JP2000308639A - 脈波検出装置 - Google Patents

脈波検出装置

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JP2000308639A
JP2000308639A JP11123073A JP12307399A JP2000308639A JP 2000308639 A JP2000308639 A JP 2000308639A JP 11123073 A JP11123073 A JP 11123073A JP 12307399 A JP12307399 A JP 12307399A JP 2000308639 A JP2000308639 A JP 2000308639A
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pulse
wave
pulse wave
ultrasonic wave
ultrasonic
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JP11123073A
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English (en)
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Hiroyuki Odagiri
博之 小田切
Kazusane Sakumoto
和実 佐久本
Keisuke Tsubata
佳介 津端
Chiaki Nakamura
千秋 中村
Masataka Araogi
正隆 新荻
Takashi Kamimoto
隆志 紙本
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低消費電力で脈波を検出することができ、使
用時間を延ばすことが可能な脈波検出装置を提供する。 【解決手段】 超音波発信手段11から周波数10MH
zの超音波f0を動脈2に発信し、周波数変調された反
射波f1を超音波受信手段21で受信する。この反射波
f1をFM検波後に脈拍数を表示する。超音波は、間欠
動作制御手段12の間欠駆動により、10秒間発信させ
て脈拍数を実測し、その後50秒間停止する。実測停止
中の脈拍数表示は、測定停止直前の実測値を代用表示す
る。超音波発信手段11を間欠駆動することで低消費電
力とし、時計等の小型でバッテリ容量が小さい携帯装置
であっても取り付けることが可能になり、かつ長時間使
用が可能になる。また、体動検出部13と脈拍数変動判
定部14で体動を検出した場合、10秒間の超音波の発
信を再度開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脈波検出装置に係
り、詳細には、動脈に対する超音波の送受信により脈波
を検出する脈波検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動脈を流れる血流による脈波を検出する
ことは、医療現場や健康管理を行う際に広く行われてい
る。この脈波検出は、触診により所定時間の脈拍数とし
て検出する場合の他、脈波検出装置を使用して電子的に
脈拍数等を自動検出することも広く行われている。電子
的に脈波を検出して脈拍数を得る装置として、ピエゾ型
の圧電素子をセンサとして動脈上に配置し、動脈内部の
圧力変化に伴う表皮の圧力変化(圧力による表皮の変
位)から脈拍数を検出するものや、超音波を利用して脈
拍数を検出するものが存在する。超音波を利用する脈波
検出装置としては、血流によるドップラ効果を利用した
ものがあり、例えば、特開平1−214335号公報
や、USP4086916で提案されている。
【0003】図6は、このようなドップラ効果による超
音波の周波数変化の様子を表したものである。いま、図
6(a)に示されるような周波数f0の超音波を体表面
から動脈に向けて発信すると、発信した超音波は動脈を
流れる血液で反射される。この反射波を受信素子で受信
すると、反射波の周波数の変化を検出することができ
る。すなわち、受信波の周波数をf1とすると、図6
(b)に示すように、心臓の収縮期は動脈を流れる血流
の速度が速いので、反射波の周波数はドップラ効果によ
り高くなり(A部分)、逆に心臓が弛緩している間の血
流速は低いためA部分よりも周波数が低くなる(B部
分)。このように、心臓の拍動に従って流速が変化する
動脈内の血流に超音波を照射して、周波数の変化を検出
することで脈波を検出し、さらに脈拍数を検出したり、
血流速を検出したりすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように超音波ドッ
プラ効果を利用して脈波を検出する脈波検出装置では、
超音波を使用するので消費電力が非常に大きくなるとい
う問題がある。従って、従来の脈波検出装置では、病院
や自宅等の電力を十分に供給可能な環境において使用し
なければならなかったり、又はこのような環境以外で使
用する場合には短期間だけしか脈波を測定できないとい
う問題があった。特に、腕時計に組み込んだ脈波検出装
置のように、携帯可能なサイズ、重量の脈波検出装置の
場合には、バッテリの容量が限られてしまうため、使用
時間が更に短くなってしまうという問題がある。
【0005】そこで、本発明はこのような従来の脈波検
出装置における課題を解決するためになされたもので、
低消費電力で脈波を検出することができ、使用時間を延
ばすことが可能な脈波検出装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の脈波検出装置で
は、動脈に向けて超音波を発信する発信手段と、この発
信手段から発信され前記動脈を流れる血液で反射された
超音波を受信する受信手段と、少なくとも脈拍2拍以上
の時間Tだけ超音波を発信する駆動と、超音波の発信を
停止する駆動停止とを繰り返すように、前記発信手段を
間欠駆動する間欠動作制御手段と、前記受信手段で受信
された超音波から脈波に関する脈波情報を取得する脈波
情報取得手段と、この脈波情報取得手段により取得され
た脈波情報を出力する出力手段とを具備する。そして、
前記脈波情報取得手段は、前記受信手段で受信された超
音波の周波数変化を検出する周波数検波手段又は振幅変
化を検出する振幅検波手段を有し、前記周波数検波手段
又は振幅検波手段による検波信号から脈波情報を取得す
る。また、体動を検出してリセット信号を出力する体動
検出手段を備え、前記間欠動作制御手段は、前記リセッ
ト信号が出力された場合、前記時間Tの駆動を再開す
る。
【0007】このように、本発明では、例えば、脈拍2
拍以上の時間Tとして10秒間だけ超音波を発信し、そ
の後例えば、50秒間超音波の発信を停止することで、
脈波の測定と測定休止とを交互に行うことで、消費電力
を1/6に抑えることができる。本発明において、測定
していない時間の脈波情報は、測定時の脈波情報を代用
することができる。例えば、10秒間に測定した脈拍数
をNとした場合、50秒の非測定時間における脈拍数も
Nとすることで、脈拍数Nを1分間表示する。一方、非
測定中の脈拍数は実測値を示していないため、非測定中
に運動を開始した場合には、実際の脈拍数と表示脈拍数
とに大きな誤差を生じる場合がある。これに対して、本
発明では、体動検出手段により脈拍数の変化を予測して
リセット信号を出力し、10秒間(時間T)の脈波測定
(超音波の発信)を再開する。これにより、動作開始時
の脈波を測定することが可能になるため、表示される脈
拍数の誤差を小さくすることができる。
【0008】この本発明の脈波検出装置において、前記
脈波情報取得手段は、前記脈波情報を記憶する記憶手段
を備え、前記出力手段は、この記憶手段に格納された脈
波情報を出力するようにしてもよい。すなわち、所定時
間分の脈拍情報や検波情報を記憶手段に格納しておき、
例えば、医療診断装置等の外部装置に対して出力するこ
とで、総合的な医療診断に利用することができる。この
ように脈波情報を医療診断等に使用する場合には、例え
ば、10秒間駆動し10秒間駆動停止というように、発
信手段の駆動停止時間を短くすることが望ましい。その
ために、駆動時間Tと駆動停止時間とをユーザが任意の
時間に調整できるようにしてもよく、また、予め駆動時
間Tと駆動停止時間とが複数種類決められた複数モード
(日常生活モード、運動モード、医療測定モード等)を
設定しておき、ユーザがいずれかのモードを選択するよ
うにしてもよい。
【0009】また本発明の脈波検出装置において、前記
脈波情報取得手段は、前記検波信号から脈拍数を脈波情
報として取得し、前記出力手段は、前記脈波情報取得手
段により取得された脈拍数を出力するようにしてもよ
い。これにより、最も一般的な脈拍を日常的に確認する
ことができる。また本発明の脈波検出装置において、さ
らに表示手段を備え、前記脈波情報取得手段は、前記検
波信号から脈波に関する情報として脈拍数又は脈波波形
を取得し、前記出力手段は、前記脈波情報取得手段によ
り取得された脈拍数又は脈波波形を前記表示手段に出力
する、ようにしてもよい。これにより、脈拍数又は脈波
波形を表示することで、日常生活のなかでも容易に脈拍
数や脈波波形を確認することができる。また、本発明の
脈波検出装置では、発信系を間欠的に駆動するのに同期
させて、受信系も間欠的に駆動するようにしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の脈波検出装置にお
ける好適な実施の形態について、図1から図5を参照し
て詳細に説明する。 (1)本実施形態の概要 本実施形態の脈波検出装置では、超音波発信手段11か
ら周波数10MHzの超音波f0を体表面から動脈2に
向けて発信し(発信手段)、反射対象物(測定対象物)
である血流のドップラ効果で周波数変調された反射波f
1を超音波受信手段21で受信する(受信手段)。この
受信した反射波f1をFM検波(周波数検波)すること
で脈波を抽出し、さらに脈拍を計数して(脈波情報取得
手段)、脈波波形や脈拍数を表示する(出力手段)。そ
して、間欠動作制御手段12により超音波発信手段11
を間欠駆動することで、超音波を10秒間発信して脈波
(脈拍数)を実測し、その後50秒間実測を停止する。
脈波波形や脈拍数の実測停止中の表示については、測定
を停止する直前における実測時の値を代用して表示す
る。このように超音波発信手段11の駆動を間欠的に行
うことで消費電力を少なくすることができ、時計等の小
型でバッテリ容量が小さい携帯装置であっても取り付け
ることが可能になり、かつ長時間使用が可能になる。ま
た、体動検出部13と脈拍数変動判定部14とにより体
動を検出してリセット信号を出力し(体動検出手段)、
このリセット信号をトリガーとして、現在の間欠駆動の
状態にかかわらず、間欠動作制御手段は、10秒間の駆
動制御を最初から行う。これにより、脈波波形や脈拍が
変化する可能性を予測し、直ちに測定を再開すること
で、実測停止時の脈拍数の誤差を少なくすることができ
る。
【0011】(2)本実施形態の詳細 図1は、第1の実施形態における脈波検出装置の構成を
表したものである。この図1に示すように、脈波検出装
置は、超音波を発信する超音波発信系として、超音波発
信手段11と、間欠動作制御手段12と、体動検出部1
3と、脈拍数変動判定部14を備えている。また、脈波
検出装置は、動脈2を流れる血液で反射された超音波
(反射波)を受信して脈波の処理を行う超音波受信系と
して、超音波受信手段21と、検波回路22と、増幅回
路23と、波形整形回路24と、脈拍数演算回路30
と、表示装置40とを備えている。
【0012】超音波発信系における、超音波発信手段1
1は、圧電素子からなる発信子を備えており、この発信
子に印加される電圧に応じた出力パワーの超音波を発信
する。この超音波発信手段11からは、10MHzの超
音波が、体表面から動脈2に向けて発信されるようにな
っている。間欠動作制御手段12は、超音波発信手段1
1を間欠的に駆動するようになっており、駆動時間T1
の間超音波発信手段11を駆動して超音波を発信させ、
その後駆動停止時間T2の間超音波の発信を停止するこ
とを繰り返すようになっている。間欠動作制御手段12
は、10MHzの超音波を発振する発振回路と、間欠駆
動を行うためのT1時間のオンとT2時間のオフとを繰
り返す間欠駆動信号を発生する間欠駆動信号発生部を備
えている。本実施形態において、間欠動作制御手段12
は、駆動時間T1=10秒、駆動停止時間T2=50秒
に設定されており、1分間のうちの10秒だけ脈波の測
定を行うようになっている。
【0013】図2は、間欠動作制御手段12及び超音波
発信手段11における波形を表したものである。図2
(a)は、間欠動作制御手段12の発振回路で発生可能
な10MHzの超音波発振信号f0を表したもので、連
続的に発振した場合の波形を表したものである。図2
(b)は、間欠動作制御手段12発生する間欠駆動信号
F0を表したもので、時間T1=10秒間のオン(ハイ
状態)と時間T2=50秒間のオフ(ロウ状態)とが繰
り返し出力される。間欠動作制御手段12は、(b)に
示す間欠駆動信号F0によって、(a)に示す超音波発
振信号f0を、図2(c)に示すように間欠的に発生さ
せると共に、超音波発振信号f0を出力用のパワーに増
幅して、超音波発信手段11に供給することで、超音波
発信手段11からは、図2(c)と相似波形の超音波が
発信される。
【0014】なお、間欠駆動信号のオン時間T1とオフ
時間T2については、T1=10秒、T2=50秒に限
らず、T1が脈拍2拍以上の時間であれば他の時間とす
ることができる。すなわち、最低脈拍数Nを30回/分
として、T=4秒以上であればよく、5秒、15秒等と
することができる。一方、時間T2については、特に制
限がないが、測定停止直前の実測値を非測定時間の脈拍
数に代用するため、代用値の誤差が大きくなる可能性が
あるので、T2をあまり長時間とすることは好ましくな
い。逆に短すぎると、低消費電力という効果が十分に得
られなくなる。従って、T2としては、50秒の他、1
0秒、20秒、30秒、40秒、1分、2分、3分、5
分程度が選択される。T1とT2の組み合わせについて
は、上記例示した全ての組み合わせを採用することが可
能である。
【0015】体動検出部13は、加速度センサ、圧電素
子、傾斜スイッチ等の1つ以上により構成され、体動を
検出する。本実施形態において体動検出部13は、間欠
駆動手段等の近傍に配置されているが、超音波発信手段
11の近傍に配置し、又は心臓の近傍や、腰の近傍、足
に配置するようにしてもよい。脈拍変動判定部14は、
体動検出部13で体動が検出された場合に、脈波波形や
脈拍が変化する可能性を予測し、パルス信号をリセット
信号として間欠動作制御手段12に供給するようになっ
ている。体動検出部13と脈拍数変動判定部14が体動
検出手段として機能する。
【0016】間欠動作制御手段12は、リセット信号が
供給されると、間欠駆動している現在の状態(駆動停止
中、駆動途中)にかかわらず、リセット信号の供給から
T1秒間の駆動(超音波の発振制御)を再開する。図3
は、間欠動作制御手段12による超音波発信手段11の
間欠駆動の状態を表したものである。図3(a)に示す
ように、時刻t1おいて測定を開始するスイッチがオン
されて図示しないスタート回路からスタート信号Sが間
欠動作制御手段12に供給されると、間欠動作制御手段
12は、(c)に示すように、10MHzの超音波f0
を時間T1だけ超音波発信手段11から発信させ、つい
で時間T2だけ発信を停止させ、以後同様に間欠駆動を
継続する。そして、(b)に示すように時刻t2におい
て、体動検出部13で体動が検出されて脈拍数変動判定
部14からリセット信号Rが間欠動作制御手段12に供
給されると、間欠動作制御手段12では、リセット信号
Rから再度時間T1だけ超音波を発信させる。図3に示
した例では、超音波発信の駆動停止中に体動が検出され
てリセット信号Rが間欠動作制御手段12に供給されて
いるため、駆動停止途中であっても直ちに、時間T1の
超音波発信が再開される。また、リセット信号Rが駆動
中(超音波発信中)に間欠動作制御手段12に供給され
た場合も同様にリセット信号Rから時間T1の超音波発
信が再開される。この場合、リセット信号Rが供給され
る前の測定と合わせた時間T1′(2T1≧T1′>T
1)のあいだ超音波が発信される。
【0017】超音波発信手段11から発信された10M
Hzの超音波は、動脈2を流れる血液で反射されて超音
波受信手段21で受信される。この反射波は、血流速の
ドップラ効果によって周波数変調され、この周波数の変
化から脈波を検出することが可能になる。すなわち、動
脈2を流れる血液は、心臓の収縮期(脈拍)と弛緩期に
よって、血流速度が変化する。このため発信した超音波
の周波数は、血流で反射される際のドップラー効果によ
って変化する。この場合の反射波の周波数f1は、超音
波の周波数をf0、血流速をv、体内での音速をc、血
流速に対する超音波の入射角をθとした場合、次の式
(1)から求まる。 f1=f0(1+2v×cosθ/c) …(1) そして、超音波の周波数は、反射によってf0からf1
の範囲で変化し、その偏位dfは、次の式(2)とな
る。 df=f1−f0=f0×2v×cosθ/c …(2) 従って、例えば各値を、c=155m/s、v=0.3
m/s、f0=9.5とすると、周波数偏位dfは3.
8KHzとなる。式(2)において、血流速vは脈拍に
よって変動するため、周波数偏位dfは約2KHzから
4HHzの範囲で変化することになる。
【0018】本実施形態では、この周波数偏位dfの変
化を、周波数変調波の復調方式によって検出すること
で、脈波を検出するようにしている。すなわち、図1に
おける受信手段21で受信した反射波f1は検波回路に
供給される。検波回路22では、脈によって変化する受
信周波数の変化dfを電圧の変化として取り出して、増
幅回路23に供給する。増幅回路23では、供給される
電圧の変化を増幅し、波形整形回路24に供給する。波
形整形回路24では、脈によって変化する増幅後の電圧
波形をパルス波に整形して脈拍数演算回路30に供給す
る。
【0019】脈拍数演算回路30では、例えば、比較回
路により比較値を超えた場合にパルス波を発生させ、こ
のパルス波の時間間隔を所定回数(例えば、1回、2
回、3回、5回、7回、8回等)測定し、各回の測定時
間の平均時間Taから1分間の脈拍数Nを次の数式
(3)に従って求めるようになっている。 N=60/Ta … (3) なお、脈拍間の平均時間Taから脈拍数を求める場合に
限られず、例えば、駆動時間T1(本実施形態では、1
0秒)内に発生するパルス数wを検出し、次の数式
(4)により1分間の脈拍数Nを求めるようにしてもよ
い。 N=w×(60/T1) … (2) 脈拍数演算回路30は、この求めた脈拍数Nと、各脈拍
に対応して発生するパルス信号とを表示装置40に供給
する。
【0020】表示装置40では、供給された脈拍数Nを
液晶表示画面にディジタル表示すると共に、供給される
パルス信号に応じて緑色の点滅表示を行うことで脈拍の
存在を示す。この緑色の点滅を見ることで、ユーザは自
分の脈波を視覚的に認識することができる。なお、供給
されるパルス信号に応じてパルス音を出力することで脈
拍の存在を聴覚により認識できるようにしてもよい。
【0021】図4は、このような脈波検出装置を時計に
組み込んで脈波を検出する状態を表したものである。こ
の図4に示されるように脈波検出装置(時計)60は、
時計本体61と、ベルト62を備えており、ベルト62
の内側にはセンサ19が取り付けられている。時計60
は、一般の時計と同様に、時計本体61を手の甲側にし
て左(又は右)手首2aに取り付けるようになってい
る。その際、センサ19の位置は、図4(b)に示され
るように、とう骨動脈上に位置するようにセンサ19を
ベルト62の長さ方向に移動して位置調整できるように
なっている。センサ19には、超音波発信手段11と超
音波受信手段21とが、図4(c)に示されるように、
とう骨動脈2に沿ってベルト62の長さ方向と直交する
方向に並べられ、手先側に超音波発信手段11が肩側に
超音波受信手段21が配置されている。なお、超音波発
信手段11と超音波受信手段21の配置位置は、この逆
であってもよい。
【0022】時計本体61には、時計のムーブメント等
の駆動部の他、間欠動作制御手段12、出力パワー制御
手段13、脈拍数変動判定部14、検波回路22、増幅
回路23、波形整形回路24、脈拍数演算回路30、及
び表示装置40が配置されている。間欠動作制御手段1
2における発振回路を、時計機能で使用される駆動回路
の発振回路に兼用にしてもよい。センサ19と、時計本
体61に配置された間欠動作制御手段12、検波回路2
2とは、ベルト62内に組み込まれた図示しない配線に
よって接続されている。時計本体61の表示面(文字
盤)は、時計としての時刻、日付、曜日等が表示される
時計表示部63と、表示装置41とを備えている。表示
装置41は、脈拍数Nが表示される脈拍数表示部64
と、各脈拍に応じて緑色点滅する脈拍表示部65を有し
ている。なお、脈拍表示部65の点滅色を脈拍数に応じ
て変えるようにしてもよい。例えば、69以下を黄色点
滅、脈拍数が70〜90の間は青色点滅、91〜110
の間を緑色点滅、111〜130の間を橙色点滅、13
1以上を赤色点滅とする。このように、脈拍数に応じて
脈拍表示部65の点滅色が変化するので、現在の脈拍の
状態を容易に区別することができる。
【0023】以上説明した実施形態によれば、間欠動作
信号手段12により、脈拍の検出が可能な時間T1だけ
超音波を発信させる駆動と、発信を停止する駆動停止と
を交互に行うことで超音波発信手段11を間欠駆動する
ので、低消費電力の脈波検出装置とすることができる。
従って、電源容量が比較的小さい時計等の小型携帯機器
に取り付けても長時間使用することが可能になる。ま
た、脈拍数が変化する可能性を体動から予測して、間欠
動作制御手段12による、超音波発信手段11に対する
時間T1の駆動を最初から行うようにしたので、測定し
ていない時間T2を比較的長く設定することができ、よ
り消費電力を下げることが可能になる。
【0024】次に本発明の第2実施形態について説明す
る。第1の実施形態では、超音波発信手段11から発信
する超音波の周波数を10MHzとすることで、血流速
度に応じて変化する反射波の周波数が変化することに着
目して周波数変化から脈波を検出するようにしたもので
ある。これに対して、第2実施形態では、動脈を流れる
血流量による超音波の減衰を利用して脈波を取得するよ
うにしたものである。
【0025】先ず、本実施形態による脈波検出の原理及
び概要について図5を参照して説明する。動脈は、脈波
により血流量が変化すると、超音波が伝搬する場合の伝
達係数が変化する。これは、脈波によって動脈の血流量
及び血液密度が変化し、超音波の減衰率が変化するため
であると考えられる。本実施形態では、以上の原理に基
づいて、超音波発信手段11から動脈に向けて、図5
(a)に示す超音波を発信する。この場合の超音波の周
波数f3は、血流による周波数変調を目的とした超音波
の周波数f0=10MHzよりも小さい値であるf3=
32KHzとすることで、動脈2中を伝搬しながら反射
されて超音波受信手段21に伝わる。この超音波が動脈
2中の脈流によって減衰しながら伝搬され、図5(b)
に示すように、脈拍に対応して減衰(矢印G部分)した
超音波(伝搬波)が超音波受信手段21で受信され、受
信した超音波の振幅検波を行うことで図5(c)に示す
脈波波形(脈波情報)Hが得られるものである。
【0026】本実施形態では、このような原理に基づい
て、超音波発信手段11から発信される超音波の減衰量
の変化を検出することで脈波を検出する。そして、間欠
動作制御手段12は、32KHzの超音波F3を第1実
施形態と同様に時間T1だけ発信し、その後時間T2だ
け超音波の発信を停止するように、超音波発信手段11
を間欠動作させる。発信周波数10MHzに対してドッ
プラ効果による周波数変化が2〜4KHzと小さい値
(数%の範囲)であるのに対して、減衰率の変化量は出
力パワーの10%以上であることから、本実施形態では
脈波による減衰率の変化をより正確に検出することが可
能になる。
【0027】以上本発明の好適な実施形態について説明
したが、本発明はかかる実施形態の構成に限定されるも
のではなく、本発明の範囲において他の実施形態を採用
し、また、変形することが可能である。例えば、説明し
た実施形態では、脈拍数演算回路30をディジタル的に
信号処理及び記憶処理を行う脈拍演算制御部により構成
するようにしてもよい。この場合、波形整形回路24か
ら出力されるパルス波が脈拍演算制御部に供給されると
共に、増幅回路23で増幅後の電圧波形がディジタル変
換されて脈拍演算制御部に供給される。そして、脈拍演
算制御部には、表示装置40に加えて、パーソナルコン
ピュータや医療用の診断装置等の各種外部装置が接続可
能になっている。
【0028】この場合の脈拍演算制御部は、主として、
CPU(中央演算装置)、ROM(リード・オンリー・
メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)、そ
の他計時部等を供えたマイコンシステムで構成される。
また脈拍演算制御部には、DRAM、SRAM、EEP
ROM、ハードディスク等の、データを磁気的、電気
的、光学的に記憶する各種記憶媒体が具備され、その記
憶容量は任意であるが、少なくとも1時間分〜1日分、
好ましくは1週間分、さらに好ましくは1ヶ月分の脈波
情報(脈拍数の時間変化、増幅回路23からの脈拍波形
等)の蓄積が可能な記憶容量が採用される。このよう
に、記憶媒体に脈波情報(脈拍波形)を所定期間分蓄積
しておくことで、後日、外部装置を脈波検出装置に接続
して、蓄積した脈波情報を出力し、医療診断等に使用す
ることができる。但し、医療用に脈波情報を使用する場
合には、実測時間を長くするために、駆動停止時間T2
をあまり長時間に設定しないことが望ましい。このよう
に、医療用の診断装置(外部装置)において、長時間分
の脈波情報が得られ、そのユーザの日常生活での状態を
医療的な観点からより正確に診断することができる。例
えば、脈拍の揺らぎを調べることでユーザの心理的緊張
状態やリラックスした状態か否かを調べることができ
る。また、脈波のリズム、脈拍の大きさ、脈拍の立ち上
がり速度(速いか遅いか)等を調べることも可能であ
る。
【0029】
【発明の効果】本発明の脈波検出装置によれば、間欠動
作制御手段により、少なくとも脈拍2拍以上の時間Tだ
け超音波を発信する駆動と、超音波の発信を停止する駆
動停止とを繰り返すように、発信手段を間欠駆動するの
で、低消費電力で脈波を検出することができ、使用時間
を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における脈波検出装置の
構成図である。
【図2】同上、脈波検出装置の間欠動作制御手段及び超
音波発信手段における波形を表した説明図である。
【図3】同上、脈波検出装置の間欠動作制御手段による
間欠駆動の動作状態を表した説明図である。
【図4】同上、時計に組み込んだ脈波検出装置により脈
波を検出する状態を表した説明図である。
【図5】本発明の第2実施形態における脈波検出の原理
及び概要についての説明図である。
【図6】ドップラ効果による超音波の周波数変化の様子
を表した説明図である。
【符号の説明】
2 動脈 11 超音波発信手段 12 間欠動作制御手段 13 体動検出部 14 脈拍数変動判定部 21 超音波受信手段 22 検波回路 23 増幅回路 24 波形整形回路 30 脈拍数演算回路 40 表示装置 60 時計 61 時計本体 62 ベルト 63 時計表示部 64 脈拍数表示部 65 脈拍表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津端 佳介 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番 セイ コーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 中村 千秋 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番 セイ コーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 新荻 正隆 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番 セイ コーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 紙本 隆志 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番 セイ コーインスツルメンツ株式会社内 Fターム(参考) 4C017 AA10 AB02 AC23 BB02 BC06 FF19 4C301 DD03 DD10 EE18 HH52 KK27

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動脈に向けて超音波を発信する発信手段
    と、 この発信手段から発信され前記動脈を流れる血液で反射
    された超音波を受信する受信手段と、 少なくとも脈拍2拍以上の時間Tだけ超音波を発信する
    駆動と、超音波の発信を停止する駆動停止とを繰り返す
    ように、前記発信手段を間欠駆動する間欠動作制御手段
    と、 前記受信手段で受信された超音波から脈波に関する脈波
    情報を取得する脈波情報取得手段と、 この脈波情報取得手段により取得された脈波情報を出力
    する出力手段と、を具備することを特徴とする脈波検出
    装置。
  2. 【請求項2】 前記脈波情報取得手段は、前記受信手段
    で受信された超音波の周波数変化を検出する周波数検波
    手段又は振幅変化を検出する振幅検波手段を有し、前記
    周波数検波手段又は振幅検波手段による検波信号から脈
    波情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の脈
    波検出装置。
  3. 【請求項3】 体動を検出してリセット信号を出力する
    体動検出手段を備え、 前記間欠動作制御手段は、前記リセット信号が出力され
    た場合、前記時間Tの駆動を再開することを特徴とする
    請求項1に記載の脈波検出装置。
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