JP2000327404A - 溶融金属容器の敷湯当たり部用アルミナ・マグネシア質不定形耐火物 - Google Patents

溶融金属容器の敷湯当たり部用アルミナ・マグネシア質不定形耐火物

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JP2000327404A
JP2000327404A JP11146446A JP14644699A JP2000327404A JP 2000327404 A JP2000327404 A JP 2000327404A JP 11146446 A JP11146446 A JP 11146446A JP 14644699 A JP14644699 A JP 14644699A JP 2000327404 A JP2000327404 A JP 2000327404A
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alumina
magnesia
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molten metal
monolithic refractory
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JP11146446A
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Momoki Kamo
百紀 加茂
Masakazu Yoshida
雅一 吉田
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取鍋の敷湯当たり部に施工する不定形耐火物
の耐食性、耐摩耗性を向上する。 【解決手段】 取鍋の敷湯当たり部に施工する不定形耐
火物として、Al2O3 を主成分とする球形状を有するアル
ミナ質原料を1 〜90重量%と、MgO を主成分とする平均
粒子径が0.02mm以下のマグネシア質原料を1 〜15重量%
と、Al2O3 およびCaO を主成分とするアルミナセメント
を1 〜15重量%と、残部がAl2O3 を主成分とするアルミ
ナ質原料で構成した不定形耐火物を使用する。従来の不
定形耐火物よりも、添加水分を減少することができ、マ
トリックスを緻密に形成でき、耐食性、耐摩耗性が改善
され、耐用回数の増大が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取鍋等の溶融金属
容器の内張りに使用する不定形耐火物に係り、特に溶融
金属容器の敷湯当たり部に好適に使用できる溶融金属容
器の敷湯当たり部用アルミナ・マグネシア質不定形耐火
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶鋼取鍋等の溶融金属容器の内張
りに供する不定形耐火物(キャスタブル耐火物等)とし
ては、ジルコン質原料を使用する不定形耐火物が使用さ
れてきた。ジルコン質不定形耐火物は、比較的コストが
安く、また性能的にも熱スポーリング、構造スポーリン
グ等の発生も少ないという利点を具備している。しかし
ながら、近年、高級鋼の需要が増大するに従って、溶鋼
取鍋等での処理条件も過酷化しており、ジルコン質不定
形耐火物では耐食性が不十分であることが指摘されてい
る。
【0003】このジルコン質不定形耐火物に代わって、
アルミナ質原料およびスピネル質原料を配合したアルミ
ナ・スピネル質不定形耐火物が提案された。このアルミ
ナ・スピネル質不定形耐火物は、配合されたスピネル
(MgAl2O4 )が稼働面から浸透しようとする鉄酸化物を
とらえて高融点物質を形成し組織を緻密化すると共に、
SiO2等の低融点物質の含有量が少ないため、優れた耐食
性、耐スラグ浸透性を備えるものである。しかしながら
高温に長時間保持の条件下では、なお耐食性、耐スラグ
浸透性が不十分であることが指摘されている。
【0004】このアルミナ・スピネル質不定形耐火物の
耐食性、耐スラグ浸透性向上を目的として、アルミナ質
原料とマグネシア質原料とを配合したアルミナ・マグネ
シア質不定形耐火物が提案されている。アルミナとマグ
ネシアとを使用した不定形耐火物は、特開昭47-26409号
公報、特開昭59-128272 号公報および特公平7-106946号
公報等に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ア
ルミナ・マグネシア質不定形耐火物においても、その耐
食性、耐摩耗性は必ずしも十分ではなく、特に溶鋼流の
衝撃を受ける部位等に使用した場合には、摩耗が激しく
発生して施工体が損傷し易いのが実状である。この摩耗
は、溶鋼流の衝撃やスラグの浸透に伴って、不定形耐火
物のマトリックス組織の結合の弱い部分がばらばらにさ
れることによる。
【0006】本発明は、前記問題点を解決するものであ
り、溶鋼流の衝撃やスラグの浸透に伴う溶損、摩耗を抑
制して、施工体の耐用性を向上することが可能な溶融金
属容器の敷湯当たり部用アルミナ・マグネシア質不定形
耐火物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明者が検討を重ねたところ、アルミナ・マグネシ
ア質不定形耐火物を構成する原料のうち、アルミナ質原
料の一部または全部を球形状を有する原料とマグネシア
原料を平均粒径0.02mm以下の粒度に配合することによ
り、耐食性、耐摩耗性が改善されることを知見した。本
発明者は、これらの知見に基づいてさらに実験、検討を
行い、本発明を完成した。
【0008】前記目的を達成するための請求項1記載の
本発明は、Al2O3 を主成分とする球形状を有するアルミ
ナ質原料を1〜90重量%と、MgO を主成分とする平均粒
子径が0.02mm以下のマグネシア質原料を1〜15重量%
と、Al2O3 およびCaO を主成分とするアルミナセメント
を1〜15重量%と、残部がAl2O3 を主成分とするアルミ
ナ質原料で構成されることを特徴とする溶融金属容器の
敷湯当たり部用アルミナ・マグネシア質不定形耐火物で
ある。
【0009】請求項2記載の本発明は、請求項1のマグ
ネシア質原料のMgO 成分が95重量%以上であることを特
徴とする溶融金属容器の敷湯当たり部用アルミナ・マグ
ネシア質不定形耐火物である。
【0010】
【発明の実施の形態】周知のように、不定形耐火物は水
で混練して型枠に流し込み成形体を得ることを特徴とし
ている。混練の際に添加した水は、乾燥によって施工体
から蒸発し、施工体には気孔が残る。この気孔は、マト
リックスの結合を弱くする原因となり、またスラグ浸透
を助長することになる。このため添加水分を少なくし、
気孔の生成を抑制することを考えた。
【0011】本発明の特徴とする球形状のアルミナ質原
料の使用は表面積が小さいことと相まって、球形である
ため混練物の流動性が良くなり、従来のアルミナ質原料
を使用していた場合よりも添加水分を減少させることが
できる。添加水分の減少は、気孔の減少につながり、耐
食性、耐摩耗性が向上する。次に本発明の特徴とする平
均粒子径0.02mm以下のマグネシア質原料は、粒子が小さ
いためにアルミナとの反応性に優れ、使用中の加熱によ
って容易にスピネル生成反応が起こり、マトリックスに
均一にスピネルの組織を形成する。平均粒子径0.02mmを
超えるマグネシア質原料を使用した場合でもスピネルは
生成するが、スピネル生成膨張が大きく、組織を粗く
し、耐食性、耐摩耗性が十分でない。使用するマグネシ
ア質原料の純度としてはMgO 成分が95%以上あることが
好ましい。MgO が95%未満では、耐食性が低下するし、
不純物の影響により焼結収縮を促進し、亀裂の原因とな
る。その使用量については、1〜15重量%とする。1重
量%未満では耐食性が低下し、15重量%を超えるとスラ
グ浸透が大きくなり、構造スポーリングを発生して損傷
するので好ましくない。
【0012】アルミナセメントの使用は、従来から一般
的であるが、本発明ではその使用量を1〜15重量%に限
定する。1重量%未満では結合強度が得られず、施工体
として成立しないからであり、また15重量%を超えると
CaO 成分含有量が多くなり過ぎ、耐食性が低下するので
好ましない。残部に使用するアルミナ質原料としては、
特に限定されず、コスト、充填性、作業性等を考慮して
適宜に選択できる。例えば、電融アルミナ、焼結アルミ
ナ、天然コランダムおよびボーキサイトのような天然ア
ルミナ等が使用できる。なお、微細部に使用するアルミ
ナ質原料として、流動性の向上やスピネル生成反応の促
進を目的として仮焼アルミナを添加することもできる。
また、最大粒子径60mm程度の粗大粒を添加することもで
き、さらに従来公知の分散剤の使用も可能である。
【0013】本発明のアルミナ・マグネシア質不定形耐
火物は、水等の液体と共に混練して所定の型枠に流し込
み、硬化後に脱枠することによって成形体を得ることが
できる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例を比較例と共に示し
て、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。表
1に示すような割合となるように、球形状アルミナ、電
融アルミナ、海水マグネシア、アルミナセメント等を配
合した。配合物は、水で混練して型枠に流し込み試料を
作成した。
【0015】
【表1】
【0016】なお、表1において、実施例1〜4は、球
形状アルミナを本発明の範囲内で変化させたもの、実施
例5は微細部のアルミナ質原料の代わりに仮焼アルミナ
を使用したもの、実施例6は粗大粒を添加したもの、実
施例7、8はマグネシアを本発明の範囲内で変化させた
もの、実施例9、10はアルミナセメントを本発明の範囲
内で変化させたものである。
【0017】一方、比較例1は球形状アルミナを使用し
ないもの、比較例2、3は平均粒子径0.02mmのマグネシ
ア質原料を本発明の範囲を超えて変化させたもの、比較
例4は本発明のマグネシア粒径を超えるもの、比較例
5、6はアルミナセメントを本発明の範囲を超えて変化
させたものである。そして、前記の実施例1から10およ
び比較例の1から6の配合物につき、高周波炉への内張
りによる侵食試験後の溶損厚み、浸透厚みを調べた。ま
た、高周波内張りによる侵食試験は、50kgの高周波誘導
炉に試料を振り分け、C/S =2.8 のスラグを投入して17
00℃×4 h 保持した後、回収した試料を切断して求めた
ものである。これらの結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】表2に示すように、比較例1〜6の試料に
おいては添加水分が多く、耐食性が劣ることが分かる。
これに対して本発明の実施例1〜10の試料においては、
比較例に比して添加水分が減少し、耐食性が向上してい
ることが明らかである。また、比較例1および実施例2
について、溶鋼取鍋の敷湯当たり部で使用した。使用後
に残厚を測定して損耗速度を算出し、実機損耗速度(mm
/ch )として図1に比較して示すと共に、耐用回数(c
h)を図2に示す。図1に示すように比較例1に比して
実施例2では、実機損耗速度が低下でき、図2に示すよ
うに耐用回数も大幅に低減できることが分かる。
【0020】なお、本発明の不定形耐火物は、前記実施
例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内に
おいて種々の応用、変化を加えることが可能である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の溶融金属
容器の敷湯当たり部用アルミナ・マグネシア質不定形耐
火物は、球形状のアルミナ質原料を使用し、平均粒径0.
02mm以下のマグネシア質原料を使用しているので、従来
のアルミナ・マグネシア質不定形耐火物を用いた場合よ
りも、添加水分を減少することができるのでマトリック
スを緻密に形成でき、耐食性、耐摩耗性を向上させるこ
とが可能になる。したがって、施工体の耐用回数が増大
し、耐火物原単位、原単価の低減に寄与するところが多
大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1と実施例2の実機損耗速度を比較して
示すグラフである。
【図2】比較例1と実施例2の耐用回数を比較して示す
グラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al2O3 を主成分とする球形状を有するア
    ルミナ質原料を1〜90重量%と、MgO を主成分とする平
    均粒子径が0.02mm以下のマグネシア質原料を1〜15重量
    %と、Al2O3 およびCaO を主成分とするアルミナセメン
    トを1〜15重量%と、残部がAl2O3 を主成分とするアル
    ミナ質原料で構成されることを特徴とする溶融金属容器
    の敷湯当たり部用アルミナ・マグネシア質不定形耐火
    物。
  2. 【請求項2】 請求項1のマグネシア質原料のMgO 成分
    が95重量%以上であることを特徴とする溶融金属容器の
    敷湯当たり部用アルミナ・マグネシア質不定形耐火物。
JP11146446A 1999-05-26 1999-05-26 溶融金属容器の敷湯当たり部用アルミナ・マグネシア質不定形耐火物 Pending JP2000327404A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100752118B1 (ko) * 2001-03-27 2007-08-24 주식회사 포스코 레이들의 필러 보호장치
JP2016052962A (ja) * 2014-09-03 2016-04-14 新日鐵住金株式会社 溶鋼鍋湯当り部へのキャスタブルの施工方法及び溶鋼鍋敷き部のライニング構造

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KR100752118B1 (ko) * 2001-03-27 2007-08-24 주식회사 포스코 레이들의 필러 보호장치
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