JP2000317601A - ダイカスト用スリーブ - Google Patents
ダイカスト用スリーブInfo
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Abstract
端部の補強リングと内筒との間に段差を生じることがな
く、プランジャチップおよび内筒の長寿命化を図れると
ともに、冷却構造を簡便に設けることができるダイカス
ト用スリーブを提供する。 【解決手段】 低熱膨張性金属材料からなる外筒内に、
セラミックス材料からなる内筒を焼嵌めたダイカスト用
スリーブにおいて、外筒および内筒の金型側の先端面と
外筒の端部外周に当接するように補強リングを固定する
とともに、補強リングの金型側の端部外周に嵌合部を設
け、その嵌合部に冷媒が循環する冷却リングを固定した
ことを特徴とする。
Description
ム合金等の非鉄金属用の横型もしくは竪型ダイカストマ
シンにおける溶融金属射出装置を構成するダイカスト用
スリーブに関し、特に金属製外筒内にセラミックス製内
筒を焼嵌めしてなる複合構造のダイカスト用スリーブの
改良に関するものである。
2に示すような実公平7−41557号に記載されたも
のがある。図2において、ダイカスト用スリーブ5は、
Fe−Ni系合金、Fe−Ni−Co系合金、Ti系合
金の何れか1種の高強度低熱膨張性金属材料により中空
円筒状に形成した外筒1内に、セラミックス材料により
中空円筒状に形成した内筒2を焼嵌め、外筒1の金型側
端部外周に中空円筒状に形成し、かつ前記外筒1および
内筒2の金型側の耐圧力を大にするために補強リング4
を、その内面に形成された段付き部4aを前記外筒1お
よび内筒2の先端面に当接させて嵌着し、かつ補強リン
グ4内に冷媒循環路4bを設けている。
る内筒2に軸方向の押圧力を作用させることができるた
め、内筒2には圧縮応力が付与される。一方、外筒1を
形成する金属材料は低熱膨張の特性を有するため、溶湯
を内筒2に供給して温度上昇しても、内筒2に対する半
径方向の圧縮力の減少は極めて小さく焼嵌め効果を維持
できる。さらに、外筒1の金型側端部の外周には、冷媒
循環路4bを有する補強リング4を嵌着しているため、
射出圧力に起因する内圧に十分に耐えられるものであ
る。
用スリーブにおいては、常温状態では内筒2と先端部の
補強リング4との間に径方向の内面の段差(ずれ)はな
いが、補強リング4が熱膨張係数の大きい熱間金型用鋼
からなるため、使用中に外筒1が400〜450℃の高
温度に至った場合には、補強リング4と外筒1および内
筒2との熱膨張係数の差により、補強リング4の内面が
内筒2の内面から出っ張る段差を生じやすかった。この
ような段差が大きすぎるとそこに溶湯が付着して、スリ
ーブ5内を摺動するプランジャチップ(図示せず)およ
び内筒2が損傷する問題があった。また、従来のダイカ
スト用スリーブは、補強リング4内に冷媒循環路4bを
設けるため、補強リング4の製作が煩雑となり製作費が
高価になる問題があった。
術の問題に鑑みてなされたものであり、スリーブ使用中
に高温に至った場合でも、先端部の補強リングと内筒と
の間に段差を生じることがなく、プランジャチップおよ
び内筒の長寿命化を図れるとともに、冷却構造を簡便に
設けることができるダイカスト用スリーブを提供するこ
とである。
リーブは、低熱膨張性金属材料からなる外筒内に、セラ
ミックス材料からなる内筒を焼嵌めたダイカスト用スリ
ーブにおいて、外筒および内筒の金型側の先端面と外筒
の端部外周に当接するように補強リングを固定するとと
もに、補強リングの金型側の端部外周に嵌合部を設け、
その嵌合部に冷媒が循環する冷却リングを固定したこと
を特徴とする。
る冷媒循環路4bの位置は金型側の先端から離れている
ため、使用中に補強リングと内筒との間に段差を生じや
すかった。そこで、本発明は冷媒が循環する冷却リング
により補強リングの先端部を中心に冷却させることによ
って補強リングと内筒との間の段差を極力抑えるように
した。また、本発明では、冷却リングを鋼管などにより
補強リングと別個に製作した後、補強リングに嵌合させ
るため従来に比べ製作が簡便になり、冷却リングの構造
や寸法などが種々設定できるので設計自由度の高いもの
となる。
なる外筒は20℃から300℃までの平均熱膨張係数が
1〜5×10-6/℃、20℃から600℃までの平均熱
膨張係数が5×10-6/℃以上であることが好ましい。
また、セラミックス材料からなる内筒は窒化珪素やサイ
アロンなどの窒化珪素質焼結体からなるものが好まし
い。これらの外筒と内筒を焼嵌めた場合、内筒の熱膨張
係数は、20℃から600℃までが約3×10-6/℃で
あるため、600〜650℃の加熱を要する外筒と内筒
の焼嵌め温度において、外筒と内筒の熱膨張係数の差が
大きいため円滑に焼嵌め作業ができる。また、ダイカス
ト用スリーブの内に溶湯を注入した場合には、通常の外
筒温度である300℃程度までは従来の外筒材であるT
i系合金の熱膨張係数に比べて、20℃から300℃ま
での熱膨張係数が1〜5×10-6/℃と小さく、かつ外
筒と内筒の熱膨張係数の差が小さいため、軸方向及び円
周方向に外内筒のずれが発生せず十分な焼嵌め効果を確
保できる。
ダイカストマシン用スリーブの断面図を示す。Ni:3
2.6重量%、Co:14.9重量%、Al:0.8重
量%、Ti:2.3重量%、残部Fe及び不可避的不純
物からなる外筒1(外径130mm、内径90mm、長
さ400mm)内に、Si3N4:87重量%、Y2O3:
6重量%、Al2O3:4重量%、AlN固溶体:3重量
%からなるサイアロン製の内筒2(外径90mm、内径
60mm、長さ400mm)を、600〜650℃の焼
嵌め温度で焼嵌めた。
先端面と外筒1の端部外周に当接するように熱間金型用
鋼からなる補強リング4を焼嵌めにより嵌着するととも
にボルト(図示せず)により固定した。補強リング4の
金型側の端部外周には嵌合部が設けられており、その嵌
合部に冷媒が循環する冷却リング7を嵌着した。冷却リ
ング7は例えば炭素鋼鋼管により形成し、冷却リング7
の内部に仕切り壁を、外周部に入水口および排水口を設
け、水などの冷媒が冷却リング7の内部を循環できるよ
うにする。
うに熱間金型用鋼からなる固定リング8をボルトにより
固定し、複合スリーブを軸方向に強固に挟着した。なお
6は注入口であり、外筒1及び内筒2の後端部近傍に開
口させる。またスリーブ内を摺動するプランジャチップ
(図示せず)は耐摩耗性、潤滑性に優れたSKD61材
からなるものを使用した。
を型締力350tonの横型ダイカストマシンの射出装
置に装着してアルミニウム合金のダイカストに使用した
結果、100000ショット以上の安定した射出を行う
ことができ、スリーブ使用中に高温に至った場合でも、
先端部の補強リングと内筒との間に使用上有害な段差を
生じることがなかった。
ーブ使用中に高温に至った場合でも、先端部の補強リン
グと内筒との間に段差を生じることがなく、プランジャ
チップおよび内筒の長寿命化を図れる。また、従来に比
べ冷却構造の製作が簡便になり経済的にも有益である。
る。
スト用スリーブ、6 注入口、 7 冷却リング
Claims (4)
- 【請求項1】 低熱膨張性金属材料からなる外筒内に、
セラミックス材料からなる内筒を焼嵌めたダイカスト用
スリーブにおいて、外筒および内筒の金型側の先端面と
外筒の端部外周に当接するように補強リングを固定する
とともに、補強リングの金型側の端部外周に嵌合部を設
け、その嵌合部に冷媒が循環する冷却リングを固定した
ことを特徴とするダイカスト用スリーブ。 - 【請求項2】 冷却リングが鋼管からなることを特徴と
する請求項1に記載のダイカスト用スリーブ。 - 【請求項3】 外筒は20℃から300℃までの平均熱
膨張係数が1〜5×10-6/℃、20℃から600℃ま
での平均熱膨張係数が5×10-6/℃以上であることを
特徴とする請求項1または2に記載のダイカスト用スリ
ーブ。 - 【請求項4】 内筒が窒化珪素質焼結体からなることを
特徴とする請求項1〜3に記載のダイカスト用スリー
ブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12803299A JP4140025B2 (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | ダイカスト用スリーブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12803299A JP4140025B2 (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | ダイカスト用スリーブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000317601A true JP2000317601A (ja) | 2000-11-21 |
JP4140025B2 JP4140025B2 (ja) | 2008-08-27 |
Family
ID=14974836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12803299A Expired - Fee Related JP4140025B2 (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | ダイカスト用スリーブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4140025B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014017985A1 (en) * | 2012-07-27 | 2014-01-30 | Pratt & Whitney Services Pte Ltd. | Shot sleeve assembly with materials of different coefficients of thermal expansion |
JP2016055335A (ja) * | 2014-09-11 | 2016-04-21 | 日立金属株式会社 | ダイカスト用スリーブ |
CN111069565A (zh) * | 2019-12-30 | 2020-04-28 | 盐城泰欧昌机械有限公司 | 一种压铸机通用熔杯 |
-
1999
- 1999-05-10 JP JP12803299A patent/JP4140025B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014017985A1 (en) * | 2012-07-27 | 2014-01-30 | Pratt & Whitney Services Pte Ltd. | Shot sleeve assembly with materials of different coefficients of thermal expansion |
JP2016055335A (ja) * | 2014-09-11 | 2016-04-21 | 日立金属株式会社 | ダイカスト用スリーブ |
CN111069565A (zh) * | 2019-12-30 | 2020-04-28 | 盐城泰欧昌机械有限公司 | 一种压铸机通用熔杯 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP4140025B2 (ja) | 2008-08-27 |
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