JP2000288416A - 竪型ローラミル - Google Patents

竪型ローラミル

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JP2000288416A
JP2000288416A JP9669399A JP9669399A JP2000288416A JP 2000288416 A JP2000288416 A JP 2000288416A JP 9669399 A JP9669399 A JP 9669399A JP 9669399 A JP9669399 A JP 9669399A JP 2000288416 A JP2000288416 A JP 2000288416A
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crushing
diameter
throat
mill
housing
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JP9669399A
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English (en)
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Nobuyasu Meguri
信康 廻
Hiroaki Kanemoto
浩明 金本
Kazunori Sato
一教 佐藤
Yutaka Takeno
豊 竹野
Kotaro Sakoda
光太郎 佐古田
Hideo Mitsui
秀雄 三井
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭を粉砕して所定粒度の微粉を取り出す竪
型ローラミルに係り、微粉粒度を向上すると同時にミル
の運転動力を低減すること。 【解決手段】 粉砕テーブル2と粉砕ローラ3とからな
る粉砕部5と、粉砕部ハウジング7と、粉砕部の上方に
設置した分級機6と、分級機ハウジングと、を備えた竪
型ローラミルにおいて、回転する粉砕テーブル2の外周
側縁部にスロート4を設け、スロート4によって粉砕テ
ーブルと粉砕部ハウジングとの間の環状空間部を形成
し、ミルに供給される空気量を従来例(粉砕部ハウジン
グ径が粉砕テーブル径の略1.2〜1.3倍に設定され
たもの)のミルに供給される空気量より減らし、及び/
又は粉砕部ハウジング径を従来例のミルより拡げること
によって、スロートの上部を通過する空気の流速を従来
例のスロート上部を通過す空気流速の40〜70%の範
囲にした竪型ローラミル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭等の粒状また
はブロック状の原料を粉砕して所定粒度の微粉を取り出
す竪型ローラミルに係り、微粉粒度を向上すると同時に
ミルの運転動力を低減するための手段に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に、従来より火力発電プラントの石
炭焚ボイラシステムにおける燃料の前処理装置として使
用されている竪型ローラミルの一例を示す。
【0003】この図から明らかなように、本例の竪型ロ
ーラミルには、粉砕テーブル2と粉砕ローラ3とからな
る粉砕部5の上方にサイクロン型の固定式分級器10が
配置され、当該固定式分級器10の内側に回転式分級機
20が配置されている。
【0004】給炭管1より供給された被粉砕物である原
炭は、回転している粉砕テーブル2の中心部に落下し、
粉砕テーブル2の回転に伴う遠心力によって粉砕テーブ
ル2上を渦巻き状の軌跡を描いて外周部へ移動し、粉砕
テーブル2と粉砕ローラ3との間にかみ込まれて粉砕さ
れる。粉砕された石炭は、粉砕テーブル2の周りに設け
られたスロート4より導入された熱空気によって、乾燥
されながら上方に吹き上げられる。
【0005】吹き上げられた石炭粉のうち、粒径が大き
いものは、固定式分級器10まで搬送される途中で重力
により落下し、粉砕部5に戻される(一次分級)。分級
部6に到達した石炭粉は、固定式分級器10及び回転式
分級機20によって所定粒度以下の微粉炭と所定粒度以
上の粗粉炭とに分級され、粗粉炭は固定式分級器10の
コーン部11の内壁に沿って落下し、再び粉砕部5にて
粉砕される。
【0006】一方、分級部6を出た微粉炭は、送炭管3
0を経て図示しないボイラへと送られる。送炭管30よ
り排出される微粉炭の粒径は、回転式分級機20の回転
数を調節することによって制御する。
【0007】石炭焚ボイラシステムでは、火力電力プラ
ントの出力に応じて石炭粉砕量が10t/hから100
t/hまでの種々のサイズの竪型ローラミルが使用され
ている。このような竪型ローラミルの粉砕テーブルの直
径は、小は1m程度のものから大は4mを超えるものま
でが使用されている。また、石炭焚ボイラシステムでは
通常複数台の竪型ローラミルが配備されており、各ミル
へ供給される石炭量の合計が、ボイラで使用される燃料
量となる。また、ある一定のボイラ負荷範囲毎に運転さ
れるミルの台数が決まっている。
【0008】したがって、ボイラ負荷の変化にともなっ
て、運転される竪型ローラミルの台数も替わり、ミル1
台当たりの石炭供給量(給炭量)も変化する。火力発電
プラントの石炭焚ボイラ用ミルの給炭量は、通常40〜
100%の範囲で運用される。ミル内へ導入される空気
量も給炭量によって変化し、空気量と給炭量の割合は、
給炭率によって異なるが、例えば、給炭率100%のと
き空気量と給炭量の重量割合は2:1程度である。
【0009】粉砕部ハウジング側にスロートブレードを
取り付けた従来の竪型ローラミル(固定スロート式ミ
ル)は、各スロートを通過する空気流速は大きく変動し
ており、かつ、各スロートの平均流速も大きな分布を有
している(特許第2716491号)。その結果、スロ
ートから石炭が落下しやすく、この落下を抑えるために
スロートを通過する空気流速を必要以上に上げざるを得
ない。
【0010】また、スロート上部を通過する空気流速も
円周方向で不均一になるため、スロート上部を輸送され
る石炭粒子の速度も円周方向に分布を有しており、不均
一となる。その結果として、ある特定の粒子径で完全に
分離することはできず、一次分級性能が悪かった。
【0011】従来の竪型ローラミルでは、粉砕部ハウジ
ング径は粉砕テーブル径の大略、1.2〜1.3倍に設
定されていた。これは、粉砕部ハウジング径をこれより
大きくすると、スロート上部を通過する空気流速が低下
し、スロート上部を輸送される石炭の輸送抵抗が増大
し、ミル差圧が増加するからである。逆に、粉砕部ハウ
ジング径を小さくすると、粉砕部ハウジング等の摩耗が
激しくなる。
【0012】近年、火力発電プラントの高効率運用を実
現するため、石炭焚ボイラに燃料である微粉炭を供給す
る竪型ローラミルには、ミルの運転動力の低減が求めら
れている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、竪型ローラ
ミルの運動動力を下げる手段の一つとして、ミル差圧を
低減するために粉砕テーブルの側縁部にスロートブレー
ドを取り付けたスロート(回転スロート)を用いる技術
がある(特許第2740249号、特開平6−3438
87号公報)。
【0014】回転スロート式のミルも固定スロート式ミ
ルと同様に粉砕部ハウジング径は粉砕テーブル径の大
略、1.2〜1.3倍に設定されている。このタイプの
スロートを取り付けた竪型ローラミルは、スロートブレ
ードをハウジング側に取り付けた竪型ローラミル(固定
スロート式ミル)に比べてスロートの差圧を低減できる
ばかりではなく、スロート上で石炭粒子が均一に振りま
かれるので、スロート上に形成される石炭層の濃度が均
一に分布し、ある特定の粒子径で分離しやすくなり、分
級性能は良くなる。
【0015】その結果、スロートから吹き上げられた石
炭粒子は、高速で上方へ輸送されると同時に、スロート
上部に滞留する石炭量が減少するので、スロート上部に
浮遊状態で輸送される粒子の流動層は希薄になり、流動
抵抗である炭層差圧は低減する。このように、回転スロ
ート式ミルの場合はミル内の一次分級部における石炭粒
子と空気の流動状態が一変する。その結果、流動層部が
希薄になったことにより粉砕部から高速で吹き上げら
れ、一次分級から二次分級に送給される石炭粒子の径が
増大する。そのため、同一の分級機回転数でミルを運転
すると、ハウジング側にスロートブレードを取り付けた
竪型ローラミル(固定スロート式ミル)に比べて、ミル
出口よりボイラへ送られる微粉炭の粒径は粗くなる欠点
が生じる。これを解消するために分級機回転数を増加す
ればよいわけであるが、容量の大きい分級機モータの設
置や、分級機の運転動力の増大なども招く。
【0016】本発明はかかる従来の欠点を解消しようと
するもので、その目的とするところは、スロートから吹
き上げられる粒子の速度を減少させることによって、微
粉炭粒度を向上させるとともにミルの運転動力が低減で
きる竪型ローラミルを提供するにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は主として次のような構成を採用する。
【0018】粉砕テーブルと粉砕ローラとからなる粉砕
部と、前記粉砕部の周りを囲む粉砕部ハウジングと、前
記粉砕部の上方に設置した分級機と、前記分級機の周り
を囲む分級機ハウジングと、を備えた竪型ローラミルに
おいて、前記粉砕テーブルの外周側縁部に複数のスロー
トブレードを取り付けたスロートを設け、前記スロート
によって前記粉砕テーブルと前記粉砕部ハウジングとの
間に形成される環状の空間部を仕切り、前記スロートを
前記粉砕テーブルとともに回転させ、前記スロートの上
部を通過する空気の流速υを
【0019】
【数1】
【0020】Wa*:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル
径の略1.2〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラ
ミルへ供給される空気量(kg/s) ρa:ミル内の温度における空気の密度(kg/m3) DH *:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル径の略1.2
〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラミルの粉砕部
ハウジング径(m) DT:粉砕テーブル径(m) で算出される範囲になるように、前記粉砕部ハウジング
径を拡げ、及び/又はミルに供給される空気量を絞った
竪型ローラミル。
【0021】また、粉砕テーブルと粉砕ローラとからな
る粉砕部と、前記粉砕部の周りを囲む粉砕部ハウジング
と、前記粉砕部の上方に設置した分級機と、前記分級機
の周りを囲む分級機ハウジングと、を備えた竪型ローラ
ミルにおいて、前記粉砕テーブルの外周側縁部に複数の
スロートブレードを取り付けたスロートを設け、前記ス
ロートによって前記粉砕テーブルと前記粉砕部ハウジン
グとの間に形成される環状の空間部を仕切り、前記スロ
ートを前記粉砕テーブルとともに回転させ、前記スロー
トの上部を通過する空気の流速υを
【0022】
【数1】
【0023】Wa*:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル
径の略1.2〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラ
ミルへ供給される空気量(kg/s) ρa:ミル内の温度における空気の密度(kg/m3) DH *:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル径の略1.2
〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラミルの粉砕部
ハウジング径(m) DT:粉砕テーブル径(m) で算出される範囲になるように、前記粉砕部ハウジング
の径を前記粉砕テーブルの径の1.35倍から1.55
倍の範囲にした竪型ローラミル。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明に係わる竪型ローラミルの
実施形態を、図1〜7に基づいて説明する。図1は本実
施形態に係わる竪型ローラミルの概略図である。図2
は、粉砕部ハウジング径DHと、粉砕テーブル径DTを定
義する説明図である。図3は本発明と従来の竪型ローラ
ミルの一次分級特性を比較した説明図である。図4と図
5は本発明と従来のたて竪型ローラミルの微粉粒度特性
を比較した説明図である。図6と図7は本発明と従来の
竪型ローラミルの圧力損失を比較した説明図である。
【0025】スロート上部(一次分級部)は構造が複雑
なため、スロート上部の空気流速は一定ではない。ミル
内へ供給される空気量を粉砕部ハウジングと粉砕テーブ
ルと間の仮想の円環状流路の断面積で割った値をスロー
ト上部の空気流速υと定義した。
【0026】すなわち、
【0027】
【数2】
【0028】Wa:本発明の竪型ローラミルへ供給され
る空気量(kg/s) ρa:ミル内の温度における空気の密度(kg/m3
) DH:本発明の竪型ローラミルの粉砕部ハウジング径
(m) DT:粉砕部テーブル径(m) 粉砕部ハウジング径DHは粉砕テーブル径DTの1.3
5,1.45及び1.55倍の値を採用している。
【0029】スロート上部(一次分級部)の空気流速υ
は、それぞれ従来の70%,50%,40%となってい
る。粉砕部5は粉砕テーブル2と3個の粉砕ローラ3と
から構成され、粉砕テーブル2の外周側縁部にスロート
ブレードを取り付けたスロート4が設けられている。ス
ロートブレードは特開平3−193142号公報で開示
された向きに取り付けられている。
【0030】粉砕部5の上方には分級部6が設けられて
いる。分級部は固定式分級器10と回転式分級機20と
からなる分級装置6(二次分級)と、スロートより吹き
上げられた石炭粒子を重力により粗粒子を分級する一次
分級部より構成されている。
【0031】以下、上記のように構成された竪型ローラ
ミルの動作について説明する。給炭管1より供給された
原炭は、回転している粉砕テーブル2に落下し、粉砕テ
ーブル2と粉砕ローラ3との間にかみ込まれて粉砕さ
れ、粉砕された石炭粉は、粉砕テーブル2の周りに設け
られたスロート4より導入された熱空気によって吹き上
げられ、従来よりも粉砕部ハウジング径DHを拡げたこ
とにより、一次分級部を通過する空気流速が低下し、効
率的に粗粒子を粉砕部へ戻すことができる。
【0032】一次分級部を通過した固気2相流は、固定
式分級器10に達する。固定式分級器10に達した固気
2相流は、固定式分級器10に設けられた旋回羽根12
によって遠心力が与えられ、固気2相流中の粗粉がさら
に除去される。除去された粗粉は旋回しながらコーン部
11の内壁に沿って落下し、再度粉砕部5にて粉砕され
る。
【0033】固定式分級器10を通過した固気2相流
は、回転式分級機20の入口部に達する。回転式分級機
20では、回転羽根21によって再び遠心力が与えら
れ、所望の微粉粒度に調整され、送炭管30より系外へ
排出される。回転羽根21によって分離された粗粉はコ
ーン部11を経て粉砕部5へ戻される。ここで、給炭率
が100%のとき空気量と給炭量の重量割合は2:1程
度である。
【0034】このように、粉砕部ハウジング径DHを拡
げると、スロート4の上部を通過する空気流速を低く抑
えることができるので、スロート4の上部を移動する固
気2相流中に含まれる粗粒子を効率的に分離し、分級装
置6へは粗粒子をほとんど含まない固気2相流が運ばれ
る。上述したように分級装置にはほとんど粗粉を含まな
い固気2相流が供給されるので、回転式分級機20の回
転羽根21の回転数が低く遠心力が小さい条件のもとで
あっても粗粉の分離を十分に行うことができ、粒径が小
さい微粉炭を得ることができる。
【0035】図3に、一次分級性能の一例を示す。図3
の(a)は、従来の竪型ローラミルの一次分級性能の一
例である。粉砕部ハウジング側にスロードブレードを取
り付けた固定スロート式竪型ローラミルと、粉砕テーブ
ル側にスロートブレードを取り付けた回転スロート式竪
型ローラミルの性能を示す。固定スロート式ミルと回転
スロート式ミルを比較すると、ほとんどの粒径範囲で、
回転スロート式ミルより固定スロート式ミルの方が分離
効率は上回っている。
【0036】例えば300μmの粗粒子を分離して粉砕
部へ戻す割合は、固定スロート式ミルの場合は50%以
上であるが、回転スロート式ミルの分離効率は50%以
下である。分離効率は、Rosin−Rammler線
図上で直線になるが、この直線の傾きは、回転スロート
式ミルの方が大きく、粒子をある特定の粒子径で分離す
る分級性能は良い。
【0037】固定スロート式ミルの場合、全体的に分離
効率は大きいものの、直線の傾きが小さいので分級性能
は悪く、本来、送炭管30よりボイラへ送られるべき微
粉も粉砕部へ戻していることになる。その結果、分級性
能が良い場合よりもミル内を循環する石炭量は増大し、
ミル内の圧力損失やミルの粉砕動力の増加を招くことに
なる。
【0038】一方、回転スロート式ミルの場合は分級性
能は良いものの、分離径が大きくなるので、微粉炭の粒
度が粗くなる問題がある。したがって、良好な分級性能
を維持したまま分離径を小さくすることが望まれる。
【0039】図3の(b)は、本発明になる回転スロー
ト式竪型ローラミルの一次分級性能の一例を示す。図に
は、図3(a)に示した従来の回転スロート式竪型ロー
ラミルの性能も比較のために合わせて示した。この図よ
り従来よりも300μm以上の粗粒子の分離効率が大幅
に向上していることが分かる。また、直線の傾きも従来
よりも本発明の方が大きく分級性能も向上していること
が分かる。
【0040】同一の運転条件(給炭量、分級機回転数な
どが同一)で比較すると、従来の回転スロート式竪型ロ
ーラミルよりも微粉炭粒度が細かくなり、同一の微粉炭
粒度で比較してもミル差圧やミル動力を低減できる。
【0041】本発明に係る竪型ローラミルの効果を、図
4〜7に示す。図4は、微粉炭粒度(200メッシュパ
ス)と分級機回転数との関係を表したものである。従来
の回転スロート式ミルは、従来の固定スロート式ミルに
比べて、低分級機回転数域で200メッシュパスの値が
低く、高分級機回転数域では高い値になっている。
【0042】一方、本発明の回転スロート式ミルは、従
来のミルと比べてすべての分級機回転数域で200メッ
シュパスの値は高く、微粉炭粒度を細かくすることがで
きる。また、従来よりも低い分級機回転数で同一の微粉
炭粒度を得られるので、分級機の動力を減らすことがで
きる。
【0043】図5に同一の分級機回転数における従来例
と本発明の200メッシュパスの比較を示す。特に、高
分級機回転数において、本発明の効果が顕著である。図
6は、ミルの圧力損失と微粉炭粒度(200メッシュパ
ス)の関係を示したものであり、図7は200メッシュ
パス80%のときの従来例と本発明の圧力損失の比較
(相対値)を示す。同一の微粉炭粒度で比べると従来ミ
ルよりも低い圧力損失で運転することができる。
【0044】したがって、本発明のミルはミル内へ空気
を送るための通風機の運転動力を低減することができ
る。また、ミルの粉砕動力はミルの圧力損失と相関があ
り(特公平08−000206号公報参照)、本発明の
ミルはミルの粉砕動力も低減できる。さらに、一次分級
性能が向上したことにより燃焼性に大きく影響する10
0メッシュオーバー(150μm以上)の粗粉を含まな
い微粉を得ることができる。
【0045】本実施形態は、粉砕部ハウジング径を拡大
することで、一次分級部(スロート上部)の空気流速を
下げた例について説明したが、ミルに供給される空気量
を従来より減らしても同様な効果が得られる。ミルに導
入される熱空気は石炭に付着している水分を乾燥させる
役割を担っているので、水分の多い石炭の場合は空気量
を極端に減らすことはできない。この場合、粉砕部ハウ
ジング径の拡大と空気量の低減を組み合わせて、一次分
級部の空気流速を従来の40〜70%の範囲にしても同
様な効果が得られる。
【0046】以上説明したように、本発明の実施形態
は、次のような構成例と機能並びに作用を奏するものを
含むものである。
【0047】粉砕テーブル側にスロートブレードを取り
付けた竪型ローラミルにおいて、スロート上部(一次分
級部)を通過する空気の流速υを、
【0048】
【数1】
【0049】Wa*:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル
径の略1.2〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラ
ミルへ供給される空気量(kg/s) ρa:ミル内の温度における空気の密度(kg/m3) DH *:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル径の略1.2
〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラミルの粉砕部
ハウジング径(m) DT:粉砕テーブル径(m) で算出される範囲になるようにする。
【0050】具体的には、粉砕部ハウジング径を粉砕テ
ーブル径の1.35倍から1.55倍の範囲にする。あ
るいは、ミルに供給される空気量を従来より減らし、さ
らに、粉砕部ハウジング径を従来より拡げ、スロート上
部を通過する空気の流速を従来の40〜70%の範囲に
する。
【0051】竪型ローラミルの負荷や石炭の粉砕性等に
よって異なるが、石炭は竪型ローラミルの粉砕部におい
て、200メッシュパス20〜50%程度で粉砕され
る。粉砕された石炭は、分級部に運ばれる前に一次分級
が行われ、粗い粒子が重力により粉砕部に戻される。一
次分級は、一次分級部(スロート上部)を通過する空気
流速が遅いほど粉砕部へ戻される粒子径が大きくなる。
したがって、粉砕部ハウジング径と分級部ハウジング径
を従来よりも増大させたことにより、一次分級部の流速
が低減し、確実に粗い粒子を粉砕部へ戻すことができ
る。
【0052】その結果、スロートブレードを粉砕テーブ
ル側に取り付けた竪型ローラミルにおいて、ミル出口よ
りボイラへ送られる微粉炭の粒径が粗くならない。した
がって、粉砕部ハウジング側にスロートブレードを取り
付けた竪型ローラミルと比べて、ミル差圧やミルの粉砕
動力を低減できるばかりではなく、微粉炭粒度を細かく
することができ、しかも微粉炭に含まれる粗粉の量を減
らすことができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スロートブレードを粉砕テーブル側に取り付け、一次分
級部の空気流速を下げたので、一次分級部の分離効率が
向上し、かつ、分級性能も良くなるので、微粉炭粒度が
細かくすることができる。
【0054】また、同一の微粉炭粒度で比べると、従来
ミルよりも分級機動力、ミルの粉砕動力及び通風機の運
転動力を減らすことができ、火力発電プラントの効率向
上に寄与することができる。
【0055】また、100メッシュオーバーの粗粉を含
まない微粉を得ることができるので、フライアッシュ中
の未燃分を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る竪型ローラミルの断面
図である。
【図2】本実施形態に係る竪型ローラミルの粉砕部ハウ
ジング径と粉砕テーブル径を示した説明図である。
【図3】本発明と従来の竪型ローラミルの一次分級性能
を示す特性図である。
【図4】本発明と従来の竪型ローラミルの微粉粒度特性
の比較を示すグラフである。
【図5】本発明と従来の竪型ローラミルの微粉粒度特性
の比較を示すグラフである。
【図6】本発明と従来の竪型ローラミルの圧力損失の比
較を示すグラフである。
【図7】本発明と従来の竪型ローラミルの圧力損失の比
較を示すグラフである。
【図8】従来の竪型ローラミルの断面図である。
【符号の説明】
1 給炭管 2 粉砕テーブル 3 粉砕ローラ 4 スロート 5 粉砕部 6 分級装置 7 粉砕部ハウジング 8 一次分級部 10 固定式分級部 11 コーン部 12 旋回羽根 20 回転式分級部 21 回転羽根 30 送炭管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 一教 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 竹野 豊 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 佐古田 光太郎 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 三井 秀雄 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 Fターム(参考) 4D063 EE04 EE12 EE21 GA08 GC05 GC12 GC19 GC32 GD03 GD11 GD24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉砕テーブルと粉砕ローラとからなる粉
    砕部と、前記粉砕部の周りを囲む粉砕部ハウジングと、
    前記粉砕部の上方に設置した分級機と、前記分級機の周
    りを囲む分級機ハウジングと、を備えた竪型ローラミル
    において、 前記粉砕テーブルの外周側縁部に複数のスロートブレー
    ドを取り付けたスロートを設け、前記スロートによって
    前記粉砕テーブルと前記粉砕部ハウジングとの間に形成
    される環状の空間部を仕切り、前記スロートを前記粉砕
    テーブルとともに回転させ、 前記スロートの上部を通過する空気の流速υを 【数1】 Wa*:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル径の略1.2
    〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラミルへ供給さ
    れる空気量(kg/s) ρa:ミル内の温度における空気の密度(kg/m3) DH *:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル径の略1.2
    〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラミルの粉砕部
    ハウジング径(m) DT:粉砕テーブル径(m) で算出される範囲になるように、前記粉砕部ハウジング
    径を拡げ、及び/又はミルに供給される空気量を絞るこ
    とを特徴とする竪型ローラミル。
  2. 【請求項2】 粉砕テーブルと粉砕ローラとからなる粉
    砕部と、前記粉砕部の周りを囲む粉砕部ハウジングと、
    前記粉砕部の上方に設置した分級機と、前記分級機の周
    りを囲む分級機ハウジングと、を備えた竪型ローラミル
    において、 前記粉砕テーブルの外周側縁部に複数のスロートブレー
    ドを取り付けたスロートを設け、前記スロートによって
    前記粉砕テーブルと前記粉砕部ハウジングとの間に形成
    される環状の空間部を仕切り、前記スロートを前記粉砕
    テーブルとともに回転させ、 前記スロートの上部を通過する空気の流速υを 【数1】 Wa*:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル径の略1.2
    〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラミルへ供給さ
    れる空気量(kg/s) ρa:ミル内の温度における空気の密度(kg/m3) DH *:粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル径の略1.2
    〜1.3倍に設定された従来の竪型ローラミルの粉砕部
    ハウジング径(m) DT:粉砕テーブル径(m) で算出される範囲になるように、前記粉砕部ハウジング
    の径を前記粉砕テーブルの径の1.35倍から1.55
    倍の範囲にしたことを特徴とする竪型ローラミル。
  3. 【請求項3】 粉砕テーブルと粉砕ローラとからなる粉
    砕部と、前記粉砕部の周りを囲む粉砕部ハウジングと、
    前記粉砕部の上方に設置した分級機と、前記分級機の周
    りを囲む分級機ハウジングと、を備えた竪型ローラミル
    において、 前記粉砕テーブルの外周側縁部に複数のスロートブレー
    ドを取り付けたスロートを設け、前記スロートによって
    前記粉砕テーブルと前記粉砕部ハウジングとの間に形成
    される環状の空間部を仕切り、前記スロートを前記粉砕
    テーブルとともに回転させ、 ミルに供給される空気量を、粉砕部ハウジング径が粉砕
    テーブル径の略1.2〜1.3倍に設定された従来のミ
    ルに供給される空気量より減らし、及び/又は粉砕部ハ
    ウジング径を、粉砕部ハウジング径が粉砕テーブル径の
    略1.2倍に設定された従来のミルより拡げることによ
    り、 前記スロートの上部を通過する空気の流速を、粉砕部ハ
    ウジング径が粉砕テーブル径の略1.2〜1.3倍に設
    定された従来のスロート上部を通過す空気流速の40〜
    70%の範囲にしたことを特徴とする竪型ローラミル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106890705A (zh) * 2017-04-18 2017-06-27 长春发电设备总厂 一种中速磨煤机

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