JP2000319046A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

合わせガラス用中間膜及び合わせガラス

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JP2000319046A JP12595599A JP12595599A JP2000319046A JP 2000319046 A JP2000319046 A JP 2000319046A JP 12595599 A JP12595599 A JP 12595599A JP 12595599 A JP12595599 A JP 12595599A JP 2000319046 A JP2000319046 A JP 2000319046A
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film
glass
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interlayer film
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Yoshiro Shimizu
慎郎 清水
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予備圧着工程での脱気性に優れ、従って気泡
の発生による品質不良が殆ど生じない高品質の合わせガ
ラスを得るに適する合わせガラス用中間膜、及び、その
中間膜を用いて作製された合わせガラスを提供すること
を課題とする。 【解決手段】 少なくとも片面の表面に、多数のエンボ
スが形成されている合わせガラス用中間膜であって、該
中間膜の周縁部に近い部位の膜厚より周縁部から遠い部
位の膜厚の方が厚く成されていることを特徴とする合わ
せガラス用中間膜、又は、該中間膜の周縁部から遠い部
位の膜厚(C)と周縁部に近い部位の膜厚(E)との差
(a)が、0μm<a≦100μmの関係を満たすこと
を特徴とする合わせガラス用中間膜、及び、少なくとも
一対のガラス間に、上記いずれかに記載の合わせガラス
用中間膜を介在させ、一体化させて成ることを特徴とす
る合わせガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合わせガラス用中
間膜、及び、その中間膜を用いた合わせガラスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、積層安全ガラス(以下、単に
「合わせガラス」と記す)は、自動車用、建築用等の窓
ガラスとして広く用いられている。上記合わせガラス
は、例えば可塑化されたポリビニルブチラール樹脂、ポ
リウレタン樹脂、シリコーン樹脂等のような透明で柔軟
性に富む接着性合成樹脂が製膜されて成る中間膜を、少
なくとも一対のガラス間に介在させて接着し、一体化さ
せることにより作製される。このような合わせガラス
は、外部から衝撃が加えられると、ガラス部分は破損す
るが、ガラス間に介在された中間膜は容易に破損せず、
又、破損したガラスは中間膜に接着しているので、ガラ
スの破片が飛散することが少なく、自動車等の輸送機関
や住宅等の建築物中の人体等がガラスの破片により傷害
を受けることを防止することが可能であり、従って安全
性が高い。
【0003】一般に、上記合わせガラスの製造は、少な
くとも2枚のガラス間に中間膜を介在させて成る積層体
を、減圧下で予備圧着して各層間に残る空気を脱気した
後、加熱加圧により本圧着してガラスと中間膜とを接着
させ、一体化させることにより行われる。
【0004】上記合わせガラスに用いられる中間膜に
は、保管中に中間膜同士がブロッキングを起こさないこ
と、ガラスと中間膜とを積層する時の作業性が良好であ
ること、上記予備圧着時の脱気性が優れていること等の
諸性能が強く要求される。
【0005】中間膜に要求される上記諸性能は、中間膜
の主成分である接着性合成樹脂の種類や粘弾性的特性に
よって左右されると共に、中間膜の表面形状によっても
大きく左右されるので、減圧下での予備圧着時の上記脱
気性を高めるために、中間膜の少なくとも片面の表面
に、一般的にエンボスと呼称される多数の微細な凹凸を
設けることが従来より行われている。
【0006】従来の上記エンボスは、中間膜の少なくと
も片面の表面に均一な形状で形成されると共に、予備圧
着時の脱気をより円滑に行うために、エンボスの底部
(凹部)が中間膜の全面にわたり連通するように成され
ている。
【0007】しかし、従来の上記中間膜は、その膜厚が
どの部位も同一の厚みと成されているため、減圧下での
予備圧着時の加熱加圧によるガラスと中間膜との接着
は、予備圧着時に用いられる例えばゴムバッグを構成す
るゴムの弾性により、合わせガラスの周縁部に近い部位
の方が合わせガラスの周縁部に遠い部位より、即ち、合
わせガラスの中央部に近い部位より強く加圧される。
【0008】従って、合わせガラスの中央部に近い部位
に存在する空気が充分に脱気されない段階で合わせガラ
スの周縁部や周縁部に近い部位の方が先に接着されて、
脱気経路を失い、合わせガラスの中央部に近い部位に存
在する空気が残存空気として合わせガラス中に残る傾向
がある。その結果、予備圧着工程や本圧着工程での加熱
時や時間経過(経時)に伴う発泡が生じ、外観不良を来
したり、ガラスと中間膜との接着力の変化による耐貫通
性、耐湿性、耐久性等の低下を来すという問題点があ
る。
【0009】上記問題点に対応するため、合わせガラス
の脱気を充分に行う方法が種々検討されており、例え
ば、特開平3−75246号公報では、「一対のガラス
板間に熱可塑性中間樹脂膜を介在せしめ積層体を製造す
る際に、該積層体の周縁を吸引すると共に、該積層体面
の中心部より外方に順次押圧し昇圧せしめるようにした
ことを特徴とする合わせガラスの接着方法並びに合わせ
ガラスの接着装置」が提案されている。
【0010】しかし、上記提案による合わせガラスの接
着方法は、多数の圧力室を有する特殊な接着装置を必要
とすると共に、積層体面の中心部より外方に順次押圧し
昇圧せしめて接着する必要があり、接着作業が煩雑で作
業性が良くないという問題点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、予備圧着工程での脱気性に優
れ、従って気泡の発生による品質不良が殆ど生じない高
品質の合わせガラスを得るに適する合わせガラス用中間
膜、及び、その中間膜を用いて作製された合わせガラス
を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、「第1発明」と記す)による合わせガラス用中
間膜は、少なくとも片面の表面に、多数のエンボスが形
成されている合わせガラス用中間膜であって、該中間膜
の周縁部に近い部位の膜厚より周縁部から遠い部位の膜
厚の方が厚く成されていることを特徴とする。
【0013】又、請求項2に記載の発明(以下、「第2
発明」と記す)による合わせガラス用中間膜は、上記第
1発明による合わせガラス用中間膜において、中間膜の
周縁部から遠い部位の膜厚(C)と周縁部に近い部位の
膜厚(E)との差(a)が、0μm<a≦100μmの
関係を満たすことを特徴とする。
【0014】さらに、請求項3に記載の発明(以下、
「第3発明」と記す)による合わせガラスは、少なくと
も一対のガラス間に、前記第1発明又は上記第2発明の
いずれかに記載の合わせガラス用中間膜を介在させ、一
体化させて成ることを特徴とする。
【0015】第1発明及び第2発明(以下、「本発明」
と記す)による合わせガラス用中間膜は、主成分として
透明な接着性合成樹脂が用いられ、該接着性合成樹脂の
種類としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール
樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等が
挙げられ、好適に用いられるが、なかでも可塑剤の添加
により可塑化されている平均重合度1000〜2000
程度、平均ブチラール化度50〜70モル%程度のポリ
ビニルブチラール樹脂がより好適に用いられる。
【0016】上記接着性合成樹脂は、単独で用いられて
も良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0017】上記接着性合成樹脂を可塑化するために必
要に応じて添加される可塑剤の種類としては、特に限定
されるものではないが、例えば、トリエチレングリコー
ル−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコー
ル−ジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリ
コール−ジカプロネート、トリエチレングリコール−ジ
−n−オクトエート等の一塩基酸エステル系可塑剤やジ
ブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカ
ルビトールアジペート等の多塩基酸エステル系可塑剤等
が挙げられ、好適に用いられる。
【0018】上記可塑剤は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0019】上記可塑剤の添加量は、特に限定されるも
のではないが、例えば接着性合成樹脂が前記ポリビニル
ブチラール樹脂である場合、ポリビニルブチラール樹脂
100重量部に対し、可塑剤30〜70重量部であるこ
とが好ましい。ポリビニルブチラール樹脂100重量部
に対する可塑剤の添加量が30重量部未満であると、得
られる中間膜を用いて作製された合わせガラスの耐貫通
性が不充分となることがあり、逆にポリビニルブチラー
ル樹脂100重量部に対する可塑剤の添加量が70重量
部を超えると、得られる中間膜から可塑剤がブリードア
ウトして、ガラスとの接着性や合わせガラスの透明性等
が低下することがある。
【0020】又、本発明による合わせガラス用中間膜に
は、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じ
て、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、接着力調整
剤、界面活性剤、着色剤等の各種添加剤の1種もしくは
2種以上が添加されていても良い。
【0021】本発明による合わせガラス用中間膜の製膜
方法は、特別なものではなく、例えば、ポリビニルブチ
ラール樹脂、可塑剤及び必要に応じて添加される上記各
種添加剤の1種もしくは2種以上等を含有する混合物を
均一に混練りした後、押出し成形法、カレンダー成形
法、プレス成形法等により、シート状に製膜する従来公
知の方法で行えば良い。
【0022】又、上記中間膜の膜厚は、特に限定される
ものではないが、0.1〜1mm程度であることが好ま
しく、より好ましくは0.3〜0.8mm程度である。
【0023】本発明による合わせガラス用中間膜の少な
くとも片面の表面に多数形成されているエンボスの平均
高さは、特に限定されるものではないが、10〜50μ
m程度であることが好ましく、より好ましくは20〜4
0μm程度である。
【0024】第1発明による合わせガラス用中間膜は、
中間膜の周縁部に近い部位の膜厚より周縁部から遠い部
位の膜厚の方が厚く成されていることが必要である。
【0025】中間膜の周縁部に近い部位の膜厚より周縁
部から遠い部位の膜厚の方を厚くすることにより、その
中間膜を用いて合わせガラスを作製する際の予備圧着工
程において、合わせガラスの周縁部や周縁部に近い部位
の方が先に接着されることを防止することが出来る。従
って、合わせガラスの周縁部から遠い部位、即ち、合わ
せガラスの中央部に近い部位に存在する空気の脱気経路
が失われることがなく、合わせガラスの中央部に近い部
位に存在する空気も円滑に脱気され得る。
【0026】又、第2発明による合わせガラス用中間膜
は、上記第1発明による合わせガラス用中間膜におい
て、中間膜の周縁部から遠い部位の膜厚(C)と周縁部
に近い部位の膜厚(E)との差(a)が、0μm<a
(即ち、C−E)≦100μmの関係を満たすことが必
要である。
【0027】上記a(C−E)が0μm以下であると、
予備圧着工程における脱気性向上効果を得られず、逆に
上記a(C−E)が100μmを超えると、予備圧着工
程において合わせガラスの周縁部や周縁部に近い部位の
接着に長時間を要することとなり、予備圧着工程での生
産性が低下することがある。
【0028】中間膜の周縁部から遠い部位の膜厚(C)
と周縁部に近い部位の膜厚(E)との差a(C−E)
が、0μm<a(C−E)≦100μmの関係を満たす
ことにより、予備圧着工程での生産性を低下させること
なく、合わせガラスの中央部に近い部位に存在する空気
の脱気をより円滑に行うことが出来る。
【0029】次に、第3発明による合わせガラスは、少
なくとも一対のガラス間に、上述した第1発明又は第2
発明のいずれかによる合わせガラス用中間膜を介在さ
せ、一体化させて成ることが必要である。
【0030】第3発明による合わせガラスの製造方法
は、特別なものではなく、少なくとも一対のガラス間
に、前記第1発明又は第2発明のいずれかによる合わせ
ガラス用中間膜を挟み、通常の合わせガラスの製造方法
の場合と同様に、先ず予備圧着を行って脱気及び仮接着
をした後、本圧着を行って所望の合わせガラスを得るこ
とが出来る。
【0031】第1発明又は第2発明のいずれかによる合
わせガラス用中間膜として、例えば可塑剤により可塑化
されたポリビニルブチラール樹脂が製膜されて成る中間
膜を用いる場合、具体的には、次のように予備圧着と本
圧着とを行えば良い。
【0032】即ち、予備圧着は、例えば二枚の透明な無
機ガラス板の間に第1発明又は第2発明のいずれかによ
る合わせガラス用中間膜を挟み、この積層体を例えばゴ
ム製の真空バッグに入れ、この真空バッグを排気系に接
続して、例えば約−400〜−750mmHgの減圧度
(絶対圧力360〜10mmHg)となるように吸引減
圧しながら温度を上げ、例えば温度約50〜100℃で
予備圧着する方法(減圧脱気法)や、上記積層体をニッ
プロール(押圧ロール)に通し、例えば圧力約2〜10
kg/cm2 、温度約50〜100℃の条件で扱いて脱
気しながら予備圧着する方法(扱き脱気法)等で行えば
良いが、第1発明又は第2発明のいずれかによる合わせ
ガラス用中間膜を用いることにより得られる前記利点
は、減圧脱気法の場合により顕著となる。
【0033】次いで、予備圧着された積層体は、常法に
よりオートクレーブ又はプレスを用いて、例えば温度約
120〜150℃、圧力約2〜15kg/cm2 の条件
で本圧着され、合わせガラスが製造される。
【0034】尚、上記ガラス板としては、無機ガラス板
のみならず、ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリ
レート板などの有機ガラス板を使用しても良いし、無機
ガラス板と有機ガラス板とを併用しても良い。又、合わ
せガラスの積層構成は、ガラス板/中間膜/ガラス板か
ら成る通常の三層構成のみならず、例えばガラス板/中
間膜/ガラス板/中間膜/ガラス板から成るような多層
構成であっても良い。
【0035】
【作用】第1発明による合わせガラス用中間膜は、少な
くとも片面の表面に、多数のエンボスが形成されている
合わせガラス用中間膜であって、その中間膜の周縁部に
近い部位の膜厚より、周縁部から遠い部位(即ち、中間
膜の中央部に近い部位)の膜厚の方が厚く成されている
ので、予備圧着工程において、合わせガラスの周縁部や
周縁部に近い部位の方が中間膜の中央部や中央部に近い
部位より先に接着されることがない。従って、合わせガ
ラスの中央部や中央部に近い部位に存在する空気の脱出
経路が失われることがなく、上記部位に存在する空気も
円滑に脱気され得る。その結果、残存空気による気泡発
生(発泡)の殆ど生じない高品質の合わせガラスを得る
ことが出来る。
【0036】又、第2発明による合わせガラス用中間膜
は、上記第1発明による合わせガラス用中間膜におい
て、中間膜の周縁部から遠い部位(中間膜の中央部に近
い部位)の膜厚と周縁部に近い部位の膜厚との差が特定
の範囲となるようにされているので、予備圧着工程にお
ける生産性を低下させることなく、より顕著な上記脱気
性向上効果を得ることが出来る。
【0037】さらに、第3発明による合わせガラスは、
上記第1発明又は第2発明のいずれかによる合わせガラ
ス用中間膜を用いて作製されるので、気泡の発生による
品質不良が殆ど生じない高品質のものとなる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0039】(実施例1)
【0040】(1)合わせガラス用中間膜の作製 接着性合成樹脂としてポリビニルブチラール樹脂(平均
重合度1700、ブチラール化度65モル%、残存ビニ
ルアルコール基量34モル%、残存アセチル基量1モル
%)100重量部に対し、可塑剤としてトリエチレング
リコール−ジ−2−エチルブチレート40重量部、接着
性調整剤として酢酸マグネシウム0.04重量部及び2
−エチル酪酸0.02重量部、さらに紫外線吸収剤及び
酸化防止剤を添加し、ミキシングロールに供給して混練
した。次いで、プレス成形機を用いて、上記で得られた
混練物を温度150℃、圧力100kg/cm2 の条件
で30分間プレス成形し、両面に多数のエンボスが形成
された合わせガラス用中間膜を作製した。得られた中間
膜の中央部近傍及び周縁部近傍の膜厚を広範囲電子マイ
クロメーター(型式「K−306A」、安立電気社製)
を用いて測定したところ、中央部近傍の膜厚は750μ
mであり、周縁部近傍の膜厚は730μmであった。
【0041】(2)合わせガラスの作製 上記で得られた両面に多数のエンボスが形成された合わ
せガラス用中間膜を、エンボス形成後直ちに常温のガラ
ス上に載置し、中間膜の温度が40℃以下になった時点
で、常温のガラスを中間膜上に積層して、ゴム製の真空
バッグに挿入した。次いで、真空バッグの吸引口から吸
引脱気して500mmHgまで減圧し、この減圧下で8
0℃まで5分間で昇温した後、吸引脱気を継続しながら
80℃で10分間保持し、予備圧着を行った。その後、
真空バッグを50℃以下まで冷却した後、減圧を解除
し、真空バッグから積層体を取り出して、合わせガラス
半製品を作製した。次いで、得られた合わせガラス半製
品をオートクレーブ中で常法により加熱加圧して本圧着
し、合わせガラスを作製した。
【0042】(3)評価 上記で得られた合わせガラス半製品の可視光線透過
率、及び、合わせガラスの耐熱性(ベークテスト)を
以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりで
あった。
【0043】可視光線透過率:JIS R−3212
「自動車用安全ガラス試験方法」に準拠して、合わせガ
ラス半製品の中央部近傍の可視光線透過率(%)を測定
した。尚、測定はn=9で行い、平均値を算出した。
【0044】耐熱性(ベークテスト):JIS R−
3205「合わせガラス」に準拠して、合わせガラス5
0枚を120℃の雰囲気下に2時間放置した後、取り出
して、発泡の有無を目視で観察し、50枚中の発泡の認
められた枚数をもって耐熱性(発泡枚数/50枚)とし
た。
【0045】(実施例2)合わせガラス用中間膜の作製
において、中間膜の中央部近傍の膜厚が760μmとな
るように設定し、周縁部近傍の膜厚が720μmとなる
ように設定したこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、合わせガラス用中間膜、合わせガラス半製品及び合
わせガラスを得た。
【0046】(実施例3)合わせガラス用中間膜の作製
において、中間膜の中央部近傍の膜厚が770μmとな
るように設定し、周縁部近傍の膜厚が710μmとなる
ように設定したこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、合わせガラス用中間膜、合わせガラス半製品及び合
わせガラスを得た。
【0047】(実施例4)合わせガラス用中間膜の作製
において、中間膜の中央部近傍の膜厚が790μmとな
るように設定し、周縁部近傍の膜厚が690μmとなる
ように設定したこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、合わせガラス用中間膜、合わせガラス半製品及び合
わせガラスを得た。
【0048】(比較例1)合わせガラス用中間膜の作製
において、中間膜の中央部近傍の膜厚が720μmとな
るように設定し、周縁部近傍の膜厚が760μmとなる
ように設定したこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、合わせガラス用中間膜、合わせガラス半製品及び合
わせガラスを得た。
【0049】(比較例2)合わせガラス用中間膜の作製
において、中間膜の中央部近傍の膜厚及び周縁部近傍の
膜厚がいずれも740μmとなるように設定したこと以
外は実施例1の場合と同様にして、合わせガラス用中間
膜、合わせガラス半製品及び合わせガラスを得た。
【0050】実施例2〜4、及び、比較例1及び2で得
られた5種類の合わせガラス半製品の可視光線透過
率、及び、上記で得られた5種類の合わせガラスの耐
熱性(ベークテスト)を実施例1の場合と同様にして評
価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0051】
【表1】
【0052】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜4の合わせガラス用中間膜を用いて作製された
実施例1〜4の合わせガラス半製品は、いずれも中央部
近傍の可視光線透過率が高かった。これは、予備圧着工
程において、中央部近傍に存在する空気も充分に脱気さ
れたことを示している。
【0053】又、本発明による実施例1〜4の合わせガ
ラス用中間膜を用いて作製された実施例1〜4の合わせ
ガラスは、120℃の雰囲気下に2時間放置したベーク
テストの後でも発泡が全く起こらず、いずれも耐熱性が
極めて優れていた。これは、予備圧着工程における脱気
が充分且つ円滑に行われたことを示している。
【0054】これに対し、中央部近傍の膜厚(720μ
m)が周縁部近傍の膜厚(760μm)より薄かった比
較例1の合わせガラス用中間膜、及び、中央部近傍及び
周縁部近傍の膜厚が同一(740μm)であった比較例
2の合わせガラス用中間膜を用いて作製された比較例1
及び比較例2の合わせガラス半製品は、いずれも中央部
近傍の可視光線透過率が低かった。これは、予備圧着工
程において、中央部近傍に存在する空気が充分に脱気さ
れていなかったことを示している。
【0055】又、同じく比較例1及び比較例2の合わせ
ガラス用中間膜を用いて作製された比較例1及び比較例
2の合わせガラスは、120℃の雰囲気下に2時間放置
したベークテストの後で、枚数単位で4%(比較例2)
から10%(比較例1)程度の発泡が認められた。これ
は、予備圧着工程における脱気が不充分であったことを
示している。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による合わせ
ガラス用中間膜は、周縁部に近い部位の膜厚より周縁部
から遠い部位(即ち、中央部に近い部位)の膜厚の方が
厚く成されているので、予備圧着工程において、生産性
を低下させることなく、優れた脱気性を発揮する。従っ
て、加熱時や経時に伴う気泡の発生(発泡)による品質
不良が殆ど生じない高品質の合わせガラスを得るに適す
る。
【0057】又、上記合わせガラス用中間膜を用いて作
製された本発明による合わせガラスは、高品質のもので
あり、自動車、車輌、航空機、建築物等の窓ガラスとし
て好適に用いられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面の表面に、多数のエンボ
    スが形成されている合わせガラス用中間膜であって、該
    中間膜の周縁部に近い部位の膜厚より周縁部から遠い部
    位の膜厚の方が厚く成されていることを特徴とする合わ
    せガラス用中間膜。
  2. 【請求項2】 中間膜の周縁部から遠い部位の膜厚
    (C)と周縁部に近い部位の膜厚(E)との差(a)
    が、0μm<a≦100μmの関係を満たすことを特徴
    とする請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
  3. 【請求項3】 少なくとも一対のガラス間に、請求項1
    又は請求項2のいずれかに記載の合わせガラス用中間膜
    を介在させ、一体化させて成ることを特徴とする合わせ
    ガラス。
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