JP2000328378A - 伸縮性複合仮撚糸 - Google Patents

伸縮性複合仮撚糸

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JP2000328378A JP12994099A JP12994099A JP2000328378A JP 2000328378 A JP2000328378 A JP 2000328378A JP 12994099 A JP12994099 A JP 12994099A JP 12994099 A JP12994099 A JP 12994099A JP 2000328378 A JP2000328378 A JP 2000328378A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイドバイサイド型コンジュゲート糸の伸縮
性能が複合仮撚糸並びに撚糸等の製織準備および織編物
組織並びに染色仕上げ工程等による拘束力や熱セットに
打ち克って発揮され、且つ芯糸・鞘糸間の染着差が低減
され、しかもふかつき感やゴム状感のない高品位のスパ
ナイズ布帛を与える伸縮性複合仮撚糸を提供すること。 【解決手段】 鞘糸が芯糸の周りに交互反転状に捲付い
てなる芯鞘型2層構造糸において、芯糸をイソフタル酸
および/または、ビスフェノールA化合物を8〜15モ
ル%共重合した高収縮性ポリエチレンテレフタレート
と、[η]f(繊維固有粘度)が0.36〜0.47の
低収縮性ポリエチレンテレフタレートとをサイドバイサ
イド型に複合した、伸度25〜45%のコンジュゲート
糸の延伸糸で、他方、鞘糸を紡速2000〜3500m
/minで紡糸した、伸度90〜180%のポリエステ
ル系高配向未延伸糸で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸縮性が高く且つ
風合、外観的にも品位の優れた布帛を創出することの出
来る伸縮性複合仮撚糸に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、伸縮性に優れたスパナイズ布帛を
得る方法として、(1)ウレタン等の弾性糸を利用する
方法、(2)捲縮力を高めた仮撚捲縮糸を利用する方
法、(3)サイドバイサイド型コンジュゲート糸を利用
する方法などが知られている。
【0003】この内、(1)の弾性糸を利用する方法
は、30〜200%の超高伸縮性能が出せる反面、染色
堅牢性や耐薬品性、熱セット性などの点で劣り且つコス
トが高くなる、という問題があることから、主として水
着や下着、スポーツなどの分野で特に高い伸縮性が要求
される用途に限定されて用いられている。
【0004】また、(2)の仮撚捲縮糸を利用する方法
は、コストが安いことから広く使用されている反面、単
繊維のクリンプ形態がランダムになるため伸縮性と共に
高いバルキー性が併発する。そして、この高いバルキー
感によるふかつき感やゴム状感のある風合は基本的に受
け容れられないので、その風合改良が多くの用途で渇望
されている。勿論その対策として、撚糸などによるバル
キー性の拘束も試みられているが、これに伴うバルキー
性の低下が伸縮性の低下も招くため未だ満足される域に
は至っていない。
【0005】さらに、(3)のコンジュゲート糸を利用
する方法は、一般に単繊維のクリンプ形態が同サイズの
ため、ヤーン全体としてスパイラル状に集束し易く、単
繊維同志のランダムな乱れも少ないので、フラットヤー
ン風でスパナイズ感に欠ける欠点があった。
【0006】そこで、上述の不利益を克服するため、特
公平2−55534号公報では、固有粘度の異なるポリ
エチレンテレフタレートのホモポリマーをサイドバイサ
イド型に複合したコンジュゲート糸を芯糸として採用す
ること、さらに特公昭62−49376号公報では、ポ
リブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレー
トとをサイドバイサイド型に複合したコンジュゲート糸
を芯糸として採用することが提案されている。
【0007】しかし、前者については、芯糸自身の熱水
中での捲縮発現力が低く、したがって、複合糸構造は勿
論布帛構造から受ける拘束力に打ち克って捲縮(伸縮
性)を発現できない欠点がある。また、後者について
は、異種のポリマーを用いた芯糸であることから、染色
堅牢性や熱セット性、さらには風合が低下する欠点があ
る。
【0008】そして、両者に共通する不利益は、鞘糸と
の間の染着差に起因して染斑が生じることは避けられな
いことである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、サイ
ドバイサイド型コンジュゲート糸の伸縮能が複合仮撚糸
並びに撚糸等の製織準備および織編物組織並びに染色仕
上げ工程等による拘束力やヒートセットに打ち克って発
揮され、且つ芯糸・鞘糸間の染着差が可及的に軽減され
て布帛外観が均一で、しかもふかつき感やゴム状感のな
い高品位のスパナイズ布帛を与える伸縮性複合仮撚糸を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも2種のポリエステル系フィラメント糸からなり、そ
の際、一方を芯糸として、その周りに他方のフィラメン
ト糸が鞘糸として芯糸と部分的に混繊・交絡しながら交
互反転状に捲付いてなる芯鞘型2層構造糸において、芯
糸がイソフタル酸および/または、ビスフェノールA化
合物を8〜15モル%共重合した高収縮性ポリエチレン
テレフタレートと、[η]f(繊維固有粘度)が0.3
6〜0.47の低収縮性ポリエチレンテレフタレートと
をサイドバイサイド型に複合した、伸度25〜45%の
コンジュゲート糸の延伸糸からなり、他方、鞘糸が紡速
2000〜3500m/minで紡糸した、伸度90〜
180%のポリエステル系高配向未延伸糸からなること
を特徴とする伸縮性複合仮撚糸が提供される。
【0011】ここで、本発明の背景について触れてお
く。先ず、伸縮性複合仮撚糸全体として、上述した各種
拘束力や熱セットに抗して捲縮(伸縮)発現力を確保す
るには、芯糸としてやはりコンジュゲート糸を用いた方
が得策である。但し、その場合でも該コンジュゲート糸
を構成する2種のポリマーとして、イソフタル酸および
/または、ビスフェノールA化合物を8〜15モル%を
共重合したポリエチレンテレフタレートと、[η]f
0.36〜0.47のポリエチレンテレフタレートとを
サイドバイサイド型に貼り合わせ複合した、伸度25〜
45%の延伸糸を用いることが不可欠となる。
【0012】また、染斑の無い外観およびふかつき感や
ゴム状感の少ない高品位の風合を得るためには、上記コ
ンジュゲート糸を芯糸として、2000〜3500m/
minの紡糸速度の下に得られた伸度90〜180%の
ポリエステル系高配向未延伸糸を鞘糸として配すること
が有用であることを確認された。
【0013】
【発明の実施の形態】図1には本発明に係る伸縮性複合
撚糸(以下、“複合仮撚糸”と称することがある)の側
面形態の一例を示されている。
【0014】該図において、Aは主として複合仮撚糸全
体としての伸縮性能に寄与する芯糸(コンジュゲート
糸)、Bは主として複合糸全体の外観、風合、特性に寄
与する鞘糸(ポリエステル系高配向未延伸)である。こ
こに、複合仮撚糸の形態としては、芯糸の囲りを鞘糸が
交互撚糸状に捲付きながら、図示していないが、両糸の
フィラメントの一部同志が混繊・交絡した芯鞘型の2層
構造をとっている。
【0015】肝要なことは、上述したように芯糸Aがイ
ソフタル酸および/またはビスフェノールA化合物を全
酸成分を基準として8〜15モル%共重合した高収縮性
のポリエチレンテレフタレートと、[η]fが0.36
〜0.47の低収縮性のポリエチレンテレフタレートを
サイドバイサイド型に貼り合わせ複合した、伸度25〜
45%の延伸されたコンジュゲート糸を前提とすること
である。
【0016】前掲の特公昭62―49376号公報に示
された高収縮性ポリブチレンテレフタレートでは、高収
縮力が得られる反面、染色堅牢性、熱セット性等が低下
し、更にヤング率もポリエチレンテレフタレート繊維に
比べかなり低下するため腰反撥風合が悪くなるなど、一
般衣料用としては、実用上問題があった。これに対し、
本発明では上記特定の要件を満足する高収縮性のポリエ
チレンテレフタレートを採用するので、従来の問題が解
消される。
【0017】一般に、芯糸Aはその延伸倍率を大きくし
て伸度をより小さくされる程、他方低収縮側ポリマーの
[η]fを低くする程、更に高い捲縮性が得られる。た
だ、延伸工程および紡糸工程の安定性へ面から伸度が2
5〜45%の延伸糸を用いると、仮撚加工を施した場
合、単繊維の断面変形の程度が図2−(1)のように小
さくなり、捲縮性能の維持の面で有効である。因みに、
図2−(2)は、前掲の特公昭62―49376号公報
に示されたポリブチレンテレフタレート(P)繊維の断
面変形の例である。
【0018】また、本発明の複合仮撚糸の伸縮性を更に
高めるには、上記以外に芯糸Aの単繊維デニールを太く
する程、また該糸に占める芯糸Aの占める割合(重量)
を多くする程その効果が重量してくる。しかし、製品布
帛の外観、風合の面からその単繊維デニールは3.0〜
8.0デニール、芯糸A:鞘糸Bの比率は3:7〜5:
5の範囲が好ましい。
【0019】さらに、芯糸Aの繊維断面形状を図2−
(1)、図3−(2)〜(3)に示すように中空断面に
すると、同じデニールでも捲縮率や収縮力が更に高まる
という利点が生じる。この際、中空部Hの位置を図3−
(3)に示すように高収縮側ポリマーP1内に配置する
と、該高収縮側ポリマーが収縮した際に低収縮側ポリマ
ーP2の屈曲を阻害しないので高い捲縮性能が得られ、
同時に仮撚加工やその他の取扱いにおいて屈曲や伸張変
形を受けた際にも両ポリマーの接合界面の剥離等も防止
される。この中空率は、大きい方がコンジュゲート糸全
体としての捲縮率や捲縮力を高める傾向にあるが、大き
過ぎると仮撚加工の際に撚の締め付け力で潰れることも
あるので、一般には1〜10%程度が好ましい。
【0020】また、この中空断面糸は、中実断面糸に比
べ細かくて強い表面凹凸効果を呈し、変化に富んだ新規
な外観の商品を与える特徴もある。
【0021】一方、鞘糸Bは2000〜3500m/m
inの紡糸速度の下に得られ、伸度90〜180%のポ
リエステル系高配未延伸糸からなっている。即ち、通常
のポリエステル延伸糸に比べ濃染性である。これに呼応
して本発明で採用する芯糸は延伸糸であるにも拘らずイ
ソフタル酸および/またはビスフェノールA化合物を8
〜15モル%共重合したポリエチレンテレフタレート
と、[η]fが0.36〜0.47の低[η]fポリエチ
レンテレフタレートをサイドバイサイド型に複合したコ
ンジュゲート糸であることから、これまた通常のポリエ
ステル延伸糸に比べて濃染する。したがって、芯糸と鞘
糸の染色濃度が近接して均一な染色・外観が得られる。
この点、前掲の特公平2―55534号公報の場合は、
芯糸がポリエステルの[η]f差のみのポリエチレンテ
レフタレートからなるコンジュゲート糸のための伸度を
45%以下にまで延伸すると、淡染化して、鞘糸の伸度
が90〜180%のポリエステル高配向未延伸糸とは染
色濃度差が拡大し均一な染色外観を得るのが極めて難し
くなる。
【0022】本発明の複合仮撚糸に腰反撥のある高風合
のスパナイズ布帛を付与するためには芯糸の単繊維デニ
ールを太く且つ鞘糸の単繊維デニールを細かくした上で
更に鞘糸を芯糸の周りに配する必要がある。これについ
ては、既に述べたように、芯糸に高収縮性能を発揮させ
るために、その単繊維デニールを太目に設定しているた
め、ここでは鞘糸の単繊維デニールを、3.5デニール
以下に細かくすればよい。
【0023】勿論この3.5デニールという値自体は一
般的には細かいデニールとは言えないが、本発明では延
伸糸に比べて分子配向の低い、いわゆる高配向未延伸糸
を用いるので、この値でも十分そソフトタッチが得られ
る。また、芯糸が伸度25〜45%の延伸糸であり、他
方鞘糸が伸度90〜180%の伸度を有するので、仮撚
時には、前記伸度差に因る芯糸と鞘糸との間で糸長差
が、ほぼ15〜30%の範囲で発生し、スパン調の風合
が得られる。
【0024】ここで、仮撚加工温度を変えると芯糸と鞘
糸の捲縮率が調節出来、また、この捲縮率はヒーター長
や加工速度等の条件によっても変化するが、加工温度を
約110℃以上160℃以下に設定すると、鞘糸の捲縮
率が芯糸の捲縮率より低くなり、ストレッチ性能を有し
たままふかつき感やゴム状感の風合が大幅に改善され
る。
【0025】最終に、図4を参照しつつ、本発明に係る
伸縮性複合仮撚糸の製造工程の一例について説明する。
既に述べた、コンジュゲート糸(芯糸A)と高配向未延
伸糸(鞘糸B)とは、それぞれのパッケージから解舒さ
れ、引揃え状態で第1供給ローラー1と第2供給ローラ
ー3との間で、定長ないし1〜3%程度の弛緩状態で空
気交絡ノズル3に導入されて、混繊・交絡処理に付され
る。次いで、得られる交絡糸はヒーター4、仮撚具5、
取出しローラー6を通過する間に仮撚加工を施された
後、巻取装置7に至る。
【0026】
【実施例】以下の例における各評価項目は、以下の定義
に従う。
【0027】・捲縮率;糸条に0.3mg/dの荷重を
掛け、沸水中で20分間捲縮・発現処理した後1日放置
して乾燥し、糸長L0を測定する。次いで0.2g/d
の重荷重を掛け2分後に糸長L1を測定し、次式で捲縮
率を算出する。 捲縮率=[(L1−L0)/L1]×100(%)
【0028】・ストレッチ率(ST) 5cm×20cmの試験片を、自動記録装置付き引張試
験機を用いて初荷重20gをかけてつかみ間隔が10c
mになるように試験片をつかみ、引張速度30cm/m
inで1.5kg定荷重めで伸ばした後、直ちに同速度
でもとの位置に戻し、荷重―伸長曲線を描く。ここで、
STは、上記の1.5kg定荷重めで伸ばした後、直ち
に同速度でもとの位置に戻す寸前の、伸長距離をLcm
(0.01cmまで)とするとき、次式で表わされる。 ST=[(L−10)/10]×100(%)
【0029】・伸長回復率(EL) 上記ストレッチ率の測定時に得た荷重―伸長曲線におい
て、1.5kg定荷重めで伸ばした後、直ちに同速度で
もとの位置に戻したときの、残留伸びをRcm(0.0
1cmまで)とするとき、ELは、次式で表わされる。 EL=[(L−R)/L]×100(%)
【0030】[実施例1]イソフタル酸を10モル%共
重合したポリエチレンテレフタレートと、[η]f
0.43のポリエチレンテレフタレートとを重量比1:
1で図3−(3)に示すような形状にサイドバイサイド
に貼り合わせて紡糸したいわゆるサイドバイサイド型コ
ンジュゲート未延伸糸を延伸熱処理して得た、50デニ
ール/12フィラメント、伸度35%、沸水収縮率14
%、中空率3%の延伸糸(芯糸A)を用意した。
【0031】一方[η]fが0.62のポリエチレンテ
レフタレートを紡糸速度3000m/minの下で紡糸
して得た80デニール、36フィラメント、伸度123
%沸水収縮率42%の高配向未延伸糸(鞘糸B)を用意
した。
【0032】これらの両糸を引揃えて図4の第1供給ロ
ーラー1に供給し、次いで該ローラー1と第2供給ロー
ラー3との間で該糸条を2%弛緩した状態で空気交絡ノ
ズル2に通して1メーター当り53個の交絡を付与し、
引続き該第2供給ローラー3と取出しローラー6との間
で定長状態でヒーター4および仮撚具5を通して、いわ
ゆる複合仮撚加工を施してから巻取り装置7に複合仮撚
糸のチーズとして巻き取った。
【0033】この際、ヒーター温度は130℃ヒーター
長は1.5m、仮撚数は2500回/m、取出しローラ
ー速度は180m/minを用いた。
【0034】得られた複合仮撚糸は133デニール、4
8フィラメント、捲縮率24%、沸水収縮率4.2%、
芯糸の捲縮率60%、鞘糸の捲縮率30%であった。ま
た芯糸Aの周りに鞘糸Bが部分的に交絡しながら弛緩し
た状態でS撚部、無撚部、Z撚部を不規則形成しながら
巻き付き抱合していた。
【0035】次いで、該糸条に1メーター当り1800
回撚を加え80℃で20分間スチームセットを施し、経
糸密度276本/鯨、緯糸密度145本/鯨でトリコチ
ン織物を作成し、これに常法により精練―リラックス―
セット―アルカリ減量―染色―セットの仕上げ加工を施
した。ここで、リラックス温度を普通より高目の120
℃とし強めの捩み効果を付与することによりコンジュゲ
ート糸の捲縮が良く発現し、特に高ストレッチ性が発現
した。
【0036】このようにして得られた織物は、経糸密度
381本/鯨、緯糸密度182本/鯨で、経方向ストレ
ッチ率19%、緯方向ストレッチ率22%と、良好なス
トレッチ性を有しており且つストレッチ回復率も経、緯
方向共に90%以上と良好であった。また、風合も鞘糸
の捲縮率が低いため従来仮撚糸に見られるようなふかつ
き感が少なく、それにもかかわらずふくらみ感があり、
かつ腰反撥のある高品位の風合を有していた。更に、そ
の外観も芯糸と鞘糸の染色濃度が近似しているため均染
しており、且つ高い深色性を示しながら染色堅牢性も実
用上問題ない水準であった。特にブラックに染色したも
のは着用感に優れたブラックフォーマル用素材として好
適であった。
【0037】一方、該複合仮撚糸に1メーター当り60
0回の撚を加え、経糸密度186本/鯨、緯糸密度13
0本/鯨でベネシャン織物を試織し、上述のトリコチン
織物の場合と同条件にて染色を行ったところ、驚くべき
ことに600回の普通撚水準であるにもかかわらず強撚
織物で見られるような細かい凹凸のしぼ外観が得られ
た。更にストレッチ性も経方向20%、緯方向27%有
し、新規な織物であった。
【0038】[比較例1][η]fが0.64と0.4
3のポリエチレンテレフタレートを重量比1:1で図3
−(1)に示すような形状にサイドバイサイドに貼り合
わせて紡糸した、周知のサイドバイサイド型コンジュゲ
ート未延伸糸を延伸熱処理して得た50デニール、12
フィラメント、伸度36%、沸水収縮率15%の延伸糸
aと、実施例1で用いた80デニール、36フィラメン
トの高配向未延伸糸Bとを引揃えて、実施例1と同様の
条件にて複合仮撚糸を得た。
【0039】この複合仮撚糸は132デニール、48フ
ィラメント、捲縮率18%、沸水収縮率3.6%、芯糸
の捲縮率48%、鞘糸の捲縮率28%で糸形態はほぼ実
施例1の伸縮性複合仮撚糸と類似していた。
【0040】次いで、該複合仮撚糸に実施例1と同様の
条件にて撚糸―セット―製織―染色加工を施したとこ
ろ、経糸密度336本/鯨、緯糸密度184本/鯨と染
色工程による織物の収縮が低く、ストレッチ率も経方向
12%、緯方向15%と低く且つストレッチ回復率も
経、緯方向共に85%以下でへたり易い布帛しか得られ
なかった。また、風合も芯鞘共に捲縮率が低いため、ふ
くらみ感や腰反撥も低目で、伸縮性素材としては不可で
あった。
【0041】更にその外観も芯糸が鞘糸に比べてかなり
淡染しており霜降調の濃淡染斑や芯糸を鞘糸の交絡斑に
起因していると思われる筋状の染斑も見られるなど品位
の低いものであった。
【0042】一方、該糸条に1メーター当り600回の
撚を加え実施例1と同様の条件にてベネシャン織物を作
成したところ、実施例1で得られた織物の様な細かくシ
ャープなしぼ外観は現われず、粗くルーズな凹凸程度の
ものに過ぎなかった。実施例1との差違は主として染色
時のリラックス工程と染色工程での織物の収縮率にあ
り、本発明の複合仮撚糸は、芯糸であるコンジュゲート
糸の捲縮発現力が強いため、この収縮率が比較例1の場
合より大きくなる特徴がある。また、実施例1で使用し
たコンジュゲート糸をフリー状態で沸水に浸して捲縮を
発現させると、比較例1で使用したコンジュゲート糸の
場合よりスパイラル状捲縮が細かく、且つ単繊維間並び
に糸長方向でやや形態に大小の変動が見られ、これが捲
縮発現時に微妙な捩れトルクのバラツキとなり、織物に
しぼ効果を付与しているものと考えられる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、外観や風合の品位が優
れた伸縮性を有するスパナイズ布帛が安価に得られその
結果、水着、下着、スポーツウェアの分野のみならず、
他の伸縮性を要求される分野へも安価且つ高品位の布帛
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る伸縮性複合仮撚糸の一例を示す側
面図。
【図2】本発明に係る伸縮性複合仮撚糸および従来の例
で芯糸の断面変形を示す側面図。
【図3】本発明に係る伸縮性複合仮撚糸の芯糸として配
される原糸の例を示す断面図。
【図4】本発明に係る伸縮性複合仮撚糸の製造工程を示
す略線図。
【符号の説明】
A 芯糸 B 鞘糸 H 中空部 P1 高収縮性ポリマー P2 低収縮性ポリマー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月7日(1999.6.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【発明の実施の形態】図1には本発明に係る伸縮性複合
仮撚糸(以下、“複合仮撚糸”と称することがある)の
側面形態の一例を示されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】また、本発明の複合仮撚糸の伸縮性を更に
高めるには、上記以外に芯糸Aの単繊維デニールを太く
する程、また該糸に占める芯糸Aの占める割合(重量)
を多くする程その効果が増加してくる。しかし、製品布
帛の外観、風合の面からその単繊維デニールは3.0〜
8.0デニール、芯糸A:鞘糸Bの比率は3:7〜5:
5の範囲が好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】勿論この3.5デニールという値自体は一
般的には細いデニールとは言えないが、本発明では延伸
糸に比べて分子配向の低い、いわゆる高配向未延伸糸を
用いるので、この値でも十分ソフトタッチが得られ
る。また、芯糸が伸度25〜45%の延伸糸であり、他
方鞘糸が伸度90〜180%の伸度を有するので、仮撚
時には、前記伸度差に因る芯糸と鞘糸との間で糸長差
が、ほぼ15〜30%の範囲で発生し、スパン調の風合
が得られる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】最後に、図4を参照しつつ、本発明に係る
伸縮性複合仮撚糸の製造工程の一例について説明する。
既に述べた、コンジュゲート糸(芯糸A)と高配向未延
伸糸(鞘糸B)とは、それぞれのパッケージから解舒さ
れ、引揃え状態で第1供給ローラー1と第2供給ローラ
ー3との間で、定長ないし1〜3%程度の弛緩状態で空
気交絡ノズル3に導入されて、混繊・交絡処理に付され
る。次いで、得られる交絡糸はヒーター4、仮撚具5、
取出しローラー6を通過する間に仮撚加工を施された
後、巻取装置7に至る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】・ストレッチ率(ST) 5cm×20cmの試験片を、自動記録装置付き引張試
験機を用いて初荷重20gをかけてつかみ間隔が10c
mになるように試験片をつかみ、引張速度30cm/m
inで1.5kg定荷重まで伸ばした後、直ちに同速度
でもとの位置に戻し、荷重―伸長曲線を描く。ここで、
STは、上記の1.5kg定荷重まで伸ばした後、直ち
に同速度でもとの位置に戻す寸前の、伸長距離をLcm
(0.01cmまで)とするとき、次式で表わされる。 ST=[/10]×100(%)
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】・伸長回復率(EL) 上記ストレッチ率の測定時に得た荷重―伸長曲線におい
て、1.5kg定荷重まで伸ばした後、直ちに同速度で
もとの位置に戻したときの、初荷重20g負荷時の残留
伸びをRcm(0.01cmまで)とするとき、EL
は、次式で表わされる。 EL=[(L−R)/L]×100(%)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L036 MA05 MA17 MA19 MA24 MA26 PA01 PA05 PA46 RA04 RA25 UA02 4L041 AA07 BA02 BA05 BA09 BA22 BA33 BA42 BC05 BC17 BC20 BD12 BD14 BD20 CA06 CA12 DD01 DD10 DD15 EE15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種のポリエステル系フィラ
    メント糸からなり、その際、一方を芯糸として、その周
    りに他方のフィラメント糸が鞘糸として芯糸と部分的に
    混繊・交絡しながら交互反転状に捲付いてなる芯鞘型2
    層構造糸において、 芯糸がイソフタル酸および/または、ビスフェノールA
    化合物を8〜15モル%共重合した高収縮性ポリエチレ
    ンテレフタレートと、[η]f(繊維固有粘度)が0.
    36〜0.47の低収縮性ポリエチレンテレフタレート
    とをサイドバイサイド型に複合した、伸度25〜45%
    のコンジュゲート糸の延伸糸からなり、 他方、鞘糸が紡速2000〜3500m/minで紡糸
    した、伸度90〜180%のポリエステル系高配向未延
    伸糸からなることを特徴とする伸縮性複合仮撚糸。
  2. 【請求項2】 芯糸のトータルデニールと鞘糸のトータ
    ルデニールが重量比で3:7〜5:5の範囲にあり、且
    つ芯糸の単繊維デニールが3.0〜8.0デニール、鞘
    糸の単繊維デニールが3.5デニール以下である請求項
    1記載の伸縮性複合仮撚糸。
  3. 【請求項3】 芯糸が中空断面糸である請求項1または
    2記載の伸縮性複合仮撚糸。
  4. 【請求項4】 中空断面糸の中空部が、主としてサイド
    バイサイド型複合糸の高収縮性ポリエチレンテレフタレ
    ートの領域内に位置する請求項3記載の伸縮性複合仮撚
    糸。
  5. 【請求項5】 芯糸の捲縮率が鞘糸の捲縮率より大であ
    る請求項1、2、3または4記載の伸縮性複合仮撚糸。
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