JP2000505400A

JP2000505400A - 密封閉鎖した容器内に収容した流体を分与する装置

Info

Publication number: JP2000505400A
Application number: JP52811197A
Authority: JP
Inventors: ジゥセッペストラデッラ
Original assignee: テブロ
Priority date: 1996-02-08
Filing date: 1997-01-31
Publication date: 2000-05-09
Also published as: DE69700432D1; EP0879191A1; FR2744702A1; WO1997029028A1; US6164501A; DE69700432T2; FR2744702B1; EP0879191B1

Abstract

(57)【要約】開口を備えた容器（１）内に収容した流体物質を分与する分与装置であって、前記容器（１）の開口を閉鎖する休止位置と作動位置との間を移動可能な要素（２）と、前記容器（１）の内部を物質放出用の放出チャンネル（１０）に接続する手段と、前記要素（２）をその作動位置に向かって動かす作動部材（６）とを包含し、前記要素（２）が前記容器（１）内を密封関係で滑動して前記物質が前記放出チャンネル（１０）を通して放出される分与装置において、前記要素（２）がその休止位置でこの要素（２）と協同してこの要素（２）と前記容器（１）との間の締めしろを増大せしめこれにより前記容器（１）の完全密封閉鎖を保証する密封手段（５）を包含し、かつ前記作動部材（６）が前記密封手段（５）を移動せしめて前記要素（２）と前記容器（１）との間の締めしろを減少せしめこれにより前記要素（２）を低摩擦でもってその作動位置に向かって前記容器（１）内を動かすようにする移動手段（７）を包含することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】密封閉鎖した容器内に収容した流体を分与する装置本発明は、流体を分与する装置、特に、密封閉鎖した容器内に収容した液体を分与する装置に関する。薬剤を噴霧する装置、特に１回だけの定量分与を行う装置又は２回だけの定量分与を行う装置の分野においては、種々の問題が発生している。特に、解決されるべき最も重要な問題は、分与装置の容器内に収容された液体薬剤の安定性に関する。液体が分与装置の容器内に入れられた時から液体が分与される時までの間、すなわち貯蔵期間の間、液体は蒸発しがちであり、又は例えばバクテリアのような外部媒介物により汚染されたり、若しくは酸素により酸化されてしまうことがある。そして、一定の薬剤では、その有効性が完全に失われてしまうことがある。このような問題を解決するために、２つの型式の分与装置が主として用いられている。第１の型式の分与装置は、開口が膜により閉鎖されている容器を包含し、この膜は分与装置が作動されたときに適当な手段により穴があけられ又は引き裂かれる。このような分与装置は、特に、文献ＥＰ−０４０７２７６及びＵＳ−４０１７００７に記載されている。しかし、これらの膜型分与装置の欠点として、膜を容器の開口に注意をはらって張り付けなけらばならず、これにより容器を充填した後に比較的複雑な組付け工程を必要とすることがある。したがって、容器内に収容された液体は、前記膜を張り付けるのに必要とされる時間の間に汚染にさらされてしまうことがある。第２の型式の分与装置においては、ポンプピストンとして用いられているゴム要素が、分与装置の作動時に分与器の噴霧出口に接続されている針によって穴があけられる。このような分与装置の一例が、文献ＦＲ−２６８４３０４に記載されている。このような型式の分与装置においては、前述した膜の問題は解決されるが、しかし、ピストンの寸法をピストンが容器内を比較的容易に滑動できるようなものにしなければならない。換言すれば、ピストンと容器との間の締めしろ、すなわち、ピストンにより容器の壁に及ぼされる圧力、及びそれ故これら２つの要素間の接触面積は、分与装置が作動されるときの摩擦の問題を除去するために、及び分与装置を作動せしめるのに必要とされる力を最小にするために、可能な限り小さくしなけらばならない。そして、このような特徴、すなわち締めしろを小さくしなければならないということは、例えば物質の貯蔵が高温度で行われるときに、一定の状態の下で物質が蒸発するのを防止することが制限され、また、例えば酸素の侵入により物質が汚染されることを許してしまうことを意味する。本発明の目的は、以上述べた欠点を再び生じさせない流体分与装置を提供することにある。すなわち、本発明の目的は、物質の容器の効力のある及び密封した閉鎖を同時に保証し、また、ピストンが前記容器内を容易に滑動できて分与装置の作動が安全、確実及び容易であるようにする流体分与装置を提供することにある。この目的を達成するために、本発明は、開口を備えた容器内に収容した流体物質を分与する分与装置であって、前記容器の開口を閉鎖する休止位置と作動位置との間を移動可能な要素と、前記容器の内部を物質放出用の放出チャンネルに接続する手段と、前記要素をその作動位置に向かって動かす作動部材とを包含し、前記要素が前記容器内を密封関係で滑動して前記物質が前記放出チャンネルを通して放出される分与装置において、前記要素がその休止位置でこの要素と協同してこの要素と前記容器との間の締めしろを増大せしめこれにより前記容器の完全密封閉鎖を保証する密封手段を包含し、かつ前記作動部材が前記密封手段を移動せしめて前記要素と前記容器との間の締めしろを減少せしめこれにより前記要素を低摩擦でもってその作動位置に向かって前記容器内を動かすようにする移動手段を包含することを特徴とする分与装置、を提供するものである。したがって、本発明の分与装置において、前記要素は、その休止位置では前記容器を密封閉鎖するストッパとして働き、また、その作動位置に向かって動かされるときには前記容器内に収容されている物質を放出せしめるピストンとして動く。有益的には、前記作動部材は、前記密封手段が前記移動手段により移動された後に前記要素と前記移動部材とを一体にする手段を有する。好適には、前記要素は、実質的に円筒形であると共に、実質的に円筒形の前記容器の内部を前記放出チャンネルに接続する実質的に円筒形の通路を有し、前記密封手段は、前記要素がその休止位置であるときに前記通路を閉鎖する閉鎖部材を包含し、かつこの閉鎖部材を移動せしめる前記移動手段は前記通路を開口せしめる。好適には、前記閉鎖部材は前記通路の直径よりも大きい直径を有し、その結果、前記要素の休止位置では、前記閉鎖部材が前記要素の外側壁を前記容器の内側壁に押圧せしめ、これにより前記休止位置での前記要素と前記容器との間の締めしろを増大せしめる。有益的には、前記閉鎖部材は、前記容器が充填された後に前記要素を貫通する前記通路内に押し込まれるボールである。有益的には、前記作動部材はロッドを有すると共に、このロッドはそれに沿って貫通する前記放出オリフィスを備えており、前記ロッドが前記通路内を密封関係で滑動して前記閉鎖部材を移動させることができる。有益的には、前記ロッドの端は前記閉鎖部材を前記通路から前記容器内に移動せしめ、前記容器はこの移動した閉鎖部材を受け入れるくぼみを有する。好適には、前記要素は更にこの要素がその休止位置である間中動くのを防止するロッキング手段を包含し、前記作動部材は更に前記ロッキング手段を移動せしめる手段を包含する。有益的には、前記ロッキング手段は、前記要素の休止位置で前記容器の開口と協同して前記要素が前記容器内に動くのを防止する環状フランジを包含する。本発明の特別に有益な実施例において、前記作動部材は、前記ロッドから延びていると共に前記容器の内径よりも小さい外径を有する肩部と、この肩部から延びている溝とを包含し、前記作動部材が作動されると、前記ロッドが前記要素を貫通する前記通路内を滑動して、最初に前記閉鎖部材を移動せしめ、その後前記肩部が前記要素の外側半径方向表面と協同し、この要素の外側半径方向表面上に力を及ぼして前記要素をその作動位置に向かって付勢し、この力が前記環状フランジの弾性エネルギよりも大きくて、前記環状フランジが前記肩部のまわりで前記溝内に折り込まれ、これにより前記要素が前記容器内を動くことができる。好適には、前記肩部の半径と前記環状フランジの厚さとの和により成る長さは前記容器の内側半径とほぼ等しく、その結果、前記要素が前記容器内を密封的に及び低摩擦でもって滑動できる。有益的には、前記要素はエラストマ材料で作られる。本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照して非限定的な一例として述べる本発明の有益な実施例についての下記の詳細な説明から明らかになるであろう。図１は、本発明の有益な実施例による分与装置の部分断面図であって、該分与装置の作動前の状態を示す。図２は、該分与装置の作動中の状態を示す、図１と同様な図である。図１及び図２を参照するに、本発明の分与装置は開口を有する好適には実質的に円筒形の容器１を包含する。そして、好適には実質的に円筒形の要素２が、この容器１内に設けられ、図１に示される休止位置（この休止位置では、要素２は容器１の開口を閉鎖する）と、図２に示される作動位置との間を移動可能である。この要素２は、その休止位置において容器１を完全に密封した状態で閉鎖し、したがって容器１内に収容されている物質のいかなる汚染及び蒸発をも防止する。この休止位置において、要素２は、したがってストッパとして働く。分与装置は、また、要素２をその作動位置に向かって動かす作動部材６を包含し、要素２はその移動中は容器１内を密封関係で滑動し、したがって、この作動位置では分与ピストンとして働く。分与装置は、更に、物質を放出するためのチャンネル１０に容器１の内部を接続する手段を包含し、チャンネル１０は分与器（図示せず）からの出口に接続されている。本発明の分与装置は、密封閉鎖した容器内に収容されている物質が分与、例えば噴霧される物質分与器であれば、どのような型式のものにも取付けることができることに留意すべきである。したがって、本発明の好適な実施例についての下記の説明は非常に概略的であり、詳述する種々の部品は任意の型式の物質分与器に適合することができるように任意適当な形状にすることができることは明らかなものである。図１を参照するに、要素２はその休止位置であり、この休止位置で要素２はストッパとして働く。要素２は適当なエラストマ材科、例えばゴムで作られていると共に、好適には要素２の中央部を軸方向に貫通する通路３を有する。この通路３は、好適には実質的に円筒形である。容器１が物質で充填されたすぐ後に、閉鎖部材５が通路３内に設けられて、容器１を完全に密封した状態で閉鎖する。好適には、閉鎖部材５は球状であり、例えば適当な材料例えば鋼のボールの形に作られる。このボール５の直径は通路３の内径よりも大きく、したがってボール５が通路３内に設けられたときには、ボール５は通路３を閉鎖すること及び要素２のゴム製側壁と容器１との間に及ぼされる高い圧縮力を生じさせることの両方の働きをする。したがって、強力な締めしろが要素２と容器１の壁との間に確立され、これにより、要素２の休止位置において、作動する前の容器が有効に、また漏洩を防止して、更に完全に密封した状態で閉鎖されることを保証する。分与装置は、また、軸方向に延びるロッド７を有する作動部材６を包含する。有益的には、この作動部材６は、ロッド７から延びる肩部８と、この肩部８から延びる例えば溝のようなくぼみ９とを包含する。作動部材６は物質のための放出チャンネル１０を有し、このチャンネル１０は好適には軸方向に作動部材６を貫通する。チャンネル１０は、第１に分与器の分与出口に接続され、第２にロッド７の端に開口している。ロッド７は、好適には、要素２を貫通する通路３の内径よりもわずかばかり大きい外径を有する。作動部材６は、分与器のための例えば押しボタン（図示せず）のような作動装置に接続されている。要素２は、また、ロッキング手段４を有しており、このロッキング手段は好適には環状フランジ４の形で実施される。この環状フランジ４は、要素２の休止位置では、容器１と協同して、要素２が容器１内に動くのを防止する。より詳細には、この環状フランジ４は要素２と一体とされ、容器１の壁の頂端に当接する。以上述べた分与装置は、次のように作動する。容器１が物質で充填されたすぐ後に、ボール５が要素２を貫通している通路３内に押し込まれ、要素２はこの押し込みの間容器１の頂端であるこの休止位置にとどまっている。これは、要素２が容器１内に動くのを防止するその環状フランジ４による。分与装置が作動されると、作動部材６が容器１に関して動かされ、その結果、ロッド７の端が要素２を貫通している通路３の外にボール５を押し出す。したがって、ボール５が通路３から追い出されると、もはや要素２の側壁と容器１の壁との間に及ぼされる圧縮力は生じなくなり、これら２つの部品間の締めしろは非常に減少させられる。そして、ロッド７の外径により、ロッド７は通路３内を密封関係で滑動し、また、ロッド７の長さにより、ロッド７から延びる肩部８はボール５が通路３から追い出されたすぐ後に要素２の外側半径方向表面に当接する。要素２のこの外側半径方向表面上に肩部８により及ぼされる力は、要素２をその作動位置に向かって付勢せしめ、これにより、環状フランジ４が肩部８のまわりに折り込まれ、この肩部８の上方に形成されている溝９内に受け入れられる。したがって、環状フランジ４を動かすためには、要素２上に作動部材６により及ぼされる力が環状フランジ４の弾性エネルギよりもわずかに大きいだけで十分である。なぜなら、ボール５がもはや通路３内に存在しないからである。この方法によれば、分与装置が作動されると、エネルギが要素２に蓄積される（環状フランジ４の弾性エネルギに相当する）。これは、物質の噴霧が改良されるという有益な結果をもたらす。なぜなら、蓄積されたエネルギが物質の噴霧時突然に解放されるからである。作動部材６が溝９を有している場合には、フランジ４と溝９との間の締めしろは要素２を作動部材６に固定する作用があり、その結果、これらの要素２と作動部材６とは容器１内を一体として動く単体組立体を形成する。肩部８の直径は、分与装置を作動せしめることを許容するために、容器１の内径よりも小さいことが必要である。好適には、肩部８の寸法は、肩部８の半径と環状フランジ４の厚さとの和により成る長さが容器１の内側半径と実質的に等しくなるようにされ、その結果、環状フランジ４が肩部８のまわりに折り込まれると、肩部８における前記組立体の外径は容器１の内側半径とほぼ等しくなる。この方法によれば、要素２と容器１との間の締めしろは環状フランジ４の存在によりわずかだけ増大される。したがって、環状フランジ４が最終的に折り込まれた状態において、大きな摩擦を生じさせることなしに環状フランジ４を容器１内に押し込むことができ、それ故、要素２と作動部材６とが有効に協同することを保証する。この時点から、要素２はそのピストン機能を始め、非常に小さい値の摩擦でもって容器１内を密封関係で滑動することができ、これにより分与装置が安全に、確実に及び容易に作動することを保証することができる。図１及び図２に示されるように、容器１は、閉鎖部材５が作動部材６のロッド７により通路３から追い出された後にこの閉鎖部材を受け入れるくぼみ１ａをその底部に有する。閉鎖部材５がボールであるときには、このくぼみ１ａは有益的には実質的に球状の形である。以上述べた如く、本発明によれば、物質を容器内に入れたすぐ後に密封することを保証することができ、また、貯蔵の状態と無関係にかつ全分与過程にわたって、物質が全貯蔵期間を通して分与されるまで物質を密封し続けることを保証することができる。なお、上述した説明は１回だけの定量分与を行う装置を例にして述べたけれとも、本発明は、また、多数回の定量分与を行う装置にも適用できるものである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項【提出日】１９９８年２月２８日（１９９８．２．２８）【補正内容】請求の範囲１流体物質を収容していると共に開口を備えている容器（１）を包含する流体物質分与装置であって、更に、前記容器（１）の開口を閉鎖する休止位置と作動位置との間を移動可能な要素（２）と、前記容器（１）の内部を物質放出用の放出チャンネル（１０）に接続する手段と、前記要素（２）をその作動位置に向かって動かす作動部材（６）とを包含し、前記要素（２）が前記容器（１）内を密封関係で滑動して前記物質が前記放出チャンネル（１０）を通して放出される分与装置において、前記要素（２）が前記容器（１）の内部を前記放出チャンネル（１０）に接続する通路（３）と、前記要素（２）の休止位置でこの要素（２）と協同して、前記通路（３）を閉鎖すると共に、この要素（２）と前記容器（１）との間に強力な締めしろを確立せしめて前記容器（１）の完全密封閉鎖を保証する密封手段（５）とを包含し、かつ前記作動部材（６）が前記密封手段（５）を移動せしめて、前記通路（３）を開口せしめると共に、前記要素（２）と前記容器（１）との間の締めしろを減少せしめて前記要素（２）を低摩擦でもってその作動位置に向かって前記容器（１）内を動かすようにする移動手段（７）を包含することを特徴とする分与装置。２請求項１記載の分与装置において、前記作動部材（６）が、前記密封手段（５）が前記移動手段（７）により移動された後に前記要素（２）と前記移動部材（６）とを一体にする手段（８、９）を有している分与装置。３請求項１又は２記載の分与装置において、前記容器（１）、前記要素（２）及び前記通路（３）が、実質的に円筒形である分与装置。４請求項１〜３のいずれか一項に記載の分与装置において、前記閉鎖部材（５）が、前記通路（３）の直径よりも大きい直径を有し、その結果、前記要素（２）の休止位置では、前記閉鎖部材（５）が前記要素（２）の外側壁を前記容器（１）の内側壁に押圧せしめ、これにより前記休止位置での前記要素（２）と前記容器（１）との間の締めしろを増大せしめるようにした分与装置。５請求項１〜４のいずれか一項記載の分与装置において、前記閉鎖部材（５）が、前記容器（１）が充填された後に前記要素（２）を貫通する前記通路（３）内に押し込まれるボール（５）である分与装置。６請求項１〜５のいずれか一項に記載の分与装置において、前記作動部材（６）がロッド（７）を有すると共に、このロッド（７）がそれに沿って貫通する前記放出オリフィス（１０）を備えており、前記ロッド（７）が前記通路（３）内を密封関係で滑動して前記閉鎖部材（５）を移動させることができるようにした分与装置。７請求項６記載の分与装置において、前記ロッド（７）の端が前記閉鎖部材（５）を前記通路（３）から前記容器（１）内に移動せしめ、前記容器（１）がこの移動した閉鎖部材（５）を受け入れるくぼみ（１ａ）を有している分与装置。８請求項６又は７記載の分与装置において、前記要素（２）が更にこの要素（２）がその休止位置である間中動くのを防止するロッキング手段（４）を包含し、前記作動部材（６）力便に前記ロッキング手段（４）を移動せしめる手段（８，９）を包含している分与装置。９請求項８記載の分与装置において、前記ロッキング手段（４）が、前記要素（２）の休止位置で前記容器（１）の開講と協同して前記要素（２）が前記容器（１）内に動くのを防止する環状フランジ（４）を包含している分与装置。１０請求項９記載の分与装置において、前記作動部材（６）が、前記ロッド（７）から延びていると共に前記容器（１）内の内径よりも小さい外径を有する肩部（８）と、この肩部（８）から延びている溝（９）とを包含し、前記作動部材（６）が作動されると、前記ロッド（７）が前記要素（２）を貫通する前記通路（３）内を滑動して、最初に前記閉鎖部材（５）を移動せしめ、その後前記肩部（８）が前記要素（２）の外側半径方向表面と協同し、この要素（２）の外側半径方向表面上に力を及ぼして前記要素（２）をその作動位置に向かって付勢し、この力が前記環状フランジ（５）の弾性エネルギよりも大きくて、前記環状フランジ（４）が前記肩部（８）のまわりで前記溝（９）内に折り込まれ、これにより前記要素（２）が前記容器（１）内を動くことができるようにした分与装置。１１請求項１０記載の分与装置において、前記肩部（８）の半径と前記環状フランジ（４）の厚さとの和より成る長さが前記容器（１）の内側半径とほぼ等しく、その結果、前記要素（２）が前記容器（１）内を密封的に及び低摩擦でもって滑動できるようにした分与装置。１２請求項１〜１１のいずれか一項に記載の分与装置において、前記要素（２）がエラストマ材料で作られている分与装置。

Claims

【特許請求の範囲】１開口を備えた容器（１）内に収容した流体物質を分与する分与装置であって、前記容器（１）の開口を閉鎖する休止位置と作動位置との間を移動可能な要素（２）と、前記容器（１）の内部を物質放出用の放出チャンネル（１０）に接続する手段と、前記要素（２）をその作動位置に向かって動かす作動部材（６）とを包含し、前記要素（２）が前記容器（１）内を密封関係で滑動して前記物質が前記放出チャンネル（１０）を通して放出される分与装置において、前記要素（２）がその休止位置でこの要素（２）と協同してこの要素（２）と前記容器（１）との間の締めしろを増大せしめこれにより前記容器（１）の完全密封閉鎖を保証する密封手段（５）を包含し、かつ前記作動部材（６）が前記密封手段（５）を移動せしめて前記要素（２）と前記容器（１）との間の締めしろを減少せしめこれにより前記要素（２）を低摩擦でもってその作動位置に向かって前記容器（１）内を動かすようにする移動手段（７）を包含することを特徴とする分与装置。２請求項１記載の分与装置において、前記作動部材（６）が、前記密封手段（５）が前記移動手段（７）により移動された後に前記要素（２）と前記移動部材（６）とを一体にする手段（８，９）を有している分与装置。３請求項１又は２記載の分与装置において、前記要素（２）が、実質的に円筒形であると共に、実質的に円筒形の前記容器（１）の内部を前記放出チャンネル（１０）に接続する実質的に円筒形の通路（３）を有し、前記密封手段（５）が、前記要素（２）がその休止位置であるときに前記通路（３）を閉鎖する閉鎖部材（５）を包含し、かつこの閉鎖部材（５）を移動せしめる前記移動手段（７）が前記通路（３）を開口せしめるようにしている分与装置。４請求項３記載の分与装置において、前記閉鎖部材（５）が前記通路（３）の直径よりも大きい直径を有し、その結果、前記要素（２）の休止位置では、前記閉鎖部材（５）が前記要素（２）の外側壁を前記容器（１）の内側壁に押圧せしめ、これにより前記休止位置での前記要素（２）と前記容器（１）との間の締めしろを増大せしめるようにした分与装置。５請求項３又は４記載の分与装置において、前記閉鎖部材（５）が、前記容器（１）が充填された後に前記要素（２）を貫通する前記通路（３）内に押し込まれるボール（５）である分与装置。６請求項３〜５のいずれか一項に記載の分与装置において、前記作動部材（６）がロッド（７）を有すると共に、このロッド（７）がそれに沿って貫通する前記放出オリフィス（１０）を備えており、前記ロッド（７）が前記通路（３）内を密封関係で滑動して前記閉鎖部材（５）を移動させることができるようにした分与装置。７請求項６記載の分与装置において、前記ロッド（７）の端が前記閉鎖部材（５）を前記通路（３）から前記容器（１）内に移動せしめ、前記容器（１）がこの移動した閉鎖部材（５）を受け入れるくぼみ（１ａ）を有している分与装置。８請求項６又は７記載の分与装置において、前記要素（２）が更にこの要素（２）がその休止位置である間中動くのを防止するロッキング手段（４）を包含し、前記作動部材（６）が更に前記ロッキング手段（４）を移動せしめる手段（８，９）を包含している分与装置。９請求項８記載の分与装置において、前記ロッキング手段（４）が、前記要素（２）の休止位置で前記容器（１）の開口と協同して前記要素（２）が前記容器（１）内に動くのを防止する環状フランジ（４）を包含している分与装置。１０請求項９記載の分与装置において、前記作動部材（６）が、前記ロッド（７）から延びていると共に前記容器（１）の内径よりも小さい外径を有する肩部（８）と、この肩部（８）から延びている溝（９）とを包含し、前記作動部材（６）が作動されると、前記ロッド（７）が前記要素（２）を貫通する前記通路（３）内を滑動して、最初に前記閉鎖部材（５）を移動せしめ、その後前記肩部（８）が前記要素（２）の外側半径方向表面と協同し、この要素（２）の外側半径方向表面上に力を及ぼして前記要素（２）をその作動位置に向かって付勢し、この力が前記環状フランジ（５）の弾性エネルギよりも大きくて、前記環状フランジ（４）が前記肩部（８）のまわりで前記溝（９）内に折り込まれ、これにより前記要素（２）が前記容器（１）内を動くことができるようにした分与装置。１１請求項１０記載の分与装置において、前記肩部（８）の半径と前記環状フランジ（４）の厚さとの和より成る長さが前記容器（１）の内側半径とほぼ等しく、その結果、前記要素（２）が前記容器（１）内を密封的に及び低摩擦でもって滑動できるようにした分与装置。１２請求項１〜１１のいずれか一項に記載の分与装置において、前記要素（２）がエラストマ材料で作られている分与装置。