JP2001014730A - 光記録媒体、光記録媒体製造用原盤及び光記録再生装置 - Google Patents

光記録媒体、光記録媒体製造用原盤及び光記録再生装置

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JP2001014730A
JP2001014730A JP11182564A JP18256499A JP2001014730A JP 2001014730 A JP2001014730 A JP 2001014730A JP 11182564 A JP11182564 A JP 11182564A JP 18256499 A JP18256499 A JP 18256499A JP 2001014730 A JP2001014730 A JP 2001014730A
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JP
Japan
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optical recording
recording medium
recording
groove
optical
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JP11182564A
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English (en)
Inventor
Somei Endo
惣銘 遠藤
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Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録トラックに沿ってグルーブが形成されて
なる光記録媒体において、記録トラックをシングルスパ
イラル状としつつ、トラック密度を高めて高記録密度化
を図れるようにする。 【解決手段】 記録トラックに沿ってシングルスパイラ
ル状にグルーブを形成する。グルーブは、浅い部分と深
い部分とを記録トラックに沿って交互に形成し、記録ト
ラックに直交する方向において浅いグルーブと深いグル
ーブとが隣り合うようにする。このように、浅いグルー
ブと深いグルーブとが隣り合うようにすれば、トラック
ピッチを狭めても、記録再生に必要な信号を高いレベル
にて得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録トラックに沿
ってグルーブが形成されてなる光記録媒体に関する。ま
た、本発明は、記録トラックに沿ってグルーブが形成さ
れてなる光記録媒体を製造する際の型となる光記録媒体
製造用原盤に関する。また、本発明は、記録トラックに
沿ってグルーブが形成されてなる光記録媒体の記録及び
/又は再生を行う光記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体の記録トラックは、通常、シ
ングルスパイラル状に多数回周回された構造とされてい
る。例えば、再生専用光ディスクでは、ピット列がシン
グルスパイラル状に形成されている。
【0003】また、記録可能な光記録媒体では、通常、
記録トラックに沿ってグルーブが形成されている。グル
ーブは、主にトラッキングサーボを安定に行うために記
録トラックに沿って形成される案内溝であり、通常、光
記録媒体を構成するディスク基板上に形成される。
【0004】そして、例えば、いわゆるランド記録方式
の光磁気ディスクでは、記録トラックに沿ってシングル
スパイラル状にグルーブが形成され、グルーブとグルー
ブの間のランドの部分に情報信号が記録される。すなわ
ち、ランド記録方式の光磁気ディスクでは、ランド部分
がシングルスパイラル状に多数回周回された構造とされ
ており、その部分が記録トラックとされている。
【0005】なお、光記録媒体には、内周側に再生専用
のTOC(Table Of Contents)領域が形成され、外周
側が記録可能領域とされているものもある。そのような
光記録媒体において、再生専用のTOC領域には、ピッ
ト列がシングルスパイラル状に形成され、記録可能領域
には、記録トラックに沿ってシングルスパイラル状にグ
ルーブが形成される。すなわち、いずれの領域において
も、記録トラックはシングルスパイラル状に多数回周回
された構造を有している。
【0006】以上のように従来の光記録媒体では、ピッ
ト列又はグルーブがシングルスパイラル状に形成され、
記録トラックがシングルスパイラル状の構造とされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光記録媒体
の高記録密度化を実現する方法の一つとして、グルーブ
に情報信号を記録するとともに、グルーブとグルーブの
間のランドの部分にも情報信号を記録するようにするこ
とで、トラック密度を従来の2倍にして高記録密度化を
図る方式(ランドグルーブ記録方式)が考案されてい
る。
【0008】しかし、ランドグルーブ記録方式では、グ
ルーブのスパイラルが記録トラックになるとともに、ラ
ンドのスパイラルも記録トラックになるので、記録トラ
ックは、ダブルスパイラル状となってしまう。このよう
に記録トラックがダブルスパイラル状になると、2つの
記録トラックを判別する機能が必要になるなど、記録再
生を行うシステムが複雑化してしまうという問題があ
る。また、ランドグルーブ記録方式では、グルーブ上の
記録トラックでの記録再生特性と、ランド上の記録トラ
ックでの記録再生特性との両方を良好で且つ均一にする
ことが難しいという問題もある。
【0009】本発明は以上のような従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、記録トラックをシングルスパイ
ラル状としつつ、トラック密度を高めて高記録密度化を
図ることが可能な光記録媒体を提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光記録媒体
は、光が照射されて記録及び/又は再生がなされる光記
録媒体であって、記録トラックに沿ってシングルスパイ
ラル状にグルーブが形成されてなる。そして、グルーブ
が、浅い部分と深い部分とが記録トラックに沿って交互
に形成され、記録トラックに直交する方向において浅い
グルーブと深いグルーブとが隣り合うようになされてい
ることを特徴とする。
【0011】この光記録媒体では、浅いグルーブと深い
グルーブとが隣り合うようになされているので、トラッ
クピッチを狭めても、記録再生に必要な信号を高いレベ
ルにて得ることができる。したがって、記録トラックを
シングルスパイラル状としつつ、トラック密度を高める
ことができる。
【0012】また、本発明に係る光記録媒体製造用原盤
は、光が照射されて記録及び/又は再生がなされる光記
録媒体を製造する際の型となる光記録媒体製造用原盤で
ある。ここで、製造の対象となる光記録媒体は、記録ト
ラックに沿ってシングルスパイラル状にグルーブが形成
されてなり、当該グルーブは、浅い部分と深い部分とが
記録トラックに沿って交互に形成され、記録トラックに
直交する方向において浅いグルーブと深いグルーブとが
隣り合うようになされている。そして、本発明に係る光
記録媒体製造用原盤は、少なくとも、このような光記録
媒体に形成されるグルーブに対応した凹凸パターンが形
成されてなることを特徴とする。この光記録媒体製造用
原盤によれば、上述したような本発明に係る光記録媒体
を製造することができる。
【0013】また、本発明に係る光記録再生装置は、光
記録媒体の記録及び/又は再生を行う光記録再生装置で
ある。ここで、記録及び/又は再生の対象となる光記録
媒体は、記録トラックに沿ってシングルスパイラル状に
グルーブが形成されてなり、当該グルーブは、浅い部分
と深い部分とが記録トラックに沿って交互に形成され、
記録トラックに直交する方向において浅いグルーブと深
いグルーブとが隣り合うようになされている。
【0014】この光記録再生装置では、記録及び/又は
再生の対象となる光記録媒体として、上述したような本
発明に係る光記録媒体を用いる。したがって、光記録媒
体のトラックピッチが狭くても、記録再生に必要な信号
を高いレベルにて得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の
説明では、本発明を適用した光記録媒体として、光磁気
ディスクを例に挙げるが、本発明は光磁気ディスク以外
の光記録媒体にも適用可能である。すなわち、本発明
は、記録トラックに沿ってグルーブが形成される光記録
媒体に対して広く適用可能であり、以下に挙げる光磁気
ディスク以外の光記録媒体に対しても適用可能である。
【0016】<光磁気ディスク>図1に本発明を適用し
た光磁気ディスクの一例を示す。この光磁気ディスク1
は、円盤状のディスク基板2の上に、第1の誘電体膜
3、光磁気膜4、第2の誘電体膜5及び光反射膜6がこ
の順に積層形成されてなり、更に光反射膜6の上に紫外
線硬化樹脂等からなる保護膜7が形成されてなる。
【0017】ディスク基板2は、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)やポリカーボネート(PC)等からな
り、記録トラックに沿ってグルーブが形成されてなる。
なお、ディスク基板2には、グルーブの他に、所定の情
報信号に対応するようにエンボスピット列も形成してお
くようにしてもよい。
【0018】第1及び第2の誘電体膜3,5は、SiO
2、Si34又はAl23等からなる。光磁気膜4は、
GdFeCoやTbFeCo等からなり、この光磁気膜
4に情報信号が光磁気記録により記録される。すなわ
ち、第1の光磁気ディスク1において、情報信号は光磁
気膜4の磁化方向として記録される。なお、光磁気膜4
は、単層構造であっても、多層構造であってもよい。光
反射膜6は、Al等からなり、記録再生時に入射光を反
射するとともに、光照射により生じた熱を拡散させる熱
拡散膜としても作用する。
【0019】そして、本発明を適用した光磁気ディスク
1には、図2に示すように、記録トラックに沿って、シ
ングルスパイラル状にグルーブGが形成される。ここ
で、グルーブGは、浅いグルーブG1と深いグルーブG
2とが1回転おきに入れ替わるように形成される。すな
わち、浅いグルーブG1と深いグルーブG2とが1回転
ごとに交互に現れる1本のグルーブGが、記録トラック
に沿って形成される。なお、図2では、クロスハッチン
グ部分が浅いグルーブG1を示しており、黒い部分が深
いグルーブG2を示している。また、図中の領域Bは、
グルーブGの深さが切り替わるポイントを示している。
【0020】図2に示すように、グルーブGは、浅いグ
ルーブG1と深いグルーブG2とが1回転おきに入れ替
わるように形成されているので、記録トラックに直交す
る方向(すなわちディスク半径方向)において、浅いグ
ルーブG1と深いグルーブG2とが隣り合うこととな
る。すなわち、この光磁気ディスク1において、グルー
ブGは、浅い部分と深い部分とが記録トラックに沿って
交互に形成され、浅いグルーブG1と深いグルーブG2
とが隣り合うようになされている。
【0021】そして、この光磁気ディスク1では、いわ
ゆるランド記録方式を採用し、グルーブGとグルーブG
の間のランドLの部分に情報信号を記録する。ランドL
は、シングルスパイラル状に形成されたグルーブGの間
の部分であるので、シングルスパイラル状となってい
る。すなわち、この光磁気ディスク1では、シングルス
パイラル状に形成されているランドLの部分が記録トラ
ックとなる。したがって、この光磁気ディスク1におい
て、記録トラックはシングルスパイラル状となってい
る。
【0022】なお、ランドグルーブ記録方式では、グル
ーブ部分での記録再生特性と、ランド部分での記録再生
特性とを同等にする必要があり、そのことがランドグル
ーブ記録方式を実用化する上での大きな問題となってい
た。しかし、この光磁気ディスク1では、ランド記録方
式を採用しているので、そのような問題が生じるような
ことはなく、ランドLの部分での記録再生特性だけを最
適化すればよい。
【0023】しかも、この光磁気ディスク1では、浅い
グルーブG1と深いグルーブG2とが隣り合うようにな
されているので、トラックピッチを狭めても、記録再生
に必要な信号を高いレベルにて得ることができる。
【0024】従来の光記録媒体において、トラックピッ
チは通常、記録再生に使用する光学ヘッドのカットオフ
周波数の1/2〜1/3程度とされている。なお、光学
ヘッドのカットオフ周波数とは、再生信号振幅がほぼゼ
ロになる周波数であり、記録再生に使用するレーザ光の
波長をλとし、当該レーザ光を集光する対物レンズの開
口数をNAとしたとき、2NA/λで表される。
【0025】従来、トラックピッチをカットオフ周波数
の1/2〜1/3程度としていたのは、記録再生時に光
スポットを記録トラックに追従させるトラッキングサー
ボや、光スポットを所望する記録トラックに移動させる
トラックシークを安定に行えるように、十分なレベルの
サーボ信号が得られるようにするためである。
【0026】これに対して、本発明を適用した光磁気デ
ィスク1では、浅いグルーブG1と深いグルーブG2と
が隣り合うようになされているので、いわゆる超解像を
実現して、一定の深さのグルーブだけからなるフォーマ
ットでは実現不可能であったような非常に狭いトラック
ピッチのフォーマットを実現することが可能となる。な
お、このような超解像に関する発明について、本願出願
人は特許出願しており、その出願番号は特願平10−9
1990号(以下、先願特許1と称する。)、特願平1
0−208390号(以下、先願特許2と称する。)で
ある。
【0027】なお、図2に示した例では、浅いグルーブ
G1と深いグルーブG2とが1回転おきに入れ替わるよ
うにしたが、グルーブGの形成の仕方はこの例に限定さ
れるものではない。すなわち、本発明では、記録トラッ
クに沿ってシングルスパイラル状にグルーブGが形成さ
れ、且つ、浅いグルーブG1と深いグルーブG2とが隣
り合うようになされていればよく、例えば、図3や図4
に示すようにグルーブGを形成するようにしてもよい。
【0028】図3の例は、ディスク面の右側において1
/4回転ごとに浅いグルーブG1と深いグルーブG2が
入れ替わり、且つ、ディスク面の左側において1/2回
転ごとに浅いグルーブG1と深いグルーブG2が入れ替
わるようにした例である。このように浅いグルーブG1
と深いグルーブG2とが入れ替わるようにした場合も、
記録トラックに直交する方向において浅いグルーブG1
と深いグルーブG2が隣り合うようになるので、図2に
示した例と同様に超解像を実現してトラック密度を高め
ることができる。
【0029】図4の例は、1/3回転ごとに浅いグルー
ブG1と深いグルーブG2とが入れ替わるようにした例
である。このように浅いグルーブG1と深いグルーブG
2とが入れ替わるようにした場合も、記録トラックに直
交する方向において浅いグルーブG1と深いグルーブG
2が隣り合うようになるので、図2に示した例と同様に
超解像を実現してトラック密度を高めることができる。
【0030】つぎに、上記光磁気ディスク1のフォーマ
ットについて、図5を参照して更に詳細に説明する。図
5は、上記光磁気ディスク1の記録領域の一部を拡大し
て示した図であり、図5では、光磁気ディスク1の記録
領域に形成される浅いグルーブG1と深いグルーブG2
を分かりやすく示すために、グルーブ構造だけを図示
し、ディスク基板2の上に形成される積層膜構造につい
ては図示を省略している。
【0031】図5に示すように、上記光磁気ディスク1
では、記録トラックに沿って浅いグルーブG1と深いグ
ルーブG2とが隣り合うように形成される。そして、こ
れらのグルーブG1,G2の間のランドLの部分に情報
信号が記録される。すなわち、隣接する浅いグルーブG
1と深いグルーブG2の間のランドLの部分が記録トラ
ックとなり、隣接する浅いグルーブG1と深いグルーブ
G2の間隔Tpがトラックピッチとなる。
【0032】このように、浅いグルーブG1と深いグル
ーブG2とを隣接配置したフォーマットとすることによ
り、トラックピッチの空間周波数を、記録再生に使用す
る光学ヘッドのカットオフ周波数以下にしても、記録再
生に必要な信号を十分なレベルにて得られるようにする
ことができる。すなわち、深さが異なるグルーブG1,
G2を隣接配置することにより、いわゆる超解像を実現
して、一定の深さのグルーブだけからなるフォーマット
では実現不可能であったような非常に狭いトラックピッ
チのフォーマットを実現することが可能となる。
【0033】換言すれば、本発明を適用した光磁気ディ
スク1では、深さが異なるグルーブG1,G2を隣接配
置して超解像を実現することにより、記録再生に使用す
るレーザ光の波長λを短くしたり、当該レーザ光を集光
する対物レンズの開口数NAを大きくしたりすることな
く、トラックピッチを狭めて高記録密度化を図ることが
可能となっている。具体的には例えば、本発明を適用し
た光磁気ディスク1では、トラックピッチを0.5μm
程度としても、記録再生に必要な信号を十分なレベルに
て得ることが可能であり、ランドグルーブ記録方式を採
用したときと同程度もしくはそれ以上に、トラック密度
を高めることができる。
【0034】なお、光磁気ディスク1の記録再生時に
は、光磁気ディスク1に光スポットを照射し、その戻り
光を、記録トラック中心に対して対称に配置された2つ
の光検出器により検出する。そして、トラッキングサー
ボやトラックシークには、一方の光検出器で検出される
光量をA、他方の光検出器で検出される光量をBとした
ときに、A−Bで表される差信号(いわゆるプッシュプ
ル信号)や、A+Bで表される和信号(いわゆるCTS
信号)などが用いられる。そして、上記光磁気ディスク
1において、光スポットを記録トラックに直交する方向
に移動させたとき、プッシュプル信号やCTS信号の波
形は、図5の下部に示すように、トラックピッチを1/
2周期としたサイン波形となる。
【0035】ところで、浅いグルーブG1と深いグルー
ブG2とを隣接配置して超解像を実現する際は、記録再
生に必要な信号(プッシュプル信号やCTS信号等)が
十分なレベルで得られるように、それらのグルーブG
1,G2の深さを適切に設定することが好ましい。
【0036】ここで、ディスク基板2の屈折率をnとす
る。そして、深いグルーブG2の深さをxとしたとき
に、x×n/λで表される位相深さをXとする。また、
浅いグルーブG1の深さをyとしたときに、y×n/λ
で表される位相深さをYとする。
【0037】そして、例えば、プッシュプル法によりト
ラッキングサーボをかけて、記録トラックとなるランド
Lを光スポットが追従するようにして記録再生を行う場
合には、先願特許1に示すように、浅いグルーブG1及
び深いグルーブG2の深さを、下記式(1),式(2)
及び式(3)を満たすようにすることが望ましい。
【0038】 X≧0.3950−0.831Y+2.932Y2 ・・・(1) Y≧2.010−9.661X+11.77X2 ・・・(2) Y≦0.8480−2.450X+1.880X2 ・・・(3) 浅いグルーブG1及び深いグルーブG2の深さを、上記
式(1),式(2)及び式(3)を満たすように設定す
ることで、トラックピッチの空間周波数が光学ヘッドの
カットオフ周波数を超えていても、プッシュプル法によ
るトラッキングサーボやトラックシークを安定に行うこ
とができ、光磁気ディスク1の記録再生を安定に行うこ
とができる。
【0039】また、例えば、3ビーム法によりトラッキ
ングサーボをかけて、記録トラックとなるランドLを光
スポットが追従するようにして記録再生を行う場合に
は、先願特許2に示すように、浅いグルーブG1及び深
いグルーブG2の深さを、下記式(4)及び式(5)を
満たすようにすることが望ましい。なお、下記式(4)
及び式(5)において、Mを任意の整数である。
【0040】 Y≧0.5M+92.2886−1180.9171X+6024.8214X2−15319.685X3 +19417.035X4−9814.8325X5 ・・・(4) Y≦0.5M−5.12373+63.5710X−283.8349X2+561.8047X3−419.6662X ・・・(5) 浅いグルーブG1及び深いグルーブG2の深さを、上記
式(4)及び式(5)を満たすように設定することで、
トラックピッチの空間周波数が光学ヘッドのカットオフ
周波数を超えていても、3ビーム法によるトラッキング
サーボやトラックシークを安定に行うことができ、光磁
気ディスク1の記録再生を安定に行うことができる。
【0041】以上のように、深さの異なるグルーブG
1,G2を隣接配置して、それらの深さを適切に設定す
ることにより、光学ヘッドのカットオフ周波数よりもト
ラックピッチを狭くしても、記録再生に必要な信号を十
分なレベルにて得ることが可能となる。したがって、本
発明を適用した光磁気ディスク1では、トラックピッチ
を例えば0.5μm程度に狭めることも可能である。換
言すれば、本発明を適用した光磁気ディスク1では、ラ
ンドグルーブ記録方式を採用した場合と同程度もしくは
それ以上に、トラック密度を高めることができる。
【0042】なお、上記光磁気ディスク1において、記
録トラックとなるランドLは、シングルスパイラル状に
連続するように形成される。すなわち、上記光磁気ディ
スク1において、記録トラックは連続した1本の記録ト
ラックとなる。したがって、上記光磁気ディスク1は、
映像データや音声データなどの連続したデータストリー
ムを、1本の記録トラックに連続して記録するような場
合に特に好適である。
【0043】<光磁気ディスク1の製造方法>つぎに、
上記光磁気ディスク1の製造方法について、具体的な例
を挙げて詳細に説明する。
【0044】光磁気ディスク1を製造する際は、先ず、
原盤工程として、光磁気ディスク1に形成されるグルー
ブG1,G2に対応した凹凸パターンを有する光記録媒
体製造用原盤を作製する。
【0045】原盤工程では、先ず、表面を研磨した円盤
状のガラス基板を洗浄し乾燥させ、その後、このガラス
基板上に感光材料であるフォトレジストを塗布する。次
に、このフォトレジストをレーザカッティング装置によ
って露光し、光磁気ディスク1に形成されるグルーブG
1,G2に対応した潜像をフォトレジストに形成する。
なお、レーザカッティング装置については、後で詳細に
説明する。
【0046】そして、フォトレジストに潜像を形成した
ら、次に、フォトレジストが塗布されている面が上面と
なるように、ガラス基板を現像機のターンテーブル上に
載置する。そして、ターンテーブルを回転させることに
よりガラス基板を回転させながら、フォトレジスト上に
現像液を滴下して現像処理を施して、ガラス基板上にグ
ルーブG1,G2に対応した凹凸パターンを形成する。
【0047】次に、上記凹凸パターン上に無電解メッキ
法によりNi等からなる導電化膜を形成し、その後、導
電化膜が形成されたガラス基板を電鋳装置に取り付け、
電解メッキ法により導電化膜上にNi等からなるメッキ
層を、300±5μm程度の厚さとなるように形成す
る。その後、このメッキ層を剥離し、剥離したメッキを
アセトン等を用いて洗浄し、凹凸パターンが転写された
面に残存しているフォトレジストを除去する。
【0048】以上の工程により、ガラス基板上に形成さ
れていた凹凸パターンが転写されたメッキからなる光記
録媒体製造用原盤が完成する。なお、この光記録媒体製
造用原盤は、本発明に係る光記録媒体製造用原盤の実施
の形態の一つであり、光磁気ディスク1に形成されるグ
ルーブG1,G2に対応した凹凸パターンが形成されて
なる。
【0049】次に、転写工程として、フォトポリマー法
(いわゆる2P法)により、上記光記録媒体製造用原盤
の表面形状が転写されてなるディスク基板2を作製す
る。
【0050】具体的には、先ず、光記録媒体製造用原盤
の凹凸パターンが形成された面上にフォトポリマーを平
滑に塗布してフォトポリマー層を形成し、次に、当該フ
ォトポリマー層に泡やゴミが入らないようにしながら、
フォトポリマー層上にベースプレートを密着させる。こ
こで、ベースプレートには、例えば、1.2mm厚のポ
リメチルメタクリレート(屈折率1.49)からなるベ
ースプレートを使用する。その後、紫外線を照射してフ
ォトポリマーを硬化させ、フォトポリマー層の硬化後、
光記録媒体製造用原盤を剥離することにより、光記録媒
体製造用原盤の表面形状が転写されてなるディスク基板
2を作製する。
【0051】なお、ここでは、光記録媒体製造用原盤に
形成された凹凸パターンがより正確にディスク基板2に
転写されるように、2P法を用いてディスク基板2を作
製する例を挙げたが、ディスク基板2を量産するような
場合には、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネー
ト等の透明樹脂を用いて射出成形によってディスク基板
2を作製するようにしても良いことは言うまでもない。
【0052】次に、成膜工程として、光記録媒体製造用
原盤の表面形状が転写されてなるディスク基板2の上
に、第1の誘電体膜3、光磁気膜4、第2の誘電体膜
5、光反射膜6及び保護膜7を形成する。
【0053】具体的には例えば、先ず、ディスク基板2
の凹凸パターンが形成された面上に、SiO、Si3
4又はAl23等からなる第1の誘電体膜3と、Gd
FeCo又はTeFeCo等からなる光磁気膜4と、S
iO2、Si34又はAl23等からなる第2の誘電体
膜5と、Al等からなる光反射膜6とをこの順にスパッ
タリング法により積層形成する。次に、紫外線硬化樹脂
等からなる保護膜材料を光反射膜6の上にスピンコート
法により塗布し、当該紫外線硬化樹脂に対して紫外線を
照射し硬化させることにより、保護膜7を形成する。
【0054】以上の工程により、光磁気ディスク1が完
成する。
【0055】<レーザカッティング装置>上記光磁気デ
ィスク1を製造する際には、上述したように、光記録媒
体製造用原盤を作製する際に、レーザカッティング装置
が使用される。以下、レーザカッティング装置の一例に
ついて、図6を参照して詳細に説明する。
【0056】図6に示したレーザカッティング装置10
は、ガラス基板11の上に塗布されたフォトレジスト1
2を露光して、フォトレジスト12に潜像を形成するた
めのものである。このレーザカッティング装置10でフ
ォトレジスト12に潜像を形成する際、フォトレジスト
12が塗布されたガラス基板11は、移動光学テーブル
上に設けられた回転駆動装置に取り付けられる。そし
て、フォトレジスト12を露光する際、ガラス基板11
は、フォトレジスト12の全面にわたって所望のパター
ンでの露光がなされるように、図中矢印A1に示すよう
に回転駆動装置によって回転駆動されるとともに、移動
光学テーブルによって平行移動される。
【0057】ここで、回転駆動装置によるガラス基板1
1の回転速度は、例えば、線速1.0m/secとす
る。また、このときのガラス基板11の平行移動量は、
光磁気ディスク1のトラックピッチに対応させる。すな
わち、例えば、光磁気ディスク1のトラックピッチを
0.50μmとする場合には、ガラス基板11を1回転
させる毎に、当該ガラス基板11を半径方向に0.50
μm移動させる。
【0058】そして、このレーザカッティング装置10
は、レーザ光を出射する光源13と、光源13から出射
されたレーザ光の光強度を調整するための電気光学変調
器(EOM:Electro Optical Modulator)14と、電
気光学変調器14から出射されたレーザ光を反射光と透
過光とに分割するビームスプリッタ18と、ビームスプ
リッタ18を透過してきたレーザ光を検出するフォトデ
ィテクタ(PD:Photo Detector)19と、電気光学変
調器14に対して信号電界を印加して当該電気光学変調
器14から出射されるレーザ光強度を調整するオートパ
ワーコントローラ(APC:Auto Power Controller)
20とを備えている。
【0059】このレーザカッティング装置10におい
て、光源13から出射されたレーザ光は、先ず、オート
パワーコントローラ20から印加される信号電界によっ
て駆動される電気光学変調器14によって所定の光強度
とされる。なお、光源13には、任意のものが使用可能
であるが、比較的に短波長のレーザ光を出射するものが
好ましい。具体的には、例えば、波長λが351nmの
レーザ光を出射するKrレーザや、波長λが442nm
のレーザ光を出射するHe−Cdレーザなどが、光源1
3として好適である。
【0060】電気光学変調器14から出射されたレーザ
光は、先ず、ビームスプリッタ18によって反射光と透
過光とに分けられる。なお、このレーザカッティング装
置10では、ビームスプリッタ18によって反射された
レーザ光が、フォトレジストに潜像を形成するための露
光ビームとなる。
【0061】ビームスプリッタ18を透過したレーザ光
は、フォトディテクタ19によって、その光強度が検出
され、当該光強度に応じた信号がフォトディテクタ19
からオートパワーコントローラ20に送られる。オート
パワーコントローラ20は、フォトディテクタ19から
送られてきた信号に応じて、フォトディテクタ19によ
って検出される光強度が所定のレベルにて一定となるよ
うに、電気光学変調器14に対して印加する信号電界を
調整する。これにより、電気光学変調器14から出射す
るレーザ光の光強度が一定となるように、自動光量制御
(APC:AutoPower Control)が施され、ノイズの少
ない安定したレーザ光が得られる。
【0062】また、このレーザカッティング装置10
は、ビームスプリッタ18によって反射されたレーザ光
を光強度変調するための変調光学系23と、変調光学系
23によって光強度変調が施されたレーザ光をフォトレ
ジスト12上に集光するための集光用光学系24とを備
えている。
【0063】そして、電気光学変調器14から出射され
たレーザ光がビームスプリッタ18によって反射されて
なる露光ビームは、変調光学系23に導かれ、変調光学
系23によって光強度変調が施される。
【0064】変調光学系23に入射した露光ビームは、
集光レンズ33によって集光された上で音響光学変調器
(AOM:Acousto Optical Modulator)34に入射
し、この音響光学変調器34によって、所望する露光パ
ターンに対応するように光強度変調される。ここで、音
響光学変調器34に使用される音響光学素子としては、
例えば、酸化テルル(TeO2)からなる音響光学素子
が好適である。そして、音響光学変調器34によって光
強度変調された露光ビームは、コリメートレンズ35に
よって平行光とされた上で、変調光学系23から出射さ
れる。
【0065】ここで、音響光学変調器34には、当該音
響光学変調器34を駆動するための駆動用ドライバ37
が取り付けられている。フォトレジスト12の露光時に
は、所望する露光パターンに応じた信号Sが駆動用ドラ
イバ37に入力され、当該信号Sに応じて駆動用ドライ
バ37によって音響光学変調器34が駆動され、露光ビ
ームに対して光強度変調が施される。
【0066】変調光学系23から出射した露光ビーム
は、ミラー42によって反射され、移動光学テーブル上
に水平且つ平行に導かれる。そして、この露光ビーム
は、変調光学系23によって光強度変調が施されたレー
ザ光をフォトレジスト12上に集光するための集光用光
学系24に入射する。
【0067】この集光用光学系24には、露光ビームを
フォトレジスト12上に結像させるため、並びに回折光
を補正するためのレンズ46が配されており、集光用光
学系24に入射した露光ビームは、先ず、このレンズ4
6に入射する。そして、露光ビームは、このレンズ46
によって所定のビーム径とされた上で、ミラー47によ
って反射されて対物レンズ48へと導かれ、当該対物レ
ンズ48によってフォトレジスト12上に集光される。
これにより、フォトレジスト12が露光され、フォトレ
ジスト12に潜像が形成されることとなる。
【0068】このとき、フォトレジスト12が塗布され
ているガラス基板11は、上述したように、フォトレジ
スト12の全面にわたって所望のパターンでの露光がな
されるように、図中矢印A1に示すように回転駆動装置
によって回転駆動されるとともに、移動光学テーブルに
よって平行移動される。この結果、露光ビームの照射軌
跡に応じた潜像が、フォトレジスト12の全面にわたっ
て形成されることとなる。
【0069】そして、上記光磁気ディスク1を作製する
際は、以上のようなレーザカッティング装置10で、グ
ルーブG1,G2に対応した潜像をフォトレジスト12
に形成する。このとき、ガラス基板11上に塗布するフ
ォトレジスト12の膜厚を変化させたり、露光ビームパ
ワーを音響光学変調器34により変化させることで、最
終的に得られる光磁気ディスク1のグルーブG1,G2
の深さを変化させることができる。
【0070】そこで、上記光磁気ディスク1に形成され
るグルーブG1,G2に対応した潜像をフォトレジスト
12に形成する際は、ガラス基板11上に塗布するフォ
トレジスト12の膜厚を、光磁気ディスク1に形成する
深い方のグルーブG2の深さに合わせる。そして、浅い
グルーブG1と深いグルーブG2が1回転おきに入れ替
わるように、フォトレジスト12が塗布されているガラ
ス基板11の回転に同期させて、音響光学変調器34を
駆動するための駆動用ドライバ37にパルス信号Sを供
給し、ガラス基板11の1回転毎に露光ビームのパワー
を変化させる。
【0071】具体的には例えば、音響光学変調器34に
より露光ビームに対して光強度変調を施して、浅いグル
ーブG1に対応した潜像を形成するときは露光ビームパ
ワーを約0.5mWとし、深いグルーブG2に対応した
潜像を形成するときには露光ビームパワーを約0.8m
Wとする。このように、フォトレジスト12が塗布され
ているガラス基板11の回転に同期させて、露光ビーム
のパワーを変化させることで、浅いグルーブG1と深い
グルーブG2とが1回転おきに入れ替わる1本の連続し
たグルーブGに対応した潜像をフォトレジスト12に形
成することができる。
【0072】なお、上記レーザカッティング装置では、
光源13と対物レンズ48の間を結ぶビームリレー光学
系に配されるレンズの焦点距離等を変化させることによ
り、フォトレジスト12に照射する露光ビームのスポッ
ト径を調整することができる。すなわち、例えば、変調
光学系23に配されるコリメートレンズ35の焦点距
離、或いは集光用光学系24に配されるレンズ46の焦
点距離を変化させることで、対物レンズ48の有効開口
数NAを変化させて、フォトレジスト12に照射する露
光ビームのスポット径を調整することができる。
【0073】<光記録再生装置>つぎに、上記光磁気デ
ィスク1に対して信号の記録再生を行う光記録再生装置
について、具体的な例を挙げて説明する。
【0074】図7に本発明を適用した光記録再生装置の
一構成例を示す。この光記録再生装置120は、上記光
磁気ディスク1を記録媒体として用いる光記録再生装置
であり、光学ヘッド121と、磁気ヘッド122と、光
磁気ディスク1を回転駆動させるスピンドルモータ12
3と、光学ヘッド121及び磁気ヘッド122を動かす
ための送りモータ124と、所定の変復調処理を行う変
復調回路125と、光学ヘッド121等のサーボ制御を
行うサーボ制御回路126と、システム全体の制御を行
うシステムコントローラ127とを備えている。
【0075】スピンドルモータ123は、サーボ制御回
路126により駆動制御され、所定の回転数で回転駆動
される。すなわち、記録再生の対象となる光磁気ディス
ク1は、スピンドルモータ123にチャッキングされ、
サーボ制御回路126により駆動制御されるスピンドル
モータ123によって、所定の回転数で回転駆動され
る。
【0076】光学ヘッド121は、レーザ光源を備え、
光磁気ディスク1から信号を再生するときに、当該レー
ザ光源からのレーザ光を、回転駆動される光磁気ディス
ク1の信号記録面上に対物レンズにより集光する。そし
て、当該レーザ光が光磁気ディスク1によって反射され
て戻ってきた戻り光を検出し、当該戻り光から再生信号
を検出し、当該再生信号を変復調回路125に供給す
る。また、光学ヘッド121は、光磁気ディスク1によ
って反射されて戻ってきた戻り光から、トラッキングサ
ーボやフォーカスサーボ等に必要な信号も検出し、それ
らの信号をサーボ制御回路126に供給する。
【0077】また、光学ヘッド121は、光磁気ディス
ク1に信号を記録するときに、レーザ光源からのレーザ
光を、回転駆動される光磁気ディスク1の信号記録面上
に対物レンズにより集光して、光磁気ディスク1に対し
て光磁気記録方式による信号記録を行う。また、光学ヘ
ッド121は、当該レーザ光が光磁気ディスク1によっ
て反射されて戻ってきた戻り光を検出し、当該戻り光か
らトラッキングサーボやフォーカスサーボ等に必要な信
号を検出し、それらの信号をサーボ制御回路126に供
給する。
【0078】磁気ヘッド122は、光磁気ディスク1に
信号を記録するときに、回転駆動される光磁気ディスク
1に対して磁界を印加し、光磁気ディスク1に対して光
磁気記録方式による信号記録を行う。
【0079】変復調回路125は、光磁気ディスク1か
ら信号を再生する際、システムコントローラ127によ
る制御のもとで、光磁気ディスク1から再生された再生
信号を光学ヘッド121から受け取り、当該再生信号に
対して所定の復調処理を施す。そして、復調した再生信
号を外部回路128へ出力する。
【0080】また、変復調回路125は、光磁気ディス
ク1に信号を記録する際、システムコントローラ127
による制御のもとで、外部回路128から記録信号を受
け取り、当該記録信号に対して所定の変調処理を施す。
そして、変調した記録信号を光学ヘッド121及び磁気
ヘッド122に供給する。変復調回路125から記録信
号を受け取った光学ヘッド121及び磁気ヘッド122
は、変復調回路125から受け取った記録信号を、光磁
気記録方式により光磁気ディスク1に記録する。
【0081】送りモータ124は、情報信号の記録再生
を行う際、光学ヘッド121及び磁気ヘッド122を光
磁気ディスク1の径方向の所定の位置に送るためのもの
であり、サーボ制御回路126からの制御信号に基づい
て駆動される。
【0082】サーボ制御回路126は、システムコント
ローラ127による制御のもとで、光学ヘッド121及
び磁気ヘッド122が光磁気ディスク1に対向する所定
の位置に送られるように、送りモータ124を制御す
る。また、サーボ制御回路126は、スピンドルモータ
123にも接続されており、システムコントローラ12
7による制御のもとで、スピンドルモータ123の動作
を制御する。すなわち、サーボ制御回路126は、光磁
気ディスク1の記録再生時に、光磁気ディスク1が所定
の回転数で回転駆動されるように、スピンドルモータ1
23を制御する。
【0083】また、サーボ制御回路126は、記録再生
時に、上述したように光学ヘッド121からトラックシ
ークやトラッキングサーボやフォーカスサーボに必要な
信号(サーボ信号等)を受け取り、それらの信号に基づ
いて、光学ヘッド121のトラックシーク、トラッキン
グサーボ及びフォーカスサーボの制御を行う。なお、ト
ラッキングサーボ及びフォーカスサーボは、例えば、光
学ヘッド121の対物レンズを2軸アクチュエータに搭
載し、当該2軸アクチュエータにより対物レンズを微細
に移動させることで行う。
【0084】以上のような構成を有する光記録再生装置
120で、光磁気ディスク1に信号を記録する際は、先
ず、外部回路128から供給された記録信号に対して、
変復調回路125により所定の変調処理を施す。そし
て、所定の変調処理を施した記録信号を、光学ヘッド1
21及び磁気ヘッド122に供給し、光学ヘッド121
及び磁気ヘッド122により、光磁気ディスク1に記録
信号を記録する。すなわち、光学ヘッド121からのレ
ーザ光を記録信号に応じて変調して光磁気ディスク1に
照射するとともに、磁気ヘッド122からの磁界を記録
信号に応じて変調して光磁気ディスク1に印加すること
により、光磁気ディスク1に対して光磁気記録を行う。
【0085】ここで、光学ヘッド121は、光磁気ディ
スク1の記録トラックを中心に対称に配置された一対の
受光部を備えており、光磁気ディスク1への信号記録時
には、それらの受光部により、光磁気ディスク1からの
戻り光を検出する。そして、それら一対の受光部でそれ
ぞれ検出された光量の差をとったプッシュプル信号や、
それら一対の受光部でそれぞれ検出された光量の和をと
ったCTS信号を、トラックシークやトラッキングサー
ボを行うのに用いるサーボ信号として出力する。このサ
ーボ信号は、上述したようにサーボ制御回路126に送
られる。そして、サーボ制御回路126は、プッシュプ
ル信号に基づいてトラッキングサーボを行い、CTS信
号に基づいてトラックシークを行う。
【0086】また、以上のような構成を有する光記録再
生装置120で、光磁気ディスク1に記録された信号を
再生する際は、スピンドルモータ123により光磁気デ
ィスク1を回転駆動させ、当該光磁気ディスク1に対し
て光学ヘッド121からレーザ光を照射し、その戻り光
を光学ヘッド121により検出する。そして、光学ヘッ
ド121は、戻り光のカー回転角を検出することで、光
磁気ディスク1に記録された信号を再生する。光学ヘッ
ド121により再生された再生信号は、変復調回路12
5に送られ、所定の復調処理が施された上で、外部回路
128へ出力される。
【0087】ここで、光学ヘッド121は、光磁気ディ
スク1の記録トラックを中心に対称に配置された一対の
受光部を備えており、光磁気ディスク1からの信号再生
時に、それら一対の受光部でそれぞれ検出された光量の
差をとったプッシュプル信号や、それら一対の受光部で
それぞれ検出された光量の和をとったCTS信号を、ト
ラックシークやトラッキングサーボを行うのに用いるサ
ーボ信号として出力する。このサーボ信号は、上述した
ようにサーボ制御回路126に送られる。そして、サー
ボ制御回路126は、プッシュプル信号に基づいてトラ
ッキングサーボを行い、CTS信号に基づいてトラック
シークを行う。
【0088】以上のような光記録再生装置120では、
記録媒体として本発明を適用した光磁気ディスク1を用
いているので、当該光磁気ディスク1のトラックピッチ
が光学ヘッド121のカットオフ周波数より狭くても、
記録再生に必要な信号を十分なレベルにて得ることがで
きる。
【0089】なお、上記光磁気ディスク1では、グルー
ブGの深さが変わるところ(すなわち図2中の領域B)
で、プッシュプル信号及びCTS信号の極性が逆にな
る。そこで、サーボ制御回路126は、グルーブGの深
さが変わるところで、サーボの極性を反転させる。換言
すれば、サーボ制御回路126は、光磁気ディスク1の
回転に同期させて、図2に示したように浅いグルーブG
1と深いグルーブG2とが1回転おきに入れ替わるよう
になされている場合にはディスク1回転毎に、サーボの
極性を反転させて、トラッキングサーボやトラックシー
クなどのサーボ動作を行うようにする。
【0090】このように、光磁気ディスク1の回転に同
期させてサーボの極性を反転させるようにすることで、
浅いグルーブG1と深いグルーブG2とが記録トラック
に沿って交互に形成されていても、トラッキングサーボ
やトラックシークなどのサーボ動作を安定に行うことが
できる。このように光磁気ディスク1の回転に同期させ
てサーボの極性を反転させる技術については、例えば、
特開平9−7231号公報に示されている。
【0091】なお、上記光記録再生装置120では、プ
ッシュプル法によりトラッキングサーボをかけることを
想定して、プッシュプル信号に基づいてトラッキングサ
ーボを行い、CTS信号に基づいてトラックシークを行
うものとしたが、例えば、3ビーム法によりトラッキン
グサーボをかけるようにしてもよい。その場合は、CT
S信号を用いてトラッキングサーボを行い、プッシュプ
ル信号を用いてトラックシークを行うようにする。
【0092】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明で
は、光記録媒体に形成するグルーブを、浅いグルーブと
深いグルーブとが隣り合うように形成するようにしてい
るので、トラックピッチを狭めても、記録再生に必要な
信号を高いレベルにて得ることができる。したがって、
記録トラックをシングルスパイラル状としつつ、トラッ
ク密度を高めることができる。したがって、本発明によ
れば、ランドグルーブ記録方式のような記録フォーマッ
トを採用することなく、トラック密度を高めて、光記録
媒体の更なる高記録密度化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光磁気ディスクの一例につい
て、その要部を拡大して示す断面図である。
【図2】図1に示した光磁気ディスクに形成されるグル
ーブのフォーマットの一例を示す図である。
【図3】図1に示した光磁気ディスクに形成されるグル
ーブのフォーマットの他の例を示す図である。
【図4】図1に示した光磁気ディスクに形成されるグル
ーブのフォーマットの他の例を示す図である。
【図5】図1に示した光磁気ディスクのフォーマットを
説明するための図であり、当該光磁気ディスクの記録領
域の一部を拡大して示す図である。
【図6】本発明に係る光記録媒体及び光記録媒体製造用
原盤を作製する際に使用されるレーザカッティング装置
の一例について、その光学系の概要を示す図である。
【図7】図1に示した光磁気ディスクを記録媒体として
用いる、本発明を適用した光記録再生装置の構成例を示
す図である。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク、 2 ディスク基板、 3 第1
の誘電体膜、 4 光磁気膜、 5 第2の誘電体膜、
6 光反射膜、 7 保護膜、 G グルーブ、 G
1, 浅いグルーブ、 G2 深いグルーブ、 L ラ
ンド

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光が照射されて記録及び/又は再生がな
    される光記録媒体であって、 記録トラックに沿ってシングルスパイラル状にグルーブ
    が形成されてなり、 上記グルーブは、浅い部分と深い部分とが記録トラック
    に沿って交互に形成され、記録トラックに直交する方向
    において浅いグルーブと深いグルーブとが隣り合うよう
    になされていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 記録及び/又は再生に使用される対物レ
    ンズの開口数をNA、記録及び/又は再生時に照射され
    る光の波長をλとしたときに、2×NA/λで表される
    カットオフ周波数よりも、トラックピッチの空間周波数
    が大きいことを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 グルーブとグルーブの間のランドの部分
    に情報信号が記録されることを特徴とする請求項1記載
    の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 光が照射されて記録及び/又は再生がな
    される光記録媒体を製造する際の型となる光記録媒体製
    造用原盤であって、 上記光記録媒体は、記録トラックに沿ってシングルスパ
    イラル状にグルーブが形成されてなり、上記グルーブ
    は、浅い部分と深い部分とが記録トラックに沿って交互
    に形成され、記録トラックに直交する方向において浅い
    グルーブと深いグルーブとが隣り合うようになされてお
    り、 少なくとも、上記光記録媒体に形成されるグルーブに対
    応した凹凸パターンが形成されてなることを特徴とする
    光記録媒体製造用原盤。
  5. 【請求項5】 上記光記録媒体の記録及び/又は再生に
    使用される対物レンズの開口数をNA、記録及び/又は
    再生時に照射される光の波長をλとしたときに、2×N
    A/λで表されるカットオフ周波数よりも、上記光記録
    媒体のトラックピッチの空間周波数が大きいことを特徴
    とする請求項4記載の光記録媒体製造用原盤。
  6. 【請求項6】 上記光記録媒体は、グルーブとグルーブ
    の間のランドの部分に情報信号が記録されることを特徴
    とする請求項4記載の光記録媒体製造用原盤。
  7. 【請求項7】 光記録媒体の記録及び/又は再生を行う
    光記録再生装置であって、 上記光記録媒体は、記録トラックに沿ってシングルスパ
    イラル状にグルーブが形成されてなり、上記グルーブ
    は、浅い部分と深い部分とが記録トラックに沿って交互
    に形成され、記録トラックに直交する方向において浅い
    グルーブと深いグルーブとが隣り合うようになされてい
    ることを特徴とする光記録再生装置。
  8. 【請求項8】 光記録媒体の記録及び/又は再生時に光
    記録媒体に照射する光を出射する光源と、 光記録媒体の記録及び/又は再生時に上記光源からの光
    を光記録媒体上に集光する対物レンズとを備え、 上記対物レンズの開口数をNA、上記光源からの光の波
    長をλとしたときに、2×NA/λで表されるカットオ
    フ周波数が、上記光記録媒体のトラックピッチの空間周
    波数よりも小さいことを特徴とする請求項7記載の光記
    録再生装置。
  9. 【請求項9】 上記光記録媒体は、グルーブとグルーブ
    の間のランドの部分に情報信号が記録されることを特徴
    とする請求項7記載の光記録再生装置。
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