JP2000292146A - 一次元測定機 - Google Patents

一次元測定機

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JP2000292146A
JP2000292146A JP11101150A JP10115099A JP2000292146A JP 2000292146 A JP2000292146 A JP 2000292146A JP 11101150 A JP11101150 A JP 11101150A JP 10115099 A JP10115099 A JP 10115099A JP 2000292146 A JP2000292146 A JP 2000292146A
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Bunji Aoyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度低下を招くことなく軽量化が可能で、操
作性の向上、さらに、作業者への負担を軽減できる一次
元測定機を提供する。 【解決手段】 スライダが支柱に沿って上昇するときの
補正データを予め記憶した第1の補正データテーブル4
3Bと、スライダが支柱に沿って下降するときの補正デ
ータを予め記憶した第2の補正データテーブル43Cと
を別々に設ける。スライダが上昇するときには、変位検
出器45の検出値を第1の補正データテーブル43Bの
補正データで、また、スライダが下降するときには、変
位検出器45の検出値を第2の補正データテーブル43
Cの補正データで、それぞれ補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下方向へ昇降可
能に設けられた測定子を備え、この測定子を被測定物の
測定部位に当接させて、被測定物の寸法、たとえば、高
さ、段差、穴、軸などの寸法を測定する一次元測定機に
関する。
【0002】
【背景技術】定盤上において、被測定物の寸法、たとえ
ば、高さ、段差、穴、軸などの寸法を測定する場合、上
下方向へ昇降可能な測定子を備えた一次元測定機、いわ
ゆる、ハイトゲージが用いられている。通常、ハイトゲ
ージは、定盤上に移動可能に載置されるベースと、この
ベースに立設された支柱と、この支柱に沿って昇降可能
に設けられ測定子を有するスライダと、このスライダの
高さ方向の変位量を検出する変位検出器と、この変位検
出器の変位量を表示する表示手段とを備える構成であ
る。
【0003】従来、このようなハイトゲージは、ベース
に立設された支柱に沿ってスライダが昇降する構造であ
るから、測定精度を確保するためには支柱の剛性を高く
する必要があり、そのため、支柱を鉄製、具体的には鋳
物によって構成してある。しかし、支柱を鋳物によって
構成すると、重量が重く、定盤上を移動させるにはかな
りの力が必要となる。そこで、ベースから定盤上へエア
ーを噴出してベースを定盤に対して浮上させるエアー浮
上手段を付加し、比較的軽い力で移動させることができ
るようにしたハイドゲージも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、エアー浮上手
段を備えたハイトゲージの場合、エアーコンプレッサや
エアーパッドなどが搭載されるため、さらに重量が重く
なり、慣性力が非常に大きくなってしまい、そのため、
勢いあまって被測定物に衝突させてしまう事故も考えら
れる。従って、衝突させないように慎重に移動させなけ
ればならないので、作業者への負担が大きいうえ、作業
効率も悪いという課題がある。そこで、軽量化するため
に、支柱を細くしたり、支柱の材質をアルミニウムに変
えることが考えられる。しかし、そうすると、精度が低
下するという課題が残る。
【0005】本発明の目的は、精度低下を招くことなく
軽量化が可能で、操作性の向上、さらに、作業者への負
担を軽減できる一次元測定機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】まず、軽量化した際の課
題を解決するために、スライダの高さ位置に対応した補
正データを用意しておき、この補正データでスライダの
高さ位置を補正することが試みられたが、このような補
正では、スライダが支柱に沿って上昇するときと、スラ
イダが支柱に沿って下降するときとで、誤差が発生する
という不具合が見られた。これは、スライダが支柱に沿
って上昇するときには、測定子が被測定物に対して下か
ら当接し、また、スライダが支柱に沿って下降するとき
には、測定子が被測定物に対して上から当接するため、
測定子が被測定物に当接する際に支柱に作用する力が、
逆向きに作用することに起因するものと考えられる。そ
こで、本発明では、スライダが支柱に沿って上昇すると
きの補正データと、スライダが支柱に沿って下降すると
きの補正データとを予め別々に記憶しておき、スライダ
の昇降に応じて補正データを使い分けるようにしたもの
である。
【0007】また、補正データでスライダの高さ位置を
補正しようとした際、変位検出器としてインクリメンタ
ル型変位検出器を用いた場合、従来は、測定子の先端を
定盤に接触させた状態を変位検出器の原点として設定し
ているが、測定子の長さが異なるものがあるため、測定
子によってスライダの原点位置が異なることになるた
め、常に正確な補正ができないという問題がある。そこ
で、本発明では、変位検出器としてインクリメンタル型
変位検出器を用いた場合、支柱に原点設定用検出器を設
けておき、電源投入時にスライダを支柱に沿って移動さ
せ、原点設定用検出器がスライダの到達を検知したとき
を基準として、つまり、測定子の長さに関係なく、スラ
イダが常に定位置において変位検出器の原点を設定する
ようにしたものである。
【0008】具体的には、本発明の一次元測定機は、上
記目的を達成するために、次の構成を備える。請求項1
に記載の発明は、定盤上に移動可能に載置されるベース
と、このベースに立設された支柱と、この支柱に沿って
昇降可能に設けられ測定子を有するスライダと、このス
ライダの高さ方向の変位量を検出する変位検出器と、こ
の変位検出器の変位量を表示する表示手段とを備えた一
次元測定機において、前記変位検出器がインクリメンタ
ル型変位検出器によって構成されているとともに、前記
支柱にスライダの到達を検知する原点設定用検出器が設
けられ、前記スライダが支柱に沿って上昇するときの補
正データを予め記憶した第1の補正データテーブルと、
前記スライダが支柱に沿って下降するときの補正データ
を予め記憶した第2の補正データテーブルと、制御手段
とを備え、前記制御手段は、電源投入時に前記スライダ
を支柱に沿って移動させ、前記原点設定用検出器がスラ
イダの到達を検知したときを基準として前記変位検出器
の原点を設定する原点設定処理手段、前記スライダが支
柱に沿って上昇するときに検出された前記変位検出器の
検出値を、前記第1の補正データテーブルに記憶された
補正データによって補正する第1の補正処理手段、およ
び、前記スライダが支柱に沿って下降するときに検出さ
れた前記変位検出器の検出値を、前記第2の補正データ
テーブルに記憶された補正データによって補正する第2
の補正処理手段を含む、ことを特徴とする。
【0009】この発明によれば、スライダが支柱に沿っ
て上昇するときに検出される変位検出器の検出値は、第
1の補正データテーブルに記憶された補正データによっ
て補正され、スライダが支柱に沿って下降するときに検
出される変位検出器の検出値は、第2の補正データテー
ブルに記憶された補正データによって補正される。つま
り、変位検出器の検出値は、スライダが支柱に沿って上
昇するときと、スライダが支柱に沿って下降するときと
で異なる補正データで補正されることになるから、スラ
イダが支柱に沿って上昇するときと、スライダが支柱に
沿って下降するときとで、誤差が発生するという不具合
を解消できる。従って、支柱などの本体部分を軽量化し
ても、スライダの昇降時で正確な補正を行えるから、つ
まり、精度低下を招くことなく軽量化が可能であるか
ら、操作性の向上、さらに、作業者への負担を軽減でき
る。また、変位検出器がインクリメンタル型変位検出器
によって構成されているから、アブソリュート型検出器
によって構成するより安価にできる。しかも、電源投入
時に、スライダを支柱に沿って移動させ、原点設定用検
出器がスライダの到達を検知したときを基準として変位
検出器の原点を設定するようにしたから、つまり、スラ
イダが常に一定高さ位置において変位検出器の原点が設
定されるから、インクリメンタル型変位検出器によって
構成した場合の不具合を解消でき、測定子の長さが異な
るものであっても、常に正確な補正ができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の一次元測定機において、前記原点設定用検出器は、支
柱の上部に設けられ、前記原点設定処理手段は、電源投
入時に前記スライダを支柱に沿って上昇させることを特
徴とする。この発明によれば、原点設定に際して、スラ
イダが上昇するので、測定子が被測定物や定盤に衝突す
るのを回避できる。つまり、スライダが下降すると、被
測定物への衝突が危惧されるが、上昇であればその問題
の回避できる。
【0011】請求項3に記載の発明は、定盤上に移動可
能に載置されるベースと、このベースに立設された支柱
と、この支柱に沿って昇降可能に設けられ測定子を有す
るスライダと、このスライダの高さ方向の変位量を検出
する変位検出器と、この変位検出器の変位量を表示する
表示手段とを備えた一次元測定機において、前記変位検
出器がアブソリュート型変位検出器によって構成され、
前記スライダが支柱に沿って上昇するときの補正データ
を予め記憶した第1の補正データテーブルと、前記スラ
イダが支柱に沿って下降するときの補正データを予め記
憶した第2の補正データテーブルと、制御手段とを備
え、前記制御手段は、前記スライダが支柱に沿って上昇
するときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記
第1の補正データテーブルに記憶された補正データによ
って補正する第1の補正処理手段、および、前記スライ
ダが支柱に沿って下降するときに検出された前記変位検
出器の検出値を、前記第2の補正データテーブルに記憶
された補正データによって補正する第2の補正処理手段
を含む、ことを特徴とする。
【0012】この発明によれば、請求項1に記載の発明
と同様に、スライダが支柱に沿って上昇するときに検出
される変位検出器の検出値は、第1の補正データテーブ
ルに記憶された補正データによって補正され、スライダ
が支柱に沿って下降するときに検出される変位検出器の
検出値は、第2の補正データテーブルに記憶された補正
データによって補正される。従って、精度低下を招くこ
となく軽量化が可能でるから、操作性の向上、さらに、
作業者への負担を軽減できる。また、変位検出器がアブ
ソリュート型変位検出器によって構成されているから、
請求項1に記載の発明における、電源投入時の変位検出
器の原点設定を行わないで済む利点がある。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれかに記載の一次元測定機において、前
記制御手段は、入力された温度データと基準温度との温
度差に基づいて、前記変位検出器の検出値またはその補
正後の値を補正することを特徴とする。ここにおいて、
温度データは、作業者がキーボードなどから入力しても
よく、あるいは、温度センサを設けて、これから自動入
力するようにしてもよい。この発明によれば、入力され
た温度データと基準温度との温度差に基づいて、検出値
またはその補正後の値を補正するようにしたので、使用
環境下の温度変動に対しても精度補償できる。換言する
と、使用可能温度範囲を拡大できる。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
請求項4のいずれかに記載の一次元測定機において、前
記支柱は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によっ
て形成されていることを特徴とする。この発明によれ
ば、特に支柱の形態を変更することなく、材質をアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金に変更するだけで、支柱
の重量を軽量化できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は一次元測定機としてのハイ
トゲージを示す斜視図である。同図に示すように、本実
施形態のハイトゲージは、定盤10上に移動可能に載置
されるベース11と、このベース11に立設された支柱
12と、この支柱12に沿って上下方向へ昇降可能に設
けられ測定子13を有するスライダ14と、このスライ
ダ14の高さ方向の変位量を検出する変位検出器45
(図2参照)とを備える。ここで、前記ベース11およ
び支柱12のうち、少なくとも支柱12については、ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されて
いる。つまり、鋳物などからなるハイドゲージに比べ、
重量が軽量化されている。
【0016】前記ベース11には、前記支柱12の裏面
側にグリップ部15が設けら、このグリップ部15の上
面には、表面に表示手段を構成するLCDなどの表示装
置16およびキー入力部17を有する表示操作部18が
旋回可能に設けられている。また、ベース11の下面に
は、定盤10上にエアーを噴出してベース11を定盤1
0に対して浮上させるエアー浮上手段19が設けられて
いる。エアー浮上手段19は、ベース11の下面に設け
られ無数のエアー噴出孔を有する複数のエアーパッド1
9Aと、このエアーパッド19Aにエアーを供給するコ
ンプレッサ(図示していないが、グリップ部15の下部
に設置)などを備える。
【0017】前記支柱12の上部位置には、スライダ1
4の到達を検知する原点設定用検出器としてのリミット
スイッチ47が設けられている。また、支柱12の右側
面(測定子13を有する面に対して隣接する側面)でか
つベース11近傍(つまり、下部位置)には、ハンドル
21が支柱12に対して直角に突設されている。ハンド
ル21には、エアー浮上制御スイッチ31、リピートス
イッチ32およびキャンセルスイッチ33が順次が設け
られている。エアー浮上制御スイッチ31は、前記エア
ー浮上手段19へのエアーの供給、遮断を制御するもの
である。リピートスイッチ32は、前回の測定項目の測
定手順を繰り返し指令するものである。キャンセルスイ
ッチ33は、現在実行中の測定手順のキャンセルを指令
するものである。
【0018】図2は本実施形態の全体構成を示すブロッ
ク図である。同図において、制御装置41は、制御手段
としてのCPU42と、メモリ43とを備える。前記メ
モリ43には、各種の測定手順プログラムを記憶したプ
ログラム記憶部43Aと、前記スライダ14が支柱12
に沿って上昇するときの補正データを予め記憶した第1
の補正データテーブル43Bと、前記スライダ14が支
柱12に沿って下降するときの補正データを予め記憶し
た第2の補正データテーブル43Cとがそれぞれ設けら
れている。
【0019】前記第1の補正データテーブル43Bに
は、図3に示すように、スライダ14が上昇時におい
て、支柱12の高さ(Z)に対応して、具体的には、支
柱12の一定高さ毎にそれに対応する補正量(補正デー
タ)が記憶されている。前記第2の補正データテーブル
43Cには、図4に示すように、スライダ14の下降時
において、支柱12の高さ位置に対応して、具体的に
は、支柱12の一定高さ毎にそれに対応する補正量(補
正データ)が記憶されている。これら補正データテーブ
ル43B、43Cは、予め、一定高さ寸法毎にゲージブ
ロックを測定し、そのゲージブロックの真値と測定値と
の差を補正量(補正データ)として記憶したものであ
る。
【0020】前記CPU42には、前記キー入力部1
7、前記ハンドル21に設けられた3つのスイッチ3
1,32,33、前記表示装置16、前記エアー浮上手
段19、前記リミットスイッチ47のほかに、前記スラ
イダ14を上下方向へ昇降させる昇降駆動手段44と、
この昇降駆動手段44によって昇降されるスライダ14
の高さ方向の変位量を検出する変位検出器45と、スピ
ーカ46とがそれぞれ接続されている。また、CPU4
2は、前記プログラム記憶部43Aに記憶された測定手
順プログラムに従って各ステップを実行する測定処理手
段、電源投入時にスライダ14を支柱12に沿って移動
させ、リミットスイッチ47がスライダ14の到達を検
知したときを基準として変位検出器45の原点を設定す
る原点設定処理手段、スライダ14が支柱12に沿って
上昇するときに検出された変位検出器45の検出値を、
第1の補正データテーブル43Bに記憶された補正デー
タによって補正する第1の補正処理手段、および、スラ
イダ14が支柱12に沿って下降するときに検出された
変位検出器45の検出値を、第2の補正データテーブル
43Cに記憶された補正データによって補正する第2の
補正処理手段などを有する。
【0021】前記昇降駆動手段44は、上下動モータ4
4Aと、この上下動モータ44Aの出力軸に設けられた
定圧機構44Bとを含んで構成されている。定圧機構4
4Bは、上下動モータ44Aの回転をベルトなどの伝達
手段を介してスライダ14に伝達してスライダ14を昇
降させるとともに、スライダ14に一定以上の負荷がか
かったときに空転する機能を備える。変位検出器45
は、インクリメタル型変位検出器によって構成されてい
る。具体的には、前記支柱12に沿って設けられた上下
方向に光学格子を一定ピッチで有するスケール(図6に
示す45A)と、このスケールに対向して前記スライダ
14に配置された検出器(図6に示す45B)とを含
み、この両者の協働によって支柱12上におけるスライ
ダ14の高さ方向の変位量を電気的信号として検出す
る。
【0022】次に、本実施形態の作用を説明する。電源
が投入されると、CPU42は、昇降駆動手段44を駆
動してスライダ14を上昇させ、リミットスイッチ47
がスライダ14の到達を検知したときを基準として変位
検出器45の原点を設定する。たとえば、図5に示すよ
うに、電源投入時におけるスライダ14の位置が0とし
て表示されている状態から、その後、スライダ14が上
昇してリミットスイッチ47に当接したときの変位検出
器45の値、つまり、Z2を取り込み、このZ2とリミ
ットスイッチ47の高さ位置、たとえば、610mmと
から、オフセット値OF2を、 オフセット値OF2=Z2−610 から求める。ここでは、定盤10の表面が0になるよう
に、変位検出器45の原点を設定している。
【0023】このようにして原点設定を行ったのち、測
定を行う。測定にあたっては、まず、片手でハンドル2
1を握り、その親指でエアー浮上制御スイッチ31を押
す。すると、エアー浮上手段19によってベース11が
定盤10に対して浮上した状態になるから、この状態で
ハンドル21を握りながらベース11を移動させ、測定
子13を被測定物の測定部位近傍に位置させたのち、エ
アー浮上制御スイッチ31から手を離す。すると、エア
ーが遮断されるから、ベース11は定盤10上に接した
状態で静止される。
【0024】ここで、昇降駆動手段44を駆動してスラ
イダ14を上昇または下降させ、測定子13を被測定物
の測定部位に当接させる。このとき、CPU42は、測
定子13が被測定物の測定部位に当接したときの変位検
出器45の値を取り込み、この変位検出器45内のカウ
ンタ値Z1を図6に示す処理を経て測定値として出力す
る。以下、この処理を順に説明する。
【0025】(1)単位変換 ここでは、測定子13が測定部位に当接したときの変位
検出器45内のカウンタ値Z1(パルス数として与えら
れている)を、mm単位の値Z2に変換する。 (2)機械原点補正 ここでは、値Z2をオフセット値OF2で補正して、機
械原点補正を行う。つまり、 Z3=Z2−OF2 を求める。
【0026】(3)機械(スケール)の温度補正 ここでは、変位検出器45を構成するスケール45Aの
温度補正を行って、Z4を求める。つまり、 Z4=Z3+(スケールの線膨張係数)×(Z3−OF
3)×(環境温度−20)/100000 を求める。ただし、OF3:スケールの膨張原点、たと
えば、図5の下端で既知である。また、環境温度につい
ては、キー入力部17から予め入力しておく。なお、こ
の温度補正については、次の(4)機械の指示精度補正
の後に行ってもよい。
【0027】(4)機械の指示精度補正 ここでは、Z4に対して第1の補正データテーブル43
Bまたは第2の補正データテーブル43Cの補正量(補
正データ)を用いて補正する。具体的には、スライダ1
4の上昇によって測定子13が被測定物に対して下から
当接したときには、第1の補正データテーブル43Bの
補正量(補正データ)を用いて、また、スライダ14の
下降によって測定子13が被測定物に対して上から当接
したときには、第2の補正データテーブル43Cの補正
量(補正データ)を用いて、補正する。つまり、 Z5=Z4−(上昇または下降時の補正量) なお、第1および第2の補正データテーブル43B、4
3C(図3および図4)において、Z4に対応するデー
タが無いときには、その前後の値から直線補間によって
補正量を用いる。
【0028】(5)その他の補正 その他の補正として、既に公知の基準点補正、プローブ
径補正/プローブ・オフセット補正、ワークの温度補
正、スケールファクタ補正、ユーザ原点補正などを順次
行ったのち、測定値として表示装置16に表示する。
【0029】従って、本実施形態によれば、ベース11
および支柱12のうち、少なくとも支柱12をアルミニ
ウムまたはアルミニウム合金によって形成し、支柱12
の重量を軽量化したので、慣性力も小さくでき、そのた
め、従来ほど、作業者が衝突に対して注意を払わなくて
もよいので、作業者への負担を軽減でき、操作性も向上
させることができる。
【0030】また、スライダ14が支柱12に沿って上
昇するときの補正データを予め記憶した第1の補正デー
タテーブル43Bと、スライダ14が支柱12に沿って
下降するときの補正データを予め記憶した第2の補正デ
ータテーブル43Cとを予め用意しておき、スライダ1
4が支柱12に沿って上昇するときに検出される変位検
出器45の検出値を、第1の補正データテーブル43B
に記憶された補正データによって補正し、スライダ14
が支柱12に沿って下降するときに検出される変位検出
器45の検出値を、第2の補正データテーブル43Cに
記憶された補正データによって補正するようにしたの
で、スライダ14が支柱12に沿って上昇するときと、
スライダ14が支柱12に沿って下降するときとで、誤
差が発生するという不具合を解消できる。従って、支柱
12を軽量化することに伴う剛性の低下に対しても、精
度補償できる。
【0031】また、変位検出器45をインクリメンタル
型変位検出器によって構成したので、アブソリュート型
検出器によって構成するより安価にできる。しかも、電
源投入時に、スライダ14を支柱12に沿って移動さ
せ、リミットスイッチ47がスライダ14の到達を検知
したときを基準として変位検出器45の原点を設定する
ようにしたから、つまり、スライダ14が常に一定高さ
位置において変位検出器45の原点を設定しているか
ら、インクリメンタル型変位検出器によって構成した場
合の不具合を解消でき、測定子13の長さが異なるもの
であっても、常に正確な補正ができる。
【0032】しかも、原点設定に際して、リミットスイ
ッチ47を支柱12の上部に設けるとともに、電源投入
時には、スライダ14を支柱12に沿って上昇させてリ
ミットスイッチ47に当接させるようにしたので、電源
投入時にスライダ14を支柱12に沿って下降させる場
合に比べ、測定子13が被測定物に衝突する事故を少な
くできる。
【0033】また、入力された温度データと基準温度と
の温度差に基づいて、変位検出器45の検出値Z3を補
正するようにしたので、使用環境下の温度変動に対して
も精度補償できる。つまり、使用可能温度範囲を拡大で
きる。
【0034】なお、前記実施形態では、変位検出器をイ
ンクリメンタル型検出器によって構成したが、これに限
らず、アブソリュート型検出器によって構成してもよ
い。このようにすれば、前記実施形態で述べた、電源投
入時の変位検出器の原点設定を行わないで済む利点があ
る。
【0035】また、前記実施形態では、光電式の変位検
出器を用いたが、これに限らず、静電容量式や磁気式な
どでもよい。また、前記実施形態では、環境温度をキー
入力部17から入力したが、温度センサなどを設けてお
き、この温度センサから自動的に入力するようにしても
よい。
【0036】また、前記実施形態では、ベース11およ
び支柱12のうち、少なくとも支柱12をアルミニウム
またはその合金で形成したが、これに限らず、ある程度
の剛性を備え、かつ、軽量化できる材料なら他の材料で
もよい。さらに、材料については、従来と同じ材料(た
とえば、鋳物)を用いて、ベース11および支柱12の
形状を変えるようにしてもよい。たとえば、ベース11
および支柱12を中空状に形成してもよく、支柱12を
細く形成してもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明の一次元測定機によれば、精度低
下を招くことなく軽量化が可能で、操作性の向上、さら
に、作業者への負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】同上実施形態のブロック図である。
【図3】同上実施形態の第1の補正データテーブルを示
す図である。
【図4】同上実施形態の第2の補正データテーブルを示
す図である。
【図5】同上実施形態における原点設定を示す図であ
る。
【図6】同上実施形態における測定データ処理シーケン
スを示す図である。
【符号の説明】 10 定盤 11 ベース 12 支柱 13 測定子 14 スライダ 16 表示装置(表示手段) 42 CPU(制御手段) 43B 第1の補正データテーブル 43C 第2の補正データテーブル 45 変位検出器 47 リミットスイッチ(原点設定用検出器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 時任 博幸 神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株 式会社ミツトヨ内 (72)発明者 野村 陽一 神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株 式会社ミツトヨ内 (72)発明者 青山 文次 広島県呉市広古新開6−8−20 株式会社 ミツトヨ内 Fターム(参考) 2F069 AA02 AA06 AA42 AA43 DD25 DD27 EE02 EE23 GG01 GG06 GG07 GG16 GG62 HH01 HH04 HH12 HH13 HH14 JJ06 LL01 MM07 MM13 MM32 QQ08 QQ12 QQ17 RR01 RR03 2F103 BA01 BA02 BA32 CA01 DA02 DA04 DA12 EA23 EB01 EB11 GA15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定盤上に移動可能に載置されるベース
    と、このベースに立設された支柱と、この支柱に沿って
    昇降可能に設けられ測定子を有するスライダと、このス
    ライダの高さ方向の変位量を検出する変位検出器と、こ
    の変位検出器の変位量を表示する表示手段とを備えた一
    次元測定機において、 前記変位検出器がインクリメンタル型変位検出器によっ
    て構成されているとともに、前記支柱にスライダの到達
    を検知する原点設定用検出器が設けられ、 前記スライダが支柱に沿って上昇するときの補正データ
    を予め記憶した第1の補正データテーブルと、 前記スライダが支柱に沿って下降するときの補正データ
    を予め記憶した第2の補正データテーブルと、 制御手段とを備え、 前記制御手段は、電源投入時に前記スライダを支柱に沿
    って移動させ、前記原点設定用検出器がスライダの到達
    を検知したときを基準として前記変位検出器の原点を設
    定する原点設定処理手段、前記スライダが支柱に沿って
    上昇するときに検出された前記変位検出器の検出値を、
    前記第1の補正データテーブルに記憶された補正データ
    によって補正する第1の補正処理手段、および、前記ス
    ライダが支柱に沿って下降するときに検出された前記変
    位検出器の検出値を、前記第2の補正データテーブルに
    記憶された補正データによって補正する第2の補正処理
    手段を含む、 ことを特徴とする一次元測定機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の一次元測定機におい
    て、 前記原点設定用検出器は、支柱の上部に設けられ、 前記原点設定処理手段は、電源投入時に前記スライダを
    支柱に沿って上昇させることを特徴とする一次元測定
    機。
  3. 【請求項3】 定盤上に移動可能に載置されるベース
    と、このベースに立設された支柱と、この支柱に沿って
    昇降可能に設けられ測定子を有するスライダと、このス
    ライダの高さ方向の変位量を検出する変位検出器と、こ
    の変位検出器の変位量を表示する表示手段とを備えた一
    次元測定機において、 前記変位検出器がアブソリュート型変位検出器によって
    構成され、 前記スライダが支柱に沿って上昇するときの補正データ
    を予め記憶した第1の補正データテーブルと、 前記スライダが支柱に沿って下降するときの補正データ
    を予め記憶した第2の補正データテーブルと、 制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記スライダが支柱に沿って上昇する
    ときに検出された前記変位検出器の検出値を、前記第1
    の補正データテーブルに記憶された補正データによって
    補正する第1の補正処理手段、および、前記スライダが
    支柱に沿って下降するときに検出された前記変位検出器
    の検出値を、前記第2の補正データテーブルに記憶され
    た補正データによって補正する第2の補正処理手段を含
    む、 ことを特徴とする一次元測定機。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の一次元測定機において、 前記制御手段は、入力された温度データと基準温度との
    温度差に基づいて、前記変位検出器の検出値または補正
    後の値を補正することを特徴とする一次元測定機。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の一次元測定機において、 前記支柱は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によ
    って形成されていることを特徴とする一次元測定機。
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