JP2000324467A - 棟内共同受信システム及び分岐装置 - Google Patents

棟内共同受信システム及び分岐装置

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JP2000324467A
JP2000324467A JP13290999A JP13290999A JP2000324467A JP 2000324467 A JP2000324467 A JP 2000324467A JP 13290999 A JP13290999 A JP 13290999A JP 13290999 A JP13290999 A JP 13290999A JP 2000324467 A JP2000324467 A JP 2000324467A
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JP13290999A
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Akiko Yamasato
亜紀子 山里
Masahiro Otsu
正裕 大津
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Maspro Denkoh Corp
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Maspro Denkoh Corp
Japan Broadcasting Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地上局からの放送信号を複数の受信端末に伝
送する棟内共同受信システムを、人工衛星からの放送信
号を伝送可能なものに変更するに当たって、その改修工
事を簡単且つ低コストで行うことができるようにする。 【解決手段】 共同受信システムの伝送線に直列に設け
られて各受信端末に受信信号を分岐出力する直列ユニッ
ト内に、分岐回路30から分岐端子TBRに至る分岐経路
上を流れる受信信号を増幅するAMP50を設ける。ま
た、このAMP50には、BSチューナ等から分岐端子
TBRに入力された直流電力をPSF80にて分離し、A
VR90にてAMP50駆動用の直流定電圧を生成する
ことにより、電源供給を行う。そして、地上局用の既存
のシステムを、衛星放送受信可能なシステムに変更する
際には、BSアンテナからの受信信号をシステムの伝送
線に送出したとき、その受信信号のレベルが適正レベル
よりも低くなる受信端末側の直列ユニットを、上記直列
ユニットに交換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビ,ラジオ等
の放送信号を受信し、その受信信号を、建造物内の伝送
線を介して、建造物内各部の受信端末まで伝送する棟内
共同受信システム、及び、その受信システムにおいて、
伝送線から受信信号の一部を分岐させて特定の受信端末
に出力するための分岐装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アパート,マンション等の共
同住宅では、テレビやFMラジオ等の放送信号を共同受
信用の受信装置にて受信し、必要に応じてその受信信号
を複数の経路に分配した後、建造物内に配線した伝送線
(同軸ケーブル)に送出することで、建造物内の複数の
受信端末に受信信号を伝送する、棟内共同受信システム
が採用されている。
【0003】そして、こうした棟内共同受信システムで
は、伝送線に流れる受信信号を複数の受信端末に伝送す
るために、通常、伝送線に対して、方向性結合器からな
る複数の分岐装置を直列に設け、各分岐装置を用いて、
伝送線に流れる受信信号の一部を特定の受信端末側に分
岐させるようにしている。
【0004】一方、従来の棟内共同受信システムにおい
て、放送信号を受信する受信装置としては、地上局から
無線で送信されてくるテレビやラジオの放送電波を受信
アンテナにて受信し、その受信信号を増幅器(所謂ブー
スタ)にて増幅した後、建造物内の伝送線に送出するよ
うに構成されたものや、外部のCATVシステムにて有
線で伝送されている放送信号を、保安器等が設けられた
引込線を介して取り込み、これを受信信号として増幅器
にて増幅した後、建造物内の伝送線に送出するように構
成されたものが知られている。
【0005】また、こうした受信装置は、いずれも地上
局からの放送信号を受信する地上局用の受信装置である
が、最近では、放送衛星(BS)或いは通信衛星(C
S)等の人工衛星を利用した衛星放送が実用化されたこ
とから、こうした人工衛星からの放送電波を受信し、所
定の伝送周波数(中間周波数)に変換して出力する、パ
ラボラアンテナ等からなる衛星用受信装置を設け、この
衛星用受信装置からの受信信号と地上局用受信装置から
の受信信号とを混合して、建造物内の伝送線に送出する
ようにした共同受信システムも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
地上局・衛星両用の共同受信システムを構築する場合、
対象となる建造物が新規に建造されるものであれば、そ
の建造中に、上記各受信信号を伝送可能な特性の伝送線
や伝送用機器を設置すればよいのであるが、地上局用受
信装置からの受信信号を伝送する既存の共同受信システ
ムでは、伝送線や伝送用機器の特性が地上局の受信信号
に対応したものとなっているため、地上局・衛星両用の
システムに変更するための改修工事が必要となる。そし
て、この改修工事は、極めて面倒であり、膨大な費用が
かかるという問題があった。
【0007】つまり、例えば、日本国内において、地上
局用受信装置からの受信信号は、周波数が最も高くなっ
ても、テレビ放送のUHF・チャンネル62の放送周波
数(最大770MHz)であり、地上局用の既存の共同
受信システムでは、この周波数以下の受信信号を少ない
損失で伝送できるように設計された伝送線や伝送用機器
が使用されている。
【0008】これに対して、衛星用受信装置からの受信
信号(衛星受信信号)は、1〜2GHz程度(BS放送
の場合:最大1335MHz、CS放送の場合:最大1
895MHz又は2150MHz(衛星により異な
る))となるため、既存の共同受信システムでは、個々
の機器や伝送線の電気的特性のばらつきにより、衛星受
信信号の伝送損失が大きくなる部分が生じてしまう。
【0009】このため、既存の共同受信システムを、地
上局からの放送信号だけでなく、人工衛星からの放送信
号についても、全受信端末に適正なレベルで確実に伝送
できるように改修するには、単に、衛星用受信装置や、
各受信装置からの受信信号を混合して伝送線に送出する
混合器等を新規に設けるだけでなく、建造物内に配線さ
れた伝送線や分岐装置等の伝送用機器を衛星受信信号に
対応した特性のものに取り替えなければならず、その改
修工事が極めて面倒になり、膨大な費用がかかるのであ
る。
【0010】一方、こうした改修工事を簡単に行うため
に、共同受信システムの全受信端末で衛星受信信号が所
定レベル以上となるように、衛星用受信装置からの出力
(衛星受信信号)を増幅する増幅器を設け、この増幅器
の増幅率にて、伝送経路上での衛星受信信号の損失を補
うようにすることも考えられる。
【0011】しかし、このような対策では、共同受信用
(換言すれば高出力)で歪の少ない高価な増幅器を新規
に設ける必要があるので、改修工事の費用を低減するこ
とは難しい。また、上記対策では、伝送線及び分岐装置
を介して受信信号を受ける受信端末の内、共同受信シス
テムのヘッドエンド側(つまり受信装置側)に配置され
る受信端末に伝送される衛星受信信号の信号レベルが高
くなり過ぎることがあり、その場合には、受信端末側
に、地上局からの受信信号を通過させ、衛星受信信号の
みを減衰させる分波回路内蔵型の減衰器(アッテネー
タ)を設けなければならなくなる。
【0012】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、地上局からの放送信号を複数の受信端末に伝
送する棟内共同受信システムを、人工衛星からの放送信
号を伝送可能なものに変更するに当たって、その改修工
事を簡単且つ低コストで行うことができるようにするこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】かかる目
的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、上
述した棟内共同受信システムにおいて、伝送線から受信
信号の一部を分岐させて特定の受信端末側に出力するの
に使用される分岐装置に係るものである。そして、この
分岐装置は、入力端子及び出力端子を介して当該システ
ムの伝送線に直列接続された方向性結合器からなる分岐
手段に加えて、分岐手段から分岐端子に至る分岐経路に
設けられた受信信号増幅用の増幅手段と、入力端子,出
力端子,及び分岐端子の少なくとも一つを介して外部か
ら入力された直流電力若しくは交流電力にて増幅手段に
電源供給を行う給電手段とを備える。
【0014】このため、本発明の分岐装置によれば、例
えば、地上局からの放送信号を受信して複数の受信端末
に伝送する既存の棟内共同受信システムを、人工衛星か
らの放送信号を受信して伝送できるように改修する場合
に、当該システムのヘッドエンド側に、前述した衛星用
受信装置及び混合器を設置して、地上局及び人工衛星か
らの受信信号をヘッドエンド側から伝送線上に送出する
ようにし、その状態で衛星受信信号の信号レベルが低く
なる受信端末への伝送用機器と交換するだけで、全受信
端末に適正な信号レベルの受信信号を伝送することがで
きるようになる。
【0015】つまり、上記のように既存の棟内共同受信
システムを衛星受信信号を伝送し得るシステムに変更す
るに当たって、システムのヘッドエンド側に衛星用受信
装置と混合器とを設置した場合に、衛星受信信号を適正
レベルで伝送できなくなる受信端末は、全受信端末の一
部であり、しかもその一部の受信端末は、伝送線や伝送
用機器の特性のばらつきによってシステム毎に異なる。
【0016】そこで、本発明では、伝送線から各受信端
末に受信信号を分岐出力する分岐経路上に増幅手段を設
けた分岐装置を開発し、この分岐装置を、既存のシステ
ムにおいて受信信号の信号レベルが低くなってしまう受
信端末に対する伝送機器と交換することにより、その受
信端末に伝送される受信信号の信号レベルを、他の受信
端末での受信信号の信号レベルに影響を与えることな
く、適正レベルに設定できるようにしているのである。
【0017】よって、本発明の分岐装置を用いれば、棟
内共同受信システムにて受信可能な放送信号の種類を増
加させる改修工事を行う際に、伝送線や伝送用機器を、
その増加する放送信号の特性(周波数)に対応したもの
に変更する必要はなく、その改修工事を簡単且つ安価に
実現できることになる。
【0018】また、本発明の分岐装置は、特定の受信端
末側に対してのみ受信信号を増幅して出力するものであ
り、増幅手段は、特定の受信端末に伝送される受信信号
の信号レベルの低下分を補うだけでよいため、受信信号
の信号レベルが全受信端末で適正レベル以上となるよう
に受信装置からの出力を増幅する増幅器のように、出力
レベルが大きく且つ歪の少ない高価な増幅回路にて構成
する必要はない。
【0019】よって、本発明の分岐装置を用いれば、棟
内共同受信システムにて受信可能な放送信号の種類を増
加させる改修工事を行う際に、その増加させる受信信号
をヘッドエンド側で増幅する増幅器を設ける場合に比べ
ても、改修工事を安価に実現できる。また、本発明の分
岐装置によれば、他の受信端末の受信信号の信号レベル
には影響を与えることはないので、他の受信端末側への
受信信号の信号レベルが大きくなりすぎ、減衰器を設け
なければならなくなる、という問題も防止できる。
【0020】また更に、本発明の分岐装置では、給電手
段が、当該分岐装置の入力端子,出力端子,又は分岐端
子に外部から入力された、直流或いは交流電力を利用し
て、増幅手段に電源供給を行うので、分岐装置に商用電
源から電力を取り込むための電源コネクタを設けたり、
電池を組み込む必要がない。このため、本発明の分岐装
置を利用するために、給電用の配線工事や電池の消耗管
理を行う必要がなく、使い勝手を向上できる。
【0021】ここで、給電手段は、入力端子,出力端子
及び分岐端子の少なくとも一つを介して入力される電力
を利用して、増幅手段への電源供給を行うものである
が、上記いずれかの端子を介して入力された電力が低周
波の交流電力であったり、或いは、直流電力であっても
その電圧レベルが高すぎるような場合には、増幅手段を
正常に駆動することができなくなるので、そのような場
合には、給電手段を、請求項2に記載のように構成する
とよい。
【0022】つまり、請求項2記載の分岐装置では、給
電手段が、入力端子,出力端子或いは分岐端子から入力
された電力により増幅手段駆動用の直流定電圧を生成す
る定電圧回路を備え、この定電圧回路が生成した直流定
電圧を増幅手段に供給する。このため、増幅手段に常に
適正な電圧レベルの直流電圧を供給することが可能にな
り、増幅手段を安定して動作させることができる。
【0023】一方、給電手段が電力を取り込む端子とし
ては、入力端子,出力端子及び分岐端子のいずれの端子
を設定してもよく、例えば、当該分岐装置が使用される
共同受信システムが、増幅器(ブースタ)等の各種伝送
機器駆動用の交流(或いは直流)電力が伝送線に重畳さ
れるシステムであれば、入力端子と出力端子とを分岐手
段を介して接続する当該分岐装置内の主経路に伝送機器
駆動用の電流を流すことになるので、給電手段を、入力
端子或いは出力端子に接続された主経路から電力を取り
込み、その電力を利用して増幅手段に電源供給を行うよ
うに構成すればよい。
【0024】また、当該分岐装置が使用される共同受信
システムが、伝送線に伝送機器駆動用の電力を重畳しな
いシステムであるか、或いは、伝送線に電力が重畳され
るか否かが不明である場合には、請求項3に記載のよう
に、給電手段を、分岐端子から入力された電力により増
幅手段に電源供給を行うように構成するか、或いは、伝
送線に重畳された電力と分岐端子側から入力される電力
との両方を選択的に利用するように構成すればよい。そ
して、給電手段を、請求項3記載のように構成した場合
には、共同受信システムの仕様に関係なく、どのような
システムでも使用できる分岐装置を、簡単な装置構成で
(換言すれば安価に)実現することが可能になる。
【0025】ところで、給電手段を、請求項3記載のよ
うに構成した場合、分岐装置の分岐端子には、増幅手段
駆動用の電力を入力する必要がある。そして、この電力
供給のために、専用の電源装置を利用するようにする
と、分岐端子に受信端末を接続する使用者側で電源装置
を準備しなければならず、使用者の負担を招くことにな
る。
【0026】しかし、従来より、受信端末として使用さ
れる端末側装置には、受信信号の入力端子から、受信ア
ンテナへの電源供給のための直流電力を出力できるよう
に構成されたものがあることから、請求項4に記載のよ
うに、給電手段を、分岐端子に接続された端末側装置か
ら電力供給を受けて増幅手段に電源供給を行うように構
成すれば、使用者は、特別な電源装置を準備することな
く、所望の放送信号を楽しむことができるようになる。
【0027】つまり、例えば、BS放送やCS放送等の
人工衛星からの放送信号を受信する衛星放送受信用チュ
ーナ、或いは、そのチューナを内蔵したテレビ受像機や
ビデオテープレコーダ等の端末側装置は、通常、その受
信信号入力端子から、受信アンテナ(詳しくはパラボラ
アンテナのコンバータ)への給電用の直流電圧を出力で
きるようにされている。このため、給電手段を、こうし
た端末側装置から出力される直流電圧を利用して増幅手
段に電源供給を行うように構成すれば、使用者は、分岐
端子にBSチューナ等の端末側装置の受信信号入力端子
を接続するだけでよく、極めて簡単に分岐装置内の増幅
手段を動作させることができる。
【0028】次に、増幅手段は、分岐装置内の分岐経路
を流れる全ての受信信号を増幅するように構成してもよ
いが、上記のように、本発明の分岐装置を用いて、既存
の共同受信システムを衛星放送等の他の放送信号を受信
できるように変更した際には、本発明の分岐装置を介し
て受信信号を受ける受信端末側で、既存のシステムで伝
送されていた受信信号の信号レベルが大きくなりすぎる
ことが考えられる。
【0029】そこで、このような問題を防止するため
に、増幅手段を、請求項5に記載のように、分波回路に
より、分岐経路を流れる受信信号を周波数帯が異なる第
1受信信号(例えば、BS放送やCS放送の放送信号)
と第2受信信号(例えば、FM・VHF・UHFの放送
信号)との2系統に分離し、その2種類の受信信号の内
の一方(第1受信信号)を増幅回路にて増幅し、この増
幅回路により増幅された第1受信信号と分波回路からの
第2受信信号とを混合回路にて混合して、分岐端子側に
出力するよう構成してもよい。
【0030】つまり、このようにすれば、分岐装置にお
いて、分岐経路を流れる受信信号の内、所望周波数帯の
受信信号のみを増幅し、他の受信信号はそのまま通過さ
せることができる。このため、例えば、共同受信システ
ムの改修工事によって、既存のシステムで伝送されてい
た地上局からの受信信号に加えて、衛星受信信号を伝送
できるようにした場合に、衛星受信信号のみを増幅さ
せ、他の受信信号は従来通り出力させる、といったこと
が可能になる。
【0031】そして、このように衛星受信信号を増幅
し、他の受信信号を通過させるには、分波回路を、請求
項6に記載のように構成すればよい。即ち、請求項6に
記載の分岐装置では、分波回路が、伝送線を流れる受信
信号を、人工衛星から送信されてきた放送信号を受信す
る衛星用受信装置からの受信信号を第1受信信号、地上
局から送信されてきた放送信号を受信する地上局用受信
装置からの受信信号を第2受信信号、として2系統に分
離することから、第1受信信号としての衛星受信信号の
みを増幅し、他の地上局からの受信信号はそのまま通過
させることができる。
【0032】また、分岐装置の分岐端子からの受信信号
の出力レベルは、伝送線を介して入力端子から入力され
る受信信号の信号レベル、分岐手段での受信信号の通過
損失、及び、増幅手段における受信信号の増幅率(利
得)によって決まることから、分岐装置の分岐端子から
の受信信号の出力レベルをより適正なものにするには、
請求項7に記載のように、増幅手段を、受信信号の増幅
率を調整できるように構成し、当該分岐装置には、その
増幅率を手動操作で設定するための操作部を設けるとよ
い。つまり、このようにすれば、操作部を手動操作する
ことにより、分岐端子から受信端末に出力される受信信
号の信号レベルを調整できるため、共同受信システムの
改修工事等をより簡単に行うことが可能になる。
【0033】また、本発明は、共同受信システムにおい
て伝送線に流れる受信信号の一部を特定の受信端末に分
岐出力する分岐装置であれば、矩形の筐体内に組み込ま
れた分岐装置等、どのような分岐装置であっても適用で
きるが、その使い勝手を向上するには、請求項8に記載
のように、建造物の壁に設けられたアウトレットボック
ス内に収納して使用される直列ユニットとすることが望
ましい。つまり、直列ユニットは、建造物内の壁面に埋
め込まれ、分岐端子だけが壁面露出した状態で使用され
るので、本発明の分岐装置を直列ユニットとすれば、建
造物内の各部に見栄えよく設置でき、しかも、受信端末
を簡単に接続できることから、使い勝手を向上できる。
【0034】一方、請求項9記載の発明は、外部から送
信されてきた放送信号を受信し、その受信信号を、建造
物内に配線された伝送線、及びその伝送線に設けられた
伝送用機器を介して、複数の受信端末まで伝送する棟内
共同受信システムにおいて、伝送線に設けられる伝送用
機器の一つとして、上述した本発明(請求項1〜請求項
8いずれか記載)の分岐装置を備えたことを特徴とし、
請求項10記載の発明は、この請求項9に記載の棟内共
同受信システムにおいて、放送信号を受信する受信装置
として、人工衛星から送信されてきた放送信号を受信す
る衛星用受信装置と、地上局から送信されてきた放送信
号を受信する地上局用受信装置との2種類の受信装置を
備え、これら各受信装置からの受信信号を混合して伝送
線に送出することを特徴とする。
【0035】そして、請求項9又は請求項10記載の共
同受信システムにおいては、建造物内の複数の受信端末
に受信信号を伝送する伝送用機器の一つとして、本発明
の分岐装置を使用していることから、システムの改修工
事等に、各受信端末に伝送される受信信号の信号レベル
を、極めて簡単に適正レベル以上に設定することが可能
となる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1は、本発明が適用された実施例の棟内
共同受信システム全体の構成を表す構成図である。
【0037】図1に示す如く、本実施例の棟内共同受信
システムは、基本的には、FMラジオ放送及びVHFテ
レビ放送の各放送電波(周波数帯域:76MHz〜22
2MHz)を受信するVHFアンテナ2と、UHFテレ
ビ放送の放送電波(周波数帯域:470MHz〜770
MHz)を受信するUHFアンテナ4とを備え、これら
各アンテナからの受信信号(以下、総称して地上波受信
信号という)を、増幅器(所謂ブースタ)8にて所定レ
ベルまで増幅した後、建造物内に配線された同軸ケーブ
ルからなる伝送線上に送出することにより、地上波受信
信号を複数の受信端末に伝送するように構成された地上
局用の共同受信システムである。
【0038】そして、本実施例の棟内共同受信システム
は、改修工事によって、地上局用の共同受信システムか
ら、放送衛星(BS)からのテレビ放送電波を受信し、
その受信信号(衛星受信信号)を地上波受信信号と共に
複数の受信端末に伝送し得る、地上局・衛星両用の共同
受信システムへと変更されている。
【0039】このため、本実施例の棟内共同受信システ
ムには、上記VHFアンテナ2,UHFアンテナ4,及
び増幅器8からなる地上局用受信装置に加えて、放送衛
星(BS)からのテレビ放送電波を受信し、その受信信
号を、コンバータにて、ケーブル伝送用の所定の中間周
波数帯(1035MHz〜1335MHz)の衛星受信
信号(BS−IF)に変換して出力する、衛星用受信装
置としてのBSアンテナ6が設けられると共に、このB
Sアンテナ6からの出力(衛星受信信号)と増幅器8か
らの出力(地上波受信信号)とを混合して、伝送線上に
送出する混合器(MIX)10が設けられている。
【0040】そして、この混合器10にて混合されたF
M,VHF,UHF,BSの各放送の受信信号は、伝送
線上に設けられた分配回路12にて複数の経路に分配さ
れた後、各経路の伝送線に直列に接続された各種直列ユ
ニット14,16,20を介して、複数の受信端末に伝
送される。
【0041】直列ユニット14,16,20は、上記各
アンテナ2,4,6が設置されたシステムのヘッドエン
ド側から端末側へと伝送線上を流れる受信信号の一部を
分岐させ、その分岐した受信信号を、対応する受信端末
側に出力する分岐装置の一種であり、建造物内の部屋の
壁に埋め込まれたアウトレットボックス内に収納して使
用される周知のものである。
【0042】そして、これら各種直列ユニット14,1
6,20の内、直列ユニット14は、方向性結合器から
なる分岐回路を内蔵したものであり、図において「R」
を付与した伝送線末端の直列ユニット16は、分岐回路
に加えて、伝送線により形成される伝送経路の末端とな
る出力端子側を、伝送線を構成する同軸ケーブルと同じ
インピーダンスとなるように終端する終端抵抗を内蔵し
たものである。
【0043】一方、直列ユニット20は、本発明の分岐
装置に相当し、分岐回路を内蔵した直列ユニット16に
対して、分岐回路にて分岐された受信信号を増幅する機
能を付与したものである。そして、本実施例では、端末
側装置として分岐端子に接続されたBS受信機(BSチ
ューナ,BSチューナを内蔵型テレビ受像機,或いはB
Sチューナ内蔵型ビデオテープレコーダ等)18から直
流電力を供給することにより、内部の増幅回路を動作さ
せることができるようになっている。以下、この直列ユ
ニット20の構成について説明する。
【0044】図2に示す如く、直列ユニット20は、従
来より周知の他の直列ユニット14,16等と同様、当
該直列ユニットをアウトレットボックス(あるいはスイ
ッチボックスとも称する)内に固定したり、アウトレッ
トボックスに固定した直列ユニットの上から樹脂カバー
を装着したりするためのねじ孔が穿設された金属製のプ
レート22を備え、そのプレート22の裏面側に、分岐
回路等の各種機能回路を収納した筐体24を組み付けた
ものである。
【0045】そして、筐体24の左右両側には、共同受
信システムの伝送線である同軸ケーブルを夫々接続する
ための一対の入・出力端子Tin,Tout が設けられ、プ
レート22の表面側には、その伝送線から分岐させた受
信信号を対応する受信端末側に出力するための分岐端子
TBRが設けられると共に、当該直列ユニット20の機能
(分岐した受信信号を増幅する機能)を簡単な回路図で
模試的に記載した表示シール等からなる機能表示部材2
6が貼付されている。
【0046】尚、入力端子Tinは、伝送線を介して伝送
されてくる受信信号を入力するためのものであり、出力
端子Tout は、入力端子Tinから入力された受信信号を
端末側に出力するためのものであり、これらは、いずれ
も、同軸ケーブルの先端を加工して中心導体(芯線)及
び外部導体(編組)を露出させ、これら各部を対応する
接続部に直接ねじ止めすることにより、伝送線を構成す
る同軸ケーブルを固定できるようにされている。
【0047】また、分岐端子TBRは、所謂F型接栓から
構成されており、図1に示したBS受信機18等からな
る受信端末の受信信号入力端子に、F型コネクタを装着
した同軸ケーブルを介して簡単に装着できるようになっ
ている。但し、分岐端子TBRは、必ずしもF型接栓にて
構成する必要はなく、入・出力端子Tin,Tout と同
様、同軸ケーブルを直接ねじ止め固定するようにしても
よい。
【0048】一方、直列ユニット20の筐体24に収納
される機能回路は、図3に示すように、分岐手段として
の分岐回路30,ローパスフィルタ(LPF)40,増
幅手段としての増幅回路(AMP)50,避雷器(AR
R)60,ローパスフィルタ(LPF)70,電源分離
フィルタ(PSF)80、及び定電圧回路(AVR)9
0からなる。尚、PSF80及びAVR90は、本発明
の給電手段として機能する。
【0049】ここで、本実施例の分岐回路30は、分岐
トランスT1と抵抗R1とからなる所謂トランス形の分
岐回路であり、分岐トランスT1より入力端子Tin側及
び出力端子Tout 側の各伝送経路(主経路)上には、受
信信号を通過させ、直流信号や受信信号よりも周波数の
低い低周波信号成分をカットするカップリングコンデン
サC1,C2が直列に設けられている。尚、分岐回路3
0としては、従来より周知のストリップライン形の分岐
回路にて構成してもよい。
【0050】次に、LPF40,AMP50,ARR6
0,LPF70及びPSF80は、夫々、分岐回路30
から分岐端子TBRに至る分岐経路上に、この順番で直列
に設けられている。この内、LPF40及びLPF70
は、伝送線を流れる受信信号を通過させ、受信信号より
も高い周波数(本実施例では、1335MHzよりも高
い周波数)の信号成分の通過を遮断するためのものであ
り、LPF40は、分岐経路に直列に接続される3個の
コイルL1,L2,L3と、これら各コイルL1〜L3
の接続点とグランド(グランド:同軸ケーブルの外部導
体が接続される各端子Tin,Tout ,TBRの外側電極と
同電位)との間に設けられた2つのコンデンサC3,C
4とから構成され、LPF70は、分岐経路に直列に接
続される2個のコイルL4,L5と、コイルL4,L5
の接続点とグランドとの間に設けられたコンデンサC6
とから構成されている。
【0051】また、LPF40−LPF70間に配置さ
れるAMP50は、分岐経路に流れる受信信号を、全帯
域(本実施例では、76MHz〜1335MHz)で、
5dB〜15dB程度の利得(増幅率)にて増幅するた
めのものであり、IC化された広帯域増幅器(IC)5
2と、その出力側に設けられたカップリングコンデンサ
C5とから構成されている。
【0052】また、ARR60は、分岐線路−グランド
間に設けられて、落雷等によって当該システムの伝送線
に誘起された高電圧のノイズ成分を吸収して分岐端子T
BRに出力するのを防止すると共に、分岐端子TBRから到
来した高電圧のノイズ成分を吸収してAMP50の保護
を図るものであり、グランド側をアノードとして互いに
直列接続されたダイオードD1,D2,D3と、分岐線
路側をアノードとして互いに直列接続されたダイオード
D4,D5,D6とを備え、これら各ダイオード直列回
路の各ダイオードを互いに並列接続することにより構成
されている。
【0053】一方、PSF80は、分岐端子TBRを介し
て、BS受信機18等の端末側装置より入力された直流
電力(この場合、BSアンテナ6駆動用であることから
直流15Vの電力となる)を、チョークコイルL6を介
して分岐経路から分離し、AVR90側に出力するため
のものである。そして、PSF80内には、LPF70
側の分岐経路上に直流電力が出力されるのを防止するた
めのカップリングコンデンサC7が設けられている。
【0054】また、PSF80から直流電力を受けるA
VR90は、その電力から、AMP50内の広帯域増幅
器52を動作させるための直流定電圧(例えば5V)を
生成するためのものであり、PSF80からAMP50
に至る広帯域増幅器52への通電経路上に直列に設けら
れる電流制限用の入力抵抗R2及び高周波信号遮断用の
チョークコイルL7と、入力抵抗R2及びチョークコイ
ルL7の接続点とグランドとの間に設けられた定電圧生
成用のツェナーダイオードZD1及び通電経路を流れる
高周波ノイズ成分を吸収するバイパスコンデンサC8,
C9とから構成されている。
【0055】以上説明したように、本実施例の棟内共同
受信システムでは、伝送線から受信信号の一部を分岐さ
せて対応する受信端末に出力する伝送用機器(直列ユニ
ット)の一つとして、分岐後の受信信号を増幅する増幅
機能を有する直列ユニット20を使用している。これ
は、既存の地上局用の共同受信システムを、地上局・衛
星共用のシステムに変更するに当たって、従来のよう
に、伝送線や伝送用機器を全て衛星受信信号対応形に変
更したり、或いは、全受信端末に衛星受信信号を適正レ
ベルで伝送するために衛星信号増幅用の極めて利得の高
い増幅器を設けることなく、簡単且つ安価な改修工事
で、地上局・衛星共用のシステムを構築できるようにす
るためである。
【0056】つまり、直列ユニット20は、分岐回路3
0から分岐端子TBRに至る分岐経路上に設けたAMP5
0にて、分岐後の受信信号を増幅するように構成されて
いることから、他の受信端末での受信信号の信号レベル
に影響を与えることなく、対応する受信端末への受信信
号の出力レベルを上昇させることができる。そこで、本
実施例の共同受信システムでは、既存のシステムの改修
工事を行うに当たって、BSアンテナ6及び混合器10
を追加して、各受信端末側へ地上波受信信号と衛星受信
信号とを伝送できるようにし、その状態で、衛星受信信
号を適正レベルで出力することのできない直列ユニット
だけを、直列ユニット20に交換することにより、共同
受信システムの全受信端末に対して衛星受信信号を適正
レベルで供給できるようにしているのである。
【0057】よって、本実施例の棟内共同受信システム
によれば、地上局用の共同受信システムを、簡単且つ安
価な改修工事で、地上局・衛星共用の共同受信システム
に変更することができるようになり、地上局用の共同受
信システムを採用した既設のビルや集合住宅の入居者に
対して、高額な出費を強いることなく、衛星放送を受信
可能なシステムを提供することができる。また、地上局
用の共同受信システムを採用した既設のビルや集合住宅
でも、少ない出費で衛星放送を受信できるようになるの
で、衛星放送の普及を促進することができ、入居者にと
っては、より文化的な生活を享受できるようになる。
尚、衛星放送の他に通信衛星の電波を受信する場合もあ
る。
【0058】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例で
は、地上局用の共同受信システムを、BS放送を受信可
能なシステムに変更した棟内共同受信システムについて
説明したが、例えば、更に、CS放送を受信可能なCS
アンテナを設け、FM,VHF,UHF,BS,CSの
各放送の受信信号を伝送しうる棟内共同受信システムを
構築する場合であっても、本発明を適用すれば、上記実
施例と同様の効果を得ることができる。但し、CS放送
の受信信号を伝送できるようにするには、直列ユニット
20に組み込むAMP50を構成する広帯域増幅器52
の周波数帯域幅を、例えば76MHz〜1895MHz
(或いは76MHz〜2150MHz)というように、
更に広くする必要はある。
【0059】また、上記実施例では、直列ユニット20
を、分岐端子TBRに接続されたBS受信機18等の端末
側装置から電源供給を受けてAMP50を動作させるも
のとして説明したが、例えば、直列ユニット20が設け
られる伝送線上に、増幅器8等、他の伝送用機器への給
電用の電力(例えば、商用電源からの交流電圧を降圧し
た数十Vの交流電力)が重畳されるシステムでは、この
交流電力からAMP50駆動用の直流定電圧を生成する
ようにしてもよい。
【0060】具体的には、図4に示すように、例えば、
分岐回路30と入力端子Tin(出力端子Tout でもよ
い)とを接続する主経路に、整流用のダイオードブリッ
ジ等からなる整流回路92を接続することにより、主経
路に流れる交流電流を整流して、AVR90にて入力す
る。そして、AVR90にて生成された直流定電圧を、
分岐回路30から分岐端子TBRに至る分岐経路上に印加
し、分岐経路上に設けたPSF80にて、この直流定電
圧を分岐経路から分離し、AMP50に供給するように
すればよい。
【0061】尚、図4に示す直列ユニット20では、A
VR90にて生成された直流定電圧を、分岐回路30と
LPF40との間の分岐経路上に印加し、これを、LP
F40とAMP50との間に設けたPSF80にて分離
することにより、AMP50に、動作用の直流定電圧を
供給するようにしているが、PSF80を使用すること
なく、AVR90からの出力(直流定電圧)を直接AM
P50に供給するようにしてもよい。
【0062】また、図4に示す直列ユニット20では、
入・出力端子Tin,Tout が接続される伝送線上に交流
電流を流す必要があるので、分岐回路30には、入・出
力端子Tin−Tout 間を接続するチョークコイルL10
が設けられ、交流電流が、このチョークコイルL10を
介して、入・出力端子Tin−Tout 間を流れるようにし
ている。また、分岐回路30において、LPF40に接
続される分岐経路側への受信信号の出力経路上には、カ
ップリングコンデンサC10が設けられ、このコンデン
サC10により、AVR90から分岐トランスT1及び
抵抗R1を介してグランドへと電流が流れるのを防止し
ている。
【0063】一方、上記実施例では、直列ユニット20
を、分岐経路を流れる全ての受信信号を増幅するものと
して説明したが、例えば、直列ユニット20では、上記
共同受信システムにおいて伝送損失の大きい衛星受信信
号のみを増幅し、地上波受信信号については、そのまま
通過させるように構成してもよい。
【0064】つまり、図5に例示するように、図3に示
した直列ユニット20において、LPF40の代わり
に、分岐回路30からの分岐出力を衛星受信信号と地上
波受信信号とに分ける分波回路100を設け、LPF7
0の代わりに、衛星受信信号と地上波受信信号とを混合
して、分岐端子TBR側に出力する混合回路110を設
け、分波回路100及び混合回路110間を、衛星受信
信号を通過させる第1経路と、地上波受信信号を通過さ
せる第2経路とで接続する。そして、衛星受信信号が通
過する第1経路上に、分波回路100側より順に、AM
P50及びARR60を設ける。
【0065】そして、直列ユニット20をこのように構
成すれば、分岐回路30にて分岐させた受信信号の内、
衛星受信信号だけを選択的に増幅することができるだ
め、分岐端子TBRから出力される地上波受信信号の信号
レベルが大きくなりすぎ、今まで接続されていた地上局
受信用の受信端末で、地上波受信信号が飽和して、正常
な受信ができなくなる、といったことも防止できる。ま
た、AMP50は、衛星受信信号のみを増幅すればよい
ため、上記実施例に比べて、増幅可能な信号周波数の帯
域幅を狭くすることができ、延いては、直列ユニット2
0の価格を抑えることができる。
【0066】尚、分波回路100及び混合回路110
は、夫々、衛星受信信号を遮断し、地上波受信信号を通
過させるLPF102,112と、地上波受信信号を遮
断し、衛星受信信号を通過させるHPF104,114
とから構成されている。また次に、上記実施例では、直
列ユニット20に設けられるAMP50の利得(増幅
率)は、5dB〜15dB程度であるとして説明した
が、図6(a)に例示する如く、AMP50を構成する
広帯域増幅器52とカップリングコンデンサC5との間
に、同図(b)に示す可変抵抗器VR或いは同図(c)
に示すスライドスイッチSW等を操作することにより、
受信信号の減衰量を調整可能な可変減衰器(アッテネー
タ)ATTを設け、この可変減衰器ATTの減衰量を外
部操作によって操作することにより、AMP50の利得
(増幅率)を調整できるようにしてもよい。
【0067】そして、このように構成したAMP50を
備える直列ユニット20′によれば、分岐端子TBRから
出力される受信信号(内部回路を図5のように構成した
場合には衛星受信信号)の信号レベルを、より最適なレ
ベルに設定することができるようになる。
【0068】尚、直列ユニット20′では、AMP50
の増幅率(利得)を簡単に調整できるようにするため
に、図6(b)或いは(c)に示すように、操作部とな
る可変抵抗器VR或いはスライドスイッチSWの「つま
み」を、プレート22に穿設した孔から突出させ、その
周囲に、「つまみ」の回転位置或いはスライド位置に対
応したAMP50の増幅率(利得)を記載した、表示シ
ール等からなる利得表示部材28を貼付するようにする
とよい。
【0069】また、以上の説明では、本発明の分岐装置
を、アウトレットボックス内に収納可能な直列ユニット
に適用した場合について説明したが、本発明は、上記各
機能回路を、図7に示すような金属或いは合成樹脂から
なる筐体内に組み込んだ分岐装置であっても適用し、上
記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0070】尚、図7に示す分岐装置は、筐体の周囲
に、コネクタを使って同軸ケーブルを簡単に装着し得る
3個の接栓を固定し、各接栓を、入力端子Tin,出力端
子Tout ,分岐端子TBRとして使用するようにした周知
のものである。そして、この筐体の表面には、図2に示
した直列ユニット20と同様、当該分岐装置の機能(分
岐した受信信号を増幅する機能)を簡単な回路図で模試
的に記載した機能表示部材26が貼付されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の棟内共同受信システムの構成を表す
構成図である。
【図2】 直列ユニット20の外観を表す説明図であ
る。
【図3】 直列ユニット20の回路構成を表す電気回路
図である。
【図4】 直列ユニット20の回路構成の変形例を表す
ブロック図である。
【図5】 同じく直列ユニット20の回路構成の変形例
を表すブロック図である。
【図6】 増幅率を調整可能にしたAMP50の回路構
成及びこれを内蔵した直列ユニット20′の外観を表す
説明図である。
【図7】 直列ユニットとは異なる分岐装置の外観を表
す説明図である。
【符号の説明】
2…VHFアンテナ、4…UHFアンテナ、6…BSア
ンテナ、8…増幅器、10…混合器、12…分配回路、
14,16,20…直列ユニット、18…BS受信機、
22…プレート、24…筐体、26…機能表示部材、T
in…入力端子、Tout …出力端子、TBR…分岐端子、3
0…分岐回路、T1…分岐トランス、40,70…LP
F(ローパスフィルタ)、50…AMP(増幅回路)、
52…広帯域増幅器、60…ARR(避雷器)、80…
PSF(電源分離フィルタ)、90…AVR(定電圧回
路)90、100…分波回路、110…混合回路、28
…利得表示部材、ATT…可変減衰器、VR…可変抵抗
器、SW…スライドスイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大津 正裕 愛知県日進市浅田町上納80番地 マスプロ 電工株式会社内 Fターム(参考) 5C056 FA08 HA01 HA08 HA12 HA14 5C064 BA07 BB05 BC12 BC14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から送信されてきた放送信号を受信
    し、該受信信号を、建造物内に配線された伝送線を介し
    て、複数の受信端末まで伝送する棟内共同受信システム
    において、前記伝送線から前記受信信号の一部を分岐さ
    せて特定の受信端末側に出力するのに使用される分岐装
    置であって、 入力端子及び出力端子を介して前記伝送線に直列接続さ
    れ、入力端子から出力端子へと前記受信信号を通過させ
    る主経路を形成すると共に、該主経路から前記受信信号
    の一部を分岐させて、前記受信端末に接続可能な分岐端
    子側に出力する、方向性結合器からなる分岐手段と、 該分岐手段から前記分岐端子に至る分岐経路に設けら
    れ、該分岐経路を流れる受信信号を増幅する増幅手段
    と、 前記入力端子,出力端子,及び分岐端子の少なくとも一
    つを介して外部から入力された、直流若しくは前記受信
    信号よりも低周波の電力にて、前記増幅手段に電源供給
    を行う給電手段と、 を備えたことを特徴とする棟内共同受信システムの分岐
    装置。
  2. 【請求項2】 前記給電手段は、前記入力端子,出力端
    子又は分岐端子から入力された電力により前記増幅手段
    駆動用の直流定電圧を生成する定電圧回路を備え、該定
    電圧回路が生成した直流定電圧を、前記増幅手段に供給
    することを特徴とする請求項1記載の棟内共同受信シス
    テムの分岐装置。
  3. 【請求項3】 前記給電手段は、前記分岐端子から入力
    された電力により前記増幅手段に電源供給を行うことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の棟内共同受信シ
    ステムの分岐装置。
  4. 【請求項4】 前記給電手段は、前記分岐端子に接続さ
    れた端末側装置から電力供給を受けて前記増幅手段に電
    源供給を行うことを特徴とする請求項3記載の棟内共同
    受信システムの分岐装置。
  5. 【請求項5】 前記増幅手段は、 前記分岐経路を流れる受信信号を、周波数帯が異なる第
    1受信信号と第2受信信号との2系統に分離する分波回
    路と、 該分波回路から出力される2種類の受信信号の内、前記
    第1受信信号を増幅する増幅回路と、 該増幅回路から出力される第1受信信号と前記分波回路
    から出力される第2受信信号とを混合して、前記分岐端
    子側に出力する混合回路と、 を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれか
    記載の棟内共同受信システムの分岐装置。
  6. 【請求項6】 前記分波回路は、前記分岐経路を流れる
    受信信号を、人工衛星から送信されてきた放送信号を受
    信する衛星用受信装置からの受信信号を第1受信信号、
    地上局から送信されてきた放送信号を受信する地上局用
    受信装置からの受信信号を第2受信信号、として2系統
    に分離することを特徴とする請求項5記載の棟内共同受
    信システムの分岐装置。
  7. 【請求項7】 前記増幅手段は、前記受信信号の増幅率
    を調整可能に構成され、当該分岐装置は、該増幅率を手
    動操作で設定するための操作部を備えることを特徴とす
    る請求項1〜請求項6いずれか記載の棟内共同受信シス
    テムの分岐装置。
  8. 【請求項8】 前記分岐装置は、建造物の壁に設けられ
    たアウトレットボックス内に収納して使用される直列ユ
    ニットであることを特徴とする請求項1〜請求項7いず
    れか記載の棟内共同受信システムの分岐装置。
  9. 【請求項9】 外部から送信されてきた放送信号を受信
    し、該受信信号を、建造物内に配線された伝送線及び該
    伝送線に設けられた伝送用機器を介して、複数の受信端
    末まで伝送する棟内共同受信システムにおいて、 前記伝送用機器の一つとして、請求項1〜請求項8いず
    れか記載の分岐装置を備えたことを特徴とする棟内共同
    受信システム。
  10. 【請求項10】 人工衛星から送信されてきた放送信号
    を受信する衛星用受信装置と、地上局から送信されてき
    た放送信号を受信する地上局用受信装置とを備え、各受
    信装置から夫々出力される受信信号を混合して前記伝送
    線に送出することにより、前記各受信信号を前記複数の
    受信端末に伝送することを特徴とする請求項9記載の棟
    内共同受信システム。
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