JP2000337192A - エンジン制御装置 - Google Patents

エンジン制御装置

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JP2000337192A
JP2000337192A JP11148298A JP14829899A JP2000337192A JP 2000337192 A JP2000337192 A JP 2000337192A JP 11148298 A JP11148298 A JP 11148298A JP 14829899 A JP14829899 A JP 14829899A JP 2000337192 A JP2000337192 A JP 2000337192A
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engine
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engine control
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Toshio Hori
堀  俊雄
Masahiro Sato
正博 佐藤
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの燃料消費量を低減させる燃料消費
量低減手段を備えたエンジン制御装置であって、燃料タ
ンク内に残った余剰燃料を効率良く使用することによっ
て、燃料タンク等の燃料切れによる運転不能を防止し、
運転機能を確保するエンジン制御装置を提供する。 【解決手段】 エンジンの運転状態を検出する運転状態
検出手段と、燃料タンク内の燃料の残量を検出する燃料
残量検出手段と、前記運転状態検出手段と前記燃料残量
検出手段とからの出力信号に基づいてエンジンの燃料消
費量を低減させる燃料消費量低減手段とを備え、前記燃
料消費量低減手段は、燃料の残量と前記エンジンの運転
状態に応じて、前記エンジンの各気筒への燃料供給を制
限することによって該エンジンの燃料消費量を低減させ
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン制御装置
に係り、特に、燃料タンク等の燃料切れによる運転不能
を防止しつつ、可能な限り運転機能を確保するエンジン
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、燃料装置は、燃料噴射装置(イ
ンジェクタ)、燃料ポンプ、燃料タンク等からなり、該
燃料タンク内の燃料の残量は、該燃料タンク内のフロー
トと、その状態を検知するレベルセンサの出力信号等に
よって検知されている。燃料タンク等の燃料切れに対す
る従来のエンジン制御装置は、車輌の燃料タンク内の燃
料残量が所定値に達した際に、少なくとも車速を所定の
車速未満に制御すべく、エンジンの運転状態を制御する
装置があり、触媒温度の低下を図るために、具体的に
は、燃料噴射の間引き、点火の間引き、点火の遅角制
御、吸気絞り弁の閉成制御等を行う技術である(特開平
2−149750号公報参照)。
【0003】また、従来の他のエンジン制御装置として
は、燃料タンク内の燃料の残量が少ない場合には、残量
が多いときに比べて燃料消費量が少なくなるように、予
め定められた運転状態の領域で縮小運転等をする技術
(特開平3−267538号公報参照)、燃料タンクの
燃料残量を検出する手段を設け、燃料残量が所定レベル
以下になったことが検出されたとき、燃料噴射装置を制
御して間引き噴射させる技術(特開平6−330787
号公報参照)、燃料残量が規定値以下になった場合に
は、その時点から燃料切れ時点までのエンジン稼働時間
を算出し、警告する技術(特開平10−61514号公
報参照)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特開平
2−149750号公報の技術は、車速を情報源とする
ものであるが、エンジンの様々な運転状態において燃料
消費量の低減を図るためには、車速だけでなく、様々な
運転状態をも情報源とすることによって、よりきめ細か
く、かつ、正確な燃料消費量の低減を図ることが必要で
ある。
【0005】また、前記特開平3−267538号公報
の技術は、エンジンの空燃比を燃料残量により変化させ
るものであるが、該空燃比は、エンジン出力の向上に対
する制限となるばかりでなく、リーンな空燃比を与える
ことによって排気系部品に熱害を与えることになるの
で、その設定の自由度が限定されるという不都合があ
る。
【0006】さらに、前記特開平6−330787号公
報の技術は、エンジンの様々な運転状態を考慮すること
なく、燃料噴射の間引きをするものであるので、アイド
ル状態で燃料噴射を間引くと、エンスト等の不具合を招
くという場合がある。本発明は、前記課題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、エンジンの
燃料消費量を低減させる燃料消費量低減手段を備えたエ
ンジン制御装置において、燃料タンク内に残った余剰燃
料を効率良く使用することによって、燃料タンク等の燃
料切れによる運転不能を防止し、運転機能を確保するエ
ンジン制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明のエンジン制御装置は、基本的には、エンジンの
運転状態を検出する運転状態検出手段と、燃料タンク内
の燃料の残量を検出する燃料残量検出手段と、前記運転
状態検出手段と前記燃料残量検出手段とからの出力信号
に基づいてエンジンの燃料消費量を低減させる燃料消費
量低減手段とを備え、前記燃料消費量低減手段は、燃料
の残量と前記エンジンの運転状態に応じて、前記エンジ
ンの各気筒への燃料供給を制限することによって該エン
ジンの燃料消費量を低減させること、又は燃料の残量と
前記エンジンの運転状態に応じて、前記エンジンの吸入
空気量を制限することによって該エンジンの燃料消費量
を低減させることを特徴としている。
【0008】前記の如く構成された本発明のエンジン制
御装置は、燃料残量と燃料カット回転数、又はスロット
ル開度制限値による運転状態との関係を用いることによ
って、燃料の使用効率を高めつつ、燃料残量が少なくな
っても、設定の自由度が制限されることなく、できる限
り広い運転条件で燃料カットを行うことができる。ま
た、本発明のエンジン制御装置の具体的態様は、前記燃
料消費量低減手段は、エンジン回転数が所定値以上のと
きに作動し、該所定値は、前記燃料タンク内の燃料の残
量から、又は前記燃料タンク内の燃料の残量とエンジン
の出力トルクとから算出されることを特徴としている。
【0009】さらに、前記燃料消費量低減手段は、エン
ジンのアイドル状態が所定時間継続したときに作動し、
該所定時間は、前記燃料タンク内の燃料の残量から、又
は前記燃料タンク内の燃料の残量と外気温度とから算出
されることを特徴としている。さらにまた、前記燃料消
費量低減手段は、車輌の加速状態が所定値以上のときに
作動し、該所定値は、前記燃料タンク内の燃料の残量か
ら、又は前記燃料タンク内の燃料の残量と、前記車輌の
加速状態と、該車輌の速度とから算出されること、若し
くは車輌の動力伝達手段がエンジンと駆動輪とを接続し
ていないときに作動することを特徴としている。
【0010】前記の如く構成された本発明のエンジン制
御装置は、空ぶかしによる車輌の移動に寄与しない場合
のほか、車速が大きく、加速度も大きい場合等にも燃料
の消費を低減させることができ、しかも、様々な運転環
境に応じた燃料カットをすることができるので、快適な
運転状態の維持を達成することができる。
【0011】また、前記エンジン制御装置は、前記燃料
残量検出手段からの出力信号に基づいて、前記燃料タン
ク内の燃料の残量が少ないときに運転者に対し警告を発
する警告表示手段を備えていること、前記エンジンの燃
料は、液体燃料若しくは気体燃料であることを特徴とし
ている。前記の如く構成された本発明のエンジン制御装
置によって、燃料残量が少ないときの燃料カットを運転
者に予め警告でき、エンジン不具合との誤認を避けるこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明に係るエ
ンジン制御装置の実施形態について詳細に説明する。図
1は、本発明の各実施形態のエンジン制御装置17を備
えたエンジンシステムの全体構成を示したものである。
【0013】エンジン1は筒内噴射エンジンであり、該
エンジン1の各気筒1aのヘッド部には、吸気バルブ2
及び排気バルブ3が備えられるとともに、吸気管10
と、排気管20及び点火プラグ16が配置されている。
各気筒1aに吸入される空気は、エアクリーナ5の入口
部6から取り入れられ、吸入空気量の計測手段であるエ
アフロメータ7を通り、スロットルバルブ4を介してコ
レクタ8に入る。該コレクタ8内に吸入された空気は、
各吸気管10に分配され、吸気バルブ2から各気筒1a
の各シリンダ9内の燃焼室に導かれる。
【0014】該シリンダ9内の燃焼室からの燃焼排ガス
は、排気管20と触媒21とを介してエンジン1の外に
排出される。一方、ガソリン等の燃料は、燃料タンク1
1から燃料ポンプ12で吸引・加圧され、該加圧された
燃料は、燃圧レギュレータ14により一定の圧力(例え
ば3kg/cm2)に調圧された後、インジェクタ13
を備えた燃料系に供給される。そして、各シリンダ9に
設けられたインジェクタ13から吸気管10内に噴射さ
れ、該噴射された燃料は、点火コイル15で高電圧化さ
れた点火信号によって点火プラグ16により着火され
る。
【0015】コントロールユニット(エンジン制御装
置)17には、前記エアフロメータ7からの吸入空気流
量を示す信号と、クランク角センサ18からのクランク
軸19の角度信号と、排気管20内の触媒21の前方に
設けられたA/Fセンサ22からの排ガスの検出信号等
が入力される。
【0016】エアフロメータ7で検出された吸入空気流
量の信号は、エンジン制御装置17内でフィルタ処理手
段等(図示省略)の処理を施して空気量に換算された
後、エンジン回転数で割って空燃比がストイキ(A/F
=14.7)となるような係数を乗じて1シリンダ当た
りの基本燃料噴射パルス幅、すなわち、基本燃料噴射量
が算出される。そして、前記エンジン制御装置17は、
前記基本燃料噴射量に基づいてエンジンの運転状態に応
じた様々な燃料量補正を施して燃料噴射量を導出した
後、インジェクタ13を駆動し、各気筒1aに燃料を供
給する。
【0017】排気管20に備えられたA/Fセンサ22
の出力信号からは、排気ガスの実際の空燃比を知ること
ができるものであり、所望の空燃比を得たいときには、
該A/Fセンサ22の出力信号に基づいて供給燃料量を
調整し、閉ループ制御を行うことによって所望の空燃比
状態を得ることができる。
【0018】燃料タンク11内には、燃料残量センサ2
3が取り付けられており、該燃料残量センサ23によっ
て燃料の液面レベルを検出し、該検出信号がエンジン制
御装置17の燃料残量検出手段(図示省略)に出力され
る。エンジン制御装置17は、燃料タンク11の形状に
よって予め定まっている燃料の残量と液面レベルとの関
係を予め記憶しているものであり、出力された液面レベ
ルにより燃料残量を検知することができる。なお、エン
ジン制御装置17には、車輌の速度センサ、外気温度、
加速度その他の運転状態を示すセンサ類からの信号が入
力され、該検出信号が、運転状態検出手段(図示省略)
で演算され、出力される。
【0019】前記エンジン制御装置17に入力された運
転状態の検出信号及び燃料残量の検出信号は、前記燃料
残量検出手段及び前記運転状態検出手段を介して燃料消
費量低減手段(図示省略)に出力され、車輌が燃料供給
施設に移動するため、残った燃料を有効に使用できるよ
うに制御され、その結果が燃料噴射弁駆動手段(図示省
略)を介してインジェクタ13を制御する。
【0020】前記燃料消費量低減手段による制御には、
各気筒1a内の燃料供給を停止・制限するもの、又は各
気筒1a内の吸入空気量を制限するものがある。なお、
点火操作を停止するものも考えられるが、未燃焼の燃料
が排気系に至って触媒の発熱を招く怖れがあるので採用
しない。
【0021】また、燃料残量センサ23の検出信号は、
前記燃料残量検出手段及び燃料残量警告手段(図示省
略)を介して燃料残量警告灯に出力され、燃料の残量が
少ないことを検出したときに点灯させる。なお、該警告
灯は、エンジン制御装置17で点灯、消灯の操作ができ
るものである。
【0022】図2は、エンジン回転数と出力トルクとに
おける燃費率の分布を示している。該燃費率は、単位エ
ンジン出力を発生するのに消費する燃料の量である。エ
ンジンは、一般に、ポンピングロスが小さい、すなわち
高出力トルク状態で良好な燃費率となるが、全開近傍の
出力トルクでは、高温となるエンジンを噴射燃料から冷
却保護するために燃費率は悪化する。よって、エンジン
回転数から見ると、低回転及び高回転領域で燃費率が悪
化する傾向にあることが分かる。
【0023】ここで、本実施形態のエンジン制御装置1
7は、前記エンジン回転数と前記出力トルクとにおける
燃費率を踏まえ、燃料タンク11内の燃料の残量が少な
いときには、車輌がいずれかの燃料供給施設に移動して
燃料補給をできるようにするため、残った燃料を有効に
使用すること、すなわち、燃料の使用効率を高め、燃費
率が良好な状態で、かつ、エンジン駆動に重大な支障を
及ぼさない運転をさせるものである。
【0024】図3は、エンジン制御装置17の第一実施
形態における燃料残量と燃料カット回転数との関係を示
し、図4は、図3の運転状態を示すタイミングチャート
である。第一実施形態のエンジン制御装置17の前記燃
料消費量低減手段は、各気筒1a内の燃料供給を停止す
るものであり、図3において、横軸は前記燃料残量検出
手段における燃料残量を示し、縦軸は各気筒1a内の燃
料供給停止の判断基準となる燃料カットの対象となる回
転数を示している。そして、該燃料カット回転数と実際
のエンジン回転数とを比較し、実エンジン回転数が高い
ときは燃料カット行い、燃料供給を停止している。
【0025】すなわち、燃料残量が多い場合では、燃料
カット回転数が高い値に設定され、燃料残量が少なくな
るにしたがって燃料カット回転数が低い値になり、燃料
残量が0の付近では運転を維持できる限界の最低値に設
定されている。このような燃料残量と燃料カット回転数
との関係を用いることによって、燃料残量が少なくなっ
ても、設定の自由度が制限されることなく、できる限り
広い運転条件で燃料カットを行うことができる。
【0026】図4は、該燃料カットにおけるアクセル開
度、エンジン回転数及び燃料噴射のタイミングチャート
であり、燃料残量が少ない状態のアクセル操作に対する
エンジン回転数の挙動と燃料噴射の許可・禁止信号を示
したものである。まず、エンジン回転数が低い状態でア
クセル開操作を行うと、エンジン出力とともにエンジン
回転数が上昇する。そして、該エンジン回転数は、図3
から定まる燃料カットの対象となる回転数VVに達し、
前記燃料消費量低減手段が燃料供給の禁止を判定して各
気筒1aの燃料供給が停止され、エンジン出力が低くな
り、エンジン回転数が低下する。その後、該エンジン回
転数が、燃料カット回転数VVを下回ると、前記燃料消
費量低減手段が燃料供給の許可を判定して各気筒1aの
燃料供給が開始され、エンジン回転数は再び上昇に転じ
て燃料カット回転数VVに達し、以後、アクセル閉操作
がされるまで前記操作が繰り返される。
【0027】エンジン回転数が燃料カット回転数VV近
辺にある状態からアクセル閉操作を行うと、エンジン出
力が下降する。そして、前記燃料消費量低減手段が燃料
供給の許可の状態でも、エンジン回転数が燃料カット回
転数VVに達することがなくなり、燃料カットは行われ
なくなる。
【0028】したがって、図3に示すように、燃料残量
に対する燃料カット回転数を定め、エンジン回転数が燃
料カット回転数以上の場合には各気筒1aの燃料カット
を行うことにより、燃料残量が少ないときには車輌のエ
ンジン高回転運転を避けることができ、燃料切れによる
運転不能を防止し、運転機能を確保することができる。
【0029】図5は、エンジン制御装置17の第二実施
形態を示している。第二実施形態のエンジン制御装置1
7の燃料消費量低減手段は、各気筒1a内の燃料供給を
停止するものであり、燃料カット回転数VVを決定する
因子として、前記第一実施形態における燃料残量のほ
か、エンジンの負荷を決定因子としている点が異なるも
のである。なお、エンジンの負荷とエンジンの出力トル
クは同義のパラメータである。
【0030】図5に示されるWW,XX,YY,ZZの
各線は、燃料残量から定められたエンジンの負荷に対す
る各燃料カット回転数である。ここでは、燃料残量の少
ない順に定めている。ZZの線は、燃料残量が十分にあ
るときの線であり、この場合には燃料カットの制限は働
かない。よって、エンジンの負荷に対して変曲点が存在
しない。燃料残量が少なくなると、YYの線で示す燃料
カット回転数特性を取る。すなわち、エンジン高負荷で
は、低負荷に比して同等のエンジン回転数でも燃料カッ
トを行う特性としている。そして、燃料残量がさらに少
なくなると、XXの線に示す特性に移行し、負荷の全域
において、前記YYの線よりも低いエンジン回転数で燃
料カットを行うようになる。これはWWの線も同様であ
る。なお、燃料カット回転数が決定された以後の処理
は、図3と同じである。
【0031】したがって、本実施形態では、第一実施形
態のエンジン高回転運転を避けることができるととも
に、エンジンの高出力トルク運転も避けることができ
る。図6及び図7は、エンジン制御装置17の第三実施
形態を示している。図6は、エンジン出力が消費される
車輌の走行抵抗について説明しているものであって、横
軸は車速を示し、縦軸は走行抵抗を示している。
【0032】エンジン出力と走行抵抗とが釣り合い状態
にある場合には、車輌は定常走行抵抗の下、定常速度で
走行できる。この定常走行抵抗は、平坦な走路を走行す
るときの抵抗であり、摩擦抵抗、空気抵抗等があり、主
に空気抵抗によって車速の増大に比例して抵抗値が大き
くなるものである。
【0033】該定常速度で走行する状態で道路に勾配が
あると、車輌には、定常走行抵抗のほか、勾配抵抗が加
わり、総走行抵抗が生ずることになる。なお、勾配抵抗
の値は勾配の程度により決まるものである。ここで、車
輌が上記のように燃料残量が少なく、エンジン高出力運
転を回避しているときには、前記総走行抵抗に見合った
エンジン出力を出すことができないため、車速が低下し
て停止し得ることから、図7に示す第三実施形態のエン
ジン制御装置17の前記燃料消費量低減手段が必要にな
る。
【0034】該燃料消費量低減手段は、各気筒1a内の
燃料供給を停止するものであるが、エンジン高出力運転
を回避しているときにも、前記総走行抵抗に見合ったエ
ンジン出力を出すことができるようにするものである。
図7は、該燃料消費量低減手段の動作を示すフローチャ
ートであり、所定時間間隔で演算処理を行うものであ
る。
【0035】ステップ201は、図3又は図5で説明し
たような燃料カット回転数演算を行う。ステップ202
は、前記各気筒1aの燃料カットが行われているかの判
定をし、燃料カット中ではない場合にはステップ205
に進み、実際のエンジン回転数が燃料カット回転数より
も大きいか否かの判定をし、実際のエンジン回転数が大
きい場合にはステップ206に進み、各気筒1aの燃料
カットを行う。なお、ステップ205において、実際の
エンジン回転数が小さい場合にはステップ206バイパ
スして燃料カットを行わない。
【0036】前記ステップ202で、燃料カット中のと
きにはステップ203に進み、車速の変化を測定、又は
加速度センサの出力を読み取る等をして、車輌の加減速
状態を検知・演算する。ステップ204は、後述する車
輌の加減速状態に応じた燃料カット回転数の補正値を算
出する。なお、該補正値は、所定の減速状態にあるとき
には、燃料カット回転数を高くする補正値であり、該補
正によって、車輌が前記総走行抵抗に見合ったエンジン
の出力を得ることができる。
【0037】そして、ステップ205で、補正後の燃料
カット回転数に基づいて実際のエンジン回転数が燃料カ
ット回転数よりも大きいか否かの判定をし、それでも実
際のエンジン回転数が大きい場合にはステップ206に
進み、各気筒1aの燃料カットを行う。
【0038】図8は、前記ステップ204における燃料
カット回転数の補正値演算の一例であり、横軸は車輌の
加速度を示し、右は前進方向である上昇の加速を、左は
後退方向である下降の加速を表している。縦軸は前記燃
料カット回転数に対する補正値である。図8から分かる
ように、例えば、車輌の加速度が後退方向にあるとき
は、勾配抵抗が大きいこと等による車輌の失速状態を示
しているので、大きい回転数補正値を与える特性、すな
わち、燃料カット回転数を高くして燃料カットが行われ
ないようにし、エンジンは大きい出力を出すことがで
き、失速方向に向かう状態を回避することができる。
【0039】さらに、図9に示すように、図8の燃料カ
ット回転数補正値を車速にも応じて設定することもでき
る。それは、車輌の変速機は、車速が低いほど低変速比
となり、低速の場合には高速の場合に比して、同等のエ
ンジン出力でも高い加速度を得ることができることから
である。したがって、車速に応じて燃料カット回転数の
補正値を演算することによって、より確実なエンジン制
御をすることができる。
【0040】図10は、エンジン制御装置17の第四実
施形態を示している。該第四実施形態のエンジン制御装
置17の前記燃料消費量低減手段は、各気筒1a内の燃
料供給を停止するものであり、変速機の状態に応じて燃
料の消費を防ぐことができるものである。
【0041】すなわち、変速機の状態には、エンジンと
駆動輪とが締結されていない状態、例えば、オートマテ
ィックトランスミッションのPレンジ、及びNレンジの
状態がある。この場合のエンジン消費燃料は、車輌の移
動には用いられないので、燃料残量が少ないときには節
約することによって、燃料タンク等の燃料切れによる運
転不能を防止し、運転機能を確保することとする。図1
0は、図7の第三実施形態のエンジン制御装置17に、
ステップ221、及びステップ228を加えたものであ
る。
【0042】ステップ221は、燃料カット回転数を求
める際に、車輌の変速機の状態が現在Nレンジであるか
否かを判定する。なお、この判定は、Nレンジのほか、
Pレンジをも含む判定である。Nレンジではない場合に
は、ステップ222以下に進み、前記図7と同様の処理
を行う。Nレンジである場合には、ステップ228に進
み、エンジンの回転数は、アイドル状態を持続できれば
十分であり、燃料カット回転数をアイドル状態の回転数
よりも若干高い値とする。そして、ステップ226に至
り、図7と同様の処理を行う。
【0043】これにより、エンジンの動力伝達手段であ
る変速機が、エンジンと駆動輪とを接続していない状態
のときには、アイドル状態維持、すなわち、燃料消費量
最低の状態に維持することができ、例えば、空ぶかし等
による車輌の移動に寄与しない燃料の消費を防止するこ
とができる。
【0044】また、図11及び図12は、エンジン制御
装置17の第五実施形態を示している。該第五実施形態
のエンジン制御装置17の前記燃料消費量低減手段は、
アイドル運転状態時に、各気筒1a内の燃料供給を停止
して燃料の消費を防ぐことができるものである。
【0045】エンジンのアイドル状態は、本来、次に起
こる発振まで待機する状態であり、この場合にエンジン
を停止させると再始動させることが必要であり、迅速な
運転ができない不都合があるが、燃料残量が少ないとき
は、各気筒1a内の燃料供給を停止することによって燃
料消費を防ぐものである。
【0046】一方、一時停止等のアイドル運転状態が短
いときにも燃料供給を停止させるのは妥当ではないた
め、本実施形態では、アイドル運転が所定時間続いた場
合に各気筒1a内の燃料供給を停止させるものである。
図11は、図4と同様に、燃料カットにおけるアクセル
開度、エンジン回転数及び燃料噴射のタイミングチャー
トであり、燃料残量が少ない状態のアクセル操作に対す
るエンジン回転数の挙動と燃料噴射の許可・禁止信号を
示したものである。
【0047】図11は、あるアクセル開度を持って運転
している状態からアクセル全閉し、アイドル状態になっ
た状態を示している。アイドル状態に達したときから所
定時間TTの経過時点で、前記燃料消費量低減手段が燃
料供給の禁止を判定して各気筒1aの燃料供給が停止さ
れ、エンジンを停止させる。このエンジン停止状態から
復帰する条件として、前記禁止状態が所定時間UUの経
過時点でエンジンのスタータを操作し、前記燃料消費量
低減手段が燃料供給の許可を判定して各気筒1aの燃料
供給が行われる。
【0048】図12は、該燃料消費量低減手段の動作を
示すフローチャートである。ステップ211は、現在ア
イドル状態、かつ、所定車速以下であるか、すなわち、
エンジン停止可能状態にあるかを判定し、その状態でな
い場合には、ステップ217でタイマをクリアする。そ
れ以外の場合には、ステップ212に進み、再始動のた
めのスタータが作動されたかを判定する。該スタータが
作動状態にあったときは、ステップ217で前述の操作
を行う。それ以外の場合には、ステップ213に進み、
前記タイマをカウントアップする。なお、該タイマは、
エンジン停止可能状態になってからの経過時間を表し、
車輌がアイドル状態にあって、スタータの作動がない状
態な場合にカウントアップさせ、それ以外は前記ステッ
プ217でクリアされる。 ステップ214は、前記経
過時間との比較値を演算する。なお、この演算方法は後
述する。ステップ215は、前記経過時間が前記比較値
よりも大きいか否かを判定し、経過時間が長い場合には
燃料消費量低減手段が燃料噴射の禁止し、ステップ21
6で燃料カットを行う。それ以外は燃料カットを行わず
終了する。
【0049】これにより、アイドル状態が所定時間継続
したときに燃料カットによりエンジンを停止することが
でき、一方、スタータの操作を行ったときは再始動する
ことができる。図13は、ステップ214におけるタイ
マ経過時間との比較値演算の一例を示し、燃料残量と燃
料カットに至るまでの燃料カット猶予時間との関係を表
しており、燃料残量から猶予時間が設定される。
【0050】すなわち、燃料残量が多い場合では、猶予
時間が大きな値に設定され、燃料残量が少なくなるにし
たがって猶予時間が小さな値になり、燃料残量が0の付
近では運転を維持できる限界の最小値に設定されてい
る。このような燃料残量と猶予時間との関係を用いるこ
とによって、燃料残量に伴ったアイドル経過時間を設定
することができる。
【0051】しかし、該エンジン停止による燃料消費の
防止よりも優先度の高い要求がある場合には、エンジン
停止を行わないようにすることもできる。例えば、外気
温度によってはエンジン停止による暖房又は冷房効果を
得ることができず、運転者の体調に影響を与える場合で
ある。
【0052】図14は、前記燃料カット猶予時間を燃料
残量と外気温度とから求めるものであり、外気温度が所
定値よりも低いときは、燃料残量に関わらず、燃料カッ
ト猶予時間を車輌の運転性に支障がない値にし、一方、
外気温度が高くなるにつれて、燃料残量が少ない場合ほ
ど燃料カット猶予時間を短くするようにしている。
【0053】そして、外気温度がさらに高くなった場合
には、燃料残量に関わらず、燃料カット猶予時間を長く
している。これにより、燃料残量のほか、外気温度も考
慮することで、より快適な運転の維持を図ることができ
る。図15及び図16は、エンジン制御装置17の第六
実施形態を示している。
【0054】該第六実施形態のエンジン制御装置17の
前記燃料消費量低減手段は、車輌の加速性能から各気筒
1a内の燃料供給を停止するものであり、前記実施形態
のように、エンジンの運転状態から直接検出されるパラ
メータに基づいて燃料供給の停止を行うものとは異な
り、車輌の運転モードを考慮したものである。
【0055】すなわち、エンジンが高出力を要する加速
度下の運転は、燃料量の消費も大きいので、燃料残量が
少ない場合においては、車輌の加速性能を犠牲にして燃
料消費を避けるものである。図15は、前記燃料消費量
低減手段の動作を示すフローチャートであり、ステップ
231、ステップ235は、前記第四実施形態のNレン
ジ継続時の燃料カット演算である。
【0056】ステップ232は、燃料供給制限の対象と
なる車輌の加速度状態を算出し、前記第四実施形態のス
テップ224と同様のものである。ステップ233は、
車輌の加速状態に応じて、多気筒エンジンの燃料カット
をする気筒数を演算し、燃料カットする気筒分の燃料消
費の回避を意図する。よって、所定気筒の燃料カットを
行うことによりエンジン出力が低下し、車輌の加速度が
低下する。そして、低下した加速度により新たな燃料カ
ット気筒数が演算され、この演算が繰り返されることに
より燃料残量によって所望の加速度を得ることができ
る。なお、この演算方法については後述する。ステップ
234は、前記決定した燃料カット気筒数に伴って、エ
ンジン運転に好適な燃料カット対象気筒を選定して燃料
カットを行う。
【0057】図16は、前記ステップ233における燃
料カット気筒数の演算方法の具体例を示している。ブロ
ック261は、車速と車輌の加速度から燃料カット気筒
数の基本値を求めている。図中の丸印内の数字は、燃料
カット気筒数基本値を表している。すなわち、車速が大
きく、かつ、加速度も大きい領域では、大きなエンジン
出力が要求されるため、気筒数を増やして燃料カットす
るように設定されている。
【0058】ブロック262は、燃料残量に応じた燃料
カット気筒数を演算する係数を演算する。該係数が大き
いときには、燃料カット気筒数が多くなり、小さいとき
燃料カット気筒数が少なくなる。係数が0のときには、
燃料カットを行わない構成としている。
【0059】すなわち、燃料残量が多い場合では、前記
係数が大きな値に設定され、燃料残量が少なくなるにし
たがって前記係数が小さな値になり、燃料残量が0の付
近では運転を維持できる限界の最小値に設定されてい
る。そして、該係数と前記燃料カット気筒数の基本値と
の積から燃料カット気筒数を演算している。
【0060】このような燃料カット気筒数を演算するこ
とによって、燃料残量が少なくなっても、できる限り広
い運転条件で燃料カットを行うことができる。図17乃
至図21は、エンジン制御装置17の第七実施形態を示
している。図17は、アクセル開度とスロットル開度と
の関係を示し、図18は、該スロットル開度とエンジン
出力との関係を示し、図19は、スロットル開度と1吸
気当たりの吸入空気量との関係を示し、図20は、前記
燃料残量検出手段における燃料残量と各気筒1a内の吸
入空気量制限の判断基準となるスロットル開度制限値と
の関係を示し、図21は、スロットル開度の操作によっ
て燃料供給量による車輌の加速を制限する手法を示して
いる。
【0061】図17に示されるPP,QQ,RR,SS
の各線は、アクセル開度から定められたスロットル開度
である。ここでは、燃料残量の少ない順に定めている。
SSの線は、燃料残量が十分にあるときの線であり、こ
の場合には燃料カットの制限は働かない。よって、アク
セル開度に対して変曲点が存在しない。燃料残量が少な
くなると、RRの線で示すスロットルの高開度操作を禁
止する。すなわち、スロットル高開度では、低開度に比
して同等のエンジン回転数でも燃料カットを行う特性と
している。そして、燃料残量がさらに少なくなると、Q
Qの線に示す特性に移行し、開度の全域において、前記
RRの線よりも低いエンジン回転数で燃料カットを行う
ようになる。これはPPの線も同様である。これによ
り、エンジン出力が高い運転を禁止することができ、燃
料消費量が多い運転状態を回避することができる。
【0062】図18は、スロットル開度とエンジン出力
の関係である。エンジン回転数が低い領域では、小さな
スロットル開度においても、その回転数での最大出力を
得ることができるが、エンジン回転数が高い領域では、
その回転数での最大出力を得るのに大きなスロットル開
度を必要とする。これは、エンジン出力が、エンジン回
転数とエンジン出力トルクの積で表され、該エンジン出
力トルクは、1吸気当たりの吸入空気量と略比例関係に
あり、スロットル開度と1吸気当たり吸入空気量とが図
19に示すような関係にあるからである。そして、スロ
ットルバルブ4の開口面積と吸入空気量とは、ともにエ
ンジン回転数で正規化されることから、エンジンの出力
とスロットル開度とを精度良く相関させるには図19に
示したパラメータを用いることによって達成される。
【0063】したがって、第七実施形態のエンジン制御
装置17の前記燃料消費量低減手段は、各種センサの運
転状態からそのまま各気筒1a内の燃料供給を停止・制
限するものとは異なり、スロットルバルブ4にエンジン
制御装置17から信号を出力して、その開度を調整し、
各気筒1a内の吸入空気量を制限するものであり、図2
0において、スロットル開度制限値と実際のスロットル
開度とを比較し、実際のスロットル開度が大きいときは
燃料カット行っている。
【0064】すなわち、燃料残量が多い場合では、スロ
ットル開度制限値が大きな値に設定され、燃料残量が少
なくなるにしたがってスロットル開度制限値が小さな値
になり、燃料残量が0の付近では運転を維持できる限界
の最小値に設定されている。このような燃料残量とスロ
ットル開度制限値との関係を用いることによって、燃料
残量が少なくなっても、できる限り広い運転条件で燃料
カットを行うことができる。
【0065】図21は、前記図16の燃料供給量による
車輌の加速を制限する手法を、スロットル開度の操作で
行う一例を示している。ブロック253は、図16のブ
ロック261に該当し、車輌の速度及び加速度から最大
充填効率基本値を求める。ここで、充填効率とは、1吸
気の最大吸入空気量に対する実際の吸入空気量の割合を
いう。
【0066】ブロック254は、図16のブロック26
2に該当し、燃料残量が少なくなるにしたがって小さな
係数を図16の場合と同様に与えることで、燃料残量と
車輌加速度とに応じた最大充填率を求める。ブロック2
51は、アクセル開度に対してスロットルバルブ4が目
標とする開口面積の元の値を求める。これは、スロット
ルバルブ4の機械的特性で決まるアクセル開度とスロッ
トル開口面積の関係であり、図17を実現するものであ
る。その結果は、エンジン回転数で割ることで、図20
の横軸のパラメータが求められる。
【0067】ブロック252は、図20に示したもので
あり、前記パラメータからアクセル開度に応じた充填率
を求める。ブロック255は、該充填率と前記最大充填
率とを比較し、充填率を最大充填率で制限する。なお、
以下の処理は、ブロック252、ブロック251の順に
逆処理を行うことによって、目標とするスロットル開度
を求めることができ、エンジン制御装置17によりスロ
ットルバルブ4を駆動させる。これにより、スロットル
バルブ4が、最大充填率内に制限するように駆動され、
燃料切れによる運転不能を防止し、運転機能を確保する
ことができる。
【0068】図22は、エンジン制御装置17の第八実
施形態を示しており、前記燃料残量検出手段及び前記警
告表示手段の動作フローチャートである。該エンジン制
御装置17は、前記燃料残量検出手段及び前記警告表示
手段によって、運転者に対して、燃料残量が少ない場合
には前記燃料消費量低減手段の作動状態であることを認
知させるものである。これは、前記実施形態の燃料カッ
トがなされると、運転者は、意図通りのエンジン出力が
得られないことから、エンジン不具合と誤認する可能性
があるからである。よって、前記燃料消費量低減手段の
作動状態の場合には警告灯を点灯させている。
【0069】ステップ241は、燃料残量が警告灯の点
灯を要する所定値であるかを判定する。該所定値は、前
記燃料カットが起こり得る燃料残量と同じか、それより
多い値とする。燃料残量が多い場合は、ステップ244
に進み、警告灯を消灯する処理を行い、燃料残量が少な
い場合は、ステップ242に進み、警告灯の点滅周期を
燃料残量から求める。該点滅周期は、運転者に対し、警
告灯の点滅間隔が遅いときには深刻度が低く、点滅感覚
が早いときには深刻度が高いと感じさせるものである。
ステップ243は、ステップ244又はステップ242
の結果から各警告灯の操作を行う。これにより、燃料残
量が少ないときの燃料カットを運転者に予め警告し、運
転者の違和感を避けることができる。
【0070】以上、本発明の制御装置のいくつかの実施
形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限
定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発
明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更
ができるものである。すなわち、前記実施形態を組み合
わせること、あるいは前記実施形態の各要素を組み合わ
せることもできる。例えば、エンジン回転数制限の目標
値と実際のエンジン回転数とを比較し、充填効率、目標
スロットル開度又はその中間のパラメータを適宜制限す
ることで燃料カットを実現できる。
【0071】また、前記各実施形態は、ガソリンのよう
に液体を燃料にするエンジンであるが、例えば、圧縮天
然ガスや、液化プロパンガス等の気体を燃料とするエン
ジンでも良い。むしろ、気体燃料は、単位体積当たりの
エネルギ密度が液体に比べ低いため、運転可能な航続距
離が短くなる傾向にあり、有効である。なお、その場合
には、燃料残量検出手段は、気体燃料に応じた手段にす
る。
【0072】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明のエンジン制御装置は、燃料切れによる運転不能を防
止し、かつ、可能な限り正常なエンジンの運転機能を確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のエンジン制御装置を備えたエンジ
ンの全体構成図。
【図2】エンジン回転数と出力トルクとにおける燃費率
の分布を示す図。
【図3】図1のエンジン制御装置の第一実施形態におけ
る燃料残量と燃料カット回転数との関係図。
【図4】図3の運転状態を示すタイミングチャート。
【図5】図1のエンジン制御装置の第二実施形態を示す
図。
【図6】図1のエンジン制御装置の第三実施形態を示す
図。
【図7】図6の燃料消費量低減手段の動作を示すフロー
チャート。
【図8】図6の燃料カット回転数の補正値演算の一例を
示す図。
【図9】図6の燃料カット回転数の補正値演算の一例を
示す図。
【図10】図1のエンジン制御装置の第四実施形態を示
す図。
【図11】図1のエンジン制御装置の第五実施形態の運
転状態を示すタイミングチャート。
【図12】図11の燃料消費量低減手段の動作を示すフ
ローチャート。
【図13】図12のタイマ経過時間との比較値演算の一
例を示す図。
【図14】図12のタイマ経過時間との比較値演算の一
例を示す図。
【図15】図1のエンジン制御装置の第六実施形態を示
す図。
【図16】図1のエンジン制御装置の第五実施形態の燃
料消費量低減手段の動作を示すフローチャート。
【図17】図1のエンジン制御装置の第七実施形態にお
けるアクセル開度とスロットル開度との関係を示す図。
【図18】図17のスロットル開度とエンジン出力との
関係を示す図。
【図19】図17のスロットル開度と1吸気当たりの吸
入空気量との関係を示す図。
【図20】図17の燃料残量検出手段における燃料残量
と各気筒1a内の吸入空気量制限の判断基準となるスロ
ットル開度制限値との関係を示す図。
【図21】図17のスロットル開度の操作によって燃料
供給量による車輌の加速を制限する手法を示す図。
【図22】図1のエンジン制御装置の第八実施形態にお
ける燃料残量検出手段及び警告表示手段の動作フローチ
ャート
【符号の説明】
1 エンジン 1a気筒 2 電磁式吸気バルブ 3 電磁式排気バルブ 4 スロットルバルブ 5 エアクリーナ 6 吸気口 7 エアフロメータ 8 コレクタ 9 シリンダ 10 吸気管 11 燃料タンク 12 燃料ポンプ 13 インジェクタ 14 燃圧レギュレータ 15 点火コイル 16 点火プラグ 17 エンジン制御装置 18 クランク角センサ 19 クランク軸 20 排気管 21 触媒 22 A/Fセンサ 23 燃料残量センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 正博 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 Fターム(参考) 3G084 AA00 AA03 BA05 BA13 BA33 CA00 CA03 CA04 DA00 DA28 EA11 EC03 FA00 FA02 FA05 FA06 FA32 FA33 3G301 HA01 HA06 HA22 JB00 JB10 KA00 KA07 KA08 KA09 LA03 LB01 MA01 MA11 MA24 NA08 NB02 NB11 ND01 NE14 NE17 NE23 PA01Z PA10Z PA14Z PB00Z PD02A PD02Z PE01Z PE03Z PE06Z PF01Z PF02Z PF03Z PF07Z PF10Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、燃料タンク内の燃料の残量を検出する燃料
    残量検出手段と、前記運転状態検出手段と前記燃料残量
    検出手段とからの出力信号に基づいてエンジンの燃料消
    費量を低減させる燃料消費量低減手段とを備えたエンジ
    ン制御装置において、 前記燃料消費量低減手段は、燃料の残量と前記エンジン
    の運転状態に応じて、前記エンジンの各気筒への燃料供
    給を制限することによって該エンジンの燃料消費量を低
    減させることを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、燃料タンク内の燃料の残量を検出する燃料
    残量検出手段と、前記運転状態検出手段と前記燃料残量
    検出手段とからの出力信号に基づいてエンジンの燃料消
    費量を低減させる燃料消費量低減手段とを備えたエンジ
    ン制御装置において、 前記燃料消費量低減手段は、燃料の残量と前記エンジン
    の運転状態に応じて、前記エンジンの吸入空気量を制限
    することによって該エンジンの燃料消費量を低減させる
    ことを特徴とするエンジン制御装置。
  3. 【請求項3】 前記燃料消費量低減手段は、エンジン回
    転数が所定値以上のときに作動し、該所定値は、前記燃
    料タンク内の燃料の残量から算出されることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のエンジン制御装置。
  4. 【請求項4】 前記所定値は、前記燃料タンク内の燃料
    の残量とエンジンの出力トルクとから算出されることを
    特徴とする請求項3記載のエンジン制御装置。
  5. 【請求項5】 前記燃料消費量低減手段は、前記エンジ
    ンのアイドル状態が所定時間継続したときに作動し、該
    所定時間は、前記燃料タンク内の燃料の残量から算出さ
    れることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に
    記載のエンジン制御装置。
  6. 【請求項6】 前記所定時間は、前記燃料タンク内の燃
    料の残量と外気温度とから算出されることを特徴とする
    請求項5記載のエンジン制御装置。
  7. 【請求項7】 前記燃料消費量低減手段は、車輌の動力
    伝達手段がエンジンと駆動輪とを接続していないときに
    作動することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一
    項に記載のエンジン制御装置。
  8. 【請求項8】 前記燃料消費量低減手段は、車輌の加速
    状態が所定値以上のときに作動し、該所定値は、前記燃
    料タンク内の燃料の残量から算出されることを特徴とす
    る請求項1乃至7のいずれか一項に記載のエンジン制御
    装置。
  9. 【請求項9】 前記所定値は、前記燃料タンク内の燃料
    の残量と、前記車輌の加速状態と、該車輌の速度とから
    算出されることを特徴とする請求項8記載のエンジン制
    御装置。
  10. 【請求項10】 前記エンジン制御装置は、前記燃料残
    量検出手段からの出力信号に基づいて、前記燃料タンク
    内の燃料の残量が少ないときに運転者に対し警告を発す
    る警告表示手段を備えていることを特徴とする請求項1
    乃至9のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
  11. 【請求項11】 前記エンジンの燃料は、液体燃料若し
    くは気体燃料であることを特徴とする請求項1乃至10
    のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
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