JP2001015428A - 電子ビーム露光装置 - Google Patents

電子ビーム露光装置

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JP2001015428A
JP2001015428A JP2000127669A JP2000127669A JP2001015428A JP 2001015428 A JP2001015428 A JP 2001015428A JP 2000127669 A JP2000127669 A JP 2000127669A JP 2000127669 A JP2000127669 A JP 2000127669A JP 2001015428 A JP2001015428 A JP 2001015428A
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deflection
sub
electron beam
shaping
range
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JP2000127669A
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Shinichi Hamaguchi
新一 濱口
Takamasa Sato
高雅 佐藤
Mitsuhiro Nakano
光浩 中野
Tomohiko Abe
智彦 阿部
Takeshi Haraguchi
岳士 原口
Hiroshi Yasuda
洋 安田
Kenichi Miyazawa
憲一 宮沢
Shigeru Maruyama
繁 丸山
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Advantest Corp
Original Assignee
Advantest Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リード時間を必要とせず、実効的に高いスル
ープットが得られる電子ビーム露光装置の実現。 【解決手段】 電子ビームを発生するビーム源1と、電
子ビームを整形する整形手段と、電子ビームの試料15上
の照射位置を変化させる偏向手段12,13,36と、整形され
た電子ビームを試料上に結像する投影手段10-8,10-9 と
を備える電子ビーム露光装置において、整形手段は、電
子ビームを分割して複数の子ビームを発生する分割手段
3 と、複数の子ビームをそれぞれ所望の矩形形状に整形
する矩形整形手段4,5,6 と、複数の子ビームの照射位置
をそれぞれ変位させる子ビーム偏向手段9 とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム露光装
置に関し、特に電子ビーム露光装置においてスループッ
トを向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年半導体技術は益々発達し、半導体集
積回路(IC)の集積度と機能が向上してコンピュー
タ、通信機械制御など広く産業全般に渡る技術進歩の核
技術としてその役割が期待されている。ICは、2年か
ら3年で4倍の高集積化を達成しており、例えば、ダイ
ナミック・ランダムアクセス・メモリ(DRAM:Dynam
icRandom Access Memory)においては、その記憶容量
が、1M、4M、16M、256M、そして1Gと増大
している。このようなICの高集積化は、半導体製造技
術における微細加工技術の進歩に依存するところが大き
い。
【0003】現状で微細加工技術の限界を規定している
のはパターン露光技術(リソグラフィ技術)である。パ
ターンを露光する技術として、現在はステッパと呼ばれ
る光学的露光(光リソグラフィ)装置が使用されてい
る。光リソグラフィ装置では、回折現象のために形成で
きるパターンの最小幅が露光用光源の波長で規定され
る。現在光源としては紫外線を出力するものが使用され
ているが、これ以上短波長の光の使用は難しくなってき
ており、より微細な加工を行うために、光リソグラフィ
以外の新しい露光方式が各種検討されている。その中で
も電子ビーム露光は、光リソグラフィよりはるかに微細
な加工が可能であり、実用機が実際に提供されていると
いう点において他の方式より開発が進んでおり、光リソ
グラフィに代わる技術として大いに注目されている。し
かしながら、従来この電子ビーム露光は、ステッパに比
べてスループットが低くてLSIの量産には使用できな
いであろうと考えられてきた。そのような考えは、例え
ば、単一の電子ビームを連続的に走査して露光を行う一
筆書き方式の電子ビーム露光についての議論の基づくも
のであり、スループットを上げるための物理的/技術的
なネックに視点をあてて原因を解明し、真剣に検討した
結果によるものではなかった。すなわち、電子ビーム露
光は、スループットが低くてLSIの量産には使用でき
ないというのは、従来の単一ビームによる電子ビーム露
光の生産性に鑑みて判断されているに過ぎない。
【0004】近年、電子ビーム露光のスループットを向
上させるための各種の方式が提案されてきた。単一ビー
ムによる電子ビーム露光は、パターン部分を繰り返し走
査して描画する塗り潰しを行う。パターンのコーナーを
微細に描画するにはビームを小さくする必要があり、そ
の分塗り潰し処理に要する時間が長くなる。そこで、配
列された複数の開口を有するブランキングアパーチャー
アレイ(BAA)と呼ばれる素子で独立にオン・オフ制
御可能な複数本の電子ビームを生成し、複数本のビーム
で同時に走査するBAA方式が提案されている。BAA
方式は、単一ビームと同様に、光リソグラフィで必要と
するマスクを必要としない。実際には複数本の電子ビー
ムは2次元的に配列され、パターンのエッジなどにおけ
る電子ビーム全体の電流量の変化率を低減すると共に、
露光量を増加させている。BAA方式の塗り潰し処理の
効率は、走査に垂直な方向の幅が大きなパターンでは単
一ビームに比べて大幅に向上するが、走査方向に平行な
細いパターンが1本あるような場合にはあまり向上しな
い。いずれにしろBAA方式では露光範囲をすべて走査
する必要があり、露光するパターンが小さい場合などに
はかえって露光に要する時間が長くなり、現状では十分
なスループットが得られない。また、BAAには多数の
開口が設けられており、しかも、それらはパターンルー
ルの70%〜50%以下の微細さが必要である。
【0005】スループットを向上させる別の方式として
可変矩形方式が提案されている。この可変矩形方式で
は、矩形形状の開口を有する2枚の基板を開口が対応す
るように配置し、一方の基板の開口を通過して矩形形状
に整形されたビームを偏向して他方の基板の開口に照射
し、通過したビームを元の方向に戻すように偏向する。
他方の基板の開口を通過したビームの形状は、他方の基
板に照射されたビームとその開口の重なり具合、すなわ
ち偏向量で決定され、偏向量を制御することにより任意
の矩形形状に整形することができる。露光パターンを矩
形形状に分割し、ビームを各矩形形状に整形した上で照
射位置に偏向して露光する。従って、可変矩形方式も光
リソグラフィで必要とするマスクを必要としない。可変
矩形方式では、大きな矩形形状を1ショットで露光する
ことが可能であり、大きな矩形形状に分割できるパター
ンを露光する場合には露光効率は大幅に向上するが、離
散した小さな矩形形状を露光する場合には十分なスルー
プットを得ることができない。
【0006】以上説明した、単一ビーム方式、BAA方
式及び可変矩形方式は、光リソグラフィで必要とするマ
スクを必要としないが、電子ビーム露光でもマスクを使
用するブロック露光方式が提案されている。半導体装
置、特にメモリなどでは同じパターンが繰り返される部
分が大きな領域を占める。そこで、この繰り返しパター
ンに対応する開口パターンを有するブロックマスクを用
意しておけば、繰り返しパターンを1ショットで露光す
ることができる。実際の半導体装置では、各種の繰り返
しパターンがあるので、それらに対応する複数の開口パ
ターンを設けて選択可能にすれば、半導体装置のほとん
どのパターンをブロックマスクのパターンを利用して露
光できる。ブロックマスクにないパターンについては、
上記の可変矩形方式などを併用して露光する。ブロック
露光方式は、複雑なパターンであってもブロックマスク
にあれば1ショットで露光できるので、スループットは
大幅に向上する。しかし、ロジック用などのランダムパ
ターンを有する半導体装置(マイクロプロセッサなど)
では、ブロック露光方式の適用できる範囲が限られてお
り、十分にスループットを向上させることができない。
また、ブロック露光方式では光リソグラフィと同様にマ
スクを使用するが、マスクの製作を別途行う必要がある
ので実際に露光を行えるまでのリード時間が長いという
問題がある。更に、マスクにごみが付着すると露光パタ
ーンに欠陥が生じるのでマスクを厳重に管理する必要が
ある。そのため、マスクの管理に要する時間が光リソグ
ラフィと同様に装置のオーバーヘッド時間になり、実際
のスループットはそれほどは向上しないという問題があ
る。また、マスクの製作や管理に要する費用が生産物の
コストを増加させるという問題を生じる。
【0007】以上、これまで提案されている電子ビーム
露光のスループットを向上させる方式について説明し
た。スループットを向上させるには、1ショットで露光
できる面積を広くすると共に、1ショットに要する時間
を短くすることが必要である。1ショットに要する時間
を短くするには、露光パターンの整形や偏向などビーム
を露光できる状態に設定するまでの整定時間を短くする
か、ビームの単位面積当りの電流密度を高くして1ショ
ットの露光時間を短くするかのいずれかである。整定時
間については、各方式で異なり、その方式全体で考える
必要がある。ビームの電流密度を高くすると、クーロン
相互作用によりビームにぼけが生じて解像度が低下す
る。クーロン相互作用の影響はビームの大きさにも関係
し、ビームの電流密度は同じでビームを大きくするとク
ーロン相互作用により解像度が低下するという問題が生
じる。
【0008】このような問題を解決するため、T.R.Grov
esとR.A.Kendall は、J.Vac.Sci.Technol.B 16(6), Nov
/Dec 1998, pp3168-3173で、可変矩形方式のビーム照射
系(コラム)を複数設けた電子ビーム露光装置を提案し
ている。この装置では、各コラムは、独立した電子ビー
ム源と可変矩形整形手段と偏向範囲が小さな静電偏向手
段とを有する。また、本出願人も、特願平10−128
795号などで、複数のコラムを有する電子ビーム露光
装置を提案している。このような独立したコラムを複数
設ける装置では、上記のクーロン相互作用の問題は低減
される。しかし、コラムの軸間距離をあまり短くするこ
とはできず、1つの装置で配列することのできるコラム
の個数を大きくすることはできず、スループットを十分
に向上させることはできない。更に、コラムの軸間距離
が大きいため、温度変化又は温度分布の変化などによる
コラムの軸間距離の変化が露光するパターンの最小幅に
比べて相対的に大きく、パターンのつなぎ合わせにおけ
るずれの原因となるという問題がある。また、現状で
は、電子ビーム露光は、クーロン相互作用による影響が
あっても光リソグラフィに比べて解像度は十分に良好で
あり、実際の装置ではスループットの向上の方が重要で
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
電子ビーム露光におけるスループットを向上させるため
の各種の方式が提案されているが、それぞれに問題があ
る。現状では、スループットはブロック露光方式がもっ
とも高いが、上記のようにブロックマスクを用意するの
にリード時間を要する点と、その管理が難しいでオーバ
ーヘッド時間が長く実効的なスループットはあまり向上
しない点である。BAA方式や可変矩形方式は、マスク
を用意するリード時間がないが、スループットはブロッ
ク露光方式に比べて低い。また、BAA方式にはBAA
の管理のためのオーバーヘッド時間が長いという問題が
ある。また、複数コラムを設ける方式は、それだけでは
十分にスループットを向上させるのが難しく、パターン
のつなぎ合わせ部でのパターン精度の低下という問題が
ある。
【0010】本発明は、リード時間を必要とせず、実効
的に高いスループットが得られる電子ビーム露光装置を
実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するた
め、本発明の電子ビーム露光装置は、1つの電子ビーム
源からの電子ビームを複数の子ビームに分割した上で、
各子ビームをそれぞれ可変矩形整形し、更に小さな範囲
ではあるが各子ビームをそれぞれ偏向できるようにする
整形手段を設け、これまでと同様の収束手段と偏向手段
で、複数の子ビーム全体の結像と大きな範囲の偏向を行
う。
【0012】すなわち、本発明の電子ビーム露光装置
は、電子ビームを発生するビーム源と、電子ビームを整
形する整形手段と、電子ビームの試料上の照射位置を変
化させる偏向手段と、整形された電子ビームを試料上に
結像する投影手段とを備える電子ビーム露光装置におい
て、整形手段は、電子ビームを分割して複数の子ビーム
を発生する分割手段と、複数の子ビームをそれぞれ所望
の矩形形状に整形する矩形整形手段と、複数の子ビーム
の照射位置をそれぞれ変位させる子ビーム偏向手段とを
備えることを特徴とする。
【0013】本発明の電子ビーム露光装置は、1つの電
子ビーム源で発生された電子ビームを複数の子ビームに
分割して、それぞれの子ビームに対して可変矩形方式に
よる整形を行い、更に整形された子ビームをそれぞれ偏
向する。子ビームの軸間距離が小さければ、温度変化な
どによる子ビーム間のずれの影響も小さく、つなぎ合わ
せにおけるずれの問題も生じない上に、すべての子ビー
ムを従来の偏向手段で従来と同様に大きな範囲に偏向で
きる。従って、多数の子ビームに分割でき、スループッ
トは大幅に向上する。なお、電子ビーム源を複数設け、
各電子ビーム源について上記の構成、すなわち各電子ビ
ーム源で発生された電子ビームを複数の子ビームに分割
して、それぞれの子ビームに対して可変矩形方式による
整形を行い、更に整形された子ビームをそれぞれ偏向す
る系を複数設けてもよい。なお、各子ビームを独立して
整形し、独立して偏向することが望ましいが、1つの電
子ビーム源より分割したとはいえ、若干の電流分布があ
る場合などには試料上の同じ部分を複数の子ビームで分
割して照射する冗長性が必要になることが考えられる。
その場合には、同じパターンを露光する各組み内の子ビ
ームに対して同一のビーム制御信号を所望の遅延時間を
加えた上で与えてもよい。なお、この場合はその分割数
の分だけ子ビームの1本当りのドーズ量を減らしておく
必要がある。
【0014】すべての子ビームを試料上に照射するかし
ないかの制御を共通に同時に行うようブランカ手段を設
けても、子ビームをそれぞれ独立して試料上に照射する
かしないかを制御する子ビームブランカ手段を設けて
も、又はその両方を設けて併用してもよい。子ビームブ
ランカ手段を設ければ、各子ビームを独立して照射する
ことが可能である。併用する場合には、例えば、偏向手
段を構成する主偏向器や副偏向器などの偏向範囲の大き
な偏向器の偏向量を変化する時には共通のブランカ手段
を使用し、それ以外の時には子ビームブランカ手段を使
用する。
【0015】近接した子ビームに分割する分割手段は、
所定のピッチで配列された所定の矩形形状を有する複数
の第1整形開口を有する基板で実現される。これによ
り、所定のピッチで配列された所定の矩形形状を有する
複数の子ビームが生成される。矩形整形手段は、複数の
子ビームをそれぞれ偏向する第1整形偏向手段と、所定
のピッチに対応して配列された矩形形状の複数の第2整
形開口を有する整形アパーチャアレイと、複数の第2整
形開口を通過した複数の子ビームの方向を振り戻す第2
整形偏向手段とを備え、第1整形偏向手段で複数の子ビ
ームを整形アパーチャアレイの対応する複数の第2整形
開口にそれぞれ照射することで、第2整形開口に照射さ
れた子ビームと開口の重なった部分の形状に整形され
る。第1及び第2整形偏向手段は、それぞれ、複数の子
ビームの配列に対応して配列された複数の開口と、各開
口の両側に設けられた静電界を形成する偏向電極の組
と、複数の開口の周囲の前記偏向電極の組が設けられた
以外の部分に設けられたシールド電極とを有する整形偏
向基板を2枚備え、2枚の整形偏向基板の偏向電極の組
により形成される電界の方向は90°異なり、2枚の整
形偏向基板が近接して配置されている。
【0016】子ビーム偏向手段は、複数の子ビームの配
列に対応して配列された複数の開口と、各開口の両側に
設けられた静電界を形成する偏向電極の組と、複数の開
口の周囲の偏向電極の組が設けられた以外の部分に設け
られたシールド電極とを有する偏向基板を2枚備え、2
枚の偏向基板の偏向電極の組により形成される電界の方
向は90°異なり、2枚の偏向基板が近接して配置され
ている。
【0017】本発明では、近接して配置された複数の子
ビームをそれぞれ独立して整形した後に正確に偏向でき
ることが必要であり、そのための矩形整形手段及び子ビ
ーム偏向手段を上記のように一つの基板に集積して実現
できたことが、本発明で実効的にスループットを向上で
きる要因と言える。子ビームブランカ手段は、複数の子
ビームの配列に対応して配列された複数の開口と、各開
口の両側に設けられた静電界を形成する偏向電極の組
と、複数の開口の周囲の偏向電極の組が設けられた以外
の部分に設けられたシールド電極とを有するブランカ偏
向基板と、偏向電極の組により偏向された前記複数の子
ビームを遮蔽するシールド板とを備える。
【0018】分割手段の基板は、複数の第1整形開口の
複数の組を有し、複数の組のいずれかを選択的に電子ビ
ームの経路中に移動可能であることが望ましい。分割手
段の基板には、単に複数の第1整形開口を設けるだけ
で、配線などは必要ないので、複数の第1整形開口を複
数組設けることが可能である。分割手段の基板は、電子
ビームを照射することによりダメージを受けるので、複
数組設けて選択的に使用できるようにすることで、メン
テナンス性が向上する。
【0019】偏向器は、一般に偏向範囲の大きいほど整
定時間が長い。そこで、従来の装置では、主偏向器、副
偏向器、更には必要に応じて副・副偏向器を組み合わせ
て、広い範囲で実質的に高速の偏向が行えるようにして
いる。本発明の装置でも、同様に、偏向範囲と整定時間
の異なる偏向器を組み合わせることが望ましい。しか
し、本発明では各子ビームをそれぞれ偏向でき、上記の
主偏向器、副偏向器、及び副・副偏向器などは、すべて
の子ビームを共通に同一量だけ偏向するので、子ビーム
による偏向範囲に応じて偏向方法が異なる。
【0020】まず、子ビームによる偏向範囲が、隣接す
る子ビームの偏向範囲と隣接するかオーバーラップして
いる場合である。この場合には、配列された全子ビーム
の偏向範囲を最下位の偏向手段による偏向範囲として、
従来と同様により偏向範囲の大きな高位の偏向手段と組
み合わせて偏向を行う。各子ビームによる偏向範囲のパ
ターンがすべて終了した後、偏向手段の偏向位置を隣接
する偏向位置に変化させながら、同じ処理を繰り返す。
【0021】子ビームによる偏向範囲が、隣接する子ビ
ームの偏向範囲と隣接していない場合には、偏向手段を
構成する他の偏向器(最下位の偏向器)の偏向位置を、
子ビームの偏向範囲の幅だけ変化させて子ビームが配列
される範囲をすべて露光する。後は、従来と同じであ
る。例えば、子ビームの偏向範囲の中心が、子ビームの
偏向範囲の幅の4倍離れている場合には、4回中心位置
をずらすことにより隣接する子ビームの偏向範囲との間
をすべて露光できる。もし、X軸方向とY軸方向にそれ
ぞれ子ビームの偏向範囲の中心が、子ビームの偏向範囲
の幅の4倍離れている場合には、合計16回中心位置を
ずらして露光を行えばよい。なお、偏向手段は通常主偏
向器と副偏向器を組み合わせているが、この隣接する子
ビームの偏向範囲の間を露光するための偏向を、副偏向
器で行ってもよいが、偏向範囲は副偏向器より小さいが
偏向の整定時間は短い副・副偏向器を設けて、この偏向
を行うようにすることが望ましい。
【0022】なお、子ビームによる偏向範囲を、その最
大偏向範囲より小さく設定し、分割した偏向範囲の境界
をまたぐパターンについては、1ショットで露光するこ
とが、つなぎ合わせによるずれを防止する上で好まし
い。また、子ビームによる偏向範囲がオーバーラップし
ている場合には、ある子ビームによるその偏向範囲内の
パターンの露光が終了し、まだ隣接する子ビームによる
露光が終了していない時には、隣接する子ビームの露光
範囲内のパターンについても、露光が終了した子ビーム
により露光することにより、スループットが向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施例の電子ビ
ーム露光装置の概略構成を示す図であり、図2は電子光
学系の電子ビームの経路を説明する図であり、図3は中
心部の1つの子ビームの経路を説明する図である。図1
において、参照番号1は電子銃であり、3は第1整形ア
パーチャアレイであり、4は第1整形偏向器アレイであ
り、5は第2整形偏向器アレイであり、6は第2整形ア
パーチャアレイであり、7は子ビームブランカであり、
8は絞りであり、9は子ビーム偏向器アレイであり、1
0−1から10−9は磁界レンズであり、11は共通ブ
ランカであり、12は主偏向器であり、13は副偏向器
であり、14は収差・クーロンぼけ補正器であり、15
はウエハであり、16はウエハ15を吸着して搬送する
ステージ機構であり、17はステージ機構の制御部であ
り、18はフォーカス状態や基準マークの位置を検出す
るために使用する反射電子検出器であり、19は検出信
号処理回路であり、20は主偏向器制御部であり、21
は副偏向器制御部であり、22は収差・クーロンぼけ補
正器制御部であり、23は子ビーム偏向器アレイ制御部
であり、24は共通ブランカ制御部であり、25は子ビ
ームブランカ制御部であり、26は第2整形偏向器アレ
イ制御部であり、27は第1整形偏向器アレイ制御部で
あり、28は電子光学系制御部であり、29は制御用コ
ンピュータであり、30は大規模記憶装置であり、31
は制御用コンピュータと装置の各部のインターフェース
部であり、32はホストコンピュータとのネットワーク
アダプタであり、33はコンピュータバスであり、34
は制御用バスであり、35はファラデーカップであり、
36は副・副偏向器である。なお、図において電子銃1
からウエハ15に至るまでの実線と破線は、電子銃の両
端から出射された電子ビームの最外部の経路と光軸を示
す。
【0024】なお、本実施例の電子ビーム露光装置は、
基本構成は従来のものと同じであり、図示していない細
部については従来の装置と同じである。例えば、電子ビ
ームの経路、ウエハ15、ステージ機構16、及び各種
偏向器と補正器は、すべて円筒状の真空チャンバ内に収
容されている。以下、本発明の特徴部分についてのみ説
明する。
【0025】実施例の電子光学系の電子ビームの経路に
ついて、図2及び図3を参照して説明する。参照番号2
−1から2−8は、磁界レンズ10−1から10−8に
対応する磁界の軸を表す。電子銃1から出射された電子
ビームは、磁界2−1により一旦収束された後第1整形
アパーチャアレイ3に照射される。第1整形アパーチャ
アレイ3は、後述するように多数の矩形形状の開口が配
列されており、開口を通過した多数の子ビームに分割さ
れる。図3に示すように、中心部の開口42を通過した
電子ビームも子ビームになる。子ビーム群は、磁界2−
2により収束され、収束の途中で第1整形偏向器アレイ
4に入射する。第1整形偏向器アレイ4は、電子ビーム
の拡大率が第1整形アパーチャアレイ3と同じになる位
置に配置されている。これは他の第2整形偏向器アレイ
5、第2整形アパーチャアレイ6、子ビームブランカ
7、及び子ビーム偏向器アレイ9についても同じであ
る。第1整形偏向器アレイ4には、第1整形アパーチャ
アレイ3と同じように開口が配列されており、その開口
の両側に偏向電極が形成されており、光軸(Z軸)に垂
直なX軸方向とY軸方向に任意の量だけ偏向できる。図
3の(1)は、その子ビームに対応する第1整形偏向器
4−1で偏向しない場合を示しており、(2)は第1整
形偏向器4−1で偏向した場合を示している。子ビーム
群は、一旦収束された後、磁界2−3を通過し、第2整
形偏向器アレイ5に入射する。第2整形偏向器アレイ5
の各子ビームに対応する各偏向器では、第1整形偏向器
アレイ4の対応する偏向器とは逆の偏向が行われ、経路
が元に戻る。第2整形偏向器アレイ5の直後に第2整形
アパーチャアレイ6が設けられており、第1整形偏向器
アレイ4の各偏向器での偏向量に応じて対応する開口と
の重なり(オーバーラップ)具合が異なる。図3の
(1)に示すように、第1整形偏向器4−1で偏向しな
い場合には、子ビームの半分が開口を通過する。第1整
形偏向器4−1で図3の(2)に示すように偏向した場
合には、子ビームのほとんどの部分が開口を通過する。
参照番号5−2は、第2整形偏向器アレイ5−1の偏向
を示し、第1整形偏向器4−1による偏向と逆方向の偏
向であることが分かる。なお、図3の(2)と偏向の方
向を逆にすれば通過するビームの幅は小さくなる。この
ような偏向がX方向とY方向に行われ、各種の矩形形状
に整形される。
【0026】更に、子ビーム群は磁界2−4により収束
され、子ビームブランカ7に入射する。図3の(1)に
示すように、子ビームブランカ7の対応する偏向器で偏
向すると、その子ビームは絞り8で遮断される。しか
し、子ビームブランカ7の偏向器で偏向しないと、
(2)に示すように絞り8を通過する。すなわち、各子
ビームを独立にウエハ15に照射するかしないかのオン
・オフ制御ができる。子ビーム群は磁界2−5を通過し
た後、子ビーム偏向器アレイ9に入射する。図3に示す
ように、子ビーム偏向器アレイ9の対応する偏向器で偏
向を行う場合と行わない場合で、ウエハ15上の照射位
置が変化する。子ビーム群は、更に磁界2−6、2−7
及び2−8によりウエハ15上に収束される。
【0027】図4は、第1及び第2整形アパーチャアレ
イ3、6の構成例を示す図である。図4の(1)に示す
ように、整形アパーチャアレイは、シリコンウエハなど
の薄い板で形成され、開口列を形成するアパーチャ部4
1はエッチングなどで板厚を更に薄くされ、アパーチャ
ー部41に更にエッチングにより矩形形状の開口42を
形成する。開口42は、例えば本実施例では、1辺が1
5μmの正方形で、60μmピッチで、20×20の合
計400個形成される。ウエハ15上にはこの整形アパ
ーチャアレイの部分の像が60分の1に縮小して照射さ
れるので、そのままの形であれば、ウエハ15上では
0.25μm角の子ビームが、1.0μmピッチで配列
されることになる。
【0028】アパーチャ部41は、図示のように5×5
の合計25箇所設けられる。整形アパーチャアレイの基
板には、単に開口42を設けるだけで、配線などは必要
ないので、複数のアパーチャ部41を設けることが可能
である。整形アパーチャアレイの基板、特に第1整形ア
パーチャアレイ3には全面に電子ビームが入射されるの
で、長時間使用すると発熱などにより開口が変形するこ
とがあり、使用に応じて交換などの作業が必要である。
複数のアパーチャ部41を設け、図示していない移動機
構によりいずれかのアパーチャ部41を電子ビームの経
路内に選択的に配置できるようにすれば、交換のサイク
ルを長くでき、メンテナンスが容易になる。
【0029】図4の(2)は、整形アパーチャアレイの
断面構造を示す図であり、ここではアパーチャ部41が
1箇所の場合を示している。参照番号43はシリコン
(Si)基板であり、44は絶縁性のボロン拡散層であ
り、46はシリコンであり、47は保護用金属膜であ
る。アパーチャー部41の厚さをエッチングにより更に
薄くした上で開口42を形成する。
【0030】図5は、第1整形偏向器アレイ4、第2整
形偏向器アレイ5、子ビームブランカ7、及び子ビーム
偏向器アレイ9を構成する偏向器アレイ基板50を示す
図である。この基板50もシリコンウエハなどの薄い板
で形成され、偏向器アレイ部51の部分は、整形アパー
チャアレイのアパーチャ部41と同様に薄く加工され
る。参照番号52は、偏向器アレイ部51に形成される
偏向電極に印加する信号を供給するための信号電極パッ
ドであり、53はGND電極パッドである。
【0031】図6は、偏向器アレイ部51の上面図であ
る。図示のように、整形アパーチャアレイの開口42の
配列に対応して正方形の開口56が配列される。各開口
56の対向する2辺には正電極53と負電極54が配置
され、他の2辺にはシールド用アース電極55が配置さ
れる。従って、本実施例では、60μmピッチで、20
×20の合計400個の正方形の開口56が形成され
る。開口56の1辺は整形アパーチャアレイの開口42
より少し大きな25μm程度である。
【0032】図7は、1個の開口単位57における開口
と電極の形状及び電極により形成される電界を示す図で
ある。図示のように、正電極53と負電極54は対称
で、中央部分は平行電極であるが、両端部は若干曲がっ
た形状を有する。シールド用アース電極55は隣接する
開口単位のものと一体である。このような電極形状によ
り、中央の部分の等電位線は平行で同じ間隔であり、一
様な電界が形成されることが分かる。偏向器アレイ基板
50の偏向量が正確でないと、整形された形状が所望の
形状でなくなったり、露光位置にずれが生じることにな
るので、偏向器アレイ基板50の偏向量は非常に高精度
であることが要求される。そこで、開口56は一様な電
界が得られる正方形とする。整形アパーチャアレイの開
口42は参照番号58で示すような形状であり、開口4
2の形状の子ビームであれば開口56を余裕を持って通
過し、一様な電界により正確に偏向される。
【0033】図5に戻って、中心の偏向器アレイ部51
の部分と周囲の信号電極パッド52及びGND電極パッ
ド53の間の部分には、信号電極パッド52及びGND
電極パッド53と偏向器アレイ部51の正電極53及び
負電極54を接続する多数の配線が多層で形成される。
子ビームブランカ7は、1方向に偏向するだけなので、
図5から図7に示した偏向アレイ基板50を1枚使用す
ればよいが、第1整形偏向器アレイ4、第2整形偏向器
アレイ5、及び子ビーム偏向器アレイ9は、電子光学系
の軸の垂直な2方向に偏向する必要があるので、偏向ア
レイ基板50を2枚使用する。
【0034】図8は、第1整形偏向器アレイ4、第2整
形偏向器アレイ5、及び子ビーム偏向器アレイ9の構成
を示す図である。図8に示すように、2枚の偏向アレイ
基板50を近接して配置する。一方の基板50の偏向器
アレイ部51では、基板に開口56が形成され、更に基
板の一方の面上に正電極53と負電極54とシールド用
アース電極55が形成される。信号電極パッド52及び
GND電極パッドも、同様に基板の一方の面上に形成さ
れる。他方の基板50’の偏向器アレイ部51’では、
基板に開口56’が形成され、更に基板の他方の面上に
正電極53’と負電極54’とシールド用アース電極5
5’が形成され、信号電極パッド52’及びGND電極
パッドも、同様に基板の一方の面上に形成される。2枚
の基板50、50’は、図示のように、電極を形成して
いない側が向き合うように開口56、56’の位置を合
わせて配置される。向き合う面には電極などが形成され
ていないので、2枚の基板は非常に近接して配置するこ
とができる。
【0035】正電極53と負電極54の方向は、正電極
53’と負電極54’の方向と90°異なっている。従
って、正電極53と負電極54の間と、正電極53’と
負電極54’の間に電圧を印加することにより、参照番
号61と61’で示すような方向に電界が形成され、対
応する開口56、56’を通過する子ビームを90°異
なる方向に偏向することができる。すなわち、光軸に垂
直なX軸方向とY軸方向の2方向に子ビームを独立して
偏向可能な偏向器が実現される。
【0036】本実施例では、開口56、56’の配列の
X、Y方向の個数とピッチは同一である。そこで、2枚
の偏向アレイ基板50を同じ製造工程で製作し、裏表を
逆にした後90°方向を変えて配置することにより各偏
向器を製作している。前述のように、本実施例では、第
1整形偏向器アレイ4、第2整形偏向器アレイ5、及び
子ビーム偏向器アレイ9、更に子ビームブランカ7も電
子ビームの拡大率が第1整形アパーチャアレイ3と同じ
になる位置に配置される。そのため、これらの偏向器を
構成する基板の開口の配置は同一にできる。そこで、第
1整形偏向器アレイ4、第2整形偏向器アレイ5、及び
子ビーム偏向器アレイ9は、同じ製造工程で製作した偏
向アレイ基板50を2枚使用して構成し、子ビームブラ
ンカ7も同じ基板を使用している。これにより、製造工
程における誤差の影響を低減できる。
【0037】図1に戻って、第1整形偏向器アレイ制御
部27、第2整形偏向器アレイ制御部26、子ビーム偏
向器アレイ制御部23及び子ビームブランカ制御部25
が、第1整形偏向器アレイ4、第2整形偏向器アレイ
5、子ビームブランカ7、及び子ビーム偏向器アレイ9
の各信号電極に印加する駆動信号を発生する。本実施例
の装置は、電磁偏向器である主偏向器12と、静電偏向
器である副偏向器13と、電磁偏向器である副・副偏向
器36で共通偏向手段を構成している。偏向範囲の大き
さは、主偏向器12、副偏向器13、副・副偏向器36
の順であるが、偏向速度(偏向の整定時間の短さ)は、
副・副偏向器36、副偏向器13、主偏向器12の順で
ある。なお、ここでは副偏向器13の外側に副・副偏向
器36を設けたが、副偏向器13の上側に設けることも
可能であり、その場合には副・副偏向器36を静電偏向
器とすることも可能である。
【0038】以上、本実施例の電子ビーム露光装置の構
成について説明したが、他の部分は基本的に従来と同じ
である。次に、本実施例における偏向範囲の分割につい
て、図9及び図10を参照して説明する。前述のよう
に、従来の電子ビーム露光装置では、異なる特性の偏向
器を組み合わせて、広い偏向範囲を実質的に高速で偏向
できるようにしている。実際にはステージを移動させな
がら、その移動量副偏向器などで補正しながら連続的に
露光を行うことにより更にスループットを向上させてい
る。本実施例にも、これと同様の方法を適用する。しか
し、本実施例では各子ビームを独立に偏向でき、上記の
主偏向器、副偏向器、及び副・副偏向器などは、すべて
の子ビームを共通に同一量だけ偏向するので、子ビーム
による偏向範囲に応じて偏向方法が異なる。更に、子ビ
ームによる偏向範囲が、隣接する子ビームの偏向範囲と
隣接するかオーバーラップしている場合と、離れている
場合で偏向方法が異なる。本実施例では、図10に示す
ように、子ビームによる偏向範囲79が隣接していない
として説明する。
【0039】図9の(1)は、ウエハ15上に形成され
るチップ(ダイ)70の配列を示している。1個のチッ
プ70は、電子ビーム露光装置の偏向範囲より大きいの
で、1個のチップ70を露光するには、ステージを移動
させる必要がある。この場合、ステージを移動させて停
止させた上で、偏向範囲内のパターンを露光し、終了す
ると再びステージを移動させて停止し、隣接範囲を露光
するステップ&リピートと呼ばれる方式と、ステージを
移動させながら、偏向範囲内に入ってくる部分のパター
ンを、ステージの移動量を副偏向器などで補正しながら
露光する連続移動方式がある。本発明にはいずれの方式
も適用できるが、ここでは説明の都合上ステップ&リピ
ート方式を例として説明する。
【0040】図9の(1)に示すように、電子ビーム露
光装置の主偏向範囲に対応した第1偏向範囲(最大偏向
範囲内で適当に設定する。)の幅で、ステージの一方の
移動量のみ変化させて(X方向は固定で、Y方向のみを
段階的に変化させる。)同じ列のチップを順次露光露光
する。この時に露光される上記の幅の領域をフレーム7
1と呼ぶ。図9の(2)に示すように、1つのフレーム
71の露光が終了すると、隣のフレームをステージを逆
方向に移動して露光する。参照番号72は、ステージの
移動方向を示す。ここでは、電子ビーム露光装置の第1
偏向範囲73は、正方形のチップの1辺の長さの1/3
であり、1個のチップは9回のステップ&リピート動作
で露光でき、1フレーム内では1個のチップを3回に分
けて露光する。
【0041】図9の(3)に示すように、第1偏向範囲
73は、副偏向範囲に対応した第2偏向範囲75に分割
される(ここでは36個)。主偏向器12の偏向位置を
各第2偏向範囲75の中心に固定した上で、副偏向器1
3、副・副偏向器36及び子ビーム偏向器アレイ9の偏
向量を変化させて各第2偏向範囲75内のパターンの露
光を行う。1つの第2偏向範囲75内のパターンの露光
が終了すると、主偏向器12の偏向位置を次の第2偏向
範囲75の中心に変化させて固定し、同じような処理を
繰り返す。この処理を、第1偏向範囲73内のすべての
第2偏向範囲75について終了すると、第1偏向範囲7
3の露光が終了し、図9の(2)の次の第1偏向範囲7
3の露光を同様に行う。参照番号74は、主偏向位置の
変化の軌跡を示す。
【0042】図9の(4)に示すように、第2偏向範囲
75は、第3偏向範囲77に分割される(ここでは16
個)。副偏向器13の偏向位置を各第3偏向範囲77の
中心に固定した上で、副・副偏向器36及び子ビーム偏
向器アレイ9の偏向量を変化させて各第3偏向範囲77
内のパターンの露光を行う。1つの第3偏向範囲77内
のパターンの露光が終了すると、副偏向器13の偏向位
置を次の第3偏向範囲77の中心に変化させて固定し、
同じような処理を繰り返す。この処理を、第2偏向範囲
75内のすべての第3偏向範囲77について終了する
と、第2偏向範囲75の露光が終了し、図9の(3)の
次の第2偏向範囲75の露光を同様に行う。参照番号7
6は、副偏向位置の変化の軌跡を示す。
【0043】図10は、第3偏向範囲77内の露光の様
子を示す図である。参照番号79は、子ビーム偏向器ア
レイ9による、各子ビーム偏向範囲を示す。前述のよう
に、子ビームは20×20の合計400個あり、各子ビ
ームの偏向範囲はウエハ上で0.25μm角の正方形で
あり、1.0μm離れている。第3偏向範囲77は、4
00個の第4偏向範囲82に分割され、更に第4偏向範
囲82は各子ビーム偏向範囲に対応する16個の第5偏
向範囲83に分割される。副・副偏向器36の偏向量
を、(2)に示すように第5偏向範囲83の中心になる
ように変化させた上で、子ビーム偏向器アレイ9により
400個の第5偏向範囲83内を露光する。露光が終了
すると、(2)の軌跡78に従って、副・副偏向器36
の偏向量を隣接する第5偏向範囲83の中心になるよう
に変化させた上で同様の処理を行う。このようにして、
各子ビームについて16個の第5偏向範囲83の露光を
終了すると、すべての第4偏向範囲82の露光、すなわ
ち第3偏向範囲77の露光が終了する。
【0044】なお、この例においては、副・副偏向器3
6の偏向範囲は第5偏向範囲83の4×4個分以上あれ
ばよく、副偏向器13の偏向範囲(第2偏向範囲75に
相当)の1/80でよい。各子ビーム偏向範囲79で
は、第1整形偏向器アレイ4と第2整形偏向器アレイ5
により、各子ビームがそれぞれ独立に矩形形状81に整
形され、子ビーム偏向器アレイ9により露光位置に応じ
て参照番号80で示すように偏向された後露光される。
各子ビーム偏向範囲79内で矩形形状を複数回露光する
場合には、その回数分同様の処理を繰り返す。例えば、
左側の例では矩形形状が1回露光され、中央では矩形形
状が2回露光され、右側では矩形形状が4回露光され
る。図示のように、矩形形状の左下の角が基準位置にな
っており、整形によっても矩形形状の左下の角の位置は
一定に保持され、その上で矩形形状の左下の角が所望の
位置になるように偏向される。
【0045】以上説明したように、本実施例では、ステ
ージを第1偏向範囲73の中心が光軸になるように移動
し、主偏向器12の偏向位置を第2偏向範囲75の中心
になるように設定し、副偏向器13の偏向位置を第3偏
向範囲77の中心になるように設定し、副・副偏向器3
6の偏向位置を、各子ビーム偏向範囲が第3偏向範囲7
7を構成する第4偏向範囲82を更に分割した第5偏向
範囲83の1つになるように設定した上で、第1整形偏
向器アレイ4と第2整形偏向器アレイ5により整形され
た矩形形状の子ビームを、子ビーム偏向器アレイ9で偏
向して露光する。各子ビーム偏向範囲の露光が終了する
と、副・副偏向器36の偏向位置を次の第5偏向範囲8
3に変化させて同じ処理を繰り返す。この処理を16回
繰り返して第3偏向範囲77の露光が終了する。次に、
副偏向器13の偏向位置を、次の第3偏向範囲77の中
心に変化させた上で同じ処理を繰り返す。この処理を1
6回繰り返して第2偏向範囲75の露光が終了する。更
に、主偏向器12の偏向位置を、次の第2偏向範囲75
の中心に変化させた上で同じ処理を繰り返す。この処理
を36回繰り返して第1偏向範囲73の露光が終了す
る。更に、ステージをY方向に移動して同様に次の第1
偏向範囲73の露光を行い、1つのフレームの露光が終
了するまで繰り返す。更に、ステージをX方向に移動し
て次のフレームについて同様の処理を行う。このように
して、ウエハ15上のすべてのパターンが露光される。
【0046】次に、本実施例の電子ビーム露光装置にお
ける露光処理について説明する。まず、各ユニットの調
整を行う。この調整では、各ユニットを最適な状態に設
定すると共に、子ビームに関係するユニットの各子ビー
ム間の差に関するデータを収集する。電子銃1、磁界レ
ンズ10−1〜10−9は電子光学子系制御部28によ
り調整される。また、主偏向器12、副偏向器13、副
・副偏向器36が調整され、そのの偏向量に関するデー
タが収集される。この調整は従来と同じである。第1整
形アパーチャアレイ3及び第2整形アパーチャアレイ6
は、前述のように、複数のアパーチャ部41が設けられ
ており、いずれかが選択される。第1整形アパーチャア
レイ3、第2整形アパーチャアレイ6、第1整形偏向器
アレイ4、第2整形偏向器アレイ5、子ビームブランカ
7、子ビーム偏向器アレイ9、及び絞り8は、位置合わ
せ用治具などを使用して、重ね合わせが調整される。こ
の時、子ビームを偏向する個別の偏向器の特性に関する
データも収集され、記憶される。更に、収差・クーロン
ぼけ補正器14などの調整とデータが収集される。以上
の調整及びデータの収集には、反射電子検出器18及び
ファラデーカップ36などが使用される。
【0047】以上のようにして収集したデータに基づい
て、主偏向器制御部20、副偏向器制御部21、収差・
クーロンぼけ補正器制御部22、子ビーム偏向器アレイ
制御部23、共通ブランカ制御部24、子ビームブラン
カ制御部25、第2整形偏向器アレイ制御部26、第1
整形偏向器アレイ制御部27、電子光学系制御部28な
どに補正データが設定される。
【0048】制御用コンピュータ29は、大規模記憶装
置30に記憶された「LSIチップの描画データ」及び
「ウエハ上のレイアウト・露光条件情報」から描画フレ
ーム内の露光情報を作成する。この時、図9及び図10
で説明したように、分割した露光範囲に応じて露光情報
が生成される。露光を行う場合には、共通ブランカ11
によりビーム全体を遮断した上で子ビームブランカも遮
断状態にし、ウエハ15をステージ16に固定し、図9
及び図10で説明したように、ステージ16を移動し、
主偏向器12、副偏向器13の偏向位置を設定する。こ
の状態で、共通ブランカ11による遮断は停止する。次
に、副・副偏向器36の偏向位置を設定し、露光を開始
する。
【0049】各子ビームは独立に形状及び偏向位置が制
御可能であり、それぞれの範囲のパターンを順次露光す
るが、前述のようにクーロン相互作用によりビームのぼ
けが生じる。このぼけは収差・クーロンぼけ補正器14
により補正されるが、子ビーム全体で同時に大きな電流
量になったり、変化が大きくなるのは好ましくない。子
ビームの描画範囲には、パターン数の大きな場合やパタ
ーン数の少ない又はパターンのない場合がある。また、
大きなパターンがある場合や、小さなパターンしかない
場合もある。基本的にその範囲のパターン数に応じてシ
ョット回数が決定され、ショット回数の多い範囲や少な
い範囲が存在する。そこで、ショット回数の少ない範囲
では、ショットの順番を調整して1ショット当りの最大
電流量ができるだけ小さく、且つショット間の電流量の
変化を小さくする。
【0050】例えば、図10の(1)の左側の範囲
(3,1)では1ショットの大きなパターンであり、中
央の範囲(5,1)では2ショットの若干小さなパター
ンであり、右側の範囲(m,1)では4ショットの小さ
なパターンである。この例であれば、1番目のショット
では、(m,1)の1パターンのみを、2番目のショッ
トでは(5,1)の1パターンと(m,1)の1パター
ンを、3番目のショットでは(5,1)の残りの1パタ
ーンと(m,1)の1パターンを、4番目のショットで
は(3,1)の1パターンと(m,1)の残りの1パタ
ーンを露光するという具合に分散して露光する。実際に
は、このような分散を400個の子ビームによる露光範
囲について行う。これにより、1ショット当りの最大電
流量が小さくなり、ショット間の電流量の変化も小さく
なる。
【0051】以上のようにして露光することにより、4
00個の第5偏向範囲83のパターンの露光が終了す
る。以下、副・副偏向器36、副偏向器13及び主偏向
器12の偏向位置、及びステージの位置を変化させなが
ら同様の処理を繰り返してウエハ15のすべてのパター
ンを露光する。以上、本発明の実施例の電子ビーム露光
装置について説明したが、各種の変形例が考えられる。
【0052】例えば、実施例の偏向器アレイ基板50の
正電極53と負電極54は、図7に示すような形状であ
ったが、図11に示すような平行な電極とすることも可
能である。ただし、この変形例では、一様な電界の形成
される範囲が相対的に小さくなるので、同じ大きさの子
ビームを使用するのであれば、開口単位57の大きさ、
すなわち子ビームの配列ピッチを大きくする必要があ
る。図7であれば、開口のピッチはビームサイズの1/
4であり、子ビームの使用効率は1/16であるが、図
11では開口のピッチはビームサイズの1/6であり、
子ビームの使用効率は1/36である。このように、子
ビームの使用効率は約半分に低下するが、十分に実用に
なる。
【0053】また、実施例では、主偏向器12、副偏向
器13に加えて副・副偏向器36を設け、離散した子ビ
ームによる偏向範囲79を移動させたが、副・副偏向器
36を設けずに副偏向器13によってこの偏向を行うよ
うにしてもよい。更に、実施例では子ビームによる偏向
範囲79は図10に示すように相互に離れていたが、子
ビーム偏向器アレイ9の各偏向器の組の偏向量を大きく
することにより、子ビームによる偏向範囲79を相互に
隣接するようにしてもよい。この場合は、図10の
(2)に示すような副・副偏向器による位置変化を行う
必要がなく、第3偏向範囲77を各子ビームの偏向位置
のみを変化させて露光する。
【0054】なお、子ビームによる偏向範囲79を、そ
の最大偏向範囲より小さく設定し、分割した偏向範囲の
境界をまたぐパターンについては、1ショットで露光す
るようにしてもよい。これにより、つなぎ合わせによる
ずれが低減できる。また、子ビームによる偏向範囲がオ
ーバーラップしている場合には、ある子ビームによるそ
の偏向範囲内のパターンの露光が終了し、まだ隣接する
子ビームによる露光が終了していない時には、隣接する
子ビームの露光範囲内のパターンを、露光が終了した子
ビームにより露光するようにしてもよい。ことにより、
スループットが向上する。
【0055】更に、子ビームによるショットを分散させ
る場合、あらかじめ全子ビームの総電流量の上限を設定
しておき、たとえ分散してもこの上限を越える場合に
は、ショット数を子ビーム偏向範囲の最大パターン数よ
り大きく設定してもよい。この場合には、ショット数が
増加するため、露光に要する時間が長くなるが、このよ
うなことは頻繁には発生しないので、実効的なスループ
ットの低下は小さい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
非常に多数の可変矩形方式による露光が並行して行われ
るので、スループットが大幅に向上し、ブロック露光方
式と同程度又はそれ以上のスループットが得られる。し
かも、ブロック露光方式のようにブロックマスクを用意
するリード時間が必要ない上、その管理もないのでオー
バーヘッド時間が少なく、実質的なスループットは更に
高くなる。
【0057】これにより、LSIの量産工程にも使用で
きる電子ビーム露光装置が実現でき、高集積のLSIを
低コストで量産することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電子ビーム露光装置の全体構
成を示す図である。
【図2】実施例の電子ビーム露光装置の電子光学系にお
ける電子ビームの経路を示す図である。
【図3】実施例の電子ビーム露光装置の電子光学系にお
ける子ビーム1個の経路を示す図である。
【図4】実施例の電子ビーム露光装置の第1及び第2整
形アパーチャアレイの構成例を示す図である。
【図5】実施例の電子ビーム露光装置の偏向器アレイ基
板を示す図である。
【図6】偏向器アレイ基板の上面図である。
【図7】偏向器アレイ基板の開口単位における開口と電
極の形状及び電極により形成される電界を示す図であ
る。
【図8】第1整形偏向器アレイ4、第2整形偏向器アレ
イ5、及び子ビーム偏向器アレイ9の側面図と拡大断面
図である。
【図9】実施例における偏向範囲の分割を説明する図で
ある。
【図10】実施例における偏向範囲の分割を説明する図
である。
【図11】変形例における偏向器アレイ基板の開口単位
における開口と電極の形状及び電極により形成される電
界を示す図である。
【符号の説明】
1…電子銃 3…第1アパーチャアレイ 4…第1整形偏向器アレイ 5…第2整形偏向器アレイ 6…第2アパーチャアレイ 7…子ビームブランカ 8…絞り 9…ビーム偏向器アレイ 10−1〜10−8…磁界レンズ 11…共通ブランカ 12…主偏向器 13…副偏向器 14…収差・クーロンぼけ補正器 15…ウエハ 16…ステージ機構
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 37/305 H01J 37/305 B H01L 21/30 541M (72)発明者 中野 光浩 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 阿部 智彦 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 原口 岳士 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 安田 洋 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 宮沢 憲一 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 丸山 繁 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを発生するビーム源と、 前記電子ビームを整形する整形手段と、 前記電子ビームの試料上の照射位置を変化させる偏向手
    段と、 整形された前記電子ビームを前記試料上に結像する投影
    手段とを備える電子ビーム露光装置において、 前記整形手段は、 前記電子ビームを分割して複数の子ビームを発生する分
    割手段と、 前記複数の子ビームをそれぞれ所望の矩形形状に整形す
    る矩形整形手段と、 前記複数の子ビームの照射位置をそれぞれ変位させる子
    ビーム偏向手段とを備えることを特徴とする電子ビーム
    露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子ビーム露光装置で
    あって、 前記矩形整形手段は、前記複数の子ビームの少なくとも
    複数個を独立して所望の矩形形状に整形し、 前記子ビーム偏向手段は、前記複数の子ビームの少なく
    とも複数個の照射位置を独立して変位させる電子ビーム
    露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の電子ビーム露光
    装置であって、 前記電子ビームを前記試料上に照射するかしないかを制
    御するブランカ手段を備える電子ビーム露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    電子ビーム露光装置であって、 前記複数の子ビームをそれぞれ独立して前記試料上に照
    射するかしないかを制御する子ビームブランカ手段を備
    える電子ビーム露光装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
    電子ビーム露光装置であって、 前記分割手段は、所定のピッチで配列された所定の矩形
    形状を有する複数の第1整形開口を有する基板であり、 前記複数の子ビームは、前記所定のピッチで配列された
    所定の矩形形状を有する複数のビームであり、 前記矩形整形手段は、 前記複数の子ビームをそれぞれ偏向する第1整形偏向手
    段と、 前記所定のピッチに対応して配列された矩形形状の複数
    の第2整形開口を有し、前記第1整形偏向手段で偏向さ
    れた前記複数の子ビームが対応する前記複数の第2整形
    開口に照射される整形アパーチャアレイと、 前記複数の第2整形開口を通過して整形された前記複数
    の子ビームの方向を振り戻す第2整形偏向手段とを備え
    る電子ビーム露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電子ビーム露光装置で
    あって、 前記第1及び第2整形偏向手段は、それぞれ、 前記複数の子ビームの配列に対応して配列された複数の
    開口と、各開口の両側に設けられた静電界を形成する偏
    向電極の組と、前記複数の開口の周囲の前記偏向電極の
    組が設けられた以外の部分に設けられたシールド電極と
    を有する整形偏向基板を2枚備え、 該2枚の整形偏向基板の前記偏向電極の組により形成さ
    れる電界の方向は90°異なり、前記2枚の整形偏向基
    板が近接して配置されている電子ビーム露光装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の電子ビーム露光装置で
    あって、 前記分割手段の基板は、前記複数の第1整形開口の複数
    の組を有し、 前記複数の組のいずれかを選択的に前記電子ビームの経
    路中に移動可能である電子ビーム露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2に記載の電子ビーム露光
    装置であって、 前記子ビーム偏向手段は、 前記複数の子ビームの配列に対応して配列された複数の
    開口と、各開口の両側に設けられた静電界を形成する偏
    向電極の組と、前記複数の開口の周囲の前記偏向電極の
    組が設けられた以外の部分に設けられたシールド電極と
    を有する偏向基板を2枚備え、 該2枚の偏向基板の前記偏向電極の組により形成される
    電界の方向は90°異なり、前記2枚の偏向基板が近接
    して配置されている電子ビーム露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項4に記載の電子ビーム露光装置で
    あって、 前記子ビームブランカ手段は、 前記複数の子ビームの配列に対応して配列された複数の
    開口と、各開口の両側に設けられた静電界を形成する偏
    向電極の組と、前記複数の開口の周囲の前記偏向電極の
    組が設けられた以外の部分に設けられたシールド電極と
    を有するブランカ偏向基板と、 前記偏向電極の組により偏向された前記複数の子ビーム
    を遮蔽するシールド板とを備える電子ビーム露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項1又は2に記載の電子ビーム露
    光装置であって、 前記偏向手段は、主偏向手段と、前記主偏向手段より偏
    向範囲の小さな副偏向手段とを備え、 前記主偏向手段の偏向可能範囲に対応する主偏向範囲
    を、前記副偏向手段の偏向可能範囲に対応する複数の副
    偏向範囲に分割し、 各副偏向範囲を、前記子ビーム偏向手段の偏向可能範囲
    に対応する複数の子ビーム偏向範囲に分割し、 前記主偏向手段と前記副偏向手段の偏向位置を固定した
    上で、前記子ビーム偏向手段の偏向位置を変化させて前
    記子ビーム偏向範囲内の露光処理を行い、 前記副偏向手段の偏向位置を変化させて前記子ビーム偏
    向範囲内の露光処理を繰り返して前記副偏向範囲内の露
    光処理を行い、 前記主偏向手段の偏向位置を変化させて前記副偏向範囲
    内の露光処理を繰り返して前記主偏向範囲内の露光処理
    を行う電子ビーム露光装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の電子ビーム露光装
    置であって、 前記複数の子ビーム偏向範囲は、相互に離れている電子
    ビーム露光装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の電子ビーム露光装
    置であって、 前記偏向手段は、前記副偏向手段より偏向範囲が小さ
    く、前記複数の子ビーム偏向範囲の配列ピッチより広い
    偏向範囲を有する副・副偏向手段を更に備え、 各副偏向範囲を、配列された前記複数の子ビーム偏向範
    囲の外側の範囲に対応する複数のトータル子ビーム偏向
    範囲に分割し、 前記主偏向手段と前記副偏向手段と前記副・副偏向手段
    の偏向位置を固定した上で、前記子ビーム偏向手段の偏
    向位置を変化させて前記子ビーム偏向範囲内の露光処理
    を行い、 前記副・副偏向手段の偏向位置を変化させて前記子ビー
    ム偏向範囲内の露光処理を繰り返して前記トータル子ビ
    ーム偏向範囲内の露光処理を行い、 前記副偏向手段の偏向位置を変化させて前記トータル子
    ビーム偏向範囲内の露光処理を繰り返して前記副偏向範
    囲内の露光処理を行う電子ビーム露光装置。
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