JP2001031928A - 熱圧着性フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

熱圧着性フィルムおよびその製造方法

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JP2001031928A
JP2001031928A JP11206277A JP20627799A JP2001031928A JP 2001031928 A JP2001031928 A JP 2001031928A JP 11206277 A JP11206277 A JP 11206277A JP 20627799 A JP20627799 A JP 20627799A JP 2001031928 A JP2001031928 A JP 2001031928A
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Hiroyuki Ohashi
弘幸 大橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルムの外観を損ねることなく熱圧着層の厚
さを極めて薄くすることができる熱圧着性フィルムを提
供すること。 【解決手段】透明な二軸延伸プラスチックフィルムの少
なくとも一方の面に熱可塑性樹脂組成物を塗布、乾燥さ
せて得られる熱圧着性フィルムの製造方法において、
(1)延伸前のフィルムを流れ方向に延伸した後、熱可
塑性樹脂組成物の分散液を塗布乾燥させ、引き続いて巾
方向に延伸すること(2)熱可塑性樹脂組成物塗布量
は、樹脂組成物の乾燥塗布量と樹脂組成物分散液中の樹
脂粒子の密度から求めた見掛けの塗布厚さを、前記樹脂
粒子の平均粒子径よりも薄くすることを特徴とする熱圧
着性フィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食品、雑貨品等の包
装用途や、隠蔽葉書等の疑似接着用途に好適に使用され
る熱圧着性二軸延伸プラスチックフィルム、特に二軸延
伸ポリプロピレンフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以
下、OPPフィルムと記す)をはじめとする二軸延伸プ
ラスチックフィルムは透明性や光沢、機械的強度等に優
れ、食品、雑貨品等の包装や、印刷紙のラミネート加工
用に多く使用されている。特に熱圧着装置を備えた自動
包装機に使用する場合や、紙などの基材にラミネート加
工して隠蔽葉書等の疑似接着用途に使用する場合には、
予めフィルム表面に熱圧着層を設けたOPPフィルムが
使用されている。
【0003】従来、OPPフィルムに熱圧着層を設ける
方法としては例えば、(A)延伸前のポリプロピレンフ
ィルムに比較的軟化温度の低いポリオレフィン樹脂を積
層してから延伸する方法や、(B)OPPフィルムに熱
可塑性を有する樹脂組成物の溶液や分散液を塗布、乾燥
する方法などが一般に用いられることが多い。
【0004】しかしながら上記(A)の方法で得られる
熱圧着層は、疑似接着用途に使用するには層厚が厚すぎ
るため必要以上に接着強度が強くなりすぎ、圧着物をき
れいに剥がすことができなくなる傾向にある。この問題
を解決するためには熱圧着温度を下げて接着強度を下げ
る方法も考えられるが、熱圧着温度を極めて狭い範囲に
制御する必要があり、高度な加工技術を要するため一般
的ではない。
【0005】一方(B)の方法では、熱可塑性を有する
樹脂組成物の溶液や分散液を極めて薄く塗布、乾燥させ
るため、塗工ムラを生じ、外観を損ねてしまうという問
題がある。この問題を解決するには乾燥塗布量を上げれ
ば良いが、この場合(A)の方法と同じ問題が生じてし
まう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、接着強度に
おける温度依存性が小さく美観にも優れた、疑似接着用
途に好適に使用される熱圧着性フィルムに関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱圧着層
を設けた二軸延伸プラスチックフィルム、特にOPPフ
ィルムの製造方法について鋭意研究を行った結果、まず
延伸前のフィルムを流れ方向に延伸した後に、皮膜を形
成させない条件で熱可塑性樹脂組成物の分散液を塗布、
乾燥させ、引き続いて巾方向に延伸することにより、フ
ィルムの外観を損ねることなく熱圧着層の厚さを極めて
薄くすることができることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
【0008】本発明の第1の発明は、透明な二軸延伸プ
ラスチックフィルムの少なくとも一方の面に熱可塑性樹
脂組成物を塗布、乾燥させて得られる熱圧着性フィルム
の製造方法において、(1)延伸前のフィルムを流れ方
向に延伸した後、該熱可塑性樹脂組成物の分散液を塗布
乾燥させ、引き続いて巾方向に延伸すること(2)熱可
塑性樹脂組成物塗布量は、樹脂組成物の乾燥塗布量と樹
脂組成物分散液中の樹脂粒子の密度から求めた見掛けの
塗布厚さを、前記樹脂粒子の平均粒子径よりも薄くする
ことを特徴とする熱圧着性フィルムの製造方法に関する
ものである。本発明の第2の発明は、透明な二軸延伸プ
ラスチックフィルムの少なくとも一方の面に熱可塑性樹
脂組成物を塗布、乾燥させて得られる熱圧着性フィルム
の製造方法において、延伸前のフィルムを流れ方向に延
伸した後、熱可塑性樹脂組成物の分散液を塗布し、塗布
した該熱可塑性樹脂組成物が成膜しない条件で乾燥さ
せ、引き続いて巾方向に延伸することを特徴とする熱圧
着性フィルムの製造方法に関するものである。
【0009】本発明の第3の発明は、上記第1又は第2
の発明において樹脂組成物の乾燥塗布量が、延伸後の二
軸延伸プラスチックフィルムあたり5〜100mg/m
2の範囲である熱圧着性フィルムの製造方法に関するも
のである。本発明の第4の発明は、上記第1〜第3のい
ずれかの発明において透明な二軸延伸プラスチックフィ
ルムは二軸延伸ポリプロピレンフィルムである熱圧着性
フィルムの製造方法に関するものである。本発明の第5
の発明は、透明な二軸延伸プラスチックフィルムの少な
くとも一方の面に熱可塑性樹脂組成物からなる熱圧着層
が積層された熱圧着性フィルムの熱圧着層に、幅0.5
〜50μmの間隔で亀裂もしくは隙間が存在する熱圧着
性フィルムに関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は延伸前のフィルムを流れ
方向に延伸した後に、皮膜を形成させない条件で熱可塑
性樹脂組成物の分散液を塗布、乾燥させ、引き続いて巾
方向に延伸することにより、疑似接着性を維持しつつ外
観の良い熱圧着性フィルムを得るものである。すなわ
ち、2軸延伸後のフィルムに熱可塑性樹脂組成物の分散
液を塗布する場合よりも延伸倍率の分だけ乾燥塗布量を
多くすることにより、塗工ムラを防ぐものである。
【0011】熱可塑性樹脂組成物の分散液を乾燥する
際、一般的に行われる方法で皮膜を形成させてしまう
と、本発明の熱圧着層は厚さが極めて薄いため、巾方向
に延伸する際に膜割れを生じ、外観を損ねてしまう。一
方、本発明のように皮膜を形成させない条件で塗布、乾
燥させれば、巾方向に延伸する際に隣り合う熱可塑性樹
脂組成物の粒子間に隙間を生じる。この隙間は極めて微
細なものであり、肉眼で認識することができず、外観に
優れた熱圧着性フィルムを得ることができる。従って、
本発明は皮膜を形成させない条件で熱可塑性樹脂組成物
の分散液を塗布、乾燥させることが極めて重要である。
【0012】皮膜を形成させない条件で熱可塑性樹脂組
成物の分散液を塗布、乾燥させる手段としては、熱可塑
性樹脂組成物の粒子同士がフィルム全表面を被覆しない
ように樹脂組成物の乾燥塗布量を調節する方法、すなわ
ち基材である二軸延伸プラスチックフィルムを流れ方向
に延伸した後、熱可塑性樹脂組成物の分散液を塗布乾燥
させるにあたり、樹脂組成物の乾燥塗布量と樹脂組成物
分散液中の樹脂粒子の密度から求めた見掛けの塗布厚さ
を、樹脂組成物分散液中の樹脂粒子の平均粒子径よりも
薄く塗布する方法があげられる。この場合には樹脂組成
物中の樹脂粒子同士が融着できる温度で乾燥しても、樹
脂量が少ないので、粒子同士がフィルム全表面を被覆せ
ず、製膜しない。また塗布した熱可塑性樹脂組成物が成
膜しない条件で乾燥させる方法があげられる。塗布した
熱可塑性樹脂組成物を成膜させないで乾燥させるには、
たとえば樹脂組成物中の樹脂粒子が溶融して製膜しない
ような低い温度で乾燥させればよい。この場合には上記
したように、見掛けの塗布厚さを、樹脂組成物分散液中
の樹脂粒子の平均粒子径よりも薄く塗布する必要はな
い。本発明はこのいずれの方法を用いても良いが、2つ
の方法を組み合わせるとさらに良い。
【0013】上記方法で得られた熱圧着性フィルムを顕
微鏡観察すると、表面の熱圧着層に間隔が0.5μm以
上の亀裂もしくは隙間が存在し、この間隔が50μm未
満、最も好ましくは20μm未満であれば極めて外観に
優れたものとなる。一方本発明のように、フィルムを流
れ方向に延伸した後、熱可塑性樹脂組成物の分散液を塗
布乾燥させた場合であっても、熱可塑性樹脂組成物の塗
工量が多い場合、あるいは熱可塑性樹脂組成物の分散液
を皮膜を形成させる条件で乾燥させた場合には、フィル
ムの熱圧着層には間隔が0.5μm以上の亀裂や隙間は
全く観察されないが、引き続いて巾方向に延伸して2軸
延伸された熱圧着性フィルムとした場合には、目視の観
察で視認されるようなおおきな亀裂が生じ、外観を著し
くそこなうものとなる。
【0014】本発明に使用される熱可塑性樹脂組成物の
分散液としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン
等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アク
リル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂および、これらの共
重合樹脂等、一般によく知られた各種熱可塑性樹脂組成
物を、水やアルコール等の各種溶媒に分散させたものを
用いることができる。また、必要に応じてこれらの熱可
塑性樹脂組成物の分散液に染料や顔料、消泡剤や濡れ剤
等の界面活性剤類、ブロッキング防止剤、滑剤、増粘剤
等の各種添加剤を添加することもできる。
【0015】本発明における熱可塑性樹脂組成物の平均
粒子径は、JIS K 1150に記載のあるレーザー回折/散乱
法やコールターカウンター法、および沈降法、顕微鏡観
察等により測定できる。
【0016】本発明における熱可塑性樹脂組成物分散液
の塗布、乾燥方法としては、例えばロールコーターやバ
ーコーター、グラビアコーター、エアーナイフコーター
等の各種塗工装置に公知、公用の乾燥方法を組み合わせ
て行われる。なお、熱可塑性樹脂組成物分散液の乾燥塗
布量は延伸後の二軸延伸プラスチックフィルムあたり、
好ましくは5〜100mg/m2、特に好ましくは10
〜50mg/m2の範囲である。樹脂組成物の乾燥塗布
量が少なすぎると充分な接着強度が得られず、多すぎる
と接着強度が強すぎてきれいに剥がすことが困難となる
ため、疑似接着用途として使用できない。
【0017】本発明に基材として使用されるプラスチッ
クフィルムとしては、プロピレンフィルム、ポリエステ
ルフィルム、ナイロンフィルムなどがあげられるが、な
かでもプロピレンフィルムが好ましい。プロピレンフィ
ルムは主に、ポリプロピレンおよび/またはプロピレン
以外のオレフィン含有量が2重量%未満のポリプロピレ
ン系樹脂(以下、単にポリプロピレン系樹脂と記す)か
らなる。プロピレン以外のオレフィン含有量が2重量%
以上となるとOPPフィルム本来の品質が得られにく
く、実用性に劣る。上記ポリプロピレン系樹脂のメルト
インデックスは特に制限されないが、良好なフィルム成
形性を付与するためには1〜10g/10分の範囲とす
ることが好ましい。
【0018】本発明の二軸延伸プラスチックフィルムの
製造方法をOPPフィルムの製造方法で例示すると、ポ
リプロピレン系樹脂を溶融、混練し、溶融した樹脂をT
型ダイスにて冷却ロール上に押し出しシート状に冷却固
化する。得られたシートは縦延伸機にて縦方向に5倍程
度に延伸し、必要に応じてコロナ処理を行った後に、皮
膜を形成させない条件で熱可塑性樹脂組成物の分散液を
塗布、乾燥させる。引き続いて横延伸機にて横方向に1
0倍程度に延伸し、OPPフィルムとして巻き取る。こ
の後さらに、必要に応じてコロナ処理等を行ってもよ
い。
【0019】なお、本発明の二軸延伸プラスチックフィ
ルムには添加剤として帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、
ブロッキング防止剤、充填剤、石油樹脂、テルペン樹脂
等を適宜使用しても良い。また、ポリプロピレン系樹脂
を押し出しす際に各種ポリオレフィン系樹脂等を積層し
ても良い。
【0020】
【実施例】以下に本発明を具体的に説明するために実施
例を挙げるが、本発明はこれらの例によって限定される
ものではない。
【0021】〔塗工液の調製〕 塗工液A 熱可塑性樹脂組成物の分散液としてポリオレフィン系樹
脂の水分散液(商品名「ケミパールS−200」三井化
学株式会社製、平均粒子径0.5μm、密度0.95g
/cc)を希釈し、固形分濃度10%の塗工液Aを得
た。 塗工液B 熱可塑性樹脂組成物の分散液としてポリオレフィン系樹
脂の水分散液(商品名「ケミパールS−659」三井化
学株式会社製、平均粒子径<0.1μm、密度0.95
g/cc)を希釈し、固形分濃度10%の塗工液Bを得
た。
【0022】実施例1 溶融したポリプロピレン系樹脂をTダイ型押出機にて冷
却ロール上に押し出し、縦方向に5倍に延伸後、コロナ
処理を行ってからバーコーターにて塗工液Aを4.0g
/m2塗布、80℃で成膜させないように乾燥させた。
得られたフィルムの塗工層の乾燥重量は約0.40g/
2であり、見掛けの塗布厚さは0.42μmであっ
た。(熱可塑性樹脂組成物中の樹脂の平均粒子径は0.
5μmである。)次いで横方向に10倍に延伸し、本発
明の熱圧着性フィルムを得た。二軸延伸後のフィルムの
塗工層表面を顕微鏡観察すると約8μmの間隔で筋状に
亀裂が確認された。
【0023】実施例2 塗工液Aを使用する代わりに、塗工液Bを2.0g/m
2塗布、60℃で成膜させないように乾燥させた以外は
実施例1と同様にして本発明の熱圧着性フィルムを得
た。巾方向に延伸する前の塗工層の乾燥重量は約0.2
0g/m2であり、見掛けの塗布厚さは0.21μmで
あった。(熱可塑性樹脂組成物中の樹脂の平均粒子径は
0.1μm未満である。)二軸延伸後のフィルムの塗工
層表面を顕微鏡観察すると約3μmの間隔で筋状に亀裂
が確認された。
【0024】実施例3 塗工液Aを2.0g/m2塗布、120℃で乾燥させた
以外は実施例1と同様にして本発明の熱圧着性フィルム
を得た。塗工層の乾燥重量は約0.20g/m2であ
り、見掛けの塗布厚さは0.21μmであった。(熱可
塑性樹脂組成物中の樹脂の平均粒子径は0.5μmであ
る。)二軸延伸後のフィルムの塗工層表面を顕微鏡観察
すると長径30μm程度、短径3μm程度の楕円形の熱
可塑性樹脂組成物が島状に確認された。
【0025】実施例4 塗工液Aを8.0g/m2塗布、60℃で成膜させない
ように乾燥させた以外は実施例1と同様にして本発明の
熱圧着性フィルムを得た。巾方向に延伸する前の塗工層
の乾燥重量は約0.80g/m2であり、見掛けの塗布
厚さは0.84μmであった。(熱可塑性樹脂組成物中
の樹脂の平均粒子径は0.5μmである。)二軸延伸後
のフィルムの塗工層表面を顕微鏡観察すると約8μmの
間隔で筋状に亀裂が確認された。
【0026】比較例1 塗工液Bを2.0g/m2塗布、120℃で成膜させる
ように乾燥させた以外は実施例2と同様にして比較用の
熱圧着性フィルムを得た。巾方向に延伸する前の塗工層
の乾燥重量は約0.20g/m2であり、見掛けの塗布
厚さは0.21μmであった。(熱可塑性樹脂組成物中
の樹脂の平均粒子径は0.1μm未満である。)二軸延
伸後のフィルムの塗工層表面を顕微鏡観察しても亀裂や
隙間は確認されなかった。
【0027】比較例2 塗工液Aを8.0g/m2塗布、140℃で成膜させる
ように乾燥させた以外は実施例4と同様にして比較用の
熱圧着性フィルムを得た。巾方向に延伸する前の塗工層
の乾燥重量は約0.80g/m2であり、見掛けの塗布
厚さは0.84μmであった。(熱可塑性樹脂組成物中
の樹脂の平均粒子径は0.5μmである。)二軸延伸後
のフィルムの塗工層表面を顕微鏡観察しても亀裂や隙間
は確認されなかった。
【0028】「評価」得られた2軸延伸後の熱圧着性性
フィルムの外観と疑似接着適性を下記の方法で評価し、
その結果を表1に示した。 〔外観〕目視でフィルムの外観を観察し、下記の基準で
判断した。 ○:塗工層が均一で、極めて外観に優れる。 △:塗工層に若干の膜割れが生じ、やや外観に劣る。 ×:膜割れがひどく、使用できない。 〔疑似接着適性〕熱圧着フィルムの熱圧着面同士を重ね
合わせ、140℃に設定したヒートシーラーを使用し
て、25mm×10mmの面積を圧力200 kPaで
1秒間熱圧着した。これを1時間後に引張り試験機にて
300mm/分の速度で引き剥がして接着強度を測定し
た。また、剥がした後の外観異常の有無を目視判定し、
疑似接着適性を下記の基準で判断した。 ×:接着強度が0.1N/25mm未満であり、接着強度が弱
すぎて使用できない。 ◎:接着強度が0.1N/25mm〜0.5N/25mmであり、剥
がした後の跡があまり残らず、疑似接着用途に極めて適
する。 ○:接着強度が0.5mN/25mm〜2.0mN/25mmであり、
剥がした跡が残るため隠蔽葉書には使用できないが、一
部の疑似接着用途には使用できる。 △:接着強度が2.0N/25mmを超え、きれいに剥がせな
い場合が生じるので、疑似接着用途には使用できない。
【0029】
【表1】
【0030】表から明らかなように、実施例1は塗布量
も少なく乾燥温度も低いので、きわめて良好な結果が得
られる。実施例2、4は塗布量は多いが乾燥温度が低
く、実施例3は塗布量が少ないので乾燥温度が高くても
良好な結果を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の熱圧着性フィルムは極めて外観に優れたものであり、
疑似接着用途に好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B42D 15/02 501 B42D 15/02 501B 4F210 C08J 5/18 C08J 5/18 4J004 B29L 9:00 Fターム(参考) 2C005 WA04 4D075 AC43 AC92 AE03 BB07X BB07Z BB92X BB92Z CA03 CB04 CB06 DA04 DB36 DC36 4F006 AA12 AB13 BA01 CA07 EA03 4F071 AA15 AA20 AA28 AA31 AA43 AA54 AA88 AF58 AG17 AH04 BA01 BA03 BB02 BB06 BB08 BC01 BC12 BC17 4F100 AK01A AK01B AK07A AL05B BA02 BA41B DD08B DE01B EH112 EH172 EH46B EH462 EJ38A EJ382 GB15 GB90 JB16B JL12 JL12B JM01B JN01A 4F210 AA11 AC03 AG01 AG03 AH54 QA03 QC06 QD08 QD44 QG01 QG15 QG18 QM03 4J004 AA07 AA09 AA10 AA15 AB03 CA04 CA06 CC02 FA01 FA06 GA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な二軸延伸プラスチックフィルムの少
    なくとも一方の面に熱可塑性樹脂組成物を塗布、乾燥さ
    せて得られる熱圧着性フィルムの製造方法において、
    (1)延伸前のフィルムを流れ方向に延伸した後、熱可
    塑性樹脂組成物の分散液を塗布乾燥させ、引き続いて巾
    方向に延伸すること(2)熱可塑性樹脂組成物塗布量
    は、樹脂組成物の乾燥塗布量と樹脂組成物分散液中の樹
    脂粒子の密度から求めた見掛けの塗布厚さを、前記樹脂
    粒子の平均粒子径よりも薄くすることを特徴とする熱圧
    着性フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】透明な二軸延伸プラスチックフィルムの少
    なくとも一方の面に熱可塑性樹脂組成物を塗布、乾燥さ
    せて得られる熱圧着性フィルムの製造方法において、延
    伸前のフィルムを流れ方向に延伸した後、熱可塑性樹脂
    組成物の分散液を塗布し、塗布した該熱可塑性樹脂組成
    物が成膜しない条件で乾燥させ、引き続いて巾方向に延
    伸することを特徴とする熱圧着性フィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】樹脂組成物の乾燥塗布量が、延伸後の二軸
    延伸プラスチックフィルムあたり5〜100mg/m2
    の範囲である請求項1または請求項2に記載の熱圧着性
    フィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】透明な二軸延伸プラスチックフィルムは二
    軸延伸ポリプロピレンフィルムである請求項1〜請求項
    3のいずれかに記載の熱圧着性フィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】透明な二軸延伸プラスチックフィルムの少
    なくとも一方の面に熱可塑性樹脂組成物からなる熱圧着
    層が積層された熱圧着性フィルムであって、該熱圧着層
    に幅0.5〜50μmの間隔で亀裂もしくは隙間が存在
    する熱圧着性フィルム。
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