JP2000301913A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP2000301913A
JP2000301913A JP11109951A JP10995199A JP2000301913A JP 2000301913 A JP2000301913 A JP 2000301913A JP 11109951 A JP11109951 A JP 11109951A JP 10995199 A JP10995199 A JP 10995199A JP 2000301913 A JP2000301913 A JP 2000301913A
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pneumatic radial
radial tire
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carcass
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Shuji Takahashi
修二 高橋
Kazuyuki Kabe
和幸 加部
Yasuo Morikawa
庸雄 森川
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーカス層をスチールモノフィラメントから
構成しながら、加工性を低下させず、かつ耐久性を向上
するようにした空気入りラジアルタイヤを得る。 【解決手段】 カーカス層1の幅1cm当たりの切断荷
重がJATMA規定(1998年版)の最大負荷能力に
対する最高空気圧100kPa当たり600N以上であ
り、カーカス層1を短径a(mm)の長径b(mm)に
対する偏平比a/bが0.3〜0.8の偏平断面を有
し、かつ、引張強度が2500MPa以上である偏平ス
チールモノフィラメントを、その長径方向をタイヤ周方
向に配向させ、下記(1)式で規定されるリベット比
(Rb )が0.8以下となるように構成した。 Rb =b×E/10・・・(1) ただし、bは前記偏平スチールモノフィラメントの長径
(mm)、Eは前記カーカス層の幅1cm当たりの打ち
込み本数を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りラジアル
タイヤに関し、特に、カーカス層をスチールモノフィラ
メントから構成するようにしながら耐久性を向上するよ
うにした空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りラジアルタイヤのカーカス層は
圧力容器としてタイヤ強度を確保する主要な役割をして
いる。そのため、バス、トラック等の重荷重用ラジアル
タイヤのカーカス層には、強度や弾性率が著しく優れた
スチールコードがカーカスコードとして多用されてい
る。
【0003】通常、カーカスコード用のスチールコード
は複数本のスチール素線を3+9、3+9+15、1×
12、1×27などの複撚りや単層撚り構造に構成され
ているが、タイヤ転動時に繰り返し変形を受けると、素
線間のフレッティングによりり磨滅して強度が低下した
り、また素線間の隙間に水が進入して腐食を生ずるとい
う問題があった。
【0004】上記のようなスチールコードの問題は、ス
チールコードをスチールモノフィラメントに置き換える
ようにすれば、素線間のフレッティングや素線間の隙間
への水の進入もなくなるので解消することができる。し
かしながら、スチールモノフィラメントだけでスチール
コード並の強度を得るためにはフィラメント直径を太く
しなければならなくなり、その結果、曲げ剛性が増大す
るため加工性が低下し、生産性が低下させるようにな
る。しかも、フィラメント直径が太くなる結果、タイヤ
転動時の繰り返し変形に伴う表面歪みが増大するため、
タイヤ耐久性が著しく低下せざるを得なくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カー
カス層をスチールモノフィラメントから構成しながら、
加工性を低下させず、かつ耐久性を向上するようにした
空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の空気入りラジアルタイヤは、カーカス層の幅1cm
当たりの切断荷重がJATMA規定(1998年版)の
最大負荷能力に対する最高空気圧100kPa当たり6
00N/cm以上であり、該カーカス層を短径a(m
m)の長径b(mm)に対する偏平比a/bが0.3〜
0.8の偏平断面を有し、かつ、引張強度が2500M
Pa以上である偏平スチールモノフィラメントを、その
長径方向をタイヤ周方向に配向させ、下記(1)式で規
定されるリベット比(Rb )が0.8以下となるように
構成したことを特徴とするものである。
【0007】Rb =b×E/10・・・(1) ただし、bは前記偏平スチールモノフィラメントの長径
(mm)、Eは前記カーカス層の幅1cm当たりの打ち
込み本数を示す。
【0008】このようにカーカス層を偏平比0.3〜
0.8の偏平断面を有し、引張強度が2500MPa以
上の偏平スチールモノフィラメントから構成し、しかも
その長径方向をタイヤ周方向に沿わせるように配置した
ため、加工容易な柔軟性とともに、タイヤ転動時の繰り
返し変形に対する疲労耐久性を向上することができる。
さらに、カーカス層のリベット比を0.8以下にしたこ
とにより、スチールモノフィラメント端末でのセパレー
ションを抑制するとともに、スチールモノフィラメント
間の剪断力の増加を抑えるため、カーカス層の耐久性を
向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の空気入りラジア
ルタイヤの一例を示す子午線方向半断面図である。
【0010】図1において、単一のカーカス層1はトレ
ッド部2から左右のサイド部3、3を経て両ビード部
4、4に至るように配置され、その両端部5、5がそれ
ぞれ左右のビードコア6、6の周りをタイヤ内側から外
側へ折り返されている。
【0011】カーカス層1は、炭素含有量0.7〜1.
05%の高炭素鋼からなる引張強度2500MPa以上
のスチールモノフィラメント9から構成されている。ス
チールモノフィラメント9は、図2に示すような楕円形
状の横断面を有し、その短径a(mm)の長径b(m
m)に対する偏平比a/bが0.3〜0.8の範囲にな
るように形成されている。
【0012】上記偏平スチールモノフィラメント9は、
その長径bの方向をタイヤ周方向に沿わせるようにして
多数本がタイヤ周方向に平行に配列し、かつ、下記
(1)式で規定されるリベット比Rb が0.8以下にな
るように形成されている。
【0013】Rb =b×E/10・・・(1) ただし、上記(1)式中、b(mm)はスチールモノフ
ィラメント9の長径であり、Eはカーカス層の幅1cm
当たりのスチールモノフィラメント9の打ち込み本数
(エンド数)である。
【0014】上記のようにカーカス層が、従来のスチー
ルコードに代えて偏平スチールモノフィラメントから構
成され、しかもその長径方向(偏平方向)をタイヤ周方
向に沿わせているため撓みやすく、かつ表面歪みを小さ
く抑えることができる。その結果、加工性が向上し、か
つ繰り返し屈曲に対する耐久性を向上することができ
る。また、モノフィラメントであるため、フレティング
や浸水による腐食問題も生じない。
【0015】上記のように構成したカーカス層1は、圧
力容器として幅1cm当たりの切断荷重が、当該タイヤ
の最大負荷能力に対する空気圧100kPa当たり少な
くとも600N、好ましくは700N以上であることが
必要である。ここで、最大負荷能力に対する空気圧と
は、日本自動車タイヤ協会(JATMA)イヤーブック
1998年版に記載されたタイヤの最大負荷能力に対す
る最高空気圧をいう。例えば、225/50ZR16の
最大負荷能力に対する空気圧は240kPaであるの
で、該タイヤのカーカス層の1cm当たりの総切断荷重
は、600×240÷100=1440Nが必要にな
る。また、カーカス層に用いる偏平スチールモノフィラ
メントの引張強度(単位断面積当たりの強力)は250
0MPa以上、好ましくは3000MPa以上でなけれ
ば、上記のようなカーカス層の幅1cm当たりの切断荷
重は確保が困難になる。
【0016】偏平スチールモノフィラメントの長径
(b)に対する短径(a)の偏平比(a/b)は0.3
〜0.8、好ましくは、0.4〜0.7でなければなら
ない。偏平比が0.8よりも大きいと、表面歪みが大き
くなり、タイヤ転動時の繰り返し変形に対する疲労耐久
性が悪化し、また、曲げ剛性が大きくなるため加工性が
悪化する。さらにカーカス層の厚みが厚くなるため、重
量も増加する。一方、偏平比が0.3よりも小さいと、
ゴムとの接着性が悪くなり、実質的にゴムとを接着でき
ないカーカス層の切断端面の幅が広くなるため、エッジ
セパレーションが発生しやくすくなる。
【0017】また、上記(1)式で規定されるリベット
比は0.8以下でなければならない。下限は特に限定さ
れるものではないが、0.4以上であるのが好ましい。
リベット比が0.8よりも大きいと、スチールモノフィ
ラメント同士の間隔が狭くなるため、繰り返し変形時の
スチールモノフィラメント間の剪断力が増大し、セパレ
ーションが生じやすくなる。一方、リベット比が0.4
よりも小さくなりすぎると、スチールモノフィラメント
間の間隔が広くなるため、タイヤのサイド部の周方向剛
性が低下し、操縦安定性が低下する。
【0018】本発明において、更に好ましくは、JAT
MAイヤーブック、1998年版で規定される最大負荷
能力に対する最高空気圧を負荷したときのタイヤの子午
線方向断面において、タイヤ転動時に最も激しく屈曲作
用を受けるショルダ部7からサイド部3にかけてのカー
カスラインの最小曲率半径Rの、偏平スチールモノフィ
ラメント9の短径aに対するK比(R/a)を、乗用車
タイヤでは120以上、重荷重用では140以上にする
ことが好ましい。
【0019】図3は、上記カーカスラインの要部を拡大
したもので、偏平スチールモノフィラメント9は短径a
の方向が湾曲し、破線で示す湾曲線を中立軸9nとし
て、外側が引張面9s、内側が圧縮面9rとなってい
る。この引張面9s及び圧縮面9rの表面歪みは、前記
K比(R/a)に逆比例して大きくなる。すなわち、K
比が大きいほど表面歪みを小さくし、耐久性を向上する
ことができる。
【0020】従って、乗用車用タイヤでは、K比(R/
a)は120以上が好ましく、重荷重用タイヤにおいて
は、乗用車用タイヤに比べて負荷が大きいため、140
以上とするのが好ましい。
【0021】図4は本発明の別の実施形態を示す空気入
りラジアルタイヤである。この実施形態では、カーカス
層1の本体10の両端部5、5がそれぞれ左右のビード
コア6、6に巻き上げられることなく、ビードコア6近
傍で終端し、このカーカス層本体10の両端部5、5
を、それぞれカーカスホールド層11がビードコア6、
6の内周側から左右両側へ折り返すように挟み込んでカ
ーカス層1の全体が構成されている点で、図1の場合と
異なり、その他は図1と同じ構成となっている。
【0022】この実施形態によれば、カーカス層本体1
0の端部5をビードコア6で折り返していないため、切
断端のエッジセパレーションがなくなり、耐久性をさら
に向上することができる。
【0023】なお、この実施形態において、カーカスホ
ールド層11は偏平断面、円形断面を問わずスチールモ
ノフィラメント、複数本の素線を撚り合わせたスチール
コード、合成繊維コードのいずれから構成されていても
よく、或いは短繊維で補強された合成樹脂シートから構
成されていてもよい。
【0024】また、上記各実施形態においては、偏平ス
チールモノフィラメント9として楕円形の横断面形状を
有するものを使用したが、偏平横断面を有するものであ
れば、特に限定されるものではなく、横断面が直線部分
や異形部分を有する形状を有していてもよい。例えば、
図5に示すように、長径方向両側がそれぞれ半円形で短
径方向両側が略直線となる横断面形状であっても、上記
各実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0025】
【実施例】実施例1〜4、比較例1〜4 タイヤサイズが225/50ZR16であり、カーカス
層を炭素含有量0.72%の高炭素鋼からなり、引張強
度2600MPaで1本当たりの切断荷重が180Nの
スチールモノフィラメントからなる点を共通にし、その
スチールモノフィラメントの偏平比、短径a、長径b、
リベット比Rb 、ショルダ部からサイド部のカーカスラ
インにおける最小曲率半径R(mm)と短径a(mm)
に対するK比を表1のように異ならせた従来例1、実施
例1〜4及び比較例1〜4の各タイヤを製作した。
【0026】なお、各タイヤのカーカス層切断荷重は、
JATMAイヤーブック1998年版で規定されてい
る、リムフランジ高さ部分で測定した。該フランジ高さ
で切断した断面において、1cm当たりの打ち込み本数
を求め、スチールモノフィラメント1本当たりの切断荷
重を乗じ、前記規定の最大負荷能力に対する最高空気圧
100kPa当たりの値を算出した。
【0027】また、リベット比Rbは、カーカス層切断
荷重と同様、フランジ高さで切断した断面において、長
径b(mm)及び1cm幅当たりの打ち込み本数nを求
め、b×n/10により算出した。
【0028】さらに、最小曲率半径Rは次のようにして
測定した。まず、水に溶いた石膏をタイヤ内側に注入
し、JATMAイヤーブック1998年版で規定された
標準リムに装着し、最大負荷能力に対する最高空気圧ま
でインフレートし、タイヤを立てた状態に放置して石膏
を硬化させ、硬化後にタイヤを切断して石膏を取出し、
その石膏型をラジアル方向に切断して、ショルダ部から
サイド部までの領域における最小曲率半径を測定し、こ
の最小曲率半径にインナーライナーの厚みを加算して最
小曲率半径Rとした。
【0029】各タイヤについて、下記条件で耐久性を測
定したところ、表1の結果を得た。 〔乗用車用タイヤ耐久性試験〕JIS D4230(1
998)の6.3項耐久性試験に従い、ドラム径170
7mmの試験装置を用い、6.3項記載の表5.1の耐
久性試験終了後、荷重を20%/5hr毎増加して、タ
イヤが破壊するまでの走行距離を測定し、従来タイヤの
走行距離を100とする指数で表示した。なお、表5.
1で指定された最大負荷能力はJATMAイヤーブック
1998年版に記載された負荷能力に従った。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1、2、4及び比較例1、2から、
偏平比a/bが0.3〜0.8の範囲では、従来例1よ
り優れた耐久性が得られることが分かる。ここで、比較
例1は、偏平比a/bが大きいため、スチールモノフィ
ラメントの表面歪みが大きく、耐久性がほとんど向上し
なかった。比較例2は偏平比a/bが小さいため表面歪
みの点では有利であるが、スチールモノフィラメント同
士の間隔が狭くなり、また、実質的にゴムと接着できな
い切断端面の幅が広くなるため、端部の接着性が低下
し、耐久性が低下した。従って、偏平比a/bは0.8
以下であることが必要である。
【0032】また、比較例3は、1cm当たりの打ち込
み本数を14本から17本に変更した以外は実施例4と
同じである。この比較例3では、リベット比Rbが0.
87となっていて、スチールモノフィラメント同士の間
隔が狭くて剪断歪みが増大するとともに、切断端面の未
接着部分が増大するため、従来例1に比べ耐久性があま
り向上しなかった。
【0033】比較例4は、偏平比a/bを小さくした比
較例2の打ち込み本数を減らし、リベット比を本発明の
範囲内にしてスチールモノフィラメント間の間隔を広げ
たものであるが、1本当たりの負荷が増大するととも
に、切断端面の幅が広いため、端末のセパレーションに
より耐久性が従来例1に比べてほとんど向上しなかっ
た。
【0034】実施例3は、最小曲率半径Rが異なる以外
は実施例1と全く同じであり、実施例1のK比が132
あるのに対して実施例3は116である。K比を120
以上とすることにより、耐久性をより向上でき好まし
い。実施例5〜9、比較例5〜8 タイヤサイズが275/80R22.5であり、カーカ
ス層を、炭素含有量0.92%の高炭素鋼からなり、引
張強度が3400MPaで1本当たりの切断荷重が96
0Nのスチールモノフィラメントから構成する点を共通
にし、スチールモノフィラメントの偏平比、短径a、長
径b、リベット比、ショルダー部からサイド部にかけて
のカーカスライン中の最小曲率半径Rを、それぞれ表2
のように異ならせた従来例2、実施例5〜9及び比較例
5〜8の各タイヤを製作した。
【0035】各タイヤについて、下記条件で耐久性を測
定したところ、表2の結果を得た。なお、表2におい
て、各タイヤのカーカス層切断荷重、リベット比及び最
小曲率半径Rは前記と同様に測定した。
【0036】〔重荷重用タイヤ耐久性試験〕タイヤのト
レッド部を溝底までバフした後、JIS D4230
(1998)の6.3項耐久性試験に従いドラム径20
00mmの試験装置を用い、6.3項記載の表5.4の
耐久性試験終了後、荷重を15%/5hr毎増加して、
タイヤが破壊するまでの走行距離を測定し、従来タイヤ
の走行距離を100とする指数で表示した。なお、表
5.4で指定された最大負荷能力はJATMAイヤーブ
ック1998年版に記載された負荷能力に従った。
【0037】
【表2】
【0038】実施例5、6、8及び比較例5、6から、
偏平比a/bが0.3〜0.8の範囲では、従来例2よ
り優れた耐久性が得られることが分かる。ここで、比較
例5は、偏平比a/bが大きいため、スチールモノフィ
ラメントの表面歪みが大きく、耐久性がほとんど向上し
なかった。比較例6は偏平比a/bが小さいため表面歪
みの点では有利であるが、スチールモノフィラメント同
士の間隔が狭くなり、また、実質的にゴムと接着できな
い切断端面の幅が広くなるため、端部の接着性が低下
し、耐久性が低下した。従って、偏平比a/bは0.8
以下であることが必要である。
【0039】また、比較例7は、1cm当たりの打ち込
み本数を7.5本から9本に変更した以外は実施例8と
同じである。この比較例7では、リベット比Rbが0.
86となっていて、スチールモノフィラメント同士の間
隔が狭くて剪断歪みが増大するとともに、切断端面の未
接着部分が増大するため、従来例2に比べて耐久性が低
下した。
【0040】比較例8は、比較例6の1cm当たりの打
ち込み本数を7.5本から6本に減らしてリベット比を
本発明の範囲内の値にし、スチールモノフィラメント間
の間隔を広げたものであるが、1本当たりの負荷が増大
するとともに、切断端面の幅が広くて端末のセパレーシ
ョンが生じ、従来例2に比べて耐久性が低下した。
【0041】実施例7は、最小曲率半径Rが異なる以外
は実施例5と全く同じであり、実施例5のK比が140
あるのに対して、実施例7では130である。K比を1
40以上とすることにより、耐久性をより向上できて好
ましい。
【0042】また、実施例9は、実施例8のスチールモ
ノフィラメントからなるカーカス層本体及びカーカスホ
ールド層を図4のように構成したものであり、耐久性を
更に向上した。
【0043】
【発明の効果】以上詳述の通り、本発明によれば、カー
カス層を構成するスチールモノフィラメントを偏平断面
にするとともに、その偏平比を0.3〜0.8にし、か
つカーカス層の形成に当たり長径方向をタイヤ周方向に
配向させ、リベット比を0.8以下になるようにしたの
で、円形断面のスチールモノフィラメントに比べて表面
歪みを小さく曲げやすくし、タイヤ転動時の繰り返し変
形に対する疲労耐久性を向上することができる。しか
も、スチールコードに特有のフレッティングや腐食を生
じない利点を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示す子
午線方向半断面図である。
【図2】本発明の空気入りタイヤのカーカス層に使用さ
れるスチールモノフィラメントの断面図である。
【図3】本発明の空気入りタイヤのカーカス層の要部を
示す拡大断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態の空気入りタイヤを示す
子午線方向半断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態の空気入りタイヤ
のカーカス層に使用されるスチールモノフィラメントの
断面図である。
【符号の説明】
1 カーカス層 2 トレッド部 3 サイド部 4 ビード部 6 ビードコア 7 ショルダ部 9 スチールモノフィラメント 10 カーカス層本体 11 カーカスホールド層 a 短径 b 長径 R 最小曲率半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D07B 1/06 D07B 1/06 A (72)発明者 森川 庸雄 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 Fターム(参考) 3B153 BB05 BB20 CC52 FF16 GG05 GG07 GG40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーカス層の幅1cm当たりの切断荷重
    がJATMA規定(1998年版)の最大負荷能力に対
    する最高空気圧100kPa当たり600N以上であ
    り、該カーカス層を短径a(mm)の長径b(mm)に
    対する偏平比a/bが0.3〜0.8の偏平断面を有
    し、かつ、引張強度が2500MPa以上である偏平ス
    チールモノフィラメントを、その長径方向をタイヤ周方
    向に配向させ、下記(1)式で規定されるリベット比
    (Rb )が0.8以下となるように構成した空気入りラ
    ジアルタイヤ。 Rb =b×E/10・・・(1) ただし、bは前記偏平スチールモノフィラメントの長径
    (mm)、Eは前記カーカス層の幅1cm当たりの打ち
    込み本数を示す。
  2. 【請求項2】 前記カーカス層が1層だけからなる請求
    項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】 JATMA規定(1998年版)の最大
    負荷能力に対する最高空気圧におけるタイヤ子午線断面
    において、前記カーカス層のショルダ部からサイド部に
    かけてのカーカスラインの最小曲率半径R(mm)の前
    記短径a(mm)に対するK比(R/a)が120以上
    である請求項1または2に記載の空気入りラジアルタイ
    ヤ。
  4. 【請求項4】 前記K比(R/a)が140以上である
    請求項3に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記偏平スチールモノフィラメントの引
    張強度が3000MPa以上である請求項1、2、3ま
    たは4に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記空気入りラジアルタイヤが重荷重用
    空気入りラジアルタイヤである請求項1〜5のいずれか
    に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  7. 【請求項7】 前記カーカス層が、トレッド部から左右
    のビード部に至るように配置され、かつ、両端部がそれ
    ぞれ各ビードコアに巻き上げることなく該ビードコア近
    傍で終端したカーカス層本体と、該カーカス層本体の両
    端部を、それぞれビードコアの内周側から左右両側へ折
    り返すように挟み込むカーカスホールド層とからなる請
    求項1〜6のいずれかに記載の空気入りラジアルタイ
    ヤ。
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