ、このワイヤ61をFPC64のランド72に対
して正確に半田付けする必要があり、製造に際して多く
の注意力を必要とし、作業性が悪かった。
【0011】したがって、本発明は、薄型化が可能であ
るとともに、安価に、且つ容易に製造できる対物レンズ
駆動装置を提供することを主たる目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、対物レンズが取り付けられたレンズホルダ
と、導電性で且つ細長状に形成された複数の弾性部材を
介して前記レンズホルダを移動可能に支持する支持部
と、前記レンズホルダに設けられ前記弾性部材を介して
電流が供給される駆動コイルと、該駆動コイルを通過す
る磁束を発生させる磁石とを有し、前記駆動コイルに流
れる電流と前記磁石の磁束とによって生ずる電磁力によ
り前記レンズホルダをフォーカス方向とトラッキング方
向の少なくとも一方へ駆動する対物レンズ駆動装置にお
いて、前記支持部には、合成樹脂から形成された固定部
材と、その両端部がそれぞれ前記固定部材から突出した
状態で該固定部材に埋設された複数の金属板とが設けら
れ、各金属板の第1端部はフォーカス方向と略直交する
方向に延伸していると共にこの第1端部に前記弾性部材
の基端部が半田付けされ、各金属板の第2端部から供給
された電流が前記弾性部材を介して前記駆動コイルに伝
達されることを特徴とする対物レンズ駆動装置としたも
のである。
【0013】また、前記金属板の第1端部には、前記弾
性部材の基端部が半田付けされる個所の近傍に幅狭部を
形成したものであり、また、前記支持部は、前記弾性部
材が挿通されると共にダンパー剤が充填される挿通部を
有する保持部材を備え、前記挿通部の端面が前記金属板
の第1端部と隙間を介して対向するように前記固定部材
と前記保持部材とを接続したものであり、また、前記保
持部材の挿通部は、前記弾性部材の長手方向に沿って貫
通していると共に前記長手方向と交差する方向にも開口
させたものであり、また、前記固定部材の上面には段部
が形成され、前記保持部材には下面側に開口する嵌合溝
が形成されており、前記段部を前記嵌合溝に嵌合させる
ことにより前記保持部材を前記固定部材に取り付けたも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に沿っ
て説明する。図1は本発明による対物レンズ駆動装置1
の部分斜視図であり、図2はこの対物レンズ駆動装置1
を構成する主要部材であるワイヤ固定部材2と保持部材
3とを組み立てる前の状態を示す分解斜視図であり、図
3はワイヤ固定部材2のL型金属板におけるワイヤ固定
部近傍を示す斜視図である。なお、本発明の対物レンズ
駆動装置において、ワイヤの基端を支持するための支持
構造を除いては図5に示す従来の対物レンズ駆動装置と
同様の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
【0015】ワイヤ固定部材2は、LCPやPPS等の
耐熱性の合成樹脂からなり、その内部に4個の第1乃至
第4L型金属板5,6,7,8がインサート成型等によ
り一体化して埋設されている。第1L型金属板5は、ワ
イヤ通孔11が形成された第1端部としてのワイヤ支持
端部10が、ワイヤ固定部材2の側壁9からY方向(ト
ラッキング方向)に突出しており、ワイヤ固定部材2内
で図中破線で示すように下方に屈曲され、ワイヤ固定部
材2の下面から第2端部としてのFPC接続端部12が
突出している。第2L型金属板6は前記第1L型金属板
5と平行に配置され、ワイヤ通孔11が形成されたワイ
ヤ支持端部10が側壁9から突出し、ワイヤ固定部材2
内で屈曲され、ワイヤ固定部材2の下面からFPC接続
端部12が突出している。第1L型金属板5及び第2L
型金属板6と左右対称に、第3L型金属板7と第4L型
金属板8が同様の構成で配置されている。各L形金属板
5,6,7,8は、金属の帯板をプレス加工してフープ
状とされた状態でワイヤ固定部材2の成形の金型内に搬
入され、インサートまたはアウトサー成形によってこの
ワイヤ固定部材2と一体化された後、その第1端部と第
2端部が切断されることによって形成されたものであ
る。
【0016】これらの第1乃至第4L型金属板は同一平
面上に配置され、それにより第1及び第2L型金属板
5,6のワイヤ支持端部10の表面は、ワイヤ固定部材
2の図中左側側方において同一面に位置し、同様に第3
及び第4L型金属板7,8のワイヤ支持端部10の表面
は、ワイヤ固定部材2の図中右側側方において、同一面
に位置している。更に、第1乃至第4L型金属板5,
6,7,8のFPC接続端部12の表面は、ワイヤ固定
部材2の下面の下方において全て同一面に位置してい
る。また、ワイヤ固定部材2の上面14の前方には、図
2に示すように段部15が形成されている。
【0017】保持部材3はポリカーボネート等の透明樹
脂からなり、下面中央から上方に、後述するワイヤ固定
部材2が係合する嵌合溝16が形成され、この嵌合溝1
6の両側壁間は、前記ワイヤ固定部材2の巾と略等しく
設定され、両者が遊びなく嵌合できるようになってい
る。また、保持部材3の両側には、下方から上方に延び
るワイヤ挿通部17が形成されており、このワイヤ挿通
部17においてワイヤの長手方向と交差する方向には、
後述するダンパー剤を注入する側面穴20が開口してい
る。
【0018】このように構成されたワイヤ固定部材2と
保持部材3は、保持部材3の嵌合溝16にワイヤ固定部
材2を嵌合させ、ワイヤ固定部材2の段部15を保持部
材3の端面29に当接させた状態で接着剤により固定さ
れる。その結果、ワイヤ固定部材2と保持部材3は図1
のように組み立てられて一体化され、図5に示すレンズ
ホルダ59を複数のワイヤ22を介してZ方向(フォー
カス方向)およびY方向(トラッキング方向)に移動可
能に支持する支持部が構成されている。このようにワイ
ヤ固定部材2と保持部材3とを分割して成形することに
より、L型金属板5,6,7,8をインサート成形しつ
つ、複雑な形状のワイヤ挿通部17や側面穴20を形成
することができる。また、後述するダンパー剤を注入し
て紫外線を照射する際に、ダンパー剤を保持する保持部
材3には透明な樹脂を選択し、この保持部材3を通して
ダンパー剤に紫外線を照射できるようにし、一方、ワイ
ヤ固定部材2にはL型金属板5,6,7,8をインサー
ト成型しやすい耐熱性樹脂を選択する等、各部材の機能
に適した材質の樹脂を選択することができる。
【0019】上記のように一体化されたワイヤ固定部材
2と保持部材3において、L型金属板5,6,7,8の
ワイヤ支持端部10と保持部材3のワイヤ挿通部端面2
1間には間隙が形成される。保持部材3のワイヤ挿通部
17に挿通された4本のワイヤ22は、各々L型金属板
5,6,7,8のワイヤ通孔11を貫通して後方に突出
し、その突出部23とワイヤ支持端部10の背面とが半
田26により固定される。また、ワイヤ固定部材2の下
端面から突出するL型金属板5,6,7,8の各FPC
接続端部12に対し、図1に示すようにFPC19の端
部の対応する各導電部が半田付けにより接続される。
【0020】各L型金属板5,6,7,8のワイヤ支持
端部10は、図3にその一部拡大図を示すように、ワイ
ヤ通孔11を中心とした左右の両側部分に上下面からU
字型の切込み25が形成され、幅狭部39が構成されて
いる。それにより、ワイヤ通孔11を貫通して突出した
ワイヤ22の突出部23とワイヤ支持端部10の背面と
を半田26により固定するとき、その熱がL型金属板全
体に拡散することなくワイヤ通孔11周辺に留まるよう
にし、半田フィレットが安定的に形成されるようにして
いる。なお、幅狭部39はワイヤ通孔11の一方側の側
部にのみ設けても良い。各L形金属板5,6,7,8の
上記切込み25より端部に形成される先端部27は、保
持部材3のワイヤ挿通部端面21と対向している。
【0021】このように組み立てられた対物レンズ駆動
装置1には、前記従来例と同様に、保持部材3のワイヤ
挿通部17内にダンパー剤が注入される。このダンパー
剤は注入時にはある程度の流動性を有するので、ワイヤ
挿通部17にダンパー剤を注入するとき、流動によりL
型金属板5,6,7,8における先端部27とワイヤ挿
通部端面21との間隙にも入り込む。あるいは、粘度の
高いダンパー剤を使用する場合は、上記先端部27とワ
イヤ挿通部端面21との間隙に別途ダンパー剤を注入す
る。この状態でダンパー剤に紫外線を照射すると、ダン
パー剤は硬化し所定の性状にゲル化する。この時、保持
部材3は透明なポリカーボネート等により成形されてい
るので、ダンパー剤には均等に紫外線を照射することが
できる。それにより、ワイヤ挿通部17内に延びるワイ
ヤ22に対して、その外周にゲル化したダンパー剤が接
してワイヤ22の制振作用をなし、また、前記間隙部分
でゲル化したダンパー剤により、L型金属板5,6,
7,8におけるワイヤ支持端部10の高次共振に対する
制振作用をなす。
【0022】上記ダンパー剤の注入に際し、保持部材3
の側壁18に設けた側面穴20から注入器によりダンパ
ー剤を注入すると、比較的粘度の高いダンパー剤であっ
てもワイヤ挿通部17の全体に均等に注入することがで
きるので、ダンパー剤の種類の選択範囲が広がる。ま
た、ダンパー剤はワイヤ挿通部17のX方向における端
面と側面穴20との両方から注入可能であるため、対物
レンズ駆動装置1がいかなる姿勢となっていてもダンパ
ー剤の注入作業が行えるため、作業性が改善される。
【0023】上記のような対物レンズ駆動装置1におい
ては、幅狭のL型金属板5,6,7,8にワイヤ22を
直接ハンダ付けすることができ、また、ワイヤ通孔11
はプレス加工により小径で且つ高精度に形成できるの
で、前記従来の装置のようにワイヤ61と金属補強板6
3とが接触することがないように、金属補強板63に大
きな開口68を設け、更にワイヤ61の端部をFPC6
4のランド部72に半田付けするために、充分大きなラ
ンド部72を形成しておく必要があること等による高さ
方向の寸法の制限がなくなり、また、プレス加工によっ
てフープ状に形成されるL型金属板5,6,7,8は互
いに近接して配置することができるので、ワイヤ22を
高さ方向において互いに接近させることが可能となり、
装置全体を薄型化することができるようになる。
【0024】また、従来のもののようにワイヤ接続部全
面に高価なFPCを貼り付ける必要がなくなるので、安
価な装置とすることができる。
【0025】本発明は上記実施例の他、図4に分解斜視
図として示すような対物レンズ駆動装置30とすること
ができる。即ち、この装置においては、ワイヤ固定部材
31の上面32に溝型の段部33を形成しており、この
段部33内に保持部材35の上壁36が係合するように
して、保持部材35のX方向に位置決めがなされるよう
にしている。保持部材35の下端の両側には、係止部3
6を形成したスナップ固定部37を備えており、図5に
示すベース52の係合孔に対し、保持部材35の側壁3
8及びスナップ固定部37の弾性により、スナップ式に
係合可能としている。
【0026】このような構成とすることにより、ワイヤ
固定部材31と保持部材35とを結合する際、ワイヤ固
定部材31は保持部材35の嵌合溝40における端面4
1間で保持されると共に、ワイヤ固定部材31の段部3
3に保持部材35の上壁44が係合する際に、上壁44
のX方向両端が段部33の嵌合壁面42間で保持され、
両者の位置決めが確実に行われるようになり、製造時の
作業が容易になると共に、L型金属板のワイヤ支持部表
面と保持部材35のワイヤ挿通部端面43との間隙を確
実に一定に保つことができ、この間隙に充填されるダン
パー剤が均等となり、ワイヤ支持性能を安定化すること
ができる。
【0027】なお、図1〜図3に示す上記実施例におい
ては、ワイヤ固定部材2が図5に示すベース52に固定
され、このワイヤ固定部材2を介して保持部材3がベー
ス52に対して固定される例を示したが、ワイヤ固定部
材と保持部材を別部材とすることなく一つの部材とする
こともできる。更に、ワイヤ固定部材に埋設される複数
の金属板をL形に形成したものを示したが、種々の形状
の金属板を採用することができ、また、金属板が半田付
けされる第1端部は、フォーカス方向と略直角方向であ
るならば種々の方向に配置することができる。更に、上
記実施例においては、各金属板にワイヤを固定する部分
として、ワイヤを挿通するワイヤ通孔を形成した例を示
したが、例えばV溝等を設けてワイヤを溝中に入れ、半
田付けしても良く、また、上記実施例においては、前記
金属板の第1端部においてワイヤが半田付けされる個所
の近傍にU字形の切り込みを形成した例を示したが、金
属板全体への熱の拡散を防止できるものであれば、各種
形状の切り込み、或いは各種形状の穴を形成する等、実
質的な幅狭部を種々の態様で形成することができる。ま
た、レンズホルダを弾性的に支持する部材として、上記
実施例ではワイヤを示したが、導電性の細長状金属板等
を用いることでもできる。
【0028】
【発明の効果】本願の特許請求の範囲の請求項1に係る
発明によれば、従来の装置のようなFPCに金属補強板
を貼り付けてなる基板を使用することなく、弾性部材を
金属板に直接半田付けすることができるので、対物レン
ズ駆動装置全体を薄型化することができる。また、高価
なFPCを用いる必要が無くなるので、安価な装置とす
ることができ、且つ固定部材に金属板を埋設しているの
で両者を接着する作業等が不要となり、組立性が向上す
る。
【0029】請求項2に係る発明は、前記金属板の第1
端部に、前記弾性部材の基端部が半田付けされる個所の
近傍に幅狭部が形成されているので、金属板に弾性部材
を半田付けする際、熱が金属板の全体に拡散することを
防ぐことができ、半田フィレットを安定成形することが
できる。。
【0030】請求項3に係る発明は、前記弾性部材が挿
通されると共にダンパー剤が充填される挿通部を有する
保持部材を備え、前記挿通部の端面が前記金属板の第1
端部と隙間を介して対向するように前記固定部材と前記
保持部材とを接続するようにしたので、固定部材と保持
部材とを別部材とすることができ、例えば固定部材を耐
熱性樹脂とし、保持部材を透光性樹脂にする等、各部材
の機能に最適な素材を選択することができる。また、金
属板の第1端部が保持部材の端面と干渉することがない
ので、弾性部材を確実に弾性保持することができ、しか
も、前記挿通部の端面と金属板との隙間にもダンパー剤
を充填すれば、弾性部材に対する制振作用がより向上す
る。
【0031】請求項4に係る発明は、前記保持部材の挿
通部が、前記弾性部材の長手方向に沿って貫通している
と共に前記長手方向と交差する方向にも開口するように
したので、装置全体がいかなる姿勢となっていても挿通
部にダンパー剤を注入することができ、また、前記開口
からその内部のワイヤ挿通部に対して均等にダンパー剤
を注入することができるので、ワイヤに対する制振作用
を一定にすることができると共に、比較的粘度の高いダ
ンパー剤を選択することも可能となり、対物レンズ駆動
装置の信頼性を向上することができる。
【0032】請求項5に係る発明は、前記固定部材の上
面には段部が形成され、前記保持部材には下面側に開口
する嵌合溝が形成されており、前記段部を前記嵌合溝に
嵌合させることにより前記保持部材が前記固定部材に取
り付けられるようにしたので、ワイヤ固定部材と保持部
材とを組み合わせて一体化する際に、両者のずれを防止
することができ、製造作業が容易となると共に、製造後
の装置の精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による対物レンズ駆動装置の実施例の部
分斜視図である。
【図2】同装置のワイヤ固定部材と保持部材とを組み立
てる前の状態を示す分解斜視図である。
【図3】同装置のワイヤ固定部近傍を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例におけるワイヤ固定部材と
保持部材とを組み立てる前の状態を示す分解斜視図であ
る。
【図5】従来技術を適用した対物レンズ駆動装置の全体
を示す斜視図である。
【図6】同装置におけるワイヤを支持する基板における
FPCと金属補強板を接合する前の状態を示す斜視図で
ある。
【図7】同装置のワイヤ支持部分近傍の断面図である。
【図8】同装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ駆動装置 2 ワイヤ固定部材 3 保持部材 5,6,7,8 L型金属板 10 ワイヤ支持端部 11 ワイヤ通孔 12 FPC接続端部 15 段部 17 ワイヤ挿通部 18 側面 19 FPC 20 側面穴 22 ワイヤ 25 切込み 26 半田 39 幅狭部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上原 健治 東京都品川区西五反田1丁目1番8号 ア ルパイン株式会社内 Fターム(参考) 5D118 AA02 AA04 AA06 AA23 DC03 FA29 FB06 FB12 FB13 5D119 AA38 MA04 NA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズが取り付けられたレンズホル
    ダと、導電性で且つ細長状に形成された複数の弾性部材
    を介して前記レンズホルダを移動可能に支持する支持部
    と、前記レンズホルダに設けられ前記弾性部材を介して
    電流が供給される駆動コイルと、該駆動コイルを通過す
    る磁束を発生させる磁石とを有し、前記駆動コイルに流
    れる電流と前記磁石の磁束とによって生ずる電磁力によ
    り前記レンズホルダをフォーカス方向とトラッキング方
    向の少なくとも一方へ駆動する対物レンズ駆動装置にお
    いて、前記支持部には、合成樹脂から形成された固定部
    材と、その両端部がそれぞれ前記固定部材から突出した
    状態で該固定部材に埋設された複数の金属板とが設けら
    れ、各金属板の第1端部はフォーカス方向と略直交する
    方向に延伸していると共にこの第1端部に前記弾性部材
    の基端部が半田付けされ、各金属板の第2端部から供給
    された電流が前記弾性部材を介して前記駆動コイルに伝
    達されることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記金属板の第1端部には、前記弾性部
    材の基端部が半田付けされる個所の近傍に幅狭部が形成
    されている請求項1記載の対物レンズ駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部は、前記弾性部材が挿通され
    ると共にダンパー剤が充填される挿通部を有する保持部
    材を備え、前記挿通部の端面が前記金属板の第1端部と
    隙間を介して対向するように前記固定部材と前記保持部
    材とが接続された請求項1記載の対物レンズ駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記保持部材の挿通部は、前記弾性部材
    の長手方向に沿って貫通していると共に前記長手方向と
    交差する方向にも開口している請求項3記載の対物レン
    ズ駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記固定部材の上面には段部が形成さ
    れ、前記保持部材には下面側に開口する嵌合溝が形成さ
    れており、前記段部を前記嵌合溝に嵌合させることによ
    り前記保持部材が前記固定部材に取り付けられている請
    求項3記載の対物レンズ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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