JP2001011172A - オリゴアルキルオキシラン誘導体、その製造方法、誘導体からなる保湿剤、化粧料および洗浄剤組成物 - Google Patents

オリゴアルキルオキシラン誘導体、その製造方法、誘導体からなる保湿剤、化粧料および洗浄剤組成物

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JP2001011172A JP11182422A JP18242299A JP2001011172A JP 2001011172 A JP2001011172 A JP 2001011172A JP 11182422 A JP11182422 A JP 11182422A JP 18242299 A JP18242299 A JP 18242299A JP 2001011172 A JP2001011172 A JP 2001011172A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保湿性に優れ、しかもベタツキ感が無く、油
性感も適度であり、かつ経時的臭気変化が少なく、この
ため保湿剤として好適に使用できるオリゴアルキルオキ
シラン誘導体を提供する。 【解決手段】式(1)で示される多分散度が1.04以
下であり、かつ50%水溶液の曇り点が40〜90℃、
かつ不飽和度が0.03以下であるオリゴアルキルオキ
シラン誘導体、およびこれからなる保湿剤。 【化1】 (ただし、AOは−OCH2CH(CH3)−基または−
OCH2CH(CH2CH 3)−基であり、EOは−OC
2CH2−基であり、AOとEOはランダム状に付加し
ていてもブロック状に付加していても良い。l,m,n
およびoはAOの平均付加モル数で、a,b,cおよび
dはEOの平均付加モル数であり、1≦l,m,n,o
≦4、0≦a,b,c,d≦3、5≦l+m+n+o≦
12、0≦a+b+c+d≦4を満足する数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジグリセリンにア
ルキルオキシランが付加したオリゴアルキルオキシラン
誘導体、その製造方法および用途に関し、さらに詳しく
は分子量分布が狭く、水溶液の曇り点が一定の範囲にあ
り、不飽和度の少ないオリゴアルキルオキシラン誘導
体,その製造方法,前記誘導体からなるベタツキ感がな
く経時的な臭気の発生の無い保湿剤、ならびにその保湿
剤を含有する化粧料および洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、乾燥皮膚やアトピーの問題から保
湿剤を配合した化粧料や洗浄剤や化粧石鹸が増えてい
る。これらに使用される保湿剤としては1,3−ブタン
ジオールや特開平10−167948号公報などに示さ
れているようなポリエチレングリコールジアルキルエー
テルなどがあるが、多価アルコールまたはポリエチレン
グリコールジアルキルエーテルを多量に用いるとベタツ
キ感が残るという問題点がある。
【0003】この問題を改善するため、現在では、官能
基数が3以上の多価アルコールにオキシラン、メチルオ
キシラン等のオキシラン類を1〜50モル程度付加した
アルキルオキシラン誘導体を使用するのが一般的であ
る。官能基数が3以上の多価アルコールにアルキルオキ
シランが付加したアルキルオキシラン誘導体は、アルキ
ルオキシランの付加モル数を変更することにより、親水
性と親油性のバランスを変更でき、これにより使用感を
任意に変更できるのでグリセリンなどのメチルオキシラ
ン付加物などが化粧品用保湿剤成分として使用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、官能基
数が3以上の多価アルコールのアルキルオキシラン誘導
体であっても、ベタツキ感が完全に無いというわけでは
なく、多量に使用すると多価アルコールを使用した場合
と同様にベタツキが発生する。また油性感が原料のロッ
トによりバラツクため、安定した配合系を組むことが出
来ないという問題点もある。その上、経時的に臭気を発
生しやすいという問題もあり、特開平10−87983
号公報では多価アルコールアルキレンオキサイド付加物
に抗酸化剤を添加する品質改良法が示されている。多価
アルコールのアルキルオキシラン誘導体からなる保湿剤
は、その有用性にも関わらずこれらの問題点のため、そ
の使用が制限されており、その改良が強く望まれている
のが現状である。
【0005】本発明者らは、ベタツキの原因物質を探る
べく、市販されている官能基数が3以上の多価アルコー
ルのアルキルオキシラン誘導体を解析したところ、アル
キルオキシランの付加モル数には分布があり、特に平均
付加モル数が1〜15モル程度の誘導体は未反応多価ア
ルコールが1〜30%残存しており、しかも系中の水分
子にアルキルオキシランが付加した2官能のアルキルオ
キシラン誘導体も副生しており、分子量分布も広いこと
が判明した。このような未反応多価アルコールや2官能
の化合物および高付加モル数の化合物は、多価アルコー
ルを単独使用した場合と同じようにベタツキ感の原因と
なる。また、分子量分布があまりに広いと製品の親水性
と親油性のバランスを崩すため、保湿剤に必要な適度な
油性感を損なうことになる。
【0006】さらに、多官能アルキルオキシラン誘導体
についてその臭気の原因を解析したところ、アルキルオ
キシラン誘導体、特にメチルオキシラン誘導体の市販品
には、付加反応時に副生した末端がプロペニル基やアリ
ル基となった不飽和化合物が含まれており(五藤芳和,
高分子論文集,vol50,No.2,pp.121−
126,1993)、これらの化合物が経時的に分解し
てプロピオンアルデヒドとなり、臭気の主原因となって
いることが判明した。
【0007】従来、分子量1,000以上の高分子量の
アルキルオキシラン誘導体においては不純物の検討がな
されたことはあるが(五藤芳和,日本化学会誌,199
3,(9),1085〜1090)、保湿剤として有用
である低付加モル数のアルキルオキシラン誘導体におい
ては、その中に含まれている不純物について調査された
ことはなく、このためベタツキ感や臭気および油性感に
ついて不純物の観点から配慮したものは無かった。
【0008】本発明の課題は、保湿性に優れ、しかもベ
タツキ感が無く、油性感も適度であり、かつ経時的臭気
変化が少なく、このため保湿剤として好適に使用できる
オリゴアルキルオキシラン誘導体,その製造方法,この
誘導体からなるベタツキ感が無く経時的な臭気発生の無
い保湿剤,ならびにその保湿剤を含有する化粧料および
洗浄剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは好適に使用
できる保湿剤を得るべく鋭意検討した結果、ジグリセリ
ンを出発物質としてアルキルオキシランを特定モル数付
加したアルキルオキシラン誘導体であって、分子量分布
が均一で、かつ50%水溶液の曇り点が一定の範囲にあ
り、かつ不飽和度が小さいアルキルオキシラン誘導体
は、保湿性に優れ、しかもベタツキが無く、油性感も適
度であり、経時的臭気変化が少なく、このため保湿剤と
して好適に使用できることを見出し、本発明に到達し
た。
【0010】すなわち、本発明は次のアルキルオキシラ
ン誘導体、その製造方法、この誘導体からなる保湿剤、
ならびにその保湿剤を含有する化粧料および洗浄料であ
る。 (1) 式(1)で示される多分散度が1.040以下
であり、かつ50重量%水溶液の曇り点が40〜90
℃、かつ不飽和度が0.03以下であるオリゴアルキル
オキシラン誘導体。
【0011】
【化2】
【0012】(ただし、AOは−OCH2CH(CH3
−基または−OCH2CH(CH2CH 3)−基であり、
EOは−OCH2CH2−基であり、AOとEOはランダ
ム状に付加していてもブロック状に付加していても良
い。l,m,nおよびoはオキシプロピレン基またはオ
キシブチレン基の平均付加モル数で、a,b,cおよび
dはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、1≦
l,m,n,o≦4、0≦a,b,c,d≦3、5≦l
+m+n+o≦12、0≦a+b+c+d≦4を満足す
る数である。) (2) ジグリセリン1モルに対して、式(2)で示さ
れるアルコラート触媒を0.005〜0.1モルの割合
で添加し、減圧下に脱アルコール処理を行った後、アル
キルオキシランまたはオキシランを80〜110℃で付
加反応させることを特徴とする上記(1)記載のオリゴ
アルキルオキシラン誘導体の製造方法。 ROX (2) (ただし、Rは炭素数1〜4の直鎖または分岐の炭化水
素基、Xはカリウムまたはナトリウムである) (3) ジグリセリン1モルに対して、式(2)で示さ
れるアルコラート触媒を0.005〜0.1モルの割合
で添加し、減圧下に脱アルコール処理を行った後、アル
キルオキシランまたはオキシランを80〜110℃で付
加反応させ、その後抗酸化剤の存在下に、反応液をpH
3以下に調整した後、アルカリ土類金属酸化物またはア
ルカリ土類金属水酸化物を含有する酸吸着剤で処理する
ことを特徴とする上記(1)記載のオリゴアルキルオキ
シラン誘導体の製造方法。 ROX (2) (ただし、Rは炭素数1〜4の直鎖または分岐の炭化水
素基、Xはカリウムまたはナトリウムである) (4) 上記(1)記載のオリゴアルキルオキシラン誘
導体からなる保湿剤。 (5) 上記(1)記載のオリゴアルキルオキシラン誘
導体を2〜40%含有することを特徴とする化粧料。 (6) 上記(1)記載のオリゴアルキルオキシラン誘
導体を2〜40%含有することを特徴とする洗浄剤。
【0013】
【発明の実施の形態】前記式(1)において、l,m,
nおよびoはそれぞれ1〜4、好ましくは1〜3であ
る。l,m,nおよびoがそれぞれ1〜4と限定される
のは、グリセリンの各水酸基1個に対して最低1モルは
アルキルオキシランが付加していなくては使用時にベタ
ツキ感が発生し、4モルを越えると油性感が強くなりす
ぎるので好ましくないためである。さらに全体のアルキ
ルオキシランの付加モル数であるl+m+n+oは5〜
12、好ましくは5〜10である。l+m+n+oが5
〜12と限定されるのは全体の付加モル数が5モルより
小さいと水溶性が強すぎてしっとり感を得ることが難し
く、12モルを越えると逆に親油性が強くなりすぎて使
用感が油に近くなり十分なしっとり感を得ることが出来
なくなるので好ましくないためである。
【0014】前記式(1)において、a,b,cおよび
dはそれぞれ0〜3、好ましくは0〜2である。a,
b,cおよびdが0の場合オキシエチレン鎖は導入され
ないが、オキシエチレン鎖は親水性と親油性のバランス
を調整するために必要に応じて導入することができる。
オキシエチレン鎖の全体の付加モル数であるa+b+c
+dが4より多いと親水性が強くなりすぎて好ましくな
い。
【0015】前記式(1)で示される本発明のオリゴア
ルキルオキシラン誘導体は多分散度が1.04以下、好
ましくは1.03以下である。多分散度は分子量分布を
示す指標であり、1に近ければ近い程分子量分布が狭
く、均一な化合物であることを示している。オリゴアル
キルオキシラン誘導体中に未反応の原料ジグリセリンが
残存していたり、不均一な付加反応により分子量分布が
広い場合は、多分散度が大きくなる。実際多分散度が
1.04を越える場合は使用時のベタツキ感が発生し好
ましくない。
【0016】多分散度は、一般的にゲルパーミュエーシ
ョンクロマトグラフィ(以下GPCという)の溶出パラ
メーターとして得られるものであり、測定装置、カラ
ム、展開溶剤等によって大きく変化することがしられて
いるが、本明細書で記されている多分散度は、重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の除で求めら
れ、Mw/Mnで示される。具体的には、GPCシステ
ムとしてSHODEX GPC SYSTEM−11
(昭和電工(株)製、商標)、示差屈折計としてSHO
DEX RI−71(昭和電工(株)製、商標)、GP
CカラムとしてSHODEX KF804L(φ8mm
×300mm、昭和電工(株)製、商標)を3本直列に
連結し、カラム恒温槽温度40℃、展開溶剤としてテト
ラヒドロフラン(THF)を1ml/minの流速で流
し、サンプルの0.1%THF溶液を0.1ml注入
し、溶出曲線をBORWIN GPC計算プログラムで
解析し、多分散度を得ることができる。
【0017】前記式(1)で示される本発明のオリゴア
ルキルオキシラン誘導体は、この誘導体の50重量%水
溶液を用いて測定した曇り点が40〜90℃、好ましく
は60〜80℃である。曇り点は、オリゴアルキルオキ
シラン誘導体の50重量%水溶液を一度加温し、濁らせ
て、この濁りが見られる50重量%水溶液を徐々に冷却
していき、濁りが消失する温度として求められる。な
お、水溶液の濁りが消失する温度は、水溶液が透明にな
ったのを目視で確認する。
【0018】一般的に、オリゴアルキルオキシラン誘導
体ではアルキルオキシランの付加モル数が多くなるに伴
って水酸基濃度が下がるため親油性が強くなるが、保湿
剤としては親水性が強すぎても親油性が強すぎても好ま
しくない。この親水性と親油性のバランスは感覚の問題
であるため、化合物中に含まれる不純物の量などによっ
て変化しやすく数値化しにくいものであるが、本発明者
らが鋭意検討した結果、オリゴアルキルオキシラン誘導
体の50重量%水溶液の曇り点が40〜90℃の範囲の
ものが保湿剤として親水性と親油性のバランスが好適な
ものであることを突き止めた。すなわち、曇り点が40
℃より小さいものは親油性が強すぎるためベタツキ感を
伴う油としての感触しかなく、曇点が90℃より大きい
と親水性が強くなりすぎてしっとり感を得ることが難し
くなる。曇り点がこの範囲であれば保湿剤として十分に
使用できるが、さらに十分なしっとり感を得るために
は、曇点が60〜80℃の範囲にある方が好ましい。
【0019】前記式(1)で示されるオリゴアルキルオ
キシラン誘導体はアルキルオキシランの付加モル数が少
いと分子構造中の水酸基の割合が高くなって曇り点は高
くなり、アルキルオキシランの付加モル数が多くなり分
子構造中の水酸基の割合が低くなると曇り点は低くな
る。また、オキシエチレン鎖は親水性基であるため、オ
キシランの付加モル数が多くなると曇点は高くなる。従
って、曇り点はアルキルオキシランの種類および付加モ
ル数などを選択することにより調整することができる。
【0020】前記式(1)で示される本発明のオリゴア
ルキルオキシラン誘導体は、不飽和度が0.03以下、
好ましくは0.02以下である。不飽和度はアルキルオ
キシラン誘導体中に含まれているアリル基またはプロペ
ニル基等の不飽和結合を有する基の含有量をあらわす指
標であり、JIS K 1557 6.7により求めら
れるものである。
【0021】不飽和度が大きいことは、オリゴアルキル
オキシラン誘導体中に、不純物としてアリル基およびプ
ロペニル基等の不飽和結合を有する化合物が多く含まれ
ていることを示している。アリル基またはプロペニル基
を有する不純物は、経時的に分解してアリルアルコール
やプロピオンアルデヒドとなるので、このような不純物
が経時的臭気悪化の主原因となる。そのため、不飽和度
が小さければ小さいほど経時的臭気変化は良好であり、
不飽和度が0.03を越えると経時的臭気変化が大きく
なり、化粧品や洗浄剤として好ましくなくなる。
【0022】本発明のオリゴアルキルオキシラン誘導体
は保湿性に優れ、しかも分子量分布が均一であるのでベ
タツキ感が無く、油性感も適度であり、かつ経時的臭気
変化が少ない。このため、本発明のオリゴアルキルオキ
シラン誘導体は、極めて良好な保湿剤として利用するこ
とができる。
【0023】本発明の保湿剤は、前記本発明のオリゴア
ルキルオキシラン誘導体からなるものであり、前記オリ
ゴアルキルオキシラン誘導体だけからなっていても、通
常保湿剤に配合される公知の成分が他の成分として含ま
れていても良い。本発明の保湿剤は、具体的には化粧料
や洗浄剤などに保湿剤として配合して利用することがで
きる。
【0024】本発明の化粧料は、前記本発明のオリゴア
ルキルオキシラン誘導体(すなわち本発明の保湿剤)を
2〜40重量%、好ましくは5〜20重量%含む化粧料
である。本発明の化粧料は、前記本発明のオリゴアルキ
ルオキシラン誘導体を上記の量で含有しているので、良
好なしっとり感を得ることができる。オリゴアルキルオ
キシラン誘導体の配合量が2重量%未満では保湿性が十
分に発揮できずしっとり感が不足するため好ましくな
く、配合量が40重量%を越えるとしっとり感や保湿性
能としては特に問題はないが、他の化粧料成分の配合量
が低下するので、化粧品としての機能が十分に発揮でき
なくなるので現実的ではない。好適な配合量の範囲は5
〜20重量%である。
【0025】本発明の化粧料の具体的なものとしては、
化粧水、乳液、クレンジングクリーム、ヘアトリートメ
ントローション、ヘアスタイリングフォーム、ヘアスタ
イリングジェル、日焼け止めローション、日焼け止めク
リーム、ファンデーション、口紅、コールドクリーム、
ハンドクリーム、パック、皮膚洗浄剤、柔軟化化粧料、
栄養化化粧料、美白化粧料、しわ改善化粧料、老化防止
化粧料、洗浄料化粧料、リンス、トリートメント、整髪
剤、養毛剤、マスカラ、アイシャドーなどが上げられ
る。
【0026】本発明の化粧料に含まれる前記オリゴアル
キルオキシラン誘導体以外の成分は特に限定されず、通
常化粧料に配合される公知の他の化粧料成分が配合でき
る。他の化粧料成分の具体的なものとしては、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、テトラデシルアル
コール、オクタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコ
ール、オクタデセニルアルコール、ヘキシルドデシルア
ルコール、グリセリン、ソルビトール等のアルコール;
流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素;
ビーズワックス、オリーブ、地ろう、カルナウバろう、
ラノリン、鯨ろう等の植物性油脂、動物性油脂またはろ
う;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、グリセ
リンモノステアリン酸エステル、グリセリンジステアリ
ン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、イ
ソプロピルミリスチン酸エステル、イソプロピルステア
リン酸エステル、ブチルステアリン酸エステル等の脂肪
酸またはそのエステル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
アルキレングリコール等のポリエーテル;ポリエーテル
変性シリコーン、グリセリルエーテル変性シリコーン、
ポリエーテルアルキル変性シリコーン、等のシリコーン
油用乳化剤;メチルセルロース、エチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、寒天、ゼ
ラチン等の増粘剤;界面活性剤、薬効成分、乳化安定
剤、キレート剤、pH調整剤、顔料、着色料、色素、香
料、防腐剤、水などがあげられる。
【0027】本発明の洗浄剤は、前記本発明のオリゴア
ルキルオキシラン誘導体(すなわち本発明の保湿剤)を
2〜40重量%、好ましくは5〜20重量%含む洗浄剤
である。本発明の洗浄剤は、前記本発明のオリゴアルキ
ルオキシラン誘導体を上記の量で含有しているので、良
好なしっとり感を得ることができる。オリゴアルキルオ
キシラン誘導体の配合量が2重量%未満では保湿性が十
分に発揮できずしっとり感が不足するため好ましくな
く、配合量が40重量%を越えるとしっとり感や保湿性
能としては特に問題はないが、他の洗浄剤成分の配合量
が低下するので、洗浄剤としての機能が十分に発揮でき
なくなるので現実的ではない。好適な配合量の範囲は5
〜20重量%である。本発明の洗浄剤の具体的なものと
しては、ボデイーソープ、シャンプー、クレンジングロ
ーションなどがあげられる。
【0028】本発明の洗浄剤に含まれる前記オリゴアル
キルオキシラン誘導体以外の成分は特に限定されず、通
常洗浄剤に配合される公知の他の化粧料成分が配合でき
る。他の洗浄剤成分の具体的なものとしては、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、テトラデシルアル
コール、オクタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコ
ール、オクタデセニルアルコール、ヘキシルドデシルア
ルコール、グリセリン、ソルビトール等のアルコール;
流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素;
ビーズワックス、オリーブ、地ろう、カルナウバろう、
ラノリン、鯨ろう等の植物性油脂、動物性油脂またはろ
う;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、グリセ
リンモノステアリン酸エステル、グリセリンジステアリ
ン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、イ
ソプロピルミリスチン酸エステル、イソプロピルステア
リン酸エステル、ブチルステアリン酸エステル等の脂肪
酸またはそのエステル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
アルキレングリコール等のポリエーテル;ポリエーテル
変性シリコーン、グリセリルエーテル変性シリコーン、
ポリエーテルアルキル変性シリコーン、等のシリコーン
油用乳化剤;メチルセルロース、エチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、寒天、ゼ
ラチン等の増粘剤;界面活性剤、薬効成分、乳化安定
剤、キレート剤、pH調整剤、顔料、着色料、色素、香
料、防腐剤、水などがあげられる。
【0029】本発明のオリゴアルキルオキシラン誘導体
は、たとえば以下の製造方法で簡便に得ることができ
る。 1)反応系中のジグリセリン1モルに対して前記式
(2)で示されるアルコラート触媒を0.005〜0.
1モル、好ましくは0.008〜0.07モルの割合で
添加し、減圧下に脱アルコール処理を行った後、アルキ
ルオキシランまたはオキシランを80〜110℃で付加
反応させる方法。 2)反応系中のジグリセリン1モルに対して前記式
(2)で示されるアルコラート触媒を0.005〜0.
1モル、好ましくは0.008〜0.07モルの割合で
接触させ、減圧下に脱アルコール処理を行った後、アル
キルオキシランまたはオキシランを80〜110℃で付
加反応させ、その後、抗酸化剤の存在下または非存在下
に、反応液をpH3以下、好ましくはpH2〜3に調整
した後、アルカリ土類金属酸化物またはアルカリ土類金
属水酸化物を含有する酸吸着剤で処理する方法。
【0030】前記式(2)で示されるアルコラート触媒
の具体的なものとしては、ナトリウムメトキシド、ナト
リウムターシャリーブトキシド、カリウムメトキシド、
カリウムターシャリーブトキシドなどアルカリ金属のア
ルコラートがあげられる。これらのアルコラート触媒
は、ハンドリングをよくするため、炭素数1〜4のアル
コール希釈溶液として使用することもできる。
【0031】本発明の製造方法においてアルコラート触
媒の使用量が前記下限値未満であると十分な触媒活性が
得られず、反応が起こりにくくなり反応が長時間になる
ので好ましくなく、また前記上限値を越えると脱アルコ
ール時にジグリセリンの水酸基が十分にアルコラートに
変換されず、アルコラート触媒にオキシランまたはアル
キルオキシランが付加した副生物が発生しやすくなるの
で好ましくない。
【0032】ジグリセリンとアルコラート触媒の添加方
法は特に限定されず、ジグリセリンとアルコラート触媒
とを反応器中で混合するなどの方法が採用できる。本発
明の製造方法では、ジグリセリンとアルコラート触媒を
添加させたのち、減圧下に脱アルコール処理を行う。脱
アルコール処理をすることにより、アルコラート触媒か
ら生成したアルコール(すなわちROH、ここでRは前
記式(2)のRである)が除去される。ジグリセリン以
外のアルコールは不純物の原因となるので、反応系に残
留しないように、できるだけ完全に除去するのが好まし
い。
【0033】脱アルコール処理は、窒素等の不活性ガス
気流下で、50〜100℃、好ましくは70〜100℃
の温度で、100mmHg以下、好ましくは50mmH
g以下の減圧下で、0.1〜5時間、好ましくは0.5
〜2時間行うのが望ましい。本発明の製造方法では、ア
ルコラート触媒の使用量が少ないため、上記のような比
較的穏和な条件下で、ジグリセリンの水酸基を完全にア
ルコラートとすることができる。
【0034】脱アルコール処理した後は、反応系にアル
キルオキシランまたはオキシランを添加し、アルコラー
ト化されたジグリセリンと反応させる。アルキルオキシ
ランの具体的なものとしては、メチルオキシラン、エチ
ルオキシランなどがあげられる。反応温度は80〜11
0℃、好ましくは90〜110℃である。また反応時間
は1〜20時間、好ましくは2〜15時間、圧力は0.
3〜10kgf/cm 2(ゲージ圧)とするのが望まし
い。反応温度が110℃を超えるとプロペニル基または
アリル基を持った不飽和化合物が多く副生し、また80
℃未満の場合付加反応自体が起こりにくくなるので好ま
しくない。
【0035】上記のような方法により、アルコラート触
媒由来の副生物をほとんど生成させることなく、不純物
の含有量が少ない高純度の本発明のオリゴアルキルオキ
シラン誘導体を簡便に製造することができるが、引き続
いて前記2)の方法で記載した精製を行って不純物をほ
ぼ完全に除去することができ、より経時的な臭気発生の
少ないオリゴアルキルオキシラン誘導体を製造すること
ができる。
【0036】前記2)の製造方法では、後処理として精
製工程を設け、反応中に若干副生する不飽和化合物を一
度酸処理することにより不飽和基を切断することを特徴
にしている。すなわち、前記反応後、抗酸化剤の存在下
または非存在下に、反応液をpH3以下に調整した後、
アルカリ土類金属酸化物またはアルカリ土類金属水酸化
物を含有する酸吸着剤で処理する。
【0037】前記1)の製造方法では、反応中にアリル
基が副生した場合、このアリル基は比較的速やかにプロ
ペニル基に移行するが、このプロペニル基は不純物とし
て残留する。そこで、前記2)の製造方法において、反
応液をpH3以下に調整することにより、プロペニル基
を切断する。プロペニル基は、pHが3以下の条件下で
は速やかに切断され、水酸基を持つ化合物とプロピオン
アルデヒドとに分かれる。そして分かれたアルデヒド基
を吸着剤および減圧下の処理によって除去する。これに
より、不純物がほぼ完全に除去され、高純度のオリゴア
ルキルオキシラン誘導体を得ることができる。
【0038】このとき使用する酸としては、反応液のp
Hを3以下に下げることが可能であれば、種々のものが
使用できる。具体的なものとしては、塩酸またはリン
酸、あるいはこれらの水希釈品などがあげられる。
【0039】酸性条件下で処理する前に、抗酸化剤を系
中に添加することが肝要である。使用できる抗酸化剤
は、抗酸化作用を有する化合物であれば水溶性のもので
も油溶性のものでもよく、特に限定されるものではな
い。抗酸化剤の具体的なものとしては、BHT(2,6
−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)、ブチルヒ
ドロキシアニソール、パラヒドロキシアニソール、α−
トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロ
ール、δ−トコフェロール、酢酸トコフェロール、天然
ビタミンE、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウ
ム、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコ
ルビル、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、
オルトトリルビグアナイド、チオジプロピオン酸ジラウ
リル、茶抽出物、ローズマリー抽出物などがあげられ
る。これらの中ではBHTが好ましい。抗酸化剤は1種
または2種以上を使用することができる。
【0040】添加する抗酸化剤の量は、酸処理中のポリ
アルキレングリコール鎖の酸化劣化を防止することがで
きる量であればよく、特に限定はされないが、通常オリ
ゴアルキルオキシラン誘導体に対して、重量基準で30
〜500ppm、好ましくは50〜200ppmとする
のが望ましい。上記上限値を超えて添加してもよいが、
多すぎるとコスト的に不利になるので実用的でない。
【0041】本発明の使用方法で使用する酸吸着剤は、
アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、
これらの混合物、またはこれらを含むものである。酸吸
着剤の具体的なものとしては、酸化マグネシウム、酸化
カルシウム、酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸
化カルシウム、水酸化バリウム及びこれらの混合物が例
示される。これらの化合物を含有する市販品を使用する
こともでき、例えばキョーワード100、キョーワード
300、キョーワード500,キョーワード600,キ
ョーワード1000、キョーワード2000(協和化学
工業(株)製、商標)、トミックスAD100、トミッ
クスAD300、トミックスAD500、トミックスA
D600、トミックスAD800(富田製薬(株)製、
商標)などを例示することができる。
【0042】これらの吸着剤の添加時期は、反応系のp
Hを3以下に調整した後であって濾過工程前までであれ
ばいつでも良い。具体的には、pH調整処理工程終了
後、直ちに酸吸着剤を添加して脱水後濾過して目的物を
得る方法;pH調整処理工程後、いったん脱水処理を行
った後、酸吸着剤を添加して再び減圧処理を行ってから
濾過して目的物を得る方法などがあげられる。
【0043】添加する吸着剤の量としては、切断により
副生したアルデヒド類および過剰の酸を吸着できる量で
あればよく、特に限定されないが、多すぎると濾過性が
悪くなり、少なすぎると十分にpHを中性域に戻すこと
が出来なくなるので、反応液中の含有量として0.1〜
3重量%が適量である。好ましい範囲としては0.5〜
2重量%である。
【0044】上記のようにして酸吸着剤による処理を行
うことにより、反応液のpHは6〜8に戻る。上記のよ
うに精製処理を行うことにより、不純物をほぼ完全に除
去することができ、より高純度のオリゴアルキルオキシ
ラン誘導体を得ることができる。
【0045】なお、本発明のオリゴアルキルオキシラン
誘導体は、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム等の
アルカリ金属水酸化物などのアルカリ触媒存在下に、ジ
グリセリンにオキシランまたはアルキルオキシランを付
加重合させて製造することもできるが、上記のような水
酸基を持つ化合物をアルカリ触媒として用いた場合、触
媒中の水酸基にもアルキルオキシランが付加するため、
2官能のアルキルオキシラン誘導体が多量に副生する。
これらの副生物はベタツキの原因になるため、保湿剤と
して使用する場合には、精製して副生物を除去した後使
用するのが好ましい。このため製造方法としては、前記
1)または2)の方法が好ましい。
【0046】また副生物である2官能アルキルオキシラ
ン誘導体の生成を防止するため、触媒とジグリセリンを
混合した後、系中を加熱条件下で減圧処理して水分を除
去する方法も考えられるが、アルカリ触媒が水酸基を持
つ化合物である場合、通常工業的に使用できる温度範囲
および減圧条件下ではグリセリンの水酸基を十分にアル
コラートに変換することができないため、残存する触媒
由来の水酸基にアルキルオキシランが付加した2官能の
誘導体が副生する。これらの副生物はベタツキの原因に
なるため、保湿剤として使用する場合には、精製して副
生物を除去した後使用するのが好ましい。このため製造
方法としては、前記1)または2)の方法が好ましい。
【0047】精製方法としては、クロマトグラフィー等
の公知の方法が採用でき、例えばアルカリ触媒を用いて
合成したオリゴアルキルオキシラン誘導体から分取液体
クロマトグラフィー等の精製手段により、未反応ジグリ
セリンまたは水分子にアルキルオキシランが結合した2
官能アルキルオキシラン誘導体または反応中に副生した
末端に不飽和基を持つ誘導体を除去することができる。
【0048】
【発明の効果】本発明のオリゴアルキルオキシラン誘導
体は保湿性に優れ、しかも分子量分布が均一であるので
ベタツキ感が無く、油性感も適度であり、かつ経時的臭
気変化が少なく、このため保湿剤として好適に使用でき
る。
【0049】本発明のオリゴアルキルオキシラン誘導体
の製造方法は、ジグリセリンに対して特定のアルコラー
ト触媒を特定量接触させ、減圧下に脱アルコール処理を
行った後、アルキルオキシランまたはオキシランと反応
させているので、不純物の少ない高純度のオリゴアルキ
ルオキシラン誘導体を容易に効率よく、しかも低コスト
で製造することができる。本発明の製造方法で製造され
るオリゴアルキルオキシラン誘導体は、不飽和基を含む
不純物をほとんど含んでいないので、経時的臭気変化が
少ない。さらに後処理として、抗酸化剤の存在下に反応
液をpH3以下に調整した後、酸吸着剤で処理すること
により、より不純物の少ないオリゴアルキルオキシラン
誘導体を容易に効率よく、しかも低コストで製造するこ
とができる。
【0050】本発明の保湿剤は、上記オリゴアルキルオ
キシラン誘導体からなっているので、保湿性に優れ、ベ
タツキ感が無く、油性感も適度であり、かつ経時臭気変
化が少なく、このため化粧料や洗浄剤に好適に配合でき
る。本発明の化粧料は、上記オリゴアルキルオキシラン
誘導体を特定量含有しているので、保湿性に優れ、ベタ
ツキ感が無く、油性感も適度であり、かつ経時臭気変化
が少ない。
【0051】
【実施例】以下に実施例および比較例により本発明を詳
細に説明する。各実施例において、物性は次の方法で測
定した。 《多分散度》GPCシステムとしてSHODEX GP
C SYSTEM−11(昭和電工(株)製、商標)、
示差屈折計としてSHODEX RI−71(昭和電工
(株)製、商標)、GPCカラムとしてSHODEX
KF804L(φ8mm×300mm、昭和電工(株)
製、商標)を三本直列に連結し、カラム恒温槽温度40
℃、展開溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を1
ml/minの流速で流し、サンプルの0.1ml注入
し、溶出曲線を日本分光社製のBORWINGPC計算
プログラムで解析し、多分散度を得た。
【0052】《曇り点》オリゴアルキルオキシラン誘導
体の50重量%水溶液を、温度計と共に試験管に入れ
る。この水溶液を、濁りを生じる温度より2〜3℃高い
温度まで温度計でよく撹拌しながら加温し,その後冷却
して水溶液が透明になった時の温度を測定する。 《不飽和度》JIS K 1557 6.7により求め
た。
【0053】実施例1 窒素吹き込み管,注入管,攪拌器,温度計を取り付けた
5リットルオートクレーブに、ジグリセリン830g
(5モル)およびポタジウムターシャリブチラート2
2.4g(0.2モル→グリセリンに対して4モル%)
をとり、窒素ガスを吹き込みながら、90±5℃で、5
0mmHg以下の真空条件で撹拌しながら1時間脱アル
コール処理をおこなった。ついで反応系内を窒素ガスで
1.0kg/cm2に加圧して、メチルオキシラン27
43.4g(47.3モル)を圧力が3.5kg/cm
2以下になるようにコントロールしながら100±5℃
で徐々に圧入した。全量圧入後、さらに3時間同温度で
撹拌を続けた。ついで温度を80±5℃に下げ、窒素ガ
スを吹き込みながら100mmHg以下の減圧条件下で
1時間処理し、残存する未反応メチルオキシランを除去
した。ついで窒素ガスで系内を常圧に戻し全量を5リッ
トル4つ口フラスコに移した。得られた反応液は352
5gであった。
【0054】上記4つ口フラスコに撹拌機・窒素吹き込
み管・温度計および真空ジョイントを取り付け、85%
燐酸を用いてpHを2.5に調整した。窒素ガスを吹き
込みながら、温度を60±2℃に保持して1時間撹拌し
た。ついで、次に酸吸着剤であるキョーワード1000
(協和化学工業(株)製、商標)55.1g(反応液に
対して2重量%)を加え、温度を100±5℃に上げ、
窒素ガスを吹き込みながら真空を取り始め、真空度が5
0mmHg以下になってからさらに2時間脱水を続け
た。減圧濾過により副生した塩および吸着剤を除去し
て、3,441gのオリゴアルキルオキシラン誘導体を
得た(pH6.5)。得られたオリゴアルキルオキシラ
ン誘導体のゲルパーミュエーションクロマトグラフィ
(GPC)のチャートを図1に示す。
【0055】得られた化合物の多分散度は1.022で
あり、水酸基価は319.2であり、不飽和度は0.0
1であった。また50%水溶液の曇点は、72.9℃で
あった。水酸基価より求めた分子量は703.0であっ
た。これよりメチルオキランの付加モル数を求めると、
メチルオキシランは全部で9.3モル付加していた。
【0056】従って得られたオリゴアルキルオキシラン
誘導体の構造は下記式(3)であると推定できる。
【0057】
【化3】
【0058】実施例2 窒素吹き込み管,注入管,攪拌器,温度計を取り付けた
5リットルオートクレーブに、ジグリセリン498g
(3モル)およびナトリウムメチラート1.6g(0.
03モル→グリセリンに対して1モル%)をとり、窒素
ガスを吹き込みながら、80±5℃で、50mmHg以
下の真空条件で、撹拌しながら1時間脱アルコール処理
をおこなった。ついで反応系内を窒素ガスで1.0kg
/cm2(ゲージ圧)に加圧して、エチルオキシラン1
901g(26.4モル)を圧力が3.5kg/cm2
以下になるようにコントロールしながら100±5℃で
徐々に圧入した。全量圧入後、さらに8時間同温度で撹
拌を続けた。ついで温度を80±5℃に下げ、窒素ガス
を吹き込みながら100mmHg以下の減圧条件下で1
時間処理し、残存する未反応エチルオキシランを除去し
た。
【0059】窒素ガスで系内圧力を1.0kg/cm2
(ゲージ圧)に加圧し、サンプル抜き取り管より、反応
液のサンプル20gをナスフラスコに抜き取り、アルカ
リ吸着剤であるキョーワード700(協和化学工業
(株)製)2gを入れ、100mmHg以下の減圧下で
30分間処理したのち、減圧濾過によりキョーワードを
除去して水酸基価測定用サンプル17.4gを得た。得
られたサンプルの水酸基価は300.5であり、水酸基
価より求めた分子量は746.8であった。ここから実
際に付加したエチルオキシランの付加モルを算出する
と、8.07モルであった。
【0060】続いて、オキシラン290g(6.6モ
ル)を圧力が4kg/cm2(ゲージ圧)以下になるよ
うにコントロールしながら100±5℃で徐々に圧入し
た。全量圧入後、さらに3時間同温度で撹拌を続けた。
次に、温度を80±5℃に下げ、窒素ガスを吹き込みな
がら100mmHg以下の減圧条件下で1時間処理し、
残存する未反応オキシランを除去した。ついで窒素ガス
で系内を常圧に戻し、20gを分析用サンプルとして抜
き取ったのち、残量全部を5リットル4つ口フラスコに
抜き取った。得られた反応液は2544gであった。
【0061】上記4つ口フラスコに撹拌機、窒素吹き込
み管、温度計および真空ジョイントを取り付け、BHT
(試薬,関東化学製)0.25g(反応液に対して、9
8ppm)を入れ完全に溶解するまで撹拌したのち、1
7.5%塩酸を用いてpHを2.3に調整した。窒素ガ
スを吹き込みながら、温度を60±2℃に保持して1時
間撹拌した。ついで、温度を100±5℃に上げ、窒素
ガスを吹き込みながら真空を取り始め、真空度が50m
mHg以下になってからさらに2時間脱水を続けた。次
に酸吸着剤であるキョーワード1000(協和化学工業
(株)製、商標)25.4g(反応液に対して1重量
%)を加え、窒素ガスを吹き込みながら80±5℃,1
00mmHg以下の条件下で1時間撹拌を続けたのち、
減圧濾過により副生した塩および吸着剤を除去して、2
469gのオリゴアルキルオキシラン誘導体を得た(p
H6.8)。
【0062】GPCより得られた化合物の多分散度は、
1.028であった。また、得られた化合物の水酸基価
は268.7であり、不飽和度は0.00であった。ま
た50%水溶液の曇点は、68.7℃であった。水酸基
価より求めた分子量は、835.1であった。ここで得
られた分子量とエチルオキシラン付加終了後に求めた分
子量から、オキシランの付加モル数を求めると、オキシ
ランは全部で2モル付加していた。
【0063】従って得られたオリゴアルキルオキシラン
誘導体の構造は下記式(4)であると推定できる。
【0064】
【化4】
【0065】実施例3 窒素吹き込み管,注入管,攪拌器および温度計を取り付
けた5リットルオートクレーブに、ジグリセリン498
g(3モル)およびソジウムメチラート8.1g(0.
15モル→グリセリンに対して5モル%)をとり、窒素
ガスを吹き込みながら、80±5℃で、50mmHg以
下の真空条件で撹拌しながら1時間脱アルコール処理を
おこなった。ついで反応系内を窒素ガスで1.0kgf
/cm2(ゲージ圧)に加圧して、エチルオキシラン9
50.4g(13.2モル)とメチルオキシラン114
8.4g(19.8モル)の混合物を、圧力が3.5k
g/cm2以下になるようにコントロールしながら10
0±5℃で徐々に圧入した。全量圧入後、さらに5時間
同温度で撹拌を続けた。ついで温度を80±5℃に下
げ、窒素ガスを吹き込みながら100mmHg以下の減
圧条件下で1時間処理し、残存する未反応メチルオキシ
ランおよびエチルオキシランを除去した。ついで窒素ガ
スで系内を常圧に戻し全量を5リットル4つ口フラスコ
に抜き取った。得られた反応液は2545gであった。
【0066】上記4つ口フラスコに撹拌機・窒素吹き込
み管・温度計および真空ジョイントを取り付け、17.
5%塩酸を用いてpHを2.7に調整した。温度を10
0±2℃に保持して窒素ガスを吹き込みながら真空を取
り始め、真空度が50mmHg以下になってからさらに
2時間脱水を続けた。減圧濾過により副生した塩および
吸着剤を除去して、2493gの化合物を得た(pH
7.0)。
【0067】得られたオリゴアルキルオキシラン誘導体
の多分散度は1.028であり、水酸基価は279.8
であり、不飽和度は0.01であった。また50%水溶
液の曇点は、62.7℃であった。水酸基価より求めた
分子量は802であった。これよりメチルオキランおよ
びエチルオキシランの付加モル数を混合比から算出する
と、エチルオキシランは4モル、メチルオキシランは6
モル付加していた。
【0068】従って得られたオリゴアルキルオキシラン
誘導体の構造は下記式(5)であると推定できる。
【0069】
【化5】
【0070】{ }内はランダム状付加
【0071】比較例1 一般的に工業的に行われている方法での合成を試みた。
窒素吹込管,注入管,攪拌器,温度計を取り付けた5リ
ットルオートクレーブに、ジグリセリン664g(4モ
ル)および水酸化ナトリウム6.4g(0.16モル→
グリセリンに対して4モル%)をとり、窒素ガスで1.
0kg/cm2に加圧し、メチルオキシラン2378g
(41モル)を圧力が5.0kg/cm 2以下になるよ
うにコントロールしながら130±5℃で徐々に圧入し
た。全量圧入後、さらに2時間同温度で撹拌を続けた。
ついで温度を80±5℃に下げ、窒素ガスを吹き込みな
がら100mmHg以下の減圧条件下で1時間処理し、
残存する未反応メチルオキシランを除去した。ついで窒
素ガスで系内を常圧に戻し全量を5リットル4つ口フラ
スコに抜き取った。得られた反応液は2927gであっ
た。
【0072】次にアルカリ吸着剤であるキョーワード7
00(協和化学工業(株)製)30gを4つ口フラスコ
に入れ、撹拌機、窒素吹込管、温度計および真空ジョイ
ントを取り付け、温度を90±5℃に上げ、窒素ガスを
吹き込みながら真空を取り始め、真空度が200mmH
g以下になってからさらに1時間吸着処理を続けた。減
圧濾過により吸着剤を除去して、2831gの化合物を
得た(pH6.9)。得られたオリゴアルキルオキシラ
ン誘導体のゲルパーミュエーションクロマトグラフィ
(GPC)のチャートを図2に示す。
【0073】得られた化合物の多分散度は1.052で
あり、水酸基価は317.1であり、不飽和度は0.1
1であった。また50%水溶液の曇点は、72.4℃で
あった。水酸基価より求めた分子量は707.7であっ
た。これよりメチルオキランの付加モル数を求めると、
メチルオキシランは全部で9.34モル付加していた。
【0074】比較例2 比較例1と同様の方法で、メチルオキシランの付加モル
数の多いサンプルの合成を試みた。窒素吹込管、注入
管、攪拌器および温度計を取り付けた5リットルオート
クレーブに、ジグリセリン332g(2モル)および水
酸化ナトリウム4.0g(0.1モル→グリセリンに対
して5モル%)をとり、窒素ガスで1.0kg/cm 2
に加圧し、メチルオキシラン2262g(39モル)を
圧力が5.0kg/cm2以下になるようにコントロー
ルしながら130±5℃で徐々に圧入した。全量圧入
後、さらに2時間同温度で撹拌を続けた。ついで温度を
80±5℃に下げ、窒素ガスを吹き込みながら100m
mHg以下の減圧条件下で1時間処理し、残存する未反
応メチルオキシランを除去した。ついで窒素ガスで系内
を常圧に戻し全量を5リットル4つ口フラスコに移し
た。得られた反応液は2511.9gであった。
【0075】上記4つ口フラスコに撹拌機、窒素吹込
管、温度計および真空ジョイントを取り付け、85%塩
酸を用いてpHを2.3に調整した。温度を120±5
℃に上げ、窒素ガスを吹き込みながら真空を取り始め、
真空度が200mmHg以下になってからさらに1時間
脱水を続けた。減圧濾過により副生した塩を除去して、
2430.1gの化合物を得た(pH6.7)。
【0076】得られた化合物の多分散度は1.081で
あり、水酸基価は190.0であり、不飽和度は0.1
7であった。また50%水溶液の曇点は、23.1℃で
あった。水酸基価より求めた分子量は1181.1であ
った。これよりメチルオキランの付加モル数を求める
と、メチルオキシランは全部で17.5モル付加してい
た。
【0077】比較例3 比較例1と同様の方法で、アルキルオキシランの代わり
にオキシランを用いて合成を行った。窒素吹込管、注入
管、攪拌器および温度計を取り付けた5リットルオート
クレーブに、ジグリセリン830g(5モル)および水
酸化ナトリウム8.0g(0.2モル→グリセリンに対
して4モル%)をとり、窒素ガスで1.0kg/cm 2
に加圧し、オキシラン2024g(46モル)を圧力が
5.0kg/cm2以下になるようにコントロールしな
がら130±5℃で徐々に圧入した。全量圧入後、さら
に2時間同温度で撹拌を続けた。ついで温度を80±5
℃に下げ、窒素ガスを吹き込みながら100mmHg以
下の減圧条件下で1時間処理し、残存する未反応オキシ
ランを除去した。ついで窒素ガスで系内を常圧に戻し全
量を5リットル4つ口フラスコに抜き取った。得られた
反応液は2780.2gであった。
【0078】次にアルカリ吸着剤であるキョーワード7
00(協和化学工業(株)製)30gを4つ口フラスコ
に入れ、撹拌機・窒素吹き込み管・温度計および真空ジ
ョイントを取り付け、温度を90±5℃に上げ、窒素ガ
スを吹き込みながら真空を取り始め、真空度が200m
mHg以下になってからさらに1時間吸着処理を続け
た。減圧濾過により吸着剤を除去して、2703.5g
の化合物を得た(pH7.4)。
【0079】得られた化合物の多分散度は1.048、
水酸基価は402.8であり、50%水溶液の曇点は、
97℃以上(97℃時点でも曇点は認められない。これ
以上の温度上昇は測定系が沸騰するため測定不能)であ
った。水酸基価より求めた分子量は557.1であっ
た。これよりオキランの付加モル数を求めると、オキシ
ランは全部で8.9モル付加していた。この化合物の構
造式は下記式(6)で示される。
【0080】
【化6】
【0081】実施例4〜6および比較例4〜10 本発明の化合物を用いて10%水溶液を調製し、べたつ
き感の無さ(さっぱり感)、しっとり感についての官能
評価を行った。また本発明の化合物を50℃で1週間保
存し、臭気の経時変化を調べた。なお、官能評価は、1
0人の専門パネラーを用いた。評価方法は、上腕部を洗
浄した後に試料を塗布し、塗布直後および一晩後のベタ
ツキ感の無さ(さっぱり感)、しっとり感についての評
価を5段階評価でそれぞれ行った。評価方法は以下の基
準に従った。各項目についての合計点を表1に記す。 5:良い 4:やや良い 3:普通 2:やや悪い 1:悪い
【0082】
【表1】
【0083】実施例7 本発明のオリゴアルキルオキシラン誘導体を使用してク
レンジングクリームを作製した。すなわち、以下の組成
からなる油相部を60℃に加温し均一に溶解した後、撹
拌しながら水相部を同温度で添加した。得られたクレン
ジングクリームの使用感の官能評価を行った。また配合
物を50℃で1週間保存し、臭気の経時変化を調べた。
【0084】なお、官能評価は、10人の専門パネラー
が使用時および使用後のベタツキ感の無さ(さっぱり
感)、使用後および一晩経過後のしっとり感についての
評価を5段階評価でそれぞれ行った。評価方法は以下の
基準に従った。各項目についての合計点を表2に記す。 5:良い 4:やや良い 3:普通 2:やや悪い 1:悪い
【0085】
【表2】
【0086】 油相部: ヘキサデシルアルコール 2.0重量% ビースワックス 6.0重量% ワセリン 5.0重量% スクワラン 30.0重量% イソプロピルミリステート 5.0重量% グリセリンモノステアレート 2.0重量% ステアリン酸 0.5重量% ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 1.5重量% 香料 適量 防腐剤 適量 水相部: 実施例3の化合物 8.0重量% 精製水 残部
【0087】実施例8 本発明の化合物を使用してクレンジングローションを作
製した。すなわち、以下の組成からなる油相部を60℃
に加温し均一に溶解した後、撹拌しながら水相部を同温
度で添加した。得られたクレンジングローションの評価
を実施例7と同様に行った。結果を表2に示す。
【0088】 油相部: ヘキサデシルアルコール 1.0重量% 流動パラフィン 10.0重量% ワセリン 2.0重量% グリセリンモノステアレート 2.0重量% ステアリン酸 0.5重量% ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 1.5重量% 香料 適量 防腐剤 適量 水相部: 実施例2の化合物 7.0重量% トリエタノールアミン 0.5重量% 精製水 残部
【0089】実施例9 本発明の化合物を使用してヘアトリートメントローショ
ンを作製した。すなわち、エタノールにポリオキシエチ
レン(60モル)硬化ヒマシ油、香料、塩化ステアリル
トリメチルアンモニウム、防腐剤および実施例1の化合
物を室温で加え、均一に混合した後、精製水を加えた。
得られたヘアトリートメントローションの使用時の毛髪
へのなじみなどを実施例7と同様に行った。結果を表2
に示す。
【0090】 実施例1の化合物 10.0重量% エタノール 5.0重量% ポリオキシエエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 0.2重量% 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.2重量% 防腐剤 適量 香料 適量 精製水 残部
【0091】実施例10 本発明の化合物を用いてヘアスタイリングフォームを実
施例9と同様に作製した。得られたヘアスタイリングフ
ォームの評価を実施例7と同様に行った。結果を表2に
示す。 実施例2の化合物 15.0重量% エタノール 6.0重量% ポリオキシエチレン(40モル)硬化ヒマシ油 0.2重量% ポリオキシエチレン(6モル)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム 0.5重量% 防腐剤 適量 香料 適量 液化石油ガス 7.5重量% 精製水 残量
【0092】実施例11 本発明の化合物を用いてヘアスタイリングジェルを作製
した。結果を表2に示す。 実施例2の化合物 18.0重量% エタノール 5.0重量% ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 0.2重量% カルボキシビニルポリマー 0.5重量% 防腐剤 適量 香料 適量 精製水 残量
【0093】実施例12 本発明の化合物を使用して日焼け止めを作製した。以下
の組成からなる基剤のうち乳化剤を含む油相部を60℃
に加温し均一に溶解した後、撹拌しながら水相部を同温
度で添加した。結果を表2に示す。 油相部: パラアミノ安息香酸エチル 2.0重量% ジメチルポリシロキサン 0.5重量% 2−エチルヘキサン酸ヘキサデシル 7.0重量% 実施例3の化合物 8.0重量% エタノール 15.0重量% ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 2.0重量% 香料 適量 防腐剤 適量 水相部: 精製水 残部
【0094】実施例13 本発明の化合物を使用して、ボディソープを作製した。
撹拌しながら以下の組成からなる基剤のうち精製水以外
のものを50℃に加温し溶解したのち、撹拌しながら精
製水を同温度で添加した。結果を表2に示す。 ポリオキシエチレン(20モル)ドデシルエーテル 10.0重量% ラウリン酸ナトリウム 2.0重量% ラウリン酸ジエタノールアミド 3.0重量% 実施例1の化合物 10.0重量% ポリオキシエチレン(80)ソルビタンモノラウレート 5.0重量% 防腐剤 適量 香料 適量 精製水 残部
【0095】比較例11 実施例7で示した配合で、実施例3の化合物のかわりに
比較例2の化合物を用いてクレンジングクリームを作製
した。結果を表2に示す。
【0096】比較例12 実施例7で示した配合で、実施例3の化合物の代わりに
比較例1の化合物を用いてクレンジングクリームを作製
した。結果を表2に示す。
【0097】比較例13 実施例7で示した配合で、実施例3の化合物の代わりに
代表的保湿剤であるグリセリンを用いてクレンジングク
リームを作製した。結果を表2に示す。
【0098】比較例14 実施例9で示した配合で、実施例1の化合物の代わりに
比較例2の化合物を用いてヘアトリートメントローショ
ンを作製した。結果を表2に示す。
【0099】比較例15 実施例11で示した配合で、実施例2の化合物の代わり
に、代表的保湿剤であるグリセリンを用いてヘアスタイ
リングジェルを作製した。結果を表2に示す。
【0100】比較例16 実施例12で示した配合で、実施例3の化合物の代わり
に、比較例1の化合物を用いて日焼け止めを作製した。
結果を表2に示す。
【0101】比較例17 実施例7で示した配合で、実施例3の化合物の代わり
に、比較例3の化合物を用いてクレンジングクリームを
作製した。結果を表2に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたオリゴアルキルオキシラン
誘導体のGPCチャートである。
【図2】比較例1で得られたオリゴアルキルオキシラン
誘導体のGPCチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AC012 AC022 AC092 AC102 AC182 AC242 AC352 AC422 AC432 AC482 AC542 AC642 AC692 AD051 AD052 AD092 AD152 BB51 CC01 CC05 CC19 CC23 CC32 CC33 DD08 DD31 DD41 EE01 EE06 EE17 FF01 4J002 CH021 CH031 EJ026 EJ036 EJ046 EV036 FD076 GD03 4J005 AA04 AA07 BA00 BB02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)で示される多分散度が1.04以
    下であり、かつ50%水溶液の曇り点が40〜90℃、
    かつ不飽和度が0.03以下であるオリゴアルキルオキ
    シラン誘導体。 【化1】 (ただし、AOは−OCH2CH(CH3)−基または−
    OCH2CH(CH2CH 3)−基であり、EOは−OC
    2CH2−基であり、AOとEOはランダム状に付加し
    ていてもブロック状に付加していても良い。l,m,n
    およびoは−OCH2CH(CH3)−基または−OCH
    2CH(CH2CH3)−基の平均付加モル数で、a,
    b,cおよびdは−OCH2CH2−基の平均付加モル数
    であり、1≦l,m,n,o≦4、0≦a,b,c,d
    ≦3、5≦l+m+n+o≦12、0≦a+b+c+d
    ≦4を満足する数である。)
  2. 【請求項2】請求項1記載のオリゴアルキルオキシラン
    誘導体の製造方法であって、ジグリセリン1モルに対し
    て式(2)で示されるアルコラート触媒を0.005〜
    0.1モルの割合で添加し、減圧下に脱アルコール処理
    を行った後、アルキルオキシランまたはオキシランを8
    0〜110℃で付加反応させることを特徴とするオリゴ
    アルキルオキシラン誘導体の製造方法。 ROX (2) (ただし、Rは炭素数1〜4の直鎖または分岐の炭化水
    素基、Xはカリウムまたはナトリウムである)
  3. 【請求項3】請求項1記載のオリゴアルキルオキシラン
    誘導体の製造方法であって、ジグリセリン1モルに対し
    て式(2)で示されるアルコラート触媒を0.005〜
    0.1モルの割合で添加し、減圧下に脱アルコール処理
    を行った後、アルキルオキシランまたはオキシランを8
    0〜110℃で付加反応させ、その後、抗酸化剤の存在
    下に、反応液をpH3以下に調整した後、アルカリ土類
    金属酸化物あるいはアルカリ土類金属水酸化物を含有す
    る酸吸着剤で処理することを特徴とするオリゴアルキル
    オキシラン誘導体の製造方法。 ROX(2) (ただし、Rは炭素数1〜4の直鎖または分岐の炭化水
    素基、Xはカリウムまたはナトリウムである)
  4. 【請求項4】請求項1記載のオリゴアルキルオキシラン
    誘導体からなる保湿剤。
  5. 【請求項5】請求項1記載のオリゴアルキルオキシラン
    誘導体を2〜40重量%含有することを特徴とする化粧
    料。
  6. 【請求項6】請求項1記載のオリゴアルキルオキシラン
    誘導体を2〜40重量%含有することを特徴とする洗浄
    剤。
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