JP2000302484A - 耐熱性定盤及びそれを用いたガラス基板の熱処理方法 - Google Patents
耐熱性定盤及びそれを用いたガラス基板の熱処理方法Info
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- JP2000302484A JP2000302484A JP11106884A JP10688499A JP2000302484A JP 2000302484 A JP2000302484 A JP 2000302484A JP 11106884 A JP11106884 A JP 11106884A JP 10688499 A JP10688499 A JP 10688499A JP 2000302484 A JP2000302484 A JP 2000302484A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、その上にガラス基板を載置
して熱処理しても、ガラス基板の表面に傷が付きにく
く、またガラス基板が滑ることなく、離間しやすく、し
かも汚染しても、洗浄によって容易に汚染を除去するこ
とが可能な耐熱性定盤と、それを用いたガラス基板の熱
処理方法を提供することである。 【構成】 本発明における耐熱性定盤は、板状の耐熱性
材料10の表面にシリカ膜11を形成したものであるた
め、耐熱性材料10の表面が研削面、すなわち多数の微
細な凹部10aと凸部10bが存在する面であっても、
凹部10aがシリカ膜11によって埋められることにな
る。そのため凹凸の高低差が小さくなり、定盤上でガラ
ス基板が擦れても、ガラス基板に傷が発生し難くなる。
して熱処理しても、ガラス基板の表面に傷が付きにく
く、またガラス基板が滑ることなく、離間しやすく、し
かも汚染しても、洗浄によって容易に汚染を除去するこ
とが可能な耐熱性定盤と、それを用いたガラス基板の熱
処理方法を提供することである。 【構成】 本発明における耐熱性定盤は、板状の耐熱性
材料10の表面にシリカ膜11を形成したものであるた
め、耐熱性材料10の表面が研削面、すなわち多数の微
細な凹部10aと凸部10bが存在する面であっても、
凹部10aがシリカ膜11によって埋められることにな
る。そのため凹凸の高低差が小さくなり、定盤上でガラ
ス基板が擦れても、ガラス基板に傷が発生し難くなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に電子機器用途の基
板として適したガラス基板を熱処理する際に用いられる
耐熱性定盤と、ガラス基板の熱処理方法に関するもので
ある。
板として適したガラス基板を熱処理する際に用いられる
耐熱性定盤と、ガラス基板の熱処理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器産業の発達に伴い、各種
の電子機器、とりわけ液晶やエレクトロルミネセンス、
プラズマディスプレイといった表示装置、あるいはイメ
ージセンサ等の基板ガラスとして肉厚0.3〜3.0m
mの薄板ガラスが多量に用いられるようになってきてい
る。
の電子機器、とりわけ液晶やエレクトロルミネセンス、
プラズマディスプレイといった表示装置、あるいはイメ
ージセンサ等の基板ガラスとして肉厚0.3〜3.0m
mの薄板ガラスが多量に用いられるようになってきてい
る。
【0003】上記用途に用いられるガラス基板は、その
上に薄膜又は厚膜電気回路や絶縁体層等が形成されるの
で、成膜熱処理、パターニング等の処理を受ける。これ
らの処理は、ガラス基板を高温下に曝す場合があり、そ
のためガラス基板には熱的寸法安定性の良いことが要求
される。
上に薄膜又は厚膜電気回路や絶縁体層等が形成されるの
で、成膜熱処理、パターニング等の処理を受ける。これ
らの処理は、ガラス基板を高温下に曝す場合があり、そ
のためガラス基板には熱的寸法安定性の良いことが要求
される。
【0004】例えばTN(Twisted Nemat
ic)及びSTN(Super Twisted Ne
matice)モードの液晶ディスプレイにおける透明
導電膜回路、α−SiTFT(Amorphous−S
i Thin Film Transistor)、p
−SiTFT(poly−Si Thin FilmT
ransistor)や、その他の各種金属膜、絶縁膜
等の組み合わせによって形成された液晶ディスプレイの
薄膜電気回路、プラズマディスプレイの薄膜及び厚膜電
気回路、エレクトロルミネセンスの薄膜電気回路等の製
造工程において、ガラス基板が高温の熱処理を受ける
と、ガラス基板の寸法が変化して所定の寸法を維持でき
なくなったり、さらには回路パターンが所定の設計から
ずれたりする。この回路パターンのずれは、電気的な性
能を維持できなくなる致命的な不良原因になり、用途に
よっては100mm当たり1μm以下の寸法変化も許さ
れないことがある。
ic)及びSTN(Super Twisted Ne
matice)モードの液晶ディスプレイにおける透明
導電膜回路、α−SiTFT(Amorphous−S
i Thin Film Transistor)、p
−SiTFT(poly−Si Thin FilmT
ransistor)や、その他の各種金属膜、絶縁膜
等の組み合わせによって形成された液晶ディスプレイの
薄膜電気回路、プラズマディスプレイの薄膜及び厚膜電
気回路、エレクトロルミネセンスの薄膜電気回路等の製
造工程において、ガラス基板が高温の熱処理を受ける
と、ガラス基板の寸法が変化して所定の寸法を維持でき
なくなったり、さらには回路パターンが所定の設計から
ずれたりする。この回路パターンのずれは、電気的な性
能を維持できなくなる致命的な不良原因になり、用途に
よっては100mm当たり1μm以下の寸法変化も許さ
れないことがある。
【0005】一方、このような用途のガラス基板は、反
りやうねりが小さいこと、すなわちガラス表面の平坦度
が良いことも要求される。すなわちガラス基板の平坦度
が悪いと露光距離が設計どおりにならなくなったり、液
晶の2枚のガラス基板の間のギャップにムラが生じて表
示性能を損なうという本質的な問題から、自動化された
製造工程での機械的操作に適合しないという付随的な問
題まで様々な問題を引き起こし、用途によってガラス基
板の全面に亘って数μm〜数十μmの平坦度が要求され
る。
りやうねりが小さいこと、すなわちガラス表面の平坦度
が良いことも要求される。すなわちガラス基板の平坦度
が悪いと露光距離が設計どおりにならなくなったり、液
晶の2枚のガラス基板の間のギャップにムラが生じて表
示性能を損なうという本質的な問題から、自動化された
製造工程での機械的操作に適合しないという付随的な問
題まで様々な問題を引き起こし、用途によってガラス基
板の全面に亘って数μm〜数十μmの平坦度が要求され
る。
【0006】しかしながら公知の各種ダウンドロー法や
フロート法といった成形法で板ガラスを成形しただけで
は、良好な熱的寸法安定性と平坦度を有するガラス基板
は得られず、そのため成形した後で、板ガラスを歪点付
近から軟化点付近の温度まで昇温し、一定時間保持した
後、徐冷するという熱処理を施すことが一般に採られて
いる。
フロート法といった成形法で板ガラスを成形しただけで
は、良好な熱的寸法安定性と平坦度を有するガラス基板
は得られず、そのため成形した後で、板ガラスを歪点付
近から軟化点付近の温度まで昇温し、一定時間保持した
後、徐冷するという熱処理を施すことが一般に採られて
いる。
【0007】この熱処理によってガラス基板の寸法変化
が、予め飽和値近くまで進行し、ガラス基板の熱的寸法
安定性が改善されると共に板ガラスの表面が軟化変形す
ることによって平坦度が改善される。
が、予め飽和値近くまで進行し、ガラス基板の熱的寸法
安定性が改善されると共に板ガラスの表面が軟化変形す
ることによって平坦度が改善される。
【0008】この熱処理工程は、具体的には、板ガラス
を成形した後、所定寸法に切断加工することによって作
製されたガラス基板を、耐熱性定盤の上に載置した後、
バッチ式炉又はトンネル炉に投入して所定の条件で熱処
理するのが一般的である。
を成形した後、所定寸法に切断加工することによって作
製されたガラス基板を、耐熱性定盤の上に載置した後、
バッチ式炉又はトンネル炉に投入して所定の条件で熱処
理するのが一般的である。
【0009】またガラス基板の表面に、各種の厚膜や薄
膜を形成する際にも、ガラス基板を耐熱性定盤の上に載
置してから熱処理する方法が採られている。
膜を形成する際にも、ガラス基板を耐熱性定盤の上に載
置してから熱処理する方法が採られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら先記した
ようにガラス基板を、耐熱性定盤の上に載置して熱処理
する場合、定盤の上にガラス基板を載置する際や、熱処
理後にガラス基板を取り出す際に、ガラス基板が定盤と
擦れ合って、ガラス基板の表面に多数の微細な傷が発生
しやすいという問題がある。
ようにガラス基板を、耐熱性定盤の上に載置して熱処理
する場合、定盤の上にガラス基板を載置する際や、熱処
理後にガラス基板を取り出す際に、ガラス基板が定盤と
擦れ合って、ガラス基板の表面に多数の微細な傷が発生
しやすいという問題がある。
【0011】特に液晶等の電子機器用のガラス基板の場
合、表面の傷は、単に外観的に透明性が損なわれるとい
った問題のみならず、薄膜電気回路が傷のために設計ど
おりに形成されず、所望の電気特性が得られなかった
り、断線するといった致命的な不良を引き起こし、特に
微細な薄膜電気回路の場合には、わずか数μmの長さの
傷ですら問題となる。
合、表面の傷は、単に外観的に透明性が損なわれるとい
った問題のみならず、薄膜電気回路が傷のために設計ど
おりに形成されず、所望の電気特性が得られなかった
り、断線するといった致命的な不良を引き起こし、特に
微細な薄膜電気回路の場合には、わずか数μmの長さの
傷ですら問題となる。
【0012】このようにガラス基板の表面に傷が発生す
る原因は、耐熱性定盤の表面に微細な凹凸が多数形成さ
れている。
る原因は、耐熱性定盤の表面に微細な凹凸が多数形成さ
れている。
【0013】すなわちこの種の定盤は、低膨張又は負膨
張の耐熱性セラミックス板や結晶化ガラス板の表面を研
削することによって作製されるが、研削するだけでは、
表面を完全に平滑にすることは困難であり、微細な凹凸
が残ってしまう。
張の耐熱性セラミックス板や結晶化ガラス板の表面を研
削することによって作製されるが、研削するだけでは、
表面を完全に平滑にすることは困難であり、微細な凹凸
が残ってしまう。
【0014】さらにこのように定盤の表面に微細な凹凸
が存在すると、定盤が汚染された際、それを洗浄しても
凹凸の中に入り込んだ汚染までを完全に除去することは
困難であり、このような定盤上にガラス基板を載置して
熱処理すると、定盤の汚染がガラス基板に転写されると
いう問題も発生する。
が存在すると、定盤が汚染された際、それを洗浄しても
凹凸の中に入り込んだ汚染までを完全に除去することは
困難であり、このような定盤上にガラス基板を載置して
熱処理すると、定盤の汚染がガラス基板に転写されると
いう問題も発生する。
【0015】またセラミック板や結晶化ガラス板の表面
を研磨すれば、平滑性の高い面を得ることができるが、
加工コストが非常に高くなると共に、その定盤上にガラ
ス基板を載置すると、ガラス基板が滑って移動したり、
またガラス基板を持ち上げようとしても、定盤から容易
に離間しないという不具合が生じる。
を研磨すれば、平滑性の高い面を得ることができるが、
加工コストが非常に高くなると共に、その定盤上にガラ
ス基板を載置すると、ガラス基板が滑って移動したり、
またガラス基板を持ち上げようとしても、定盤から容易
に離間しないという不具合が生じる。
【0016】本発明の目的は、その上にガラス基板を載
置して熱処理しても、ガラス基板の表面に傷が付きにく
く、またガラス基板が滑ることがなく、離間しやすく、
しかも汚染しても、洗浄によって容易に汚染を除去する
ことが可能な耐熱性定盤と、それを用いたガラス基板の
熱処理方法を提供することである。
置して熱処理しても、ガラス基板の表面に傷が付きにく
く、またガラス基板が滑ることがなく、離間しやすく、
しかも汚染しても、洗浄によって容易に汚染を除去する
ことが可能な耐熱性定盤と、それを用いたガラス基板の
熱処理方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の耐熱性定盤は、
板状の耐熱性材料からなり、表面にシリカ膜が形成され
てなることを特徴とし、また板状の耐熱性材料からな
り、表面が研削され、さらにシリカ膜が形成されてなる
ことを特徴とする。
板状の耐熱性材料からなり、表面にシリカ膜が形成され
てなることを特徴とし、また板状の耐熱性材料からな
り、表面が研削され、さらにシリカ膜が形成されてなる
ことを特徴とする。
【0018】さらに本発明のガラス基板の熱処理方法
は、ガラス基板を耐熱性定盤の上に載置して熱処理する
方法において、該耐熱性定盤が、板状の耐熱性材料から
なり、表面にシリカ膜が形成されたものであることを特
徴とする。
は、ガラス基板を耐熱性定盤の上に載置して熱処理する
方法において、該耐熱性定盤が、板状の耐熱性材料から
なり、表面にシリカ膜が形成されたものであることを特
徴とする。
【0019】
【作用】本発明における耐熱性定盤は、図1に示すよう
に、板状の耐熱性材料10の表面にシリカ膜11を形成
したものであるため、耐熱性材料10の表面が研削面、
すなわち多数の微細な凹部10aと凸部10bが存在す
る面であっても、凹部10aがシリカ膜11によって埋
められることになる。そのため凹凸の高低差が小さくな
り、定盤上でガラス基板が擦れても、ガラス基板に傷が
発生し難くなる。また耐熱性材料の表面が汚染されて
も、洗浄によって容易に汚染を取り除くことができる。
さらに研磨面に比べて多少の凹凸が存在するため、ガラ
ス基板を定盤から容易に持ち上げることも可能である。
尚、本発明の耐熱性定盤を研削する場合は、その一面だ
けを研削しても良いし、両面を研削しても良い。
に、板状の耐熱性材料10の表面にシリカ膜11を形成
したものであるため、耐熱性材料10の表面が研削面、
すなわち多数の微細な凹部10aと凸部10bが存在す
る面であっても、凹部10aがシリカ膜11によって埋
められることになる。そのため凹凸の高低差が小さくな
り、定盤上でガラス基板が擦れても、ガラス基板に傷が
発生し難くなる。また耐熱性材料の表面が汚染されて
も、洗浄によって容易に汚染を取り除くことができる。
さらに研磨面に比べて多少の凹凸が存在するため、ガラ
ス基板を定盤から容易に持ち上げることも可能である。
尚、本発明の耐熱性定盤を研削する場合は、その一面だ
けを研削しても良いし、両面を研削しても良い。
【0020】このような耐熱性定盤は、耐熱性と寸法安
定性に優れているという理由から、低膨張又は負膨張を
有するセラミックス板や結晶化ガラス板から形成するの
が適当である。特にLi2O−Al2O3−SiO2系結晶
化ガラス板は、低コストで作製でき、加工性にも優れて
いるため好ましい。
定性に優れているという理由から、低膨張又は負膨張を
有するセラミックス板や結晶化ガラス板から形成するの
が適当である。特にLi2O−Al2O3−SiO2系結晶
化ガラス板は、低コストで作製でき、加工性にも優れて
いるため好ましい。
【0021】またシリカ膜は、板状の耐熱性材料の研削
面に成膜することによって凹部を適度に埋めることがで
き、原料コストも低いという利点を有している。シリカ
膜を耐熱性材料に成膜する方法は特に限定されないが、
例えば二酸化ケイ素ガラスを、ゾルゲル法、化学的気相
蒸着法、物理的真空成膜法によって、数百Åから数μm
(好ましくは200Å〜30000Å)の膜厚となるよ
うに成膜すれば良い。
面に成膜することによって凹部を適度に埋めることがで
き、原料コストも低いという利点を有している。シリカ
膜を耐熱性材料に成膜する方法は特に限定されないが、
例えば二酸化ケイ素ガラスを、ゾルゲル法、化学的気相
蒸着法、物理的真空成膜法によって、数百Åから数μm
(好ましくは200Å〜30000Å)の膜厚となるよ
うに成膜すれば良い。
【0022】本発明における熱処理の条件は、ガラスの
歪点(ガラスの粘度が1014.5ポイズの温度)付近か
ら、軟化点(ガラスの粘度が107.6ポイズの温度)付
近までの範囲である。通常、液晶用ガラス基板として使
用される硼珪酸無アルカリガラスの場合、歪点は600
〜680℃であり、軟化点は850〜1000℃であ
る。
歪点(ガラスの粘度が1014.5ポイズの温度)付近か
ら、軟化点(ガラスの粘度が107.6ポイズの温度)付
近までの範囲である。通常、液晶用ガラス基板として使
用される硼珪酸無アルカリガラスの場合、歪点は600
〜680℃であり、軟化点は850〜1000℃であ
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0024】(実施例1)まず重量百分率で、SiO2
60%、B2O3 10%、Al2O3 15%、RO
15%の組成を有し、歪点が650℃、軟化点が950
℃で、ダウンドロー法によって板状に成形されたガラス
を、590×670×0.7mmの大きさに切断加工す
ることによってガラス基板を得た。
60%、B2O3 10%、Al2O3 15%、RO
15%の組成を有し、歪点が650℃、軟化点が950
℃で、ダウンドロー法によって板状に成形されたガラス
を、590×670×0.7mmの大きさに切断加工す
ることによってガラス基板を得た。
【0025】また耐熱性定盤として、740×840×
5.0mmの大きさの結晶化ガラス板(日本電気硝子株
式会社製ネオセラムN−0)の表面に、#200ダイヤ
砥石ジェネレーション研削を施した後、その表面に二酸
化ケイ素ガラスをゾルゲル法で膜付けし、1000Å以
下の膜厚を有するシリカ膜を形成したものを準備した。
尚、このシリカ膜の表面粗さは、Ra/σが0.407
/0.01、Rmax/σが3.983/0.436、
Rz/σが3.009/0.318であった。
5.0mmの大きさの結晶化ガラス板(日本電気硝子株
式会社製ネオセラムN−0)の表面に、#200ダイヤ
砥石ジェネレーション研削を施した後、その表面に二酸
化ケイ素ガラスをゾルゲル法で膜付けし、1000Å以
下の膜厚を有するシリカ膜を形成したものを準備した。
尚、このシリカ膜の表面粗さは、Ra/σが0.407
/0.01、Rmax/σが3.983/0.436、
Rz/σが3.009/0.318であった。
【0026】次に、ガラス基板を耐熱性定盤の上に載置
した後、バッチ式炉に投入し、700℃、30分間の条
件で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を定盤
から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
した後、バッチ式炉に投入し、700℃、30分間の条
件で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を定盤
から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
【0027】(実施例2)耐熱性定盤として、実施例1
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施した後、さらに#400アル
ミナ遊離砥石研削を施してから、その表面に二酸化ケイ
素ガラスをゾルゲル法で膜付けし、1000Å以下の膜
厚を有するシリカ膜を形成したものを準備した。尚、こ
のシリカ膜の表面粗さは、Ra/σが0.24/0.0
1、Rmax/σが2.15/0.18、Rz/σが
1.75/0.11であった。
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施した後、さらに#400アル
ミナ遊離砥石研削を施してから、その表面に二酸化ケイ
素ガラスをゾルゲル法で膜付けし、1000Å以下の膜
厚を有するシリカ膜を形成したものを準備した。尚、こ
のシリカ膜の表面粗さは、Ra/σが0.24/0.0
1、Rmax/σが2.15/0.18、Rz/σが
1.75/0.11であった。
【0028】次に、この耐熱性定盤上に、実施例1と同
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
【0029】(実施例3)耐熱性定盤として、実施例1
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施した後、その表面に二酸化ケ
イ素ガラスをゾルゲル法で膜付けし、10000Å以下
の膜厚を有するシリカ膜を形成したものを準備した。
尚、このシリカ膜の表面粗さは、Ra/σが0.251
/0.01、Rmax/σが2.248/0.208、
Rz/σが1.763/0.176であった。
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施した後、その表面に二酸化ケ
イ素ガラスをゾルゲル法で膜付けし、10000Å以下
の膜厚を有するシリカ膜を形成したものを準備した。
尚、このシリカ膜の表面粗さは、Ra/σが0.251
/0.01、Rmax/σが2.248/0.208、
Rz/σが1.763/0.176であった。
【0030】次に、この耐熱性定盤上に、実施例1と同
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
【0031】(実施例4)耐熱性定盤として、実施例1
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施した後、さらに#400アル
ミナ遊離砥石研削を施してから、その表面に二酸化ケイ
素ガラスをゾルゲル法で膜付けし、10000Å以下の
膜厚を有するシリカ膜を形成したものを準備した。尚、
このシリカ膜の表面粗さは、Ra/σが0.22/0.
01、Rmax/σが1.24/0.11、Rz/σが
1.53/0.08であった。
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施した後、さらに#400アル
ミナ遊離砥石研削を施してから、その表面に二酸化ケイ
素ガラスをゾルゲル法で膜付けし、10000Å以下の
膜厚を有するシリカ膜を形成したものを準備した。尚、
このシリカ膜の表面粗さは、Ra/σが0.22/0.
01、Rmax/σが1.24/0.11、Rz/σが
1.53/0.08であった。
【0032】次に、この耐熱性定盤上に、実施例1と同
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
【0033】(比較例1)耐熱性定盤として、実施例1
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施したものを準備した。尚、こ
の研削後の耐熱性定盤の表面粗さは、Ra/σが0.4
95/0.087、Rmax/σが6.745/1.8
11、Rz/σが4.336/0.874であった。
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施したものを準備した。尚、こ
の研削後の耐熱性定盤の表面粗さは、Ra/σが0.4
95/0.087、Rmax/σが6.745/1.8
11、Rz/σが4.336/0.874であった。
【0034】次に、この耐熱性定盤上に、実施例1と同
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
【0035】(比較例2)耐熱性定盤として、実施例1
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施した後、さらに#400アル
ミナ遊離砥石研削を施したものを準備した。尚、この研
削後の耐熱性定盤の表面粗さは、Ra/σが0.25/
0.01、Rmax/σが2.64/0.46、Rz/
σが1.90/0.20であった。
と同様の結晶化ガラス板の表面に、#200ダイヤ砥石
ジェネレーション研削を施した後、さらに#400アル
ミナ遊離砥石研削を施したものを準備した。尚、この研
削後の耐熱性定盤の表面粗さは、Ra/σが0.25/
0.01、Rmax/σが2.64/0.46、Rz/
σが1.90/0.20であった。
【0036】次に、この耐熱性定盤上に、実施例1と同
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
様に作製したガラス基板を載置した後、実施例1と同様
の方法で熱処理してから炉外に取り出し、ガラス基板を
定盤から持ち上げ、定盤との接触面の状態を観察した。
【0037】上記実施例と比較例の観察結果を表1に示
した。また各耐熱性定盤の洗浄性についても調べ、その
結果も表1に示した。
した。また各耐熱性定盤の洗浄性についても調べ、その
結果も表1に示した。
【0038】尚、表中の傷と汚染について、×は1mm
以上の傷や汚染の転写を与えたもの、△は最大0.9m
mの傷や汚染の転写を与えたもの、○は0.5mm以上
の傷や汚染の転写を与えなかったもの、◎は0.2mm
以上の傷や汚染の転写を与えなかったものを示してい
る。また定盤の洗浄性については、耐熱性定盤を枚葉式
ロールブラシ式洗浄機を用いて洗浄した後、汚染が残ら
なかったものを容易とし、汚染が残ったものを困難とし
た。
以上の傷や汚染の転写を与えたもの、△は最大0.9m
mの傷や汚染の転写を与えたもの、○は0.5mm以上
の傷や汚染の転写を与えなかったもの、◎は0.2mm
以上の傷や汚染の転写を与えなかったものを示してい
る。また定盤の洗浄性については、耐熱性定盤を枚葉式
ロールブラシ式洗浄機を用いて洗浄した後、汚染が残ら
なかったものを容易とし、汚染が残ったものを困難とし
た。
【0039】
【表1】
【0040】表から明らかなように実施例は、比較例に
比べて、ガラス基板の表面に発生する傷や汚染が少な
く、また定盤の洗浄性にも優れていた。
比べて、ガラス基板の表面に発生する傷や汚染が少な
く、また定盤の洗浄性にも優れていた。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の耐熱性定盤を使
用してガラス基板を熱処理すると、定盤の表面が研削面
であっても、ガラス基板の表面に問題となるような大き
な傷が付きにくく、またガラス基板を定盤上に載置する
際に滑ることがなく、定盤から離間しやすく、さらに定
盤が汚染されても、洗浄によって汚染を容易に取り除く
ことができる。
用してガラス基板を熱処理すると、定盤の表面が研削面
であっても、ガラス基板の表面に問題となるような大き
な傷が付きにくく、またガラス基板を定盤上に載置する
際に滑ることがなく、定盤から離間しやすく、さらに定
盤が汚染されても、洗浄によって汚染を容易に取り除く
ことができる。
【0042】そのため、この耐熱性定盤は、特に液晶や
エレクトロルミネセンス、プラズマディスプレイといっ
た表示装置、あるいはイメージセンサに用いられる電子
機器用基板を熱処理する際の下定盤として好適である。
エレクトロルミネセンス、プラズマディスプレイといっ
た表示装置、あるいはイメージセンサに用いられる電子
機器用基板を熱処理する際の下定盤として好適である。
【図1】本発明の耐熱性定盤を示す概略断面図である。
10 耐熱性材料 10a 凹部 10b 凸部 11 シリカ膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 FA18 FA21 HA01 HA08 JA05 JA13 MA20 2H090 JB02 JC08 JC19 JD14 JD15 KA05 KA08 LA04 4G015 EA00 GA00 4G059 AA15 AB03 AC03 EA05 EB07 4G062 AA11 BB06 DA02 DB02 DC01 DD01 DE01 DF01 EA02 EB00 EC00 ED00 EE00 EF00 EG00 FA00 FA10 FB00 FC00 FD00 FE00 FF00 FG00 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM27 MM28 NN30 NN31 QQ09
Claims (4)
- 【請求項1】 板状の耐熱性材料からなり、表面にシリ
カ膜が形成されてなることを特徴とする耐熱性定盤。 - 【請求項2】 板状の耐熱性材料からなり、表面が研削
され、さらにシリカ膜が形成されてなることを特徴とす
る耐熱性定盤。 - 【請求項3】 ガラス基板を耐熱性定盤の上に載置して
熱処理する方法において、該耐熱性定盤が、板状の耐熱
性材料からなり、表面にシリカ膜が形成されたものであ
ることを特徴とするガラス基板の熱処理方法。 - 【請求項4】 耐熱性定盤が、板状の耐熱性材料からな
り、表面が研削され、さらにシリカ膜が形成されたもの
であることを特徴とする請求項3記載のガラス基板の熱
処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11106884A JP2000302484A (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 耐熱性定盤及びそれを用いたガラス基板の熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11106884A JP2000302484A (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 耐熱性定盤及びそれを用いたガラス基板の熱処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000302484A true JP2000302484A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14444937
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11106884A Pending JP2000302484A (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 耐熱性定盤及びそれを用いたガラス基板の熱処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000302484A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002338283A (ja) * | 2001-05-21 | 2002-11-27 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | ガラス基板の製造方法及び該製造方法により製造されたガラス基板 |
-
1999
- 1999-04-14 JP JP11106884A patent/JP2000302484A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002338283A (ja) * | 2001-05-21 | 2002-11-27 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | ガラス基板の製造方法及び該製造方法により製造されたガラス基板 |
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