JP2000515428A - 固形状化粧用油中水型エマルジョンの調製におけるアルキルジメチコーンコポリオール型のシリコーン界面活性剤の使用および得られた固形状油中水型エマルジョン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも一つの油と少なくとも一つのロウを含む脂肋相中に水相を含む固形状油中水型エマルジョンの調製における、以下の式： ［式中、ＰＥ＝（-Ｃ₂Ｈ₄Ｏ）_x（-Ｃ₃Ｈ₆Ｏ）_y-Ｈ、ｘ＝０から５０、ｙ＝０から３０、ｘとｙは同時に０にならない、ｏ＝１から１００、ｍ＝１から４０、ｎ＝１から２００、ｐ＝１から１７、かつ、ｑ＝１から５］のアルキルジメチコーンコポリオール型のシリコーン界面活性剤の使用に関する。また、本発明は、上記エマルジョンのような移らないファンデーション等の油中水型の固形状エマルジョンにも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 固形状化粧用油中水型エマルジョンの調製におけるアルキルジメチコーンコポリ オール型のシリコーン界面活性剤の使用および得られた固形状油中水型エマルジ ョン 本発明は、固形状化粧用油中水型エマルジョンの調製におけるアルキルジメチ コーンコポリオール型のシリコーン界面活性剤の使用と、特にファンデーション 等の固形状化粧用油中水型エマルジョンに関する。 油中水型（Ｗ／Ｏ）エマルジョンは、表皮を介した水分の損失を妨げ、外的な 攻撃から皮膚を保護する被膜を皮膚表面に形成可能であるとして、一般的に化粧 品分野で用いられる。 この種のエマルジョンに関する消費者の要求から、外観、質感、適用し易さ、 および良好な保護特性に反映される良好な化粧特性、良好な保持力、および汗お よび皮脂に対する良好な耐性を同時に備える必要があり、従来のＷ／Ｏエマルジ ョンの欠点を示すことなく、これらの全ての特性を示すエマルジョンを得ること は非常に有利である。 ファンデーション型の固形状エマルジョンは、一般的に、固形状のロウおよび 油、水および一般的に充填剤と顔料からなる粒子相のような脂肪性物質を含む。 しかしながら、これらの組成物は、皮膚に適用された際に、移る、すなわち、 特に衣類または皮膚等の、接触しうる基体に少なくとも部分的に堆積すると同時 に、跡を残すというという欠点を示す。これは、皮膚上に被膜の良くも悪くもな い持続性をもたらし、ファンデーション組成物の適用を定期的に更新することを 必要とする。 従来技術の組成物のその他の不利益は、不均質なエマルジョンをもたらす顔料 の不十分な分散である。 特許公開第３２６１７０７号公報は、シリコーン油、固形状のロウおよび水を 含み、さらに球状粉末も含む、油中水型エマルジョン型の固形状化粧用組成物を 開示している。 使用される乳化剤は、ジメチコーンコポリオールのようなポリオキシアルキレ ンによって修飾されたオルガノポリシロキサンとすることができる。 得られた固形状エマルジョン、すなわちファンデーションは、非均質かつ目が 粗く、適合しない微視的様相および適合しない巨視的様相を備え、かつ、顔料が 十分に分散されない。 本願発明の目的は、これらの欠点を克服することであり、本発明は、顔料、染 料および油がよく分散され、柔軟であり、よく滑り、非常に良好な保持力を備え 、かつ皮膚上で良好な持続性を有する、固形状の均質なＷ／Ｏ型エマルジョンを 提供する。 出願人の会社は、少なくとも一つの油と少なくとも一つのロウとを組み合わせ て、アルキルジメチコーンコポリオール型の特定のシリコーン界面活性剤を用い ることによって、所望の特徴を示し、かつ、移らないという利点も示す固形状油 中水型エマルジョンが得られることを、驚くべきことに、そして予期することな く見出した。 本発明の主題は、少なくとも一つの油と少なくとも一つのロウを含む脂肪相に 前記界面活性剤によって乳化された水相を含む油中水型の固形状エマルジョンの 調製における、後述する式を備えたアルキルジメチコーンコポリオール型のシリ コーン界面活性剤の使用である。 本発明のその他の主題は、少なくとも一つの油と少なくとも一つのロウを含む 脂肪相に、後述する式を備えたアルキルジメチコーンコポリオール型のシリコー ン界面活性剤を用いて乳化された水相を含むことを特徴とする、固形状化粧用油 中水型エマルジョンである。 本発明のその他の主題は、皮膚および／または頭皮に上記固形状エマルジョン が適用されることを特徴とする、皮膚および／または頭皮をメイクアップするた めの方法である。 出願人の会社は、本発明に係る固形状エマルジョンが容易に均質に適用および 伸ばされること、並びに、柔軟で良好な滑りを有することから、良好な保湿特性 および良好な化粧特性を示すことを見出した。また、得られた被膜は、軽い質感 を示し、一日中快適に使用できる。 さらに、皮膚に適用されたエマルジョンは、皮膚のひだおよび／または顔のし わに移動しないという利点を示す。 本発明に係るエマルジョンは、均質な質感を示す。添加剤は、安定なエマルジ ョンを維持する限り、本発明に係るエマルジョンに添加することが可能である。 それゆえ、本発明に係るエマルジョンは、多数の化粧用アジュバントと適合する 。 本発明に用いられるアルキルジメチコーンコポリオール型のシリコーン界面活 性剤は、以下の式を有する： ［式中、 ＰＥ＝（-Ｃ₂Ｈ₄Ｏ）_x（-Ｃ₃Ｈ₆Ｏ）_y-Ｈ、 ｘ＝０から５０、 ｙ＝０から３０、ｘとｙは同時に０にならない、 ｏ＝１から１００、 ｍ＝１から４０、 ｎ＝１から２００、 ｐ＝１から１７、かつ、 ｑ＝１から５、 好ましくは、 ｏ＝１から２５、 ｍ＝１から１０、 ｎ＝１から１００］。 かかるシリコーン界面活性剤は、商業的な製品であり、例えば、以下の名称で 市販されている化合物を挙げることができる： −Goldschmidt社の“Abil WE 09”、上記式の ｏ＝２１、 ｍ＝４、 ｎ＝７３ に対応する、 −Goldschmidt社の“Abil WS 08”および“Abil EM 90”、 −General Electric社の“218-1138”、上記式の ＰＥ＝（Ｃ₂Ｈ₄Ｏ）₁₂-Ｈ、 ｏ＝２、 ｍ＝８、 ｎ＝２０、 ｐ＝９、 ｑ＝３ に対応する。 セチルジメチコーンコポリオール（ＣＴＦＡ名称）、ポリグリセリル−４イソ ステアラートおよびヘキシルラウラートの混合物（３３．３％／３３．３％／３ ３．４％）である、製品“Abil WE 09”を使用することが好ましい。 シリコーン界面活性剤、アルキルジメチコーンコポリオールは、エマルジョン の全重量に基づいて０．５から４０重量％、好ましくは２から１２重量％の比率 で用いられる。 本発明に係る固形状エマルジョンの脂肪相は、少なくとも一つの油と少なくと も一つのロウを含む。 本発明に係るエマルジョンは、エマルジョンの全重量に対して、１０から４０ 重量％、好ましくは１８から３０重量％の少なくとも一つの油を有利に含む。 本発明に係るエマルジョンは、好ましくは少なくとも一つのシリコーン油を含 む。 本発明で使用されるシリコーン油の例としては、 − ３から８、好ましくは４から６のケイ素原子を有する揮発性環状シリコーン であって、例えば、シクロテトラジメチルシロキサン、シクロペンタジメチルシ ロキサンまたはシクロヘキサジメチルシロキサン； − ジメチルシロキサン／メチルオクチルシロキサンシクロコポリマーである、 Union Carbide社から市販されている“silicone FZ 3109”のようなジメチルシ ロキサン／メチルアルキルシロキサン型のシクロコポリマー； − ２から９のケイ素原子を有する揮発性直鎖状シリコーンであって、例えば、 ヘキサメチルジシロキサン、ヘキシルヘプタメチルトリシロキサンおよびオクチ ルヘプタメチルトリシロキサン； − トリメチルシリル基末端を備えたポリアルキルシロキサン、好ましくは２５ ℃における粘性が、０．０６ｍ²／ｓ以下のもの、これらの中でも直鎖状のポリ ジメチルシロキサン、特にDow Corning社から“Dow Corning Fluid 200”の名称 で市販されているもの、およびセチルジメチコーン（ＣＴＦＡ名称）のようなア ルキルメチルポリシロキサンを挙げることができる； − フェニル化シリコーン油 を挙げることができる。 揮発性シリコーン油は、本発明における使用に好ましい。 また、本発明に従って好ましく用いられる揮発性油としては、８から１６の炭 素原子を有する炭化水素含有油、および特にイソドデカン、イソデカンおよびイ ソヘキサデカンのような揮発性Ｃ₈−Ｃ₁₆イソパラフィン油を挙げることができ る。 本発明に係るエマルジョンは、その他の油と粘性の脂肪性物質を含むこともで きる。 粘性の脂肋性化合物は、以下の物理化学的特性の少なくとも一つを用いて定義 することができる： − ６０Ｈｚの振動数で、ＭＳ−ｒ３またはＭＳ−ｒ４ローターを備えたContra ves TV回転式粘度計を用いて、４０℃で測定して、０．１から４０Ｐａ．ｓ、好 ましくは０．５から２５Ｐａ．ｓの粘性、 − ２５−７０℃、好ましくは２５−５５℃の融点。 本発明に従って使用することのできるその他の油としては、 − 流動パラフィンまたは流動ワセリンのような鉱油、 − ペルヒドロスクアレンのような動物油、 − アプリコット油、ゴマ油、スイートアーモンド油、カロフィラム油、パーム 油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、オリーブ油またはコムギ胚芽油のような 穀物胚芽油のような植物油、 − イソヘキシルネオペンタノアートのような分枝状Ｃ₈−Ｃ₁₆エステル、 − 式Ｒ₁ＣＯＯＲ₂の油のような合成エステルおよびエーテルであって、Ｒ₁は ６から２９の炭素原子を含む高級脂肪酸の残基を示し、Ｒ₂は３から３０の炭素 原子を含む炭化水素含有鎖を示すもので、例えばパーセリン油、イソプロピルミ リスタート、２-エチルヘキシルパルミタート、２-オクチルドデシルステアラー ト、２-オクチルドデシルエルカート、イソステアリルイソステアラート、アラ キジルプロピオナートまたは２−オクチルドデシルベンゾアート；イソステアリ ルラクタート、オクチルヒドロキシステアラート、オクチルドデシルヒドロキシ ステアラート、ジイソステアリルマラートまたはトリイソセチルシトラートのよ うなヒドロキシル化エステル；プロピレングリコールジオクタノアート、ネオペ ンチルグリコールジヘプタノアート、ジエチレングリコールジイソノナノアート およびペンタエリトリトールエステルのようなポリオールエステル； − オクチルドデカノール、２−ブチルオクタノール、２−ヘキシルデカノール 、２−ウンデシルペンタデカノールまたはオレイルアルコールのような１２から １６の炭素原子を有する脂肪アルコール； − Montefluos社から“Fomblin”の商品名で市販されている製品のようなペル フルオロポリエーテル、および例えばShin Etsu社から“X 22819”の商品名で市 販されているトリフルオロメチル（Ｃ₁−Ｃ₄）アルキルジメチコーンのようなフ ッ素化シリコーンを挙げることができるフッ素化油；および − これらの混合物 を挙げることができる。 本発明にかかる化粧用エマルジョンは、エマルジョンの全重量に基づいて、３ から１５重量％、好ましくは３から１０重量％の少なくとも一つの植物、鉱物、 動物および／または合成ロウも有利に含む。 本発明に従って用いられるロウとしては、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリンロウお よびラノリン誘導体のような動物由来のロウ、カルナウバ、カンデリラ、オーリ クリーまたはモクロウ、ココアバター、コルク繊維ロウまたはサトウキビロウの ような稙物ロウ、例えばパラフィンロウ、ワセリンロウ、亜炭ロウまたはマイク ロクリスタリンワックスまたはオゾケライトのような鉱物ロウ、ポリエチレンま たはポリテトラフルオロエチレンロウおよびフィッシャー-トロプシュ合成によ って得られたロウを含む合成ロウ、あるいは、シリコーンロウ、水素化ヒマシ油 、水素化ホホバ油、水素化パーム油、水素化獣脂または水素化ヤシ油のような２ ５℃で固体である水素添加油、並びに、Koster Keunen社から“Kester Wax K82H ”の商品名で市販されているＣ₂₀−Ｃ₄₀アルキルステアラートのような２５℃で 固体状である脂肪エステルを挙げることができる。 本発明に係る組成物に用いられるシリコーンロウは、置換された直鎖状ポリシ ロキサンとすることができる。例えば、１６から４５の炭素原子を有するアルキ ルまたはアルコキシジメチコーンまたはシリコーンポリエーテルロウを挙げるこ とができる。Dow Corning社から“AMS C 30”の商品名で市販されているＣ₃₀− Ｃ₄₅アルキルメチコーンのようなアルキルメチコーンも挙げることができる。 本発明に係る固形状エマルジョンに５０グラム（ｇ）以上の針入力を付与し得 るロウまたはロウの混合物を好ましく使用することができる。 本願において、この針入力は以下のプロトコールに従って測定される：エマル ジョンを調製した後、皿に注ぎ、２０℃で２４時間維持する。針入力を、０．５ ｍｍ／ｓの針入速度かつ２ｍｍの予め選定された針入深さで、４ｍｍの直径を備 えたＴＡ２４測定ローターを具備するStevensの質感分析装置を用いて、この固 形状エマルジョンについて測定する。グラムで示される針入力が、この装置で読 みとられる。 ポリエチレンロウ、水素化ホホバ油、オゾケライトまたはこれらの混合物から 選択されたロウを好ましく使用することができる。 より好ましくは、本発明に係るエマルジョンがポリエチレンロウを含む。さら に好ましくは、本発明に係るエマルジョンは、ポリエチレンロウと水素化ホホバ 油との混合物を含む。 本発明に係るエマルジョンの水相は、エマルジョンの全重量の０．５から６０ 重量％存在することができる。 水またはヤグルマソウ水(cornflower water)のような花水(floral water)を含 むことができる。 本発明に係る水相は、０から１４重量％の、グリセロール、ブチレングリコー ル、イソプレングリコールおよびプロピレングリコールのような低級Ｃ₂−Ｃ₆モ ノアルコールおよび／またはポリオール、並びに、例えば塩化ナトリウム、塩化 マグネシウムおよび硫酸マグネシウム等のエマルジョンの安定化のための薬剤を 含むことができる。 さらに、本発明に係るエマルジョンは、エマルジョンの全重量に対して好まし くは０から６重量％の範囲の濃度で一つ以上の増粘剤を含むことができる。 本発明に係るエマルジョンは、化粧品およびメイクアップの分野で一般的に用 いられる顔料および／またはパールエッセント剤および／または充填剤を含む粒 子相も含むことができる。しかしながら、当業者であれば、移りを最小限とする ようにこれらの化合物を選択することに注意を払うであろう。 顔料を、エマルジョンの全重量に対して、０から３０重量％、好ましくは２− ２０重量％の比率でエマルジョン中に存在させることができる。これらは、白色 または着色した、無機および／または有機系の、通常もしくはナノメートルの大 きさを有するものとすることができる。無機顔料およびナノ顔料としては、チタ ン、ジルコニウムまたはセリウムジオキシド、および亜鉛、鉄またはクロム酸化 物、ナノサイズの(nano-sized)酸化チタンおよびフェリックブルーを挙げること ができる。有機顔料としては、カーボンブラック、バリウム、ストロンチウム、 カルシウムおよびアルミニウムレーキ、およびコチニールカルミンを挙げること ができる。 用語“充填剤”とは、無色または白色の、無機または合成の、ラメラまたは非 ラメラ粒子を意味すると解すべきである。用語“パールエッセント剤”とは、特 に、貝殻中のある種の軟体類によって産生、または合成された真珠光沢の粒子を 意味すると解すべきである。これらの充填剤およびパールエッセント剤は、特に 組成物の質感を修正するために用いられる。 この充填剤は、エマルジョンの全重量に対して０から２５重量％、好ましくは ０から１０重量％の比率でエマルジョン中に存在させることができる。特に、タ ルク、マイカ、シリカ、カオリン、テフロン(Teflon)、デンプン、窒化ホウ素、 ナイロン(Nylon)粉末（特にorgasol）、ポリエチレン粉末、Expancel(Nobel Ind ustrie)またはPolytrap(Dow Corning)のようなコポリマーミクロスフィア、およ びシリコーン樹脂マイクロビーズ(例えばToshiba社のTospearl)を挙げることが できる。 パールエッセント剤は、エマルジョンの全重量に対して、０から２０重量％ の比率、好ましくは２から１５重量％の比率でエマルジョン中に存在させること ができる。 本発明に使用することのできるパールエッセント剤は、例えば、酸化チタン、 酸化鉄、天然顔料またはオキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカ、および着色さ れた酸化チタン被覆マイカである。 本発明に係るエマルジョンは、酸化防止剤、着色剤、香料、精油、防腐剤、化 粧活性成分、保湿剤、ビタミン、スフィンゴ脂質、サンスクリーン剤、または特 にポリブタンのような炭化水素含有ポリマー、ポリアルキレン、ポリアクリラー トおよび脂肪性物質に適合するシリコーンポリマー等の脂溶性ポリマーのような 、化粧品分野で通常用いられる添加剤をさらに含むことができる。当然、当業者 であれば、本発明に係る組成物の有利な特性が、予定された添加によって不利な 影響を受けないように、または実質的に受けないように、これらの任意的な添加 化合物および／またはそれらの量の選択に注意を払うであろう。これらの添加剤 は、０から１５重量％の比率で組成物中に存在させることができる。 本発明に係るエマルジョンは、化粧品の形態、特にファンデーション、フェイ スパウダー、アイシャドウまたはリップスティック等のメイクアップ製品の形態 で提供することができる。 また、任意に化粧活性成分を含む無色の形態で提供することもできる。 以下の実施例は、限定的な性質を示すことなく、本発明を例証する。これらの 実施例では、量は、組成物の全重量に対する重量パーセントとして記載されてい る。 実施例１： 出願人の会社は、以下のファンデーションを調製した： 相Ｏ − 水素化ホホバ油 ５．６％ − 防腐剤 ０．３％ − ポリエチレンロウ（ＭＷ：５００） ２．９％ − ポリテトラフルオロエチレンロウ ７％ − Goldschmidt社から“Abil WE 09”の名称で市販されている、オキシエチレ ン化およびオキシプロピレン化されたポリ（メチルセチル）（ジメチル）（メチ ルシロキサン）、ポリグリセロール化されたイソステアラート（４ｍｏｌ）およ びヘキシルラウラートの混合物 ９％ シリコーンＳ − シクロヘキサジメチルシロキサン（粘度：８ｘ１０^-6ｍ²／ｓ） ２４．３％ 顔料Ｐ − 酸化鉄 ２．９％ − 酸化チタン ７．１％ 相Ｗ − 無菌脱塩水 ３８．５％ − プロピレングリコール １％ − 防腐剤 ０．４％ − 硫酸マグネシウム.７Ｈ₂Ｏ １％ 相Ｏの化合物を検量し、１００℃に熱した。 ホモジナイゼーション後に、この相を８０℃まで冷却し、次いでシリコーンＳ を添加した。 続いて、このＯ＋Ｓ混合物に顔料Ｐを分散させた。 ホモジナイゼーション後に、予め８０℃に熱せられた相Ｗを、Moritz型の攪拌 装置を用いて攪拌し、かつ、添加中の最小温度を７５℃に維持しながらゆっくり と添加した。 この産物を型にとることにより、よく伸び、高度に自然かつ柔軟なメイクアッ プを生じ、良好な化粧保持を示し、かつ移らない均質なコンパクトファンデーシ ョンが得られた。 この組成物は、上述したStevens装置で測定して、５０グラムより大きい針入 力を有していた。 実施例２：比較例：従来技術にかかるファンデーション 出願公開第３２６１７０７号公報の実施例５を実施した。 相Ｏ − パラフィンロウ（鉱物ロウ） ４％ − Dow Corning社から“Q2-3225 C”の名称で市販されている、ジメチコーンコ ポリオール、シクロペンタシロキサンおよび水（１０／８８／２）混合物 ３０％ − カンフル ０．１％ − メントール ０．１％ − マイクロクリスタリンセルロース ３％ 顔料Ｐ − ポリジメチルシロキサンで被覆した二酸化チタン １５％ − ポリジメチルシロキサンで被覆された鉄黄 ３％ − ポリジメチルシロキサンで被覆されたベンガラ １％ − ポリジメチルシロキサンで被覆された鉄黒 ０．２％ 相Ｗ − 水 ３３％ − エタノール ５％ − ポリエチレングリコール ５％ − メチルｐ−ヒドロキシベンゾアート ０．３％ コンパクトファンデーションが、上記方法に従って調製された。 色彩が不均質で、一様でない、顔料の分散が悪く、かつ、適用時に粗く乾燥し たファンデーションが得られた。 実施例３： 出願人の会社は、種々の性質を備えた、以下の三つの組成物Ａ、ＢおよびＣを 調製した。 相Ｏ − ロウ ６．３％ − 防腐剤 ０．３％ − Goldschmidt社から“Abil WE 09”の名称で市販されている、オキシエチレ ン化およびオキシプロピレン化されたポリ（メチルセチル）（ジメチル）（メチ ルシロキサン）、ポリグリセロール化されたイソステアラート（４ｍｏｌ）およ びヘキシルラウラートの混合物 ９％ シリコーンＳ − シクロヘキサジメチルシロキサン（粘度：８ｘ１０^-6ｍ²／ｓ） ２４．３％ 顔料Ｐ − 酸化鉄 ２．９％ − 酸化チタン ７．１％ 相Ｗ − 無菌脱塩水 ３８．５％ − プロピレングリコール １％ − 防腐剤 ０．４％ − 硫酸マグネシウム.７Ｈ₂Ｏ １％ これらの３つのエマルジョンを、実施例１のように調製した。針入力を上述し たようにStevens装置で測定した。 カルナウバロウを唯一含むエマルジョンＣは、十分に固形状の組成物を得るこ とができなかった。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，Ｇ Ｅ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ， ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，Ｚ Ａ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 少なくとも一つの油と少なくとも一つのロウを含む脂肋相中に、界面活性 剤により乳化された水相を含む固形状油中水型エマルジョンの調製における、以 下の式： ［式中、 ＰＥ＝（-Ｃ₂Ｈ₄Ｏ）_x（-Ｃ₃Ｈ₆Ｏ）_y-Ｈ、 ｘ＝０から５０、 ｙ＝０から３０、ｘとｙは同時に０にならない、 ｏ＝１から１００、 ｍ＝１から４０、 ｎ＝１から２００、 ｐ＝１から１７、かつ、 ｑ＝１から５］ のアルキルジメチコーンコポリオール型のシリコーン界面活性剤の使用。 ２． ｏ＝１から２５、 ｍ＝１から１０、 ｎ＝１から１００ であることを特徴とする、請求項１記載の使用。 ３． ｏ＝２１、 ｍ＝４、 ｎ＝７３ であることを特徴とする、請求項２記載の使用。 ４． シリコーン界面活性剤が、セチルジメチコーンコポリオール、ポリグリセ リル−４イソステアラートおよびヘキシルラウラートの混合物であることを特徴 とする、請求項３記載の使用。 ５． シリコーン界面活性剤、アルキルジメチコーンコポリオールが、エマルジ ョンの全重量に対して０．５から４０重量％、好ましくは２から１２重量％の比 率で用いられることを特徴とする、請求項１ないし４のいずれか一項に記載の使 用。 ６． 脂肪相がシリコーン油を含むことを特徴とする、請求項１ないし５のいず れか一項に記載の使用。 ７． シリコーン油が、３から８のケイ素原子を有する揮発性環状シリコーン、 ２から９のケイ素原子を有する揮発性直鎖状シリコーン、ジメチルシロキサン／ メチルアルキルシロキサン型のシクロコポリマー、トリメチルシリル基末端を備 えたポリアルキルシロキサンおよびフェニル化シリコーン油から選択されること を特徴とする、請求項６記載の使用。 ８． シリコーン油が揮発性シリコーン油であることを特徴とする、請求項６ま たは７記載の使用。 ９． 揮発性シリコーン油が、シクロテトラジメチルシロキサン、シクロペンタ ジメチルシロキサン、シクロヘキサジメチルシロキサン、ヘキサメチルジシロキ サン、ヘキシルヘプタメチルトリシロキサンおよびオクチルヘプタメチルトリシ ロキサンから選択されることを特徴とする、請求項８記載の使用。 １０． 脂肪相が揮発性イソパラフィンを含むことを特徴とする、請求項１ない し７のいずれか一項に記載の使用。 １１． 揮発性イソパラフィンが、イソドデカン、イソデカンおよびイソヘキサ デカンから選択されたＣ₈−Ｃ₁₆イソパラフィンであることを特徴とする、請求 項１０記載の使用。 １２． 固形状油中水型エマルジョンの脂肪相が、鉱油、動物由来の油、植物油 、分枝状Ｃ₈−Ｃ₁₆エステル、合成エステルおよびエーテル、ヒドロキシル化エ ステル、ポリオールエステル、脂肪アルコール、フッ素化油およびこれらの混合 物をさらに含むことを特徴とする、請求項１ないし１１のいずれか一項に記載の 使用。 １３． 油が、エマルジョンの全重量に対して、１０から４０重量％、好ましく は１８から３０重量％の比率で用いられることを特徴とする、請求項１ないし１ ２のいずれか一項に記載の使用。 １４． 脂肪相が、エマルジョンに５０グラム以上の針入力を付与し得る少なく とも一つのロウまたはロウの混合物を含むことを特徴とする、請求項１ないし１ ３のいずれか一項に記載の使用。 １５． ロウが、植物、鉱物、動物または合成ロウ、２５℃で固体である水素添 加油、２５℃で固体である脂肪エステル、およびこれらの混合物から選択される ことを特徴とする、請求項１ないし１４のいずれか一項に記載の使用。 １６． ロウが、ボリエチレンロウ、水素化ホホバ油、オゾケライトまたはこれ らの混合物から選択されたことを特徴とする、請求項１ないし１５のいずれか一 項に記載の使用。 １７． ロウが、ポリエチレンロウと水素化ホホバ油の混合物であることを特徴 とする、請求項１ないし１６のいずれか一項に記載の使用。 １８． ロウが、エマルジョンの全重量に対して、３から１５重量％、好ましく は３から１０重量％の比率で用いられることを特徴とする、請求項１ないし１４ のいずれか一項に記載の使用。 １９． 固形状油中水型エマルジョンの脂肪相が、移りを最小限にするように選 択された顔料および／またはパールエッセント剤および／または充填剤をさらに 含むことを特徴とする、請求項１ないし１８のいずれか一項に記載の使用。 ２０． 水相が、エマルジョンの全重量の０．５から６０％を示すことを特徴と する、請求項１ないし１９のいずれか一項に記載の使用。 ２１． 水相が、水または花水、水相の全重量に対して０から１４重量％の低級 Ｃ₂−Ｃ₆モノアルコールおよび／またはポリオール、およびエマルジョンの全重 量に対して０から６重量％の増粘剤を含むことを特徴とする、請求項１ないし２ ０のいずれか一項に記載の使用。 ２２． 移らないコンパクトファンデーションのようなメイクアップ製品の調製 における、請求項１ないし４のいずれか一項に記載の式を備えたアルキルジメチ コーンコポリオール型のシリコーン界面活性剤の、請求項１ないし２１のいずれ か一項に記載の使用。 ２３． 少なくとも一つの油と少なくとも一つのロウを含む脂肪相中に、以下の 式： ［式中、 ＰＥ＝（-Ｃ₂Ｈ₄Ｏ）_x（-Ｃ₃Ｈ₆Ｏ）_y-Ｈ、 ｘ＝０から５０、 ｙ＝０から３０、ｘとｙは同時に０にならない、 ｏ＝１から１００、 ｍ＝１から４０、 ｎ＝１から２００、 ｐ＝１から１７、かつ、 ｑ＝１から５］ のアルキルジメチコーンコポリオール型のシリコーン界面活性剤を用いて、乳化 された水相を含むことを特徴とする、油中水型の固形状化粧用エマルジョン。 ２４． ｏ＝１から２５、 ｍ＝１から１０、 ｎ＝１から１００ であることを特徴とする、請求項２３記載のエマルジョン。 ２５． ｏ＝２１、 ｍ＝４、 ｎ＝７３ であることを特徴とする、請求項２４記載のエマルジョン。 ２６． シリコーン界面活性剤が、セチルジメチコーンコポリオール、ポリグリ セリル−４イソステアラートおよびヘキシルラウラートの混合物であることを特 徴とする、請求項２５記載のエマルジョン。 ２７． エマルジョンの全重量に対して、０．５から４０重量％、好ましくは２ から１２重量％のシリコーン界面活性剤、アルキルジメチコーンコポリオールを 含むことを特徴とする、請求項２３ないし２６のいずれか一項に記載のエマルジ ョン。 ２８． 脂肪相がシリコーン油を含むことを特徴とする、請求項２３ないし２７ のいずれか一項に記載のエマルジョン。 ２９． シリコーン油が、３から８のケイ素原子を有する揮発性環状シリコーン 、２から９のケイ素原子を有する揮発性直鎖状シリコーン、ジメチルシロキサン ／メチルアルキルシロキサン型のシクロコポリマー、トリメチルシリル基末端を 備えたポリアルキルシロキサンおよびフェニル化シリコーン油から選択されるこ とを特徴とする、請求項２８記載のエマルジョン。 ３０． シリコーン油が揮発性シリコーン油であることを特徴とする、請求項２ ８または２９記載のエマルジョン。 ３１． 揮発性シリコーン油が、シクロテトラジメチルシロキサン、シクロペン タジメチルシロキサン、シクロヘキサジメチルシロキサン、ヘキサメチルジシロ キサン、ヘキシルヘプタメチルトリシロキサンおよびオクチルヘプタメチルトリ シロキサンから選択されることを特徴とする、請求項３０記載のエマルジョン。 ３２． 脂肪相が揮発性イソパラフィンを含むことを特徴とする、請求項２３な いし２７のいずれか一項に記載のエマルジョン。 ３３． 揮発性イソパラフィンが、イソドデカン、イソデカンおよびイソヘキサ デカンから選択されたＣ₈−Ｃ₁₆イソパラフィンであることを特徴とする、請求 項３２記載のエマルジョン。 ３４． 脂肪相が、鉱油、動物由来の油、稙物油、分枝状Ｃ₈−Ｃ₁₆エステル、 合成エステルおよびエーテル、ヒドロキシル化エステル、ポリオールエステル、 脂肪アルコール、フッ素化油およびこれらの混合物をさらに含むことを特徴とす る、請求項２３ないし３３のいずれか一項に記載のエマルジョン。 ３５． エマルジョンの全重量に対して、１０から４０重量％、好ましくは１８ から３０重量％の油を含むことを特徴とする、請求項２３ないし３４のいずれか 一項に記載のエマルジョン。 ３６． 脂肪相が、エマルジョンに５０グラム以上の針入力を付与し得る少なく とも一つのロウまたはロウの混合物を含むことを特徴とする、請求項２３ないし ３５のいずれか一項に記載のエマルジョン。 ３７． ロウが、鉱物、動物、稙物または合成ロウ、２５℃で固体である水素添 加油、２５℃で固体である脂肪エステル、およびこれらの混合物から選択される ことを特徴とする、請求項２３ないし３６のいずれか一項に記載のエマルジョン 。 ３８． ロウが、ポリエチレンロウ、水素化ホホバ油、オゾケライトまたはこれ らの混合物から選択されたことを特徴とする、請求項２３ないし３７のいずれか 一項に記載のエマルジョン。 ３９． ロウが、ポリエチレンロウと水素化ホホバ油の混合物であることを特徴 とする、請求項２３ないし３８のいずれか一項に記載のエマルジョン。 ４０． エマルジョンの全重量に対して、３から１５重量％、好ましくは３から １０重量％のロウを含むことを特徴とする、請求項２３ないし３９のいずれか一 項に記載のエマルジョン。 ４１． 脂肪相が、移りを最小限にするように選択された顔料および／またはパ ールエッセント剤および／または充填剤をさらに含むことを特徴とする、請求項 ２３ないし４０のいずれか一項に記載のエマルジョン。 ４２． 水相が、エマルジョンの全重量の０．５から６０％を示すことを特徴と する、請求項２３ないし４１のいずれか一項に記載のエマルジョン。 ４３． 水相が、水または花水、水相の全重量に対して０から１４重量％の低級 Ｃ₂−Ｃ₆モノアルコールおよび／またはポリオール、およびエマルジョンの全重 量に対してＯから６重量％の増粘剤、および、任意にエマルジョンの安定化剤を 含むことを特徴とする、請求項２３ないし４２のいずれか一項に記載のエマルジ ョン。 ４４． 酸化防止剤、着色剤、香料、精油、防腐剤、化粧活性成分、保湿剤、ビ タミン、スフィンゴ脂質、サンスクリーン剤および脂溶性ポリマーから選択され た少なくとも一つの添加剤をさらに含むことを特徴とする、請求項２３ないし４ ３のいずれか一項に記載のエマルジョン。 ４５． 移らないコンパクトファンデーション等のメイクアップ製品からなるこ とを特徴とする、請求項２３ないし４４のいずれか一項に記載のエマルジョン。 ４６． 請求項２３ないし４５のいずれか一項に記載の固形状エマルジョンを皮 膚および／または頭皮に適用することからなることを特徴とする、皮膚および／ または頭皮をメイクアップする方法。