JP2001003313A - 橋梁用支承装置の据え付け構造および据え付け方法 - Google Patents

橋梁用支承装置の据え付け構造および据え付け方法

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JP2001003313A
JP2001003313A JP11174959A JP17495999A JP2001003313A JP 2001003313 A JP2001003313 A JP 2001003313A JP 11174959 A JP11174959 A JP 11174959A JP 17495999 A JP17495999 A JP 17495999A JP 2001003313 A JP2001003313 A JP 2001003313A
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Kenji Tanaka
健司 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 支承装置の据え付け構造および方法を提供す
る。 【構成】 弾性支承装置におけるベースプレート5のア
ンカーボルト挿通用孔13にアンカーボルト9が挿通さ
れ、そのアンカーボルト9により橋梁用弾性支承装置が
下部構造物2に固定されている橋梁用支承装置の据え付
け構造において、ベースプレート5におけるアンカーボ
ルト挿通用孔1の内径を、アンカーボルト挿通用孔13
の上側から挿通されて下部構造物2に埋め込み固定され
るアンカーボルト9の上下方向の中間部外径よりも大き
く形成し、筒状衝撃吸収材10を嵌合係止した筒状衝撃
吸収材付きアンカーボルト9がベースプレート5のアン
カーボルト挿通用孔1に挿通されると共に、筒状衝撃吸
収材10の外周面が前記アンカーボルト挿通用孔1の内
周面に近接して対向するように配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下部構造物に対す
る橋梁用弾性支承装置等の支承装置の据え付け構造およ
び据え付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、道路橋示方書の改定によって、タ
イプB支承において、上揚力をアンカーボルトの付着力
で対向するように支承装置を設計する場合、支承装置の
負担能力のうち上揚力(設計上揚力)を大きく見積もる
必要があり、そのためにアンカーボルトと下部構造物の
コンクリートの付着力を高めるために、異径棒鋼(D2
5〜D51)やそれに準ずるアンカーボルト、例えば図
12に示すように、通常のアンカー用丸鋼に6φの鋼線
または鉄筋をスパイラル状に溶接して構成した軸部横断
面外径寸法が大きくなるスパイラル鉄筋24付きアンカ
ーボルト9(9A)を使用する必要が生じている。
【0003】一般に、プレテンション形式の断面T字状
の桁やポストテンション形式の断面T桁等の上部構造物
14に使用するベースプレート一体型分散支承等の支承
装置の場合は、下部工(下部構造物)2側に固定するア
ンカーボルト9(9A)をベースプレート5の上側から
挿入できる構造にした方が、支承装置の架設が容易にな
ると共に支承装置のみの状態での運搬作業になるので、
運搬作業が容易になると共に、下方に向かって突出する
ようになるアンカーボルト9(9A)を吊り下げた状態
の運搬および取り付け作業にならないので、上下方向の
スペースが小さくなるという利点があると共に、支承装
置の据え付け方法が簡単になるという利点がある。しか
し、図10に示すように、異径棒鋼などのアンカーボル
ト9(9B)の上部の小径雄ねじ軸部8の直径d1より
もアンカーボルト本体部21の直径(外径)dが大きい
形式の段付きアンカーボルト9(9B)を使用して、ベ
ースプレート5の上側からアンカーボルト9(9B)を
吊り下げ等によりセットするようにする場合、または前
記スパイラル鉄筋24付きアンカーボルトを吊り下げセ
ットするようにする場合には、アンカーボルト本体部2
1の直径または軸部横断面外径寸法よりも、ベースプレ
ート5のアンカーボルト挿通用孔13の直径(内径)D
を大きく決める必要があり、このようにすると、アンカ
ーボルト9(9B)の上部の小径雄ねじ軸部8とアンカ
ーボルト挿通用孔13との間隙が大きくなりすぎてしま
うという問題がある。
【0004】前記のように、支承装置22のベースプレ
ート5におけるアンカーボルト挿通用孔13とアンカー
ボルト9(9B)との間の間隙が大きいと、地震力によ
る水平力が下部構造物2に作用した場合あるいは横方向
にせん断変形した弾性支承装置に支持された上部構造物
14が振動にともない横方向に移動変位する場合、ベー
スプレート5も横移動し、アンカーボルト9に上部構造
物の荷重を負担しているベースプレート5の横移動によ
る横方向の急激な大きな衝撃力(せん断力)が作用する
ようになるので、好ましくない。
【0005】従来、橋梁用弾性支承装置などの橋梁用支
承装置を下部構造物に据え付ける場合、(1)図7ない
し図10に示すように、支承装置のベースプレート5に
おけるアンカーボルト挿通用孔13の直径(内径)Dが
アンカーボルト9(9B)のアンカーボルト本体部21
の外径寸法dよりも小さいので、ベースプレート5の上
方からアンカーボルト9(9B)を挿入することができ
ないため、ベースプレート5の下側からアンカーボルト
9の上端部を挿入し、アンカーボルト9(9B)の上端
部の雄ねじ軸部8にナット12を螺合して、アンカーボ
ルト9(9B)をベースプレート5に吊り下げた状態
で、支承装置22全体を所定の据え付け位置に吊り上げ
搬送していた。また、(2)図12に示すように、ベー
スプレート5の上方からスパイラル鉄筋24付きアンカ
ーボルト9(9A)をセットする場合には、アンカーボ
ルト9(9A)のボルト軸部直径d1に対して、軸部横
断面外径寸法d3が大きくなり、その外径寸法d3より
も、ベースプレート5のアンカーボルト挿通用孔13の
寸法Dをさらに大きくする必要がある。このようにしな
いと、ベースプレート5を設置した後に、これにアンカ
ーボルト9(9A)を挿入する後施工をすることができ
なくなる。ベースプレート5のアンカーボルト挿通用孔
の寸法Dを大きく設定した場合には、図13に示すよう
にアンカーボルト9(9A)に嵌設した鋼製座金11を
ベースプレート5に対し、鋼製座金11のほぼ全周を溶
接25する必要があり、しかもベースプレート5のアン
カーボルト挿通用孔13とアンカーボルト9(9A)の
ボルト軸部(雄ねじ軸部8)との間の間隙が比較的大き
くなるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の(1)の場
合は、ベースプレート5の上方からアンカーボルト9
(9B)を挿入することができないため、ベースプレー
ト5の下側からアンカーボルト9(9B)の上端部を挿
入し、アンカーボルト9(9B)の上端部にナット12
を螺合して、アンカーボルト9(9B)をベースプレー
ト5に吊り下げた状態で、支承装置22全体を所定の据
え付け位置に吊り上げ搬送していたので、下方に吊り下
げられたアンカーボルト9(9B)が搬送途中におい
て、下部構造物2等に衝突して、アンカーボルト9(9
B)または下部構造物2を損傷したり、あるいは下降搬
送途中において、下部構造物2に衝突してベースプレー
ト5から抜け出して支承装置22におけるゴム層23を
損傷する恐れがあった。また、アンカーボルト9(9
B)をベースプレート5に吊り下げた状態で搬送しなけ
ればならないので、アンカーボルト9(9B)をベース
プレート5に吊り下げた状態のような上下方向の大きな
寸法になると、これに伴いスペースを大きくとる必要が
あった。また前記(2)の場合には、鋼製座金11の全
周を溶接する必要があるので、その溶接部の溶接作業が
煩雑であると共に、その溶接熱の悪影響を支承のゴム部
が受けないように、座金溶接部11より比較的大きく距
離をとって離しておく必要があると共に、溶接作業に高
度の熟練を要する必要があり、しかもこれらの作業は現
場施工になるので、施工コストが高くなるという問題が
ある。
【0007】本発明は、アンカーボルト9を弾性支承体
4のベースプレート5に吊り下げた状態で搬送する必要
がなく、弾性支承体4を搬送して配置した後、筒状部材
または筒状衝撃吸収材を嵌合係止した筒状衝撃吸収材付
きアンカーボルト9を弾性支承体4のベースプレート5
の上側から配設して、弾性支承体4を下部構造物2に据
え付ける作業を容易に行うことができるようにすると共
に、地震力による水平力が下部構造物2に作用した場
合、あるいは横方向にせん断変形した弾性支承体に支持
された上部構造物14が振動にともない横方向に移動変
位する場合、ベースプレート5の横移動による横方向の
急激で大きな衝撃力およびせん断力が筒状部材または筒
状衝撃吸収材により緩衝されながらアンカーボルト9に
作用するようし、アンカーボルト9に急激に大きな衝撃
力が作用するのを防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明の請求項1に係る橋梁用支承装置の据え付け
構造においては、ベースプレートを一体に備えた弾性支
承体におけるベースプレートのアンカーボルト挿通用孔
に、アンカーボルトが挿通され、そのアンカーボルトに
より弾性支承体が下部構造物に固定される橋梁用支承装
置の据え付け構造において、前記ベースプレートにおけ
るアンカーボルト挿通用孔の内径を、前記アンカーボル
ト挿通用孔の上側から挿通されてコンクリート製下部構
造物に埋め込み固定されるアンカーボルトの軸部横断面
外径寸法よりも大きく形成し、筒状部材を嵌合係止した
筒状部材付きアンカーボルトが前記ベースプレートのア
ンカーボルト挿通用孔に挿通されると共に、前記筒状部
材の外周面が前記アンカーボルト挿通用孔の内周面に近
接して対向するように配置されていることを特徴とす
る。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の橋梁用支承装置の据え付け構造において、筒状部材が
ウレタンゴム,硬質ゴムあるいは合成樹脂等の高分子材
料またはアンカーボルトよりも剛性の低い金属材料によ
り構成された筒状衝撃吸収材であることを特徴とするこ
とを特徴とする。
【0010】また、請求項3の発明においては、ベース
プレートを一体に備えた弾性支承体のベースプレートに
おけるアンカーボルト挿通用孔に、アンカーボルトを挿
通するようにすると共に、下部構造物にアンカーボルト
の下部を埋め込み固定するようにした橋梁用支承装置の
据え付け方法において、前記ベースプレートにおけるア
ンカーボルト挿通用孔の内径を、前記アンカーボルト挿
通用孔の上側から挿通されてコンクリート製下部構造物
に埋め込み固定されるアンカーボルトの軸部横断面外径
寸法よりも大きく形成し、前記橋梁用支承装置を下部構
造物の所定のレベルに配置した後、筒状部材を嵌合係止
した筒状部材付きアンカーボルトを前記ベースプレート
のアンカーボルト挿通用孔に挿通して前記筒状部材の外
周面を前記アンカーボルト挿通用孔の内周面に近接して
対向するように配置すると共に、前記ベースプレートの
上側において吊り下げ係止し、かつ前記アンカーボルト
の下部を下部構造物におけるアンカーボルト収納用凹部
に配置し、次いで前記アンカーボルトの下部を埋め込む
ように、アンカーボルト収納用凹部にコンクリートを充
填して硬化させることを特徴とする。
【0011】また、請求項4の発明は、請求項3に記載
の橋梁用支承装置の据え付け方法において、筒状部材が
ウレタンゴム,硬質ゴムあるいは合成樹脂等の高分子材
料またはアンカーボルトよりも剛性の低い金属材料によ
り構成された筒状衝撃吸収材であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施形態】次に本発明の一実施形態を図を参照
しながら説明する。図1ないし図4は、この発明を実施
して、ベースプレート5を一体に備えた橋梁用弾性支承
装置の据え付け施工手順を説明するための説明図ならび
に据え付け構造の一実施形態を示すものであって、まず
図1に示すように、橋脚または橋台等のコンクリート製
下部構造物2の上部に、箱抜き等により平面矩形の4隅
部に位置するように複数のアンカーボルト挿入用凹部1
を形成し、そのコンクリート製下部構造物2の上面3
に、アンカーボルト挿入用凹部1間において前後および
左右方向に間隔をおいて複数の鋼製の高さ調整用ライナ
ープレート6を配置し(例えば4ヵ所)、中間部にゴム
のような弾性層4aの上面に上部金属板18を一体に有
すると共に、前記弾性層4aの下面に鋼製ベースプレー
ト5を一体に有する弾性支承体4における前記ベースプ
レート5を、前記複数の高さ調整用ライナープレート6
に渡って載置する。
【0013】次いで図2に示すように、異径棒鋼7の上
端部に雄ねじ軸部8を備えているアンカーボルト9の上
部に、予めウレタンゴム,硬質ゴムあるいは合成樹脂等
の高分子材料を中空筒状に形成して構成された緩衝作用
を有する筒状衝撃吸収材10を嵌合係止し、その衝撃吸
収材10の上端部に鋼製座金11を載置し、その鋼製座
金11に当接するようにナット12をアンカーボルト9
の雄ねじ軸部8に螺合係止する。次いで、この状態の衝
撃吸収材10付きアンカーボルト9を前記ベースプレー
ト5の上側からアンカーボルト挿通用孔13に挿通する
と共に、前記ベースプレート5の上側においてアンカー
ボルト挿通用孔13よりも大外径の鋼製座金11を係止
する。この実施形態においては、筒状衝撃吸収材10の
上下方向の寸法はベースプレート5におけるアンカーボ
ルト挿通用孔13の上下方向の寸法(板厚)巾よりも長
く設定されている。前記筒状衝撃吸収材10とアンカー
ボルト挿通用孔13との間隙は、片側でほぼ0mm〜
1.5mmに設定される。このような間隙にしておく
と、前記筒状衝撃吸収材10とアンカーボルト挿通用孔
13との比較的大きくなる間隙を埋めてがたつきをなく
し、水平力を確実に伝達させることができる。したがっ
て、地震等の水平力により上部構造物が移動した場合、
あるいは弾性支承装置におけるゴム層がせん断変形した
状態(上部構造物も移動している状態)から上部構造物
がもとの状態に戻る時にベースプレート5が横方向に変
位した場合、ベースプレート5におけるアンカーボルト
挿通用孔13の内面が衝撃吸収材10に当接し、その衝
撃吸収材10により緩衝されながらアンカーボルト9が
水平力を負担するようになるので、アンカーボルト9に
急激に大きな衝撃力を負担するようにならない。
【0014】次に図3に示すように、弾性支承体4にお
けるすべてのアンカーボルト挿通用孔13に衝撃吸収材
10付きアンカーボルト9を前記ベースプレート5の上
側から挿通して、アンカーボルト9を鋼製座金11およ
びナット12によりベースプレート5に吊り下げ支持さ
せると共に、アンカーボルト9の下部をアンカーボルト
挿入用凹部1内の所定の位置に配置させる。次いで、図
2および図3に2点鎖線で示すように、弾性支承体4の
上部に断面T字状のT桁等の上部構造物14を架設する
と共に、図3に示すように、上部構造物14における鋼
製下部沓17と弾性支承体4における上部金属板18と
をボルト19により固定し、ベースプレート5の周囲に
おける下部構造物2の上面3に型枠15を配設する。
【0015】次に図4に示すように、アンカーボルト挿
入用凹部1およびベースプレート5の下部を埋め込むよ
うに、硬化製接着剤またはコンクリート16を打設し、
アンカーボルト9を埋め込み固定する。その後、硬化製
接着剤またはコンクリート16が硬化した後、ナット1
2を追い締めするように緊締して、橋梁用支承装置22
を強固に下部構造物2に据え付け固定する。
【0016】前記実施形態においては、筒状衝撃吸収材
10の内径をアンカーボルト9に嵌設される部位の軸径
(外形)よりもこれに挿入係止できる程度に小さくして
いるので、筒状衝撃吸収材10がアンカーボルト9の取
付位置から変位する恐れはない。また筒状衝撃吸収材1
0の下端部をアンカーボルト9の大径軸部上面の環状上
面23に載置するように係止して配設されているので、
筒状衝撃吸収材10が下方に変位する恐れはない。
【0017】図6はこの発明において使用される筒状衝
撃吸収材付アンカーボルト9の他の変形形態を示すもの
であって、この形態においては、アンカーボルト9が下
部アンカーボルト9Aと上部アンカーボルト9Bおよび
これらを連結す鋼製カップラー20とにより構成されて
いる。すなわち下部アンカーボルト9Aの上端部の雄ね
じ軸部8に鋼製雌ねじ筒からなるカップラー20の下部
が螺合連結され、上部アンカーボルト9Bの頭部21A
の下面に大径の鋼製ばね座金または鋼製座金11が当接
された状態で、筒状衝撃吸収材10の上端部が鋼製座金
11の下面に当接されていると共に、筒状衝撃吸収材1
0の内面が上部アンカーボルト9Bの中間軸部に圧着す
るように嵌設係止され、この状態の筒状衝撃吸収材10
付きの上部アンカーボルト9Bの下部雄ねじ部21Bが
前記カップラー20に螺合連結されている。この実施形
態の場合は、筒状衝撃吸収材10の外径よりもカップラ
ー20の外径を小さく設定されているので、前記実施形
態と同様にベースプレート5の上側から挿入して、ベー
スプレート5にアンカーボルト9を吊り下げ係止するこ
とができる。なお、その他の構成については前記実施形
態と同様であるので、同一の部分については、同じ符号
を付してその説明を省略する。
【0018】図7はこの発明において使用される緩衝作
用を有する筒状衝撃吸収材付アンカーボルト9を使用し
た他の変形形態を示すものであって、ベースプレート5
におけるアンカーボルト挿通用孔13とほぼ同径の筒状
部分11bを有するフランジ付座金11Aにおける前記
筒状部分11bがアンカーボルト9の本体部および雄ね
じ軸部8に渡って嵌設され、かつ前記フランジ付座金1
1Aにおける上部フランジ11cの下面がベースプレー
ト5の上面に載置されて筒状衝撃吸収材付アンカーボル
ト9が所定のレベルに設置されている。前記フランジ付
座金11Aは、アンカーボルト9の剛性よりも低い剛性
を有する極軟鋼,低降伏点鋼等の金属材料により製作す
るようにするとよい。なお、その他の構成については前
記実施形態と同様であるので、同一の部分については、
同じ符号を付してその説明を省略する。
【0019】本発明を実施する場合、緩衝作用を有する
筒状衝撃吸収材として、アンカーボルト9の剛性よりも
小さい剛性を有するウレタンゴム,硬質ゴムあるいは合
成樹脂等の高分子材料または極軟鋼,低降伏点鋼等の金
属材料等のエネルギー吸収作用のある部材を使用するよ
うにするとよい。また鋼製アンカーボルト9の頭部に回
動工具係合部を設けてもよい。
【0020】前記実施形態のように、上部鋼板18の巾
寸法をベースプレート5のアンカーボルト挿通用孔13
間の寸法よりも小さくしておけば、筒状衝撃吸収材10
付きの上部アンカーボルト9を容易に上側から配設する
ことができる。筒状衝撃吸収材10付きの上部アンカー
ボルト9Bを上側から搬入するので、上部鋼板18の巾
寸法の内、その部分のみ狭巾にしてもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、弾性支承体におけるベ
ースプレートのアンカーボルト挿通用孔に、アンカーボ
ルトが挿通され、そのアンカーボルトにより橋梁用弾性
支承体が下部構造物に固定される橋梁用支承装置の据え
付け構造において、前記ベースプレートにおけるアンカ
ーボルト挿通用孔の内径を、前記アンカーボルト挿通用
孔の上側から挿通されてコンクリート製下部構造物に埋
め込み固定されるアンカーボルトの軸部の横断面外径寸
法よりも大きく形成し、ほぼ筒状部材または筒状衝撃吸
収材を嵌合係止した筒状部材または筒状衝撃吸収材付き
アンカーボルトが前記ベースプレートのアンカーボルト
挿通用孔に挿通されると共に、前記筒状部材または筒状
衝撃吸収材の外周面が前記アンカーボルト挿通用孔の内
周面に近接して対向するように配置されているので、地
震力による水平力が下部構造物2に作用した場合、ある
いは横方向にせん断変形した弾性支承装置に支持された
上部構造物14が振動にともない横方向に移動変位する
場合、これに伴いベースプレート5の横移動による横方
向の大きな衝撃力およびせん断力がウレタンなどのアン
カーボルトよりも剛性の小さい筒状部材または筒状衝撃
吸収材により緩衝されながらアンカーボルト9に作用す
るようになるので、アンカーボルト9に急激に大きな衝
撃力が作用するのを防止することができる。
【0022】また、橋梁用支承装置のベースプレートに
おけるアンカーボルト挿通用孔に、アンカーボルトを挿
通するようにすると共に、下部構造物にアンカーボルト
の下側部分を埋め込み固定するようにした橋梁用支承装
置の据え付け方法において、前記ベースプレートにおけ
るアンカーボルト挿通用孔の内径を、前記アンカーボル
ト挿通用孔の上側から挿通されてコンクリート製下部構
造物に埋め込み固定されるアンカーボルトの軸部横断面
外径寸法よりも大きく形成し、前記橋梁用支承装置を下
部構造物の所定のレベルに配置した後、筒状部材または
筒状衝撃吸収材を嵌合係止した筒状部材等の衝撃吸収材
付きアンカーボルトを前記ベースプレートのアンカーボ
ルト挿通用孔に挿通して前記筒状部材または筒状衝撃吸
収材の外周面を前記アンカーボルト挿通用孔の内周面に
近接して対向するように配置すると共に、前記ベースプ
レートの上側において吊り下げ係止し、かつ前記アンカ
ーボルトの下部を下部構造物におけるアンカーボルト収
納用凹部に配置し、次いで前記アンカーボルトの下部を
埋め込むように、アンカーボルト収納用凹部にコンクリ
ートを充填して硬化させるので、従来のように、アンカ
ーボルト9Bを支承装置に吊り下げて搬送する必要がな
いので、アンカーボルト9が下部構造物2に衝突してベ
ースプレート5から抜け出して支承装置22におけるゴ
ム層23を損傷する恐れがない。また、アンカーボルト
9をベースプレート5に吊り下げた状態で搬送しないの
で、アンカーボルト9をベースプレート5に吊り下げた
状態のような上下方向の大きな寸法状態で、吊り下げ搬
送することなく弾性支承体4を搬送すればよいので、吊
り下げ搬送を容易に行うことができ、また支承装置を下
部構造物2に仮設した状態で、筒状部材または筒状衝撃
吸収材付アンカーボルト9をベースプレート5に吊り下
げ係止するので、筒状部材または筒状衝撃吸収材付アン
カーボルト9のレベルを比較的容易に調節して正確な位
置に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の橋梁用弾性支承装置の据え付け工程を
示す縦断正面図である。
【図2】弾性支承体におけるベースプレートにアンカー
ボルトを吊り下げている状態を示す縦断正面図である。
【図3】弾性支承体およびアンカーボルトを下部構造物
の所定のレベルに配置した状態を示す縦断正面図であ
る。
【図4】弾性支承体を下部構造物の所定のレベルに据え
付けた状態を示す縦断正面図である。
【図5】図4の一部を拡大して示す一部縦断正面図であ
る。
【図6】この発明において使用できる他の実施形態のア
ンカーボルトをベースプレートに吊り下げ係止している
状態を示す一部縦断正面図である。
【図7】この発明において使用できるさらに他の実施形
態のアンカーボルトをベースプレートに吊り下げ係止し
ている状態を示す一部縦断正面図である。
【図8】従来の橋梁用弾性支承体を据え付け工程を示す
縦断正面図である。
【図9】従来の橋梁用弾性支承体をクレーン等により吊
り下げ搬送している状態を示す縦断正面図である。
【図10】図8の一部を拡大して示す縦断正面図であ
る。
【図11】弾性支承体におけるベースプレートにアンカ
ーボルトを吊り下げ係止すると共に下部構造物の所定の
レベルに配置した状態を示す縦断正面図である。
【図12】従来のアンカーボルトとベースプレートにお
けるアンカーボルト挿通用孔との関係を示す縦断正面図
である。
【図13】従来のアンカーボルトをベースプレートに吊
り下げ係止すると共に下部構造物の所定のレベルに配置
した状態の一部を拡大して示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 アンカーボルト挿入用凹部 2 下部構造物 3 上面 4 弾性支承体 5 ベースプレート 6 高さ調整用ライナープレート 7 異径棒鋼 8 雄ねじ軸部 9 アンカーボルト 10 衝撃吸収材 11 鋼製座金 12 ナット 13 アンカーボルト挿通用孔 14 上部構造物 15 型枠 16 コンクリート 17 鋼製下部沓 18 上部金属板 19 ボルト 20 カップラー 21 アンカーボルト本体部 22 支承装置 23 大径軸部の環状上面 24 スパイラル鉄筋 25 溶接

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースプレートを一体に備えた弾性支承体
    におけるベースプレートのアンカーボルト挿通用孔に、
    アンカーボルトが挿通され、そのアンカーボルトにより
    弾性支承体が下部構造物に固定される橋梁用支承装置の
    据え付け構造において、前記ベースプレートにおけるア
    ンカーボルト挿通用孔の内径を、前記アンカーボルト挿
    通用孔の上側から挿通されてコンクリート製下部構造物
    に埋め込み固定されるアンカーボルトの軸部横断面外径
    寸法よりも大きく形成し、ほぼ筒状部材を嵌合係止した
    筒状部材付きアンカーボルトが前記ベースプレートのア
    ンカーボルト挿通用孔に挿通されると共に、前記筒状部
    材の外周面が前記アンカーボルト挿通用孔の内周面に近
    接して対向するように配置されていることを特徴とする
    橋梁用支承装置の据え付け構造。
  2. 【請求項2】筒状部材がウレタンゴム,硬質ゴムあるい
    は合成樹脂等の高分子材料またはアンカーボルトよりも
    剛性の低い金属材料により構成された筒状衝撃吸収材で
    あることを特徴とする請求項1に記載の橋梁用支承装置
    の据え付け構造。
  3. 【請求項3】ベースプレートを一体に備えた弾性支承体
    のベースプレートにおけるアンカーボルト挿通用孔に、
    アンカーボルトを挿通するようにすると共に、下部構造
    物にアンカーボルトの下部を埋め込み固定するようにし
    た橋梁用支承装置の据え付け方法において、前記ベース
    プレートにおけるアンカーボルト挿通用孔の内径を、前
    記アンカーボルト挿通用孔の上側から挿通されてコンク
    リート製下部構造物に埋め込み固定されるアンカーボル
    トの軸部横断面外径寸法よりも大きく形成し、前記弾性
    支承体を下部構造物の所定のレベルに配置した後、ほぼ
    筒状部材を嵌合係止した筒状部材付きアンカーボルトを
    前記ベースプレートのアンカーボルト挿通用孔に挿通し
    て前記筒状部材の外周面を前記アンカーボルト挿通用孔
    の内周面に近接して対向するように配置すると共に、前
    記ベースプレートの上側において吊り下げ係止し、かつ
    前記アンカーボルトの下部を下部構造物におけるアンカ
    ーボルト収納用凹部に配置し、次いで前記アンカーボル
    トの下部を埋め込むように、アンカーボルト収納用凹部
    にコンクリートを充填して硬化させることを特徴とする
    橋梁用支承装置の据え付け方法。
  4. 【請求項4】筒状部材がウレタンゴム,硬質ゴムあるい
    は合成樹脂等の高分子材料またはアンカーボルトよりも
    剛性の低い金属材料により構成された筒状衝撃吸収材で
    あることを特徴とする請求項3に記載の橋梁用支承装置
    の据え付け方法。
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