JP2001001816A - 車両のフラット化シート構造 - Google Patents
車両のフラット化シート構造Info
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Abstract
単な構造でも、固定解除時にシートバックが勢い良く後
側に倒れる心配のない車両のフラット化シート構造を提
供する。 【解決手段】 解除操作部15がシートバック7の上部
に設けられているため、ストッパ12とアーム8との係
合を解除する際に、シートバック7の上部が手で持たれ
ることになり、シートバック7が勢い良く後側に倒れる
のを防止することができる。従って、フラット化シート
構造において、シートバック7を簡単な構造で回動自在
に支持しても、リクライニング状態にする際に、操作性
の面で心配がない。
Description
化シート構造に関するものである。
眠のため、或いはラゲッジルームを広く利用するため
に、シートクッションとシートバックとを略同一高さで
水平にできるフラット構造が知られている(類似技術と
して、実公平7−27239号公報参照)。
て水平な反転状態になるシートクッション及びシートバ
ックを備え、反転時にシートクッションの裏面とシート
バックの背面とが略同一高さになる。特に、シートバッ
クの場合は、前後位置を大きく変化させずに、その場で
反転させるべく、シートバックの下端に設けたローラを
スライドレールに係合させ、シートバックの中間支点を
バックリンクによりスライドレール又はその周辺部材に
連結している。シートバックの下端のローラは、ロック
機構に係合され、シートバックの通常使用状態が維持さ
れるようになっている。そして、このロック機構を解除
して、ローラを後方へスライドさせれば、シートバック
が前側へ回動して水平な反転状態が得られるようになっ
ている。
うな従来の技術にあっては、シートバックに設けたロー
ラ、バックリンク、ロック機構などの構造を利用して、
シートバックをその場で反転させることができるもの
の、それらの構造は反転のためだけに使用されるもので
あって、その他の用途に使用することはできない。従っ
て、例えば、このようなフラット化構造のシートバック
を後方へ倒してリクライニング状態を得ようとするに
は、専用のリクライニング機構が必要となり、シートバ
ックの支持構造が複雑になる。また、専用のリクライニ
ング機構を設けずに、単にシートバックの下端を回動自
在に軸支し、通常時にはその回動支点を固定し、リクラ
イニング時にはその固定状態を解除させるようにする
と、解除した時に、シートバックが自重で勢い良く後側
に倒れるため、操作性の面で心配がある。
してなされたものであり、シートバックの下端を回動自
在に支持する簡単な構造でも、固定解除時にシートバッ
クが勢い良く後側に倒れる心配のない車両のフラット化
シート構造を提供するものである。
それぞれ回動して水平な反転状態になるシートクッショ
ン及びシートバックを備え、反転時にシートクッション
の裏面とシートバックの背面とが略同一高さになるもの
で、シートバックの下端には車幅方向外側へ突出するロ
ーラが設けられ、該ローラをフロアに固定されたスライ
ドレールに対して前後スライド自在に係合させると共
に、ローラと係合するロック機構を設け、且つシートバ
ックのローラよりも上方の中間支点と、スライドレール
の途中部位又はその周辺部材とをバックリンクで連結
し、前記ロック機構を解除して、シートバックのローラ
を後方へスライドさせることにより、シートバックが前
側へ回動して水平な反転状態となる車両のフラット化シ
ート構造であって、前記ローラはシートバックの下端に
回動自在に軸支されたアームの下端に取付けられ、且つ
シートバックの下端にアームと係合してアームの回動を
阻止するストッパを設けると共に、ストッパとアームと
の係合を解除する解除操作部をシートバックの上部に設
け、ストッパとアームとの係合解除時に、シートバック
が下端を中心に後倒してリクライニング状態になる。
がシートバックの上部に設けられているため、ストッパ
とアームとの係合を解除する際に、シートバックの上部
が手で持たれることになり、シートバックが勢い良く後
側に倒れるのを防止することができる。従って、フラッ
ト化シート構造において、シートバックを簡単な構造で
回動自在に支持しても、リクライニング状態にする際
に、操作性の面で心配がない。
トバックの上部の背面に設けられている。
がシートバックの上部の背面に設けられているため、解
除操作部をシートバックの頂部や表面側に設ける場合に
比べて、解除操作時において、シートバックの後側への
倒れを背面側から確実に支えることができ、シートバッ
クが勢い良く倒れるのを更に十分に防止できる。
弧状で且つ該上縁に第1切欠と第2切欠が形成され、ス
トッパは一端がシートバックに軸支され且つ他端にアー
ム側へ向いた突起が形成され、シートバックの通常使用
状態でストッパの突起と第1切欠が係合し、通常使用状
態よりもリクライニング状態寄りの角度で突起と第2切
欠が係合する。
リクライニング状態寄り位置に第2切欠が形成されてい
るため、万一、係合解除直後にすぐに解除操作部から手
を離しても、ストッパの突起が途中の第2切欠に係合し
て、シートバックがリクライニング位置まで勢い良く倒
れるのを防止する。
が通常使用状態から前端支点を中心に前側へ回動して水
平な反転状態となる。
ションの反転構造として、単純に前端支点を中心に前側
へ回動させるようにしたため、構造が簡単で、反転操作
も容易である。
付近に周辺部材としてのブラケットを立設し、該ブラケ
ットにバックリンクの端部を軸支した。
ールの付近に立設したブラケットに、バックリンクの端
部を軸支しているため、スライドレールにバックリンク
の端部を軸支するための加工を施す必要がなく、スライ
ドレールの製造が容易になると共に、スライドレールの
剛性低下を防止することができる。
態を図面に基づいて説明する。この実施形態は、ワゴン
車における3列目のサードシート1に係るフラット化構
造を示すものである。サードシート1は、スライドレー
ル2により支持されている。このスライドレール2は、
前後の脚部3によりフロア4に固定されている。スライ
ドレール2は、左右に一対備えられており、それぞれが
内側面に長手方向に沿う開口を有する断面C形状(図6
参照)をしている。スライドレール2の後方には、ラゲ
ッジルームRが形成されている。
「周辺部材」としてのブラケット5がフロア4に立設さ
れている。このブラケット5は、側面視で四角形をして
おり、図示されていないが、スライドレール2の内側に
接合されている。従って、ブラケット5を接合したこと
で、スライドレール2の取付剛性が向上している。
びシートバック7とから形成されている。シートクッシ
ョン6は、前端部がブラケット5の上部前端に設定され
た前端支点S1に軸支されている。このシートクッショ
ン6の後端部は、図示せぬサポートの上に載せられてお
り、表面を上にした通常使用状態が確実に維持されるよ
うになっている。また、シートクッション6の後端部を
持ち上げて、シートクッション6全体を前端支点S1を
中心に前側へ回転させることにより、裏面を上にした反
転状態が得られる。この反転状態も、図示せぬサポート
により支持される。シートクッション6の反転構造とし
て、単純に前端支点S1を中心に前側へ回動させるよう
にしたため、構造が簡単で、反転操作も容易である。
尚、このシートクッション6の反転状態は、図示せぬサ
ポートを調整することにより、裏面を所定角度だけ前下
がりにすることができる。これは、図示せぬ前席として
のセカンドシートのシートバックがリクライニング状態
になった時に、そのシートバックと干渉しないようにす
るためである。
状のアーム8の上部が回動支点Xにより回動自在に取付
けられている。このアーム8の下端には車幅方向外側へ
突出するローラ9が設けられており、該ローラ9がスラ
イドレール2に対して前後スライド自在に係合されてい
る。アーム8の上縁は円弧状になっており、この上縁に
は第1切欠10と第2切欠11が形成されている。
8の上方には、同じく板状のストッパ12が後端のピン
を中心に回動自在に取付けられている。このストッパ1
2の前端には、前記第1切欠10及び第2切欠11に係
合可能な突起13が形成されている。ストッパ12の突
起13は、シートバック7が通常使用状態で第1切欠1
0に係合し、通常使用状態よりも若干リクライニング状
態寄り位置で第2切欠11と係合する。
の下端が接続されている。このワイヤ14は、シートバ
ック7の上部背面に設けられた「解除操作部」としての
解除レバー15に接続されている。解除レバー15は、
背面に形成された凹部16の内部で上下回動自在に設け
られており、スプリング17により下方へ付勢されてい
る。従って、この付勢力によりワイヤ14は下側へ押さ
れ、ストッパ12の突起13は常に係合方向へ付勢され
る。そして、解除レバー15をスプリング17に抗して
上側へ回動させれば、ワイヤ14が上側へ引っ張られ、
スプリング17の突起13と、第1切欠10及び第2切
欠11との係合が解除される。
支点S2が設定されており、該中間支点S2と前記ブラ
ケット5とが、バックリンク18にて連結されている。
バックリンク18の端部を、スライドレール2とは別物
のブラケット5に軸支しているため、スライドレール2
にそれらを軸支するための加工を施す必要がなく、スラ
イドレール2の製造が容易になると共に、スライドレー
ル2の剛性低下を防止することができる。
に回動自在な「ロック機構」としてのロックプレート2
0が取付けられている。このロックプレート20とブラ
ケット5との間には、ロックプレート20の後端を下向
きに回動付勢するバネ21が設けられている。ロックプ
レート20の後端は、前記アーム8の下端に設けられた
ローラ9に対して上側から係合している。また、ロック
プレート20の下端には、ロック解除用のワイヤ22が
接続されている。
の各形態を順に説明する。
起13をアーム8の第1切欠10に係合させて、シート
バック7とアーム8とを一体化させ、且つシートバック
7の下端のローラ9をロックプレート20に係合させれ
ば、シートバック7は所定角度で起立した通常使用状態
となる。また、シートクッション6の表面を上向きにし
た通常使用状態にして、乗員は通常の姿勢でサードシー
ト1に着座することができる。
ク7の上部背面に設けられた解除レバー15を上側へ回
動させることにより、ストッパ12の突起13が第1切
欠10から外れ、シートバック7が回動支点Xを中心に
後側へ回動自在となる。この時、解除レバー15を回動
させる際に、シートバック7の上部が乗員の手により背
面側から支えられる。従って、シートバック7が自重に
より勢い良く後ろ側へ倒れることはなく、手で支えなが
らゆっくりと水平なリクライニング状態にすることがで
きる。水平なリクライニング状態になったシートバック
7の上部は車体後部のサポート23(図2参照)により
支持される。従って、リクライニング状態において、ア
ーム8やストッパ12に荷重が加わらない。また、第1
切欠10のリクライニング状態寄り位置に第2切欠11
が形成されているため、解除レバー15の操作直後で、
リクライニング状態になる前に、解除レバー15から手
が離されても、ストッパ12の突起13が第2切欠11
に係合して、シートバック7がリクライニング位置まで
勢い良く倒れるのを防止する。つまり、第2切欠11が
安全装置としての機能をしている。
ン6を前端支点S1を中心に前側へ回動させて水平な反
転状態にする。次に、ロック解除用のワイヤ22を引い
て、ロックプレート20とローラ9との係合を解除し、
ローラ9をスライドレール2の後端位置まで後方へ移動
させれば、シートバック7が水平な反転状態になる。こ
のようにすることにより、シートバック7の背面と、シ
ートクッション6の裏面とが略同一高さになり、乗員は
リクライニング状態の場合と同様に、サードシート1の
上で真っ直ぐに横になったり、或いは、ラゲッジルーム
Rが拡大された状態となるため、より多くの荷物を積む
ことができる。
部がシートバックの上部に設けられているため、ストッ
パとアームとの係合を解除する際に、シートバックの上
部が手で持たれることになり、シートバックが勢い良く
後側に倒れるのを防止することができる。従って、フラ
ット化シート構造において、シートバックを簡単な構造
で回動自在に支持しても、リクライニング状態にする際
に、操作性の面で心配がない。
がシートバックの上部の背面に設けられているため、解
除操作部をシートバックの頂部や表面側に設ける場合に
比べて、解除操作時において、シートバックの後側への
倒れを背面側から確実に支えることができ、シートバッ
クが勢い良く倒れるのを更に十分に防止できる。
リクライニング状態寄り位置に第2切欠が形成されてい
るため、万一、係合解除直後にすぐに解除操作部から手
を離しても、ストッパの突起が途中の第2切欠に係合し
て、シートバックがリクライニング位置まで勢い良く倒
れるのを防止する。
ションの反転構造として、単純に前端支点を中心に前側
へ回動させるようにしたため、構造が簡単で、反転操作
も容易である。
ールの付近に立設したブラケットに、バックリンクの端
部を軸支しているため、スライドレールにバックリンク
の端部を軸支するための加工を施す必要がなく、スライ
ドレールの製造が容易になると共に、スライドレールの
剛性低下を防止することができる。
常使用状態を示す側面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 それぞれ回動して水平な反転状態になる
シートクッション及びシートバックを備え、反転時にシ
ートクッションの裏面とシートバックの背面とが略同一
高さになるもので、 シートバックの下端には車幅方向外側へ突出するローラ
が設けられ、該ローラをフロアに固定されたスライドレ
ールに対して前後スライド自在に係合させると共に、ロ
ーラと係合するロック機構を設け、且つシートバックの
ローラよりも上方の中間支点と、スライドレールの途中
部位又はその周辺部材とをバックリンクで連結し、前記
ロック機構を解除して、シートバックのローラを後方へ
スライドさせることにより、シートバックが前側へ回動
して水平な反転状態となる車両のフラット化シート構造
であって、 前記ローラは、シートバックの下端に回動自在に軸支さ
れたアームの下端に取付けられ、且つシートバックの下
端にアームと係合してアームの回動を阻止するストッパ
を設けると共に、ストッパとアームとの係合を解除する
解除操作部をシートバックの上部に設け、ストッパとア
ームとの係合解除時に、シートバックが下端を中心に後
倒してリクライニング状態になることを特徴とする車両
のフラット化シート構造。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両のフラット化シート
構造であって、 解除操作部が、シートバックの上部の背面に設けられて
いることを特徴とする車両のフラット化シート構造。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の車両のフラ
ット化シート構造であって、 アームの上縁は、円弧状で且つ該上縁に第1切欠と第2
切欠とが形成され、ストッパは、一端がシートバックに
軸支され且つ他端にアーム側へ向いた突起が形成され、
シートバックの通常使用状態でストッパの突起と第1切
欠とが係合し、通常使用状態よりもリクライニング状態
寄りの角度で突起と第2切欠とが係合することを特徴と
する車両のフラット化シート構造。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車
両のフラット化シート構造であって、 シートクッションが通常使用状態から前端支点を中心に
前側へ回動して水平な反転状態となることを特徴とする
車両のフラット化シート構造。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車
両のフラット化シート構造であって、 スライドレールの付近に周辺部材としてのブラケットを
立設し、該ブラケットに、バックリンクの端部を軸支し
たことを特徴とする車両のフラット化シート構造。
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