JP2000352403A - アクチュエータ作動装置 - Google Patents

アクチュエータ作動装置

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JP2000352403A
JP2000352403A JP11163970A JP16397099A JP2000352403A JP 2000352403 A JP2000352403 A JP 2000352403A JP 11163970 A JP11163970 A JP 11163970A JP 16397099 A JP16397099 A JP 16397099A JP 2000352403 A JP2000352403 A JP 2000352403A
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浩 柿本
Eiji Higashiyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業内容または運転者の好みに応じて応答性
または操縦性を無段階に設定可能であると共に、気温が
変化しても安定した操縦が可能なアクチュエータ作動装
置を提供する。 【解決手段】 所定の油圧式アクチュエータに対する作
動油の導入出を切換制御するパイロット操作方式の方向
制御弁2と、この方向切換弁2へパイロット圧油を供給
する操作弁6と、この操作弁6と前記方向制御弁2との
相互間に配設されて前記パイロット圧油の流量を制御す
る弁機構10とを備え、前述した弁機構10が油圧パイ
ロット操作方式の流量制御弁であって、この弁機構10
に加圧される弁機構導入圧力に応じて前述したパイロッ
ト圧油の流量を少なくとも3種類に設定しうる流量調整
機能を有すると共に、前述した弁機構に管路を介して少
なくとも3種類の前述した弁機構導入圧力を設定しうる
比例弁36を接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクチュエータ作
動装置に関し、特に、パワーショベルやクレーンなどの
建設作業機械のアクチュエータを作動させるアクチュエ
ータ作動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パワーショベルやクレーンなどの建設作
業機械等に設けられた油圧作動のアクチュエータは、例
えば、アクチュエータヘの圧油の流れを制御するスプー
ルバルブ(以下、単に制御弁という)が操作レバーの操
作に伴うパイロット圧によって切換えられることによ
り、その動作が制御される。
【0003】ところで、慣性負荷の大きい動作が行なわ
れている場合において、その動作が急に停止された際に
は、大きな衝撃が発生する。すなわち、例えば、操作レ
バーの操作によってアクチュエータが速い速度で動作し
ている状態で、不用意に操作レバーを急にニュートラル
位置に戻してしまった場合には、制御弁のスプールも急
激にニュートラル位置に戻るため、アクチュエータに供
給される圧油が急激に遮断されて、慣性体が急激に停止
するが、その際に、機体が大きく振動したり、騒音が発
生したりする。これは、機械の寿命を低下させ、操縦者
に不快感を与える等の不具合を生じさせる。
【0004】このような不都合を解決する手段が実開平
1−24117号公報により開示されている。これによ
れば、図12に示すように、アクチュエータの動作を制
御する油圧回路301に、パイロット操作方式のコント
ロールバルブ303と、このコントロールバルブ303
を制御する制御用パイロットバルブ305と、コントロ
ールバルブ303と制御用パイロットバルブ305との
間のパイロットライン307に設けられた、ショック低
減用絞り付チェック弁回路309と開閉自在のバイパス
回路311とが並設された切換弁313と、このバイパ
ス回路311の開閉を行う電磁切換弁315とを備えて
構成されている。
【0005】これによれば、電磁切換弁315がホの位
置からニの位置にオンされ、バイパス回路311が閉じ
た状態ではパイロットライン307に絞り付チェック弁
が挿入された状態となり、起動時や停止時の急激なショ
ックが低減される。また、寒冷地や作業内容によりアク
チュエータの応答性を優先する場合には、電磁切換弁3
15をオフし、バイパス回路311を開くことにより、
パイロットライン307に絞りのない状態とすること
で、応答性を得られるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来例によれば、電磁切換弁がオンかオフの何れかである
ため、応答性を重視した運転かショックのない操縦性を
重視した運転の何れかしか対応できず、これらの中間の
設定が不可能であるため、操縦者の好みにより応答性と
操縦性の中間を採った操縦ができないという不都合が生
じている。さらに、応答性と操縦性の中間の操縦を必要
とする作業ができないという問題を生じている。
【0007】また、一般的に、油圧機器の操作性は油温
(作動油の粘性)の影響を受け易く、気温の変化により
操作性が変化する。上記従来例によれば、作動油温度の
影響が何ら考慮されていないため、気温が変化すると操
作性がまるで異なるものとなり、特に、ショック低減用
絞り付チェック弁回路が設けられたパイロット圧回路を
使用している場合にはその影響が大きく、作業に支障を
きたすという不都合を生じている。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、作業内容または運転
者の好みに応じて応答性または操縦性を無段階に設定可
能であると共に、気温が変化しても安定した操縦が可能
なアクチュエータ作動装置を提供することをその目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、所定の油圧式アクチュ
エータに対する作動油の導入出を切換制御するパイロッ
ト操作方式の方向制御弁と、この方向切換弁へパイロッ
ト圧油を供給する操作弁と、この操作弁と前述した方向
制御弁との相互間に配設されて前述したパイロット圧油
の流量を制御する弁機構とを備え、前述した弁機構が、
油圧パイロット操作方式の流量制御弁であって、この弁
機構に加圧される弁機構導入圧力に応じて前記パイロッ
ト圧油の流量を少なくとも3種類に設定しうる流量調整
機能を有すると共に、前述した弁機構に管路を介して少
なくとも3種類の前述した弁機構導入圧力を設定しうる
比例弁を接続したという構成を採っている。
【0010】このように構成したことで、操縦者が操作
弁を操作すると、方向制御弁内部に設けられたスプール
にパイロット圧油が供給され、スプールを移動させる。
また、操作弁をニュートラル位置に戻せば、パイロット
圧油は操作弁を介して排出され、スプールもニュートラ
ル位置に戻る。このスプールの移動により、アクチュエ
ータに対する作動油の導入出を制御する。このため、ス
プールに供給・排出されるパイロット圧油の流量が多い
場合には、スプールが迅速に切り替わり、反対に、パイ
ロット圧油の流量が少ない場合には、スプールが緩やか
に切り替わる。そして、このスプールに供給・排出され
るパイロット圧油の流量は弁機構に加圧される弁機構導
入圧力に応じて変化する。例えば、弁機構導入圧力を小
さくすると、大きい流量のパイロット圧油が弁機構を流
れ、反対に、弁機構導入圧力を大きくすると、小さい流
量のパイロット圧油が弁機構を流れる。さらに、この弁
機構導入圧力は、比例弁により連続的に変化させる。こ
のため、比例弁により弁機構導入圧力を小さくすると、
弁機構を流れる流量が大きくまり、スプールが迅速に切
り替わり、また、比例弁により弁機構導入圧力を大きく
すると、弁機構を流れる流量が小さくなり、スプールが
緩やかに切り替わる。そして、スプールが迅速に切り替
わると、方向制御弁を作動油が応答性良く流れ、アクチ
ュエータに作用する。このため、操作弁の一定の操作量
に対してアクチュエータが応答良く反応する。この状態
は、アクチュエータが急激な圧力の変化により振動及び
ショックを生ずることとなるが、これに適した作業で使
用される。また、このような状態を好む作業者に使用さ
れる。一方、スプールがゆっくり切り替わると、方向制
御弁を圧油が緩やかに流れ、アクチュエータに作用す
る。このため、操作弁の一定の操作量に対してアクチュ
エータが緩やかに反応する。この状態では、アクチュエ
ータに急激な圧力変化が生じないため、アクチュエータ
に振動及びショックを生ずることがなく、これに適した
作業で使用される。また、このような状態を好む作業者
に使用される。さらに、弁機構を流れるパイロット圧油
の流量を流量調整機能により連続的に変化させること
で、スプールの移動速度を連続的に変化させることが可
能である。このため、操作弁に対するアクチュエータの
応答性及び操縦性を連続的に変化させることが可能とな
る。
【0011】請求項2記載の発明は、前述した請求項1
記載のアクチュエータ作動装置であって、前述した比例
弁を制御する圧力制御手段を備え、この圧力制御手段
が、前述した弁機構導入圧力を異なる所定圧力に設定し
うる圧力選択機能を有すると共に、この圧力選択機能で
設定された前述した所定圧力を微調整する圧力調整機能
を有するという構成を採っている。
【0012】このように構成しても、前述した請求項1
記載の発明と同等に機能する他、更に、圧力選択機能に
より弁機構導入圧力が異なる所定圧力に設定され、圧力
制御手段から比例弁に圧力指令が出力される。この圧力
指令に応じて比例弁から弁機構に弁機構導入圧力が作用
し、この弁機構導入圧力に応じて弁機構を流れるパイロ
ット圧油の流量が変化する。このため、圧力選択機能に
より、操作弁に対するアクチュエータの応答性及び操縦
性が決定される。また、圧力選択機能で設定されたアク
チュエータの応答性及び操縦性が作業者の好みに合わな
い場合には、圧力調整機能で弁機構導入圧力を微調整す
ることが可能となる。即ち、応答性と操縦性を好みに応
じて設定変更することが可能となる。
【0013】請求項3記載の発明は、前述した請求項2
記載のアクチュエータ作動装置であって、前述した圧力
制御手段に対して前述した弁機構導入圧力を変化させる
弁機構導入圧力制御信号を出力する入力手段と、前述し
た操作弁を操作する操作手段とを備え、前述した操作手
段の近傍に操作パネルを設けると共に、この操作パネル
に前述した入力手段を設けたという構成を採っている。
【0014】このように構成しても、請求項2記載の発
明と同等に機能する他、更に、入力手段により、弁機構
導入圧力を異なる所定圧力に設定することが可能とな
る。また、操作手段の近傍に入力手段があるため、操作
弁を操作しながら、弁機構導入圧力の設定が可能とな
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1乃至図1
1を用いて説明する。まず、図2において符号1は、ア
クチュエータ作動装置1を示し、このアクチュエータ作
動装置1は、所定の油圧式アクチュエータに対する作動
油の導入出を切換制御するパイロット操作方式の方向制
御弁2と、この方向切換弁2へパイロット圧油を供給す
る操作弁6と、この操作弁6と前述した方向制御弁2と
の相互間に配設されて前記パイロット圧油の流量を制御
する弁機構10とを備え、この弁機構10が、前述した
パイロット圧油の流量を少なくとも3種類に設定しうる
流量調整機能を有している。
【0016】さらに詳細に説明すると、このアクチュエ
ータ作動装置1は、アクチュエータへのパイロット圧油
の流れを制御するパイロット操作方式の方向制御弁2
と、この方向制御弁2にパイロット圧油を導入して方向
制御弁2を切換制御するパイロット圧回路Aとを備えて
いる。さらにこのパイロット圧回路Aは、前述した方向
制御弁2のパイロットポート2a,2bに接続されたパ
イロット圧導入管路4,5と、このパイロット圧導入管
路4,5に対するパイロット圧油の導入出を制御する操
作弁6と、この操作弁6と前述した方向制御弁2との相
互間に配設されてパイロット圧油の流量を制御する弁機
構10とを備えている。さらにアクチュエータ作動装置
1は、この弁機構10にパイロット管路35で接続され
て、パイロット圧油の流量を少なくとも3種類に設定し
うる比例弁36と、この比例弁36を制御する圧力制御
手段110と、この圧力制御手段110に対して弁機構
導入圧力を変化させる弁機構導入圧力制御信号を出力す
る入力手段120とを備えている。
【0017】[方向制御弁]まず、方向制御弁2は、図
3に示すように、油圧モータや油圧シリンダ等のアクチ
ェエータAcヘの圧油の流れを制御する。このアクチュ
エータAcは、例えばパワーショベルやクレーンなどの
建設作業機械に設けられた旋回体やブーム等の慣性体W
を動作させる。また、方向制御弁2は、2方向3位置の
スプール弁であり、パイロットポート2a,2bにパイ
ロット圧油が供給されると、ニュートラルであるハの位
置から切換位置イ,ロに切換えられように形成されてい
る。
【0018】[パイロット圧回路]この、方向制御弁2
には、図2に示すように、パイロット圧回路Aが設けら
れている。このパイロット圧回路Aは、リザーバタング
Tから油圧ポンプP1を介して圧送されるパイロット圧
油を流すパイロット圧供給管路3と、パイロット圧供給
管路3を通して圧送されるパイロット圧油を方向制御弁
2の2つのパイロットポート2a,2bに個別に導入す
る2つのパイロット圧導入管路4,5と、このパイロッ
ト圧導入管路4,5からの戻り油をタンクTに戻す戻し
管路9と、各管路3,4,5,9の連通状態を切り換え
る操作弁6とを有している。
【0019】[操作弁]この操作弁6は、この操作弁6
を操作する操作手段(操作レバー)6aが一方向に操作
されると、パイロット圧供給管路3をパイロット圧導入
管路4に連通させるとともに、パイロット圧導入管路5
を戻し管路9を介してタンクTに連通させる。また、操
作弁6は、操作レバー6aが他方向に操作されると、パ
イロット圧導入管路3をパイロット圧導入管路5に連通
させるとともに、パイロット圧導入管路4を戻し管路9
を介してタンクTに連通させる。さらに、操作弁6は、
操作レバー6aがニュートラル位置にある時には、パイ
ロット圧導入管路4,5の両者を戻し管路9を介してタ
ンクTに連通させる。また、管路3,4(5),9同志
の連通度合いは、操作レバー6aの操作量によって制御
される。
【0020】[弁機構]次に、各パイロット圧導入管路
4,5の途中には、それぞれ弁機構10が設けられてい
る。弁機構10は、開口形状が円形の3つのポートa,
b,cを有するハウジング12と、ハウジング12内に
摺動可能に配置された筒状の第1のポペット13と、第
1のポペット13内にこれと略同心的に配置され且つ第
1のポペット13に対して摺動可能な筒状の第2のポペ
ット14とにより形成されている。
【0021】ハウジング12の第1のポートaには、操
作弁6から延びるパイロット圧導入管路4(5)の管部
4a(5a)が接続され、ハウジングの第2のポートb
には、方向制御弁2から延びるパイロット圧導入管路4
(5)の管部4b(5b)が接続され、ハウジング12
の第3のポートcには、後述する比例弁36から延びる
パイロット圧導入管路35の管部35aが接続されてい
る。そして、この弁機構10は、第3のポートcに加圧
される弁機構導入圧力に応じて方向切換弁2に供給され
るパイロット圧油の流量を少なくとも3種類に設定しう
る流量調整機能を備えている。この弁機構10を以下に
詳述する。
【0022】第1のポペット13は、図4に示すよう
に、ハウジング12の第1のポートaと対向する円形の
端壁13aと、ハウジング12の第2のポートbと対向
する周壁13bとを有し、端壁13aと反対側に位置す
る開口部が閉塞部材22によって閉じられている。端壁
13aには、第1のポートaに向けて開口する円形の第
1の流通孔25が形成され、周壁13bには、第2のポ
ートbに向けて開口する円形の第2の流通孔26が形成
されている。また、端壁13aの周縁部には、テーパ状
に切り欠かれたテーパ面27が形成されている。
【0023】第1のポペット13は、ハウジング12内
に設けられたバネ20(図2参照)によって第1のポー
トa側に向けて付勢されており、その端壁13aのテー
パ面27が第1のポートaの弁座を形成するハウジング
12の内側縁部12aに常時突き当てられている。した
がって、この通常の状態において、第1のポ一トaと第
2のポートbとの連通は流通孔25および流通孔26を
介してのみ果たされ、また、テーパ面27は第1のポー
トaと第2のポートbの両者に臨んでいる。
【0024】一方、第1のポペット13内に配置された
第2のポペット14は、第1のポペット13の第1の流
通孔25と対向する端壁14aと、第1のポペット13
の第2の流通孔26と対向する段付きの周壁14bとを
有している。端壁14aには、第1の流通孔25に向け
て開口する絞り28が形成され、周壁14bには、第2
の流通孔26に向けて開口する通孔29が形成されてい
る。また、端壁14aの周縁部には、テーパ状に切り欠
かれたテーパ面30が形成されている。
【0025】この第2のポペット14は、第1のポペッ
ト13の閉塞部材22との間に介設されたバネ31によ
って第1の流通孔25側に向けて付勢されており、その
テーパ面30が第1の流通孔25の弁座を形成する端壁
13aの内側縁部32に常時突き当てられている。した
がって、この通常の状態において、第1の流通孔25と
第2の流通孔26との連通は絞り28および通孔29を
介してのみ果たされ、テーパ面30は第1の流通孔25
と第2の流通孔26の両者に臨んでいる。
【0026】なお、本実施形態では、バネ31のバネ定
数かバネ20のそれよりも大きく設定されている(無
論、このように設定されている必要はない)。また、第
1の流通孔25の直径がdに設定され、第1のポペッ
ト13の内径がdに設定され、第1のポートaの直径
がdに設定され、第1のポペット13の外径(第3の
ポートcの直径)がd(>d)に設定されている。
【0027】[比例弁]比例弁36は、電磁式比例弁で
構成されている。この電磁式比例弁は、圧力制御手段1
10から出力される電流値に応じて一次側(図2の油圧
ポンプP2側)の圧力を所定の二次側(弁機構10側)
の圧力に変化させる。この電磁式比例弁は圧力制御手段
110からの出力が0%、即ち、出力される電流値がゼ
ロで二次側の圧力が0[Pa]となり、電流値が大きく
なるとこれに比例して二次側の圧力が大きくなり、圧力
制御手段110からの出力が100%、即ち、出力され
る電流値が最大で二次側の圧力が最大の圧力となる構造
とされている。この比例弁36は、所謂、サーボバルブ
を使用することも可能である。サーボバルブを使用する
ことにより、弁機構10に加圧する弁機構導入圧力をよ
り細かく制御することが可能である。
【0028】この比例弁36の二次側は、ハウジング1
2の第3のポートcに接続されたパイロット圧管路35
に接続されている。また、比例弁36の一次側は油圧ポ
ンプP2およびタンクTに接続されている。したがっ
て、油圧ポンプP2からのパイロット圧が比例弁36で
所定圧にされた後、管路35を通して第3のポートcに
作用する。
【0029】[入力手段]入力手段120は、図9
(a)に示すように、操作パネル160に設けられてい
る。この操作パネル160は、アクチュエータAcを操
縦するキャビン150内部に設けられている。例えば、
パワーショベルの場合には、バケットを操縦する操作弁
6の操作レバー6a近傍に設けられている。このため、
容易に設定変更ができるようにされている。この入力手
段120は、図1及び図9(b)(c)に示すように、
圧力設定部(作業モード選択部)122と、圧力調整部
124とで構成されている。この内、作業モード選択部
122は、重掘削スイッチ122a,掘削スイッチ12
2b,仕上げスイッチ122c,微操作スイッチ122
dが設けられており、各々圧力制御手段110に入力さ
れている。この選択された作業モードスイッチ122
a,122b,122c,122dに応じて、圧力制御
手段110に対して、弁機構10の第3のポートcへの
弁機構導入圧を変化させる弁機構導入圧力制御信号が出
力される。ここで、各作業モードスイッチ122a,1
22b,122c,122dが選択された場合の弁機構
導入圧力の一例を説明すると、重掘削スイッチ122a
が選択された場合には弁機構導入圧が0%設定される。
また、掘削スイッチ122bが選択された場合には弁機
構導入圧が30%設定される。さらに、仕上げスイッチ
122cが選択された場合に弁機構導入圧が70%設定
される。さらにまた、微操作スイッチ122dが選択さ
れた場合には弁機構導入圧が100%設定される。
【0030】また、各作業モードスイッチ122a,1
22b,122c,122dの端部には、パイロットラ
ンプ123が設けられており、選択さている作業モード
スイッチ122a,122b,122c,122dに
は、パイロットランプ123が点灯するように形成され
ている。なお、これらの各作業モードスイッチ122
a,122b,122c,122dは作業内容に応じて
選択することも可能であるが、操縦者の好みに応じても
選択される。
【0031】また、圧力設定部122が設けられた操作
パネル160の端部には、各種情報表示する情報表示パ
ネル162が設けられている。この情報表示パネル16
2には、選択されている各作業モードスイッチ122
a,122b,122c,122d毎に設定された弁機
構導入圧(%)が表示される。例えば、重掘削スイッチ
122aが選択された場合には0%表示、掘削スイッチ
122bが選択された場合には30%表示、仕上げスイ
ッチ122cが選択された場合には70%表示、微操作
スイッチ122dが選択された場合には100%表示さ
れる。
【0032】次に、圧力調整部124は、圧力設定部1
22の近傍に設けられている。この圧力調整部124
は、プラス側設定スイッチ124aとマイナス側設定ス
イッチ124bとで構成され、各々圧力制御手段110
に入力されている。そして、プラス側設定スイッチ12
4aを押した場合には、圧力設定部122により設定さ
れた弁機構導入圧力(%)を大きくし、マイナス側設定
スイッチ124bを押した場合には、圧力設定部122
により設定された弁機構導入圧力(%)を小さくする弁
機構導入圧力制御信号が圧力制御手段110に対して出
力される。この各設定スイッチ124a,124bの端
部には、パイロットランプ125が設けられており、選
択されている設定スイッチには、パイロットランプ12
5が点灯するように形成されている。
【0033】この圧力調整部124で行える弁機構導入
圧力(%)の調整範囲は、圧力設定部122で選択され
たスイッチに係わらず、0〜100(%)の範囲で設定
変更可能とされている。これに対し、この圧力調整部1
24で行える弁機構導入圧力(%)の調整範囲を、選択
されたスイッチに応じて差異を設けることも可能であ
る。例えば、重掘削スイッチ122aが選択されている
場合には、弁機構導入圧が0%設定されている。これに
対して圧力調整部124では、掘削スイッチ122bが
選択された場合の30%を越えない範囲、即ち、0〜2
9%迄の範囲で調整可能とされている。また、掘削スイ
ッチ122bが選択されている場合には、弁機構導入圧
が30%設定されている。これに対して圧力調整部12
4では、仕上スイッチ122cが選択された場合の70
%を越えない範囲、即ち、30〜69%迄の範囲で調整
可能とされている。さらに、仕上げスイッチ122cが
選択されている場合には、弁機構導入圧が70%設定さ
れている。これに対して、圧力調整部124では、微操
作スイッチ122dが選択された場合の100%を越え
ない範囲、即ち、70〜99%の範囲で設定可能とされ
ている。
【0034】この圧力調整部124での調整内容は、前
述した情報表示パネル162の作業モード選択部122
で設定された弁機構導入圧の表示を書き換えて表示され
る。例えば、重掘削スイッチ122aが選択されている
場合には、情報表示パネル162に0%表示されている
が、プラス側スイッチ124aでプラス2%した場合に
は、情報表示パネル162に2%表示される。
【0035】また、この圧力調整部124は、つまみを
回転させる所謂、ボリュームつまみとすることも可能で
ある。この場合に、左側に回転させた場合にはマイナス
設定、右側に回転させた場合にはプラス設定とすること
ができる。
【0036】[圧力制御手段]圧力制御手段110は、
入力手段120及び作動油温度センサ130の信号が入
力される入力部112と、この入力部112からの情報
を処理判断する演算部114と、比例弁36に信号を出
力する出力部116と、各種情報を記憶する記憶部11
8とを備えて構成されている。この圧力制御手段110
はボードコンピュータ等が使用され、このボードコンピ
ュータには、各種情報を判断処理する所謂、中央演算処
理装置(CPU)や各種情報を記憶するメモリー(RO
M,RAM)等を備えて構成されている。
【0037】この内、入力部112は、圧力設定信号入
力部112aと、圧力調整信号入力部112bと、作動
油温度センサ信号入力部112cとで構成されている。
圧力設定信号入力部112a及び圧力調整信号入力部1
12bには、各々圧力設定部122及び圧力調整部12
4からの弁機構導入圧力制御信号が入力されている。ま
た、作動油温度センサ信号入力部112cには、アクチ
ュエータ作動油圧回路に設けられた作動油温度センサ1
30からの作動油温度信号が入力されている。
【0038】次に、演算部114は、圧力選択機能11
4aと、圧力調整機能114bと、作動油温度補正機能
114cとを備えている。圧力選択機能114aは、圧
力設定部122で選択された作業モードスイッチ122
a,122b,122c,122dから、記憶部118
に保存された作業モード−弁機構導入圧力テーブルによ
り弁機構10の第3のポートcへの弁機構導入圧を算出
し、出力部118(後述する)に出力する。この作業モ
ード−弁機構導入圧力テーブルを書き換えることによ
り、各々の作業モードスイッチ122a,122b,1
22c,122dに対する弁機構導入圧を容易に変更す
ることが可能である。例えば、作業モード−弁機構導入
圧力テーブルを重掘削スイッチ122a,掘削スイッチ
122b,仕上げスイッチ122c,微操作スイッチ1
22dに対して各々0%,30%,70%,100%と
する。この場合に、重掘削モードスイッチ122aが選
択された場合には、弁機構導入圧が0%設定される。こ
のため、絞り効果が無い状態となり、方向制御弁2内部
のスプールの移動速度が迅速な状態となる。このため、
操作弁6の操作に対する応答性は良好となるが、ショッ
クの大きい状態となる。そして、この重掘削モードは、
作業量が大きい時に使用される。
【0039】また、掘削スイッチ122bが選択された
場合には、弁機構10の第3のポートcへの弁機構導入
圧が30%設定される。このため、絞り効果が前述した
重掘削モードより効いた状態となり、方向制御弁2内部
のスプールの移動速度がやや緩やかになる。このため、
操作弁6の操作に対する応答性は良好で、ショックがや
や押さえられた状態となる。そして、この掘削モード
は、一般作業や積込み作業時に使用される。
【0040】さらに、仕上げスイッチ122cが選択さ
れた場合には、弁機構10の第3のポートcへの弁機構
導入圧が70%設定される。このため、絞り効果が前述
した掘削モードより効いた状態となり、方向制御弁2内
部のスプールの移動速度が遅くなる。このため、操作弁
6の操作に対する応答性はやや緩慢となるが、ショック
がかなり押さえられた状態となる。この仕上げ作業モー
ドは、法面作業や地ならし作業に使用される。
【0041】さらにまた、微操作スイッチ122dが選
択された場合には、弁機構10の第3のポートcへの弁
機構導入圧が100%設定される。このため、絞り効果
が一番効いた状態となり、方向制御弁2内部のスプール
の移動速度が一番遅くなる。このため、操作弁6の操作
に対する応答性は緩慢となるが、ショックレスの状態と
なる。そして、この微操作モードは、位置合わせ作業等
に使用される。
【0042】また、このモード−弁機構導入圧力テーブ
ルは、4段階の作業モード選択としたが、これに限定さ
れるものではなく、増減することが可能である。作業モ
ード選択を増加した場合には、前述した圧力設定部12
2のスイッチの数を増加する必要がある。圧力設定部1
22のスイッチを増加することにより、多くの作業モー
ドがワンタッチで設定が可能となる。
【0043】圧力調整機能114bは、圧力設定部12
2で設定された弁機構導入圧力を圧力調整部124の調
整に応じて微調整する。この微調整は圧力設定部122
で各々の作業モードスイッチ122a,122b,12
2c,122dが選択された場合の弁機構導入圧力の所
定間隔より小さい所定間隔で増減することができる。こ
の小さい所定間隔は例えば1%又は2%等である。
【0044】作動油温度補正機能114cは、前述した
アクチュエータAcの作動油圧回路に設けられた作動油
温度センサ130からの作動油温度信号と予め設定され
た作動油温度補正データ(作動油温度−弁機構導入圧力
テーブルD1)とを比較し、前記弁機構導入圧力を補正
する。さらに詳細には、作動油温度センサ130により
入力された作動油温度信号に対して、図10に示すよう
な作動油温度−弁機構導入圧力テーブルD1と比較補正
し、弁機構導入圧力を比例弁36に出力部116から出
力する。この作動油温度−弁機構導入圧力テーブルD1
は、作動油温度が低い場合には、作動油の粘度が高くな
るため、比例弁36への出力電流値を小さくする。これ
に対し、作動油温度が高い場合には、作動油の粘度が低
くなるため、電磁式比例弁への電流値を大きくし、二次
側の圧力を大きくする。
【0045】次に、出力部116には、比例弁36をコ
ントロールするドライバ等が使用されている。この出力
部116には、比例弁36が接続されている。さらに、
記憶部118には、前述した作業モード−弁機構導入圧
力テーブル及び前述した作動油温度−弁機構導入圧力テ
ーブルD1等が保存されている。
【0046】[暖機回路]また、アクチュエータ作動装
置1は、パイロット圧回路Aを暖める暖機回路Bを有し
ている、この暖機回路Bは、圧力源50と、圧力源50
から延びる圧油供給管路51と、圧油供給管路51から
分岐して各パイロット圧導入管路4,5に接続する接続
管路52,53とから成る。圧力源50は、油圧ポンプ
P3と、油圧ポンプP3の吐出側に接続された圧油供給
管路51の途中に介挿される絞り56とから構成され
る。また、各接続管路52,53の途中には、パイロッ
ト圧導入管路4,5に向けて開の逆止弁55が設けられ
ている。
【0047】[アクチュエータ作動装置の作用]ます、
重掘削スイッチ122aが選択された状態、すなわち、
弁機構10の第3のポートcへの弁機構導入圧力がが0
%の場合は、第3のポートcに弁機構導入圧力が作用し
ない状態となる。この状態で操作弁6の操作レバー6a
を一方向に操作すると、油圧ポンプP1からパイロット
圧供給管路3を通して圧送されるパイロット圧油がパイ
ロット圧導入管路4の管部4aを介して弁機構10の第
1のポートaに導入される。第1のポートaに導入され
たパイロット圧油は、バネ20の付勢力に抗して第1の
ポペット13を移動させ、ポペット13の端壁13aを
第1のポートaから離間させる(テーパ面27とハウジ
ング12の内側縁部12aとの当接状態を解除する)。
その状態が図5の(a)に示されている。この状態で
は、第1のポートaと第2のポートbとが、第1のポペ
ット13の流通孔25,26を介することなく、直接に
連通される。したがって、第1のポートaに導入された
パイロット圧油は、第2のポートbを通してパイロット
圧導入管路4の管部4bに流れ込み、方向制御弁2のパ
イロットポート2aに導入される。これにより、方向制
御弁2のスプールが一方向に移動され、弁位置がイ(図
3参照)に切換えられて、アクチュエータAcか動作さ
れる。また、この時、パイロットポート2bからの戻り
油は、パイロット圧導入管路5の管部5bを通して、パ
イロット圧導入管路5側の弁機構10の第2のポートb
へと流れ、第1のポペット13のテーパ面27に作用す
る.したがって、第1のポペット13は、その端壁13
aか第1のポートaから離間し、第1のポートaへの戻
り油の流入を許容する。
【0048】すなわち、パイロット圧導入管路4を流れ
るパイロット圧油は、パイロット圧導入管路4に介挿さ
れた弁機構10の第2のポペット14の絞り28を介す
ことなく方向制御弁2のパイロットポート2aに作用す
るとともに、方向制御弁2のパイロットポート2bから
の戻り油は、パイロット圧導入管路5に介挿された弁機
構10の第2のポペット14の絞り28を介すことなく
タンクT側に流される。その結果、方向制御弁2のスプ
ールはタイムラグを生じることなく移動され、操作レバ
ー6aの操作に対するアクチュエータAcの応答性が良
好となる。
【0049】また、図5の(a)の状態から操作レバー
6aをニュートラル位置に戻すと、パイロット圧導入管
路4がタンクTに連通されるため、方向制御弁2のスプ
ールはリターンスプリングによって中立位置へと移動さ
れる。この時、バネ20の作用によって第1のポペット
13が初期位置(図4の位置)に戻ろうとするが、パイ
ロットポート2aから管部4bを通して第2のポートb
に戻される戻り油が第1のポペット13のテーパ面27
に作用するため、第1のポペット13は、その端壁13
aが第1のポートaから離間した図5の(a)の状態を
維持しつつ、第1のポートaへの戻り油の流入を許容す
る。したがって、方向制御弁2のスプールはその中立位
置に迅速に戻ることができる。すなわち、この場合も、
パイロットポート2aからの戻り油が第2のポペット1
4の絞り28を介すことなくタンクTに戻されるため、
操作レバー6aの操作に対するアクチュエータAcの応
答性が良好となる。
【0050】次に、重掘削スイッチ122a以外が選択
された状態、すなわち、弁機構10の第3のポートcへ
の弁機構導入圧力が0%以外の場合に、操作弁6の操作
レバー6aを操作する場合について説明する。ここで、
掘削スイッチ122bまたは仕上げスイッチ122cが
選択されている場合には、第1のポートaに導入された
パイロット圧油により開度が変化する。 また、第3の
ポートcに作用される弁機構導入圧力は、微操作スイッ
チ122dが選択されている場合、即ち、第3のポート
cに100%の弁機構導入圧力が作用している場合に
は、第1のポートaに導入されたパイロット圧油によっ
て第1のポペット13が移動されないような値に設定さ
れる。この状態を以下に説明する。
【0051】操作弁6の操作レバー6aを一方向に操作
すると、油圧ポンプP1からパイロット圧供給管路3を
通して圧送されるパイロット圧油がパイロット圧導入管
路4の管部4aを介して弁機捕10の第1のポートaに
導入される。この時、第1のポートaに導入されたパイ
ロット圧油は、バネ20の付勢力と第3のポートcに作
用する力とに抗して第1のポペット13を移動させるこ
とができない。したがって、第1のポートaに導入され
たパイロット圧油は、バネ31の付勢力に抗して第2の
ポペット14を移動させ、ポペット14の端壁14aを
第1の流通孔25から離隔させる(テーパ面30と第1
のポペット13の内側縁部32との当接状態を解除す
る)。その状態が図5の(b)に示されている。この状
態では、第lのポートaと第2のポートbとが第1のポ
ペット13の流通孔25,26を介して互いに連通され
る。したがって、第1のポートaに導入された圧抽は、
流通孔25,26を介して第2のポートbに流れ、パイ
ロット圧導入管路4の管部4bを通して方向制御弁2の
パイロットポート2aに導入される。すなわち、第1の
ポートaに導入されたパイロット圧油は、第2のポペッ
ト14の絞り28を介すことなく方向制御弁2のパイロ
ットポート2aに作用する。これにより、方向制御弁2
のスプールが一方向に移動され、弁位置がイに切換えら
れて、アクチュエータAcが動作される。なお、この場
合、パイロットポート2bからの戻り油は、パイロット
圧導入管路5の管部5bを通してパイロット圧導入管路
5側の弁機構10の第2のポートbへと流れ、第1のポ
ペット13のテーパ面27に作用するが、バネ20の付
勢力と第3のポートcに作用する力とに抗して第1のポ
ペット13を移動させることができない。すなわち、戻
り油は第2のポペット14の絞り28を介してタンクT
側に流される。
【0052】また、図5の(b)の状態から操作レバー
6aをニュートラル位置に戻すと、パイロット圧導入管
路4がタンクTに連通されるため、方向制御弁2のスプ
ールはリターンスプリングによって中立位置へと移動さ
れる。この時、図5の(c)に示されるように、第2の
ポペット14はバネ31の付勢力によって押し戻される
が、第1のポペット13は第3のポートcに作用される
圧力Pによって第1のポートaに押し付けられた状態を
維持しているため、パイロットポート2aから管部4b
を通して第2のポートbに戻される戻り油は、第2の流
通孔26から絞り28を介して第1の流通孔25および
第1のポートaへと流れ出る。したがって、操作レバー
6aを急操作しても、方向制御弁2のスプールの急激な
動作が規制され(制御弁2のスプールはゆっくりと中立
位置に戻ることができ)、アクチュエータAcに流れる
圧油の急激な変化が規制されて、停止時のショックが低
減される。
【0053】また、アクチュエータ作動装置1では、暖
機回路によってパイロット圧回路Aを暖めることができ
る。すなわち、常時もしくは必要に応じて圧力源50か
ら圧油を供給すれば、絞り56によって絞られてその抵
抗によって暖められた圧油が、接続管路52,53を通
してパイロット圧導入管路4,5に導入され、操作弁6
を介してタングT側に流れる。これにより、バイロット
管路Aが暖まり、気温の低い冬場における応答遅れ(操
作性の悪化)を防止し得る。
【0054】なお、アクチュエータ作動装置1では、第
1のポペット13かバネ20の付勢力によって第1のポ
ートa側に押し付けられているが、第1のポペット13
をその自重によって第1のポートa側に押し付けても良
い。
【0055】以上説明したように、本実施形態のアクチ
ュエータ作動装置1は、入力手段120の操作により
(第3のポートcに作用させる圧力を変化させることに
よって)、絞り28の全くない回路状態から絞り28を
きかせた回路状態まで無段階に切り換えられる。したが
って、操作レバー6aの操作に対するアクチュエータA
cの応答性を良好にでき、また、操作レバー6aの急操
作に伴うアクチュエータAcの急停止を抑制することも
できる。すなわち、急激なレバー操作に伴うアクチュエ
一夕の停止時のショックを防止する必要がある場合に
は、絞り28をきかせた回路状態にセットすることがで
き、逆に、ショック低減よりも操作上の応答性を重視し
たい場合には、絞り28のない回路状態にセットするこ
とができる。また、アクチュエータAcの応答性とショ
ックレスの中間の設定も可能となる。
【0056】また、アクチュエータ作動回路1は、作動
油に殆ど流れがなく、暖まりにくいパイロット圧回路A
を暖機回路Bによって積極的に暖めることができるた
め、気温の低い冬場における応答遅れを防止して操作牲
を良好に保つことができる。
【0057】[他の弁機構]前述した弁機構は、図6及
び図7のように構成することも可能である。この弁機構
を使用したアクチュエータ作動装置1’は、前述した実
施形態の変形例であるため、以下、前述した実施形態と
異なる部分のみ説明し、同一の構成部分については同一
打号を付してその説明を省略する。
【0058】図6に示すように、本実施形態のアクチュ
エータ作動装置1’の弁機構10’において、ハウジン
グ12は、第1、第3のポートa,b,c以外に、第4
のポートdを有している。また、パイロット圧導入管路
4の途中からは分岐管路60が分岐しており、この分岐
管路60はパイロット圧導入管路5に介押された弁機構
10’の第4のポートdに接続されている。同様に、パ
イロソト圧導入管路5の途中からも分岐管路61が分岐
しており、この分岐管路61はパイロット圧導入管路4
に介挿された弁機構10’の第4のポートdに接続され
ている,また、図7に詳しく示すように、第3のポート
cの直径(第1のポペット13の底部の外径)dは、
第1のポペット13の外径(第1のポペット13の本体
の外径)d(>d)よりも大きく設定されている。
【0059】また、油圧ポンプP2を介して圧送される
パイロット圧油を流すパイロット圧供給管路3と、パイ
ロット圧導入管路4,5からの戻り油をタンクTに戻す
戻し管路9とが操作弁6に接続されている。また、パイ
ロット圧回路Aを暖める暖機回路は、油圧ポンプP2か
ら延びる圧油供給管路51と、圧油供給管路51から分
岐して各パイロット圧導入管路4,5に接続する接続管
路52,53とから成る。圧油供給管路51の途中には
絞り56が介挿されている。また、各接続管路52,5
3の途中には、パイロット圧導入管路4,5に向けて開
の逆止弁55が設けられている。なお、それ以外の構成
は前述した弁機構のものと同一である。
【0060】[他の弁機構によるアクチュエータ作動装
置の作用]次に、重掘削スイッチ122aが選択された
状態、すなわち、弁機構10の第3のポートcへの弁機
構導入圧力がが0%の場合は、第3のポートcに弁機構
導入圧力が作用しない状態となる。この状態で、操作弁
6の操作レハ一6aを一方向に操作すると、油圧ポンプ
P2からパイロット圧供給管路3を介して圧送されるパ
イロット圧油は、パイロット圧導入管路4の管部4aを
介して弁機構10’の第1のポートaに導入される。こ
の場合、第1のポートaに導入されたパイロット圧油
は、バネ20の付勢力に抗して第1のポペット13を移
動させ、ポペット13の瑞壁13aを第1のポートaか
ら離隔させる。その状態が図8の(a)に示されてい
る。この状態では、第1のポートaと第2のポートbと
が、第1のポペット13の流通孔25,26を介するこ
となく、直接に連通される。したがって、第1のポート
aに導入されたパイロット圧油は、第2のポートbを通
してパイロット圧導入管路4の管部4bに流れ込み、方
向制御弁2のパイロットポート2aに導入される。ま
た、この時、パイロットポート2bからの戻り油は、パ
イロット圧導入管路5の管部5bを通して、パイロット
圧導入管路5側の弁機構10の第2のポ一トbへと流
れ、第1のポペット13のテーパ面27に作用する。ま
た、第2のポートbを通してパイロット圧導入管路4の
管部4bに流れ込んだパイロット圧油の一部は、分岐管
路60を介してパイロット圧導入管路5に介挿された弁
機構10’の第4のポートdに導入され、第1のポペッ
ト13に力F(={(d/2)×π−(d/2)
×π}×(ポートdに作用する圧力))を作用させる。
したがって、第1のポペット13は、第2および第4の
ポートb,dに作用する力によって、その端壁13aか
第1のポートaから離間し、第1のポートaへの戻り油
の流入を許容する。
【0061】すなわち、パイロット圧導入管路4を流れ
る圧油は、パイロット圧導入管路4に介挿された弁機構
10’の第2のポペット14の絞り28を介すことなく
方向制御弁2のパイロットポート2aに作用するととも
に、方向制御弁2のパイロットポート2bからの戻り油
は、パイロット圧導入管路5に介挿された弁機構10’
の第2のポペット14の絞り28を介すことなくタンク
T側に流される。その結果、方向制御弁2のスプールは
タイムラグを生じることなく移動され、操作レバー6a
の操作に対するアクチュエータAcの応答牲が良好とな
る,特に、起動時の応答性は、ショック低減用絞り付チ
ェック弁回路を設けたものに比べて、格段に向上され
る。
【0062】また、図8の(a)の状態から操作レバー
6aをニュートラル位置に戻すと、パイロット圧導入管
路4がタンクTに連通されるため、方向制御弁2のスプ
ールはリターンスプリングによって中立位置へと移動さ
れる。この時、バネ20の作用によって第1のポペット
13が初期位置(図7の位置)に戻ろうとするが、パイ
ロットポート2aから管部4bを介して第2のポートb
に戻される戻り油が第1のポペット13のテーパ面27
に作用するため、第1のポペット13は、その端壁13
aか第1のポートaから離間した図8の(a)の状態を
維持しつつ、第1のポートaへの戻り油の流入を許容す
る。したがって、方向制御弁2のスプールはその中立位
置に迅速に戻ることができる。すなわち、この場合も、
パイロットポート2aからの戻り油が第2のポペット1
4の絞り28を介すことなくタンクTに戻されるため、
操作レバー6aの操作に対するアクチュエータAcの応
答性が良好となる。
【0063】したがって、機械操作に必要な急レバー操
作時にアクチュエータAcをシャープに動かすことがで
きる。なお、操作弁6の操作レバー6aを他方向に操作
した場合にあっても、弁機構10’の動作およびパイロ
ット圧油の流れは同様である。
【0064】また、操作レバー6aを一方向に操作して
アクチュエータAcを作動させている状態(図8の
(a)の状態)から、操作レバー6aをニュートラル位
置を介して逆方向に操作すると、パイロット圧導入管路
4がタンクTに連通されるとともに、油圧ポンプP2か
らパイロット圧供給管路3を通してパイロット圧導入管
路5にパイロット圧油が圧送される。この時、パイロッ
ト圧導入管路4側の第1のポペット13は第1のポート
a側に向かって戻ろうとするか、パイロット圧導入管路
5から分岐する分岐管路61を通して第4のポートdに
パイロット圧油が導入されるとともに、パイロットポー
ト2aから管部4bを通して第2のポートbに戻される
戻り油が第1のポペット13のテーパ面27に作用する
ため、第1のポペット13は、その端壁13aが第1の
ポートaから離間した図8の(a)の状態を維持する。
【0065】したがって、パイロット圧導入管路5を流
れるパイロット圧油は、パイロット圧導入管路5に介挿
された弁機構10’の第2のポペット14の絞交り28
を介すことなく方向制御弁2のパイロットポート2bに
導入されるとともに、方向制御弁2のパイロットポート
2aからの戻り油は、パイロット圧導入管路4に介揮さ
れた弁機構10’の第2のポペット14の絞り28を介
すことなくタンクT側に流れる。つまり、アクチュエー
タAcの作動方向を変換する場合(操作レバー6aを一
方向からニュートラル位置を介して逆方向に操作する場
合)においても、タイムラグが生しることなく、操作レ
バー6aの操作に対するアクチュエータAcの応答性が
良好となる。
【0066】次に、重掘削スイッチ122a以外が選択
された状態、すなわち、弁機構10’の第3のポートc
への弁機構導入圧力が0%以外の場合に、操作弁6の操
作レバー6aを操作する場合について説明する。ここ
で、掘削スイッチ122bまたは仕上げスイッチ122
cが選択されている場合には、第1のポートaに導入さ
れたパイロット圧油により開度が変化する。 また、第
3のポートcに作用される弁機構導入圧力は、微操作ス
イッチ122dが選択されている場合、即ち、第3のポ
ートcに100%の弁機構導入圧力が作用している場合
には、第1のポートaに導入されたパイロット圧油によ
って第1のポペット13が移動されないような値に設定
される。
【0067】なお、第3のポートcに作用される圧力
P’を第3のポートcに作用させた状態で、操作弁6の
操作レバ一6aを一方向に操作すると、油圧ポンプP2
からパイロット圧供給管路3を通して圧送されるパイロ
ット圧油は、パイロット圧導入管路4の管部4aを介し
て弁機構10の第1のポートaに導入される。この時、
例えば、第1のポートaに作用するパイロット圧油の力
がバネ20の付勢力と第3のポートcに作用する力との
和よりも小さい場合には、第2のポペット14が第1の
ポートaに導入されたパイロット圧油によって移動され
る(図8の(b)参照)。そして、操作レバー6aの操
作量が大きくなって第lのポートaに作用するパイロッ
ト圧油の力がバネ20の付勢力と第3のポートcに作用
する力との和よりも大きくなると、第1のポペット13
が第1のポートaに導入されたパイロット圧油によって
移動される(図8の(a)参照)。いずれにしても、第
1のポートaに導入されたパイロット圧油は、絞り28
を介すことなく第2のポートbに流れ、パイロット圧導
入管路4の管部4bを通して方向制御弁2のパイロット
ポート2aに導入される。無論、第2のポートbを通し
てパイロット圧導入管路4の管部4bに流れ込んだパイ
ロット圧油の一部は、分岐管路60を介してパイロット
圧導入管路5に介挿された弁機構10’の第4のポート
dに導入され、この弁機構10’の第1のポペット13
を移動させる(後述する式(1)参照)。すなわち、パ
イロット圧導入管路4を流れるパイロット圧油は、パイ
ロット圧導入管路4に介挿された弁機構10’の第2の
ポペット14の絞り28を介すことなく方向制御弁2の
パイロットポート2aに作用するとともに、方向制御弁
2のパイロットポート2bからの戻り油は、パイロット
圧導入管路5に介挿された弁機楕10の第2のポペット
14の絞り28を介すことなくタンクT側に流される。
その結果、方向制御弁2のスプールはタイムラグを生し
ることなく移動され、操作レバー6aの操作に対するア
クチュエータAcの応答牲が良好となる。特に、起動特
の応答性は、ショック低減用絞り付チェック弁回路を設
けた従来に比べて、格段に向上される。
【0068】また、図8の(a)(b)の状態から操作
レバー6aをニュートラル位置に戻すと、パイロット圧
導入管路4がタンクTに違通されるため、方向制御弁2
のスプールはリターンスプリングによって中立位置へと
移動される。この時、第1のポペット13が図8の
(a)に示されるように移動されている場合には、第1
のポペット13がバネ20の付勢力と第3のポートcに
作用する力とによって図8の(c)に示されるように初
期位置に戻される。また、第2のポペット14が図8の
(b)に示されるように移動されている場合には、第2
のポペット14がバネ31の付勢力によって図8の
(c)に示されるように初期位置に戻される。そして、
この状態は、後述する式(1)を満たす力関係によって
維持されるため、パイロットポート2aから管部4bを
通して第2のポートbに戻される戻り油は、第2の流通
孔26から絞り28を介して第1の流通孔25および第
1のポートaへと流れ出る。したがって、操作レバー6
aを急操作しても、方向制御弁2のスプールの急激な動
作が規制され(制御弁2のスプールはゆっくりと中立位
置に戻ることができ)、アクチュエータAcに流れる圧
油の急激な変化か規制されて、停止時のショックが低減
される。
【0069】また、操作レバー6aを一方向に操作して
アクチュエータを作動させている状態(図8の(a)
(b)の状態)から、操作レバー6aをニュートラル位
置を介して逆方向に操作すると、パイロット圧導入管路
4がタンクTに連通されるとともに、ポンプP2からパ
イロット圧供給管路3を通してパイロット圧導入管路5
に圧油が圧送される。この時、パイロット圧導入管路4
側の第1のポペット13および第2のポペット14は前
述したように第1のポートa側に向かって戻ろうとする
が、パイロット圧導入管路5から分岐する分岐管路61
を通して第4のポートdに圧油が導入されるため、第4
のポートdには力F(={(d/2)×π−(d
2)2×π}×(ポートdに作用する圧力))が作用
し、第1のポペット13はその端壁13aか第1のポー
トaから離間した状態(図8の(a)の状態)に維持さ
れる。これは、以下の式(1)の力関係が成立するため
である。 {(d/2)×π−(d/2)×π}×(ポートbに作用する最大圧) +F>(d/2)×π×P’ ・・・・・式(1) したがって、パイロット圧導入管路5を流れるパイロッ
ト圧油は、パイロット圧導入管路5に介挿された弁機構
10’の第2のポペット14の絞り28を介すことなく
方向制御弁2のパイロットポート2bに導入されるとと
もに、方向制御弁2のパイロットポート2aからの戻り
油は、パイロット圧導入管路4に介挿された弁機構1
0’の第2のポペット14の絞り28を介すことなくタ
ングT側に流れる。つまり、アクチュエ一夕の作動方向
を変換する場合(操作レバー6aを一方向からニュート
ラル位置を介して逆方向に操作する場合)においても、
タイムラグが生じることなく、操作レバー6aの操作に
対するアクチュエータAcの応答性が良好となる。
【0070】以上説明したように、アクチュエータ作動
装置1’は、前述した弁機構1を使用したアクチュエー
タ作動装置1と同様、入力手段120の操作により(第
3のポートcに作用させる弁機構導入圧力を変化させる
ことによって)、絞り28の全くない回路状態から絞り
28をきかせた回路状態まで無段階に切り換えられる。
したがって、操作レバー6aの操作に対するアクチュエ
ータAcの応答牲を良好にでき、また、操作レバー6a
の急操作に伴うアクチュエータAcの急停止を抑制する
こともできる。特に、本実施形態の場合は、絞り28を
きかせた回路状態であっても、アクチュエータAcの動
き始めや方向転換時などにおいてタイムラグを生じるこ
とがないため、前述した実施形態に比べて操作レバー6
aの操作に対するアクチュエータAcの応答性が良好と
なる。また、アクチュエータAcの応答性とショックレ
スの中間の設定も可能となる。
【0071】[圧力制御手段による制御]圧力制御手段
による制御を図11のフローチャートを用いて順に説明
する。この図11のフローチャートはサブルーチンのフ
ローチャートであり、タイマ割り込み等を使用してメイ
ンプログラムに割り込んで使用される。
【0072】まず、運転席内部の操作パネルに設けられ
たキースイッチをオンすることにより、エンジンを始動
状態とする(ステップS200)。
【0073】キースイッチをオンすることにより各フラ
グA,B,C,Dがクリアーされる。 ここでフラグA
は重掘削フラグ,フラグBは掘削フラグ,フラグCは仕
上げフラグ,フラグDは微操作フラグである。
【0074】メインルーチンにより各スイッチの状態、
即ち、重掘削スイッチ122a,掘削スイッチ122
b,仕上げスイッチ122c,微操作スイッチ122d
の状態が常に読み込まれている。
【0075】そして、キャビン150内部の操作パネル
160の重掘削スイッチ122aがオンされた場合(ス
テップ204)には、フラグAがオンされているか否か
を判断し、オンされていない場合には、弁機構導入圧力
を0%に設定し、フラグをオンにする。また、フラグA
がオンされている場合には、圧力調整部124がプラス
側に設定されているかマイナス側に設定されているかの
判断を行う。(ステップS236,ステップS24
2)。
【0076】そして、圧力調整部124がプラス側に設
定されている場合(ステップS236)には、圧力の設
定が100%であるか否かの判断を行う(ステップS2
38)。そして、圧力の設定が100%の場合には、ス
テップS250に進み、そうでない場合には、弁機構導
入圧力の設定をインクリメントする(ステップS24
0)。一方、圧力調整部124がマイナス側に設定され
ている場合(ステップS242)には、圧力の設定が0
%であるか否かの判断を行う(ステップS244)。そ
して、圧力の設定が0%の場合には、ステップS250
に進み、そうでない場合には、圧力の設定をデクリメン
トする(ステップS246)。その後に、ステップS2
50へと進む。
【0077】次に、キャビン150内部の操作パネル1
60の掘削スイッチ122bがオンされた場合(ステッ
プ212)には、フラグBがオンされているか否かを判
断し、フラグBがオンされていない場合には、圧力を3
0%に設定し、フラグBをオンにする。また、フラグB
がオンされている場合には、圧力調整部124がプラス
側に設定されているかマイナス側に設定されているかの
判断を行う。(ステップS236,ステップS24
2)。そして、前述した処理と同様に処理し、その後に
ステップS250へと進む。
【0078】次に、操作パネル160の仕上げスイッチ
122cがオンされた場合(ステップ220)には、フ
ラグCがオンされているか否かを判断し、フラグCがオ
ンされていない場合には、圧力を70%に設定し、フラ
グCをオンに設定する。また、フラグCがオンされてい
る場合には、圧力調整部124がプラス側に設定されて
いるかマイナス側に設定されているかの判断を行う。
(ステップS236,ステップS242)。そして、前
述した処理と同様に処理し、その後にステップS250
へと進む。
【0079】次に、操作パネル160の微操作スイッチ
122dがオンされた場合(ステップ228)には、フ
ラグDがオンされているか否かを判断し、フラグDがオ
ンされていない場合には、圧力を100%に設定し、フ
ラグDをオンに設定する。また、フラグDがオンされて
いる場合には、圧力調整部124がプラス側に設定され
ているかマイナス側に設定されているかの判断を行う。
(ステップS236,ステップS242)。そして、前
述した処理と同様に処理し、その後にステップS250
へと進む。
【0080】そして、S250では、設定された弁機構
導入圧力が比例弁36に出力される。
【0081】また、通常何れかのモードが選択されてい
るが、何れのモードも選択されていない場合には、50
%の弁機構導入圧が選択され(ステップS248)、比
例弁36に出力される(ステップS250)。
【0082】以上のように、各モードスイッチを行う作
業又は操縦者の好みに応じて選択し、さらに圧力調整部
124によりさらに微調整することにより、快適に作業
が可能となる。
【0083】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、以上のよ
うに構成され機能するため、弁機構の流量調整機能によ
り、弁機構を流れるパイロット圧油の流量を連続的に変
化させることで、操作弁に対するアクチュエータの応答
性及び操縦性を連続的に変化させることが可能となる。
このため、従来のように、応答性か操縦性かのどちらか
の選択だけでなく、その中間も設定可能となり、作業状
態や操縦者の好みに応じて操作弁に対するアクチュエー
タの応答性及び操縦性を変化させることができる。ま
た、比例弁により、弁機構導入圧力を連続的に変化させ
ることにより、操作弁に対するアクチュエータの応答性
及び操縦性を連続的に変化させることができる。
【0084】請求項2記載の発明によれば、圧力選択機
能により、容易に操作弁に対するアクチュエータの応答
性及び操縦性が決定される。また、圧力調整機能によ
り、圧力選択機能で設定されたアクチュエータの応答性
及び操縦性が作業者の好みに合わない場合には、応答性
及び操縦性を微調整することが可能となる。即ち、応答
性と操縦性を好みに応じて設定変更することが可能とな
る。
【0085】請求項3記載の発明によれば、入力手段に
より、弁機構導入圧力を異なる所定圧力に設定すること
で、容易にアクチュエータの応答性及び操縦性を異なる
設定とすることが可能となる。また、操作手段の近傍に
入力手段があるため、操作弁を操作しながら、弁機構導
入圧力の設定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のブロック図である。
【図2】図1のアクチュエータ作動装置を示す図であ
る。
【図3】図1の方向制御弁により制御されるアクチュエ
ータ作動回路である。
【図4】図2の弁機構の縦断面図である。
【図5】図2の弁機構の動作状態を示す図で、図5
(a)は第1のポートと第2のポートとがポペットの流
通孔を介することなく連通する状態で、図5(b)は第
1のポートと第2のポートとが第1のポペットの流通孔
を介して連通する状態で、図5(c)は第1のポートと
第2のポートとが第2のポペットの絞りを介して連通す
る状態である。
【図6】他の弁機構を用いたアクチュエータ作動装置を
示す図である。
【図7】図6の弁機構の縦断面図である。
【図8】図6の弁機構の動作状態を示す図で、図8
(a)は第1のポートと第2のポートとがポペットの流
通孔を介することなく連通する状態で、図8(b)は第
1のポートと第2のポートとが第1のポペットの流通孔
を介して連通する状態で、図8(c)は第1のポートと
第2のポートとが第2のポペットの絞りを介して連通す
る状態である。
【図9】図1の圧力設定部を示す図で、図9(a)は圧
力設定部が設けられたキャビン内部を示す図で、図9
(b)は圧力設定部を示す図で、図9(c)は圧力調整
部を示す図である。
【図10】図1の記憶部の作動油温度補正データを示す
図である。
【図11】図1のアクチュエータ作動装置の制御フロー
チャートを示す図である。
【図12】従来例に係るアクチュエータ作動回路を示す
図である。
【符号の説明】
2 方向制御弁 6 操作弁 10 弁機構 36 比例弁(電磁式比例弁) 110 圧力制御手段 114a 圧力選択機能 114b 圧力調整機能 120 入力手段 160 操作パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 AA01 AA06 AB02 AB03 BA01 BA06 BB02 BB03 CA02 DA03 DA04 DB06 3H089 AA60 BB15 CC01 DA02 DB03 DB47 DB49 EE03 EE13 EE15 EE22 EE36 FF07 GG02 JJ02 JJ08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の油圧式アクチュエータに対する作
    動油の導入出を切換制御するパイロット操作方式の方向
    制御弁と、この方向切換弁へパイロット圧油を供給する
    操作弁と、この操作弁と前記方向制御弁との相互間に配
    設されて前記パイロット圧油の流量を制御する弁機構と
    を備え、 前記弁機構が、油圧パイロット操作方式の流量制御弁で
    あって、この弁機構に加圧される弁機構導入圧力に応じ
    て前記パイロット圧油の流量を少なくとも3種類に設定
    しうる流量調整機能を有すると共に、 前記弁機構に管路を介して少なくとも3種類の前記弁機
    構導入圧力を設定しうる比例弁を接続したことを特徴と
    するアクチュエータ作動装置。
  2. 【請求項2】 前記比例弁を制御する圧力制御手段を備
    え、この圧力制御手段が、前記弁機構導入圧力を異なる
    所定圧力に設定しうる圧力選択機能を有すると共に、こ
    の圧力選択機能で設定された所定圧力を微調整する圧力
    調整機能を有することを特徴とする請求項1記載のアク
    チュエータ作動装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力制御手段に対して前記弁機構導
    入圧力を変化させる弁機構導入圧力制御信号を出力する
    入力手段と、前記操作弁を操作する操作手段とを備え、 前記操作手段の近傍に操作パネルを設けると共に、この
    操作パネルに前記入力手段を設けたことを特徴とする請
    求項2記載のアクチュエータ作動装置。
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