JP2000313083A - 記録材、電飾用記録材および記録物 - Google Patents

記録材、電飾用記録材および記録物

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JP2000313083A
JP2000313083A JP12274299A JP12274299A JP2000313083A JP 2000313083 A JP2000313083 A JP 2000313083A JP 12274299 A JP12274299 A JP 12274299A JP 12274299 A JP12274299 A JP 12274299A JP 2000313083 A JP2000313083 A JP 2000313083A
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ink
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absorbing layer
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Katsuya Ito
勝也 伊藤
Kazuyuki Tsuchiiwa
和行 土岩
Kenichi Mori
憲一 森
Toru Kotani
徹 小谷
Yasushi Sasaki
靖 佐々木
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面強度が高く、傷つきにくく、作業性に優
れ、さらには鮮やかな印刷記録特性を持つ記録物、電飾
用記録材および記録物を得る。 【解決手段】 光透過性の基材Aの片面にインク吸収層B
を設け、インク吸収層面側からインクを吸収、定着さ
せ、基材面側から鑑賞することを特徴とする記録材にお
いて、顔料インクが吸収、定着したインク吸収層の表面
強度が80g重/cm以上であることを特徴とする記録材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】近年、コンピューターの性能向上および
コンピューターの普及とともに、ハードコピー技術が急
速に発達した。ハードコピーの記録方式としては、昇華
転写記録方式、電子写真方式、インクジェット方式等の
方式が知られている。
【0002】インクジェット方式によるプリンターは、
ノズルから被記録紙に向けてインク液滴を高速で噴射す
る方式である。カラー化、小型化がしやすいこと、印字
騒音が低いことから、オフィス、ホーム、パーソナルコ
ンピューター等の端末として、近年急速に普及しつつあ
る。更に、銀塩写真に迫る印画品質の向上、大型化の容
易さから、大型看板等の産業分野への応用が期待されて
いる。その中でも後方から光を当てて鑑賞する電飾にお
いての使用が注目されている。
【0003】インクジェット方式による印刷は、ハード
の性能だけではなく記録材の性質により大きく作用さ
れ、様々な記録材が開発されている。その中で、透光性
基材上にインク吸収層とインク通過層を積層し、インク
通過層側から印刷して基材側から鑑賞するいわゆるバッ
クプリント方式の記録材が提案されている(特公平5-50
396号公報、特公平5-73586号公報、特公平5-76435号公
報)。この方式は鑑賞面が基材側からである為に均一な
光沢が得られ、写真調の画像が記録できる。
【0004】これまでのバックプリントフィルムはイン
ク吸収層の表面強度が低いので、保護のためにインク吸
収層にラミネートフィルムを貼りつけてもわずかな衝撃
ではがれるため、作業性が悪かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は記録材、好ま
しくは後方から光を照射して観察する電飾としての機能
を有するインクジェット記録に具する記録材において、
インク吸収層の表面強度を高くし、作業性を改善するこ
とに関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、光透過性の基
材Aの片面にインク吸収層Bを設け、インク吸収層面側か
らインクを吸収、定着させ、基材面側から鑑賞すること
を特徴とする記録材において、顔料インクが吸収、定着
したインク吸収層の表面強度が80g重/cm (0.0195N/m)以
上であることを特徴とする記録材に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、顔料インクが
吸収、定着したインク吸収層、好ましくはインク透過層
の表面強度は、80g重/cm以上、好ましくは100
g重/cm以上、より好ましくは120g/cm以上、
さらに好ましくは200g重/cm以上でなくてはなら
ない。
【0008】80g重/cm未満では、印字後にラミネ
ートした場合に運搬中のわずかな衝撃でラミネートフィ
ルムが剥げたり、両面テープで貼りつけた場合に後から
剥げやすくなるため、作業性が悪い。この表面強度を8
0g重/cm以上にする方法は、インク吸収層、好まし
くはインク透過層の樹脂、粒子、界面活性剤などの種
類、これらの添加比率、層の厚み、粒子径などの要因が
複雑に入り組んでいるため単純に範囲を設定することは
出来ないが、以下の方法にて達成される。
【0009】本発明において、基材は光通過性であれば
特に限定されるものではないが、光線透過率が80%以
上であることが好ましい。例えばポリエステルフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、
アクリル等のプラスティックフィルム、ガラスおよびこ
れらの任意の2種類以上のものを貼り合わせたものが挙
げられる。
【0010】本発明においては、このような基材上にイ
ンク受容層を設けることにより、記録材が得られる。イ
ンク吸収層は1層でも構わないが、インク受容層とイン
ク通過層の少なくとも2層で構成されることが望まし
い。
【0011】インク受容層としては、インク吸収能力を
有するものであれば特に限定されるものでは無く、イン
ク受容性を有する樹脂を用いるインク吸収、毛管現象を
用いたインク吸収のどちらでも構わない。
【0012】インク受容性を有する樹脂を主成分とする
場合には、インク吸収性を有する樹脂ならば公知のもの
を使用でき、例えば、ポリビニルアルコール、アクリル
樹脂、スチレン−アクリル重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル重合体、デンプン、ポリビニルブチラール、ゼラチ
ン、カゼイン、アイオノマー、アラビアゴム、カルボキ
シメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リルアミド、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエン
ゴム等の樹脂及びそれらの変性樹脂のうち1種以上が所
望により使用できる。好ましくは、ポリビニルアルコー
ルである。この場合には公知の耐水性向上の処理が必要
に応じて使用できる。
【0013】また、顔料インクを使用した場合にも優れ
た発色性と定着性を確保するために、多孔質にして毛管
現象によるインク吸収性を持たせることが有効で、この
場合にはインク吸収層は粒子と結合材から構成させる。
粒子としては、シリカ、カオリナイト、タルク、炭酸カ
ルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カー
ボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、有機白色顔料、
ベンゾグアナミン粒子、架橋ポリスチレン、架橋アクリ
ル粒子、水酸化アルミニウム等が挙げられる。そのなか
でも水酸基等の親水性基の多いのシリカ、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム等が好ましく用いられるが、シ
リカが特に好ましい。結合材としては、特に限定されな
いが、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、スチレン
−アクリル重合体、エチレン−酢酸ビニル重合体、デン
プン、ポリビニルブチラール、ゼラチン、カゼイン、ア
イオノマー、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリ
エステル樹脂、スチレン−ブタジエンゴム等の樹脂及び
それらの変性樹脂のうち1種以上が所望により使用でき
る。粒子と結合材の体積比率はインク吸収能力と膜強度
の関係から、1/1〜1/10であることが好ましい。
【0014】更に、湿気等の水分による染料の滲み、移
動を防止する為にインク吸収性の樹脂はカチオン基、ア
ニオン基を有するものが好ましい。有さない場合には、
イオン性を有する樹脂、化合物を混合することが好まし
い。これによりインク吸収能力の向上を図れ、更にイン
ク中の染料をインク吸収層中に定着することができる。
【0015】インク吸収層にはコート時のレベリング向
上、コート液の脱泡、滲み低減等を目的に界面活性剤を
添加することもできる。界面活性剤はカチオン系、アニ
オン系、ノニオン系および非イオン性などいずれのもの
でも構わない。しかし、好ましくはシリコーン系または
フッソ系界面活性剤が好ましい。シリコン系界面活性剤
としてはジメチルシリコン、アミノシラン、アクリルシ
ラン、ビニルベンジルシラン、ビニルベンジシルアミノ
シラン、グリシドシラン、メルカプトシラン、ジメチル
シラン、ポリジメチルシロキサン、ポリアルコキシシロ
キサン、ハイドロジエン変性シロキサン、ビニル変性シ
ロキサン、ビトロキシ変性シロキサン、アミノ変性シロ
キサン、カルボキシル変性シロキサン、ハロゲン化変性
シロキサン、エポキシ変性シロキサン、メタクリロキシ
変性シロキサン、メルカプト変性シロキサン、フッ素変
性シロキサン、アルキル基変性シロキサン、フェニル変
性シロキサン、アルキレンオキシド変性シロキサンなど
が挙げられる。
【0016】フッ素系界面活性剤としては、4フッ化エ
チレン、パーフルオロアルキルアンモニウム塩、パーフ
ルオロアルキルスルホン酸アミド、パーフルオロアルキ
ルスルホン酸ナトリウム、パーフルオロアルキルカリウ
ム塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオ
ロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルエチレ
ンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルア
ンモニウム塩、パーフルオロアルキルアミノスルホン酸
塩、パーフルオロアルキルりん酸エステル、パーフルオ
ロアルキルアルキル化合物、パーフルオロアルキルアル
キルベタイン、パーフルオロアルキルハロゲン化物など
が挙げられる。これらの界面活性剤はインク吸収層のイ
ンク吸収性能が極度の低下しない程度に添加するのが好
ましい。
【0017】インク吸収層には各種の添加剤をインク吸
収能力及び他の物性を損なわない程度に加えても構わな
い。例えば、蛍光染料、可塑剤、紫外線吸収剤等が挙げ
られる。
【0018】インク吸収層を設ける方法は特に限定され
る物ではないが、グラビアコート方式、キスコート方
式、ディップ方式、スプレイコート方式、カーテンコー
ト方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、
リバースロールコート方式、バーコート方式など通常用
いられている方法が適用できる。コート量は特に限定さ
れないが5g/m2から50g/m2以下であることが好
ましい。またインク透過層とインク受容層を設ける場合
は、それぞれ好ましくは5g/m2以上、より好ましく
は7g/m2以上25g/m2以下である。これ以下で
は、印字の濃度を達成することが困難になり、また50
g/m2以上では表面強度の低下が起こる場合がある。
【0019】基材とインク吸収層の密着性が不足する場
合には、アンカーコート層を設けることが必要である。
アンカーコート層としては、ポリエステル系樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、アクリル系
樹脂、メラミン樹種などの化合物及びそれらの混合等が
適用可能である。また塗布層を設ける方法としては、グ
ラビアコート方式、キスコート方式、ディップ方式、ス
プレイコート方式、カーテンコート方式、エアナイフコ
ート方式、ブレードコート方式、リバースロールコート
方式など通常用いられている方法が適用できる。
【0020】インク通過層は、インクを速やかにインク
吸収層に導く性質を有する必要がある。その為には、粒
子と結合材から主に構成させ、多孔質にする必要があ
る。
【0021】粒子としては、シリカ、カオリナイト、タ
ルク、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バ
リウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、有
機白色顔料、ベンゾグアナミン粒子、架橋ポリスチレ
ン、架橋アクリル粒子、水酸化アルミニウムなどの粒子
等が挙げられるが、インクの通過性、隠蔽性、光分散性
等の機能を良好にする為に最適な粒子を選択する必要が
ある。インク通過性の機能に関しては、粒子の表面にイ
ンク中の水分、染料を吸着しないものが良く、表面に水
酸基等の親水性基の少ない有機系の粒子が好ましい。更
に、隠蔽性と光分散性を持たせ、光線透過率を所望の範
囲に入れる為には屈折率が1.47から1.60が好ま
しい。
【0022】粒子を結合する樹脂としては、水に難溶性
の樹脂であることが好ましい。例えば、ポリエステル系
樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、各種
共重合体などが挙げられるが、水分を吸着量が少ないア
クリル系樹脂、アクリル・スチレン共重合体が好まし
い。またイソシアネート、メラミン、エポキシ樹脂のう
ち少なくとも1種類以上から選ばれる樹脂を添加すると
架橋剤として働き、表面強度を改善する一つの方策とな
り得る。
【0023】構成としては粒子と粒子を結合するバイン
ダーから主に構成することが好ましい。粒子とバインダ
ーの比率は1/1〜12/1の間であることが好まし
い。更に好ましくは4/1〜10/1である。粒子量が
少ないと粒子間の隙間が埋まり、インクが通過しにくく
なる。逆に粒子量が多すぎると層の強度が低下してしま
う。粒子径もインクの通過性に寄与する為、大きすぎる
とインクの滲みの原因になり、小さすぎると膜がもろく
なるという問題がある為、1.0〜5.0μmの粒径の
ものが好ましい。
【0024】本発明では、インク通過層にカチオン性の
樹脂を含有することが好ましい。上記の結合材がカチオ
ン性の樹脂であることが望ましいが、結合材がカチオン
性ではない場合にはカチオン性樹脂を混合する必要があ
る。カチオン性樹脂としては特に限定しないが、たとえ
ば、4級化されたアミンを含有する樹脂が挙げられる。
カチオン性樹脂の量としては、多量の場合にはインク通
過層中にインク中の染料が定着されてしまい発色濃度が
低下し、逆に少なすぎると効果が得られない。具体的に
は樹脂のイオン性の強弱で異なる為、その樹脂の特性に
併せて調節する必要がある。
【0025】インク通過層にはインク通過性を調節する
為に、界面活性剤、ワックス等を添加することが好まし
い。特に水分の表面張力を低下させうるシリコン系界面
活性剤、フッ素系界面活性剤が好ましい。界面活性剤
は、通過層中に存在してインクの付着量を低下させるの
みならず、インク中に溶けて、インクの表面張力を低下
することができる。この作用によりインクの表面張力に
よるインク吸収性の影響を低下できる。また、このイン
ク通過性の向上によりインクの滲みの低下としても作用
する。
【0026】シリコン系界面活性剤としてはジメチルシ
リコン、アミノシラン、アクリルシラン、ビニルベンジ
ルシラン、ビニルベンジシルアミノシラン、グリシドシ
ラン、メルカプトシラン、ジメチルシラン、ポリジメチ
ルシロキサン、ポリアルコキシシロキサン、ハイドロジ
エン変性シロキサン、ビニル変性シロキサン、ビトロキ
シ変性シロキサン、アミノ変性シロキサン、カルボキシ
ル変性シロキサン、ハロゲン化変性シロキサン、エポキ
シ変性シロキサン、メタクリロキシ変性シロキサン、メ
ルカプト変性シロキサン、フッ素変性シロキサン、アル
キル基変性シロキサン、フェニル変性シロキサン、アル
キレンオキシド変性シロキサンなどが挙げられる。
【0027】フッ素系界面活性剤としては、4フッ化エ
チレン、パーフルオロアルキルアンモニウム塩、パーフ
ルオロアルキルスルホン酸アミド、パーフルオロアルキ
ルスルホン酸ナトリウム、パーフルオロアルキルカリウ
ム塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオ
ロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルエチレ
ンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルア
ンモニウム塩、パーフルオロアルキルアミノスルホン酸
塩、パーフルオロアルキルりん酸エステル、パーフルオ
ロアルキルアルキル化合物、パーフルオロアルキルアル
キルベタイン、パーフルオロアルキルハロゲン化物など
が挙げられる。含有量は界面活性剤の種類により異なる
がインク通過層の固形分に対して1以上20重量%以下
含有することが好ましい。1%以下であるとその効果が
でない。20%以上の場合にはインク通過層の強度が低
下する問題がある。
【0028】インク通過層を設ける方法は特に限定され
る物ではないが、グラビアコート方式、キスコート方
式、ディップ方式、スプレイコート方式、カーテンコー
ト方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、
リバースロールコート方式、バーコート方式など通常用
いられている方法が適用できる。
【0029】本発明においては、記録材の光線透過率は
好ましくは25%以上40%以下、より好ましくは30
%以上39%以下である。この範囲外では電飾用記録材
として用いた場合に印字物が鮮やかに見えない。
【0030】本発明においては、好ましくはインク透過
層の密度は0.5g/m2以上、0.95g/m2以下、
より好ましくは0.7g/m2以上、0.9g/m2以下
である。0.5g/m2未満では表面強度が下がる。
0.95g/m2を超えるとインクの透過が不良で、印
字物としての品位が下がる。
【0031】本発明における印字物は好ましくはインク
量が10g/m2以上70g/m2以下、より好ましくは
30g/m2以上65g/m2以下である。このインク量
以下では印字物が不鮮明であり、またこの量以上ではに
じみが大きい。
【0032】好ましくは本発明における黒インクの透過
濃度が2.0以上、より好ましくは2.4以上、反射濃
度が1.3以上である。これ以下では印字物として不鮮
明である。
【0033】本発明においては、記録材を外径5cm以
上10cm以下の筒に5m以上100m以下巻きつけること
により、プリンタへのセッティングが容易になる。
【0034】基材のインク受像層を設けていない面は、
光線透過率を極度に低下させなければ各種の加工をする
ことができる。紫外線吸収剤、帯電防止剤を含有する
層、傷防止の為のハードコート、光沢低下等が挙げられ
る。
【0035】本発明の記録材の使用方法としては、噴射
されたインクをインク受像層で吸収して発色させ、基材
側から鑑賞することにより使用される。
【0036】本発明の記録材に対して使用されるインク
はアニオン性のものであれば如何なるものでよく、イン
クの表面張力、粘度の影響なしに発色が良好である。イ
ンク中の溶媒としては、水を主成分であることが好まし
い。
【0037】更に使用するインクは、直接染料、酸性染
料あるいは食品用色素等の水溶性染料を溶解したインク
(染料インク)、及び顔料を分散せしめたインク(顔料
インク)を使用できる。屋外看板、電飾用記録材とした
場合は耐候性に優れる顔料インクが好ましい。
【0038】かくして得られた記録材は、銀塩写真のよ
うな光沢度の高い、高品質、高品位の記録ができ、か
つ、電飾で使用可能なものとなった。
【0039】
【実施例】次に本発明の実施例および比較例を示す。ま
ず、本発明に用いる測定・評価方法を以下に示す。
【0040】1)表面強度 顔料タイプのインクジェットプリンター(ミマキエンジ
ニアリング製JV2−130)と純正インクを使用し、
360dpiにて黒、シアン、マゼンタおよびイエロー
インクを100%噴射させて作成した黒ベタの濃度(イ
ンク量約32g/m2)で印字し、その後、塩化ビニル
ラミネートフィルム(リンテック製P307−RC)を
25mm幅×150mm長にカットしインク吸収面、ま
たはインク透過層面に貼りつけ、フィルム引張試験機
(テンシロン)にて200mm/分の速度で引っ張るこ
とによりラミネートフィルムをはがし、そのときの応力
の最大値を表面強度とした。なおこのときはく離は、1
80度はく離とした。
【0041】2)透過濃度、反射濃度 顔料タイプのインクジェットプリンター(ミマキエンジ
ニアリング製JV2−130)と純正インクを使用し、
720dpiにて黒インクを100%噴射させて作成し
た黒ベタの濃度をマクベス濃度計(TR−927)で測
定した。この時のインク量は32g/m2であった。な
お透過はフィルタなし、反射はオルソクロマティックフ
ィルタ(可視光のみを通す)を使用した。
【0042】3)作業性 2)のプリンタでA1全面にPhotoCD(コダック製)の
画像を印刷し、印字終了後2時間放置した後、1)のラ
ミネートフィルムをラミネータを用いて全面に貼りつけ
て、直径5cmに巻きつける。そのとき記録材とラミネ
ートフィルムがはがれなければ○、一部だけで実用性が
あれば△、なければ×とした。
【0043】4)全光線透過率 JIS―K6714に準じ、ポイック積分球式H.T.
Rメーター(日本精密光学製)を用い、フィルムの全光
線透過率を測定した。この値が小さい程隠ぺい性が高
い。
【0044】5)記録画像の品質 数種類の写真調の画像を上記のプリンターを用いて記録
し、記録画像の品質を目視により○△×の3段階で評価
した。このときのインク量は最大58g/m2であった ○:滲み等が無く細部まで表現されており、鮮明な銀塩
写真に類似した鮮明な画像 ×:滲みにより細部が表現されておらず、鮮明では無い
写真調の画像 △:○と×の中間
【0045】6)電飾としての使用の可否 印刷面側から10cmの所に15Wの蛍光灯を5cmの
間隔を開けて平行に置き、観察者が50cm離れた距離
から透明基材側を見た時に、均一な光源に見えた場合に
は○、2つの光源に見えた場合には×とした。
【0046】実施例1 透明ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製、光線透過
率:89%)に以下のインク受容層、インク通過層を形
成してインクジェット用記録媒体を得た。
【0047】インク受容層 下記の固形分比からなるコート液をバーコートし、12
0℃で5分乾燥して受容層を形成した。このときの乾燥
塗布量は10g/m2であった。 ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製 GH−17) 100重量部 メラミン樹脂(住友化学工業(株)製 スミマールM3) 15重量部 カチオン性化合物(日本化薬(株)製 カヤフィックスUR) 10重量部
【0048】インク透過層 インク定着層上に下記の固形分比からなるコート液をバ
ーコートし、160℃で1分間乾燥した。そのときの塗
布量は10g/m2であった。 カチオン性アクリル系樹脂(DIC (株)製 ボンコートVO−8)10重量 部 メラミン樹脂(住友化学工業(株)製 8%AC) 1重量部 有機粒子(日本触媒(株)製 エポスターMS) 60重量部 シリコン系界面活性剤(ダウコーニング製 ペインタッド57) 3重量部 このようにして得られた記録用媒体は白色不透明であっ
た。この記録用媒体に対してインクジェット記録を実施
した。
【0049】比較例1 実施例1において、インク透過層の有機粒子を120重
量部にした以外は、実施例1と同様の方法において記録
材を得た。表面強度が低かった。
【0050】実施例2 実施例1において、インク透過層のメラミン樹脂を使わ
なかった以外は、実施例1と同様の方法において記録材
を得た
【0051】実施例3 実施例1において、インク透過層の有機粒子を40重量
部とした以外は実施例1と同様の方法において記録材を
得た。
【0052】比較例2 実施例1において、インク透過層のコート量を30g/
2にした以外は、実施例1と同様の方法において記録
材を得た。
【0053】実施例4 ポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製A410
0、100μ)上にインク吸収層、インク通過層を下記
の方法により形成し記録材を得た。インク定着層下記の
組成のコート液を下記固形分比になるようにバーコート
により塗布し、160℃で3分間乾燥し記録材を得た。
塗布量は乾燥後で15g/m2 であった。 アニオン性吸水ポリマー16重量部(三井サイテック株
式会社製アコジェル−A) カチオン性吸水ポリマー 16重量部(三井サイテック
株式会社製アコジェル−C) アクリル系樹脂12重量部(DIC製アクリディックA
−1300)
【0054】インク通過層 下記のコート液を下記の固形分比になるようにバーコー
トにより塗布し、120℃で2分間乾燥して記録材を得
た。塗布量は乾燥後で9g/m2 であった。 粒子(日本触媒株式会社製エポスターMS)30重量部 樹脂(東洋紡績株式会社製、バイロンGK78CS)5
重量部 樹脂(日本ポリウレタン製 イソシアネートコロネート
2507)1重量部 界面活性剤(ダウ・コーニング製ペインタッド57)3
重量部
【0055】実施例5 実施例1のポリエステルフィルムに以下のインク吸収層
を設けた 下記の固形分比からなるコート液をバーコートし、12
0℃で5分乾燥して吸収層を形成した。このときの乾燥
塗布量は10g/m2であった。 ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製 GH−17) 10重量部 メラミン樹脂(住友化学工業(株)製 スミマールM3) 1.5重量部 カチオン性化合物(日本化薬(株)製 カヤフィックスUR) 1重量部 粒子(日本触媒株式会社製エポスターMS) 60重量部
【0056】実施例6 実施例1の記録材を内径2インチ(5.08cm)の紙管に30
m巻、前述のプリンタJV2−130にセッティング
し、720dpiでA0サイズで印字した。その後前述のラミネ
ータフィルム(P307−RC)で全面ラミネートし、
電飾看板にした。裏面からの蛍光灯の有無に関係なく美
しい看板となった。
【0057】これらの評価結果は表1および表2に示
す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】本発明の記録物、電飾用記録材および記
録物は表面強度が高く、傷つきにくく、作業性に優れ、
さらには鮮やかな印刷記録特性を持つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷 徹 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 佐々木 靖 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 4F100 AH06H AK03A AK15A AK21 AK25 AK36C AK42A AK51C AK52H AK53C AR00A AR00B AR00C BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C CA13B CA18 CB05 CB05A DA11 DJ00B DJ00C GB90 HB31 HB37B JB05B JB20C JD01C JD14B JD14C JK12 JK12B JL01 JL10 JN01A JN06 JN08 YY00 YY00B

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過性の基材Aの片面にインク吸収層Bを
    設け、インク吸収層面側からインクを吸収、定着させ、
    基材面側から鑑賞することを特徴とする記録材におい
    て、顔料インクが吸収、定着したインク吸収層の表面強
    度が80g重/cm以上であることを特徴とする記録材。
  2. 【請求項2】吸収、定着させるインクが水性顔料インク
    であることを特徴とする請求項1の記録材
  3. 【請求項3】吸収、定着させるインク量が10g/m2以上7
    0g/m2以下であることを特徴とする請求項1または2の
    記録物
  4. 【請求項4】インク吸収層Bが多孔質または非多孔質の
    インク受容層B1およびインク透過層B2からなり、A/B1/B
    2の順に構成されていることを特徴とする請求項1から
    3までのいずれかの記録材
  5. 【請求項5】未印字部の光線透過率が25%以上40%以下で
    あることを特徴とする請求項1から4までのいずれかの
    記録材
  6. 【請求項6】定着したインクの透過濃度が2.0以上であ
    ることを特徴とする請求項1から5までのいずれかの記
    録材
  7. 【請求項7】定着したインクの反射濃度が1.3以上であ
    ることを特徴とする請求項1から6までのいずれかの記
    録材
  8. 【請求項8】外径5cm以上10cm以下の筒に5m以
    上100m以下巻きつけたことを特徴とする請求項1から7
    までの記録材
  9. 【請求項9】請求項1から8までの記録材に基材と粘着
    剤からなるラミネートフィルムを貼りつけたことを特徴
    とする記録材
  10. 【請求項10】ラミネートフィルムがポリエステル、ポ
    リオレフィン、塩化ビニルのうちから選ばれる基材フィ
    ルムと粘着剤からなる請求項9の記録材
  11. 【請求項11】インク吸収層からインクジェットプリン
    タにて印刷をし、基材面側から鑑賞することを特徴とす
    る請求項1から15までのいずれかのバックプリント用
    記録物
  12. 【請求項12】インク透過層にイソシアネート、メラミ
    ン、エポキシ樹脂のうち少なくとも1種類以上から選ば
    れる架橋剤を含有することを特徴とする請求項1から1
    1までの記録材および記録物
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WO2015194462A1 (ja) * 2014-06-19 2015-12-23 シャープ株式会社 透明フィルム、印刷物、印刷装置、及び、印刷ユニット

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