JP2001026712A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2001026712A
JP2001026712A JP11201636A JP20163699A JP2001026712A JP 2001026712 A JP2001026712 A JP 2001026712A JP 11201636 A JP11201636 A JP 11201636A JP 20163699 A JP20163699 A JP 20163699A JP 2001026712 A JP2001026712 A JP 2001026712A
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JP
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polyamide
acid
group
resin composition
thermoplastic resin
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JP11201636A
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English (en)
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Takashi Sanada
隆 眞田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 優れた衝撃強度、剛性、耐熱性及び流動性等
の物性バランスを大きく損なうことなく耐塩害性の改良
されたポリフェニレンエーテル又はポリプロピレン−ポ
リアミド樹脂組成物。 【解決手段】 下記の成分(A)〜(D)を含有し、
(D)によって相容化されて得られる熱可塑性樹脂組成
物。 (A):ポリフェニレンエーテル及び結晶化度35%以
上のポリプロピレンからなる熱可塑性樹脂の群から選ば
れる少なくとも一の熱可塑性樹脂3〜75重量% (B):ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド4
6及びポリアミド6−66から選ばれる少なくとも一の
ポリアミド10〜95重量% (C):ポリアミド6を構成するユニットと炭素数が8
以上の脂肪族ポリアミドを構成するユニットとの共重合
体であるポリアミドと核水素添加芳香族ポリアミドから
なるポリアミド群から選ばれた少なくとも一のポリアミ
ド1〜50重量% (D):相容化剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂組成
物に関するものである。更に詳しくは、本発明は、ポリ
フェニレンエーテル−ポリアミド樹脂組成物及びポリプ
ロピレン−ポリアミド樹脂組成物の優れた衝撃強度、吸
湿時剛性及び流動性を損なうことなく耐塩害性の改良さ
れたポリフェニレンエーテル−ポリアミド樹脂組成物及
びポリプロピレン−ポリアミド樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテルもしくはポリプ
ロピレン及びポリアミドを含有する樹脂組成物は、従来
の優れた機械的性質を活かして主に射出成形によって自
動車分野や、電気、電子分野に用いられてきた。しか
し、ポリフェニレンエーテル−ポリアミド樹脂組成物や
ポリプロピレン−ポリアミド樹脂組成物は通常道路等に
融雪剤としてまかれる塩化カルシュウムの水溶液等の作
用(塩害)により、応力にかかった部分にクラックを生
じ、場合によっては破壊に至ることもある。この欠点の
改良のため、ポリアミドの分子量の大きいものを用いた
り、ゴム成分を多く添加したり、無機フィラーを添加し
たりする試みがなされているが、未だ不十分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、ポリフェニレンエーテル
−ポリアミド樹脂組成物及びポリプロピレン−ポリアミ
ド樹脂組成物の優れた衝撃強度、吸湿時剛性及び流動性
を損なうことなく耐塩害性の改良されたポリフェニレン
エーテル−ポリアミド樹脂組成物及びポリプロピレン−
ポリアミド樹脂組成物を提供する点に存する。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記の成分(A)〜(D)を含有し、(A)の含有量は3
〜75重量%であり、(B)の含有量は10〜95重量
%であり、(C)の含有量は1〜50重量%であり、
(D)の含有量は(A)と(B)を相容化させるのに十
分な量である熱可塑性樹脂組成物であって、あらかじめ
(A)に(D)をグラフトした後、該グラフトしたもの
に(B)及び(C)を加えて溶融混練プロセスよって相
容化させて得られるか、又は、(A)〜(C)が溶融混
練プロセスにおいて(D)によって相容化されて得られ
る熱可塑性樹脂組成物に係るものである。 (A):ポリフェニレンエーテル及び結晶化度35%以
上のポリプロピレンからなる熱可塑性樹脂の群から選ば
れる少なくとも一の熱可塑性樹脂 (B):ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド4
6及びポリアミド6−66から選ばれる少なくとも一の
ポリアミド (C):ポリアミド6を構成するユニットと炭素数が8
以上の脂肪族ポリアミドを構成するユニットとの共重合
体であるポリアミドと核水素添加芳香族ポリアミドから
なるポリアミド群から選ばれた少なくとも一のポリアミ
ド (D):相容化剤
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の(A)は、ポリフェニレ
ンエーテル及び結晶化度35%以上のポリプロピレンか
らなる熱可塑性樹脂の群から選ばれる少なくとも一の熱
可塑性樹脂である。
【0006】ポリフェニレンエーテルは、下式で示され
るフェノール化合物の一種又は二種以上を、酸化カップ
リング触媒を用い、酸素又は酸素含有ガスで酸化重合さ
せて得られる重合体が好ましい。 (式中、R1〜R5は、独立に、水素、ハロゲン原子、炭
化水素基又は置換炭化水素基から選ばれる一種である
が、そのうち少なくともひとつは水素原子である。)。
【0007】R1〜R5の具体例としては、水素、塩素、
臭素、フッ素、ヨウ素、メチル、エチル、n−又はis
o−プロピル、pri−、sec−又はt−ブチル、ク
ロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニルエチル、ベン
ジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、メトキシ
カルボニルエチル、シアノエチル、フェニル、クロロフ
ェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフ
ェニル、アリルなどがあげられる。
【0008】上記の式により表される化合物の具体例と
しては、フェノール、o−,m−,又はp−クレゾー
ル、2,6−、2,5−、2,4−又は3,5−ジメチ
ルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、
2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェ
ノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,
5−、2,3,6−又は2,4,6−トリメチルフェノ
ール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモー
ル、2−メチル−6−アリルフェノールなどがあげられ
る。
【0009】更にポリフェニレンエーテルとしては、上
記式以外のフェノール化合物、たとえばビスフェノール
−A、テトラブロモビスフェノール−A、レゾルシン、
ハイドロキノン、ノボラック樹脂のような多価ヒドロキ
シ芳香族化合物と上記式で表される化合物の共重合体を
用いてもよい。
【0010】ポリフェニレンエーテルとして好ましいも
のとしては、2,6−ジメチルフェノールの単独重合
体、2,6−ジフェニルフェノールの単独重合体、大量
部の2,6−キシレノールと少量部の3−メチル−6−
t−ブチルフェノールの共重合体、大量部の2,6−キ
シレノールと少量部の2,3,6−トリメチルフェノー
ルの共重合体があげられる。
【0011】結晶化度35%以上のポリプロピレンは、
結晶性でありX線回折法により測定した結晶化度が35
%以上、好ましくは40%以上、更に好ましくは45%
以上、特に好ましくは50%以上である。この結晶性ポ
リプロピレンとしては、プロピレンの単独重合体を使用
することもできるし、プロピレンと他のα-オレフィン
との共重合体を使用することもできる。ここで使用され
る他のα-オレフィンの例としては、プロピレンを除く
炭素原子数2〜20のα-オレフィンをあげることがで
きる。具体的には、エチレン、ブテン-1、ペンテン-1、
ヘキセン-1、4-メチルペンテン-1、オクテン-1、デセン
-1及びこれらの混合物をあげることができる。本発明で
使用されるポリプロピレンは、上記のようなα-オレフ
ィンから誘導される繰返し単位を、通常は50モル%以
下、好ましくは40モル%以下、最も好ましくは30モ
ル%以下の量で含有している。従ってこのポリプロピレ
ンは、プロピレンから誘導される繰返し単位を、通常は
50モル%以上、好ましくは40モル%以上、最も好ま
しくは70モル%以上の量で含有している。上記プロピ
レンから誘導される繰返し単位とα-オレフィンから誘
導される繰返し単位とはランダムに結合していてもよい
し、また、プロピレンから誘導される繰返し単位が複数
結合したユニットと、α-オレフィンから誘導される繰
返し単位が複数結合したユニットとが結合していてもよ
い。更に、例えばマグネシウム、チタン、ハロゲン及び
電子供与体を必須成分として含有する固体状チタン触媒
成分と有機金属触媒とを含有するチーグラーナッタ系触
媒を用いた多段重合法(例えば、二段重合法)を利用し
て、単量体としてプロピレンと他のα-オレフィンとを
用いることにより製造される、プロピレン鎖と他のα-
オレフィン鎖とが分子レベルで均一に混合された均一性
の高い組成物あるいは両者の間で結合が形成されている
ブロック共重合体であってもよい(本発明において、両
者を総称して「ブロック共重合体」と記載することもあ
る)。
【0012】結晶化度が上記のよう高いポリプロピレン
としては、アイソタクチック性の高いポリプロピレンが
使用される。アイソタクチックポリプロピレンを高収率
で得る為にはTi、V、Cr又はZrの三塩化物とアル
キルアルミウニウムとを含むチーグラー型触媒を使用す
ることが好ましい。また、ポリプロピレン中の非アイソ
タクチック重合体を抽出等の方法を利用して除去する方
法を利用することもできる。
【0013】特に本発明においては、ポリプロピレンと
して、135℃のデカリン中で測定した極限粘度が通常
は1〜10dl/g、好ましくは1〜5dl/gの範囲
内にあり、ASTM−D1238により測定したメルト
フローレートが通常0.01〜500g/10分、好ま
しくは0.05〜100g/10分の範囲内にある結晶
性ポリプロピレンが使用される。
【0014】本発明の(B)は、ポリアミド6、ポリア
ミド66、ポリアミド46及びポリアミド6−66から
選ばれる少なくとも一のポリアミドである。すなわち、
(B)はポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド6
6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド4
6)又はラクタムの環開裂により生じるポリアミド;即
ちポリカプロラクタム(ポリアミド6)及びポリアミド
66とポリアミド6の共重合体であるポリアミド66/
6の共重合体から選ばれる少なくとも一のポリアミドで
ある。
【0015】本発明に用いられるポリアミド6は、通常
ナイロン6と呼ばれるものであり、ε−カプロラクタム
の重合等によって得られる。ポリアミド66、ポリアミ
ド46、ポリアミド6−66は等モル量の炭素原子4も
しくは6個を含む飽和脂肪族ジカルボン酸と炭素原子6
個を含む脂肪族ジアミンとの結合により製造することが
でき、その際に所望に応じてポリアミド中にてカルボキ
シル末端基よりアミン末端基を過剰に与えるようにジア
ミンなどを用いることができる。逆に、過剰の酸性基を
与えるように二塩基性酸を用いることもできる。同様
に、これらのポリアミドを該酸及びアミンの酸生成及び
アミン生成誘導体、たとえばエステル、酸塩化物、アミ
ン塩などからも良好に製造することができる。加えて、
これらのポリアミドは炭素原子6個のラクタムもしくは
炭素原子6個のω−アミノ酸の単位、又は炭素原子6個
の脂肪族ジカルボン酸、及び炭素原子6個の脂肪族ジア
ミンから誘導される化合物の等モル塩などの自己縮合等
により製造することができる。
【0016】(B)として好ましいものはポリアミド6
6もしくはポリアミド6あるいはナイロン6とナイロン
66との任意の比率の混合物である。またこれらポリア
ミドの末端官能基はアミン末端の多いもの、カルボキシ
末端の多いもの、両者がバランスしたもの、あるいはこ
れらの任意の比率の混合物が好適に用いられる。
【0017】更に芳香族ポリアミドを加えることができ
る。芳香族ポリアミドはたとえばポリヘキサメチレンイ
ソフタルアミド(ナイロン6I)の如き芳香族成分を含
有するコポリアミドである。芳香族ポリアミドとは芳香
族成分として芳香族アミノ酸及び/又は芳香族ジカルボ
ン酸を含有するポリアミドである。芳香族ジカルボン酸
としてはたとえば、パラアミノメチル安息香酸、パラア
ミノエチル安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸など
あげられる。
【0018】必要に応じて用いられる共重合成分は特に
限定なく、ラクタムもしくは炭素原4〜12個のω−ア
ミノ酸の単位、又は炭素原子4〜12個の脂肪族ジカル
ボン酸、及び炭素原子2〜12個の脂肪族ジアミンから
誘導される化合物、たとえば、ε−カプロラクタム、ω
−ラウロラクタム、11−アミノウンデカン酸、12−
アミノドデカン酸などのラクタム、又はアミノ酸、前記
した各種ジアミンとアジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸との等モル塩などが利用できる。
【0019】これらの成分からなる熱可塑性芳香族コポ
リアミドの代表例をあげるとパラアミノメチル安息香酸
とε−カプロラクタムとの共重合ポリアミド(ナイロン
AMBA/6)、2,2,4−/2,4,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジアミン・テレフタル酸塩を主成分と
するポリアミド(ナイロンTMDT、TMDT/6
I)、ヘキサメチレンジアミン、イソフタル酸塩及び/
又はヘキサメチレンジアミン・テレフタル酸塩を主成分
とし、ビス(パラアミノシクロヘキシル)メタン・イソ
フタル酸塩及び/又はテレフタル酸塩あるいはビス(3
−メチル、4−アミノシクロヘキシル)メタン・イソフ
タル酸塩及び/又はテレフタル酸塩あるいはビス(パラ
アミノシクロヘキシル)プロパンイソフタル酸塩及び/
又はビス(パラアミノシクロヘキシル)プロパンテレフ
タル酸塩を共重合成分とするポリアミド(ナイロン6I
/PACM I、ナイロン6I/DMPACMI、ナイ
ロン6I/PACP I、ナイロン6I/6T/PAC
M I/PACM T、ナイロン6I/6T/DMPA
CM I/DMPACM T、ナイロン6I/6T/P
ACP I/PACP T)、ヘキサメチレンジアミン
・イソフタル酸塩あるいはヘキサメチレンジアミン・テ
レフタル酸塩を主成分とし、ヘキサメチレンジアミン・
アジピン酸塩、ビス(パラアミノシクロヘキシル)メタ
ン・アジピン酸塩、ビス(3−メチル、4−アミノシク
ロヘキシル)メタン・アジピン酸塩などを共重合成分と
するポリアミド(ナイロン6I、6I/6T、6I/1
2、6T/66、6I/PACM 6、6I/DMPA
CM 6)、ビス(パラアミノシクロヘキシル)メタン
・イソフタル酸塩又はビス(3−メチル、4−アミノシ
クロヘキシル)メタン、イソフタル酸塩を主成分としヘ
キサメチレンジアミン・ドデカン2酸塩などを共重合成
分とするポリアミド(ナイロンPACM I/61
2、)などである。
【0020】本発明の(C)は、ポリアミド6を構成す
るユニットと炭素数が8以上の脂肪族ポリアミドを構成
するユニットとの共重合体であるポリアミドと核水素添
加芳香族ポリアミドからなるポリアミド群から選ばれた
少なくとも一のポリアミドである。この中のポリアミド
6を構成するユニットと炭素数が8以上の脂肪族ポリア
ミドを構成するユニットとの共重合体であるポリアミド
の具体的な例としてはポリアミド6を構成するユニット
はε−カプロラクタムがあげられ、炭素数が8以上の脂
肪族ポリアミドを構成するユニットとしてはω−ラウロ
ラクタム、11−アミノウンデカン酸、12−アミノド
デカン酸などのラクタム、又はアミノ酸、炭素数8以上
の脂肪族ジカルボン酸とヘキサメチレンジアミンや炭素
数8以上の脂肪族ジアミンとアジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸との等モル塩な
どがあげられる。
【0021】(C)の中のポリアミド6を構成するユニ
ットと炭素数が8以上の脂肪族ポリアミドを構成するユ
ニットとの共重合体であるポリアミドを構成する成分に
おいて、炭素数8以上の脂肪族成分は、重量比で(C)
全体の15%以上が好ましく、更に好ましくは30%以
上である。好ましくは、ε−カプロラクタムとω−ラウ
ロラクタムの共重合体である。
【0022】水素添加芳香族ポリアミドとは脂環族ジア
ン誘動体のユニットと脂肪族ジカルボン酸誘動体のユニ
ットから構成されたものとε−カプロラクタム、ω−ラ
ウロラクタム、11−アミノウンデカン酸、12−アミ
ノドデカン酸などのラクタムと脂環族ジアミン誘動体の
ユニットと脂肪族ジカルボン酸誘動体更に場合によって
は芳香族ジカルボン誘動体のユニットから構成されたも
のからなる少なくともひとつのポリアミドである。具体
的な脂環族ジアミンとしてはビス(p−アミノシクロヘ
キシル)メタン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)プ
ロパン、ビス(3−メチル、4−アミノシクロヘキシ
ル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンら
れる。脂肪族ジカルボン酸は炭素原子4〜12個の脂肪
族ジカルボン酸であり、特に炭素数12個のものが好ま
しい。芳香族ジカルボン酸としてはたとえば、パラアミ
ノメチル安息香酸、パラアミノエチル安息香酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸などあげられる。特にイソフタル
酸が好ましい。
【0023】水素添加芳香族ポリアミドとして好ましい
例は、ビス(3−メチル、4−アミノシクロヘキシル)
メタンとドデカンジカルボン酸の共重合ポリアミド、ω
−ラウロラクタムとビス(3−メチル、4−アミノシク
ロヘキシル)メタンとテレフタル酸の共重合ポリアミド
等である。
【0024】本発明の(D)は相容化剤であり、その具
体例としては、下記(D1)〜(D3)をあげることが
できる。 (D1):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和
基すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合
と(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物 (D2):分子構造中に、(i)酸素の架橋を介して炭
素原子、及び(ii)少なくともエチレン性炭素−炭素
二重結合若しくは炭素−炭素三重結合及び/又はアミノ
基及びメルカプト基から選ばれる官能基の両方を有し、
前記官能基がケイ素原子に直接結合されていないシラン
化合物 (D3):同一分子内に(i)(OR)(ここでRは水
素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオ
キシ基である。)及び(ii)カルボン酸、酸ハライ
ド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミ
ド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩から選ばれ
た少なくとも二つの同一又は相異なる官能基を併せ持つ
化合物
【0025】(D)は、(A)であるポリフェニレンエ
ーテルやポリプロピレンと(B)であるポリアミドは元
来親和性が弱いため、同時に溶融混練してポリフェニレ
ンエーテルやポリプロピレンの粒子が約10ミクロン以
上の粒子径でしか分散せず、十分な機械的物性を示さな
いという欠点を改良するために配合もしくは予めグラフ
ト重合するものである。
【0026】(D1)グループの相容化剤は、不飽和基
すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合
と、極性基すなはちポリアミド樹脂中に含まれるアミド
結合、連鎖末端に存在するカルボキシル基、アミノ基と
親和性や、化学反応性を示す官能基を同一分子内に併せ
持つ化合物である。かかる官能基としては、カルボン酸
基、カルボン酸より誘導される基すなわちカルボキシル
基の水素原子あるいは水酸基が置換した各種の塩やエス
テル、酸アミド、酸無水物、イミド、酸アジド、酸ハロ
ゲン化物、あるいはオキサゾリン、ニトリルなどの官能
基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、又は、イソシアン
酸エステル基などがあげられ、不飽和基と極性基を併せ
持つ化合物すなわち、不飽和カルボン酸、不飽和カルボ
ン酸誘導体、不飽和エポキシ化合物、不飽和アルコー
ル、不飽和アミン、不飽和イソシアン酸エステルが用い
られる。具体的には、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マール酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、無水マ
レイン酸とジアミンの反応物たとえば、式 (ただしRは脂肪族、芳香族基を示す。)などで示され
る構造を有するもの、無水メチルナジック酸、無水ジク
ロロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタコン酸、無水
イタコン酸、大豆油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻
実油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花生油 、椿油、オ
リーブ油、ヤシ油、イワシ油などの天然油脂類、エポキ
シ化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、
ビニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ
酸、チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α
−エチルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペン
テン酸、2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン酸、
3−メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、
2,2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2
−オクテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10
−ウンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4
−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデ
セン酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、ア
イコセン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、
ミコリペン酸、2,4−ヘキサジエン酸、ジアリル酢
酸、ゲラニウム酸、2,4−デカジエン酸、2,4−ド
デカジエン酸、9,12−ヘキサデカジエン酸、9,1
2−オクタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン酸、アイ
コサジエン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテトラエ
ン酸、リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイン
酸、アイコサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエン
酸、ドコサトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペ
ンタエン酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキサ
コジエン酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸などの
不飽和カルボン酸、あるいはこれらの不飽和カルボン酸
のエステル、酸アミド、無水物、あるいはアリルアルコ
ール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノー
ル、アリルカルビノール、メチルプロピペニルカルビノ
ール、4−ペンテン−1−オール、10−ウンデセン−
1−オール、プロパルギルアルコール、1,4−ペンタ
ジエン−3−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オー
ル、3,5−ヘキサジエン−2−オール、2,4−ヘキ
サジエン−1−オール、一般式Cn2n-5OH、Cn
2n-7OH、Cn2n-9OH(ただし、nは正の整数)で
示されるアルコール、3−ブテン−1,2−ジオール、
2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、
1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、2,6−オ
クタジエン−4,5−ジオールなどの不飽和アルコー
ル、あるいはこのような不飽和アルコールのOH基が、
−NH2基に置き換わった不飽和アミン、あるいはグリ
シジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテ
ルなどがあげられる。また、ブタジエン、イソプレンな
どの低重合(たとえば平均分子量が500から1000
0ぐらいのもの)あるいは高分子量体(たとえば平均分
子量が10000以上のもの)に無水マレイン酸、フェ
ノール類を付加したもの、あるいはアミノ基、カルボン
酸基、水酸基、エポキシ基などを導入したもの、イソシ
アン酸アリルなどがあげられる。
【0027】本発明における同一分子内に不飽和基と極
性基を併せ持つ化合物の定義には、不飽和基を2個以
上、極性基を2個以上(同種又は異種)含んだ化合物も
含まれる個とは、いうまでもなく、また、2種以上の特
定化合物を使うことも可能である。これらの内で、好ま
しくは無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水
イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレ
ートが、より好ましくは無水マレイン酸、フマール酸が
用いられる。
【0028】(D2)グループの相容化剤は、分子構造
中に、ア)酸素の架橋を介して炭素原子に結合された少
なくとも1つのケイ素原子、及びイ)少なくともエチレ
ン性炭素−炭素二重結合若しくは炭素−炭素三重結合及
び/又はアミノ基及びメルカプト基から選ばれる官能
基、の両方を有し、前記官能基がケイ素原子に結合され
ていない、シラン化合物であり、ガンマアミノプロピト
リエトキシシラン、2−(3−シクロヘキシル)エチル
トリメキシシランなどが使用できる。
【0029】(D3)グループの相容化剤は、アリファ
ティックポリカルボン酸、酸エステル又は酸アミドであ
り、一般式(R1O)mR(COOR2)n(CONR
34)l(ここで、Rは:線状又は分岐状飽和アリファ
ティック炭化水素であって2〜20個、好ましくは2〜
10個の炭素原子を有するものであり、 R1は水素、ア
ルキル基、アリール基、アシル基、又はカルボニルジオ
キシ基で特に好ましくは水素であり、R2は水素、アル
キル基、又はアリール基で炭素数1〜20、好ましくは
1〜10であり、R3及びR4は水素、アルキル基、又は
アリール基で炭素数1〜10、好ましくは1〜6、更に
好ましくは1〜4であり、m=1であり、n+lは2以
上の整数、好ましくは2又は3であり、nは0以上の整
数であり、lは0以上の整数であり、(R1O)はカル
ボニル基のα位又はβ位に位置し、少なくとも2つのカ
ルボニル基の間には、2〜6個の炭素が存在するもので
ある。)によって表される飽和脂肪族ポリカルボン酸及
びその誘導体化合物。(具体的には、飽和脂肪族ポリカ
ルボン酸のエステル化合物、アミド化合物、無水物、水
加物及び塩などを示す。飽和脂肪族ポリカルボン酸とし
て、クエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸などである。こ
れらの化合物の詳細は、公表特許公報昭61−5021
95号公報に開示されている。)
【0030】しかし、本発明における相容性改良剤は、
ここに例示した化合物に限定されず、ポリフェニレンエ
ーテルやポリプロピレンとポリアミドの相容性を改良す
る目的で使用される化合物であればどれでもよく、単独
又は複数の相容化剤を同時に使用してもよい。なお、
(D)しては、ポリフェニレンエーテルやポリプロピレ
ンとの反応性や経済性の観点から、無水マレイン酸、マ
レイン酸、フマール酸、イタコン酸、クエン酸、リンゴ
酸からなる群から選ばれる少なくとも一種が好ましい。
また、相容化剤を配合する際、ポリフェニレンエーテル
に使用する際は、ラジカル開始剤を併用してもよい。ポ
リプロピレンに使用する際はラジカル開始剤を併用する
方が好ましい。特にポリプロピレンにグラフト反応を行
う際には、ラジカル開始剤を使用することによりグラフ
ト効率を向上させることができる。ここで使用されるラ
ジカル開始剤としては、有機ペルオキシド、有機ペルエ
ステル及びアゾ化合物など公知のラジカル開始剤を使用
することができる。ラジカル開始剤を使用する場合に、
この使用量は未変性のポリプロピレン100重量部に対
して、通常は0.01〜20重量部である。
【0031】(A)のポリフェニレンエーテルや結晶性
ポリプロピレンにこのような相容化剤をグラフト重合さ
せる方法の例としては、ポリフェニレンエーテルや結晶
性ポリプロピレンを溶媒に懸濁もしくは溶解させて、こ
の懸濁液もしくは溶液にグラフト変性剤を添加してグラ
フト反応させる方法(溶液法)、及び、結晶性ポリプロ
ピレンとグラフト変性剤との混合物を溶融させながらグ
ラフト反応させる方法(溶融法)等をあげることができ
る。またこれらのグラフト重合を予め行っておいて、残
りの成分である(B)及び(C)を溶融混練プロセスで
混ぜ合わせてもよい。溶融混練法でグラフト重合を行な
う場合は、ひとつの混練機を用いて連続した工程で残り
の成分である(B)及び(C)を混ぜ合わせ方法が経済
的には有利である。
【0032】本発明の樹脂組成物は、上記の(A)〜
(D)を含有し、(A)の含有量は3〜75重量%であ
り、(B)の含有量は10〜95重量%であり、(C)
の含有量は1〜50重量%であり、(D)の含有量は
(A)と(B)を相容化させるのに十分な量である。好
ましくは、(A)の含有量は5〜70重量%であり、
(B)の含有量は15〜91重量%であり、(C)の含
有量は3〜40重量%であり、更に好ましくは(A)の
含有量は10〜50重量%であり、(B)の含有量は2
0〜86重量%であり、(C)の含有量は3〜30重量
%である。(A)が過少であると吸水剛性が低くなり、
一方(A)が過多であると流動性が悪くなる。(B)が
過少であると流動性が悪くなり、一方(B)が過多であ
ると吸水剛性が低くなる。(C)が過少であると耐塩害
性の改良効果が乏しく、一方(C)が過多であると耐熱
性の低下が著しくなる。(D)の含有量は(A)と
(B)を相容化させるのに十分な量であるが、0.01
〜10重量%が好ましく、更に好ましくは0.05〜5
重量%である。(D)の含有量が10重量%を越えると
耐熱安定性の低下や分解などによる著しい強度低下など
が起こる場合がある。
【0033】本発明においては、樹脂組成物の耐衝撃性
を向上させるために、室温で弾性体である天然及び合成
の重合体材料(ゴム様物質)を用いることができる。特
に好ましいゴムとしては、エチレンプロピレンゴム、エ
チレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、エチレン−ブ
テン−1ゴム、エチレン−ブテン−1−非共役ジエンゴ
ム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロック共
重合ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、部分水添
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴム、
スチレン−イソプレンブロック共重合ゴム、部分水添ス
チレン−イソプレンブロック共重合ゴム、ポリウレタン
ゴム、スチレングラフト−エチレン−プロピレン−非共
役ジエンゴム、スチレン−グラフト−エチレン−プロピ
レンゴム、スチレン/アクリロニトリル−グラフト−エ
チレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、スチレン/ア
クリロニトリル−グラフト−エチレン−プロピレンゴム
等、あるいはこれらの混合物が用いられる。また、他の
酸若しくはエポキシなどをふくむ官能性単量体により変
性した変性ゴムを用いてもよい。該ゴム様物質の配合量
は、ポリフェニレンエーテル系樹脂もしくはポリプロピ
レンとポリアミド樹脂の合計100重量部に対し、10
0重量部以下である。該ゴム様物質の配合量が100重
量部を越えると、該樹脂組成物の剛性の低下が著しく好
ましくない。
【0034】本発明においては、樹脂の流動性等を向上
させるために、アルケニル芳香族系樹脂を加えてもよ
い。アルケニル芳香族系樹脂としては、通常のラジカル
重合等にて製造されるアルケニル芳香族化合物の単独重
合物あるいはアルケニル芳香族化合物と共重合可能な単
量体を含有したものがあげられる。前記アルケニル芳香
族化合物の例としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、α−エチルスチレン、α−メチルスチレン−p−メ
チルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレンなどの核アルキル置換スチレ
ン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−ク
ロルスチレン、p−ブロモスチレン、ジクロルスチレ
ン、ジブロモスチレン、トリクロルスチレン、トリブロ
モスチレンなどの核ハロゲン化スチレンなどがあげられ
るが、この中でスチレン、α−メチルスチレンが好まし
い。また、ビニル芳香族化合物と共重合可能な単量体の
例としては、たとえばアクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、フマロニトリル、マレオニトリルなどのシアン
化ビニルや、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、
メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸などがあげ
られるが、この中でもアクリロニトリルが好ましい。
【0035】本発明の目的を損わない範囲で、各種の添
加剤を含む事を妨げるわけではなく、添加剤としては、
潤滑剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、光安定剤、熱安定
剤、酸化防止剤をあげる事が出来る。例えば、潤滑剤と
しては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミ
ニウム、エチレンビスステアリルアミド、離型剤として
は、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、可
塑剤としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、光安定剤、及び熱安定剤としては、マン
ガン化合物、銅化合物、酸化防止剤としては、ヒンダー
ドフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物である。
【0036】本発明の樹脂組成物は、(A)〜(C)が
溶融混練プロセスにおいて(D)によって相容化された
ポリフェニレンエーテルもしくはポリプロピレン−ポリ
アミド樹脂組成物である。すなわち、本発明の樹脂組成
物を製造する方法は、バッチ式若しくは連続式の溶融混
合できる装置で(A)〜(C)が溶融した状態で混合す
る方法である。具体的には、バンバリーミキサーのよう
なバッチ式混練機や二軸混練機等の連続混練押出機を用
いる。経済的には二軸混練機が好ましい。また場合によ
っては、(A)、(B)及び(D)をあらかじめ溶融混
合してポリフェニレンエーテルもしくはポリプロピレン
/ポリアミド樹脂組成物を得た後、射出成形等の溶融過
程を経る成形時に成分(C)を加えてもよい。特に好ま
しい方法は、二軸混練機を用いて、第一の段階で成分
(A)と(D)を溶融混練し、続く第二の段階で(B)
と(C)を加える若しくは第二の段階で(B)のみ加
え、更に引き続く第三の段階で(C)を加える方法であ
る。
【0037】本発明の組成物は、射出成形、押し出し成
形、ブロー成形等によって種々な部品に成形できる。そ
の用途としては、自動車の外装部品、内装部品、そして
エンジンルーム内部品が有る。また電気・電子・機械部
品の用途にも使用可能である。
【0038】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を詳しく説明す
る。なお、実施例によって本発明の範囲はなんら限定さ
れるものではない。実施例、比較例中の評価は以下の方
法を用いた。 (1)メルトインデクス(MI) 各樹脂組成物のペレットを140℃で4時間真空乾燥後
280℃にて2.16kg荷重でのメルトインデクスを
求めた。 (2)引張り伸び ASTM D638に準拠して23℃雰囲気下で引張り
試験をして、伸びを測定した。 (3)曲げ弾性率 ASTM D790 に準拠し、1/8インチ厚さの試
験片を使用して23℃における曲げ弾性率を測定した。 (4)アイゾット衝撃強度 ASTM D256に従って、23℃で1/8インチノ
ッチ付アイゾット衝撃強度を測定した。 (5)熱変形温度(HDT)(耐熱性) ASTM D648 に準拠し、1/4インチ厚みの試
験片を使用して、18.6kg荷重での熱変形温度を測
定した。 (6)耐塩害性評価 ASTMの1号引張り試験片を用いて、下記の耐塩害性
の評価を行った。 調湿 80℃温水中 14hr 調湿 23℃50%Rh 6hr放置 治具取り付け R98の治具 吸水 80℃ 95%Rh 1hr 塩カル浸漬 飽和塩化カルシュウム水溶液 1hr
(中央部約20mm、上下ガーゼを用いて液に浸漬) 乾燥 100℃オーブン 30分 水洗 流水で洗浄 状態観察 〜を5回繰り返した後、クラックの発生の有無を目
視にて観察した。結果を、○(クラックの発生なし)及
び×(クラックの発生あり)で表わした。
【0039】実施例及び比較例には、次の原材料を使用
した。成分(A) PPE:ポリフェニレンエーテル (クロロホルム溶媒
中、30℃で測定した固有粘度が0.46dl/gのポ
リ(2,6−ポリジメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル) PP:ポリプロピレン KD650 (住友化学工業社
製 ブロックPPr)成分(B) PA6:A1030BRL(ユニチカ社製 ナイロン
6)成分(C) PA6/12:CF6S(エムス社製 PA6とPA1
2の共重合体) PA−HAMP:TR70(エムス社製 核水素添加芳
香族ポリアミド)成分(D) MAH:無水マレイン酸その他の成分 SBS:St/Bd=52/48のスチレン−ブタジエ
ン−スチレン共重合体Znst:ステアリン酸亜鉛 ADD−1:GSYP101(吉富ケミカル社製) PO:パーオキサイド 1,3−ビス(t−ブチルペル
オキシ−イソプロピル)−ベンゼンをポリプロピレンで
8wt%に希釈したもの PA−AMP:G21(エムス社製 芳香族ポリアミ
ド) 実施例及び比較例のサンプルは、東芝機械社製 二軸混
練機(TEM−50)を用いて作成した。
【0040】実施例1及び比較例1 上記の混合成分を表1に示す組成物について製造して、
流動性耐衝撃性、曲げ弾性率、耐熱性、耐塩害性を評価
した(表1)。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、ポ
リフェニレンエーテル又はポリプロピレン−ポリアミド
樹脂組成物の優れた衝撃強度、剛性、耐熱性及び流動性
等の物性バランスを大きく損なうことなく耐塩害性の改
良されたポリフェニレンエーテル又はポリプロピレン−
ポリアミド樹脂組成物を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/544 C08L 71/12 C08L 23/10 C08K 5/54 L 71/12 F Fターム(参考) 4J002 AE054 BB12W BB14W BL014 BL024 CD164 CH07W CL01X CL01Y CL03X CL03Y CL05X CL06X CL09Y EC036 EF046 EF066 EF076 EH076 EH096 EK007 EL036 EL136 EL146 EN026 EN096 EP026 EQ017 EQ026 ET006 EU026 EX036 EX076 FD020 FD040 FD060 FD070 FD130 FD160 FD170 GM00 GN00 GQ00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)〜(D)を含有し、
    (A)の含有量は3〜75重量%であり、(B)の含有
    量は10〜95重量%であり、(C)の含有量は1〜5
    0重量%であり、(D)の含有量は(A)と(B)を相
    容化させるのに十分な量である熱可塑性樹脂組成物であ
    って、あらかじめ(A)に(D)をグラフトした後、該
    グラフトしたものに(B)及び(C)を加えて溶融混練
    プロセスよって相容化させて得られるか、又は、(A)
    〜(C)が溶融混練プロセスにおいて(D)によって相
    容化されて得られる熱可塑性樹脂組成物。 (A):ポリフェニレンエーテル及び結晶化度35%以
    上のポリプロピレンからなる熱可塑性樹脂の群から選ば
    れる少なくとも一の熱可塑性樹脂 (B):ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド4
    6及びポリアミド6−66から選ばれる少なくとも一の
    ポリアミド (C):ポリアミド6を構成するユニットと炭素数が8
    以上の脂肪族ポリアミドを構成するユニットとの共重合
    体であるポリアミドと核水素添加芳香族ポリアミドから
    なるポリアミド群から選ばれた少なくとも一のポリアミ
    ド (D):相容化剤
  2. 【請求項2】 (D)が下記(D1)〜(D3)から選
    ばれる少なくとも一である請求項1記載の熱可塑性樹脂
    組成物。 (D1):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和
    基すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合
    と(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物 (D2):分子構造中に、(i)酸素の架橋を介して炭
    素原子、及び(ii)少なくともエチレン性炭素−炭素
    二重結合若しくは炭素−炭素三重結合及び/又はアミノ
    基及びメルカプト基から選ばれる官能基の両方を有し、
    前記官能基がケイ素原子に直接結合されていないシラン
    化合物 (D3):同一分子内に(i)(OR)(ここでRは水
    素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオ
    キシ基である。)及び(ii)カルボン酸、酸ハライ
    ド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミ
    ド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩から選ばれ
    た少なくとも二つの同一又は相異なる官能基を併せ持つ
    化合物
  3. 【請求項3】 (D)が、無水マレイン酸、マレイン
    酸、フマル酸、イタコン酸、クエン酸及びリンゴ酸から
    なる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1記載
    の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (C)がポリアミド6とポリアミド12
    の共重合体である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (C)を構成する成分において、炭素数
    8以上の脂肪族成分は、重量比で(C)全体の30%以
    上である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A)がポリフェニレンエーテルである
    請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (A)が結晶化度35%以上のポリプロ
    ピレンである請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
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