JP2000309094A - インク噴射装置およびその製造方法 - Google Patents

インク噴射装置およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のアクチュエータと接続した各電気接点
間の距離を大きくしてフレキシブルな配線材をろう付け
する際の短絡の危険を少なくし、制御回路との電気接続
において高い信頼性の得られるインク噴射装置およびそ
の製造方法を提示する。 【解決手段】 アクチュエータ基板は、複数のチャンネ
ル21,22を間に形成した側壁24と、該側壁の両側
面に形成した側面電極とからなる複数のアクチュエータ
を複数備えている。アクチュエータ基板は、チャンネル
の長さ方向に積層した複数の部材15,16,17,1
8にて構成する。各部材の接合面に内層電極層を形成
し、その一端を側面電極に接続し、他端をアクチュエー
タ基板の下面に電気接点27aとして露出する。その
際、隣り合う内層電極層は、異なる部材の接合面に形成
することで、1つ直線上に並ぶことなく、アクチュエー
タの配列方向に相互にずれながら複数の線上に配置させ
る。電気接点27aには、制御回路から延びるフレキシ
ブルな配線材29をろう付け接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク噴射装置お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インク噴射装置は、圧電材料等を変形さ
せたり、あるいはヒータでインクを局部的に沸騰させる
ことによりインク噴射チャンネル内のインクに噴射エネ
ルギを与える。これら圧電材料、ヒータ等のアクチュエ
ータは、高解像度の印字をするために高密度に配置され
ており、これらに外部から駆動信号を供給するための制
御回路を接続するための工夫が必要になる。
【0003】例えば、特開平9−20006号公報に
は、インク噴射チャンネルの両側に非噴射チャンネルを
備え、噴射チャンネルと非噴射チャンネルと間の側壁を
圧電材料によって構成し、該圧電材料の両側に設けた側
面電極に電圧を印加することで、圧電材料を変形させ、
インクを噴射する形式のインク噴射装置が開示されてい
る。そして、このような構成において、チャンネルを有
するアクチュエータ基板を、該チャンネルの長さ方向に
2つの部材で構成し、両部材の接合面の一方に電極層を
形成し、非噴射チャンネル内の側面電極を、該電極層の
一端と電気的に接続する。さらに、該電極層の他端をア
クチュエータ基板の裏面に電気接点として露出し、この
電気接点に配線材を接続することで、非噴射チャンネル
内の側面電極を該電極層を介して外部の制御回路に接続
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種のインク噴射装
置では、複数の側面電極に対応した電気接点がアクチュ
エータ基板の裏面に1つの直線上に並ぶことになり、高
解像度に印字するために噴射チャンネルを高密度化する
と、隣り合う電気接点との間隔が狭くなり、配線材をろ
う付けする際に短絡しやすくなり信頼性が低下するとい
う問題があった。本発明は、上述した問題点を解決する
ためになされたものであり、噴射チャンネルを高密度に
配置した場合でも、低コストで、アクチュエータと外部
の制御回路との電気接続において高い信頼性の得られる
インク噴射装置およびその製造方法を提示することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1のインク噴射装置では、アクチュエータ基板
にインクに噴射エネルギを与える複数のアクチュエータ
をほぼ平面状に配列して設け、外部の制御回路からの信
号にもとづいて該アクチュエータを選択的に駆動するイ
ンク噴射装置において、該アクチュエータ基板を前記複
数のアクチュエータの配列方向と直交する方向でかつ該
配列面方向に積層した複数の部材にて構成するととも
に、その複数の部材の前記配列方向と平行な端面に、一
端で前記アクチュエータに接続し、かつ他端を前記アク
チュエータ基板のインク噴射チャンネル形成面と反対側
の面に電気接点を露出した導電性のある内層電極層を形
成し、すべてのアクチュエータに対して共通な内層電極
層を除き、隣り合うアクチュエータに対応する前記内層
電極層は、異なる前記端面に形成する。
【0006】これにより、複数のアクチュエータと接続
した各電気接点が、アクチュエータの配列方向に1つ直
線上に並ぶことなく、該配列方向に相互にずれながら複
数の線上に位置するようにして、各電気接点間の距離を
大きくし配線材を接続する際の短絡の危険を少なくす
る。
【0007】上記構成において、好ましくは、前記共通
の内層電極層は、すべてのアクチュエータと接続して前
記複数の部材のうちの1つの前記端面に形成すること
で、該共通の内層電極層も、前述の内層電極層と同様
に、アクチュエータ基板のチャンネル形成面と反対側の
面に露出させ、外部の制御回路との接続を容易にする。
【0008】また、上記構成において、前記アクチュエ
ータは、圧電材料あるいはヒータ等各種のものを用いる
ことができるが、好ましくは、分極された圧電材料で少
なくとも一部が構成され、前記インク噴射チャンネルを
含む複数のチャンネルを間に形成した側壁と、前記側壁
の両側面に形成され前記圧電材料に変形のための電界を
供給する側面電極とからなる。その際、前記内層電極層
は前記チャンネルの内面に露出させ、前記側面電極は該
内面電極層に接続して形成し、前記側壁の一方の面に形
成した各側面電極と前記内層電極を介して接続した各電
気接点を、前記異なる端面に露出させる。これにより、
圧電材料の側面電極おいて、アクチュエータ基板のチャ
ンネル形成面と反対側の面に複数の電気接点を露出させ
るとともに、それらの相互間の距離を大きくすることを
可能にする。
【0009】請求項4のインク噴射装置の製造方法で
は、前記アクチュエータ基板を、前記複数のアクチュエ
ータの配列方向と直交する方向に複数の部材を接合して
構成するべく該複数の部材を用意する工程と、該複数の
部材の接合面に、前記複数のアクチュエータの配列方向
の位置を相互に異ならせて導電性のある内層電極層を形
成する工程と、前記複数の部材を、前記接合面を対向さ
せて相互に接合して前記アクチュエータ基板を構成する
工程と、該アクチュエータ基板に、前記内層電極層の一
端と電気的に接続して前記複数のアクチュエータを形成
する工程と、前記アクチュエータ基板の複数のアクチュ
エータを形成した面とは反対側において、前記内層電極
層の他端に、前記制御回路と接続される配線材を電気的
に接続する工程とから構成する。
【0010】これにより、電気接点の上記請求項1の配
列を、アクチュエータ基板を複数の部材を接合して製造
することで、容易に実現するとともに、電気接点と複数
のアクチュエータとを確実に接続することを可能にす
る。
【0011】上記製造方法において、好ましくは、前記
アクチュエータ基板を構成する複数の部材のうち少なく
とも1つは、分極された圧電材料で少なくとも一部を構
成し、前記複数のアクチュエータを形成する工程は、イ
ンク噴射チャンネルを含む複数のチャンネルを間に構成
する複数の側壁を前記複数の部材にわたって形成し、該
チャンネル内に前記内層電極層を露出させる工程と、前
記圧電材料に変形のための電界を供給する側面電極を前
記内層電極層に接続して該側壁の両側面に形成する工程
とからなる。これにより、アクチュエータ基板のチャン
ネル形成面と反対側の面に露出する複数の電気接点を相
互間の距離を大きくし、かつ側面電極を内層電極の一端
に確実に接続して形成することを可能にする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態について図面を参照して説明する。図1に示
すように、インク噴射装置は、複数のインク噴射チャン
ネル21と非噴射チャンネル22を有するアクチュエー
タ基板10と、その上面を覆うカバー板30と、噴射チ
ャンネル21に連通する複数のノズル孔33を有するノ
ズル板32と、噴射チャンネル21に供給源からのイン
クを分配するマニホ−ルド31とからなる。
【0013】アクチュエータ基板10は、チャンネルの
長さ方向(すなわちそのチャンネルの配列方向と直交す
る方向)に複数個(図では4個)の部材15,16,1
7,18を接着剤層19を介して接合して構成され、各
部材は、それぞれ反対方向(図4のP)に分極された圧
電材料(例えばチタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)のセ
ラミックス材料)製の基材11,12を積層して構成さ
れている。両基材11,12の一方のみを圧電材料によ
って構成してもよい。
【0014】アクチュエータ基板10には、噴射チャン
ネル21および非噴射チャンネル22となる平行な多数
のチャンネルが、両基材11,12にわたる深さで、か
つ4個の部材15〜18にわたる長さをもって形成され
ている。これにより、噴射チャンネル21および非噴射
チャンネル22間を隔てる側壁24は、その高さ方向
に、分極方向が反対の圧電材料を重ねた構成となる。
【0015】噴射チャンネル21は、図1に示すように
その長さ方向(すなわちインク噴射方向)の前後両端を
アクチュエータ基板の前後両端に開放して形成され、非
噴射チャンネル22は、前端面10aに開放するが、後
端面10bにおいて閉塞するように、立ち上げ部23を
残して形成されている。噴射チャンネル21内の側壁2
4側面にはその長さ方向および深さ方向にわたって図4
に示すように第1の電極26aが形成され、非噴射チャ
ンネル22内の側壁24の両側面には同様に第2の側面
電極26bがそれぞれ形成されている。非噴射チャンネ
ル22内の左右の第2の側面電極26bは、該チャンネ
ルの底に沿って溝25によって分割され、相互に独立し
ている。
【0016】アクチュエータ基板10の上面10cに
は、噴射チャンネル21および非噴射チャンネル22の
長さ方向に沿った開放面を覆うカバー板30が接着固定
され、アクチュエータ基板10の前端面10aおよびカ
バー板30の前端面30aには、噴射チャンネル21と
対応するノズル孔33を有するノズル板32が接着固定
され、またそれらの後端面には、マニホールド31が接
着固定されている。
【0017】インクの供給源からマニホールド31に導
入されたインクは、噴射チャンネル21に供給される
が、非噴射チャンネル22には、立ち上がり部23によ
って供給されない。1つの噴射チャンネル21、その両
側の側壁24,24、該側壁上の側面電極26a,26
bは、1組のアクチュエータを構成する。噴射チャンネ
ル内の第1の側面電極26aを共通の電位例えばアース
に接続し、両側壁24,24の非噴射チャンネル22側
の第2の側面電極26b,26bに電圧を印加すると、
第1および第2側面電極26a,26b間に圧電材料の
分極方向と直角方向の電界が発生し、図4に示すよう
に、側壁24,24の上下各部の圧電材料がそれぞれ反
対方向に剪断変形して、噴射チャンネル21内の容積を
拡大する。そして、電圧の印加を停止すると、側壁2
4、24が復帰する際に噴射チャンネル21内のインク
に圧力を加え、インクをノズル孔33から噴射すること
ができる。
【0018】次に側面電極26a,26bを外部の制御
回路に接続するための構成を説明する。図2はインク噴
射装置を下方から見たもので、そのA−A線、B−B
線、C−C線の各位置、すなわち各部材15〜18の接
合境界面で断面にしたものが図5、図6、図7に相当
し、D−D線方向から見たものが図8に相当する。
【0019】各部材15〜18は、アクチュエータの配
列方向と平行な端面において相互に接合される。そし
て、図5に示すように、部材16の前端面すなわち部材
15側の接合面には、1組のアクチュエータの第2の側
面電極26b,26bに接続した導電性のある内層電極
層27が、所定数(図では2個)のアクチュエータ分の
間隔をおいて、複数個形成されている。内層電極層27
の上部は、1組のアクチュエータの側壁24,24の非
噴射チャンネル22側の面にそれぞれ露出し側面電極2
6b,26bに電気的に接続しており、下端はアクチュ
エータ基板10の下面10dに電気接点27aとして露
出している。内層電極層27は、上部において二股に別
れ、下部で一体になっているのは、上記動作で説明した
ように2つの側面電極26b,26bに同時に電圧を印
加し、かつ側面電極26aに接続しないようにするため
である。
【0020】他の部材17の前端面(部材16側の接合
面)、および部材18の前端面(部材17側の接合面)
にも。図6,7に示すように、同様に内層電極層27が
形成されている。ただし、アクチュエータに対して内層
電極層27を形成する位置を1つずつずらせている。つ
まり、各接合面に、部材の接合面の数−1だけのアクチ
ュエータ分の間隔をおいて、内層電極層27を配置する
ことで、すべてのアクチュエータに対して内層電極層2
7を設けることができる。
【0021】また、部材18の後端面には、図8に示す
ように、すべての噴射チャンネル21内の第1の側面電
極26aに電気的に接続した共通側の内層電極層28が
全面にわたって形成され、その内層電極層28の下端は
アクチュエータ基板10の下面10dに電気接点28a
として露出している。
【0022】これにより、図2に示すように、各アクチ
ュエータに個別に接続した複数の電気接点27aは、ア
クチュエータの配列方向と直交する方向に相互にずれな
がら複数の線上に位置する。つまり、隣接するアクチュ
エータの電気接点27aどうしは異なる部材間の接合面
に位置することで、アクチュエータの配列方向には前述
のように所定数のアクチュエータ分の間隔をおき、かつ
それと直交する方向には部材16,17のチャンネルの
長さ方向分の長さだけ間隔をおくことができる。また、
共通側の内層電極層28の電気接点28aは、それらの
電気接点27aの後方に部材18のチャンネルの長さ方
向分の長さだけ間隔をおいて位置する。したがって、各
電気接点間の距離が大きくなり、配線材29を後述のよ
うに接続する際の短絡の危険を少なくすることができ
る。
【0023】フレキシブルな配線材29は、電気接点2
7aに対応する端子29a、電気接点28aに対応する
端子29bを有する複数の導電線を備え、各端子29
a,29bを電気接点27a,28aにろう付け等によ
り接合することで、各アクチュエータを外部の制御回路
(図示しない)に接続する。
【0024】上述したインク噴射装置の製造方法を説明
する。
【0025】図9に示すように、まず、アクチュエータ
基板10を構成する各部材15〜18を、それぞれすで
に分極処理した2つの圧電材料製の基材11.12を一
体に接合したもので構成する。部材16,17,18の
各前端面(それよりも前に位置する部材との接合面)
に、内層電極層27を印刷法、蒸着法、無電解メッキ法
などの方法にて形成する。このとき、内層電極層27
は、各チャンネルを形成する予定の位置に対応して、前
述のように各部材16,17,18ごとにずらして形成
する。
【0026】そして、各部材15〜18を接着剤層19
にて接合し、1つのアクチュエータ基板10をつくる。
その後、そのアクチュエータ基板10に、複数の噴射チ
ャンネル21、非噴射チャンネル22を、ダイヤモンド
ブレード等により切削加工する。このとき、内層電極層
27の上部二股部分は、非噴射チャンネル22と一部を
重なるように位置していることで、非噴射チャンネル2
2の加工と同時に内層電極層27のその部分も削られ、
非噴射チャンネル22の内面に内層電極層27の上部が
露出することになる。
【0027】つぎに、図10に示すように、噴射チャン
ネル21、非噴射チャンネル22の内面を含むアクチュ
エータ基板10の全表面に、電極となる導電材層を蒸着
法、無電解メッキ法などの方法にて形成する。そして、
図11に示すように、アクチュエータ基板10の上面1
0c、前端面10a、下面10dの導電材層を、研磨等
の方法で除去する。
【0028】その結果、噴射チャンネル21、非噴射チ
ャンネル22の内面の導電材層は、相互に分離され、そ
れぞれ第1および第2の側面電極26a,26bとして
形成される。非噴射チャンネル22の底面に沿ってレー
ザー光を照射することにより導電材層を溝状に除去する
(その溝を25で示す)ことで、非噴射チャンネル22
の両側内面の第2の側面電極26b,26bは、相互に
分離される。後端面10bの導電材層は、研磨せずに残
すことによって、共通側の内層電極層28として形成さ
れ、すべての噴射チャンネル21内の第1の側面電極2
6aと電気的に接続している。また、第2の側面電極2
6bは、非噴射チャンネル22の内面に露出している内
層電極層27の上部と電気的に接続して形成される。ア
クチュエータ基板10の下面10dの導電材層を除去す
ることで、内層電極層27,28の下端が各電気接点2
7a,28aとして露出する。
【0029】このアクチュエータ基板10に、カバー板
30、マニホールド31、ノズル板32および配線材2
9をそれぞれ前述のように接合することにより、インク
噴射装置が完成する。
【0030】つづいて、第2の実施の形態について図1
2〜15を参照して説明する。
【0031】本実施の形態では、前記実施の形態のよう
に噴射チャンネルと非噴射チャンネルとを交互に並べた
ものではなく、複数の噴射チャンネル21aを側壁24
を挟んで隣接して配置し、その噴射チャンネル21a列
の両端にのみ非噴射チャンネル22aを設けている。
【0032】アクチュエータ基板10aを形成する上下
の基材11a,12aのうち、下側の基材11aのみ複
数の部材15a,16a,17a,18aで構成され、
上側の基材12aは、図15に示すように、1個の材料
で構成されている。
【0033】側面電極26cは、各チャンネルの内面に
沿って断面U字状に形成され、それぞれ複数の部材16
a,17a,18aの前端面に形成された内層電極層2
7cと接続されている。内層電極層27cは、前記実施
の形態と同様に、チャンネルの配列方向に間隔をおき、
かつ該配列方向と直交方向にずれながら配置されてい
る。内層電極層27cの下端は、アクチュエータ基板1
0aの下面に電気接点として露出している。該電気接点
の配列は、図2の電気接点27aとほぼ同様になる。
【0034】図13の噴射チャンネル21a−1からイ
ンクを噴射する場合、該チャンネルの側面電極26c−
1に電圧を印加し、その両側のチャンネルの側面電極2
6c−2,26c−3を接地する。本実施の形態では、
基材11a,12aが互いに向かい合う方向Pに分極さ
れているので、側面電極26c−1から26c−2,2
6c−3に向かう方向に発生した電界により、噴射チャ
ンネル21a−1の両側の側壁24,24は、該チャン
ネルの容積を拡大する方向に変形する。電圧の印加を停
止して側壁が復帰すると、インクに圧力が作用し、イン
クがノズル孔33から噴射される。その隣の噴射チャン
ネルからインクを噴射する場合には、同様に、該チャン
ネルの側面電極26c−2に電圧を印加し、両側のチャ
ンネルの側面電極26c−1,26c−4を接地する。
したがって、本実施の形態では、前記実施の形態のよう
に、電圧を印加する内層電極層と、共通側の内層電極層
との区別はない。
【0035】上述したインク噴射装置の製造方法は、ま
ず、下側の基材11aを複数の部材15a,16a,1
7a,18aを、間に内層電極層27cを介装して一体
に焼結する。その後、下側の基材11aを分極処理し、
その上に分極処理した上側の基材12aを接合する。以
降、チャンネルを加工する等の工程は、前記実施の形態
とほぼ同様である。
【0036】上記両実施の形態とも、アクチュエータ基
板1つの面に電気接点がすべて形成されているため、外
部の制御回路へ接続する配線材を、一回の工程により早
く簡単に電気接続することができる。また、隣接する噴
射チャンネルに対応する電極接点が、別の接合界面に形
成されているため、噴射チャンネルのピッチの整数倍の
ピッチで直線状に並んでいる。従って、噴射チャンネル
の配列密度が高くなった場合でもろう付け等による隣接
電気接点間の短絡等が発生しにくく、高い電気的信頼性
が得られる。
【0037】なお、内層電極層は、部材16,17,1
8,16a,17a,18aの前端面に形成するのでな
く、それと対向する部材の後端面に形成してもよい。第
1の実施の形態の共通側内部電極層28は、部材間の接
合面に形成してもよく、また、第2の実施の形態の1つ
の列の内層電極層27aは、アクチュエータ基板の後端
面に形成してもよい。第1の実施の形態の部材18は、
立ち上がり部分23があるために変形する部分が少ない
から、圧電材料を用いて形成しなくてもよい。
【0038】第1の実施の形態において、第2の実施の
形態のように下側の基材11のみを複数の部材を焼結し
て構成し、上側の基材12を1個の材料で構成すること
もできる。第2の実施の形態において上側の基材12を
複数の部材で構成することもできる。
【0039】本発明は、上記のように圧電材料がせん断
変形する形式のアクチュエータのほか、各種のアクチュ
エータを用いるインク噴射装置に適用することができ
る。
【0040】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、複数
のアクチュエータと接続した各電気接点が、アクチュエ
ータの配列方向に1つ直線上に並ぶことなく、該配列方
向に相互にずれながら複数の線上に位置するから、各電
気接点間の距離を大きくなって短絡の危険が少なくな
り、電気的な信頼性が向上する。
【0041】また、電気接点の上記配列は、アクチュエ
ータ基板を複数の部材を接合して製造することで、容易
に実現することができるとともに、その際、電気接点と
複数のアクチュエータとを確実に接続して製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のインク噴射装置を示す
分解斜視図である。
【図2】上記インク噴射装置を下方から見た斜視図であ
る。
【図3】上記インク噴射装置の水平断面図である。
【図4】上記インク噴射装置の垂直拡大断面図である。
【図5】図2のA−A線断面図である。
【図6】図2のB−B線断面図である。
【図7】図2のC−C線断面図である。
【図8】図2をD−D線方向から見た端面図である。
【図9】アクチュエータ基板の製造過程を示す分解斜視
図である。
【図10】アクチュエータ基板の製造過程を示す斜視図
である。
【図11】アクチュエータ基板の製造過程を示す斜視図
である。
【図12】第2の実施の形態のインク噴射装置の図5相
当の断面図である。
【図13】第2の実施の形態のインク噴射装置の図6相
当の断面図である。
【図14】第2の実施の形態のインク噴射装置の図7相
当の断面図である。
【図15】第2の実施の形態のインク噴射装置のアクチ
ュエータ基板の製造過程を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10 アクチュエータ基板 15,16,17,18 アクチュエータ基板を構成す
る部材 21,22 チャンネル 24 側壁 26a,26b 側面電極 27,28 内層電極層 27a,28a 電気接点

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータ基板にインクに噴射エネ
    ルギを与える複数のアクチュエータをほぼ平面状に配列
    して設け、外部の制御回路からの信号にもとづいて該ア
    クチュエータを選択的に駆動するインク噴射装置におい
    て、 該アクチュエータ基板を前記複数のアクチュエータの配
    列方向と直交する方向でかつ該配列面方向に積層した複
    数の部材にて構成するとともに、その複数の部材の前記
    配列方向と平行な端面に、一端で前記アクチュエータに
    接続し、かつ他端を前記アクチュエータ基板のインク噴
    射チャンネル形成面と反対側の面に電気接点を露出した
    導電性のある内層電極層を形成し、 すべてのアクチュエータに対して共通な内層電極層を除
    き、隣り合うアクチュエータに対応する前記内層電極層
    は、異なる前記端面に形成したことを特徴とするインク
    噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記共通の内層電極層は、すべてのアク
    チュエータと接続して前記複数の部材のうちの1つの前
    記端面に形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載のインク噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記各アクチュエータは、分極された圧
    電材料で少なくとも一部が構成され、前記インク噴射チ
    ャンネルを含む複数のチャンネルを間に形成した側壁
    と、前記側壁の両側面に形成され前記圧電材料に変形の
    ための電界を供給する側面電極とからなり、 前記内層電極層は前記チャンネルの内面に露出している
    とともに、前記側面電極は該内面電極層に接続して形成
    され、 前記側壁の一方の面に形成した各側面電極と前記内層電
    極を介して接続した各電気接点を、前記異なる端面に露
    出したことを特徴とする請求項1に記載のインク噴射装
    置。
  4. 【請求項4】 アクチュエータ基板にインクに噴射エネ
    ルギを与える複数のアクチュエータを配列し、外部の制
    御回路からの信号にもとづいて該アクチュエータを選択
    的に駆動するインク噴射装置の製造方法において、 前記アクチュエータ基板を、前記複数のアクチュエータ
    の配列方向と直交する方向に複数の部材を接合して構成
    するべく該複数の部材を用意する工程と、 該複数の部材の接合面に、前記複数のアクチュエータの
    配列方向の位置を相互に異ならせて導電性のある内層電
    極層を形成する工程と、 前記複数の部材を、前記接合面を対向させて相互に接合
    して前記アクチュエータ基板を構成する工程と、 該アクチュエータ基板に、前記内層電極層の一端と電気
    的に接続して前記複数のアクチュエータを形成する工程
    と、 前記アクチュエータ基板の複数のアクチュエータを形成
    した面とは反対側において、前記内層電極層の他端に、
    前記制御回路と接続される配線材を電気的に接続する工
    程とからなることを特徴とするインク噴射装置の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記アクチュエータ基板を構成する複数
    の部材のうち少なくとも1つは、分極された圧電材料で
    少なくとも一部を構成し、 前記複数のアクチュエータを形成する工程は、インク噴
    射チャンネルを含む複数のチャンネルを間に構成する複
    数の側壁を前記複数の部材にわたって形成し、該チャン
    ネル内に前記内層電極層を露出させる工程と、前記圧電
    材料に変形のための電界を供給する側面電極を前記内層
    電極層に接続して該側壁の両側面に形成する工程とから
    なることを特徴とする請求項4に記載のインク噴射装置
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005159275A (ja) * 2003-05-30 2005-06-16 Ngk Insulators Ltd セル駆動型圧電アクチュエータ、及びセル駆動型圧電アクチュエータの製造方法
CN100418770C (zh) * 2004-09-24 2008-09-17 精工爱普生株式会社 接合结构、致动器设备和液体喷头

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