JP2000343390A - ガラス基板の処理方法 - Google Patents

ガラス基板の処理方法

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JP2000343390A
JP2000343390A JP15750199A JP15750199A JP2000343390A JP 2000343390 A JP2000343390 A JP 2000343390A JP 15750199 A JP15750199 A JP 15750199A JP 15750199 A JP15750199 A JP 15750199A JP 2000343390 A JP2000343390 A JP 2000343390A
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Japan
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polishing
glass
pad
scrub
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JP15750199A
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English (en)
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Kazuishi Mitani
一石 三谷
Yasuhiro Saito
靖弘 斉藤
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面が平滑な磁気ディスク用ガラス基板は、板
状に成形されたガラス素板を研磨して得られるが、酸化
セリウム研磨砥粒が強固にガラス表面に付着し、砥粒の
付着がないガラス基板を研磨のみで得ることは困難であ
った。この付着異物を除去するために、ガラス表面をフ
ッ酸でエッチングすると、ガラス表面に潜傷やエッチン
グ班が発生する課題があった。 【解決手段】ガラス基板を酸化セリウムの砥粒を用いて
研磨した後、コロイダルシリカの懸濁液を用いて研磨面
をスクラブ洗浄する。その後pH11のNaOH水溶液
でさらに第2のスクラブ洗浄をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い平滑性と清浄
度を必要とするガラス基板、とりわけ磁気ディスク用や
液晶表示用に適したガラス基板の処理方法およびそれを
用いて得られるガラス基板に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクに用いられるガラス基板
は、高い平坦性を確保するために、フロート法やダウン
ドロー法などにより成形されたガラス素板の表面を、酸
化セリウムを含む研磨剤や二酸化珪素を主成分とする研
磨剤などで研磨して製造される。しかし、ガラス基板を
上記の研磨剤で研磨すると、その表面に研磨剤が強固に
付着した状態で残留し、磁性膜の被覆などの後工程でピ
ンホ−ルが発生するという課題があった。
【0003】このようにガラスの研磨面に付着残留する
研磨剤は、多くの場合水や中性洗剤では容易に除去する
ことができないため、特開昭50−45465号公報に
はフッ化水素酸のようなガラスに対してエッチング作用
のある薬液を用いてガラスの洗浄を行うことが開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フッ化
水素酸のようなガラスに対してエッチング作用のある薬
液を用いると、潜傷(研磨を施す工程を経たガラス基板
表面に潜在する研磨傷がガラス表面のエッチングにより
顕在化した傷)が発生したり、エッチング斑や突起が残
るという課題があった。
【0005】潜傷が発生したガラス基板に、磁性膜や導
電性膜を積層した場合、この潜傷発生部でディスクの読
み書きができずにエラ−が発生し、また電圧がかからず
に文字エラ−等が発生するという問題が生じる。
【0006】磁気ディスクドライブにおいては、記録密
度向上を目指し、磁気ディスク用基板上に被覆された磁
性膜の最表面とヘッドとの距離が一層近づく傾向にあ
り、ガラス基板表面にエッチング斑や突起が存在してい
ると、読み書き時にヘッドが異物や突起と衝突し、ヘッ
ドクラッシュの原因となる。このため基板表面に異物や
突起がないことが一層要求されるようになっている。本
発明は、上記の課題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1は、二酸化珪素粒子を粒子の主成
分として含む懸濁液を洗浄液として用い、ガラス基板の
研磨面をスクラブ洗浄することを特徴とするガラス基板
の処理方法である。
【0008】本発明にかかるスクラブ洗浄に用いること
のできる二酸化珪素の粒子としては、市販のヒュ−ムド
シリカやコロイダルシリカなどが例示できる。また懸濁
液中に存在する一次粒子径や二次粒子径あるいは粒子形
状については、とくに限定されない。しかし二酸化珪素
の粒子の作製条件の制約などから、一次粒子径で3nm
〜1μm、二次粒子径で5nm〜100μmが好まし
く、形状は球状、断面多角形状、あるいはそれらが鎖状
に連結したものを用いることができる。また、副成分と
して、ジルコニア酸化物粒子、チタニア酸化物粒子、ダ
イヤモンド粒子等が少量含まれていてもよい。
【0009】また、本発明にかかるスクラブ洗浄は、ガ
ラス基板を研磨加工した直後の研磨面に施すことが、研
磨面に付着残留している研磨砥粒を効果的に除去でき、
ガラス表面を確実に清浄にすることができるのでとくに
好ましい。スクラブ洗浄は、たとえば対向配置した2つ
の回転可能な定盤の対向する面にパッドを貼りつけ、2
つのパッドの間にガラス基板を配置し、パッドをガラス
基板の表面に接触させながら回転させるとともに、洗浄
液(以下スクラブ洗浄液ということがある)をガラス基
板の表面に供給する方法で行うことができる。
【0010】ここで二酸化珪素粒子を粒子の主成分とす
る懸濁液を用いるスクラブ洗浄とは、パッドをガラス表
面に押し当てる圧力を小さくすることにより、ガラス表
面の研磨が実質的に行われない状態でガラス表面を清浄
にすることをいう。
【0011】研磨工程では、局所的に研磨剤が強固に付
着するという現象が生じることがあり、本発明のスクラ
ブ洗浄は、ガラス基板の表面の平滑さを保ちつつ、ガラ
スに強固に付着した研磨剤を除去することができる。
【0012】二酸化珪素粒子を粒子の主成分とする懸濁
液を用いたスクラブ洗浄を施した後に、pH8以上のア
ルカリ性の溶液を用いて、第2のスクラブ洗浄を施すこ
とにより、一層高い清浄度のガラス表面が得られる。
【0013】pH8以上のアルカリ溶液としては、例え
ばKOH水溶液、NaOH水溶液、電気分解で得られる
カソ−ド水、アルカリ性洗剤などが挙げられ、これらを
用いてスクラブを洗浄すれば、ガラス表面から一旦離れ
た研磨剤とガラス基板との間に静電反発力が生じ、この
反発力により研磨剤の粒子の再付着が防止されるので、
効果的に異物の除去行うことができる。
【0014】本発明の研磨に使用可能な研磨剤として
は、酸化セリウム、マンガン酸化物、ジルコニア酸化
物、アルミニウム酸化物、チタニア酸化物、マグネタイ
ト酸化物、二酸化珪素、ダイヤモンドなどが挙げられ
る。ガラスと反応性が高い酸化セリウムを研磨剤に用い
れば、短時間で平滑な研磨面を得ることができるので、
ガラス基板の平滑性の確保と加工コストの低減が同時に
可能となる。
【0015】酸化セリウムの砥粒は、研磨速度が早いと
いう利点を有するものの、ガラスと強固に付着するの
で、酸化セリウムと比較してガラスとの反応性が高くな
い二酸化珪素を主成分とする研磨剤でその後研磨を施せ
ば、研磨面に強固に付着する研磨剤の量を減少させるこ
とができる。ここで、二酸化珪素を主成分とする粒子を
用いた研磨とは、パッドのガラス表面への押し圧力を大
きくしてガラス表面を研磨し、新たな面を出すことをい
う。この面は平滑な研磨面である。
【0016】したがって、酸化セリウムを含む研磨剤で
研磨をし、その後二酸化珪素粒子を粒子の主成分とする
研磨剤で研磨をすることは、ガラス面に強く付着した砥
粒の数を少なくし、後工程のスクラブ洗浄でより効果的
に洗浄できる研磨面となる。
【0017】本発明のガラス基板の処理方法を採用する
ことができるガラスの組成については特に限定されな
い。ソ−ダ石灰ガラス、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ
珪酸ガラス、アルミノシリケ−トガラス、結晶化ガラス
などが用いられる。珪酸成分、アルミナ成分、アルカリ
成分を含むアルミノシリケ−ト系のガラス、さらにアル
カリ土類成分や硼酸成分を含むガラスが、本発明のガラ
ス基板として適している。アルミノシリケ−ト系のガラ
スは、本発明のスクラブ洗浄でガラス表面組成が変化す
ることなく、研磨面の研磨砥粒に原因するいわゆる異物
付着欠点を効果的に減ずることができるからである。ガ
ラス基板の表面層のナトリウムイオンをよりイオン半径
の大きなカリウムイオンに置換する化学強化処理によっ
て、ガラス基板表面に圧縮応力層を形成したガラスにつ
いても、本発明の処理方法を採用することができること
はいうまでもない。
【0018】本発明のガラス基板の処理方法により、ガ
ラス表面に残存する長径が0.01μm以上の異物を1
0個/0.1mm2以下に減じたガラス基板は、磁気デ
ィスク用のガラス基板として用いたときに、磁気ディス
ク装置のヘッドクラッシュ故障を回避できるという点で
実用的に有用である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について実施例と
比較例を挙げて詳細に説明する。ただし、本発明は、以
下の実施例に限定されるものではない。図1は、本発明
の実施に用いることができるスクラブ洗浄装置の一実施
例の概略断面図で、下定盤1aの定盤面にパッド2aが
貼り付けられている。一方、下定盤1aの上部には、上
定盤1bが配置されており、その定盤にパッド2bが貼
り付けられている。定盤1aおよび定盤2bは、回転軸
が同軸となるように配置され、駆動機構(図示されな
い)により互いに反対方向に回転される。回転軸5内に
設けられた洗浄液供給孔4からスクラブ洗浄液が供給さ
れる。
【0020】本発明にかかる二酸化珪素を主成分とする
粒子を用いる第1のスクラブ洗浄では、2つのパッド2
a、2bの間にキャリア6によりその周囲が支持された
ガラス基板の研磨面に、パッド2を押し圧力がわずかに
かかるようにして接触させ、実質的に研磨が生じず、研
磨面に残留する異物の除去が行われる。また、本発明の
二酸化珪素粒子を粒子の主成分とするスクラブ洗浄に引
き続いて行うアルカリ性の溶液による第2のスクラブ洗
浄は、第1のスクラブ洗浄と同一の装置で行ってもよ
く、同様の別のスクラブ洗浄装置で行ってもよい。また
本発明にかかるガラス基板の研磨は、図1のスクラブ洗
浄に用いた装置と同じ構造の研磨機を用いて行うことが
できる。
【0021】本発明のスクラブ洗浄に用いることができ
るパッドは、スポンジのような弾性多孔質のものを用い
ることができる。たとえば、樹脂発泡体を切削加工した
もの、鋳型に樹脂を流し込んで発泡、架橋させたものが
例示できる。また、基布にナイロン繊維を植毛したもの
や、スエードタイプあるいは不織布タイプのウレタン樹
脂発泡体も用いることができる。
【0022】スクラブ洗浄を施す際のパッド(スクラブ
パッド)の、少なくともガラス基板と接触する部位の材
質は、基板のより高い清浄度を得る観点から、ポリビニ
ルホルマ−ル(PVF)などの親水性の素材であること
が好ましい。パッドにウレタンなどの疎水性の素材を用
いた場合は、パッドを高速回転した際に、ガラス基板と
パッドの接触部で局所的に乾燥したり、局所的に摩擦熱
で高温になることがあり、異物の強固な付着等が起こる
恐れがあるからである。
【0023】スクラブ洗浄をする際の洗浄液は、回転す
るパッドの中心部から供給するのが、基板のより高い清
浄度が得られるので好ましい。回転するパッドでは、パ
ッド表面および内部の空隙を、洗浄液が遠心力によって
中心から外に向かって流れるので、スクラブ洗浄液を中
心部から供給することで、パッドには絶えず新しいスク
ラブ洗浄液が供給され、かつガラス基板とパッドの接触
面におけるコンタミネ−ションの蓄積も、セルフクリ−
ニング作用によって低減されるからである。スクラブ洗
浄液の温度は特に限定されないが、洗浄液の蒸発などの
影響を考慮して、10℃から50℃程度の温度範囲とす
るのがよい。
【0024】本発明のスクラブ洗浄に先立って行うガラ
ス基板の研磨に用いることのできるパッド(ポリッシン
グクロス)は、スクラブパッドと同じ材質のものを用い
てもよい。基布の上にポリウレタン発泡層を接着したス
エードタイプのものや、基布にポリウレタン樹脂を含浸
発泡させ、硬化処理した不織布タイプのものも用いるこ
とができる。
【0025】図2は、本発明のガラス基板の処理方法の
一実施例の処理工程図である。酸化セリウムの砥粒を用
いる研磨により、平均粗さ(Ra)が0.3μm程度に
なるまで平滑化し、さらに後続する二酸化珪素粒子(コ
ロイダルシリカ)の懸濁液を用いる研磨により、0.2
μm程度まで超平滑化する。水洗によっても除去されな
い研磨砥粒が研磨面に残留しているので、それを二酸化
珪素粒子の懸濁液を洗浄液とするスクラブ洗浄により除
去する。異物の除去を一層確実にするために、さらにア
ルカリ性水溶液によるスクラブ洗浄を行う。その後水洗
を行いIPA(イソプロピルアルコール)を用いて乾燥
する。
【0026】実施例1 厚み1.0mm、直径65mmの磁気ディスク用アルミ
ノシリケートガラス基板(組成:SiO263.5重量
%、Al2316重量%、Li2O7重量%、Na2O9
重量%、ZrO24重量%、Sb230.5重量%)
を、酸化セリウム(CeO2)を含有する研磨剤(三井
金属鉱業株式会社製ミレ−ク)とスエ−ドパッドを用い
て研磨した後、純水のシャワ−で洗って、研磨面に弱く
付着した研磨剤を除去した。次いで、スクラブ洗浄に用
いたパッド(以下スクラブパッドということがある)と
してポリビニルホルマ−ル製スポンジ(鐘紡株式会社製
ベルイ−タ−)を用い、スクラブ洗浄液としてのコロイ
ダルシリカ懸濁液(株式会社フジミインコ−ポレ−テッ
ド製コンポ−ル、固形分濃度20重量%)を、洗浄液供
給孔から毎分30ml供給し、回転数700rpm、3
0秒間のスクラブ洗浄を行った。
【0027】引き続き40℃に保持した市販のアルカリ
洗剤(pH11、株式会社ケミカルプロダクツ製RB2
5)の浴中にガラス基板を2.5分間浸漬し、約48K
Hz、1W/cm2の超音波を2.5分間照射した後、
引き上げて純水浴中でリンスしてアルカリ成分を除去し
た。その後、ガラス基板を純水浴に浸漬してリンスする
操作を3回繰り返し、最後にイソプロピルアルコールの
浴にガラス基板を浸漬して約48kHzの超音波を2分
間照射した後、イソプロピルアルコール蒸気中で1分間
乾燥させ、実施例1の試料とした。
【0028】実施例2 ガラス基板の研磨を、酸化セリウムを含有する研磨剤
(三井金属鉱業株式会社製ミレ−ク)とスエ−ドパッド
を用いて研磨した後に、純水のシャワ−で洗って、基板
表面に弱く付着した研磨剤を除去し、さらにコロイダル
シリカ懸濁液(株式会社フジミインコ−ポレ−テッド製
コンポ−ル、固形分濃度20重量%)とスエ−ドパッド
を用いて研磨を行った以外は、実施例1と同じ条件でス
クラブ洗浄を行い、実施例2の試料とした。
【0029】実施例3 ガラス基板の研磨は実施例2と同じようにした。スクラ
ブ洗浄は、第1のスクラブ洗浄として、コロイダルシリ
カ懸濁液(株式会社フジミインコ−ポレ−テッド製コン
ポ−ル、固形分濃度20重量%)のスクラブ洗浄液を定
盤の洗浄液供給孔から毎分30ml供給し、回転数70
0rpm、30秒間の洗浄をした。引き続き第2のスク
ラブ洗浄として、pH11に調整したKOH水溶液の洗
浄液を、定盤の洗浄液供給孔から毎分100ml供給を
行い、回転数700rpmで30秒間の洗浄を行い、実
施例3の試料とした。
【0030】実施例4 スクラブ洗浄液の供給方法によるガラス基板の清浄度の
影響を実施例3と比較した。コロイダルシリカ懸濁液に
よるスクラブ洗浄を行うときに、洗浄液をパッド外側に
滴下しながら供給すること以外は、実施例3と同じ条件
で処理を行い実施例4の試料とした。
【0031】実施例5 パッド材質によるガラスの基板の清浄度への影響を実施
例3と比較した。コロイダルシリカ懸濁液によるスクラ
ブ洗浄時に、スクラブパッドとしてウレタン製スポンジ
(鐘紡株式会社製ウエットロン)を用いた以外は、実施
例3と同じ条件でガラス基板の処理を行い実施例5の試
料とした。
【0032】比較例1 スクラブ洗浄を行わなかった以外は、実施例1と同じ条
件でガラス基板の処理を行い比較例1の試料とした。
【0033】比較例2 二酸化珪素を主成分とする粒子の懸濁液を用いるスクラ
ブ洗浄を行わなかった以外は、実施例2と同じ条件でガ
ラス基板の処理を行い、比較例2の試料とした。
【0034】比較例3 実施例1と同じようにしてガラス基板の研磨を行い、そ
の後50℃に保持した0.01重量%のフッ化水素酸浴
中にガラス基板を2.5分間浸漬し、約48KHz、1
W/cm2の超音波を2.5分間照射し、比較例3の試
料とした。
【0035】上記の方法で作製した実施例1〜実施例5
の試料および比較例1〜比較例3の試料を光学顕微鏡を
用いて観察し、200倍の倍率で1視野内に観察される
高さ約0.2μm以上の異物の個数(10視野分の平
均)、ガラス表面の潜傷観察結果および走査型プロ−ブ
顕微鏡(デジタルインスツルメンツ製Nanoscop
e3a)を用いて100μm×100μmの視野中に観
察される高さ10nm以上の異物の個数(10視野分の
合計)を調べた結果を表1にまとめて示した。
【0036】実施例1と比較例1を比較すると、研磨工
程後に二酸化珪素を主成分とする粒子の懸濁液を用いた
スクラブ洗浄を行えば、光学顕微鏡で観察される異物の
数およびAFMで観察される異物の数が大幅に少なくな
り、清浄度が大幅に向上することが分かる。また、0.
1mm2エリア中に0.01μm以上の異物の数が、1
0個以下という清浄度を得ることができる。また実施例
1では、潜傷の発生はなかった。
【0037】実施例1と実施例2を比較すると、研磨工
程において最終段階で二酸化珪素粒子を主成分とする粒
子の懸濁液を用いた研磨を行うことにより、強固にガラ
ス表面に付着した研磨剤がある程度除去されることで、
その後の二酸化珪素を主成分とする粒子の懸濁液を用い
たスクラブ洗浄の効果が高まることが、AFMで観察さ
れる異物数が少なくなることで認められた。
【0038】実施例2と実施例3を比較すると、スクラ
ブ洗浄の最終段階でpH8以上のアルカリ溶液を用いた
スクラブ洗浄を行えば、光学顕微鏡観察で観察される異
物数およびAFMで観察される異物数が減少し、より清
浄度が向上することが分かる。すなわち、0.1mm2
エリア中に0.01μm以上の異物数が、2個程度とい
うきわめて良好な清浄度を得ることができることが分か
る。
【0039】実施例4および実施例5は、それぞれ二酸
化珪素粒子を主成分とする懸濁液を用いたスクラブ洗浄
を施す際に、パッドの外側から液を供給した例、および
スクラブパッドに疎水性素材のウレタンを用いた例であ
る。スクラブ洗浄液の速やかな置換が行われずに固形分
がガラス表面に再付着する、あるいは局所的に摩擦熱が
生じて固形分がガラス表面に強固に付着するといった現
象が起こったために、光学顕微鏡観察およびAFMの両
観察とも異物の数が認められ、清浄度がやや低下してい
た。
【0040】
【表1】 ==================================== 例 (研磨工程) (スクラブ洗浄工程) 研磨剤 洗浄液 ハ゜ット゛材質 洗浄液供給 第1工程 第2工程 第1工程 第2工程 個所 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 酸化セリウム − コロイタ゛ルシリカ − PVF 洗浄液供給孔 実施例2 酸化セリウム コロイタ゛ルシリカ コロイタ゛ルシリカ − PVF 洗浄液供給孔 実施例3 酸化セリウム コロイタ゛ルシリカ コロイタ゛ルシリカ KOH溶液 PVF 洗浄液供給孔 実施例4 酸化シリウム コロイタ゛ルシリカ コロイタ゛ルシリカ − PVF 定盤外部 実施例5 酸化セリウム コロイタ゛ルシリカ コロイタ゛ルシリカ − ウレタン 洗浄液供給孔 比較例1 酸化セリウム − − − − − 比較例2 酸化セリウム コロイタ゛ルシリカ − − − − 比較例3 酸化セリウム研磨とフッ酸の薬液洗浄 ==================================== 注1)PVF:ポリビニルホルマールの略 注2)スクラブ洗浄工程のパッド材質、洗浄液供給個所は第1工程と第2工程で 同じ。
【0041】実施例1〜実施例5と比較例3との比較で
分かるように、アルミノシリケ−トガラスの基板に、本
発明のスクラブ洗浄を施せば、比較例3のフッ化水素酸
を用いた洗浄で認められた潜傷の発生がなく、磁気ディ
スク用ガラス基板として良好な表面を有するガラス基板
が得られることが分かる。
【0042】
【表2】 =================================== 例 光学顕微鏡観察(×200倍) AFM観察 高さ0.2μm以上の異物数 潜傷 高さ10nm以上の異物数 (10視野の平均値) (視野面積100μm□,10視野 の合計数) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 0.3 なし 9 実施例2 0.2 なし 5 実施例3 0.0 なし 2 実施例4 0.5 なし 11 実施例5 0.6 なし 22 比較例1 510 なし 1050 比較例2 11 なし 50 比較例3 50 あり 120 ===================================
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、ガラス基板を研磨した
後、二酸化珪素粒子を粒子の主成分とする懸濁液を用い
て研磨面をスクラブ洗浄すると、ガラス研磨面に潜傷や
エッチング斑などの表面欠点を生じることなく、研磨に
よる残留砥粒を除去またはそれらの個数を減じた平滑面
を有するガラス基板とすることができる。
【0044】また、酸化珪素粒子を用いるスクラブ洗浄
に引き続いて、pH8以上のアルカリ性の溶液を用いる
スクラブ洗浄をすることにより、研磨面から脱離した砥
粒とガラス表面との間に静電気反発力が生じ、これによ
り研磨粒子の再付着を防止でき、残留異物数を一層少な
くすることができる。
【0045】また、スクラブ洗浄に先立ち、ガラス基板
の研磨を酸化セリウムの研磨剤を用いて研磨しても、研
磨面に強固に付着した酸化セリウムを効果的に潜傷やエ
ッチング班を生じることなく除去することができる。酸
化セリウムの研磨剤を用いる研磨に引き続き、二酸化珪
素粒子を粒子の主成分とする研磨剤を用いて研磨するこ
とにより、研磨面に強固に付着した砥粒の量がさらに減
少し、スクラブ洗浄で付着した異物を一層効果的に除去
することができる。
【0046】スクラブ洗浄をするパッドを親水性の素材
で構成することにより、パッド表面で局所的な乾燥や水
をはじく現象が起こりにくくなり、パッド表面は全体に
わたって濡れるようになるので、異物の付着を効果的に
除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクラブ洗浄に用いることができる洗
浄装置の一実施例の概略断面図である。
【図2】本発明のガラス基板の処理方法の一実施例の処
理工程図である。
【符号の説明】
1a:下定盤、 1b:上定盤 2a、2b:パッド 3:ガラス基板 4:洗浄液供給孔 5:回転軸 6:キャリア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B116 AA02 AB44 BA02 BA08 BA13 BB01 3C047 FF19 GG14 3C049 AA07 AA16 AB04 AB06 AB08 AC04 CA01 CA06 CB01 3C058 AA07 AA16 AB04 AB06 AB08 AC04 CA01 CA06 CB01 DA02 DA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化珪素粒子を粒子の主成分として含む
    懸濁液を洗浄液として用い、ガラス基板の研磨面をスク
    ラブ洗浄することを特徴とするガラス基板の処理方法。
  2. 【請求項2】前記懸濁液を洗浄液として用いるスクラブ
    洗浄の後に、pH8以上のアルカリ性溶液を洗浄液とす
    るスクラブ洗浄をすることを特徴とする請求項1に記載
    のガラス基板の処理方法。
  3. 【請求項3】前記スクラブ洗浄に先立ち、前記ガラス基
    板の研磨を、酸化セリウムを含む研磨剤で研磨すること
    を特徴とする請求項1または2に記載のガラス基板の処
    理方法。
  4. 【請求項4】前記ガラス基板の研磨を、酸化セリウムを
    主成分とする研磨剤で研磨し、その後二酸化珪素を主成
    分とする研磨剤で研磨することを特徴とする請求項3に
    記載のガラス基板の処理方法。
  5. 【請求項5】前記スクラブ洗浄を、対向配置した2つの
    回転可能な定盤の対向面にパッドを貼りつけ、前記2つ
    のパッドの間にガラス基板を配置し、前記パッドを前記
    ガラス基板の表面に接触させながら回転させるととも
    に、前記スクラブ洗浄液をガラス基板の表面に供給する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガラ
    ス基板の処理方法。
  6. 【請求項6】前記パッドを親水性のパッドとしたことを
    特徴とする請求項5に記載のガラス基板の処理方法。
  7. 【請求項7】前記ガラス基板がアルミノシリケ−トガラ
    スである請求項1〜6のいずれかに記載のガラス基板の
    処理方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のガラス基板の処理方法に
    より、ガラス表面に残存する長径が0.01μm以上の
    異物を10個/0.1mm2以下にしたことを特徴とす
    る磁気ディスク用ガラス基板。
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