JP2000327851A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JP2000327851A
JP2000327851A JP11140297A JP14029799A JP2000327851A JP 2000327851 A JP2000327851 A JP 2000327851A JP 11140297 A JP11140297 A JP 11140297A JP 14029799 A JP14029799 A JP 14029799A JP 2000327851 A JP2000327851 A JP 2000327851A
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明成 板垣
Masaaki Yamatani
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (a)分子中に芳香環を含む合成樹脂
(但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)又はポリ
オレフィン系樹脂 100重量部 (b)R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単
位)を50〜90モル%含有し、R23・SiO2/2
表されるシロキサン単位(D単位)を10〜50モル%
含有し、フェニル基を全有機置換基の中50モル%以上
含有している重量平均分子量が2,000を超えるオル
ガノポリシロキサン 1〜10重量部 (但し、式中のR1,R2,R3は炭素数1〜10の非置
換又は置換1価炭化水素基を表す)を含有してなること
を特徴とする難燃性樹脂組成物。 【効果】 本発明によれば、分子中に芳香環を含む合成
樹脂又はポリオレフィン系樹脂に特定構造のオルガノポ
リシロキサンを含有させたことにより、燃焼時に有害ガ
スを発生せずに樹脂の難燃化が達成され、しかも成形物
の物理的特性も良好である。また、樹脂が光学的に透明
な場合は、光学的透明性も良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性に優れた難
燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】難燃性
樹脂組成物は、例えば電気・電子機器部品、建材、自動
車部品、日用品等の製品に多く使われている。これらの
樹脂組成物には一般的に、有機ハロゲン化合物、又はこ
れと三酸化アンチモンとを添加することにより難燃性が
付与されている。
【0003】しかし、これらの難燃性樹脂組成物は燃焼
時に有害なハロゲン系ガスを発生するという欠点があっ
た。
【0004】これに対して、有害ガスを発生しないシリ
コーン樹脂を添加することで難燃性が付与されることが
知られている。
【0005】特公昭62−60421号公報には、3官
能性シロキサン単位を80重量%以上含有するシリコー
ン樹脂を添加する難燃性樹脂組成物が記載されている。
しかし、有機樹脂との溶融加工性を重視して、実質的に
3官能性シロキサン単位のみで構成されたシリコーン樹
脂を使用しているため、難燃化効果が小さく、シリコー
ン樹脂を10重量%以上添加しないと有効な難燃効果は
得られていない。
【0006】特公昭63−31513号公報には、アル
コキシ末端のシリコーン樹脂を添加する耐熱酸化性樹脂
組成物が記載されている。しかし、アルコキシ基含有率
の高い液状低分子量シリコーンが好ましく使用されるた
め、少量の添加でも成形品の外観や強度への影響が大き
いこと、樹脂成形品からブリードアウトし易く、更に加
水分解反応性が高く、アルコール等の可燃性低沸点化合
物を副生することから難燃化効果はあまり期待できな
い。
【0007】特公平3−48947号、特公平7−78
171号、特開平7−33971号公報には、単官能性
シロキサン単位と4官能性シロキサン単位からなるシリ
コーン樹脂を添加した難燃性樹脂組成物が、特開平6−
128434号公報には、ビニル基をもつシロキサン単
位を含有するシリコーン樹脂を添加した難燃性樹脂組成
物が記載されている。しかしながら、いずれの組成物に
おいても十分な難燃効果を得るためにはシリコーン樹脂
の添加量を多くしたり、水酸化アルミニウム等の無機充
填材やハロゲン及びリン化合物を併用することが必要で
ある。
【0008】このように、シリコーン樹脂を添加する場
合、添加量を多くしないと十分な難燃効果が得られない
が、添加量を多くすると樹脂組成物の成形性、成形品の
外観や機械的強度等の諸物性が大幅に低下してしまうと
いう問題があり、より難燃効果の大きいシリコーン樹脂
添加剤、又はシリコーン樹脂と併用して効果を向上させ
られる添加剤の開発が検討されてきた。
【0009】特開平8−176425号公報には、エポ
キシ基を含有するオルガノポリシロキサンと有機スルフ
ォン酸のアルカリ金属塩を添加した難燃性樹脂組成物
が、特開平8−176427号公報には、フェノール性
水酸基含有オルガノポリシロキサンで変性したポリカー
ボネート樹脂と有機アルカリ金属塩を添加した難燃性樹
脂組成物が記載されている。また、特開平9−1699
14号公報には、石油系重質油類又はピッチ類をシリコ
ーン化合物と併用して難燃効果を向上させた組成物が記
載されている。しかし、特殊な有機官能基をもったシリ
コーン樹脂は高価であったり、製造工程が複雑化したり
することによるコストアップに見合うほどの十分な難燃
化効果は得られないなど、更なる改善が望まれている。
【0010】また、上述した従来の難燃化用シリコーン
樹脂は、分子中に芳香環を含む樹脂への分散性及び相溶
性が十分でなく、成形物の中で屈折率の異なる2成分が
相分離して海島構造をとった透明度の低いものか、配合
量が多い場合は不透明なものしか得られない。
【0011】従って、分子中に芳香環を含む樹脂又はポ
リオレフィン系樹脂の物理的特性を維持しつつ、難燃性
を付与する技術が望まれる。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記要望に応えるため鋭意検討を行った結
果、ケイ素原子に直接結合したフェニル基の含有率が高
く、特定構造、特定分子量を有するオルガノポリシロキ
サンを分子中に芳香環を含む合成樹脂に添加混合するこ
とにより、樹脂が本来有する優れた機械的強度等の物理
的特性を維持したまま、難燃性に優れた樹脂成形品を得
ることができることを見出し、本発明をなすに至った。
【0013】即ち、本発明は、〔I〕(a)分子中に芳
香環を含む合成樹脂(但し、芳香族ポリカーボネート樹
脂は除く)又はポリオレフィン系樹脂
100重量部 (b)R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単
位)を50〜90モル%含有し、R23・SiO2/2
表されるシロキサン単位(D単位)を10〜50モル%
含有し、フェニル基を全有機置換基の中50モル%以上
含有している重量平均分子量が2,000を超えるオル
ガノポリシロキサン 1〜10重量部 (但し、式中のR1,R2,R3は炭素数1〜10の非置
換又は置換1価炭化水素基を表す)を含有してなること
を特徴とする難燃性樹脂組成物、及び、〔II〕(a)
分子中に芳香環を含む合成樹脂(但し、芳香族ポリカー
ボネート樹脂は除く)又はポリオレフィン系樹脂
100重量部 (b’)R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T
単位)を0〜89.99モル%含有し、R23・SiO
2/2で表されるシロキサン単位(D単位)を10〜50
モル%含有し、SiO4/2で表されるシロキサン単位
(Q単位)を0.01〜50モル%含有し、フェニル基
を全有機置換基の中50モル%以上含有している重量平
均分子量が2,000を超えるオルガノポリシロキサン
1〜10重量部 (但し、式中のR1,R2,R3は炭素数1〜10の非置
換又は置換1価炭化水素基を表す)を含有してなること
を特徴とする難燃性樹脂組成物を提供する。
【0014】本発明によれば、上記のように特殊な有機
官能基をもたない特定の構造をもったオルガノポリシロ
キサンを添加することで、火災発生時や焼却処分時に有
害ガスを発生しない、安全で環境負荷の少ない難燃性樹
脂組成物を提供することができる。特殊な有機官能基を
もたない特定の構造のオルガノポリシロキサンを選択す
ることで、少ない添加量でも十分な難燃効果が得られ、
樹脂組成物の成形性、成形品の外観や機械的強度等の諸
物性の低下を防止することができ、経済的にも有利であ
る。また、本発明の特定の構造をもったオルガノポリシ
ロキサンは、分子中に芳香環を含む合成樹脂又はポリオ
レフィン系樹脂への分散性及び相溶性に優れ、しかも少
ない添加量で十分な難燃効果が得られ、他の物理的特性
も良好な難燃性樹脂組成物が得られるものである。
【0015】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明で使用される(a)成分の分子中に芳香環を含む
合成樹脂は、フェノール、スチレン、フタル酸などの芳
香族化合物を原料として製造される樹脂であり、フェノ
ール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンオキシド
樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、
アクリロニトリル−スチレン樹脂、芳香族系エポキシ樹
脂、芳香族系不飽和ポリエステル樹脂、芳香族ポリエス
テル、芳香族ポリアミドなどのポリカーボネート樹脂以
外のものが使用される。中でも芳香族系エポキシ樹脂、
芳香族系不飽和ポリエステル樹脂が好ましく用いられ
る。
【0016】芳香族系エポキシ樹脂は、1分子中に2個
以上のエポキシ基を有し、各種硬化剤により硬化可能な
合成樹脂であり、従来から知られている種々のエポキシ
樹脂を使用することができる。例えば、ノボラック型エ
ポキシ樹脂、トリフェノールアルカン型エポキシ樹脂、
ジシクロペンタジエン−フェノールノボラック樹脂、フ
ェノールアラルキル型エポキシ樹脂、グリシジルエステ
ル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポ
キシ樹脂等が挙げられる。特に、溶融粘度の低いビフェ
ニル骨格を有するエポキシ樹脂が好ましく、必要により
他のエポキシ樹脂を併用することが好ましい。
【0017】ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等が使用される。
【0018】次に、上記分子中に芳香環を含む合成樹脂
(但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)又はポリ
オレフィン系樹脂に添加されるオルガノポリシロキサン
〔(b)成分,(b’)成分、以下これらを総称して
(B)成分という〕は、下記の通りである。
【0019】(b)成分1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単位)を
50〜90モル%、好ましくは60〜80モル%含有
し、R23・SiO2/2で表されるシロキサン単位(D
単位)を10〜50モル%、好ましくは20〜40モル
%含有し、フェニル基を全有機置換基の中50モル%以
上含有している重量平均分子量が2,000を超えるオ
ルガノポリシロキサン。
【0020】(b’)成分1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単位)を
0〜89.99モル%、好ましくは10〜79.99モ
ル%含有し、R23・SiO2/2で表されるシロキサン
単位(D単位)を10〜50モル%、好ましくは20〜
40モル%含有し、SiO4/2で表されるシロキサン単
位(Q単位)を0.01〜50モル%含有し、フェニル
基を全有機置換基の中50モル%以上含有している重量
平均分子量が2,000を超えるオルガノポリシロキサ
ン。
【0021】ここで、R1,R2,R3は炭素数1〜10
の非置換又は置換1価炭化水素基であり、具体的には、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、シクロヘキシル基、デシル基などのアルキル基、ビ
ニル基、プロペニル基、アクリロキシプロピル基、メタ
クリロキシプロピル基などのアルケニル基、フェニル基
などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基等が
挙げられる。特にフェニル基とメチル基が工業的に好ま
しい。
【0022】なお、上記オルガノポリシロキサンの末端
は、通常R456・SiO1/2(R 4,R5,R6は炭素
数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基で、R1
2,R3と同様の基が例示される)で表されるシロキサ
ン単位(M単位)で封鎖されているか又はシラノール基
で封鎖されている。また、少量であればアルコキシ基を
含んでもよい。これらのオルガノポリシロキサンは、い
ずれも燃焼時には有害なガスを発生させることがない。
【0023】(B)成分のオルガノポリシロキサンは、
少量のシラノール基やアルコキシ基以外の架橋性有機官
能基を持っていないにも拘らず、(A)成分100重量
部に対して10重量部以下の少量添加で難燃性を付与で
きる。この組成物を燃焼させた場合、フェニル基含有率
の高いオルガノポリシロキサンは、これを添加した樹脂
の表面でオルガノポリシロキサンがもつ芳香環相互のカ
ップリングにより不燃性のSi−Cセラミック層を容易
に形成し、難燃効果を発現すると考えられる。この難燃
化機構によれば、シラノール基やアルコキシ基などの架
橋性官能基は必ずしも必要ではなく、オルガノポリシロ
キサン中のアルコキシ基含有量は5重量%以下でよい。
【0024】更に、オルガノポリシロキサンのフェニル
基含有率は、樹脂組成物の難燃性に加え、物理的特性に
も大きく影響する。光学的に透明な樹脂を用いる場合
は、光学的透明度にも大きく影響する。オルガノポリシ
ロキサンのフェニル基含有率が高いほど、分子中に芳香
環を含む合成樹脂やポリオレフィン系樹脂への分散性及
び相溶性が高くなり、難燃性樹脂組成物の物理的特性も
良好になる。光学的に透明な樹脂を用いる場合は、光学
的透明度も良好となる。難燃化効果と樹脂の物理的特性
の維持を両立可能なフェニル基含有率は、全有機置換基
(ケイ素原子に結合するR1,R2,R3の全量)の中5
0モル%以上であることが必要である。50モル%未満
であると、特に樹脂が透明なものの場合、光学的透明度
の低下が顕著となり、物理的特性の低下もあり、難燃化
効果との両立は難しい。樹脂が分子中に芳香環を含む合
成樹脂の場合は、特にフェニル基含有率が80モル%以
上であることが好ましい。また、すべての置換基がフェ
ニル基の場合、立体的に嵩高いフェニル基により立体障
害が発生し、芳香環相互が十分重なり合うことが難しく
なるため、良好な難燃性が得られ難い場合もあり、好ま
しいフェニル基含有率の範囲は80モル%を超えるもの
であり、特に好ましくは80モル%を超え95モル%以
下である。また、オルガノポリシロキサンの全有機置換
基の90重量%以上がフェニル基であることが好まし
い。なお、フェニル基以外の有機置換基はメチル基であ
ることが好ましい。
【0025】本発明で使用されるオルガノポリシロキサ
ンのもう一つの特徴は、R23・SiO2/2で表される
2官能性シロキサン単位(D単位)を必須成分とする点
にある。上述した難燃機構に基づくと、優れた難燃性を
与えるには、シリコーン樹脂自体の難燃性が向上するこ
とが必要であり、このためシリコーン樹脂の芳香環が重
なり合う必要がある。T単位のみからなるシリコーン樹
脂では、強固な構造を保持するため補強性には有効であ
るが、逆に自由度は乏しく、従来技術の説明部分でも述
べた如く、良好な難燃性を得るためには多量の添加が必
要となり、その結果、経済的にも不利であり、成形品の
機械的特性及び光学的透明性にも悪影響を与えてしま
う。シリコーン樹脂にはある程度の空間的自由度が必要
であり、シリコーン樹脂に可撓性を付与するD単位を一
定量含有すると有効であることが判明したものである。
【0026】即ち、シリコーン樹脂の構造は、一般的に
3官能性シロキサン単位(T単位)と、2官能性シロキ
サン単位(D単位)と、4官能性シロキサン単位(Q単
位)との組合せで構成されるが、本発明で良好な組合せ
はT/D系、T/D/Q系、D/Q系等のD単位を含有
する系であり、これにより良好な難燃性が与えられる。
D単位は、いずれの組合せの場合でも10〜50モル%
含有される必要がある。D単位が10モル%未満である
と、シリコーン樹脂に付与される可撓性が乏しく、その
結果十分な難燃性が得られない。また、50モル%を超
えると、樹脂との分散性・加工性が低下し、成形品の外
観及び光学的透明度や強度が悪くなる。更に好ましく
は、D単位の含有率は20〜40モル%の範囲である。
従って、上記良好なD単位含有率に応じて、T/D系の
場合、T単位の含有率は50〜90モル%の範囲であ
り、T/D/Q系あるいはD/Q系の場合、T単位の含
有率は0〜89.99モル%、好ましくは10〜79.
99モル%であり、Q単位の含有率は0.01〜50モ
ル%である。空間の自由度さえ確保されていれば、難燃
性の再現のためには酸化度の高いQ単位をより多量に含
有している方がより有利であるが、シリコーン樹脂中に
Q単位を50モル%を超えて含有すると、無機微粒子的
性質が強くなりすぎるため、樹脂中への分散性が不良と
なるので、配合量はこれ以下に抑える必要がある。以上
のシロキサン単位含有率範囲から、難燃性、加工性、成
形品の性能などのバランスを考慮して、オルガノポリシ
ロキサンの全重量のうち50〜80重量%をT単位が占
めるような領域を選択することが更に望ましい。
【0027】ここで、好ましい構成シロキサン単位を例
示すると、3官能シロキサン単位(T単位)は、 C65SiO3/2,CH3SiO3/2 であり、2官能シロキサン単位は、 (C652SiO2/2,(CH3)C65SiO2/2
(CH32SiO2/2 である。
【0028】この場合、可撓性を付与するD単位として
ジメチルシロキサン単位((CH32SiO2/2)は、
シリコーン樹脂に可撓性を付与する効果は最も大きいも
のの、反面、樹脂、特に分子中に芳香環を含む樹脂との
相溶性を低下させ、その結果、成形品を不透明化させ、
物理的特性を低下させる傾向にある。また、フェニル基
を含有していないため難燃性の向上は難しく、多量に含
有させることは望ましくない。従って、ジメチルシロキ
サン単位は、D単位中50モル%以下に抑えることが好
ましい。また、ジフェニルシロキサン単位((C65
2SiO2/2)は、高フェニル基含有率維持の点で優れ、
難燃性の向上に最も効果的である。なお、上記オルガノ
ポリシロキサンは、末端をR456・SiO1/2単位
(M単位)で封鎖することができる。
【0029】(B)成分のオルガノポリシロキサンの重
量平均分子量は2,000を超える必要があり、好まし
くは2,000を超え100,000以下、更に好まし
くは2,000を超え50,000以下の範囲である。
重量平均分子量が2,000以下では、分子中に芳香環
を含む合成樹脂やポリオレフィン系樹脂への混合分散時
の安定性が低くなる。また、重量平均分子量が大きすぎ
ると、軟化温度が高すぎて分子中に芳香環を含む合成樹
脂やポリオレフィン系樹脂への均一な混合分散が難しく
なることがある。更に好ましくは5,000〜30,0
00の範囲である。
【0030】また、(B)成分のオルガノポリシロキサ
ンは、トルエン等の有機溶剤に可溶で、50℃以上の軟
化点を有する常温で固体樹脂であることが好ましい。
【0031】このようなオルガノポリシロキサンは公知
の方法で製造できる。例えば、加水分解縮合反応により
上記のシロキサン単位を形成し得るオルガノクロロシラ
ン及び/又はオルガノアルコキシシラン、あるいはその
部分加水分解縮合物を、すべての加水分解性基(クロル
基、アルコキシ基等)を加水分解するのに過剰の水と原
料シラン化合物及び生成するオルガノポリシロキサンを
溶解可能な有機溶剤の混合溶液中へ混合し、加水分解縮
合反応させることで得られる。所望の重量平均分子量の
オルガノポリシロキサンを得るには、反応温度及び時
間、水、有機溶剤の配合量を調節することで可能であ
る。使用する際、不要な有機溶剤を除去し、粉体化して
使用してもよい。
【0032】本発明の難燃性樹脂組成物へ配合するオル
ガノポリシロキサンの量は、分子中に芳香環を含む合成
樹脂又はポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1
〜10重量部、好ましくは2〜8重量部である。1重量
部未満では難燃性を十分に付与することができず、10
重量部を超えると成形品の外観及び光学的透明性や強度
に悪影響を与える。これらのオルガノポリシロキサン
は、いずれも燃焼時には有害なガスを発生させることが
ない。
【0033】また、本発明の難燃性樹脂組成物には、難
燃助剤、補強剤、酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、
帯電防止剤、顔料、分散剤、滑剤、増粘剤等の通常配合
されるものを配合することができる。
【0034】これらの各成分はそれぞれ計量混合され、
従来のゴムやプラスチックのための装置と方法を利用し
て、本発明の組成物を得ることができる。即ち、リボン
ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合撹拌機を用い
て各成分を十分混合分散させた後、バンバリロール、押
出機等の溶融混練機で混練し、目的の組成物を得ること
ができる。
【0035】成形方法としては、例えば射出成形法、押
出成形法、圧縮成形法、真空成形法が挙げられる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、分子中に芳香環を含む
合成樹脂又はポリオレフィン系樹脂に特定構造のオルガ
ノポリシロキサンを含有させたことにより、燃焼時に有
害ガスを発生せずに樹脂の難燃化が達成され、しかも成
形物の物理的特性も良好である。また、樹脂が光学的に
透明な場合は、光学的透明性も良好である。
【0037】
【実施例】以下、調製例及び実施例、比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。
【0038】〔調製例1〕撹拌装置、冷却装置、温度計
を取りつけた1Lフラスコに、水450g(25モル)
とトルエン143gを仕込み、オイルバスで内温80℃
にまで加熱した。滴下ロートにフェニルトリクロロシラ
ン148g(0.7モル)、ジフェニルジクロロシラン
23g(0.09モル)、メチルフェニルジクロロシラ
ン21g(0.11モル)及びテトラクロロシラン17
g(0.1モル)を仕込み、フラスコ内へ撹拌しながら
1時間で滴下し、滴下終了後、更に内温80℃で撹拌を
1時間続けて熟成した。室温まで冷却しながら静置して
分離してきた水相を除去し、引き続き10%硫酸ナトリ
ウム水溶液を混合して10分間撹拌後、30分間静置
し、分離してきた水相を除去する水洗浄操作をトルエン
相が中性になるまで繰り返して反応を停止した。エステ
ルアダプターを取り付け、オルガノポリシロキサンを含
むトルエン相を加熱還流してトルエン相から水を除去
し、内温が110℃に達してから更に1時間続けた後、
室温まで冷却した。得られたオルガノポリシロキサン溶
液を濾過して不溶物を除去し、引き続き減圧蒸留により
トルエンを除去して、固体のオルガノポリシロキサン1
16gを得た。
【0039】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位70モル%(70重量%)とD単位20モル%とQ単
位10モル%とを含み、Si原子上の有機置換基は90
モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキ
サン100gあたりシラノール基を0.19モル含有
し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は16,70
0であった。また、この樹脂の軟化点は112℃であっ
た。
【0040】〔調製例2〕撹拌装置、冷却装置、温度計
を取りつけた1Lフラスコに、メタノール23g、トル
エン120g、フェニルトリメトキシシラン158g
(0.8モル)、ジフェニルジメトキシシラン24g
(0.1モル)及びメチルフェニルジメトキシシラン1
8g(0.1モル)を仕込み、撹拌しながら0.1Nの
塩酸水432g(24モル)を室温で1時間を要して滴
下し、滴下終了後、内温を80℃まで昇温し、副生して
きたメタノールを溜去した。更に80℃で撹拌を1時間
続けて熟成した。室温まで冷却しながら静置して分離し
てきた水相を除去し、引き続き10%硫酸ナトリウム水
溶液を混合して10分間撹拌後、30分間静置し、分離
してきた水相を除去する水洗浄操作をトルエン相が中性
になるまで繰り返して反応を停止した。エステルアダプ
ターを取り付け、オルガノポリシロキサンを含むトルエ
ン相を加熱還流してトルエン相から水を除去し、内温が
110℃に達してから更に1時間続けた後、室温まで冷
却した。得られたオルガノポリシロキサン溶液を濾過し
て不溶物を除去し、引き続き減圧蒸留によりトルエンを
除去して、固体のオルガノポリシロキサン123gを得
た。
【0041】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位80モル%(76重量%)とD単位20モル%を含
み、Si原子上の有機置換基は92モル%がフェニル基
であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたり
シラノール基を0.12モルとメトキシ基を0.03モ
ル含有し、外観は無色透明固体で重量平均分子量は5,
700であり、軟化点は93℃であった。
【0042】〔調製例3〕調製例1において、1Lフラ
スコに水432g(24モル)とトルエン130gを仕
込み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン169g
(0.8モル)とメチルフェニルジクロロシラン38g
(0.2モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固体
のオルガノポリシロキサン117gを得た。
【0043】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位80モル%(79重量%)とD単位20モル%を含
み、Si原子上の有機置換基は83モル%がフェニル基
であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたり
シラノール基を0.16モル含有し、外観は無色透明固
体で重量平均分子量は11,600であり、軟化点は1
33℃であった。
【0044】〔調製例4〕調製例1において、1Lフラ
スコに水234g(13モル)とトルエン37gを仕込
み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン148g
(0.7モル)とジフェニルジクロロシラン76g
(0.3モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固体
のオルガノポリシロキサン135gを得た。
【0045】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位70モル%(60重量%)とD単位30モル%を含
み、Si原子上の有機置換基は100モル%がフェニル
基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあた
りシラノール基を0.12モル含有し、外観は無色透明
固体で重量平均分子量は12,500であり、軟化点は
106℃であった。
【0046】〔調製例5〕調製例1において、1Lフラ
スコに水234g(13モル)とトルエン47gを仕込
み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン127g
(0.6モル)、ジフェニルジクロロシラン71g
(0.28モル)及びジメチルジクロロシラン15g
(0.12モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固
体のオルガノポリシロキサン128gを得た。
【0047】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位60モル%(54重量%)とD単位40モル%を含
み、Si原子上の有機置換基は83モル%がフェニル基
であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたり
シラノール基を0.12モル含有し、外観は無色透明固
体で重量平均分子量は18,500であり、軟化点は1
00℃であった。
【0048】〔調製例6〕調製例1において、1Lフラ
スコに水234g(13モル)とトルエン36gを仕込
み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン169g
(0.8モル)とジフェニルジクロロシラン50.6g
(0.2モル)を仕込み、クロロシラン滴下終了後の内
温80℃での撹拌熟成を3時間続けたこと以外は同様に
調製して、固体のオルガノポリシロキサン129gを得
た。
【0049】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位80モル%(72重量%)とD単位20モル%を含
み、Si原子上の有機置換基は100モル%がフェニル
基であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあた
りシラノール基を0.12モル含有し、外観は無色透明
固体で重量平均分子量は34,000であり、軟化点は
168℃であった。
【0050】〔調製例7〕調製例1において、1Lフラ
スコに水234g(13モル)とトルエン35gを仕込
み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン148g
(0.7モル)とジフェニルジクロロシラン56g
(0.22モル)及びトリメチルクロロシラン9g
(0.08モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固
体のオルガノポリシロキサン125gを得た。
【0051】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位70モル%(64重量%)とD単位22モル%及びM
単位8モル%を含み、Si原子上の有機置換基は83モ
ル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロキサ
ン100gあたりシラノール基を0.08モル含有し、
外観は無色透明固体で重量平均分子量は9,800であ
り、軟化点は95℃であった。
【0052】〔調製例8〕調製例1において、1Lフラ
スコに水216g(12モル)とトルエン17gを仕込
み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン101g
(0.48モル)、ジフェニルジクロロシラン81g
(0.37モル)及びジメチルジクロロシラン26g
(0.15モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、オ
ルガノポリシロキサン126gを得た。
【0053】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位48モル%(44重量%)とD単位52モル%を含
み、Si原子上の有機置換基は80モル%がフェニル基
であり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたり
シラノール基を0.13モル含有し、外観は無色透明高
粘度液体で重量平均分子量は4,400であった。
【0054】〔調製例9〕調製例1において、1Lフラ
スコに水450g(25モル)とトルエン198gを仕
込み、滴下ロートにフェニルトリクロロシラン201g
(0.95モル)とジフェニルジクロロシラン13g
(0.05モル)を仕込んだ以外は同様に調製して、固
体のオルガノポリシロキサン119gを得た。
【0055】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位95モル%(93重量%)とD単位5モル%を含み、
Si原子上の有機置換基は100モル%がフェニル基で
あり、末端はオルガノポリシロキサン100gあたりシ
ラノール基を0.16モル含有し、外観は無色透明固体
で重量平均分子量は12,500であり、軟化点は18
4℃であった。
【0056】〔調製例10〕撹拌装置、冷却装置、温度
計を取りつけた1Lフラスコに、メタノール23g、ト
ルエン120g、フェニルトリメトキシシラン40g
(0.2モル)、ジフェニルジメトキシシラン49g
(0.2モル)及びテトラメトキシシラン91g(0.
6モル)を仕込み、撹拌しながら0.5Nの塩酸水29
g(1.6モル)を室温で10分間を要して滴下し、滴
下終了後、内温を副生してきたメタノールを溜去しなが
ら80℃まで昇温した。更に80℃で撹拌を1時間続け
て熟成した。室温まで冷却した後、炭酸カルシウム15
gを混合して6時間撹拌後、濾過して中和塩及び未反応
物を除去し、引き続き減圧蒸留によりトルエンを除去し
てオルガノポリシロキサン90gを得た。
【0057】得られたオルガノポリシロキサンは、T単
位20モル%(24重量%)とD単位20モル%とQ単
位60モル%とを含み、Si原子上の有機置換基は10
0モル%がフェニル基であり、末端はオルガノポリシロ
キサン100gあたりシラノール基を0.03モルとメ
トキシ基を0.23モル含有し、外観は無色透明高粘度
液体で重量平均分子量は1,500であった。
【0058】〔実施例1〜7,比較例1〜4〕表1の配
合に従って、各調製例で得られたオルガノポリシロキサ
ンを芳香族エポキシ樹脂に対し5重量%で配合し、自動
乳鉢で予備混合した後、単軸の押出機で溶融混練(混練
温度:110℃)を行った。芳香族エポキシ樹脂は油化
シェル製YX4000HK(エポキシ当量190)にフ
ェノール樹脂硬化剤として三井東圧化学製XL−225
−3L(フェノール当量168)を同量で使用した。ま
た、硬化触媒としてトリフェニルホスフィンを0.1重
量%使用した。これをプレス成形機で150℃で5時間
加熱加圧して硬化させた。
【0059】酸素指数は、JIS K7201酸素指数
法による高分子材料の燃焼試験方法に準拠して行った。
【0060】難燃性の評価は、アンダーライターズ・ラ
ボラトリーズ・INCの定めている規格(UL94:機
器部品用プラスチック材料の難燃性試験の規格)に準拠
して行った。全燃焼時間は、試験片厚み3.2mmの試
験片を用い、着火後の残炎時間(5試料の合計)を測定
して求めた。結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】なお、比較例4は、ドリッピングが発生
(5試料中2本)したが、ドリッピングが発生しても試
料に残炎したため、その時間を計測した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83:04) (72)発明者 芹澤 慎 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 板垣 明成 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 山谷 正明 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 Fターム(参考) 4J002 BB031 BB121 BC031 BC061 BN151 CC031 CD021 CD031 CD051 CD061 CD071 CF041 CF211 CH071 CL061 CP032 FD132 GL00 GN00 GQ00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)分子中に芳香環を含む合成樹脂
    (但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)又はポリ
    オレフィン系樹脂 100重量部 (b)R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単
    位)を50〜90モル%含有し、R23・SiO2/2
    表されるシロキサン単位(D単位)を10〜50モル%
    含有し、フェニル基を全有機置換基の中50モル%以上
    含有している重量平均分子量が2,000を超えるオル
    ガノポリシロキサン 1〜10重量部 (但し、式中のR1,R2,R3は炭素数1〜10の非置
    換又は置換1価炭化水素基を表す)を含有してなること
    を特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)成分が分子中に芳香環を含む合成
    樹脂(但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)であ
    り、(b)成分のオルガノポリシロキサンがフェニル基
    を全有機置換基の中80モル%以上含有してなることを
    特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 (b)成分であるオルガノポリシロキサ
    ンが、R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T単
    位)を60〜80モル%含有し、R23・SiO2/2
    表されるシロキサン単位(D単位)を20〜40モル%
    含有している(但し、R1,R2,R3は上記と同様の意
    味を示す)ことを特徴とする請求項1又は2記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】 (b)成分であるオルガノポリシロキサ
    ンに含有されるD単位中、ジメチルシロキサン単位(C
    32SiO2/2の含有率が50モル%以下であること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】 (a)分子中に芳香環を含む合成樹脂
    (但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)又はポリ
    オレフィン系樹脂 100重量部 (b’)R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T
    単位)を0〜89.99モル%含有し、R23・SiO
    2/2で表されるシロキサン単位(D単位)を10〜50
    モル%含有し、SiO4/2で表されるシロキサン単位
    (Q単位)を0.01〜50モル%含有し、フェニル基
    を全有機置換基の中50モル%以上含有している重量平
    均分子量が2,000を超えるオルガノポリシロキサン
    1〜10重量部 (但し、式中のR1,R2,R3は炭素数1〜10の非置
    換又は置換1価炭化水素基を表す)を含有してなること
    を特徴とする難燃性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (a)成分が分子中に芳香環を含む合成
    樹脂(但し、芳香族ポリカーボネート樹脂は除く)であ
    り、(b)成分のオルガノポリシロキサンがフェニル基
    を全有機置換基の中80モル%以上含有してなることを
    特徴とする請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 (b’)成分であるオルガノポリシロキ
    サンが、R1・SiO3/2で表されるシロキサン単位(T
    単位)を10〜79.99モル%含有し、R23・Si
    2/2で表されるシロキサン単位(D単位)を20〜4
    0モル%含有し、SiO4/2で表されるシロキサン単位
    (Q単位)を0.01〜50モル%含有している(但
    し、R1,R2,R3は上記と同様の意味を示す)ことを
    特徴とする請求項5又は6記載の組成物。
  8. 【請求項8】 (b’)成分であるオルガノポリシロキ
    サンに含有されるD単位中、ジメチルシロキサン単位
    (CH32SiO2/2の含有率が50モル%以下である
    ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項記載の
    組成物。
  9. 【請求項9】 オルガノポリシロキサンが、分子中に更
    にR456・SiO1/2で表されるシロキサン単位(M
    単位)(但し、式中のR4,R5,R6は炭素数1〜10
    の非置換又は置換1価炭化水素基を表す)を含有してな
    ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載
    の組成物。
  10. 【請求項10】 オルガノポリシロキサンがフェニル基
    以外のケイ素原子に結合する有機置換基としてメチル基
    のみを含有する請求項1乃至9のいずれか1項記載の組
    成物。
  11. 【請求項11】 オルガノポリシロキサンの重量平均分
    子量が2,000を超え100,000以下であること
    を特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項記載の組
    成物。
  12. 【請求項12】 オルガノポリシロキサンが有機溶剤に
    可溶で、かつ50℃以上の軟化点を有する常温固体樹脂
    であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1
    項記載の組成物。
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