JP2001020470A - 横葺外囲体 - Google Patents

横葺外囲体

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JP2001020470A
JP2001020470A JP11192400A JP19240099A JP2001020470A JP 2001020470 A JP2001020470 A JP 2001020470A JP 11192400 A JP11192400 A JP 11192400A JP 19240099 A JP19240099 A JP 19240099A JP 2001020470 A JP2001020470 A JP 2001020470A
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horizontal
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JP11192400A
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Junichi Oi
純一 大井
Tadashi Fukuhara
正 福原
Masami Nakajima
正実 中島
Yasuyuki Nakajima
靖之 中島
Toshihiko Isachi
利彦 伊佐地
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Sanko Metal Industrial Co Ltd
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Sanko Metal Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横葺建築用板により施工された屋根,壁等の
外囲体において、配列された端部の横葺建築用板だけで
なく、中間箇所に配列された任意の横葺建築用板のみの
取り外し及びその部分の交換作業を簡易且つ迅速に行う
こと。 【解決手段】 主板1の水下側に上馳部2を形成し、主
板1の水上側に下馳部3をそれぞれ形成した横葺建築用
板Aを下地部12上に配置すること。隣接配置された横
葺建築用板A,Aの上馳部2と下馳部3とを近接且つ離
間状態で吊子Bを介して連結すること。任意の横葺建築
用板Aの上馳部2と下馳部3は前記吊子Bから取り外し
可能とすること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、横葺建築用板により施
工された屋根,壁等の外囲体において、配列された端部
の横葺建築用板だけでなく、中間箇所に配列された任意
の横葺建築用板のみの取り外し及びその部分の交換作業
を簡易且つ迅速に行うことができる横葺外囲体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、横葺建築用板による屋根,壁
などの横葺外囲体の施工においては、軒先側から棟側
(水下側から水上側)に向かって施工配列するか、或い
はその反対に棟側より軒先側(水上側から水下側)に向
かって施工配列するかのいずれかによる施工が行われて
いる。
【0003】その横葺建築用板は、屋根,壁等のいずれ
の施工配列においても、各横葺建築用板の水上側と水下
側にそれぞれ隣接する横葺建築用板同士の馳部が相互に
係止しあって連結している。したがって、配列の端部箇
所に位置する横葺建築用板,例えば屋根ならば棟側端或
いは軒先側端、また壁部では配列の上端或いは下端に位
置する横葺建築用板に関しては、その横葺建築用板を取
り外して新たな横葺建築用板に交換する作業は比較的容
易にできる。しかし、その中間位置に配列された横葺建
築用板のみを取り外して新たな横葺建築用板と交換する
のは、前述した横葺建築用板の施工構造から見て極めて
困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなことか
ら、たとえば施工段階又は施工完了後において、外囲体
の中間箇所に配列された横葺建築用板に凹みや、折れ曲
がり又は補修不可能な塗装剥げ等の損傷部分を受けてし
まった場合、この損傷部分を有する横葺建築用板を交換
しなければならない。このような事態が生じたときに、
損傷部分を有する横葺建築用板を取り外そうとしても、
同時にその上下方向に隣接する横葺建築用板も一緒に取
り外さなければならないはめとなる。
【0005】そのために、損傷部分を有する一枚のみの
横葺建築用板の交換作業であっても、実際には隣接する
横葺建築用板にまで影響が及び、横葺建築用板の交換作
業は大がかりなものとなるおそれが十分にあった。この
ように屋根,壁等の外囲体は、損傷部分を有する任意の
横葺建築用板のみを都合良く取り外し、その横葺建築用
板の前後に隣接配列された横葺建築用板には一切,動か
すことなく、しかも僅かな損傷さえも与えることなく、
新たな横葺建築用板と交換することは、前述したよう
に、極めて困難であり、大がかりな作業とならざるをえ
なかったし、その工費も高くなるものであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで発明者は、前記課
題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、その発明
を、主板の水下側に上馳部を形成し、主板の水上側に下
馳部をそれぞれ形成した横葺建築用板を下地部上に配置
し、隣接配置された横葺建築用板の上馳部と下馳部とを
近接且つ離間状態で吊子を介して連結し、且つ任意の横
葺建築用板の上馳部と下馳部は前記吊子から取り外し可
能にしてなる横葺外囲体としたことにより、横葺建築用
板により施工された屋根,壁等の外囲体において、端部
に配列された横葺建築用板だけでなく、中間箇所に配列
された横葺建築用板のみの取り外し及び交換を簡易且つ
迅速に行うことができ、水上側から水下側、及び水下側
から水上側の両方向による葺成施工が簡易且つ迅速にで
き、さらに構成を簡単としたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。横葺建築用板Aは、主板1,上馳部
2及び下馳部3から構成されている。その主板1は、平
坦状であり平面的に見て略長方形状をなしている。その
主板1の対向する二つの長辺の一方を水下側端とし、他
方を水上側端とすると、その主板1の水下側に上馳部2
が形成され、水上側に下馳部3が形成されている〔図2
(A),(B)参照〕。
【0008】上記水下側及び水上側とは、その横葺建築
用板Aにて、屋根を葺いたときに、各横葺建築用板Aの
棟側に対向する側縁を水上側と称し、軒先側に対向する
側縁を水下側と称する。即ち、任意の横葺建築用板Aに
おいて、下地部12に配置したときに、その傾斜方向に
おける傾斜上方に位置する側が水上側であり、傾斜下方
に位置する側が水下側である〔図1(A)〕。或いは、
横葺建築用板Aにて壁を構成する場合には、各横葺建築
用板Aの上方に対向する側縁を水上側とし、下方に対向
する側縁を水下側とする。
【0009】前記上馳部2は、さらに垂下状片2aと被
係止屈曲片2bとから構成され、まず、前記主板1の水
下側端部より垂下状片2aが直角よりも僅かに鋭角とな
るように形成されている。そして、該垂下状片2aの下
端より被係止屈曲片2bが形成される。該被係止屈曲片
2bは、前記垂下状片2aに対して寸法が短く、垂下状
片2aに対して直角よりも僅かに鋭角となるように屈曲
形成されている〔図2(A)参照〕。
【0010】前記垂下状片2aと被係止屈曲片2bと
は、略小円弧状の折曲箇所を介して連続的に形成されて
いる。さらに、その被係止屈曲片2bの端部(前記垂下
状片2aとの連続部分と反対側)からさらに垂下状片2
a側に下方となるように屈曲端縁2cが略傾斜状に形成
されている。該屈曲端縁2cの先端箇所は、折り返し状
に形成されている。
【0011】次に、下馳部3は、垂直状片3aと被係止
端片3bとから形成され、具体的には、垂直状片3aが
主板1に対して垂直状より僅かに鋭角となるように屈曲
形成されたものである。その垂直状片3aの上端より主
板1側に向かって被係止端片3bが構成される。該被係
止端片3bは、略水平状に形成され、前記垂直状片3a
より寸法が短く、垂直状片3aに対して直角状より僅か
に鋭角に屈曲形成されている。また、垂直状片3aと前
記垂下状片2aとは、略同一寸法に形成されている。
【0012】次に、主板1の水上側端部には、段差部1
aが形成されている〔図2(A),(B)参照〕。該段
差部1aは、下馳部3の下端と下地部12とを離間状態
にさせる役目をなすものである。その段差部1aは、主
板1と下馳部3との隅角箇所で且つ主板1の上面側に膨
出するように形成された部位である。その段差部1aの
実施形態としては、略階段状形成され、主板1から立上
り部1a1 が形成され、該立上り部1a1 の上端より下
馳部3側に向かって平坦状部1a2 が形成されたもので
ある。
【0013】また、上記段差部1aは、上記実施形態に
おいて種々の変形例が存在しておりその第1変形例とし
ては、主板1と下馳部3との隅角箇所に傾斜面状1a3
として形成されたものが存在する〔図9(A)参照〕。
該傾斜面状1a3 は、主板1の水上側端部付近より適宜
の傾斜角度を有して形成されたものである。
【0014】その段差部1aの第2変形例としては、円
弧状面1a4 として形成されたものが存在する〔図9
(B)参照〕。該変形例では、段差部1aは、主板1と
垂直状片3aとの隅角箇所を主板1の表面側に略円弧状
に膨出するようにして形成されたものである。また、横
葺建築用板Aの水上側端に段差部1aが形成されない実
施例も存在する〔図9(C)参照〕。
【0015】次に、その吊子Bは、取付座部5の上方よ
り立上り部6が形成されている。該立上り部6の幅方向
の中央が高く形成された突出立上り部6aとなってお
り、該突出立上り部6aの上端に上馳用係止部7が形成
されている。また、前記突出立上り部6aの幅方向両側
箇所には、前記上馳用係止部7より低い位置となるよう
に下馳用係止部8,8が形成されている〔図3(A),
(B)参照〕。
【0016】まず、上馳用係止部7は、頂片7aと上馳
用係止片7bとから構成され、頂片7aの外端(前記突
出立上り部6aとの屈曲形成側と反対側)から下向き傾
斜状の上馳用係止片7bが形成されたものである〔図3
(B)参照〕。その上馳用係止部7は、前記横葺建築用
板Aの主板1の水下側端部及び上馳部2の箇所を裏面側
より係止支持する。具体的には、前記頂片7aが横葺建
築用板Aの主板1の裏面側に当接してその裏面を支持
し、前記上馳用係止片7bが上馳部2の垂下状片2aと
被係止屈曲片2bとの内側隅角箇所に略当接するように
して係止する〔図1(B)参照〕。
【0017】次に、下馳用係止部8は、押え片8aと係
止端片8bとから構成されたものであり、前記立上り部
6における突出立上り部6aの両側の上端箇所に押え片
8aが形成され、該押え片8aの外端より略折返し状に
形成された係止端片8bが形成されている。その押え片
8aは、前記下馳部3の被係止端片3bの寸法より僅か
に長く形成されている。
【0018】その係止端片8bは前記押え片8aに比較
して寸法が短く形成されている。そして、下馳用係止部
8が横葺建築用板Aの下馳部3を係止する状態は、立上
り部6が下馳部3の垂直状片3aに当接(略当接も含
む)し、前記押え片8aが被係止端片3bの上面側に接
触し又は近接し、係止端片8bが被係止端片3bの先端
に係止する。即ち、下馳用係止部8は、下馳部3の垂直
状片3aと被係止端片3bとを略抱持するようにして係
止するものである〔図1(B)及び図3(A)等参
照〕。
【0019】次に、下地部12上に配列された横葺建築
用板A,A,…を吊子Bにて固定する構造について説明
する。まず、隣接する横葺建築用板A,Aにおいて、そ
の一方の横葺建築用板Aの下馳部3を吊子Bの下馳用係
止部8にて係止固定し、他方の横葺建築用板Aの上馳部
2を吊子Bの上馳用係止部7に係止固定する。その下馳
部3は、その垂直状片3aと被係止端片3bとが下馳用
係止部8の立上り部6,押え片8a及び係止端片8bに
より抱持状態に係止固定される〔図1(B),図3
(A)参照〕。
【0020】このとき、主板1に形成された段差部1a
により、下馳部3の下端,即ち垂直状片3aの下端と下
地部12との間に空隙が生じる〔図1(B)参照〕。ま
た、上馳部2は、その垂下状片2aと被係止屈曲片2b
との折曲げ箇所に吊子Bの上馳用係止片7bの先端が当
接する。また、主板1の裏面側には頂片7aが当接し
て、吊子Bが横葺建築用板Aを水下側端部の裏面側から
支持する。
【0021】そして、一方の横葺建築用板Aの被係止屈
曲片2bが、他方の横葺建築用板Aの段差部1aと被係
止端片3bとの間に位置する〔図1(B)参照〕。さら
に、一方の横葺建築用板Aの上馳部2付近の主板1と、
他方の横葺建築用板Aの下馳部3の被係止端片3bとの
間には、適宜の空隙を形成する離間部Sが設けられてい
る。
【0022】即ち、一方の横葺建築用板Aの上馳部2付
近の主板1と、他方の横葺建築用板Aの下馳部3とが上
記離間部Sにより空隙部を備えている。それゆえに、上
馳部2の被係止屈曲片2b及び屈曲端縁2c箇所と、下
馳部3の垂直状片3aと被係止端片3bとの間には、空
隙部が存在している〔図1(B)参照〕。
【0023】それゆえに、吊子Bの下馳用係止部8の押
え片8aと係止端片8bとで抱持状態に係止した横葺建
築用板Aの下馳部3は、その横葺建築用板Aの水上側端
を略中心にして回転させることにより、押え片8aと係
止端片8bとから抜け出す〔図6(A),(B)参
照〕。これによって、下馳部3を下馳用係止部8から取
り外すことができる。
【0024】その吊子Bは、平行に配置された力骨材1
0,10,…にそれぞれ所定間隔をおいてビス或いはボ
ルト・ナット等の固着具11を介して配置固着される。
その力骨材10は、断面略山型帽子形状(ハット形状)
に形成されたもので、母屋,胴縁等の構造材として使用
されるものである。隣接する力骨材10,10間には、
断熱材等のボード材が配置されることもある。その複数
の力骨材10,10,…とボード材により下地部12が
構成される〔図7(B)参照〕。
【0025】次に、本発明において施工配列された横葺
建築用板A,A,…から損傷部分dを有する任意の横葺
建築用板Aを取り外す工程について説明する〔図7
(A),(B)参照〕。まず、前述したように、下地部
12の傾斜方向(壁の場合は略垂直方向も含む)に沿っ
て上下隣接して連結される横葺建築用板A,Aは、吊子
Bを介して上馳部2と下馳部3とが固定され、前記離間
部Sにより一方の横葺建築用板Aの主板1と他方の横葺
建築用板Aの下馳部3とが離間状態で連結されている。
【0026】そこで、配列された中間位置の(損傷部分
dを有する)横葺建築用板Aのみを取り外すには、該横
葺建築用板Aの上馳部2を水下側方向に引き出し、吊子
Bの上馳用係止片7bから被係止屈曲片2bを外す。そ
して、上馳部2を下地部12から遠ざけるように持ち上
げると、その横葺建築用板Aの水下側端が略回動中心と
なり、下馳部3が吊子Bの下馳用係止部8箇所内(立上
り部6,押え片8a及び係止端片8bにて囲まれた部
分)を回動し、下馳部3が下馳用係止部8から外れ且つ
隣接する横葺建築用板Aの上馳部2と下地部12との間
を通過して任意の横葺建築用板Aを取り外すことができ
る〔図4(A)乃至(C)参照〕。その横葺建築用板A
を取り外した箇所に別の新たなる横葺建築用板Aを装着
するには、まず下馳部3を吊子Bの下馳用係止部8に係
止してから、上馳部2を吊子Bの上馳用係止片7bに係
止固定すればよい。
【0027】上記作業において、横葺建築用板Aの上馳
部2を吊子Bから取り外すときには治具13を使用する
と効率的な作業となる。まず、図5では、上馳部2付近
の主板1と被係止屈曲片2bを挟持して、治具13を挟
持した上馳部2を中心に回転させるように操作し、上馳
部2を吊子Bの上馳用係止部7から取り外そうとするタ
イプである。また、図8では治具13は、フック形状を
なしており、その先端のフック部分を上馳部2の屈曲端
縁2cに引っかけて、上馳部2を手前に引き出し、吊子
Bから取り外そうとするタイプである。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明においては、主板1の水
下側に上馳部2を形成し、主板1の水上側に下馳部3を
それぞれ形成した横葺建築用板Aを下地部12上に配置
し、隣接配置された横葺建築用板A,Aの上馳部2と下
馳部3とを近接且つ離間状態で吊子Bを介して連結し、
且つ任意の横葺建築用板Aの上馳部2と下馳部3は前記
吊子Bから取り外し可能にしてなる横葺外囲体としたこ
とにより、その横葺建築用板A,A,…により施工され
た屋根,壁等の横葺外囲体において、中間箇所に配列さ
れた任意の横葺建築用板Aのみの取り外し及びその交換
を簡易且つ迅速に行うことができる。
【0029】上記効果について詳述すると、隣接する横
葺建築用板A,Aは上馳部2と下馳部3とを吊子Bに係
止するとともに、上馳部2と下馳部3とは離間状態とし
ている。さらに、その上馳部2と下馳部3とは吊子Bに
それぞれ取り外し可能に係止しているので、その上馳部
2と下馳部3との離間状態による隙間を利用し、治具1
3等を介して横葺建築用板Aを取り外すことができる。
治具は、図5に示すようなペンチタイプと、図8に示す
ようなフックタイプが存在する。
【0030】これによって、任意の横葺建築用板A,例
えば折れ曲がりや,塗装剥げ,傷等の損傷した横葺建築
用板Aのみを他の横葺建築用板A,A,…に何ら影響を
及ぼすことなく、その配列から取り外し、新たな横葺建
築用板Aを装着することができるものである。
【0031】次に、請求項2の発明においては、主板1
の水下側端部に垂下状片2aと該垂下状片2aの下端か
ら主板1側に略水平状に屈曲形成された被係止屈曲片2
bとからなる上馳部2と,前記主板1の水上側端部に垂
直状片3aと該垂直状片3aの上端から主板1側に略水
平状に屈曲形成された被係止端片3bとからなる下馳部
3とをそれぞれ備えた横葺建築用板Aと、隣接する前記
横葺建築用板A,Aの連結箇所における上馳部2を裏面
側から係止支持する上馳用係止部7と,前記上馳部2付
近の主板1に対して適宜の間隔の離間部Sを設けて前記
下馳部3を係止支持する下馳用係止部8とを備えた吊子
Bとからなる横葺外囲体としたことにより、まず第1に
横葺建築用板Aにて構成された屋根,壁等の外囲体にお
いて、その中間箇所に配列された横葺建築用板Aのみの
取り外し,交換作業を簡易且つ迅速に行うことができる
し、第2にその構造を簡単にすることができるし、第3
に上記の特性を有しながらも横葺建築用板Aの取付け強
度も極めて高いものにすることができる等の効果を奏す
る。
【0032】上記効果を詳述すると、横葺建築用板Aの
上馳部2は、垂下状片2aと該垂下状片2aの下端から
主板1側に略水平状に屈曲形成された被係止屈曲片2b
とから構成されたものである。また、下馳部3は垂直状
片3aと該垂直状片3aの上端から主板1側に略水平状
に屈曲形成された被係止端片3bとから構成されてい
る。
【0033】また、吊子Bは、前記上馳部2をその裏面
側より係止支持する上馳用係止部7と,該上馳用係止部
7よりも下方に位置し前記下馳部3の水平状片の上面側
及び先端側を係止する下馳用係止部8とを備えている。
さらに、傾斜方向又は上下方向に隣接する横葺建築用板
A,A,…において、その上馳部2と下馳部3と吊子B
とによる連結構造では、下馳部3が前記吊子Bの下馳用
係止部8に係止され、上馳部2が上馳用係止部7に係止
され、且つ前記上馳部2の被係止屈曲片2bは、前記下
馳部3の被係止端片3bの下方に位置し、前記上馳部2
付近の主板1と隣接する横葺建築用板Aの下馳部3とは
離間部Sを有している。
【0034】したがって、上馳部2は、容易に吊子Bの
上馳用係止部7から係止状態を解除して、吊子Bから外
すことができ、また、その任意の横葺建築用板Aの下馳
部3は、前記離間部Sにより上馳部2付近の主板1と下
馳部3との間に空隙が存在している。
【0035】そして、下馳部3を略回動中心としてその
任意の横葺建築用板Aを回動させると、下馳部3が隣接
する横葺建築用板Aの上馳部2との間における僅かな隙
間の中で回転し、下馳部3も容易に吊子Bの下馳用係止
部8から取り外すことができる。
【0036】このとき、離間部Sによる空隙の存在によ
り、下馳部3は隣接する横葺建築用板Aの上馳部2にほ
とんど非接触状態で吊子Bから取り外すことができ、そ
の隣接する横葺建築用板Aに一切,影響を及ぼさず、任
意の横葺建築用板Aのみを取り外し、新たな横葺建築用
板Aとの交換を簡単且つ迅速に行うことができる。
【0037】また、取り外した横葺建築用板Aの箇所に
新たな横葺建築用板Aを装着するときには、その下馳部
3側から先に吊子Bに装着し、次に上馳部2を吊子Bに
装着することで、簡易且つ迅速に横葺建築用板Aの交換
作業を完了することができるものである。
【0038】このように、隣接する横葺建築用板A,A
は、吊子Bにより上馳部2と下馳部3とが離間状態であ
るために、横葺建築用板Aを取り外して新たなものと交
換する場合でも、隣接する横葺建築用板Aを一切,動か
したりすることがなく、しかも、その横葺建築用板Aに
は一切、傷を付けるおそれがなく作業を行うことができ
るものである。
【0039】さらに、本発明では、上記のように中間箇
所に配列された所望の横葺建築用板Aのみを取り外し
て、別の新たなる横葺建築用板Aに交換することが簡単
にできる特性を有しながらもその構造を簡単なものにす
ることができる。また、吊子Bは、横葺建築用板Aの垂
直方向における取付け強度が強固なので、横葺外囲体の
耐久性を極めて強固にしている。
【0040】次に、請求項3の発明は、請求項2におい
て、前記吊子Bの下馳用係止部8は、押え片8aと該押
え片8aの外端に形成された係止端片8bとからなり、
該押え片8aと係止端片8bにて前記被係止端片3bの
上面から先端のみを略抱持状態に係止してなる横葺外囲
体としたことにより、隣接する横葺建築用板A,Aの連
結箇所における下馳部3と吊子Bとの係止状態を常時
は、強固としながらも、取り外しにおいては、簡易にす
ることができる。
【0041】即ち、下馳用係止部8は押え片8aと該押
え片8aの外端に形成された係止端片8bとから構成さ
れたものであり、前記被係止端片3bは、上面から先端
のみを押え片8aと係止端片8bにて略抱持状態に係止
されており、常時は、その係止端片8bにて、外れにく
くしており、取り外しでは、下馳部3を中心に横葺建築
用板Aを回転させることで、容易に行うことができるも
のである。
【0042】次に、請求項4の発明は、請求項1,2又
は3において、前記横葺建築用板Aの主板1と下馳部3
との隅角箇所に主板1の上面側に膨出する段差部1aを
形成してなる横葺外囲体としたことにより、下馳部3の
下端と下地部12との間にも空隙部を形成することがで
き、横葺建築用板Aの下馳部3箇所を吊子Bから取り外
す作業を行いやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の側面略示図 (B)は本発明の要部縦断側面図
【図2】(A)は横葺建築用板の縦断側面図 (B)は横葺建築用板の略示斜視図
【図3】(A)は本発明の要部斜視図 (B)は吊子の斜視図
【図4】(A)は横葺建築用板を取り外す前の略示工程
図 (B)は横葺建築用板を取り外し始めた略示工程図 (C)は横葺建築用板の取り外しが完了した略示工程図
【図5】(A)は上馳部を治具にて吊子の上馳用係止部
から取り外そうとする工程図 (B)は上馳部が吊子の上馳用係止部から取り外され始
めた工程図 (C)は上馳部が吊子の上馳用係止部から取り外された
工程図
【図6】(A)は下馳部が吊子の下馳用係止部から取り
外され始めた工程図 (B)は下馳部が吊子の下馳用係止部から取り外しが完
了した工程図
【図7】(A)は屋根に損傷した横葺建築用板が存在し
ている略示図 (B)は屋根に損傷した横葺建築用板が存在している略
示斜視図
【図8】(A)は上馳部を別の治具にて吊子の上馳用係
止部から取り外そうとする工程図 (B)は上馳部が吊子の上馳用係止部から取り外され始
めた工程図 (C)は上馳部が吊子の上馳用係止部から取り外された
工程図
【図9】(A)は別の段差部の実施例を示す要部縦断側
面図 (B)はその他の段差部の実施例を示す要部縦断側面図 (C)は水上側に段差部が存在しない実施例の要部縦断
側面図
【符号の説明】
A…横葺建築用板 B…吊子 1…主板 2…上馳部 2a…垂下状片 2b…被係止屈曲片 3…下馳部 3a…垂直状片 3b…被係止端片 S…離間部 7…上馳用係止部 8…下馳用係止部 12…下地部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 正実 東京都中央区京橋2丁目9番2号 三晃金 属工業株式会社内 (72)発明者 中島 靖之 東京都中央区京橋2丁目9番2号 三晃金 属工業株式会社内 (72)発明者 伊佐地 利彦 東京都中央区京橋2丁目9番2号 三晃金 属工業株式会社内 Fターム(参考) 2E108 AA02 AS03 BB04 BN02 DF01 GG20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主板の水下側に上馳部を形成し、主板の
    水上側に下馳部をそれぞれ形成した横葺建築用板を下地
    部上に配置し、隣接配置された横葺建築用板の上馳部と
    下馳部とを近接且つ離間状態で吊子を介して連結し、且
    つ任意の横葺建築用板の上馳部と下馳部は前記吊子から
    取り外し可能にしてなることを特徴とした横葺外囲体。
  2. 【請求項2】 主板の水下側端部に垂下状片と該垂下状
    片の下端から主板側に略水平状に屈曲形成された被係止
    屈曲片とからなる上馳部と,前記主板の水上側端部に垂
    直状片と該垂直状片の上端から主板側に略水平状に屈曲
    形成された被係止端片とからなる下馳部とをそれぞれ備
    えた横葺建築用板と、隣接する前記横葺建築用板の連結
    箇所における上馳部を裏面側から係止支持する上馳用係
    止部と,前記上馳部付近の主板に対して適宜の間隔の離
    間部を設けて前記下馳部を係止支持する下馳用係止部と
    を備えた吊子とからなることを特徴とする横葺外囲体。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記吊子の下馳用係
    止部は、押え片と該押え片の外端に形成された係止端片
    とからなり、該押え片と係止端片にて前記被係止端片の
    上面から先端のみを略抱持状態に係止してなることを特
    徴とする横葺外囲体。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3において、前記横葺
    建築用板の主板と下馳部との隅角箇所に主板の上面側に
    膨出する段差部を形成してなることを特徴とする横葺外
    囲体。
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