JP2001013297A - 反射光学素子および露光装置 - Google Patents

反射光学素子および露光装置

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JP2001013297A JP11185696A JP18569699A JP2001013297A JP 2001013297 A JP2001013297 A JP 2001013297A JP 11185696 A JP11185696 A JP 11185696A JP 18569699 A JP18569699 A JP 18569699A JP 2001013297 A JP2001013297 A JP 2001013297A
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70233Optical aspects of catoptric systems, i.e. comprising only reflective elements, e.g. extreme ultraviolet [EUV] projection systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はX線や極紫外線を反射する多層膜反
射鏡において、X線又は極紫外線の照射時でも熱変化に
よる変形が非常に少なく、かつ冷却手段を設けたことに
よってX線や極紫外線の照射強度の減衰が生じないこと
を目的とする。 【解決手段】 本発明では、X線又は極紫外線を反射す
る反射光学素子において、反射領域2aより広い面積に
渡って反射膜を形成することが出来る基板1と、基板1
上に反射領域2aと反射領域以外2bとに成膜された反
射膜2と、反射領域以外2bに成膜された反射膜2上に
設けられ、反射膜2を冷却する冷却手段3aとを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線反射光学系に
用いられるX線反射鏡、X線反射マスク又はX線反射光
学系を用いて構成される露光装置に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化に伴
い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を
向上させるために、従来の紫外線に代わってこれより波
長の短いX線を使用した投影リソグラフィー技術が開発
されている。この技術に使用されるX線投影露光装置
は、主としてX線源、照明光学系、マスク、結像光学
系、ウェファーステージ等により構成される。
【0003】ところで、X線の波長域では、透明な物質
は存在せず、また物質表面での反射率も非常に低いた
め、レンズや反射鏡などの通常の光学素子が使用できな
い。そのため、X線用の光学系に用いる反射鏡は、多層
膜の各界面での反射光の位相を一致させて干渉効果によ
って高い反射率を得る多層膜反射鏡により構成されてい
る。
【0004】しかし、このような多層膜反射鏡は、その
X線反射率が100%ではなく、また、反射されないX
線はX線反射鏡に吸収されて熱となり、反射鏡を加熱し
てしまう。従って、強いX線を入射させると、その照射
によってX線反射鏡が加熱され、X線反射鏡の形状が熱
変形したり、X線反射鏡表面が熱によって変質するとい
う問題が発生する。
【0005】そのため、熱による加熱を防ぐために、特
開昭63-312638に開示によれば、X線反射鏡の裏側に冷
却機構を設け、X線反射鏡を冷却する事が提案されてい
る。また、更にX線反射鏡が備えられている空間をX線
の透過率が比較的良い水素やヘリウムガスで置換して冷
却する方法も提案されている。一方、X線反射鏡では、
非常に高精度に形状創成されることが要求されている。
そのために基板の材料としては、高精度な加工が可能な
石英等のガラス材料で製作されているが、これらの材料
は一般に熱伝導率が悪い。
【0006】したがって、従来の裏面からの冷却では、
石英のような熱伝導率の悪い材料では、裏面をいくら冷
却しても、反射鏡内部に大きな温度勾配が形成され、裏
面を冷却させても、表面の温度変化のレスポンスが悪い
ため、X線反射鏡を効率よく冷却することは困難であっ
た。その結果、冷却をしていたとしてもX線照射により
発生する熱が、X線反射鏡表面近傍に蓄積され、X線反
射鏡の熱変形、変質を引き起こし、光学性能を劣化させ
る一因となっていた。特に、反射鏡内部の大きな温度勾
配は、反射鏡を歪ませる原因の一つになっていた。
【0007】また、X線反射鏡表面の反射面を水素やヘ
リウムガスによって冷却したとしても、十分に冷却する
能力も無く、また水素やヘリウムガスをX線が伝搬する
ことによりX線が減衰することも考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この様に、短い波長の
X線や極紫外線を使用した投影リソグラフィー技術の実
現に向けての工夫がなされてきているが、多層膜反射鏡
の基板の裏面に冷却機構を設けた場合やガスによる冷却
を行った場合でも、冷却効果が十分では無いためX線や
極紫外線の照射により生ずる熱によって、反射鏡形状の
熱変形や、反射鏡表面の熱変質による光学性能の劣化が
問題となっていた。また、ガスによる吸収もX線や極紫
外線を減衰させるため好ましくない。
【0009】そこで、本発明はX線や極紫外線を反射す
る多層膜反射鏡において、X線又は極紫外線の照射時で
も熱変化による変形が非常に少なく、かつ冷却手段を設
けたことによってX線や極紫外線の照射強度の減衰が生
じないことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の第1の態様では、X線又は極紫外線を反射す
る反射光学素子において、反射領域より広い面積に渡っ
て反射膜を形成することが出来る基板と、基板上に反射
領域と反射領域以外とに成膜された反射膜と、反射領域
以外に成膜された反射膜上に設けられ、反射膜を冷却す
る冷却手段とを備えた。
【0011】このように反射膜に冷却手段を備えること
により、反射鏡内部(特に基板)に大きな温度勾配が形
成されずに、反射鏡自体を効率よく冷却することが可能
となり、反射光学素子の熱変形を防ぐことができる。ま
た、反射光学素子の照射領域以外に設けてあるので、光
路にケラレが生じたり、ガスによる冷却を用いた場合
に、生ずるX線又は極紫外線の減衰が発生したりするこ
とは無い。
【0012】また更に本発明の第1の態様に対して、基
板と反射膜との間に、基板又は反射膜よりも熱伝導率の
高い物質から成る伝熱層が設けられていることとした。
このように、更に、伝熱層を設けることで更に温度勾配
を低減することができる上に、熱を反射光学素子の照射
領域以外に効率良く逃がすことができ、効率よく冷却手
段に熱を伝えることができる。
【0013】また、更に本発明の第1の態様に対して、
反射膜には、所定のパターンから成る反射膜が形成され
ていない開口部が形成されていることとした。このよう
にすることで、熱による変形が起こりにくい反射型マス
クを形成することができる。また、開口部を設ける以外
にも反射膜上に所定のパターンから成り、X線や極紫外
線を吸収する吸収体を形成することにより同様な反射型
マスクを得ることができる。
【0014】また、本発明の第1の形態に対して、更
に、反射光学素子の温度を計測するために、反射領域以
外に形成され、反射膜上に設けられた温度計測手段と、
温度計測手段によって計測された温度が所定の範囲にな
るように冷却手段を制御する制御手段とを備えた。この
ように温度をモニターしながら冷却手段の冷却能力を制
御することで、熱の発生による反射光学素子の変形の他
に、過冷却により基板が収縮することによって生じる反
射光学素子の変形も防ぐことができる。
【0015】また、本発明の第2の形態によれば、少な
くとも1枚に冷却手段が設けられた反射鏡を有し、X線
又は極紫外線を用いて、マスクに形成されたパターンを
ウェハー上に転写する露光装置において、冷却手段が設
けられた反射鏡は、反射領域より広い面積に渡って反射
膜を形成することが出来る基板と、基板上に反射領域と
反射領域以外とに成膜された反射膜とからなり、冷却手
段は、反射領域以外に成膜された反射膜上に設けられて
いる。そして、更に反射鏡の温度を計測する温度計測手
段と、温度計測手段で得られた情報を元に冷却手段を制
御する制御手段とを備えた。
【0016】このように温度を計測しながら冷却手段の
冷却能力を制御することで、反射鏡の熱変化による変形
を防ぐことができ、熱変化による生ずる光学系の収差の
発生を防ぐことが出来る。その結果、露光装置の運転時
間が長くなっても、結像性能が低下しない露光装置を提
供することができる。また、本発明の第3の形態におい
て、X線又は極紫外線を放射する光源と、少なくとも一
枚以上の多層膜反射鏡からなり、ウェハー上に投影する
パターンが形成されたマスクを照明する照明光学系と、
少なくとも一枚以上の多層膜反射鏡からなり、マスクか
らのX線又は極紫外線をウェハー上に投影する投影光学
系とを有した露光装置において、投影光学系を形成する
多層膜反射鏡のうち少なくとも一枚の多層膜反射鏡に
は、反射領域より広い面積に渡って反射膜を形成するこ
とが出来る基板と、基板上に反射領域と反射領域以外と
に成膜された反射膜とを有し、反射領域以外に成膜され
た反射膜上に温度計測手段とともに冷却手段を備え、更
に温度計測手段からの情報に基づいて冷却手段を制御す
る制御手段を有した。
【0017】このように、多層膜反射鏡で構成された照
明光学系と投影光学系を有する露光装置で、投影光学系
を形成する多層膜反射鏡のうち少なくとも一枚に、冷却
手段と温度計測手段とを備えることで、マスクパターン
をウェハー上に結像するときにその結像性能を大きく左
右する投影光学系の多層膜反射鏡の熱変化による変形を
防ぐことができ、光学特性の劣化を防ぐことができる。
【0018】次に、本発明について更に発明の実施の形
態を例示して説明することとする。しかし、本発明はこ
れに限られるものではない。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に関する第1の実施の形態
として、露光装置を挙げて説明する。この露光装置は図
1に示した概略構成を有している。この露光装置の構成
は以下の通りである。この露光装置は、露光用の照明光
として軟X線領域の光(EUV光)を用いて、ステップ
・アンド・スキャン方式により露光動作を行う投影露光
装置である。なお、図1においては、マスク18の縮小
像をウエハ10上に形成する投影系の光軸方向をZ方向
とし、このZ方向と直交する紙面内方向をY方向とし、
これらYZ方向と直交する紙面垂直方向をX方向とす
る。
【0020】この露光装置は、投影原版としての反射型
マスク18を用い、反射型マスク18に描画された回路
パターンの一部の像を投影系19を介して基板としての
ウエハ10上に投影しつつ、マスク18とウエハ10と
を投影系19に対して1次元方向(ここではY軸方向)
に相対走査することによって、反射型マスク18の回路
パターンの全体をウエハ10上の複数のショット領域の
各々にステップアンドスキャン方式で転写するものであ
る。
【0021】ここで、露光用の照明光である軟X線(以
下、EUV光)は、大気に対する透過率が低いため、E
UV光が通過する光路は真空チャンバー1により覆われ
て外気より遮断されている。また、使用する光源として
は、ターゲットをキセノンとしたレーザプラズマX線源
を用いている。このレーザプラズマX線源は、真空チャ
ンバー50bと窓50aからなる真空容器内に、励起光
源であるレーザ光源90と集光光学系91以外の構成が
設置されている。特にこのレーザプラズマX線源は、キ
セノンガスを放出するノズルからデブリが発生するた
め、真空チャンバー1とは別の真空容器に配置する必要
がある。
【0022】まず、本第1の実施の形態における露光装
置の照明系について説明する。レーザ光源90は、赤外
域〜可視域の波長のレーザ光を供給する機能を有し、例
えば半導体レーザ励起によるYAGレーザやエキシマレ
ーザなどを使用する。このレーザ光は集光光学系91に
より集光されて、位置13に集光する。ノズル12はキ
セノンガスを位置13へ向けて噴出し、この噴出された
キセノンガスは位置13において高照度のレーザ光を受
ける。このとき、噴出された物体がレーザ光のエネルギ
で高温になり、プラズマ状態に励起され、低ポテンシャ
ル状態へ遷移する際にEUV光を放出する。
【0023】この位置13の周囲には、集光光学系を構
成する楕円鏡14が配置されており、この楕円鏡14
は、その第1焦点が位置13とほぼ一致するように位置
決めされている。楕円鏡14の内表面には、EUV光を
反射するための多層膜が設けられており、ここで反射さ
れたEUV光は、真空容器の窓50aを通過して、楕円
鏡14の第2焦点で一度集光した後、コリメート反射鏡
としての放物面鏡15へ向かう。この放物面鏡15は、
その焦点が楕円鏡14の第2焦点位置とほぼ一致するよ
うに位置決めされており、その内表面には、EUV光を
反射するための交互多層膜が設けられている。
【0024】放物面鏡15から射出されるEUV光は、
ほぼコリメートされた状態でオプティカルインテグレー
タとしての反射型フライアイ光学系16へ向かう。反射
型フライアイ光学系16は、複数の反射面(複数のミラ
ー要素)を集積してなる第1の反射素子群60aと、こ
の第1の反射素子群60aの複数の反射面と対応した複
数の反射面を有する第2の反射素子群60bとで構成さ
れている。これら第1及び第2の反射素子群60a,6
0bを構成する複数の反射面上にもEUV光を反射させ
るための多層膜が設けられている。
【0025】放物面鏡15からのコリメートされたEU
V光は、第1の反射素子群60aにより波面分割され、
各々の反射面からのEUV光が集光されて複数の光源像
が形成される。これら複数の光源像が形成される位置の
近傍のそれぞれには、第2の反射素子群60bの複数の
反射面が設置されており、これら第2の反射素子群60
bの複数の反射面は、実質的にフィールドミラーの機能
を果たす。このように、反射型フライアイ光学系16
は、放物面鏡15からの略平行光束に基づいて、2次光
源としての多数の光源像を形成する。尚、このような反
射型フライアイ光学系16については、本願出願人によ
る特願平10-47400号に提案されている。
【0026】さて、反射型フライアイ光学系16により
形成された2次光源からのEUV光は、この2次光源位
置の近傍が焦点位置となるように位置決めされたコンデ
ンサミラー17へ向かい、このコンデンサミラー17に
て反射集光された後に、光路折り曲げミラー17aを介
して、反射型マスク18上に達する。これらコンデンサ
ミラー17及び光路折り曲げミラー17aの表面には、
EUV光を反射させる多層膜が設けられている。そし
て、コンデンサミラー17は、2次光源から発するEU
V光を集光して、反射型マスク18上の所定の照明領域
を重畳的に均一照明する。
【0027】なお、本実施形態では、反射型マスク18
へ向かう照明光と、該反射型マスク18にて反射されて
投影系19へ向かうEUV光との光路分離を空間的に行
うために、照明系は非テレセントリック系であり、かつ
投影系19もマスク側非テレセントリックな光学系とし
ている。さて、反射型マスク18上には、EUV光を反
射する多層膜からなる反射膜が設けられており、この反
射膜は、感光性基板としてのウエハ10上へ転写すべき
パターンの形状に応じたパターンとなっている。この反
射型マスク18にて反射されて、反射型マスク18のパ
ターン情報を含むEUV光は、投影系19に入射する。
【0028】本第1の実施の形態の投影系19は、凹面
形状の第1ミラー19a、凸面形状の第2ミラー19
b、凸面形状の第3ミラー19c及び凹面形状の第4ミ
ラー19dの計4つのミラー(反射鏡)から構成されて
いる。各ミラー19a〜19dは、基材上にEUV光を
反射する多層膜を設けたものからなり、それぞれの光軸
が共軸となるように配置されている。
【0029】ここで、各ミラー19a〜19dにより形
成される往復光路を遮断しないために、第1ミラー19
a、第2ミラー19b及び第4ミラーには切り欠きが設
けられている。なお、図1に示した点線部分が切り欠き
を示している。また、第3ミラー19cの位置には、図
示無き開口絞りが設けられている。反射型マスク18に
て反射されたEUV光は、第1ミラー19a〜第4ミラ
ー19dにて順次反射されてウエハ10上の露光領域内
に、所定の縮小倍率β(例えば|β|=1/4,1/
5,1/6)のもとで反射型マスク18のパターンの縮
小像を形成する。この投影系19は、像側(ウエハ10
側)がテレセントリックとなるように構成されている。
【0030】なお、図1には不図示ではあるが、反射型
マスク18は少なくともY方向に沿って移動可能なレチ
クルステージにより支持されており、ウエハ10はXY
Z方向に沿って移動可能なウエハステージ(基板ステー
ジ)により支持されている。露光動作の際には、照明系
により反射型マスク18上の照明領域に対してEUV光
を照射しつつ、投影系19に対して反射型マスク18及
びウエハ10を、投影系の縮小倍率により定まる所定の
速度比で移動させる。これにより、ウエハ10上の所定
のショット領域内には、反射型マスク18のパターンが
走査露光される。
【0031】ところで、本第1の実施の形態に用いられ
るミラー及び反射素子では、その有効域が必ずしも光軸
を中心とせず、外形の一部分となる。また、投影系19
に使用されている反射鏡は図2に示すように反射領域以
外にもX線反射膜2を形成している。ところで、この図
2は、本露光装置に採用された投影系19の拡大図であ
る。なお、図2においてX線が通過及び反射される領域
は、点線100で囲まれた内側の部分である。
【0032】この図でわかるよう、本第1の実施の形態
に使用されているミラーは、反射領域以外に形成された
X線反射膜2上に後述する冷却手段3を設けている。こ
の冷却手段3の構成の詳細は後述する。そして、この冷
却手段3に冷却水や冷却するためのエネルギーを供給す
る冷却手段駆動部30bを図1に示したように備えてい
る。そして、それぞれの冷却手段3を駆動している。
【0033】なお、図2に示した例とは違い、十分な面
積分、周辺部分が確保できない程度の基板面しかない基
板を用いて、多層膜反射鏡が形成されている場合は、周
辺部分を拡大するように、基板の周りに更に他の板材を
設けて反射膜2を成膜する。その際、X線光学系の光路
に影響を及ぼさない所に板材を設ける。そして、その周
辺部分に冷却手段を設置すれば良い。このようにするこ
とで、X線反射領域の周辺にX線光学系の光路に影響が
なくせることができる。
【0034】また、照明系を構成するミラーや反射素子
にも冷却手段3を設けており、これらの冷却手段3に冷
却水などの冷却用媒体やそのほかの冷却手段に冷却させ
るためのエネルギーを供給する冷却手段駆動部30aも
備えている。次に、第1の実施の形態に用いられている
ミラーの代表例として、図3に示したX線反射鏡を基
に、X線反射鏡の詳細な構成について図3を用いて説明
する。図3は、本発明におけるX線反射鏡の概略構成図
であり、その形状は、図1に示した露光装置のコンデン
サミラー17と略同型状を有している。なお、図3
(a)は、このX線反射鏡の上面図を、図3(b)は断
面図を示している。
【0035】ところで、本第1の実施の形態によるX線
反射鏡は、X線反射領域2aと、X線反射領域の外側に
周辺部分2bを有し、かつ基板1と、基板1に施され、
X線領域において光学定数の異なる少なくとも2種類の
物質で形成された交互多層膜からなる反射膜2と、冷却
手段3である冷却媒体循環手段から構成されている。な
お、反射膜2は、X線反射領域2aおよび周辺部分2b
の両方に、継ぎ目無く連続的に成膜されている。
【0036】本第1の実施の形態によるX線反射鏡は、
波長13nmのX線縮小露光の投影光学系に用いるもの
で、基板1の材質には石英を用いており、その反射面形
状は高精度に加工されている。また、X線反射膜2は基
板1に比べ、熱伝導率が高く、波長13nmのX線の反
射率が高いモリブデンとシリコンの多層膜を使用してい
る。X線反射膜2は、このモリブデンとシリコンの多層
膜に限らず、基板1に比べて熱伝導率が高く、使用する
波長に応じて高い反射率を示す物質の組み合わせによる
多層膜でも構わない。なお波長が10〜15nmにおい
ては、モリブデンの他に元素記号でルテニウム(R
u)、ロジウム(Rh)等の物質と、シリコン(S
i)、ベリリウム(Be)4ホウ化炭素(B4C)等の
物質とを組み合わせた多層膜でも良い。
【0037】ところで、本実施の形態の冷却手段3であ
る冷却用媒体循環手段は、周辺部分2bにおけるX線反
射膜2上に媒体を循環させるための配管を備えている。
図3に示してあるように、X線反射鏡のX線反射領域2
aを遮らない様、周辺部分2bに配管されており、この
配管内に冷却用媒体である冷却水を流すようになってい
る。
【0038】本第1の実施の形態によるX線反射鏡は、
X線反射領域2a上のX線反射膜2でX線が反射される
と同時に、反射されないX線はX線反射膜2に吸収され
熱に変化する。発生した熱は、熱伝導率の高いX線反射
膜2中を伝達し、X線反射領域2aから、周辺部分2b
に伝搬してき、X線反射膜2全体の温度を上昇させる。
一方、周辺部分2b設置された冷却手段3には、X線反
射膜2の周辺部分2bに設けられた冷却用配管に冷却水
を送り出すポンプを有した温度調節機構300により温
度を一定に保った冷却水を循環させている。そして、X
線の照射により、X線反射膜2の温度がこの冷却水より
も高くなると、X線反射膜2の熱は、配管3aを通して
冷却水に吸収される。
【0039】なお、本発明における図1に示す冷却手段
制御部30a、30bと温度調節機構300との関係
は、温度調節機構300は冷却手段制御部30a、30
bの一形態となる。ところで、このX線反射膜2に用い
られる高屈折率物質としては、モリブンデンやルテニウ
ム、ロジウムを使用している。これらの物質ではX線反
射膜2は熱伝導率が高いため、X線反射領域2aと周辺
部分2bとの間にできる温度勾配は小さい。また、冷却
水の水量も、X線照射によって発生する熱が十分吸収で
きる程度に循環させているので、X線反射鏡の表面全体
をほぼ冷却水と同じ温度に保つことができる。
【0040】なお、本第1の実施の形態では、冷却用媒
体として水を用いているが、このほかにも油などの液体
や、フロンなどのガスでも良い。次に、図4を用いて本
発明の第二の実施の形態の露光装置について、説明す
る。本発明の第2の実施の形態の露光装置で、第1の実
施の形態の露光装置と異なるところは、使用するX線反
射鏡が異なるだけである。したがって、ここではX線反
射鏡の説明だけ行うこととする。
【0041】図4は、本発明による第2の実施の形態の
露光装置に用いられるX線反射鏡の概略構成図を示すも
のある。なお、図4(a)はX線反射鏡の上面図を、図
4(b)は断面図を示している。なお、図4に於いて、
図3中の構成と同一または対応する構成には同一符号を
付し、その重複する説明は省略する。本第2の実施の形
態のX線反射鏡が前述の第1の実施の形態の反射鏡と異
なるところは、(1)冷却手段3としてペルチェ素子3
bを用いており、(2)X線反射鏡の周辺部分2bに
は、冷却手段3としてのペルチェ素子3bだけではな
く、温度計測手段として温度センサー5を設置している
点にある。
【0042】また、更に本第2の実施の形態におけるX
線反射鏡は、このペルチェ素子3bの冷却能力を制御す
る冷却手段制御部310を備えている。この制御部31
0は、温度センサー5から得られる温度情報を基に、X
線反射鏡が常に一定の温度を維持できるように、ペルチ
ェ素子3bへ供給する電流を制御している。なお、制御
部310は、温度センサー5から得られる温度を信号と
して出力する温度センサー出力部312と、ペルチェ素
子3bに電流を供給する電力供給部311と、温度セン
サー出力部312から得られる信号を基にペルチェ素子
3bに供給する電流を算出し、電力供給部311を制御
する制御部313からなる。
【0043】ところで、本第2の実施の形態におけるX
線反射鏡も、第1の実施の形態で説明したX線反射鏡と
同様に、X線反射膜2としてモリブデンとシリコンの交
互多層膜を用いている。そして、この交互多層膜はX線
反射領域2aと周辺部分2bの両方に継ぎ目無く連続的
に成膜されている。そして、ペルチェ素子3bと温度セ
ンサー5は、X線反射鏡のX線反射領域2aを遮らない
様に周辺部分2bに配置されている。また、温度センサ
ー5は、X線反射領域2aの近傍に配置されている。実
際には図4に示すようにX線反射領域2aの一番近くに
温度センサー5を備え、更にその周囲にペルチェ素子3
bを備えている。このような配置で温度センサー5によ
りX線照射領域2aの温度を誤差無く計ろうとしてい
る。なお、温度センサー5は、本第2の実施の形態では
サーミスタを用いている。
【0044】一方、ペルチェ素子3bは、電流を流すこ
とで片面を冷却し、その熱を裏面に移動させることがで
きる素子で、可動部がないため、ゴミや振動などが発生
しない。露光装置の光学系では、ゴミや振動が生じると
光学系の光学性能を低下させるので、このようにゴミや
振動が発生しない冷却手段は、露光装置にとって適した
手段である。また、ペルチェ素子3bは、その素子3b
に流す電流の大きさによって冷却量を制御できるという
特徴がある。
【0045】そのため、冷却手段制御部310では、温
度センサー5から得られる情報を基に、ペルチェ素子3
bに流す電流の大きさを決定し、ペルチェ素子3bの冷
却量を制御している。このように、ペルチェ素子3bの
冷却量を温度センサー5から得られる温度情報に基づい
て、制御することで、X線反射鏡は常に一定の温度で保
つことができる。このようにして、本第2の実施の形態
では、X線反射鏡の加熱による変形を防ぐことできると
同時に、過冷却によるX線反射鏡の変形も防ぐことがで
きる。したがって、この本第2の実施の形態で説明した
X線反射鏡を用いた光学系では、どのような状態でも常
に安定した光学特性が得られ、熱的変化による光学特性
の変化を防ぐことができる。
【0046】なお、この温度センサー5は、X線反射膜
2の温度が測れるもので有ればなんでもよく、たとえ
ば、熱電対などの他の温度センサーでも良い。また、温
度センサー5の他の例としては、図5に示すような温度
により抵抗値が変化する物質を用いたものでも良い。と
ころで、図5(a)は、その様な温度により抵抗値が変
化する物質をX線反射鏡のX線反射領域2a近傍に設け
た例を図示している。なお、この図5(a)では、X線
反射鏡の極一部しか図示していないものである。
【0047】この図5(a)が示すように、X線反射領
域2aの近傍の一部にのみ、温度センサー5を設けてい
る。また、この図5に示した温度センサー5は、抵抗温
度係数の大きい材料によって構成される抵抗膜51から
なる温度センサーを用いている点にある。なお、冷却手
段3は、温度センサー5が設けられているところから、
更に外周に設けられているものとする。
【0048】ところで、図5(b)は、その断面構成図
を示している。この図5(b)を見るとわかるように、
図5に示された温度センサー5は、抵抗膜51、絶縁膜
6から構成されている。抵抗膜51は、抵抗温度係数の
比較的安定している白金(Pt)でできており、絶縁膜
6によってX線多層膜2と電気的に絶縁されている。こ
の抵抗膜51は、温度の変化によって電気抵抗が変化す
るので、この抵抗膜51に電圧を掛け、流れる電流によ
って抵抗値を計測、抵抗値を温度に換算することで温度
が計測できる。このような温度センサー5は、X線反射
鏡製作に用いるプロセスである成膜方法により、絶縁膜
6を形成する物質や抵抗膜51を形成する物質をパター
ンニングしながら成膜することで、X線反射鏡の表面に
作り込むことができるという特徴がある。なお、同様な
製法を用いて熱電対のような異種の金属が接合するよう
に成膜させることでも構わない。
【0049】なお、抵抗膜51には白金を用いている
が、他にもニッケル(Ni)、銅(Cu)、インジウム
(In)等の純金属や、白金−ロジウム、ロジウム−
鉄、白金−コバルト等の合金でも良い。なお、このよう
に温度センサー5を用い、冷却手段3の冷却量を制御し
て用いるX線反射鏡を、図1に示す露光装置に用いられ
るX線反射鏡に全て置き換えても良い。その場合、冷却
手段駆動部30a、30bの代わりに、図4に示す冷却
手段制御部310をそれぞれのX線反射鏡に備えること
が好ましい。また、それぞれにこのような冷却手段制御
部310を備えなくとも、集中して管理するCPUを備
え、そこでそれぞれのX線反射鏡の冷却量を制御するこ
とでも構わない。
【0050】なお、場合によっては、収差の影響に大き
な影響を与える投影系9に採用されるX線反射鏡につい
て、温度センサー5を有して冷却手段3の冷却量を制御
する機構を持たせたX線反射鏡を採用すれば、熱変化が
大きく発生することが無くなるので、温度変化によるX
線反射鏡の形状変化が少なくなり、安定した結像性能が
得られる露光装置を得ることができる。
【0051】次に、本発明に係る第3の実施の形態であ
る露光装置について、説明するものとする。本発明の第
3の実施の形態の露光装置で、第1の実施の形態の露光
装置と異なるところは、使用する反射型マスクが異なる
だけである。したがって、ここでは反射型マスクの説明
だけ行うこととする。図6は、図1に示した露光装置に
用いられる反射型マスク18の概略構成図を示すものあ
る。なお、図6(a)は反射型マスク18の上面図を、
図6(b)はその断面図を示している。なお、図6に於
いて、図4中の構成と同一または対応する構成には同一
符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0052】ところで、この反射型マスク18は、ウェ
ハー10上に焼き付ける回路パターンに対応して、反射
膜2と開口部9が形成されたものである。更にこの反射
型マスクには、反射鏡基板1上には、X線反射領域2a
および周辺部分2bに問わず伝熱層8が形成されてい
る。そして、周辺部分2bには、この伝熱層8上にペル
チェ素子3bが設けられ、また、X線反射領域2aの近
傍の周辺部分2bには、反射型マスク18の温度を計測
する温度センサー5が備えられている。
【0053】一方、X線反射領域2aには、伝熱層8上
の所定の位置にX線反射膜2が成膜されている。なお、
X線反射膜2が形成されている位置は、ウェハー10上
にパターンニングする回路パターンに応じて決められ
る。このような構成を有して、伝熱層8を伝搬してきた
熱をペルチェ素子3bで吸収し、X線を反射する反射型
マスク18を冷却するよう構成されている。このよう
に、X線反射膜2をX線反射領域2a及び周辺部分2b
に連続して成膜できないような反射部材でも、冷却する
ことが可能となる。
【0054】ところで、本第3の実施の形態で用いられ
る反射型マスク18は、伝熱層8を金で形成している。
なお、この金という物質はX線を吸収し、なおかつ高い
伝熱特性を有するものである。従って、この反射マスク
18では、X線反射領域2a中にあるX線反射膜2にお
いてはX線が反射し、X線反射膜2の開口部9ではX線
が吸収されるため、これら2つの領域でコントラストが
形成され、X線投影露光によって、ウエハ上10に反射
型マスク18のパターンを転写することができる。
【0055】なお、伝熱層8を形成する物質としては他
にも銅や銀等の熱伝導率の高い物質でも良い。このよう
な反射型マスク18では、X線反射膜2が形成されてい
る部分では反射されなかったX線が吸収され、開口部9
では伝熱層8がむき出しの状態になっているので、ほと
んどのX線が伝熱層8によって吸収される。この吸収さ
れたX線は、それぞれ熱に変化する。なお、発生する熱
量は吸収されるX線の量によって決まるので、上述の様
な反射型マスク18では、伝熱層8の方が単位面積あた
りの発生熱量は多くなる。
【0056】このようにして発生した熱は、X線反射膜
2よりも熱伝導率の高い伝熱層8を伝搬し、周辺部分2
bに広がっていく。そして、伝熱層8を通して伝搬して
きた熱を温度センサー5で計測し、温度センサー5で計
測された温度を基に、ペルチェ素子4の冷却量を制御す
ることで、X線反射鏡の温度を一定に保つことができ
る。また、伝熱層で発生した熱だけでなく、X線反射膜
2によって発生した熱も、熱伝導率が高い伝熱層8を伝
搬して行くので、伝熱層を冷却することで、効率よく全
体を冷却することができる。なお、この実施の形態で使
用される制御部は、本発明の第2の実施の形態で用いら
れた冷却手段制御部と同じものを用いている。
【0057】このように、本発明の第3の実施の形態に
おける露光装置では、反射型マスク18への露光時間が
長くなっても、反射型マスク18が変形することを防ぐ
ことができ、正確なパターンをウェハー10上に転写す
ることが可能な露光装置が得られる。ところで、本発明
に係る反射型マスクは、これだけに限られず、伝熱層8
を有さなくとも良い。その例を図7に示して説明する。
この図7に示す反射型マスクは、図6に示す反射型マス
クと異なる点は、X線反射鏡のX線反射膜2がX線反射
領域2a及び周辺部分2bの両方に連続的に成膜されて
おり、そして、X線反射膜2上に、所定のパターンから
成るX線吸収体11が形成されている。そして、冷却手
段であるペルチェ素子3bが、周辺部分2bに成膜され
たX線反射膜2に接触しており、X線反射膜2を伝搬し
てきた熱を吸収して、X線反射鏡を冷却するよう構成さ
れている。なお、更にX線反射領域2aの近傍の周辺部
分2bには、温度センサー5が配置されている。
【0058】ところで、この反射型マスク18のX線吸
収体11は、金で形成されており、X線を吸収する特性
を有するものである。従って、図7に示した反射型マス
ク18では、X線反射領域2a中に形成され、X線反射
膜2が露出している部分でX線を反射し、X線反射膜2
上に形成されたX線吸収体11ではX線が吸収されるた
め、これら2つの領域でコントラストが形成される。し
たがって、この反射マスク18を用いて、X線投影露光
によって、ウエハ上に反射型マスクに形成されたパター
ンを転写することができる。そして、X線吸収体11と
しては金の他に銅や銀等でも良い。
【0059】以上のとおり、本発明の各実施の形態にお
ける露光装置では、X線が照射されることにより発生す
る熱によって、X線反射鏡や反射型マスクが変形し、光
学系の光学特性が変化してしまうことを防ぐことができ
る。更に、今まではX線光学系の光学特性が変化してし
まうと、それを補正するために装置を止めて、装置の光
学系の調整を行ったり、放熱を待って露光を再開するよ
うなことが考えられていたが、本発明を採用することに
よりその必要が無くなり、スループットが向上する。
【0060】なお、本発明は上述した各実施の形態に用
いられる反射部材だけに限られない。例えば、X線反射
鏡においても、X線反射領域2a及び周辺部分2bの両
方に連続的に伝熱層を設けても良い。この場合、X線反
射膜2と基板1との間に伝熱層を設けることが好まし
い。また、冷却手段3についても、冷却用配管を通過す
る冷却水による冷却やペルチェ素子3bによる冷却以外
にも、冷却又は過冷却された物質をX線反射鏡の周辺部
分2bに吹き付けて、X線の反射部材を反射したX線の
光路にその物質が行かないように回収機構を設けたもの
でも良い。このように冷却する媒体がX線の光路に行か
なければ、X線の反射部材を冷却しながらでも、X線の
強度を低下させずに済む。
【0061】
【発明の効果】以上の通り、本発明によるX線反射鏡を
用いれば、周辺部分に設置された冷却手段によって、X
線照射による熱を効率よく冷却することができる。ま
た、X線反射膜の表面に設置される冷却手段は、その周
辺部分に設置されているので、光路にケラレがなく、か
つ効率よく照射により発生する熱を冷却でき、良好な光
学性能が発揮できるX線反射光学素子が得られる。
【0062】また、冷却量を制御することで、X線が照
射されることによって起こる温度変化や冷却手段の冷却
量が大きすぎて起こる温度変化によりX線反射鏡が変形
することが無いので、どのような条件下でも光学特性を
維持しながら運転できる露光装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】:本発明の第1の実施の形態を示す露光装置の
概略構成図である。
【図2】:本発明の第1の実施の形態である露光装置に
用いられた投影系19の概略構成図である。
【図3】:本発明の第1の実施の形態である露光装置に
用いられたX線反射鏡の概略構成図である。
【図4】:本発明の第2の実施の形態である露光装置に
用いられたX線反射鏡の概略構成図である。
【図5】:本発明の第2の実施の形態である露光装置に
用いられたX線反射鏡の変形例を示した図である。
【図6】:本発明の第3の実施の形態である露光装置に
用いられた反射型マスクの概略構成図である。
【図7】:本発明の第3の実施の形態である露光装置に
用いられた反射型マスクの変形例を示した図である
【符号の説明】
1・・・基板 2・・・X線反射膜 2a・・・X線反射領域 2b・・・周辺部分 3・・・冷却手段 3b・・ペルチェ素子 5・・・温度センサー 51・・・抵抗膜 6・・・絶縁膜 8・・・伝熱層 9・・・開口部 10・・・ウェハー 11・・・X線吸収体 12・・・ノズル 14・・・楕円鏡 15・・・放物面鏡 16・・・反射型フライアイ光学系 60a・・・第1の反射素子群 60b・・・第2の反射素子群 17・・・コンデンサミラー 18・・・反射型マスク 19・・・投影系 30、30a・・・冷却手段駆動部 300・・・温度調節機構 310・・・冷却手段制御部 311・・・電力供給部 312・・・温度センサー出力部 313・・・制御部 50b・・・真空チャンバー 50a・・・真空チャンバーの窓 90・・・レーザ光源 91・・・集光光学系
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 17/00 G02B 7/18 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線又は極紫外線を反射する反射光学素
    子において、 反射領域より広い面積に渡って反射膜を形成することが
    出来る基板と、 前記基板上に反射領域と前記反射領域以外とに成膜され
    た前記反射膜と、 前記反射領域以外に成膜された前記反射膜上に設けら
    れ、前記反射膜を冷却する冷却手段とを備えたことを特
    徴とする反射光学素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の反射光学素子におい
    て、前記基板と前記反射膜との間に、前記基板または前
    記反射膜よりも熱伝導率の高い物質から成る伝熱層が設
    けられていることを特徴とする反射光学素子。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の反射光学素子におい
    て、前記反射膜には、所定のパターンから成る前記反射
    膜が形成されていない開口部が形成されていることを特
    徴とする反射光学素子。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の反射光学素子におい
    て、前記反射膜上には、所定のパターンから成るX線又
    は極紫外線を吸収する吸収体が形成されていることを特
    徴とする反射光学素子。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の反射光学素子におい
    て、更に、前記反射光学素子の温度を計測するために、
    前記反射領域以外に形成された反射膜上に設けられた温
    度計測手段と、 前記温度計測手段によって計測された温度が所定の範囲
    になるように前記冷却手段を制御する制御手段とを備え
    たことを特徴とした反射光学素子。
  6. 【請求項6】 X線又は極紫外線を用い、複数の反射鏡
    によりマスクに形成されたパターンをウェハー上に転写
    する露光装置において、 前記反射鏡は、反射領域より広い面積に渡って反射膜を
    形成することが出来る基板と、前記基板上に前記反射領
    域と前記反射領域以外とにわたって成膜された前記反射
    膜とからなり、更に前記反射領域以外に成膜された前記
    反射膜上に設けられ、前記反射膜を冷却する冷却手段
    と、 前記反射鏡の温度を計測する温度計測手段と、 前記温度計測手段で得られた情報を元に冷却手段を制御
    する制御手段とを備えたことを特徴とする露光装置。
  7. 【請求項7】 X線又は極紫外線を放射する光源と、少
    なくとも一枚以上の多層膜反射鏡からなり、ウェハー上
    に投影するパターンが形成され、マスクを照明する照明
    光学系と、少なくとも一枚以上の多層膜反射鏡からな
    り、前記マスクからのX線をウェハー上に投影する投影
    光学系とを有した露光装置において、 前記投影光学系を形成する多層膜反射鏡のうち少なくと
    も一枚の多層膜反射鏡は、反射領域より広い面積に渡っ
    て反射膜を形成することが出来る基板と、前記基板上に
    前記反射領域と前記反射領域以外とに成膜された反射膜
    とを有し、 更に、前記反射領域以外に成膜された反射膜上に設けら
    れた冷却手段及び温度計測手段と、 前記温度計測手段からの情報に基づいて前記冷却手段を
    制御する制御手段を有したことを特徴とする露光装置。
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