JP2000329648A - レンズの評価方法、レンズの評価装置、及びレンズの調整装置 - Google Patents

レンズの評価方法、レンズの評価装置、及びレンズの調整装置

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JP2000329648A
JP2000329648A JP13858499A JP13858499A JP2000329648A JP 2000329648 A JP2000329648 A JP 2000329648A JP 13858499 A JP13858499 A JP 13858499A JP 13858499 A JP13858499 A JP 13858499A JP 2000329648 A JP2000329648 A JP 2000329648A
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Kazumasa Takada
Masahiro Nakashiro
正裕 中城
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完治 西井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつ短時間にレンズの収差等を評価し調
整できる方法及び装置を提供する。 【解決手段】 レンズの評価方法は、(a) レンズか
ら出射された光を回折し、異なる次数の2つの回折光
(例えば、0次回折光31と+1次回折光32)を干渉
させてシェアリング干渉像50を得る工程と、(b)回
折光の位相を変化させる工程と、(c)シェアリング干
渉像において、2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を
通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工
程と、(d)位相をもとにレンズの特性(デフォーカス
量、コマ収差、非点収差、球面収差、高次収差)を求め
る工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク方式の
情報記憶媒体、例えばDVD(DigitalVers
atile Disk)、に情報を読み書きする光学レ
ンズ、またレーザ加工機、レーザ顕微鏡などにおいて光
を結像して光スポットを形成する光学レンズの特性を検
出する方法及びその装置、さらに上記光学レンズを調整
する装置及び方法に関する。
【0002】
【発明の背景】光ディスク方式の高密度情報記憶媒体か
ら情報を読み取り、またこの高密度情報記憶媒体に情報
を記憶するためには、光源から出射された光を目的の場
所に正確に照射できる光学系が必要である。そのため、
特に、光学系の対物レンズは、それ自体に厳格な光学的
特性が要求されるだけでなく、目的の場所に精度良く固
定されなければならない。
【0003】そこで、対物レンズの検査又は調整の方法
として、図1に示すように、対物レンズ1を介して出射
した光(例えば、レーザ光)2をレンズ検査用の参照基
準3(例えば、光ディスク)に照射し、この参照基準3
からの反射光を検出し、この検出から得られた再生信号
4を基準信号5を比較し、これら再生信号4と基準信号
5との位相差6を最小にするように又はその位相差が所
定の許容値に収まるように、対物レンズ1の傾き等を調
整すること(ジッタ法)が考えられる。
【0004】しかし、一般に対物レンズ1の特性は個々
に異なり、対物レンズ1の傾斜量等と位相差6との間に
は一定した関係がなく、図2に示すように、一つの対物
レンズ1Aと別の対物レンズ1Bでは、著しく異なる特
性(レンズ傾斜角−位相差特性)を示すことがある。ま
た、対物レンズの傾斜調整と信号の対比とを繰り返し行
わなければならないし、どの段階で調整を完了するかの
客観的判断が難しい。さらに、再生信号4にはこの再生
信号を得るための回路固有の特性等を含むので、必ずし
も再生信号4から対物レンズ1の傾斜等を十分に把握で
きない。
【0005】また、ジッタ法に代わる方法として、図3
に示すように、対物レンズ11を透過した光12をレン
ズ及びミラー等を含む拡大光学系13を介して撮像素子
(CCD)14に集光し、この撮像素子14で捕えたビ
ームスポット(図4(A)、(B)参照)を信号処理装
置15等に表示し、この信号処理装置15に表示された
ビームスポットの光強度(濃淡模様)(図4(A)参
照)の観察して対物レンズ11の傾斜等を検査し又は調
整する方法(光強度測定法)が考えられている。なお、
図4(A)は調整前の信号処理装置15に表出されたビ
ームスポット16とその周囲に形成される濃淡模様17
を示し、図4(B)は調整後の信号処理装置15に表出
された濃淡模様の無いビームスポット18を示す。
【0006】しかし、この光強度測定法は、光強度情報
だけをもとに対物レンズ11の傾斜等を検出しているの
で、細かな調整、例えば、光12の波長レベルの調整は
行い得ない。また、撮像素子14の感度特性は場所によ
って異なり、撮像素子14の何処で光12を受光するか
によって異なる検出結果を生じる。さらに、ビームスポ
ット18の焦点ずれが、検出結果に著しく大きな影響を
与える。さらにまた、拡大光学系13を使用しているの
で、対物レンズ11の傾斜角を調整すると撮像素子14
からビームスポット18が外れてしまい、調整の成果を
評価できない場合を生じる。そしてまた、人の視覚にビ
ームスポット16の光強度を読み取るため、検査結果等
に個人差を生じやすい。
【0007】そこで、本発明は、上述したジッタ法、光
強度測定法に代わる新たなレンズの評価方法、レンズの
評価装置、レンズの調整装置、及びレンズの調整方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【発明の概要】本発明のレンズの評価方法は、(a)
レンズから出射された光を回折し、異なる次数の2つの
回折光を干渉させてシェアリング干渉像を得る工程と、
(b) 上記回折光の位相を変化させる工程と、(c)
上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光
の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光
強度変化の位相を求める工程と、(d) 上記位相をも
とに上記レンズの特性を求める工程とを有することを特
徴とする。
【0009】本発明の他の形態の評価方法は、(a)
レンズから出射された光を回折し、異なる次数の2つの
回折光を干渉させてシェアリング干渉像を得る工程と、
(b) 上記回折光の位相を変化させる工程と、(c)
上記シェアリング干渉像において、上記2つの回折光
の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光
強度変化の位相を求める工程と、(d) 上記測点位置
をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置
Xの関数で近似し、該関数の係数値でレンズの特性を評
価する工程とを有することを特徴とする。
【0010】これらの評価方法において、上記2つの回
折光のシェリング干渉像を上記レンズに透過させてもよ
い。
【0011】本発明の他の形態の評価方法は、(a)
光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光され
た光を反射型回折格子に投射し、該反射型回折格子から
反射した異なる次数の2つの回折光を上記対物レンズで
略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集
光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上
記2つの回折光のシェアリング干渉像を得る工程と、
(b) 上記回折格子を格子方向と直交する方向の方向
成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化
させる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像におい
て、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測
線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記位相をもとに上記対物レンズの特性を求め
る工程とを有することを特徴とする。
【0012】本発明の他の形態の評価方法は、(a)
光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光され
た光を反射型回折格子に投射し、該反射型回折格子から
反射した異なる次数の2つの回折光を上記対物レンズで
略平行光とし、該略平行光とされた光を集光レンズで集
光し、該集光された光を受像面に結像し、該受像面で上
記2つの回折光のシェアリング干渉像を得る工程と、
(b) 上記回折格子を格子方向と直交する方向の方向
成分を有する方向に移動させ、上記回折光の位相を変化
させる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像におい
て、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測
線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程と、
(d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、
上記位相Yを測定位置Xの関数で近似し、該関数の係数
値で上記対物レンズの光学的の特性を評価する工程とを
有することを特徴とする。
【0013】本発明の他の形態の評価方法は、(a)
光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光され
た光を透過型回折格子に投射し、該透過型回折格子を透
過した異なる次数の2つの回折光をレンズで略平行光と
し、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集
光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回
折光のシェアリング干渉像を得る工程と、(b) 上記
回折格子を格子方向と直交する方向の方向成分を有する
方向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程
と、(c) 上記シェアリング干渉像において、上記2
つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数
の測点で光強度変化の位相を求める工程と、(d) 上
記位相をもとに上記対物レンズの特性を求める工程とを
有することを特徴とするレンズの評価方法。
【0014】本発明の他の形態の評価方法は、(a)
光源から発射した光を対物レンズで集光し、該集光され
た光を透過型回折格子に投射し、該透過型回折格子を透
過した異なる次数の2つの回折光をレンズで略平行光と
し、該略平行光とされた光を集光レンズで集光し、該集
光された光を受像面に結像し、該受像面で上記2つの回
折光をシェアリング干渉させる工程と、(b) 上記回
折格子を格子方向と直交する方向の方向成分を有する方
向に移動させ、上記回折光の位相を変化させる工程と、
(c) 上記シェアリング干渉像において、上記2つの
回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測
点で光強度変化の位相を求める工程と、(d) 上記測
点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測
定位置Xの関数で近似し、該関数の係数値で上記対物レ
ンズの光学的の特性を評価する工程とを有することを特
徴とする。
【0015】以上の評価方法において、上記2つの回折
光は、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は
+1次回折光と−1次回折光であることが望ましい。
【0016】以上の評価方法において、上記評価する光
学的特性には、デフォーカス量、コマ収差、球面収差、
非点収差、これらの収差以外の収差が含まれる。
【0017】本発明において、特にデフォーカス量を評
価する方法は、上記シェアリング干渉像において、上記
回折光の光軸を通る線分上の複数の測点で該測点におけ
る光強度変化の位相を求める工程と、上記測点位置を
X、上記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置X
の1次関数又は1次以上の次数を有する関数で近似し、
該近似関数の1次の係数値で上記光学系のデフォーカス
量を評価する工程を有する。
【0018】コマ収差を評価する方法は、上記シェアリ
ング干渉像において、上記回折光の光軸を結ぶ線分の垂
直二等分線上の複数の測点で、該測点における光強度変
化の位相を求める工程と、上記測点位置をX、上記位相
をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの二次関数で
近似し、該二次関数の二次の係数値でコマ収差を評価す
る工程を有する。
【0019】別のコマ収差を評価する方法は、(c)
上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
結ぶ線分の中点を通り且つ該線分に対して正方向と負方
向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の測定で該測
点における光強度変化の位相を求める工程と、(d)
上記2つの斜線のそれぞれについて、上記測点位置を
X、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次
関数又は三次関数で近似し、該二次関数又は三次関数の
二次の係数値を用いて、コマ収差を評価する工程を有す
る。
【0020】別のコマ収差を評価する方法は、(c)
上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
結ぶ線分の中点を通る垂直二等分線と該線分に対して正
方向と負方向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の
測定で該測点における光強度変化の位相を求める工程
と、(d) 上記垂直二等分線について、上記測点位置
をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二
次関数又は三次関数で近似して得た該二次関数又は三次
関数の二次の係数値と、上記2つの斜線について、上記
測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位
置Xの二次関数又は三次関数で近似して得た該二次関数
又は三次関数の二次の係数値と、の差とを用いてコマ収
差を評価する工程とを有する。
【0021】非点収差を評価する方法は、(b) 上記
シェアリング干渉像のシェアリング方向を回転させる工
程と、(c) 上記回折格子を移動させて上記回折光の
位相を変化させる工程と、(d) 上記シェアリング干
渉像において上記回折光の光軸を結ぶ線分の垂直二等分
線上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相を
求める工程と、(e) 上記測点位置をX、上記位相を
Yとし、上記位相Yを測定位置Xの1次関数又は1次以
上の次数を有する関数で近似し、該近似関数の1次の係
数値で上記光学系の非点収差を評価する工程を有する。
【0022】上記シェアリング方向を回転させる工程
は、上記回折格子を所定角度回転する工程を含む。また
は、シェアリング方向を回転させる工程は、上記レンズ
を所定角度回転する工程を含む。若しくは、シェアリン
グ方向を回転させる工程は、第1の方向に格子溝を形成
した第1の回折格子を用いて光を回折する工程と、上記
第1の方向と異なる方向(例えば、第1の方向と45°
の角度をなす方向)に格子溝を形成した第2の回折格子
を用いて光を回折する工程とを有する。
【0023】球面収差を評価する方法は、(c) 上記
シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を通る
線分上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相
を求める工程と、(d) 上記測点位置をX、上記位相
をYとし、上記位相Yを測定位置Xの三次関数又は四次
関数で近似し、該三次関数又は四次関数の三次の係数値
で上記光学系の球面収差を評価する工程を有する。
【0024】高次収差を評価する方法は、(c) 上記
シェアリング干渉像において、 ・上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分上の複数の第1の
測点で該第1の測点における光強度変化の第1の位相を
求め、 ・上記線分の垂直二等分線上の複数の第2の測点で第2
の測点における光強度変化の第2の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して正方向に所定の
角度をなす第3の斜線上の複数の第3の測点で該第3の
測点における光強度変化の第3の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して負方向に所定の
角度をなす第4の斜線上の複数の第4の測点で該第4の
測点における光強度変化の第4の位相を求める工程と、
(d) 上記第1の測点位置をX、上記第1の位相をY
とし、上記第1の位相Yを第1の測定位置Xの第1の関
数Fで近似し、上記第2の測点位置をX、上記第2の位
相をYとし、上記第2の位相Yを第2の測定位置Xの第
2の関数Fで近似し、上記第3の測点位置をX、上記第
3の位相をYとし、上記第3の位相Yを第3の測定位置
Xの第3の関数Fで近似し、上記第4の測点位置をX、
上記第4の位相をYとし、上記第4の位相Yを第4の測
定位置Xの第4の関数Fで近似し、上記第1の関数Fと
第1の位相Yとの残差Δ、上記第2の関数Fと第2の位
相Yとの残差Δ、上記第3の関数Fと第3の位相Yとの
残差Δ及び上記第4の関数Fと第4の位相Yとの残差Δ
をもとに上記光学系の高次収差を評価する工程とを有す
る。
【0025】本発明のレンズの評価装置は、上述した評
価方法を実施するもので、(a) 上記集光レンズを透
過した光を回折すると共に、異なる次数の2つの回折光
のシェアリング干渉光を出射する回折格子と、(b)
上記回折格子を移動させる移動機構と、(c) 上記シ
ェアリング干渉光を受像する受像体と、(d) 上記受
像体で受像したシェアリング干渉光の干渉像において、
上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上
の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をも
とに上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、を有
する。
【0026】上記回折格子が反射型回折格子又は透過型
回折格子のいずれでもよい。
【0027】本発明の他の形態の評価装置は、(a)
上記集光レンズに略平行光を入射する光源と、(b)
上記集光レンズを透過した光を反射し回折すると共に、
異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を上記
集光レンズに入射する反射型回折格子と、(c) 上記
回折格子を移動させる移動機構と、(d) 上記集光レ
ンズを透過した上記シェアリング干渉光を結像する結像
レンズと、(e) 上記結像されたシェアリング干渉光
を受像する受像体と、(f) 上記受像体で受像したシ
ェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を
結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化
の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性
を求める特性検出器とを有する。
【0028】評価装置は、上記受像体を光軸方向に移動
させる機構、上記回折格子を光軸方向に移動させる機
構、上記回折格子を光軸の回りで回転させる機構を設け
てもよい。
【0029】本発明に係るレンズの調整方法は、レンズ
調整装置に具体化されている。具体的に、本発明に係る
レンズの調整装置は、(a) 上記集光レンズを透過し
た光を回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシ
ェアリング干渉光を出射する回折格子と、(b) 上記
回折格子を移動する機構と、(c)上記シェアリング干
渉光を受像する受像体と、(d) 上記受像体で受像し
たシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回
折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点
で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光
レンズの特性を求める特性検出器と、(e) 上記特性
検出器の検出結果に基づいて上記集光レンズの位置を調
整する調整機構を有する。
【0030】本発明の他の形態のレンズの調整装置は、
(a) 上記集光レンズを透過した光を回折すると共
に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干渉光を
出射する回折格子と、(b) 上記回折格子を移動する
機構と、(c) 上記シェアリング干渉光を受像する受
像体と、(d) 上記受像体で受像したシェアリング干
渉光の干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ
線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位
相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズの特性を求
める特性検出器と、(e) 上記集光レンズの反射光又
は透過光を受像する第2の受像体と、(f) 上記第2
の受像体で受像した光の情報に基づいて上記集光レンズ
の位置を調整するレンズの調整機構を有する。
【0031】本発明の他の形態のレンズの調整装置で
は、上記集光レンズがレンズ面の周囲にコバ面を有し、
上記第2の受像体は上記コバ面の反射光又は透過光を受
像する。
【0032】回折格子は反射型回折格子、透過型回折格
子のいずれでもよい。
【0033】なお、レンズの調整機構は、集光レンズを
光軸方向に移動させる機構、集光レンズを光軸と直交す
る方向に移動させる機構、集光レンズを光軸の回りで回
転させる機構を備えているのが好ましい。
【0034】また、レンズの調整装置は、受像体を光軸
方向に移動させる機構を有するのが好ましい。
【0035】さらに、調整装置は、回折格子を光軸方向
に移動させる機構、回折格子を光軸の回りで回転させる
機構を有するのが好ましい。
【0036】本発明の他の形態のレンズの調整装置は、
(a) 光源と、(b) 上記光源から出射した光を略
平行光とし、上記集光レンズに入射するレンズと、
(c) 上記対物レンズで集光された光を反射し回折す
ると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干
渉光を上記集光レンズに入射する反射型回折格子と、
(d) 上記集光レンズから出射した上記シェアリング
干渉光を結像する結像レンズと、(e) 上記結像され
たシェアリング干渉光を受像する受像体と、(f) 上
記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上記
2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複
数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに
上記集光レンズの特性を求める特性検出器と、を有す
る。
【0037】本発明の他の形態のレンズの調整装置は、
(a) 光源と、(b) 上記光源から出射した光を略
平行光とし、上記集光レンズに入射するレンズと、
(c) 上記集光レンズで集光された光を透過し回折す
ると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリング干
渉光を第2の集光レンズに入射する透過型回折格子と、
(d) 上記第2の集光レンズから出射した上記シェア
リング干渉光を結像する結像レンズと、(e) 上記結
像されたシェアリング干渉光を受像する受像体と、
(f) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像にお
いて、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る
測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位
相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器
と、を有する。
【0038】上述した評価装置と検出装置において、デ
フォーカス量を評価する特性検出器は、上記シェアリン
グ干渉像において上記回折光の光軸を結ぶ線上の複数の
測点で該測点における光強度変化の位相を求め、上記測
点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置
Xの1次関数で近似し、該1次関数の1次の係数値で上
記光学系のデフォーカス量を評価する。
【0039】コマ成分を評価する特性検出器は、上記シ
ェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を結ぶ線
分の中点を通り且つ該線分に対して正方向と負方向に所
定の角度(約30〜60°)をなす2つの斜線上の複数
の測定で該測点における光強度変化の位相を求め、上記
2つの斜線のそれぞれについて、上記測点位置をX、上
記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又
は三次関数で近似し、該二次関数又は三次関数の二次の
係数値を用いて、コマ収差を評価する。
【0040】別のコマ成分を評価する特性検出器は、上
記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を結
ぶ線分の中点を通る垂直二等分線と該線分に対して正方
向と負方向に所定の角度(約30〜60°)をなす2つ
の斜線上の複数の測定で該測点における光強度変化の位
相を求め、上記垂直二等分線について、上記測点位置を
X、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次
関数又は三次関数で近似して得た該二次関数又は三次関
数の二次の係数値と、上記2つの斜線について、上記測
点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置
Xの二次関数又は三次関数で近似して得た該二次関数又
は三次関数の二次の係数値と、の差とを用いてコマ収差
を評価する。
【0041】非点収差を評価する特性検出器は、上記シ
ェアリング干渉像において上記回折光の光軸を結ぶ線分
の垂直二等分線上の複数の測点で該測点における光強度
変化の位相を求め、上記測点位置をX、上記位相をYと
し、上記位相Yを測定位置Xの1次関数で近似し、該1
次関数の1次の係数値で上記光学系の非点収差を評価す
る。
【0042】球面収差を評価する特性検出器は、上記シ
ェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を通る線
分上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相を
求め、上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相
Yを測定位置Xの三次関数又は四次関数で近似し、該三
次関数又は四次関数の三次の係数値で上記光学系の球面
収差を評価する。
【0043】高次収差を評価する特性検出器は、上記シ
ェアリング干渉像において、 ・上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分上の複数の第1の
測点で該第1の測点における光強度変化の第1の位相を
求め、 ・上記線分の垂直二等分線上の複数の第2の測点で第2
の測点における光強度変化の第2の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して正方向に所定の
角度をなす第3の斜線上の複数の第3の測点で該第3の
測点における光強度変化の第3の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して負方向に所定の
角度をなす第4の斜線上の複数の第4の測点で該第4の
測点における光強度変化の第4の位相を求め、上記第1
の測点位置をX、上記第1の位相をYとし、上記第1の
位相Yを第1の測定位置Xの第1の関数Fで近似し、上
記第2の測点位置をX、上記第2の位相をYとし、上記
第2の位相Yを第2の測定位置Xの第2の関数Fで近似
し、上記第3の測点位置をX、上記第3の位相をYと
し、上記第3の位相Yを第3の測定位置Xの第3の関数
Fで近似し、上記第4の測点位置をX、上記第4の位相
をYとし、上記第4の位相Yを第4の測定位置Xの第4
の関数Fで近似し、上記第1の関数Fと第1の位相Yと
の残差Δ、上記第2の関数Fと第2の位相Yとの残差
Δ、上記第3の関数Fと第3の位相Yとの残差Δ及び上
記第4の関数Fと第4の位相Yとの残差Δをもとに上記
光学系の高次収差を評価する。
【0044】上記回折格子は、 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(8/λ)≦2 0.2≦du≦0.8 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満たすように設計される。
【0045】回折格子の条件は、 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦2 0.2≦du≦0.8 であってもよいし、 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6 であってもよいし、 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(2/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6 であってもよい。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明の具体的実施の形態を説明
する。
【0047】(1)第1実施形態 図5はレンズ評価装置20の概略構成を示す。システム
20において、光源であるレーザ発生源21は可干渉性
のレーザ光(例えば、ヘリウムネオンレーザ光)22を
発射する。発射されたレーザ光22は、レンズ23によ
り略平行光24に調整された後、対物レンズ25により
反射型回折格子26に結像される。回折格子26で反射
したレーザ光20は、再び対物レンズ25を通って略平
行光24に戻り、この対物レンズ25とレンズ23との
間に配置されているハーフミラー27で反射し、撮像素
子(例えば、CCDセンサ)28に投射される。撮像素
子28は信号処理装置29に接続されており、撮像素子
28で捕えた像が信号処理装置29で信号処理され、処
理結果が表示装置30に映し出される。
【0048】このシステム20では、図6に示すよう
に、回折格子26から0次回折光31、±1次回折光3
1、±2次回折光32,33…が得られる。なお、回折
光31等は、回折格子26の溝間隔(格子ピッチ)、溝
深さ(格子深さ)を適宜設計することにより、図7に示
す干渉像を撮像素子28上に結像することができる。好
適な設計条件は後述する。
【0049】いま、干渉像は、0次回折光(回折像)3
1上で、±1次回折光(回折円)32,33が互いに重
なり合うことなく且つ接した状態で表出してある。以
下、このような異なる次数の回折光の干渉を「シェアリ
ング」又は「シェアリング干渉」、干渉によりできる像
を「シェアリング干渉像」、回折光の中心を結ぶ軸(図
7に示すX軸)を「シェアリング軸」、シェアリング軸
の方向を「シェアリング方向」という。
【0050】対物レンズ25が全く収差を含まず、しか
も対物レンズ25が回折格子26に対して正確に焦点合
わせされている場合、例えば、0次回折光31と+1次
回折光32との干渉領域34は無模様の黒色で表出さ
れ、0次回折光31と−1次回折光33の干渉領域35
は全く影の無い白色で表出される。しかし、現実のレン
ズは種々の収差を含み、これらの収差に応じた干渉縞が
干渉領域34,35に表れる。
【0051】干渉領域34,35において離れた2点の
光強度についてみると、これら2点の光強度は対物レン
ズ25の収差等に応じて異なる値を示す。また、例えば
ピエゾ素子を用いた適当な移動機構(図5に符号36で
示す。)を用いて、回折格子26をその格子溝と直交す
る方向(図5の左右方向)に移動すると、干渉領域3
4,35における2点の光強度が正弦曲線を描きながら
周期的に変化する。同時に、収差の違いが2つの正弦曲
線の位相差として表れる。
【0052】例えば、図8に示すように、0次回折光3
1と+1次回折光32との干渉領域34についてみる
と、0次回折光31の回折円中心Oと+1次回折光32
の回折円中心O1とを結ぶシェアリング軸(X軸)上
で、これら中心OとO1との中心から等距離Lにある2
点P1,Pnで光強度の時間的変化を測定すると、図9に
示すように、点P1の光強度変化を表わした正弦曲線T1
の位相φ(P1)と点Pnの光強度変化を表わした正弦曲
線Tnの位相φ(Pn)との間には位相差Δφが表れ、そ
の位相差Δφは対物レンズ25の収差等に依存する。
【0053】ところで、入射光が単色のときに発生する
収差を単色収差といい、この単色収差として球面収差、
コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差(ザイデルの
5収差)がある。単色収差はまた、収差の記述法の違い
により、光線収差と波面収差に分類できる。これら光線
収差と波面収差は相互に変換できることが知られてお
り、通常、液面収差は極座標を用いて表わされる。
【0054】以下、説明を簡略化するために、本願で
は、波面収差を、コマ収差、非点収差、球面収差、その
他の高次収差、及び焦点はずれ(デフォーカス)に分け
て取り扱う。
【0055】図10(A)に示すように、デフォーカス
の波面37は、平面波を基準としたとき、光軸を中心と
した回転対称形をとり、数式(1)で表わすことができ
る。数1 φ=m・(ξ2+η2) (1) m:定数 したがって、ξ方向に2つの回折光が干渉した場合、ま
た、η方向に2つの回折光が干渉した場合、それぞれの
方向に関する2つの干渉光の強度差(すなわち、位相
差)が、シェアリング方向に関して、数式(2)、数式
(3)の1次関数として表わされる。 数2 dφ/dξ=2mξ (2) 数3 dφ/dη=2mη (3)
【0056】このことは、レンズに他の収差等がないと
した場合、デフォーカスが、シェアリング干渉像上で図
11(A)に示す干渉縞38として現れることからも理
解できる。したがって、図12(A)に示すように、シ
ェアリング干渉像39上で、0次回折光31の回折円中
心Oと+1次回折光32の回折円中心O1とを結ぶシェ
アリング軸(X軸)上に、好ましくは中心O、O1の中
心を通り且つシェアリング軸(X軸)と直交する二等分
線(Y軸)に関して対称に、複数の点(P1,P2,…、
n-1、Pn)をとり、回折格子26をその格子溝と直交
する方向に移動させ、各点(P1,P2,…、Pn-1
n)の位相の変化を求め、図12(B)に示すよう
に、これらの点(P1,P2,…、Pn-1、Pn)のX座標
と各点の位相φP(φP1,φP2,…、φP(n-1)、φPn
を座標上にプロットし、そしてプロットした点を1次関
数で近似(フィッテイング)することにより、デフォー
カス量(数式(1)から(3)の定数m)を定量的に求
めることができる。
【0057】信号処理装置24を用いてデフォーカス量
を評価する具体的手順は以下の通りである。 (i)図12(A)に示すように、撮像素子28で受像
し、そして表示装置30に表示されたシェアリング干渉
像39上で、回折光(回折円)31,32の中心(光軸
O,O1)、そしてシェアリング軸(X軸)を定める。 (ii)シェアリング軸(X軸)上に、複数の測点(P1
2,…、Pn-1、Pn)を定める。これらの測点は、光
軸O,O1を結ぶ線分の二等分線(Y軸)に関して左右
対称に配置するのが好ましい。 (iii)移動機構36を駆動し、回折格子26を格子と直
交する方向に移動する。 (iv)回折格子26の移動と共に変化する測点(P1
2,…、Pn-1、Pn)の光強度を測定する。なお、光
強度は、測点に対応した位置にある撮像素子の出力信号
から得られる。測定した光強度は、各測点について正弦
波的に変化する。 (v)各測点について光強度正弦波形の位相φP(φP1,φ
P2,…、φP(n-1)、φPn)を求める。各測点に対応した
光強度正弦波形は、例えば図9に示すように、異なる位
相を有する。 (vi)各測点のX軸座標と対応する光強度φP(φP1,φ
P2,…、φP(n-1)、φPn)とを、図12(B)に示すよ
うに、直交座標系にプロットする。 (vii)プロットした点に1次関数(φ=m・x)をフィ
ッテイングする。 (viii)フィッティングした1次関数の1次係数(m)を
求め、デフォーカス量を評価する。
【0058】コマ収差は、平面波を基準としたとき、図
10(B)に示す波面40をとり、数式(4)で表わす
ことができる。 数4 φ=m・η・(ξ2+η2)(4) m:定数 この数式(4)に示すように、コマ収差は、次数の大き
い方向(η方向:コマ方向)に方向性を有する。このコ
マ方向はシェアリング方向と一致しておらず、シェアリ
ング方向のコマ成分と、これと直交する方向のコマ成分
とを別々に求め、それらの大きさの比率からコマ方向を
求める必要がある。
【0059】シェアリング方向のコマ成分(すなわち、
格子溝と直交する方向のコマ成分で、以下「コマR成
分」という。)は、数式(5)で表わされる。 数5 dφ/dη=mR・(ξ2+3η2) (5) また、レンズに他の収差がないとした場合、コマR成分
は、シェアリング干渉像において、図11(B)に示す
干渉縞41として表れる。したがって、図13(A)に
示すように、シェアリング干渉像42上で、Y軸上に、
好ましくはX軸に関して対称に複数の点(P1,P2
…、Pn-1、Pn)をとり、回折格子26を格子方向に直
交する方向に移動させながら各点(P1,P2,…、P
n-1、Pn)の位相φP(φP1,φP2,…、φP(n-1)、φ
Pn)を求め、図13(B)に示すように、これらの点の
座標(Y座標)と各点の位相φP(φP1,φP2,…、φ
P(n-1)、φPn)を座標上にプロットし、そしてプロット
した点を二次関数でフィッティングすることにより、こ
の二次関数の二次の係数(mR)をもとにコマR成分
(数式(4)の定数mR)を定量的に求めることができ
る。
【0060】他方、シェアリング方向と直交する方向の
コマ成分(すなわち、格子溝に平行な方向のコマ成分
で、以下「コマT成分」という。)は、数式(6)で表
わされる。 数6 dφ/dξ=mT・(2ξη) (6) また、レンズに他の収差がないとした場合、シェアリン
グ干渉像において、図11(C)に示す干渉縞41とし
て表れる。したがって、図14(A)ように、シェアリ
ング干渉像44上で、X軸とY軸と正方向と負方向に所
定の角度(例えば、45度)をなすZ、Z’軸上に、好
ましくはX軸とY軸の交点に関して対称に複数の点(Q
1,Q2,…、Qn-1、Qn)、(R1,R2,…、Rn-1
n)をとり、回折格子26を格子と直交する方向に移
動させながら各点(Q1,Q2,…、Qn-1、Qn)、(R
1,R2,…、Rn-1、Rn)の位相を求め、図14
(B)、(C)に示すように、これらの点の座標Z,
Z’と各点の位相φQ(φQ1,φQ2,…、φQ(n-1)、φ
Qn)、φR(φR1,φR2,…、φRn-1、φRn)を座標上
にプロットし、またプロットした点をそれぞれ二次関数
(φ=mT・x2 φ’=mT’・x2)又は三次関数で近
似し、さらにこれら二次関数又は三次関数の二次の係数
(mT、mT’)の差を求めることにより、コマT成分を
定量的に求めることができる。なお、コマR成分の係数
Rと、コマT成分の差(mT−mT’)との比率から、
コマ収差の方向を求めることができる。
【0061】コマR成分を評価する具体的手順は以下の
通りである。 (i)図13(A)に示すように、シェアリング干渉像4
2上で、回折光(回折円)31,32の中心(光軸O,
1)、シェアリング軸(X軸)、及び光軸O,O1を結
ぶ線分の垂直二等分線(Y軸)を定める。 (ii)垂直二等分線(X軸)上に、複数の測点(P1
2,…、Pn-1、Pn)を定める。これらの測点は、X
軸に関して対称に配置するのが好ましい。 (iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。 (iv)測点(P1,P2,…、Pn-1、Pn)の光強度を測定
する。 (v)各測点について光強度正弦波形の位相φP(φP1,φ
P2,…、φP(n-1)、φPn)を求める。 (vi)各測点のY軸座標と対応する光強度の位相φP(φ
P1,φP2,…、φP(n-1)、φPn)とを、図13(B)に
示すように、直交座標系にプロットする。 (vii)プロットした点に二次関数(φ=mR・x2)をフ
ィッテイングする。 (viii)フィッティングした二次関数の二次係数(mR
を求め、コマR成分を評価する。
【0062】コマT成分を評価する具体的手順は以下の
通りである。 (i)図14(A)に示すように、シェアリング干渉像4
4上で、回折光(回折円)31,32の中心(光軸O,
1)、シェアリング軸(X軸)、及び光軸O,O1を結
ぶ線分の垂直二等分線(Y軸)、X軸とY軸との交点を
通り且つX軸に対して正方向(反時計回り方向)と負方
向(時計回り方向)に所定の角度θ(30°≦θ≦60
°、好ましくは45°)をなすZ軸、Z’軸を定める (ii)Z軸、Z’軸上に、それぞれ複数の測点(Q1
2,…、Qn-1、Qn)、(R1,R2,…、Rn-1
n)を定める。これらの測点は、X軸とY軸の交点に
関して対称に配置するのが好ましい。 (iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。 (iv)測点(Q1,Q2,…、Qn-1、Qn)、(R1,R2
…、Rn-1、Rn)の光強度を測定する。 (v)各測点について光強度正弦波形の位相φQ(φQ1,φ
Q2,…、φQ(n-1)、φQn)、φR(φR1,φR2,…、φ
Rn-1、φRn)を求める。 (vi)各測点のZ軸座標及びZ’軸座標と対応する光強度
の位相φQ(φQ1,φQ2,…、φQ(n-1)、φQn)、φ
R(φR1,φR2,…、φRn-1、φRn)とを、図14
(B)、(C)に示すように、直交座標系にプロットす
る。 (vii)プロットした点に二次関数φ=mT・x2 φ’=m
T’・x2をフィッテイングする。 (viii)フィッティングした二次関数の二次係数mT
T’を求める。 (ix)二次係数の差mT−mT’を求め、コマT成分を評価
する。 (x)コマR成分(mR)と、コマR成分の差(mT
T’)との比mR/(mT−m T’)からコマ収差の方向
を評価する。
【0063】非点収差は、平面波を基準としたとき、図
10(C)に示す波面45の形状をとる。この非点収差
は、ある方向とこれに直交する方向に関して、位相が二
次関数的に分布する。また、相互に二次関数の符号が
逆、つまり下に凸の分布を有する軸(図10(C)のξ
軸)と上に凸の分布を示す軸(図10(C)のη軸)を
有する。この波面42を重ね合わせてできる干渉縞は、
ξ、η方向にシェアリングした場合、それぞれの1次関
数として、シェアリング軸と垂直な縞となって表れる。
(図11(D)参照)しかし、ξ、η方向と異なる方向
にシェアリングした場合、シェアリング軸と垂直な軸に
関する1次関数として位相分布が生じ、シェアリング軸
と平行な干渉縞を生じる。ξ、η方向と45度の角度を
なす方向にシェアリングすると、位相分布はシェアリン
グ軸と直交する軸上にのみ現れ、干渉縞はシェアリング
軸と平行になる(図11(D)に符号46で示す干渉
縞)。したがって、シェアリング軸と直交する直線上で
の位相分布の1次関数成分を抽出することにより、特定
の方向の非点収差を定量的に求めることができる。
【0064】具体的に、図15(A)に示すように、シ
ェアリング干渉像47上で、Y軸上に、好ましくはX軸
に関して対称に複数の点(P1,P2,…、Pn-1、Pn
をとり、回折格子26を格子方向と直交する方向に移動
させながら各点の位相φP(φP1,φP2,…、
φP(n-1)、φPn)の変化を求め、図15(B)に示すよ
うに、これらの点の座標(Y座標)と各点の位相φ
P(φP1,φP2,…、φP(n-1)、φP n)を座標上にプロ
ットし、そしてプロットした点を1次関数で近似するこ
とにより、非点収差を定量的に求めることができる。
【0065】なお、特定の方向の非点収差成分を検出す
る場合、シェアリング方向は変える必要がない。しか
し、非点収差の方向と大きさを検出する場合、特定の方
向と該特定の方向と所定の角度(45°)の角度をなす
別の方向に関して上述した検出手順を実行する必要があ
る。この場合、シェアリング方向を変える方法として
は、回折格子を回転する、又はレンズを回転する、若し
くは、図29に示すように、特定の方向に格子溝300
を形成した第1の回折格子301と該特定の方向と所定
の角度(45°)をなす方向に格子溝302を形成した
第2の回折格子303とを用意する方法が考えられる。
【0066】非点収差を評価する具体的手順は以下の通
りである。 (i)図15(A)に示すように、シェアリング干渉像4
7上で、回折光(回折円)31,32の中心(光軸O,
1)(図示せず)、シェアリング軸(X軸)、光軸
O,O1を結ぶ線分の垂直二等分線(Y軸)を定める。 (ii)Y軸上に、複数の測点(P1,P2,…、Pn-1
n)を定める。これらの測点は、X軸に関して対称に
配置するのが好ましい。 (iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。 (iv)測点(P1,P2,…、Pn-1、Pn)の光強度を測定
する。 (v)各測点について光強度正弦波形の位相φP(φP1,φ
P2,…、φP(n-1)、φPn)を求める。 (vi)各測点のX軸座標と対応する光強度の位相φP(φ
P1,φP2,…、φP(n-1)、φPn)とを、図15(B)に
示すように、直交座標系にプロットする。 (vii)プロットした点に1次関数(φ=m・x)をフィ
ッテイングする。 (viii)フィッティングした1次関数の1次係数(m)を
求め、非点収差を評価する。
【0067】図10(D)に示すように、平面波を基準
としたとき、球面収差の波面44は、光軸を中心とした
回転対称形をとり、数式(7)で表わすことができる。 数7 φ=d・(ξ2+η22 (7) d:定数 したがって、ξ方向にシェアリングした場合、またη方
向にシェアリングした場合、それぞれの方向に関する2
つの干渉光の強度差(すなわち、位相差)が、シェアリ
ング方向に関して、数式(8)、数式(9)の三次関数
として表わされる。 数8 dφ/dξ=2d(ξ2+η2)(2ξ) (8) 数9 dφ/dη=2d(ξ2+η2)(2η) (9)
【0068】このことは、レンズに他の収差等がないと
した場合、球面収差が、シェアリング干渉像上で図11
(E)に示す干渉縞49として現れることからも理解で
きる。したがって、図16(A)に示すように、シェア
リング干渉像50上で、X軸上に、好ましくは中心O、
1の中心を通り且つシェアリング軸(X軸)と直交す
る二等分線(Y軸)に関して対称に、複数の点(P1
2,…、Pn-1、Pn)をとり、回折格子26をその格
子溝と直交する方向に移動させ、各点(P1,P2,…、
n-1、Pn)の位相の変化を求め、図16(B)に示す
ように、これらの点(P1,P2,…、Pn-1、Pn)のX
座標と各点の位相φP(φP1,φP2,…、φP(n-1)、φ
Pn)を座標上にプロットし、そしてプロットした点を三
次関数で近似(フィッテイング)することにより、球面
収差(数式(6)から(8)の定数d)を定量的に求め
ることができる。
【0069】球面収差を評価する具体的手順は以下の通
りである。 (i)図16(A)に示すように、干渉像50上で、回折
光(回折円)31,32の中心(光軸O,O1)、シェ
アリング軸(X軸)を定める。 (ii)X軸上に、複数の測点(P1,P2,…、Pn-1
n)を定める。これらの測点は、光軸O,O1(図示せ
ず)の結ぶ線分の二等分線(Y軸)に関して左右対称に
配置するのが好ましい。 (iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。 (iv)測点(P1,P2,…、Pn-1、Pn)の光強度を測定
する。 (v)各測点について光強度正弦波形の位相φP(φP1,φ
P2,…、φP(n-1)、φPn)を求める。 (vi)各測点のX軸座標と対応する光強度の位相φP(φ
P1,φP2,…、φP(n-1)、φPn)とを、図16(B)に
示すように、直交座標系にプロットする。 (vii)プロットした点に三次関数(φ=m・x3)又は四
次関数をフィッテイングする。 (viii)フィッティングした関数の三次係数(m)を求
め、球面収差を評価する。
【0070】高次収差 高次収差は、上述したデフォーカス、コマ収差、非点収
差、球面収差以外の収差成分を含むものである。したが
って、デフォーカス、コマ収差、非点収差及び球面収差
を評価するにあたってフィッテイングした関数(1次関
数、二次関数、及び三次関数)と位相との残差を求める
ことで、定量的に把握できる。
【0071】具体的に、図17(A)に示すように、シ
ェアリング干渉像51上で、X軸、Y軸、X軸と正方向
及び負方向に所定の角度をなすZ、Z’軸上に、X軸と
Y軸の交点(シェアリング中心点)に関して対称に複数
の点(P1,P2,…、Pn-1、Pn)、(Q1,Q2,…、
n-1、Qn)(R1,R2,…、Rn-1、Rn)、(S1
2,…、Sn-1、Sn)をとり、回折格子26を格子方
向と直交する方向に移動させながら各点の位相の変化及
び位相差を求め、図17(B)、(C)、(D)、
(E)に示すように、これらの点の座標と各点の位相差
を座標上にプロットし、またプロットした点P、R、S
をそれぞれ二次関数でフィッティングすると共に、点Q
を三次関数でフィッテイングし、これらの二次関数及び
三次関数とプロットした位相値との残差を求めることに
より、高次収差を定量的に評価できる。
【0072】高次収差を評価する具体的手順は以下の通
りである。 (i)図17(A)に示すように、シェアリング干渉像5
1上で、光軸O,O1を結ぶシェアリング軸(X軸)、
光軸O,O1を結ぶ線分の垂直二等分線(Y軸)、X軸
とY軸との交点を通り且つX軸に対して正方向(反時計
回り方向)と負方向(時計回り方向)に所定の角度θ
(30°≦θ≦60°、好ましくは45°)をなすZ
軸、Z’軸を定める (ii)Y軸、Z、Z’軸、X軸上に複数の測点P(P1
2,…、Pn-1、Pn)、Q(Q1,Q2,…、Qn-1、Q
n)、R(R1,R2,…、Rn-1、Rn)、S(S1
2,…、Sn-1、Sn)を定める。これらの測点は、X
軸とY軸の交点に関して対称に配置するのが好ましい。 (iii)回折格子26を格子と直交する方向に移動する。 (iv)測点P、Q、R、Sの光強度を測定する。 (v)各測点について光強度正弦波形の位相を求める。 (vi)各測点の光強度の位相φP(φP1,φP2,…、φ
P(n-1)、φPn)、φQ(φQ1,φQ2,…、φQ(n-1)、φ
Qn)、φR(φR1,φR2,…、φRn-1、φRn)、φS(φ
S1,φS2,…、φS(n-1)、φSn)を、図17(B)、
(C)、(D)、(E)に示すように、直交座標系にプ
ロットする。 (vii)プロットした点(φP、φQ、φR)に二次関数φP
=m・x2 φQ=mT・x2 φR=mR・x2をフィッテイ
ングする。同様に、プロットした点(φS)に三次関数
φS=m・x3 又は四次関数をフィッテイングする。 (viii)フィッティングした関数と各測点における位相
(φP、φQ、φR、φS)との残差(ΔφP、ΔφQ、Δφ
R、ΔφS)を求める。 (ix)残差(ΔφP、ΔφQ、ΔφR、ΔφS)をもとに高次
収差を評価する。高次収差の評価にあたっては、これら
の残差の平均2乗を用いてもよい。
【0073】(2)第2実施形態 図18は本発明の第2実施形態を示す。この図に示すレ
ンズ評価システム60において、光源であるレーザ発生
源61はレーザ光62を発射する。このレーザ光は可干
渉性を有し、例えばヘリウムネオンレーザ光が好適に利
用できる。この点は、以下の実施形態でも同様である。
発射されたレーザ光62は、レンズ63により略平行光
64に調整された後、対物レンズ65により反射型回折
格子66に照射される。回折格子66からの回折光67
は、再び対物レンズ65に入射される。回折格子66
は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折光が対物
レンズ65の瞳面68でシェアリング干渉を生じるよう
に設計されている。このシェアリング干渉光は、対物レ
ンズ65で略平行光に戻り、この対物レンズ65とレン
ズ63との間に配置されているハーフミラー69で約9
0°方向が変えられ、結像レンズ70で撮像素子71
(例えば、CCDセンサ)に結像される。撮像素子71
は信号処理装置72に接続されており、撮像素子70で
捕えたシェアリング干渉像が信号処理装置72で信号処
理され、処理結果が表示装置73に映し出される。そし
て、回折格子66を例えばピエゾ素子を有する移動機構
74で格子溝と直交する方向に移動し、信号処理装置7
2及び表示装置73を用いて、上述のようにしてデフォ
ーカス量及び対物レンズ65の各種収差が評価される。
なお、シェアリング干渉像を撮像素子71に正確に結像
するために、回折格子66を光軸方向(図18の左右方
向)に移動できる別の移動機構75を設けてもよい。な
お、移動機構75は、回折格子66を保持するフレーム
とこのフレームを支持する基台との間を複数のねじで連
結し、これらのねじを回すことにより位置調整できるよ
うに構成するのが好ましい。なお、以下に説明する実施
形態において各種の部材(例えば、レンズ、光源、回折
格子、撮像素子等、及びそれらを含む光学系)を移動、
回転、傾動する機構は、同様に構成してもよいし、ピエ
ゾ素子を用いて構成してもよい。
【0074】(3)第3実施形態 図19は本発明の第3実施形態を示す。この図に示すレ
ンズ評価システム80において、光源であるレーザ発生
源81はレーザ光82を発射する。発射されたレーザ光
82は、レンズ83により略平行光84に調整された
後、対物レンズ85により透過型回折格子86に照射さ
れる。回折格子86からの回折光87はレンズ88に入
射される。回折格子86は、0次回折光と+1次回折光
又は−1次回折光が対物レンズ65の瞳面89でシェア
リング干渉を生じるように設計されている。このシェア
リング干渉光は、レンズ88で略平行光に戻り、結像レ
ンズ90で撮像素91に結像される。撮像素子91は信
号処理装置92に接続されており、撮像素子91で捕え
たシェアリング干渉像が信号処理装置92で信号処理さ
れ、処理結果が表示装置93に映し出される。そして、
回折格子86を例えばピエゾ素子を有する移動機構94
で格子溝と直交する方向(図19の上下方向)に移動
し、信号処理装置92及び表示装置93を用いて、上述
のようにしてデフォーカス量及び対物レンズ88の各種
収差が評価される。なお、シェアリング干渉像を撮像素
子91に正確に結像するために、回折格子86を光軸方
向(図19の左右方向)に移動できる別の移動機構95
を設けてもよい。また、評価されたデフォーカスを消去
するように、回折格子86をレンズ88を一緒に光軸方
向に移動できるように、別の移動機構96を設けてもよ
い。
【0075】(4)第4実施形態 図20は本発明の第4実施形態を示す。この図に示すレ
ンズ調整システム100において、光源であるレーザ発
生源101はレーザ光102を発射する。発射されたレ
ーザ光102は、レンズ103により略平行光104に
調整された後、ハーフミラー105、反射ミラー106
で反射し、対物レンズ107で反射型回折格子108に
結像される。回折格子108からの回折光109は対物
レンズ107に入射される。回折格子108は、0次回
折光と+1次回折光又は−1次回折光が対物レンズ10
7の瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されて
いる。このシェアリング干渉光は、対物レンズ107で
略平行光に戻り、反射ミラー106、ハーフミラー10
5を介して、結像レンズ110で撮像素子111に結像
される。撮像素子111は信号処理装置112に接続さ
れており、撮像素子111で捕えたシェアリング干渉像
が信号処理装置112で信号処理され、処理結果が表示
装置113に映し出される。そして、回折格子108を
例えばピエゾ素子を有する移動機構114で格子溝と直
交する方向(図20の左右方向)に移動し、信号処理装
置112及び表示装置113を用いて、上述のようにし
てデフォーカス量及び対物レンズ107の各種収差が評
価される。なお、シェアリング干渉像を撮像素子111
に正確に結像するために、回折格子108を光軸方向
(図20の上下方向)に移動できる別の移動機構116
を設けてもよい。また、評価されたデフォーカスを消去
するように、レーザ発生源101、レンズ103、集光
レンズ107を含む光学系117を全体として、または
そこに含まれるレンズ発生源101等を単独で、光軸方
向に又はこれと直交する方向(X、Y方向)に移動でき
る別の移動機構117を設けてもよい。さらに、レンズ
調整システム100は、対物レンズのX,Y方向の傾き
と、光軸を中心とする方向(すなわち回転)を調整でき
る調整機構118を備えており、信号処理装置112等
で評価された対物レンズ107の収差(例えば、コマ収
差)を調整できるようにしてある。
【0076】(5)第5実施形態 図21は本発明の第5実施形態を示す。この図に示すレ
ンズ調整システム120において、光源であるレーザ発
生源121はレーザ光122を発射する。発射されたレ
ーザ光122は、レンズ123により略平行光124に
調整された後、対物レンズ125により透過型回折格子
126に照射される。回折格子126からの回折光12
7はレンズ128に入射される。回折格子126は、0
次回折光と+1次回折光又は−1次回折光がレンズ12
8の瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されて
いる。このシェアリング干渉光は、レンズ128で略平
行光に戻り、結像レンズ129で撮像素130に結像さ
れる。撮像素子130は信号処理装置131に接続され
ており、撮像素子130で捕えたシェアリング干渉像が
信号処理装置131で信号処理され、処理結果が表示装
置132に映し出される。そして、回折格子126を例
えばピエゾ素子を有する移動機構133で格子溝と直交
する方向(図21の左右方向)に移動し、信号処理装置
131及び表示装置132を用いて、上述のようにして
デフォーカス量及び対物レンズ125の各種収差が評価
される。なお、シェアリング干渉像を撮像素子130に
正確に結像するために、回折格子126を光軸方向(図
21の上下方向)に移動できる別の移動機構134を設
けてもよい。また、評価されたデフォーカスを消去する
ように、レーザ発生源121、レンズ123、対物レン
ズ125を含む光学系135を全体として、またはそこ
に含まれるレンズ発生源101等を単独で、光軸方向に
又はこれと直交する方向(X、Y方向)に移動できる別
の移動機構136を設けてもよい。さらに、レンズ調整
システム120は、対物レンズ125のX,Y方向の傾
きと、光軸を中心とする方向(すなわち回転)を調整で
きる調整機構137を備えており、信号処理装置131
等で評価された対物レンズ125の収差(例えば、コマ
収差)を調整できるようにしてある。
【0077】(6)第6実施形態 図22は本発明の第6実施形態を示す。この図に示すレ
ンズ調整システム140において、光源であるレーザ発
生源141はレーザ光142を発射する。発射されたレ
ーザ光142は、ビームエキスパンダ143で略平行光
に拡大された後、ハーフミラー144で反射され、保持
台145に支持されている対物レンズ146に入射され
る。対物レンズ146は、レンズ球面147の周囲に平
坦なコバ面148を有し、レンズ球面147だけなく、
コバ面148にも光が入射するようにしてある。
【0078】コバ面148に入射した光はこのコバ面1
48で反射し、ハーフミラー144を透過した後、別の
ハーフミラー149で反射し、結像レンズ150で撮像
素子(第2の受像体)151に結像される。撮像素子1
51は受像した像に対応する信号を表示装置152に送
信する。表示装置152は、撮像素子151からの信号
を処理し、コバ面148の像を表示する。したがって、
表示装置152に表示された像を見ることで、対物レン
ズ146が光軸153に対して正確に配置されているか
否かを判断できる。対物レンズ146が光軸153に対
して正しく位置決めされていない場合、保持台移動機構
154を用い、保持台145を光軸153の方向及び/
又はこれと直交する方向に移動すると共に、必要であれ
ば保持台145を光軸153の回りで回転し及び/又は
光軸153に対する傾きを調整する。
【0079】対物レンズ146のレンズ球面147に入
射した光は反射型回折格子155に結像される。回折格
子155からの回折光は対物レンズ146に入射され
る。上記実施形態と同様に、回折格子155は、0次回
折光と+1次回折光又は−1次回折光が対物レンズ14
6の瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されて
いる。このシェアリング干渉光は、対物レンズ146で
略平行光156に戻り、ハーフミラー144、149を
通り、結像レンズ157で撮像素子158に結像され
る。撮像素子158は受像した像に対応する信号を信号
処理装置159に送信する。信号処理装置159は、撮
像素子158からの信号を処理し、シェアリング干渉像
を表示装置160に表示する。そして、これら信号処理
装置159と表示装置160を用いて、上述のようにし
て対物レンズ146の各種収差が評価される。これらの
収差のうち対物レンズ146を移動することで最小化で
きる収差は、保持台移動機構154を用いて対物レンズ
146を移動、傾動、回転することで最小化又は消去さ
れる。
【0080】なお、上記実施形態と同様に、回折格子1
55に対して、この回折格子155を格子と直交する方
向に移動させる機構161の外に、回折格子155を光
軸153方向に移動させる機構161、回折格子155
を回転する機構162、回折格子の傾斜を調整する機構
163を設けてもよい。
【0081】また、対物レンズ146以外のレンズ、光
源等についても移動機構を設け、必要に応じて調整でき
るようにするのが望ましい。
【0082】(7)第7実施形態 図23は本発明の第7実施形態を示す。この図に示すレ
ンズ調整システム170において、光源であるレーザ発
生源171はレーザ光172を発射する。発射されたレ
ーザ光172は、ビームエキスパンダ173で略平行光
に拡大された後、ハーフミラー174で反射され、保持
台175に支持されている対物レンズ176に入射され
る。対物レンズ176は、レンズ球面177の周囲に平
坦なコバ面178を有し、レンズ球面177だけなく、
コバ面178にも光が入射するようにしてある。
【0083】コバ面178に入射した光はこのコバ面1
78で反射し、ハーフミラー174を透過した後、結像
レンズ175で撮像素子(第2の受像体)179に結像
される。撮像素子179は受像した像に対応する信号を
表示装置180に送信する。表示装置180は、撮像素
子179からの信号を処理し、コバ面178の像を表示
する。したがって、表示装置180に表示された像を見
ることで、対物レンズ176が光軸181に対して正確
に配置されているか否かを判断できる。対物レンズ17
6が光軸181に対して正しく位置決めされていない場
合、保持台移動機構182を用い、保持台175を光軸
181の方向及び/又はこれと直交する方向に移動する
と共に、必要であれば保持台175を光軸181の回り
で回転し及び/又は光軸181に対する傾きを調整す
る。
【0084】対物レンズ176のレンズ球面177に入
射した光は透過型回折格子183に結像される。回折格
子183を透過した回折光はレンズ184に入射され
る。上記実施形態と同様に、回折格子183は、0次回
折光と+1次回折光又は−1次回折光がレンズ184の
瞳面でシェアリング干渉を生じるように設計されてい
る。このシェアリング干渉光は、レンズ184で略平行
光に戻り、結像レンズ185で撮像素子186に結像さ
れる。撮像素子186は受像した像に対応する信号を信
号処理装置187に送信する。信号処理装置187は、
撮像素子186からの信号を処理し、シェアリング干渉
像を表示装置188に表示する。そして、これら信号処
理装置187と表示装置188を用いて、上述のように
して対物レンズ176の各種収差が評価される。これら
の収差のうち対物レンズ176を移動することで最小化
できる収差は、保持台移動機構182を用いて対物レン
ズ176を移動、傾動、回転することで最小化又は消去
される。
【0085】なお、上記実施形態と同様に、回折格子1
83に対して、この回折格子183を格子と直交する方
向に移動させる機構189の外に、回折格子183をレ
ンズ184と共に光軸181方向に移動させる機構19
0、回折格子183を回転する機構191、回折格子の
傾斜を調整する機構(図示せず)を設けてもよい。
【0086】また、その他のレンズ、光源等についても
移動機構を設け、必要に応じて調整できるようにするの
が望ましい。
【0087】(8)第8実施形態 図24は本発明の第8実施形態を示す。この図に示すレ
ンズ調整システム200において、レーザ光201は光
軸202と略平行に対物レンズ203に入射される。対
物レンズ203を透過した光は、透過型回折格子204
に結像される。回折格子204で発生した回折光はレン
ズ205に入射される。上記実施形態と同様に、回折格
子204は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折
光がレンズ205の瞳面でシェアリング干渉を生じるよ
うに設計されている。このシェアリング干渉光は、レン
ズ205で略平行光に戻り、一部はハーフミラー206
で反射され、結像レンズ207で撮像素子208に結像
される。撮像素子208は受像した像に対応する信号を
表示装置209に送信する。表示装置209は、撮像素
子208からの信号を処理し、レンズ205を透過した
光の像を表示する。したがって、表示装置209に表示
された像を見ることで、対物レンズ203等の光軸が正
しく光軸202に一致しているか否か判断できる。例え
ば、対物レンズ203が光軸202に対して正しく位置
決めされていない場合、対物レンズ203を光軸202
と直交する方向に移動させるレンズ移動機構210を用
い、対物レンズ203の光軸を光軸202に一致させ
る。
【0088】ハーフミラー206を透過した光は、結像
レンズ211で撮像素子212に結像される。撮像素子
212は受像した像に対応する信号を信号処理装置21
3に送信する。信号処理装置213は、撮像素子212
からの信号を処理し、シェアリング干渉像を表示装置2
14に表示する。そして、これら信号処理装置213と
表示装置214を用いて、上述のようにして対物レンズ
203の各種収差が評価される。これらの収差のうち対
物レンズ203を移動することで最小化できる収差は、
対物レンズ203を光軸方向に移動させる機構215、
対物レンズ203の傾きを調整する機構216、必要な
らばレンズ移動機構210を用いて対物レンズ203を
移動、傾動、回転することで最小化又は消去される。
【0089】なお、上記実施形態と同様に、回折格子2
04に対して、この回折格子204を格子と直交する方
向に移動させる機構217の外に、回折格子217をレ
ンズ205と共に光軸202方向に移動させる機構21
8、回折格子204を回転及び傾斜調整する機構(図示
せず)を設けてもよい。
【0090】また、その他のレンズ、光源等についても
移動機構を設け、必要に応じて調整できるようにするの
が望ましい。
【0091】(9)第9実施形態 図25は本発明の第9実施形態を示す。この図に示すレ
ンズ調整システム220において、レーザ光221は光
軸222と略平行に対物レンズ223に入射される。対
物レンズ223を透過した光は、透過型回折格子224
に結像される。回折格子224で発生した回折光はレン
ズ225に入射される。上記実施形態と同様に、回折格
子224は、0次回折光と+1次回折光又は−1次回折
光がレンズ225の瞳面でシェアリング干渉を生じるよ
うに設計されている。このシェアリング干渉光は、レン
ズ225で略平行光に戻り、結像レンズ226で撮像素
子227に結像される。撮像素子227は受像した像に
対応する信号を信号処理装置228に送信する。信号処
理装置228は、撮像素子227からの信号を処理し、
シェアリング干渉像を表示装置229に表示する。そし
て、これら信号処理装置228と表示装置229を用い
て、上述のようにして対物レンズ223の各種収差が評
価される。これらの収差のうち対物レンズ223を移動
することで最小化できる収差は、対物レンズ223を光
軸方向に移動させる機構230、対物レンズ223を光
軸と直交する方向に移動させる機構231、対物レンズ
223を傾斜調整する機構232を用いて、対物レンズ
223を移動、傾動することで最小化又は消去される。
【0092】また、表示装置229に表示された像を見
ることで、結像レンズ226の結像位置に撮像素子22
7が正しく配置されているか否か判断できる。撮像素子
227が結像位置に配置されていない場合、移動機構2
28で撮像素子227を光軸方向に移動させて正しい位
置に調整できる。また、上記実施形態と同様に、回折格
子224に対して、この回折格子224を格子と直交す
る方向に移動させる機構229の外に、回折格子224
をレンズ225と共に光軸方向に移動させる機構23
0、回折格子224を回転及び傾斜調整する機構(図示
せず)を設けてもよい。さらに、その他のレンズ、光源
等についても移動機構を設け、必要に応じて調整できる
ようにするのが望ましい。
【0093】(10)回折格子 上述のように、本発明に使用する回折格子には、反射型
の回折格子と透過型の回折格子がある。このような回折
格子は、図26に示すように、所定の屈折率(nk)を
有する材料(例えばポリカーボネート)で形成した基板
241の表面に、所定の間隔(格子ピッチ:Pk)で、
所定の深さ(格子深さ:dk)を有する所定の幅(格子
幅:Pm)の格子溝242が、所定の方向に形成されて
いる。また、反射型回折格子の場合、格子溝242を形
成した表面は、アルミニウム等の反射性材料が蒸着され
て薄い反射膜(図示せず)が形成されている。なお、図
26に図示していないが、回折格子の格子を形成した面
は、適当な材料(例えば、ポリカーボネート)からなる
カバーで被覆するのが望ましい。また、回折格子の格子
面近傍にカバーガラスを設け、これで回折格子を保護し
てもよい。さらに、反射型回折格子として、光ディスク
又はその一部を利用することもできる。
【0094】これら格子ピッチPk等は、0次回折光と
±1次回折光とのコントラスト、シェアリング干渉像の
大きさ、シェアリングする回折光に大きく影響を与え
る。具体的に、格子ピッチPkは回折角に影響し、格子
ピッチPkが小さくなると回折光の回折角が大きくな
る。その結果、シェアリング干渉像が小さくなる。逆
に、格子ピッチPkが大きくなると回折角が小さくな
り、シェアリング干渉像が大きくなる。また、シェアリ
ング干渉像の大きさは、光の波長λ、集光レンズ(対物
レンズ)の開口数A(=sinθs θs:集光レンズ
から回折格子に入射する光の入射光線角)にも依存す
る。
【0095】回折光の強度、さらにシェアリング干渉像
のコントラストは、回折格子の格子深さdk、格子デュ
ーティ比:Pm/Pk、及び光の波長λ、回折格子の屈
折率nkに依存する。
【0096】以上のことから、図27に示すように、0
次回折光と+1次回折光または−1次回折光とを干渉さ
せてシェアリング干渉像を得る場合、回折格子は以下の
条件を満足するように設計するのが好ましい。 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(8/λ)≦2 0.2≦du≦0.8 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 なお、最も好ましい条件としては、 Pk・(A/λ)=1 dk・(nk−1)・(8/λ)=1 d=0.5 である。
【0097】図28に示すように、+1次回折光と−1
次回折光とを干渉させてシェアリング干渉像を得る場
合、0次回折光が発生しない条件に回折格子を設計する
必要があり、この場合の条件は以下の通りである。 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6 なお、最も好ましい条件は、 Pk・sin(θs/2)/λ=1 dk・(nk−1)・(4/λ)=1 du=0.5 である。
【0098】ただし、回折格子は以上の条件に必ずしも
拘束されるものでなく、例えば以下の条件に設計しても
よい。
【0099】設計条件 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦2 0.2≦du≦0.8
【0100】設計条件 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6
【0101】また、以上の説明では、本発明の実施形態
において、回折格子を格子方向(格子溝)と直交する方
向に移動させるものとしたが、格子方向と直交する方向
成分を有する方向、つまり、格子方向に対して斜めの方
向に移動させても、同様の作用効果が得られる。
【0102】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係るレンズの評価方法、評価装置、調整方法、調整装置
によれば、シェアリング干渉像の複数の点で光強度変化
の位相を求めるという簡単な方法で、波面形状を求める
ことなく、レンズの特性(デフォーカス量、コマ収差、
非点収差、球面収差、高次収差)を求めることができ
る。また、光強度変化の位相を求める点の数は、最小2
点で足りるので、短時間でレンズの特性を評価でき、ま
た調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のレンズ収差検出方法(ジッタ法)及び
装置の概略構成及びその原理の説明図。
【図2】 図1に示す装置を用いて収差調整方法を説明
するグラフ。
【図3】 従来の別のレンズ収差検出方法(光強度測定
法)及び装置の概略構成及びその原理の説明図。
【図4】 図3に示すレンズ収差検出方法において得ら
れる像を示す図で、(A)は調整前、(B)は調整後の
像である。
【図5】 本発明の第1実施形態に係るレンズ収差評価
装置の概略構成を示す図。
【図6】 反射型回折格子から発生する回折光を示す
図。
【図7】 撮像素子上に形成されるシェアリング干渉像
を示す図。
【図8】 シェアリング干渉像上の測点を示す図。
【図9】 図8に示すシェアリング干渉像上の測定にお
ける光強度変化を示す図。
【図10】 収差の波面形状を示す図で、(A)はデフ
ォーカス量、(B)はコマ収差、(C)は非点収差、
(D)は球面収差の波面である。
【図11】 シェアリング干渉上に表れる干渉縞を示す
図で、(A)はデフォーカス量、(B)はコマ収差(コ
マR成分)、(C)コマ収差(コマT成分)、(D)は
非点収差、(E)は球面収差の干渉縞である。
【図12】 デフォーカス量の評価方法を説明する図
で、(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相
を測点座標の1次関数としてフィッテイングしたグラフ
である。
【図13】 コマR成分の評価方法を説明する図で、
(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相を測
点座標の二次関数でフィッテイングしたグラフである。
【図14】 コマT成分の評価方法を説明する図で、
(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相を測
点座標の二次関数でフィッテイングしたグラフである。
【図15】 非点収差の評価方法を説明する図で、
(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相を測
点座標の1次関数でフィッテイングしたグラフである。
【図16】 球面収差の評価方法を説明する図で、
(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)は位相を測
点座標の三次関数でフィッテイングしたグラフである。
【図17】 高次収差の評価方法を説明する図で、
(A)はシェアリング干渉上の測点、(B)〜(E)は
位相を測点座標の関数でフィッテイングしたグラフであ
る。
【図18】 本発明の第2実施形態に係るレンズ収差評
価装置の概略構成を示す図。
【図19】 本発明の第3実施形態に係るレンズ収差評
価装置の概略構成を示す図。
【図20】 本発明の第4実施形態に係るレンズ調整装
置の概略構成を示す図。
【図21】 本発明の第5実施形態に係るレンズ調整装
置の概略構成を示す図。
【図22】 本発明の第6実施形態に係るレンズ収差評
価装置の概略構成を示す図。
【図23】 本発明の第7実施形態に係るレンズ収差評
価装置の概略構成を示す図。
【図24】 本発明の第8実施形態に係るレンズ調整装
置の概略構成を示す図。
【図25】 本発明の第9実施形態に係るレンズ調整装
置の概略構成を示す図。
【図26】 回折格子の部分拡大断面図。
【図27】 0次回折光と+1次及び−1次回折光との
シェアリング干渉像を示す図。
【図28】 +1次と−1次回折光とのシェアリング干
渉像を示す図。
【図29】 特定の方向に格子溝を形成した回折格子
と、この特定の方向と45°の角度をなす斜めの方向に
格子溝を形成した回折格子とを示す図。
【符号の説明】
31…0次回折光、32…+1次回折光、50…シェア
リング干渉像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西井 完治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G086 HH06 HH07 5D119 AA38 DA20 JA02 JA43 NA05 PA05

Claims (84)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) レンズから出射された光を回折
    し、異なる次数の2つの回折光を干渉させてシェアリン
    グ干渉像を得る工程と、(b) 上記回折光の位相を変
    化させる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像にお
    いて、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る
    測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程
    と、(d) 上記位相をもとに上記レンズの特性を求め
    る工程とを有することを特徴とするレンズの評価方法。
  2. 【請求項2】 (a) レンズから出射された光を回折
    し、異なる次数の2つの回折光を干渉させてシェアリン
    グ干渉像を得る工程と、(b) 上記回折光の位相を変
    化させる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像にお
    いて、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る
    測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求める工程
    と、(d) 上記測点位置をX、上記位相をYとしたと
    き、上記位相Yを測定位置Xの関数で近似し、該関数の
    係数値でレンズの特性を評価する工程とを有することを
    特徴とするレンズの評価方法。
  3. 【請求項3】 上記2つの回折光のシェリング干渉像を
    上記レンズに透過させることを特徴とするレンズの評価
    方法。
  4. 【請求項4】 (a) 光源から発射した光を対物レン
    ズで集光し、該集光された光を反射型回折格子に投射
    し、該反射型回折格子から反射した異なる次数の2つの
    回折光を上記対物レンズで略平行光とし、該略平行光と
    された光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像
    面に結像し、該受像面で上記2つの回折光のシェアリン
    グ干渉像を得る工程と、(b) 上記回折格子を格子方
    向と直交する方向の方向成分を有する方向に移動させ、
    上記回折光の位相を変化させる工程と、(c) 上記シ
    ェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を
    結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化
    の位相を求める工程と、(d) 上記位相をもとに上記
    対物レンズの特性を求める工程とを有することを特徴と
    するレンズの評価方法。
  5. 【請求項5】 (a) 光源から発射した光を対物レン
    ズで集光し、該集光された光を反射型回折格子に投射
    し、該反射型回折格子から反射した異なる次数の2つの
    回折光を上記対物レンズで略平行光とし、該略平行光と
    された光を集光レンズで集光し、該集光された光を受像
    面に結像し、該受像面で上記2つの回折光のシェアリン
    グ干渉像を得る工程と、(b) 上記回折格子を格子方
    向と直交する方向の方向成分を有する方向に移動させ、
    上記回折光の位相を変化させる工程と、(c) 上記シ
    ェアリング干渉像において、上記2つの回折光の光軸を
    結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化
    の位相を求める工程と、(d) 上記測点位置をX、上
    記位相をYとしたとき、上記位相Yを測定位置Xの関数
    で近似し、該関数の係数値で上記対物レンズの光学的の
    特性を評価する工程とを有することを特徴とするレンズ
    の評価方法。
  6. 【請求項6】 (a) 光源から発射した光を対物レン
    ズで集光し、該集光された光を透過型回折格子に投射
    し、該透過型回折格子を透過した異なる次数の2つの回
    折光をレンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を
    集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像
    し、該受像面で上記2つの回折光のシェアリング干渉像
    を得る工程と、(b) 上記回折格子を格子方向と直交
    する方向の方向成分を有する方向に移動させ、上記回折
    光の位相を変化させる工程と、(c) 上記シェアリン
    グ干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分
    の中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を
    求める工程と、(d) 上記位相をもとに上記対物レン
    ズの特性を求める工程とを有することを特徴とするレン
    ズの評価方法。
  7. 【請求項7】 (a) 光源から発射した光を対物レン
    ズで集光し、該集光された光を透過型回折格子に投射
    し、該透過型回折格子を透過した異なる次数の2つの回
    折光をレンズで略平行光とし、該略平行光とされた光を
    集光レンズで集光し、該集光された光を受像面に結像
    し、該受像面で上記2つの回折光をシェアリング干渉さ
    せる工程と、(b) 上記回折格子を格子方向と直交す
    る方向の方向成分を有する方向に移動させ、上記回折光
    の位相を変化させる工程と、(c) 上記シェアリング
    干渉像において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の
    中点を通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求
    める工程と、(d) 上記測点位置をX、上記位相をY
    としたとき、上記位相Yを測定位置Xの関数で近似し、
    該関数の係数値で上記対物レンズの光学的の特性を評価
    する工程とを有することを特徴とするレンズの評価方
    法。
  8. 【請求項8】 上記2つの回折光が、0次回折光と±1
    次回折光のいずれか一方、又は+1次回折光と−1次回
    折光であることを特徴とする請求項1から7のいずれか
    のレンズの評価方法。
  9. 【請求項9】 上記評価する光学的特性が、デフォーカ
    ス量、コマ収差、球面収差、非点収差、これらの収差以
    外の収差のいずれか一つであることを特徴とする請求項
    1から7のいずれかのレンズの評価方法。
  10. 【請求項10】 (a) レンズから出射した光を回折
    し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+
    1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受
    像面で得る工程と、(b) 上記回折光の位相を変化さ
    せる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像におい
    て、上記回折光の光軸を通る線分上の複数の測点で該測
    点における光強度変化の位相を求める工程と、(d)
    上記測点位置をX、上記位相をYとしたとき、上記位相
    Yを測定位置Xの1次関数又は1次以上の次数を有する
    関数で近似し、該近似関数の1次の係数値で上記光学系
    のデフォーカス量を評価する工程を有することを特徴と
    するレンズの評価方法。
  11. 【請求項11】 (a) レンズから出射した光を回折
    し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+
    1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受
    像面で得る工程と、(b) 上記回折光の位相を変化さ
    せる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像におい
    て、上記回折光の光軸を結ぶ線分の垂直二等分線上の複
    数の測点で、該測点における光強度変化の位相を求める
    工程と、(d) 上記測点位置をX、上記位相をYとし
    たとき、上記位相Yを測定位置Xの二次関数で近似し、
    該二次関数の二次の係数値でコマ収差を評価する工程を
    有することを特徴とするレンズの評価方法。
  12. 【請求項12】 (a) レンズから出射した光を回折
    し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+
    1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受
    像面で得る工程と、(b) 上記回折光の位相を変化さ
    せる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像におい
    て、上記回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通り且つ該線
    分に対して正方向と負方向に所定の角度をなす2つの斜
    線上の複数の測定で該測点における光強度変化の位相を
    求める工程と、(d) 上記2つの斜線のそれぞれにつ
    いて、上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相
    Yを測定位置Xの二次関数又は三次関数で近似し、該二
    次関数又は三次関数の二次の係数値を用いて、コマ収差
    を評価する工程を有することを特徴とするレンズの評価
    方法。
  13. 【請求項13】 (a) レンズから出射した光を回折
    し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+
    1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受
    像面で得る工程と、(b) 上記回折光の位相を変化さ
    せる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像におい
    て、上記回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る垂直二等
    分線と該線分に対して正方向と負方向に所定の角度をな
    す2つの斜線上の複数の測定で該測点における光強度変
    化の位相を求める工程と、(d) 上記垂直二等分線に
    ついて、上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位
    相Yを測定位置Xの二次関数又は三次関数で近似して得
    た該二次関数又は三次関数の二次の係数値と、 上記2つの斜線について、上記測点位置をX、上記位相
    をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次
    関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の係
    数値と、の差とを用いてコマ収差を評価する工程とを有
    することを特徴とするレンズの評価方法。
  14. 【請求項14】 (a) レンズから出射した光を回折
    し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+
    1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受
    像面で得る工程と、(b) 上記シェアリング干渉像の
    シェアリング方向を回転させる工程と、(c) 回折格
    子を移動させて上記回折光の位相を変化させる工程と、
    (d) 上記シェアリング干渉像において上記回折光の
    光軸を結ぶ線分の垂直二等分線上の複数の測点で該測点
    における光強度変化の位相を求める工程と、(e) 上
    記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測定
    位置Xの1次関数又は1次以上の次数を有する関数で近
    似し、該近似関数の1次の係数値で上記光学系の非点収
    差を評価する工程を有することを特徴とするレンズの評
    価方法。
  15. 【請求項15】 上記シェアリング方向を回転させる工
    程は、上記回折格子を所定角度回転する工程を含むこと
    を特徴とする請求項15のレンズの評価方法。
  16. 【請求項16】 上記シェアリング方向を回転させる工
    程は、上記レンズを所定角度回転する工程を含むことを
    特徴とする請求項15のレンズの評価方法。
  17. 【請求項17】 上記シェアリング方向を回転させる工
    程は、 第1の方向に格子溝を形成した第1の回折格子を用いて
    光を回折する工程と、 上記第1の方向と異なる方向に格子溝を形成した第2の
    回折格子を用いて光を回折する工程とを有することを特
    徴とする請求項15のレンズの評価方法。
  18. 【請求項18】 (a) レンズから出射した光を回折
    し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+
    1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受
    像面で得る工程と、(b) 上記回折光の位相を変化さ
    せる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像におい
    て、上記回折光の光軸を通る線分上の複数の測点で該測
    点における光強度変化の位相を求める工程と、(d)
    上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの三次関数又は四次関数で近似し、該三次関数
    又は四次関数の三次の係数値で上記光学系の球面収差を
    評価する工程を有することを特徴とするレンズの評価方
    法。
  19. 【請求項19】 (a) レンズから出射した光を回折
    し、0次回折光と±1次回折光のいずれか一方、又は+
    1次回折光と−1次回折光とのシェアリング干渉像を受
    像面で得る工程と、(b) 上記回折光の位相を変化さ
    せる工程と、(c) 上記シェアリング干渉像におい
    て、 ・上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分上の複数の第1の
    測点で該第1の測点における光強度変化の第1の位相を
    求め、 ・上記線分の垂直二等分線上の複数の第2の測点で第2
    の測点における光強度変化の第2の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して正方向に所定の
    角度をなす第3の斜線上の複数の第3の測点で該第3の
    測点における光強度変化の第3の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して負方向に所定の
    角度をなす第4の斜線上の複数の第4の測点で該第4の
    測点における光強度変化の第4の位相を求める工程と、
    (d) 上記第1の測点位置をX、上記第1の位相をY
    とし、上記第1の位相Yを第1の測定位置Xの第1の関
    数Fで近似し、上記第2の測点位置をX、上記第2の位
    相をYとし、上記第2の位相Yを第2の測定位置Xの第
    2の関数Fで近似し、上記第3の測点位置をX、上記第
    3の位相をYとし、上記第3の位相Yを第3の測定位置
    Xの第3の関数Fで近似し、上記第4の測点位置をX、
    上記第4の位相をYとし、上記第4の位相Yを第4の測
    定位置Xの第4の関数Fで近似し、上記第1の関数Fと
    第1の位相Yとの残差Δ、上記第2の関数Fと第2の位
    相Yとの残差Δ、上記第3の関数Fと第3の位相Yとの
    残差Δ及び上記第4の関数Fと第4の位相Yとの残差Δ
    をもとに上記光学系の高次収差を評価する工程とを有す
    るとを特徴とするレンズの評価方法。
  20. 【請求項20】 光学系に含まれる集光レンズの評価装
    置であって、(a) 上記集光レンズを透過した光を回
    折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリン
    グ干渉光を出射する回折格子と、(b) 上記回折格子
    を移動させる移動機構と、(c) 上記シェアリング干
    渉光を受像する受像体と、(d) 上記受像体で受像し
    たシェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回
    折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点
    で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光
    レンズの特性を求める特性検出器とを有することを特徴
    とするレンズの評価装置。
  21. 【請求項21】 上記回折格子が反射型回折格子又は透
    過型回折格子である請求項21のレンズの評価装置。
  22. 【請求項22】 光学系に含まれる集光レンズの評価装
    置であって、(a) 上記集光レンズに略平行光を入射
    する光源と、(b) 上記対物レンズを透過した光を反
    射し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェ
    アリング干渉光を上記集光レンズに入射する反射型回折
    格子と、(c) 上記回折格子を移動させる移動機構
    と、(d) 上記集光レンズを透過した上記シェアリン
    グ干渉光を結像する結像レンズと、(e) 上記結像さ
    れたシェアリング干渉光を受像する受像体と、(f)
    上記受像体で受像したシェアリング干渉像において、上
    記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の
    複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもと
    に上記集光レンズの特性を求める特性検出器とを有する
    ことを特徴とするレンズの評価装置。
  23. 【請求項23】 上記受像体を光軸方向に移動させる機
    構を備えていることを特徴とする請求項21から23の
    いずれかのレンズ調整装置。
  24. 【請求項24】 上記回折格子を光軸方向に移動させる
    機構を備えていることを特徴とする請求項21から24
    のいずれかのレンズ調整装置。
  25. 【請求項25】 上記回折格子を光軸の回りで回転させ
    る機構を備えていることを特徴とする請求項21から2
    4のいずれかのレンズ調整装置。
  26. 【請求項26】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において上記回折光の光軸を結
    ぶ線上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相
    を求め、 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの1次関数で近似し、該1次関数の1次の係数
    値で上記光学系のデフォーカス量を評価することを特徴
    とする請求項21から26のいずれかのレンズの評価装
    置。
  27. 【請求項27】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
    結ぶ線分の中点を通り且つ該線分に対して正方向と負方
    向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の測定で該測
    点における光強度変化の位相を求め、 上記2つの斜線のそれぞれについて、上記測点位置を
    X、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次
    関数又は三次関数で近似し、該二次関数又は三次関数の
    二次の係数値を用いて、コマ収差を評価することを特徴
    とする請求項17から22のいずれかのレンズの評価装
    置。
  28. 【請求項28】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
    結ぶ線分の中点を通る垂直二等分線と該線分に対して正
    方向と負方向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の
    測定で該測点における光強度変化の位相を求め、 上記垂直二等分線について、上記測点位置をX、上記位
    相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三
    次関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の
    係数値と、 上記2つの斜線について、上記測点位置をX、上記位相
    をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次
    関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の係
    数値と、の差とを用いてコマ収差を評価することを特徴
    とする請求項21から26のいずれかのレンズの評価装
    置。
  29. 【請求項29】 上記所定の角度が、30°から60°
    の範囲を有することを特徴とする請求項28又は29の
    レンズの評価装置。
  30. 【請求項30】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において上記回折光の光軸を結
    ぶ線分の垂直二等分線上の複数の測点で該測点における
    光強度変化の位相を求め、 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの1次関数で近似し、該1次関数の1次の係数
    値で上記光学系の非点収差を評価することを特徴とする
    請求項21から26のいずれかのレンズの評価装置。
  31. 【請求項31】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
    通る線分上の複数の測点で該測点における光強度変化の
    位相を求め、 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの三次関数又は四次関数で近似し、該三次関数
    又は四次関数の三次の係数値で上記光学系の球面収差を
    評価することを特徴とする請求項21から26のいずれ
    かのレンズの評価装置。
  32. 【請求項32】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、 ・上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分上の複数の第1の
    測点で該第1の測点における光強度変化の第1の位相を
    求め、 ・上記線分の垂直二等分線上の複数の第2の測点で第2
    の測点における光強度変化の第2の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して正方向に所定の
    角度をなす第3の斜線上の複数の第3の測点で該第3の
    測点における光強度変化の第3の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して負方向に所定の
    角度をなす第4の斜線上の複数の第4の測点で該第4の
    測点における光強度変化の第4の位相を求め、 上記第1の測点位置をX、上記第1の位相をYとし、上
    記第1の位相Yを第1の測定位置Xの第1の関数Fで近
    似し、 上記第2の測点位置をX、上記第2の位相をYとし、上
    記第2の位相Yを第2の測定位置Xの第2の関数Fで近
    似し、 上記第3の測点位置をX、上記第3の位相をYとし、上
    記第3の位相Yを第3の測定位置Xの第3の関数Fで近
    似し、 上記第4の測点位置をX、上記第4の位相をYとし、上
    記第4の位相Yを第4の測定位置Xの第4の関数Fで近
    似し、 上記第1の関数Fと第1の位相Yとの残差Δ、 上記第2の関数Fと第2の位相Yとの残差Δ、 上記第3の関数Fと第3の位相Yとの残差Δ及び上記第
    4の関数Fと第4の位相Yとの残差Δをもとに上記光学
    系の高次収差を評価することを特徴とする請求項21か
    ら26のいずれかのレンズの評価装置。
  33. 【請求項33】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(8/λ)≦2 0.2≦du≦0.8 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満たすことを特徴とする請求項17から29の
    レンズの評価装置。
  34. 【請求項34】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦2 0.2≦du≦0.8 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満たすことを特徴とする請求項21から33の
    レンズの評価装置。
  35. 【請求項35】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満たすことを特徴とする請求項21から33の
    レンズの評価装置。
  36. 【請求項36】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(2/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満たすことを特徴とする請求項21から33の
    レンズの評価装置。
  37. 【請求項37】 光学系に含まれる集光レンズの調整装
    置であって、(a) 上記集光レンズを透過した光を回
    折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリン
    グ干渉光を出射する回折格子と、(b) 上記回折格子
    を移動する機構と、(c) 上記シェアリング干渉光を
    受像する受像体と、(d) 上記受像体で受像したシェ
    アリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の
    光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強
    度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズ
    の特性を求める特性検出器と、(e) 上記特性検出器
    の検出結果に基づいて上記集光レンズの位置を調整する
    調整機構を有することを特徴とするレンズの調整装置。
  38. 【請求項38】 光学系に含まれる集光レンズの調整装
    置であって、(a) 上記集光レンズを透過した光を回
    折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェアリン
    グ干渉光を出射する回折格子と、(b) 上記回折格子
    を移動する機構と、(c) 上記シェアリング干渉光を
    受像する受像体と、(d) 上記受像体で受像したシェ
    アリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折光の
    光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で光強
    度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レンズ
    の特性を求める特性検出器と、(e) 上記集光レンズ
    の反射光又は透過光を受像する第2の受像体と、(f)
    上記第2の受像体で受像した光の情報に基づいて上記
    集光レンズの位置を調整するレンズの調整機構を有する
    ことを特徴とするレンズの調整装置。
  39. 【請求項39】 上記集光レンズがレンズ面の周囲にコ
    バ面を有し、上記第2の受像体は上記コバ面の反射光又
    は透過光を受像することを特徴とする請求項38又は3
    9のレンズの調整装置。
  40. 【請求項40】 上記回折格子が反射型回折格子である
    請求項38から40のいずれかのレンズの調整装置。
  41. 【請求項41】 上記回折格子が透過型回折格子である
    請求項38から40のいずれかのレンズの調整装置。
  42. 【請求項42】 上記調整機構が、上記集光レンズを光
    軸方向に移動させる機構を備えていることを特徴とする
    請求項38から40のいずれかのレンズの調整装置。
  43. 【請求項43】 上記調整機構が、上記集光レンズを光
    軸と直交する方向に移動させる機構を備えていることを
    特徴とする請求項38から40のいずれかのレンズの調
    整装置。
  44. 【請求項44】 上記調整機構が、上記集光レンズを光
    軸の回りで回転させる機構を備えていることを特徴とす
    る請求項38から40のいずれかのレンズの調整装置。
  45. 【請求項45】 上記特性検出装置が、受像体を光軸方
    向に移動させる機構を備えていることを特徴とする請求
    項38から40のいずれかのレンズの調整装置。
  46. 【請求項46】 上記回折格子を光軸方向に移動させる
    機構を備えていることを特徴とする請求項38から40
    のいずれかのレンズの調整装置。
  47. 【請求項47】 上記回折格子を光軸の回りで回転させ
    る機構を備えていることを特徴とする請求項38から4
    0のいずれかのレンズの調整装置。
  48. 【請求項48】 光学系に含まれる集光レンズの調整装
    置であって、(a) 光源と、(b) 上記光源から出
    射した光を略平行光とし、上記集光レンズに入射するレ
    ンズと、(c) 上記集光レンズで集光された光を反射
    し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェア
    リング干渉光を上記集光レンズに入射する反射型回折格
    子と、(d) 上記集光レンズから出射した上記シェア
    リング干渉光を結像する結像レンズと、(e) 上記結
    像されたシェアリング干渉光を受像する受像体と、
    (f) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像にお
    いて、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る
    測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位
    相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出器
    と、を有することを特徴とするレンズの調整装置。
  49. 【請求項49】 光学系に含まれる集光レンズの調整装
    置であって、(a) 光源と、(b) 上記光源から出
    射した光を略平行光とし、上記集光レンズに入射するレ
    ンズと、(c) 上記集光レンズで集光された光を透過
    し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェア
    リング干渉光を第2の集光レンズに入射する透過型回折
    格子と、(d) 上記第2の集光レンズから出射した上
    記シェアリング干渉光を結像する結像レンズと、(e)
    上記結像されたシェアリング干渉光を受像する受像体
    と、(f) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像
    において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を
    通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上
    記位相をもとに上記集光レンズの特性を求める特性検出
    器と、を有することを特徴とするレンズの調整装置。
  50. 【請求項50】 上記特性検出器は、上記シェアリング
    干渉像において上記回折光の光軸を結ぶ線上の複数の測
    点で該測点における光強度変化の位相を求め、 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの1次関数で近似し、該1次関数の1次の係数
    値で上記光学系のデフォーカス量を評価することを特徴
    とする請求項34から46のいずれかのレンズの調整装
    置。
  51. 【請求項51】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
    結ぶ線分の中点を通り且つ該線分に対して正方向と負方
    向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の測定で該測
    点における光強度変化の位相を求め、 上記2つの斜線のそれぞれについて、上記測点位置を
    X、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次
    関数又は三次関数で近似し、該二次関数又は三次関数の
    二次の係数値を用いて、コマ収差を評価することを特徴
    とする請求項34から46のいずれかのレンズの調整装
    置。
  52. 【請求項52】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
    結ぶ線分の中点を通る垂直二等分線と該線分に対して正
    方向と負方向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の
    測定で該測点における光強度変化の位相を求め、 上記垂直二等分線について、上記測点位置をX、上記位
    相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三
    次関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の
    係数値と、 上記2つの斜線について、上記測点位置をX、上記位相
    をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次
    関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の係
    数値と、の差とを用いてコマ収差を評価することを特徴
    とする請求項34から46のいずれかのレンズの調整装
    置。
  53. 【請求項53】 上記所定の角度が、30°から60°
    の範囲を有することを特徴とする請求項53のレンズの
    調整装置。
  54. 【請求項54】 上記特性検出器は、上記シェアリング
    干渉像において上記回折光の光軸を結ぶ線分の垂直二等
    分線上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相
    を求め、 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの1次関数で近似し、該1次関数の1次の係数
    値で上記光学系の非点収差を評価することを特徴とする
    請求項38から50のいずれかのレンズの調整装置。
  55. 【請求項55】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
    通る線分上の複数の測点で該測点における光強度変化の
    位相を求め、 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの三次関数又は四次関数で近似し、該三次関数
    又は四次関数の三次の係数値で上記光学系の球面収差を
    評価することを特徴とする請求項38から50のいずれ
    かのレンズの調整装置。
  56. 【請求項56】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、 ・上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分上の複数の第1の
    測点で該第1の測点における光強度変化の第1の位相を
    求め、 ・上記線分の垂直二等分線上の複数の第2の測点で第2
    の測点における光強度変化の第2の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して正方向に所定の
    角度をなす第3の斜線上の複数の第3の測点で該第3の
    測点における光強度変化の第3の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して負方向に所定の
    角度をなす第4の斜線上の複数の第4の測点で該第4の
    測点における光強度変化の第4の位相を求め、 上記第1の測点位置をX、上記第1の位相をYとし、上
    記第1の位相Yを第1の測定位置Xの第1の関数Fで近
    似し、 上記第2の測点位置をX、上記第2の位相をYとし、上
    記第2の位相Yを第2の測定位置Xの第2の関数Fで近
    似し、 上記第3の測点位置をX、上記第3の位相をYとし、上
    記第3の位相Yを第3の測定位置Xの第3の関数Fで近
    似し、 上記第4の測点位置をX、上記第4の位相をYとし、上
    記第4の位相Yを第4の測定位置Xの第4の関数Fで近
    似し、 上記第1の関数Fと第1の位相Yとの残差Δ、 上記第2の関数Fと第2の位相Yとの残差Δ、 上記第3の関数Fと第3の位相Yとの残差Δ及び上記第
    4の関数Fと第4の位相Yとの残差Δをもとに上記光学
    系の高次収差を評価することを特徴とする請求項38か
    ら50のいずれかのレンズの調整装置。
  57. 【請求項57】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(8/λ)≦2 0.2≦du≦0.8 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満足することを特徴とする請求項38から57
    のレンズの調整装置。
  58. 【請求項58】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦2 0.2≦du≦0.8 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満足することを特徴とする請求項38から57
    のレンズの調整装置。
  59. 【請求項59】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満足することを特徴とする請求項38から57
    のレンズの調整装置。
  60. 【請求項60】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(2/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満足することを特徴とする請求項38から57
    のレンズの調整装置。
  61. 【請求項61】 光学系に含まれる集光レンズの調整方
    法であって、(a) 上記集光レンズを透過した光を回
    折格子で回折し、異なる次数の2つの回折光のシェアリ
    ング干渉光を出射する工程と、(b) 上記回折格子を
    移動する工程と、(c) 上記シェアリング干渉光を受
    像体で受像する工程と、(d) 上記受像体で受像した
    シェアリング干渉光の干渉像において、上記2つの回折
    光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数の測点で
    光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上記集光レ
    ンズの特性を特性検出器で検出する工程と、(e) 上
    記特性検出器の検出結果に基づいて上記集光レンズの位
    置を調整機構で調整する工程とを有することを特徴とす
    るレンズの調整方法。
  62. 【請求項62】 光学系に含まれる集光レンズの調整方
    法であって、(a) 上記集光レンズを透過した光を回
    折格子で回折すると共に、異なる次数の2つの回折光の
    シェアリング干渉光を出射する工程と、(b) 上記回
    折格子を移動する工程と、(c) 上記シェアリング干
    渉光を受像体で受像する工程と、(d) 上記受像体で
    受像したシェアリング干渉光の干渉像において、上記2
    つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る測線上の複数
    の測点で光強度変化の位相を求め、上記位相をもとに上
    記集光レンズの特性を特性検出器で検出する工程と、
    (e) 上記集光レンズの反射光又は透過光を第2の受
    像体で受像する工程と、(f) 上記第2の受像体で受
    像した光の情報に基づいて上記集光レンズの位置をレン
    ズ調整機構で調整する工程とを有することを特徴とする
    レンズの調整方法。
  63. 【請求項63】 上記集光レンズがレンズ面の周囲にコ
    バ面を有し、上記第2の受像体は上記コバ面の反射光又
    は透過光を受像することを特徴とする請求項62又は6
    3のレンズの調整方法。
  64. 【請求項64】 上記回折格子が反射型回折格子である
    請求項62から64のいずれかのレンズの調整方法。
  65. 【請求項65】 上記回折格子が透過型回折格子である
    請求項62から64のいずれかのレンズの調整方法。
  66. 【請求項66】 上記調整機構が、上記集光レンズを光
    軸方向に移動させる機構を備えていることを特徴とする
    請求項62から64のいずれかのレンズの調整方法。
  67. 【請求項67】 上記調整機構が、上記集光レンズを光
    軸と直交する方向に移動させる機構を備えていることを
    特徴とする請求項62から64のいずれかのレンズの調
    整方法。
  68. 【請求項68】 上記調整機構が、上記集光レンズを光
    軸の回りで回転させる機構を備えていることを特徴とす
    る請求項62から64のいずれかのレンズの調整方法。
  69. 【請求項69】 上記特性検出装置が、受像体を光軸方
    向に移動させる機構を備えていることを特徴とする請求
    項62から64のいずれかのレンズの調整方法。
  70. 【請求項70】 上記回折格子を光軸方向に移動させる
    機構を備えていることを特徴とする請求項62から64
    のいずれかのレンズの調整方法。
  71. 【請求項71】 上記回折格子を光軸の回りで回転させ
    る機構を備えていることを特徴とする請求項62から6
    4のいずれかのレンズの調整方法。
  72. 【請求項72】 光学系に含まれる集光レンズの調整方
    法であって、(a) 光源から出射した光を略平行光に
    して上記集光レンズに入射する工程と、(b) 反射型
    回折格子を用い、上記集光レンズで集光された光を反射
    し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェア
    リング干渉光を上記集光レンズに入射する工程と、
    (c) 上記集光レンズから出射した上記シェアリング
    干渉光を結像レンズで結像する工程と、(d) 上記結
    像されたシェアリング干渉光を受像体で受像する工程
    と、(e) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像
    において、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を
    通る測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上
    記位相をもとに特性検出器で上記集光レンズの特性を求
    める工程とを有することを特徴とするレンズの調整方
    法。
  73. 【請求項73】 光学系に含まれる集光レンズの調整方
    法であって、(a) 光源から出射した光を略平行光と
    して上記集光レンズに入射する工程と、(b) 透過型
    回折格子を用い、上記集光レンズで集光された光を透過
    し回折すると共に、異なる次数の2つの回折光のシェア
    リング干渉光を第2の集光レンズに入射する工程と、
    (c) 上記第2の集光レンズから出射した上記シェア
    リング干渉光を結像する工程と、(d) 上記結像され
    たシェアリング干渉光を受像体で受像する工程と、
    (e) 上記受像体で受像したシェアリング干渉像にお
    いて、上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分の中点を通る
    測線上の複数の測点で光強度変化の位相を求め、上記位
    相をもとに特性検出器で上記集光レンズの特性を求める
    工程と、を有することを特徴とするレンズの調整方法。
  74. 【請求項74】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において上記回折光の光軸を結
    ぶ線上の複数の測点で該測点における光強度変化の位相
    を求め、 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの1次関数で近似し、該1次関数の1次の係数
    値で上記光学系のデフォーカス量を評価することを特徴
    とする請求項58から70のいずれかのレンズの調整方
    法。
  75. 【請求項75】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
    結ぶ線分の中点を通り且つ該線分に対して正方向と負方
    向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の測定で該測
    点における光強度変化の位相を求め、 上記2つの斜線のそれぞれについて、上記測点位置を
    X、上記位相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次
    関数又は三次関数で近似し、該二次関数又は三次関数の
    二次の係数値を用いて、コマ収差を評価することを特徴
    とする請求項58から70のいずれかのレンズの調整方
    法。
  76. 【請求項76】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
    結ぶ線分の中点を通る垂直二等分線と該線分に対して正
    方向と負方向に所定の角度をなす2つの斜線上の複数の
    測定で該測点における光強度変化の位相を求め、 上記垂直二等分線について、上記測点位置をX、上記位
    相をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三
    次関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の
    係数値と、 上記2つの斜線について、上記測点位置をX、上記位相
    をYとし、上記位相Yを測定位置Xの二次関数又は三次
    関数で近似して得た該二次関数又は三次関数の二次の係
    数値と、の差とを用いてコマ収差を評価することを特徴
    とする請求項58から70のいずれかのレンズの調整方
    法。
  77. 【請求項77】 上記所定の角度が、30°から60°
    の範囲を有することを特徴とする請求項77のレンズの
    調整方法。
  78. 【請求項78】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において上記回折光の光軸を結
    ぶ線分の垂直二等分線上の複数の測点で該測点における
    光強度変化の位相を求め、 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの1次関数で近似し、該1次関数の1次の係数
    値で上記光学系の非点収差を評価することを特徴とする
    請求項62から74のいずれかのレンズの調整方法。
  79. 【請求項79】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、上記回折光の光軸を
    通る線分上の複数の測点で該測点における光強度変化の
    位相を求め、 上記測点位置をX、上記位相をYとし、上記位相Yを測
    定位置Xの三次関数又は四次関数で近似し、該三次関数
    又は四次関数の三次の係数値で上記光学系の球面収差を
    評価することを特徴とする請求項62から74のいずれ
    かのレンズの調整方法。
  80. 【請求項80】 上記特性検出器は、 上記シェアリング干渉像において、 ・上記2つの回折光の光軸を結ぶ線分上の複数の第1の
    測点で該第1の測点における光強度変化の第1の位相を
    求め、 ・上記線分の垂直二等分線上の複数の第2の測点で第2
    の測点における光強度変化の第2の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して正方向に所定の
    角度をなす第3の斜線上の複数の第3の測点で該第3の
    測点における光強度変化の第3の位相を求め、 ・上記線分の中点を通り該線分に対して負方向に所定の
    角度をなす第4の斜線上の複数の第4の測点で該第4の
    測点における光強度変化の第4の位相を求め、 上記第1の測点位置をX、上記第1の位相をYとし、上
    記第1の位相Yを第1の測定位置Xの第1の関数Fで近
    似し、 上記第2の測点位置をX、上記第2の位相をYとし、上
    記第2の位相Yを第2の測定位置Xの第2の関数Fで近
    似し、 上記第3の測点位置をX、上記第3の位相をYとし、上
    記第3の位相Yを第3の測定位置Xの第3の関数Fで近
    似し、 上記第4の測点位置をX、上記第4の位相をYとし、上
    記第4の位相Yを第4の測定位置Xの第4の関数Fで近
    似し、 上記第1の関数Fと第1の位相Yとの残差Δ、 上記第2の関数Fと第2の位相Yとの残差Δ、 上記第3の関数Fと第3の位相Yとの残差Δ及び上記第
    4の関数Fと第4の位相Yとの残差Δをもとに上記光学
    系の高次収差を評価することを特徴とする請求項62か
    ら74のいずれかのレンズの調整方法。
  81. 【請求項81】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(8/λ)≦2 0.2≦du≦0.8 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満足することを特徴とする請求項62から81
    のレンズの調整方法。
  82. 【請求項82】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・(A/λ)≦1.2 0.5≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦2 0.2≦du≦0.8 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満足することを特徴とする請求項62から81
    のレンズの調整方法。
  83. 【請求項83】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(4/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満足することを特徴とする請求項62から81
    のレンズの調整方法。
  84. 【請求項84】 上記回折格子は、 0.8≦Pk・sin(θs/2)/λ≦1.2 0.8≦dk・(nk−1)・(2/λ)≦1.2 0.4≦du≦0.6 Pk:格子ピッチ dk:格子深さ du:格子デューティ比(=格子溝の幅/格子ピッチ) A:回折格子の開口数 (=sinθs θs:集光レンズから回折格子に入射
    する光の入射光線角) nk:回折格子の屈折率 λ:光の波長 の条件を満足することを特徴とする請求項62から81
    のレンズの調整方法。
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