JP2000284224A - 立体画像表示システム - Google Patents

立体画像表示システム

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JP2000284224A
JP2000284224A JP11090227A JP9022799A JP2000284224A JP 2000284224 A JP2000284224 A JP 2000284224A JP 11090227 A JP11090227 A JP 11090227A JP 9022799 A JP9022799 A JP 9022799A JP 2000284224 A JP2000284224 A JP 2000284224A
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JP
Japan
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liquid crystal
eye
crystal cell
image display
voltage
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Hitoshi Kuma
均 熊
Koyo Yuasa
公洋 湯浅
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 立体表示画像の視認性の向上。 【解決手段】 左眼用及び右眼用液晶シャッターを、負
電圧印加時に液晶分子が第一方向1に配向し、正電圧印
加時に第二方向2に配向し、かつ、電圧非印加時に第一
方向と第二方向との中間の第三方向3に配向する三状態
間でスイッチングさせることにより、フレーム期間毎に
交互に表示される左眼用及び右眼用画像に同期して交互
に遮光状態とするとともに、フレームごとに同時遮光期
間を設け、かつ、印加電圧の時間平均値が実質的にゼロ
となるように駆動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに視差が与え
られた左眼用画像と右眼用画像とを時分割により交互に
表示し、左眼用画像を左眼で、右眼用画像を右眼でそれ
ぞれ選択的に視認させることにより、擬似的に立体画像
を表示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】パソコンを中心とした情報端末の発達
や、インネットに代表される情報ネットワークの発達に
より、近年、個人が扱う情報量は飛躍的に増大してい
る。特に、画像情報については、その圧縮技術や転送技
術の向上により個人が扱える情報量が増えるに従い、そ
の内容をより精密でリアルに表現できる表示装置を望む
声が高まっている。
【0003】これらの要望のうち、画像情報をより精密
に表現する要望に対しては、画面を高精細化するため
に、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネッ
センス素子(EL)、電子線管(CRT)及びプラズマ
ディスプレイパネル(PDP)等の各種表示素子におい
て、精力的に改良が検討されている。
【0004】一方、画像情報をよりリアルに表現する要
望に対しては、画像を立体表示化することが考えられ
る。立体画像表示に対する潜在的要求は、例えば、工業
用、バーチャルモールなどの商用、あるいは、ゲームな
どのアミューズメント用として強いものがある。
【0005】しかし、例えば液晶光シャッター方式で立
体画像表示を実現しようとすると、光シャッターに用い
る液晶セルのサイズの限界から、どうしても観察者の眼
鏡にシャッター機能を持たせたものにならざるを得な
い。その上、立体画像の十分な視認性を実現することは
未だ困難であり、低い視認性による違和感のため、立体
画像表示は十分に普及しているとは言い難い状況であ
る。
【0006】従来の立体画像表示システムの一例が、文
献1:「特開昭61−227498号公報」に「立体テ
レビジョン」として開示されている。この文献に開示の
技術によれば、立体視用の眼鏡の左眼及び右眼に設けた
光シャッターを、二枚のねじれネマチック型液晶セルに
より構成している。
【0007】そして、この液晶セルに、画像の切替えに
同期させた交流電圧を供給しすることにより、テレビ画
面上に表示される被写体の左像及び右像のフィールド毎
もしくはフィールド毎の切替え周期に同期させて、左右
の光シャッターを交互に開閉させている。その結果、こ
の眼鏡を装着した観察者は、被写体の画像を立体的に認
識することができる。
【0008】また、従来の立体画像表示システムの他の
一例が、文献2:「特開平8−327961号公報」に
「立体映像表示装置」として開示されている。この文献
に開示の技術によれば、装置をディスプレイの前面に偏
光板を設け、シャッター眼鏡を、右眼用領域と左眼用領
域を有する一枚の液晶セルと、右眼用偏光板及び左眼用
偏光板とから構成している。そして、このような構成に
より、シャッター眼鏡の構造をより簡単とし、さらに、
液晶セルを駆動する系統を一系統とすることができる。
このため、この技術によれば、装置のコストダウンを図
ることができる。
【0009】ところで、上記の文献1に開示の技術にお
いては、シャッターとして捻れネマチック型液晶セルを
使用しているので応答が遅く、そのため表示がちらつい
たり、左右画像が2重映りしてしまうという問題点があ
った。
【0010】また、上記の文献2に開示の技術において
は、ディスプレイがCRTのように長い残光を有する場
合、左(右)眼用シャッターが透過状態の際に左(右)
眼用画像とともに右(左)眼用画像の残光も左(右)眼
に取り込まれてしまう。このため、実質的なコントラス
ト低下を招き、左右画像の2重映りが生じてしまうとい
う問題点があった。
【0011】そこで、本発明に係る発明者は、特願平1
0−17218において、高速応答可能な液晶、例えば
スメクチッック液晶を用い、かつ、画像表示装置の残光
による二重映りを防止するための解決策として、液晶と
して高速応答可能なスメクチック液晶を用い、左眼用シ
ャッターと右眼用シャッターとを同時に遮光状態とする
同時遮光期間を設ける技術を提案している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した同時遮光期間
を設ける技術は、視認される残光量を低減することがで
きることから、残像によるちらつきを抑制することがで
きる点で優れていた。しかしながら、高速応答可能なス
メクチック液晶として例えばカイラルスメクチックC相
を有し、2状態間をスイッチングする液晶を用いた場
合、印加電圧の極性を反転させることにより液晶シャッ
ターの透過・遮光状態を制御している。このため、左
眼、右眼で同時遮光期間を設けると、液晶セルに対して
正負非対称な電圧が印加されることになる。
【0013】このため、液晶セルに印加される電圧の時
間平均値をとると、正負どちらかに偏っているため、後
述の比較例で説明するように、液晶セルの経時劣化が生
じ易く、その結果、視認性が低下する事態が生じるおそ
れがあるため、改良の余地があった。
【0014】また、立体画像を視認する観察者の左眼及
び右眼には、それぞれ、一フレーム期間おきに画像が視
認される。このため、フレーム期間が長いと、画像がち
らついて視認されることがある。これに対して、フレー
ム期間を短くすることが望まれる。
【0015】しかし、従来の液晶セルにおいては、印加
電圧の極性を反転させて、液晶分子の配向方向を二状態
間でスイッチングさせていた。このため、液晶セルの応
答特性により、左右画像を切替えるフレーム切替周波数
の向上が事実上の制約を受けていた。
【0016】本発明は、上記の事情にかんがみてなされ
たものであり、立体画像表示の視認性を向上させた立体
画像表示システムの提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、本発明の請求項1に係る立体画像表示システムによ
れば、左眼用画像と右眼用画像とを時分割によりフレー
ム期間毎に交互に表示する画像表示装置と、左眼用液晶
シャッター及び右眼用液晶シャッターにより構成された
液晶シャッター眼鏡機構と、左眼用液晶シャッター及び
右眼用液晶シャッターに駆動電圧を印加する駆動部とを
備え、フレーム期間毎に左眼用液晶シャッターと右眼用
液晶シャッターとを交互に遮光状態とすることにより、
左眼用画像を左眼で、右眼用画像を右眼でそれぞれ選択
的に視認させる立体画像表示システムであって、左眼用
及び右眼用液晶シャッターを、スメクチック液晶の液晶
セルにより構成し、液晶セルは、負電圧印加時の液晶分
子の配向方向を第一方向とし、正電圧印加時の液晶分子
の配向方向を第二方向とし、電圧非印加時の液晶分子の
配向方向を実質的に前記第一方向と第二方向との中間方
向とする構成としてある。
【0018】このように、本発明の立体画像表示システ
ムによれば、高速応答可能なスメクチック液晶であっ
て、さらに、印加電圧によって、液晶分子の配向方向を
三方向、すなわち、三状態のいずれかに選択的に保持さ
せることができる液晶セルを用いている。このため、液
晶シャッターとして、液晶セルの三状態を利用すること
ができるので、電圧の印加と非印加とにより、液晶シャ
ッターの開閉を制御することができる。
【0019】したがって、本発明によれば、極性反転に
よるシャッター開閉に比べてより高速応答が可能とな
る。その結果、フレーム周波数の向上を図ることによ
り、表示のちらつきや二重の発生を抑制して視認性の向
上を図ることができる。なお、液晶分子の配向方向の中
間方向は、実質的に、第一方向と第二方向との等角二等
分線の方向となることが望ましい。
【0020】また、本発明の立体画像表示システムにお
いて、好ましくは、左眼用及び右眼用液晶シャッター
は、液晶セルの入射側に、中間方向と平行又は直交する
吸収軸を有する偏光子を設け、当該液晶セルの出射側
に、偏光子に対して直交ニコルとなる吸収軸を有する検
光子を設けることが望ましい。このような構成とすれ
ば、左眼用及び右眼用液晶シャッターは、液晶分子が第
一方向及び第二方向に配向したときに、透過状態とな
り、一方、液晶分子が中間方向に配向したときに、遮光
状態となる。
【0021】また、本発明の立体画像表示システムにお
いて、好ましくは、左眼用及び右眼用液晶シャッター
は、液晶セルの入射側に、第一方向又は第二方向と平行
又は直交する吸収軸を有する偏光子を設け、当該左眼用
及び右眼用液晶シャッターのうち一方の前記液晶セルの
出射側に、偏光子に対して直交ニコルとなる吸収軸を有
する第一検光子を設け、当該左眼用及び右眼用液晶シャ
ッターのうち他方の前記液晶セルの出射側に、偏光子の
吸収軸の方向と平行な吸収軸を有する第二検光子を設け
た構成としてある。
【0022】このような構成とすれば、左眼用及び右眼
用液晶シャッターは、液晶分子が前記第一方向又は第二
方向に配向したときに、いずれか一方の液晶シャッター
が透過状態となるとともに、他方の液晶シャッターが遮
光状態となり、さらに、液晶分子が前記中間方向に配向
したときに、非透過状態となる。なお、このように、液
晶分子の配向方向に対して、偏光子及び検光子の吸収軸
を配置した場合には、液晶セルのリタデーションによっ
ては、左右の透過スペクトルが異なる場合がある。その
場合には、右眼用又は左眼用のいずれかの検光子の入射
側に位相差板を挿入して、補償を行うと良い。
【0023】さらに、好ましくは、左眼用液晶シャッタ
ーを構成する液晶セルと、右眼用液晶シャッターを構成
する液晶セルとを、一つの液晶セルとすると良い。この
ように、液晶セル共通化すれば、立体画像表示システム
のコストの低減を図ることができる。
【0024】また、本発明の立体画像表示システムにお
いて、好ましくは、駆動部は、液晶セルに印加される電
圧の時間平均値が実質的にゼロとなるように、正電圧と
負電圧とを交互に印加することが望ましい。
【0025】このように時間平均値が実質的にゼロとな
るように駆動電圧を印加すれば、時間平均において直流
成分が除去される。その結果、液晶セルの経時劣化の発
生を抑制することができる。すなわち、液晶層中の不純
物イオンが液晶セル中で徐々に分極を起こすことを抑制
することができる。また、直流電流による液晶駆動用電
極表面が酸化還元反応の発生を抑制することができるの
で、液晶セルの表面抵抗値が増大を抑制することができ
る。その結果、液晶セルのしきい値特性の劣化や、液晶
セルの応答性の劣化による、立体画像障子の2重映り
や、ちらつきの発生を抑制することができる。
【0026】ところで、画像表示装置の残光の時間が短
い場合であっても、液晶セルの応答特性が悪く、液晶シ
ャッターによる左右画像の切替が遅れると、左右の画像
が二重に見え、視認性の低下を招いてしまう。
【0027】そこで、本発明の立体画像表示システムに
おいて、好ましくは、駆動部は、前記フレーム期間の切
替時刻の直前に、左眼用及び右眼用液晶シャッターを切
替えることが望ましい。このように、液晶シャッターの
切替をフレーム期間の切替よりも早いタイミングで行え
ば、液晶の応答後れによる二重映りの発生を抑制す得る
ことができ、その結果、視認性の向上を図ることができ
る。
【0028】また、画像表示装置の残光の時間が長いに
場合には、直前のフレーム期間での発光による残光は、
次のフレーム期間に入っても残ることになる。その上、
隣接するフレーム期間での表示画像どうしは、立体画像
表示のために互いに視差が与えられている。このため、
直前のフレーム期間の残像は、その次のフレーム期間で
の表示画像と一致しない。その結果、残像のために画像
が二重に見えたり、ちらついて見えたりすることがあ
る。
【0029】そこで、本発明の立体画像表示システムに
おいて、好ましくは、左眼用液晶シャッターと右眼用液
晶シャッターとを同時に非透過状態とする同時非透過期
間を、各フレーム期間の一部分に設けることが望まし
い。このように、各フレーム期間の一部分の期間だけ同
時に非透過状態とすれば、残光の一部分を事実上遮光す
ることができる。その結果、視認される残光量を低減す
ることができる。このため、残像による二重映りやちら
つきの発生を抑制することができる。
【0030】特に、本発明においては、三状態間でスイ
ッチングする液晶セルを用いることにより、同時非透過
期間を設けても、正負印加電圧のデューティー比を容易
に一対一とすることができる。その結果、液晶セルに印
加される電圧の時間平均値を実質的にゼロとすることが
できる。このため、液晶セルの経時劣化の発生を抑制
し、視認性の低下を抑制することができる。
【0031】また、本発明の立体画像表示システムの実
施にあたり、好ましくは、液晶セルを電圧非印加時に液
晶分子が中間方向に配向する強誘電性液晶セルとすると
良い。
【0032】強誘電性液晶は、メモリ性を有するため、
通常は印加電圧の極性を反転させることにより、液晶分
子の二つの配向方向(二状態間)をスイッチングして使
用されている。しかし、強誘電性液晶であっても、液晶
セルの厚さに対して極端に螺旋ピッチが短い液晶の場合
には、電圧非印加時に、液晶分子の配向が自然に螺旋構
造に戻るものがある。この螺旋構造に戻ったときの液晶
分子の配向方向の平均は、正負電圧をそれぞれ印加した
ときの配向方向の中間となる。そこで、このような強誘
電性液晶を用いれば、三状態間でスイッチングさせるこ
とができる。
【0033】ここで、図1を参照して、三状態間でスイ
ッチング可能な強誘電性液晶の特性について説明する。
図1の(A)は、液晶シャッターの構成例を示す模式図
であり、図1の(B)は、液晶セルへの印加電圧と透過
率との関係を示すグラフである。
【0034】図1の(A)に示すように、この液晶シャ
ッターは、強誘電性液晶セル(FLC)21を挟んで、
偏光子22と検光子23とを配置した構成を有する。そ
して、偏光子22の吸収軸Aと検光子23の吸収軸Bと
は、直交ニコルとなっている。さらに、この構成例で
は、偏偏光子22の吸収軸Aの方向と、電圧非印加時の
液晶分子の配向方向(第三方向3)とを直交させてい
る。
【0035】そして、液晶セル22に負電圧(−V)を
印加すると、液晶分子は第一方向1に配向する。一方、
液晶セル22に正電圧(+V)を印加すると、液晶分子
は第二方向2に配向する。さらに、電圧非印加時には、
液晶分子は螺旋状に配向し、その平均方向は第三方向3
となる。なお、第三方向3に対する第一方向1及び第二
方向2の角度は、ほぼ液晶材料のチルト角となる。
【0036】そして、図1の(B)に示すように、第一
方向1及び第二方向2に配向した場合には、偏光子22
を透過した直線偏光は、液晶セル21の複屈折効果によ
り例えば楕円偏光となり、その一部分が検光子23を透
過する。このため、正又は負電圧を印加した場合には、
この液晶シャッターは透過状態となる。
【0037】一方、図1の(B)に示すように、第三方
向3に配向した場合には、偏光子22を透過した直線偏
光は、その偏光方向のまま液晶セル21を透過するの
で、検光子23で吸収される。このため、電圧非印加時
には、この液晶シャッターは、遮光状態となる。
【0038】また、通常のセル厚では二状態スイッチン
グ(SSFLC)となる強誘電性液晶であっても、その
スイッチングの閾値特性を変化させることにより、三状
態間でスイッチングさせることができる。例えば、液晶
中に、印加電圧に対して応答性が悪い高分子液晶を少量
添加し、その配向方向を実質的に固定すると良い。この
ようにすれば、この高分子液晶の配向方向に多くの液晶
分子が拘束される傾向があるため、液晶セルを三状態間
でのスイッチングさせることが可能となる。この場合、
応答性が悪い高分子液晶は、後から液晶中に添加しても
良いし、予めモノマー状態で添加しておいて、配向後に
重合させても良い。
【0039】ここで、図1の(C)高分子液晶を添加し
た液晶セルを用いて、図1の(A)に示す格子絵の液晶
シャッターを構成したときの、三状態間でスイッチング
可能な強誘電性液晶の特性について説明する。図1の
(C)は、液晶セルへの印加電圧と透過率との関係を示
すグラフである。
【0040】図1の(C)に示すように、第一方向1及
び第二方向2に配向した場合には、偏光子22を透過し
た直線偏光は、液晶セル21の複屈折効果により例えば
楕円偏光となり、その一部分が検光子23を透過する。
このため、正又は負電圧を印加した場合には、この液晶
シャッターは透過状態となる。
【0041】一方、図1の(C)に示すように、第三方
向3に配向した場合には、偏光子22を透過した直線偏
光は、その偏光方向のまま液晶セル21を透過するの
で、検光子23で吸収される。このため、電圧非印加時
には、この液晶シャッターは、遮光状態となる。
【0042】なお、この場合には、液晶分子の配向方向
に付いて印加電圧の閾値が明確ではなく、液晶分子の配
向方向は印加電圧に応じて連続的に変化する。その結
果、図1の(C)に示すように、光透過率も印加電圧に
応じて連続的に緩やかに変化している。
【0043】また、本発明の立体画像表示システムの実
施にあたり、好ましくは、液晶セルを、反強誘電性液晶
セルとすると良い。反強誘電性液晶は、印加電圧がゼロ
の場合、液晶分子が隣接するスメクチック層間で交互に
逆向きに傾いた構造になると考えられている。その結
果、この状態での分子配向方向の平均は、正負電圧印加
時の配向方向の中間と考えることができる。したがっ
て、反強誘電性液晶セルは、三状態間でスイッチングさ
せて使用することができる。
【0044】また、本発明の立体画像表示システムの実
施にあたり、好ましくは、液晶セルを、電界誘起チルト
を示すカイラルスメクチックA液晶セル(SmA*液晶
セル)とすると良い。光学活性物質を含む液晶材料の場
合、スメクチックA相を示す温度でも、電圧を印加した
ときに、液晶分子が傾いて配向する現象が「エレクトロ
クリニック効果」として知られている。この配向方向は
印加電圧の符号に依存し、傾きの大きさは印加電圧の大
きさにほぼ比例する。したがって、SmA*液晶セルも
3状態間でスイッチング可能なセルとして使用すること
ができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。 [第一実施形態]まず、図2を参照して、立体画像表示
システムの第一実施形態について説明する。図2は、第
一実施形態の立体画像表示システムの構成の概要を説明
するための模式図である。図2に示すように、第一実施
形態の立体画像表示システムは、画像表示装置10、眼
鏡機構20及び駆動部30により構成されている。
【0046】(画像表示装置)画像表示装置10として
は、例えば、CRT、LCD、PDP、EL、LD、プ
ロジェクターなど任意好適なものを用いることができ
る。そして、画像表示装置10は、左眼用画像と右眼用
画像とを時分割によりフレーム期間毎に交互に表示す
る。
【0047】なお、画像表示装置10は、左右画像を交
互に表示するので、画面書き換えが高速なものが望まし
い。また、CRTやPDPは、1〜2ms以上の比較的
長い残光特性を有する。一方、LCD、EL及びLED
は、1ms以下の短い残光特性を有する。本発明によれ
ば、使用する画像表示装置の有する残光特性の長短に関
わらず同様な高コントラスト画像を楽しむことができ
る。
【0048】(眼鏡機構)また、眼鏡機構20は、左眼
用液晶シャッター20Lと右眼用液晶シャッター20R
とにより構成されている。
【0049】ここで、図3を参照して、第一実施形態の
立体画像システムにおける眼鏡機構20についてより詳
細に説明する。図3は、第一実施形態の立体画像表示シ
ステムにおける眼鏡機構20の構成を説明するための模
式図である。図3に示すように、この眼鏡機構20にお
いては、左眼用液晶シャッター20L及び右眼用液晶シ
ャッター20Rは、右眼用及び左眼用の液晶セル21L
及び21Rを、偏光子22及び検光子23で挟持した構
成としてある。
【0050】なお、第一実施形態では、偏光子22及び
検光子23を、左右の偏光軸を一致させて、左眼用と右
眼用とで共通した一枚の構成としているが、この発明で
は、偏光子及び検光子は、それぞれ個別に設けても良
い。
【0051】液晶セル21L及び21Rは、液晶セル
は、ITOなどの透明電極の付いた二枚の透明基板の間
に液晶層を挟持した構成を有する。これら透明電極基板
のうち下側基板は、リード線を介して接地(Gnd)さ
れている。一方、上側基板は、リード線を介して駆動部
30に接続されている。
【0052】また、基板の材質としては、ガラス、プラ
スチックなど通常液晶用として用いられているものを使
用することができる。プラスチックであれば、光学異方
性の小さいポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン
などが好適に用いられる。さらに、透明電極表面には、
上下基板間の短絡防止のための絶縁膜や液晶配向のため
の配向膜を設けても良い。
【0053】そして、この液晶セルは、反強誘電性液晶
セルにより構成されている。この液晶セルにおいては、
負電圧印加時に液晶分子が、図3に示す第一方向1に配
向する。また、正電圧印加時に液晶分子が、図3に示す
第二方向2に配向する。そして、電圧非印加時に液晶分
子の平均の配向方向は、図3に示すように、第一方向と
第二方向との中間方向(第三方向3)となる。なお、第
三方向3に対する第一方向1及び第二方向3の角度は、
例えば22.5°となる。
【0054】また、三状態間スイッチング可能な液晶セ
ルとして、電圧非印加時に液晶分子が中間方向に配向す
る強誘電性液晶セルを用いると良い。さらに、三状態間
スイッチング可能な強誘電性液晶セルとして、例えば、
下記の式(1)に示す液晶分子中に、印加電圧に対して
応答性が悪い式(2)に示す高分子液晶を少量添加し、
その配向方向を実質的に固定すると良い。このようにす
れば、この高分子液晶の配向方向に多くの液晶分子が拘
束される傾向があるため、液晶セルを三状態間でのスイ
ッチングさせることが可能となる。この他に、例えば下
記の化学式に示す分子構造を有するものを用いても良
い。
【0055】
【化1】
【0056】また、実施形態では、三状態間スイッチン
グ可能な反強誘電性液晶セルを構成する反強誘電性液晶
分子として、例えば、下記の化学式に示す分子構造を有
するものを用いても良い。
【0057】
【化2】
【0058】また、三状態間スイッチング可能な液晶セ
ルとして、電界誘起チルトを示すカイラルスメクチック
A液晶セル(SmA*液晶セル)を用いても良い。
【0059】また、偏光子22及び検光子23は、例え
ば、偏光軸以外の全可視光領域の光を吸収するニュート
ラル偏光板又は膜とすると良い。また例えば、偏光板を
要素や二色性色素を含有配向させたポリビニルアルコー
ル(PVA)膜をトリアセチルセルロース(TAC)フ
ィルムやポリエステルフィルムなどの透明フィルムで支
持して構成しても良い。
【0060】そして、偏光子22は、その吸収軸が第三
方向3と直交するようにして、液晶セル21L及び21
Rの入射側に設けられている。また、検光子23は、そ
の吸収軸が偏光子22の吸収軸に対して直交ニコルとな
るようにして、液晶セル21L及び21Rの出射側に設
けられている。
【0061】このように偏光子22及び検光子23を配
置すれば、左眼用及び右眼用液晶シャッター20L及び
20Rは、いずれも負電圧(−V)を印加して液晶セル
21L又は21Rの液晶分子を第一方向1に配向させた
場合に、透過状態(ON)となる。また、正電圧(+
V)を印加して、第二方向2に配向させた場合にも、透
過状態(ON)となる。
【0062】そして、電圧非印加の場合に、液晶分子が
第三方向3に実質的に配向して、遮光状態(OFF)と
なる。この印加電圧と透過特性との関係を下記の表1に
まとめて示す。
【0063】
【表1】
【0064】第一方向1又は第二方向2に配向させる場
合の、正負の印加電圧Vの絶対値の値は、使用する液晶
材料のしきい値特性やセル厚によって異なるが、通常1
0V〜50Vの範囲とすると良い。
【0065】なお、偏光子22の吸収軸の方向は、任意
方向に設定可能であるが、第三方向3と直交させて設け
れば、後述するように液晶セルの駆動波形を簡略化する
ことができる。また、検光子23の吸収軸も任意の方向
に設定可能であるが、偏光子22に対して直交ニコルと
なるよう配置するれば、コントラスト比を最大にするこ
とができる。
【0066】また、図3では、構成の理解を容易にする
ため偏光子22及び検光子23を液晶セル21L及び2
1Rから離間させて示したが、実際には、これらを積層
して一体化してある。また、偏光子22及び検光子23
を液晶セル21L及び21Rに密着させる場合には、偏
光子22及び検光子23の、液晶セル21L及び21R
と密着させる面に、アクリル系樹脂等の高分子からなる
粘着材を数μm〜数十μmの厚さで塗布しておくと良
い。
【0067】(駆動部)また、駆動部30は、左眼用液
晶シャッター20L及び右眼用液晶シャッターに駆動電
圧を印加し、この印加電圧によって、左右の液晶シャッ
ターの開閉を独立に制御する。そして、駆動部30は、
フレーム期間毎に左眼用液晶シャッターと右眼用液晶シ
ャッターとを交互に遮光状態とすることにより、左眼用
画像を左眼で、右眼用画像を右眼でそれぞれ選択的に視
認させる。なお、駆動部30は、眼鏡機構20や画像表
示装置10と独立に設けても良いし、それらに内蔵させ
て良い。
【0068】駆動部30は、画像表示装置の画像切り替
えに同期して、左眼用、右眼用が交互に遮光・透過状態
を繰り返すよう、液晶セル21L及び21Rに電圧波形
を供給する。電圧波形としては、例えば、印加電圧の時
間平均値が実質的にゼロであることが、液晶材料及び駆
動電極の耐久性の観点で好ましい。また、例えば、左眼
用、右眼用が同時に遮光状態となる同時遮光期間を設け
るような電圧波形を供給することが、左右画像の2重映
りを低減する観点で好ましい。
【0069】(第一動作例)次に、図4を参照して、第
一実施形態の立体画像表示システムの第一動作例とし
て、画像表示装置10の残光時間が短い場合に好適な動
作例について説明する。残光時間が短い画像表示装置1
0としては、例えば、LCDやELが挙げられる。
【0070】図4は、第一動作例を説明するためのタイ
ミングチャートである。図4の曲線I及びIIに示すよう
に、駆動部30は、各液晶セルに印加される電圧の時間
平均値がそれぞれ実質的にゼロとなるように、正電圧
(+V)と負電圧(−V)とを交互に印加する。
【0071】すなわち、第一動作例では、左画像フレー
ムL及び右画像フレームRの発光時間Tfとそれぞれ同
じ長さ時間ずつ、正電圧(+V)を印加し、続いて、電
圧非印加(0)状態とし、次に負電圧(−V)を印加
し、続いて電圧非印加(0)状態とするサイクルの電圧
波形を印加する。このように時間平均値が実質的にゼロ
となるように駆動電圧を印加すれば、時間平均において
直流成分が除去される。その結果、後述の比較例で説明
するような液晶セルの経時劣化の発生を抑制することが
できる。
【0072】そして、この動作例では、左眼用液晶シャ
ッター20Lに対し、右眼用液晶シャッター20Rに
は、時間Tfだけ位相をずらした波形を印加する。これ
により、図4の曲線III及びIVに示すように、左右の液
晶シャッターは交互にON、OFFを繰り返す。
【0073】さらに、第一動作例では、駆動部30は、
フレーム期間の切替時刻の直前に、左眼用及び右眼用液
晶シャッターを切替える。すなわち、使用する液晶セル
の応答時間に合せ、画像表示装置の発光タイミングより
Tdだけ速いタイミングで駆動波形を印加する。
【0074】このように、Tdだけ早めることにより、
画像表示装置の残光の時間が短い場合であっても、応答
後れによる二重映りの発生を抑制することができ、その
結果、視認性の向上を図ることができる。なお、Tdの
時間が短いほど液晶シャッターの透過光量が多くなり、
眼鏡を介して画像表示装置を観察したときに明るく感じ
る。そのため、液晶セルには、例えば、応答時間の速い
反強誘電性液晶を用いることが望ましい。
【0075】(第二動作例)次に、図5を参照して、第
一実施形態の立体画像表示システムの第二動作例とし
て、画像表示装置10の残光時間が長い場合に好適な動
作例について説明する。残光時間が長い画像表示装置1
0としては、例えば、CRTやPDPが挙げられる。
【0076】図5は、第二動作例を説明するためのタイ
ミングチャートである。図5の曲線I及びIIに示すよう
に、駆動部30は、第一動作例と同様に、各液晶セルに
印加される電圧の時間平均値がそれぞれ実質的にゼロと
なるように、正電圧(+V)と負電圧(−V)とを交互
に印加する。
【0077】そして、第二動作例においても、第一動作
例と同様に、左眼用液晶シャッター20Lに対し、右眼
用液晶シャッター20Rには、時間Tfだけ位相をずら
した波形を印加する。これにより、図5の曲線III及びI
Vに示すように、左右の液晶シャッターは交互にON、
OFFを繰り返す。
【0078】さらに、第二動作例では、駆動部30は、
左眼用液晶シャッター20Lと右眼用液晶シャッター2
0Rとを同時に非透過状態(すなわち、第一実施形態に
おいては同時遮光状態)とする同時非透過期間(同時遮
光期間)を、各フレーム期間の一部分に設けている。す
なわち、各フレーム期間のうちの最後の時間Tdから最
初の時間Tzにわたり、同時遮光期間としている。な
お、時間Tzは輝度低下が視感上問題ないならないよう
調整すると良い。
【0079】このように同時遮光時間を設けたことによ
り、Tzの期間の残光部分を遮光することができる。ま
た、時間Tdも同時遮光期間とすることにより、第一動
作例と同様に、液晶応答れの影響を回避することができ
る。したがって、第二動作例では、残像による二重映り
やちらつきの発生を抑制することができる。
【0080】また、第二動作例においても、三状態間で
スイッチングする液晶セルを用いることにより、同時非
透過期間を設けても、正負印加電圧のデューティー比を
容易に一対一とすることができる。その結果、液晶セル
に印加される電圧の時間平均値を実質的にゼロとするこ
とができる。このため、液晶セルの経時劣化の発生を抑
制し、視認性の低下を抑制することができる。
【0081】(第三動作例)次に、図6を参照して、第
一実施形態の立体画像表示システムの第三動作例につい
て説明する。
【0082】図6は、第三動作例を説明するためのタイ
ミングチャートである。図6の曲線I〜IVに示すよう
に、第三動作例では、駆動部30は、同時遮光期間Tz
を、時間Tdと分離して、フレーム期間の中央に設けて
いる点を除いては、上述の第二動作例と同様に駆動す
る。そして、第三動作例においても、残像による二重映
りやちらつきの発生を抑制することにより、視認性の向
上を図ることができる。
【0083】[第二実施形態]次に、図7を参照して、
立体画像表示システムの第二実施形態について説明す
る。なお、第二実施形態の立体画像表示システムにおい
ては、眼鏡機構20以外の構成は、上述した第一実施形
態の構成と同じであるので、その詳細な説明を省略す
る。
【0084】図7は、第二実施形態の立体画像表示シス
テムにおける眼鏡機構20の構成を説明するための模式
図である。図7に示すように、この眼鏡機構20におい
ては、左眼用液晶シャッター20L及び右眼用液晶シャ
ッター20Rは、左右共通の一つの液晶セル24を、左
右共通の偏光子25と、左眼用及び右眼用の検光子26
L及び26Rで挟持した構成としてある。このように、
液晶セルを共通化することによりコストダウンが図るこ
とができるだけでなく、駆動部30から印加する電圧の
波形を左右共通化して一つの電圧波形とすることができ
る。その結果、駆動制御が容易となる。
【0085】なお、第二実施形態では、液晶セル24及
び偏光子25を、左眼用と右眼用とで共通した一枚の構
成としているが、この発明では、液晶セル及び偏光子
は、それぞれ個別に設けても良い。
【0086】そして、偏光子25は、その吸収軸が第一
方向と平行となるようにして、液晶セル24の入射側に
設けられている。また、右眼用検光子26Rは、その吸
収軸が偏光子25の吸収軸に対して直交ニコルとなるよ
うにして、液晶セル24の出射側に設けられている。一
方、左眼用検光子26Lは、その吸収軸が偏光子25の
吸収軸と平行となるようにして、液晶セル24の出射側
に設けられている。
【0087】また、第二実施形態では、検光子26L及
び26Rの偏光軸が互いに異なる。その結果、液晶セル
のリターデーションによっては、左右の透過スペクトル
が異なる場合がある。このため、第二実施形態では、左
眼用の検光子23Lの液晶セル24側に、液晶セル24
と同一のリターデーションを有する位相差フィルム(位
相差板)27が、その光学軸を液晶分子方向2に対して
直交するように貼合されている。これにより左右眼のコ
ントラスト比、透過光の色相を同程度に補正することが
できる。
【0088】そして、このように偏光子22及び検光子
23を配置すれば、液晶セル24に負電圧(−V)を印
加して液晶セル24の液晶分子を第一方向1に配向させ
た場合に、左目用液晶シャッター20Lが透過状態(O
N)となるとともに、右眼用液晶シャッター20Rが遮
光状態(OFF)となる。
【0089】また、正電圧(+V)を印加して、液晶分
子を第二方向2に配向させた場合には、右目用液晶シャ
ッター20Rが遮光状態(OFF)となるとともに、左
眼用液晶シャッター20Lが透過状態(ON)となる。
【0090】そして、電圧非印加の場合に、液晶分子が
第三方向3に実質的に配向すると、左右液晶シャッター
20L及び20Rは、ともに非透過状態となる。ただ
し、第二実施形態における非透過状態とは、透過状態に
おける透過率と、遮光状態における透過率との中間の透
過率を示す中間状態をいう。この印加電圧と透過特性と
の関係を下記の表2にまとめて示す。
【0091】
【表2】
【0092】(第一動作例)次に、図8を参照して、第
二実施形態の立体画像表示システムの第一動作例とし
て、画像表示装置10の残光時間が短い場合に好適な動
作例について説明する。
【0093】図8は、第二動作例を説明するためのタイ
ミングチャートである。図8の曲線Iに示すように、駆
動部30は、各液晶セルに印加される電圧の時間平均値
がそれぞれ実質的にゼロとなるように、正電圧(+V)
と負電圧(−V)とを交互に印加する。
【0094】さらに、第一動作例では、駆動部30は、
フレーム期間の切替時刻の直前に、左眼用及び右眼用液
晶シャッターを切替える。すなわち、使用する液晶セル
の応答時間に合せ、画像表示装置の発光タイミングより
Tdだけ速いタイミングで駆動波形を印加する。このよ
うに、Tdだけ早めることにより、画像表示装置の残光
の時間が短い場合であっても、応答後れによる二重映り
の発生を抑制することができ、その結果、視認性の向上
を図ることができる。
【0095】(第二動作例)次に、図9を参照して、第
二実施形態の立体画像表示システムの第二動作例とし
て、画像表示装置10の残光時間が長い場合に好適な動
作例について説明する。
【0096】図9は、第二動作例を説明するためのタイ
ミングチャートである。図9の曲線I及びIIに示すよう
に、駆動部30は、第一動作例と同様に、各液晶セルに
印加される電圧の時間平均値がそれぞれ実質的にゼロと
なるように、正電圧(+V)と負電圧(−V)とを交互
に印加する。
【0097】さらに、第二動作例では、駆動部30は、
左眼用液晶シャッター20Lと右眼用液晶シャッター2
0Rとを同時に非透過状態(すなわち、第二実施形態に
おいては中間状態)とする同時非透過期間を、各フレー
ム期間の一部分に設けている。すなわち、各フレーム期
間のうちの最後の時間Tdから最初の時間Tzにわた
り、同時非透過期間としている。なお、時間Tzは輝度
低下が視感上問題ないならないよう調整すると良い。
【0098】このように同時非透過期間を設けたことに
より、Tzの期間の残光部分を実質的に遮光することが
できる。また、時間Tdも同時非透過期間とすることに
より、第一動作例と同様に、液晶応答れの影響も回避す
ることができる。したがって、第二動作例では、残像に
よる二重映りやちらつきの発生を抑制することができ
る。
【0099】また、第二動作例においては、三状態間で
スイッチングする液晶セルを用いることにより、電圧非
印加として液晶分子を実質的に第三方向3に配向させ
て、同時非透過期間を設けている。このため、同時非透
過期間時の正負印加電圧のデューティー比を容易に一対
一とすることができる。その結果、液晶セルに印加され
る電圧の時間平均値を実質的にゼロとすることができ
る。このため、液晶セルの経時劣化の発生を抑制し、視
認性の低下を抑制することができる。
【0100】[比較例]次に、図10を参照して、液晶
セルを、2状態間スイッチングを行う強誘電性液晶セル
28により構成した比較例について説明する。図10
は、比較例の立体画像表示システムの眼鏡機構の構成を
説明するための模式図である。
【0101】この液晶セルは、二状態間スイッチングを
行う強誘電性液晶セル28であって、負電圧印加時に液
晶分子が第一方向1に配向し、正電圧印加時に液晶分子
が第三方向3に配向する。そして、この強誘電性液晶セ
ル28は、メモリ性を有するため、電圧非印加時には、
直前の電圧印加時の配向方向のままとなる。
【0102】そして、比較例の眼鏡機構を構成する左眼
用及び右眼用液晶シャッターは、液晶セル28を、互い
に直交ニコル状態の偏光子22と検光子23とで挟持し
て構成されている。さらに、偏光子22は、その吸収軸
が液晶セル28の第三方向3と直交するように配置され
ている。
【0103】このように偏光子22及び検光子23を配
置すれば、左眼用及び右眼用液晶シャッター20L及び
20Rは、いずれも負電圧(−V)を印加して液晶セル
28L又は28Rの液晶分子を第一方向1に配向させた
場合に、透過状態(ON)となる。また、正電圧(+
V)を印加して、第三方向3に配向させた場合に、遮光
状態(OFF)となる。この印加電圧と透過特性との関
係を下記の表3にまとめて示す。
【0104】
【表3】
【0105】次に、図11を参照して、比較例における
動作例について説明する。図11は、第二動作例を説明
するためのタイミングチャートである。図11の曲線I
及びIIに示すように、正電圧(+V)と負電圧(−V)
とを交互に印加する。その上、左眼用液晶シャッター2
0Lに対し、右眼用液晶シャッター20Rには、位相を
ずらした波形を印加する。これにより、図11の曲線II
I及びIVに示すように、左右の液晶シャッターは交互に
ON、OFFを繰り返す。
【0106】さらに、左眼用液晶シャッター20Lと右
眼用液晶シャッター20Rとを同時に遮光状態とする同
時非透過期間を、各フレーム期間の一部分に設けてい
る。すなわち、各フレーム期間のうちの最後の時間Td
から最初の時間Tzにわたり、同時遮光期間としてい
る。
【0107】ところが、比較例では、二状態間スイッチ
ングの液晶セルを用いているため、同時遮光期間を設け
た場合、液晶セルに印加される電圧波形は−Vの印加時
間よりも+Vの印加時間が長くなり、非対称となる。
【0108】その結果、液晶層中の不純物イオンが液晶
セル中で徐々に分極を起こし、駆動電圧に対しバイアス
が加わった状態となる。そのため、経時的にセルのしき
い値特性が変化し、所望の応答特性が得られなくなる。
また、時間平均で見ると、液晶セルには直流電圧が印加
されていることと等価となる。液晶層は有限な抵抗値を
持っているため微少ながら電流が流れ、その電流により
液晶駆動用電極表面が酸化還元反応を受け、その結果表
面抵抗値が増大する。
【0109】ここで、図12を参照して、比較例の液晶
シャッターを長時間駆動した後の特性の劣化について説
明する。図12は、長時間駆動後の動作特性を説明する
ためのタイミングチャートである。
【0110】このシステムを連続駆動すると、図12の
曲線I及びIIに示すように、液晶層中の不純物イオンが
液晶層内で分極を起こすなどの原因により−kVのオフ
セット電圧が常時印加された状態となり、徐々に透過光
の立ち上がり時間と立ち下がり時間に差が生じる。その
結果、図12の曲線III及びIVに示すように、透過光が
ONからOFFに変化する時間が長くなり、実質的な同
時遮光期間が短くなり、左右の画像が2重映りしやすく
なるという問題が生じる。
【0111】なお、kの値は液晶層中の不純物イオン
量、連続駆動の継続時間にもよるが、通常は0.1程度
である。これは駆動部とは別に第二の直流電源を準備
し、液晶セルにオフセット電圧を印加し、立ち上がり時
間と立ち下がり時間が対称になる電圧を求めることによ
り容易に求めることができる。
【0112】また、比較例のシステムを連続駆動する
と、常に直流電圧が印加された状態となり、液晶駆動電
極の抵抗値が徐々に上昇し、液晶の応答時間が長くな
る。液晶中や電極絶縁膜中の有機不純物量や電極の初期
状態にもよるが、1000時間連続駆動で約2倍の抵抗
値となる。
【0113】従って、液晶セルの応答性が経時的に劣化
すると、二重映りが生じたり、画面がちらつくなどの問
題が起こりやすくなり、視認性の低下を招く。なお、こ
れらの経時劣化の問題を、正負の印加電圧期間を非対称
としたまま解決するためには、例えば、液晶材料の精製
などが必要となり、高コスト化を招いてしまう。
【0114】上述した実施の形態においては、本発明を
特定の条件で構成した例について説明したが、本発明
は、種々の変更を行うことができる。例えば、上述した
実施の形態においては、液晶セルの入射側に偏光子を密
着させた例について説明したが、本発明では、例えば、
偏光子を画像表示装置の画面上に設けて良い。
【0115】また、上述した実施形態では、液晶シャッ
ターの構成要素として検光子を設けた例について説明し
たが、この発明では、検光子は必ずしも必要ではない。
例えば、液晶セルに二色性色素を添加して、ゲストホス
ト型の液晶シャッターとした場合には、検光子は不要で
ある。
【0116】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、高速応答可能なスメクチック液晶セルのうち、
印加電圧により三状態間スイッチングできる液晶セルを
使用する。その結果、フレーム周波数を上げて、ちらつ
き感を低減して視認性の向上を図ることができる。
【0117】さらに、左右両眼を同時に遮光状態とする
同時遮光期間を設けることにより、画像表示装置の残光
による実質的なコントラスト低下を低減できる。また、
同時遮光期間を設ける際に、液晶セルへの印加電圧の時
間平均値を実質的にゼロとすることが出来るため、液晶
材料や液晶駆動用電極の経時劣化を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、3状態液晶セルを用いた液晶シャッ
ターの構成を説明するための模式図であり、(B)は、
強誘電性液晶セルの印加電圧と光透過率との関係を示す
グラフであり、(C)は、反強誘電性液晶セルの印加電
圧と光透過率との関係を示すグラフである。
【図2】本発明の立体画像表示システムの概略構成を説
明するための模式図である。
【図3】第一実施形態の立体画像表示システムにおける
眼鏡機構の構成を説明するための模式図である。
【図4】第一実施形態の立体画像表示システムの第一動
作例を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】第一実施形態の立体画像表示システムの第二動
作例を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】第一実施形態の立体画像表示システムの第三動
作例を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】第二実施形態の立体画像表示システムにおける
眼鏡機構の構成を説明するための模式図である。
【図8】第二実施形態の立体画像表示システムの第一動
作例を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】第二実施形態の立体画像表示システムの第二動
作例を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】比較例の立体画像表示システムの眼鏡機構の
構成を説明するための模式図である。
【図11】比較例の立体画像表示システムの動作を説明
するためのタイミングチャートである。
【図12】比較例の問題点を説明するためのタイミング
チャートである。
【符号の説明】
10 画像表示装置 20 眼鏡機構 20L 左眼用液晶シャッター 20R 右眼用液晶シャッター 21、21L、21R 液晶セル 22、22L、22R 偏光子 23、23L、23R 検光子 24L、24R 液晶セル 25L、25R 偏光子 26L、26R 検光子 27 補償板 28L、28R 液晶セル 30 駆動部 40 光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H059 AA23 AA24 AA26 AA33 2H088 EA07 GA04 GA13 HA06 HA18 JA06 JA17 JA19 JA20 MA01 MA02 MA20 2H091 FA07X FA07Z GA11 HA08 HA12 LA16 LA17 MA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左眼用画像と右眼用画像とを時分割によ
    りフレーム期間毎に交互に表示する画像表示装置と、 左眼用液晶シャッター及び右眼用液晶シャッターにより
    構成された液晶シャッター眼鏡機構と、 前記左眼用液晶シャッター及び右眼用液晶シャッターに
    駆動電圧を印加する駆動部とを備え、 前記フレーム期間毎に左眼用液晶シャッターと右眼用液
    晶シャッターとを交互に遮光状態とすることにより、前
    記左眼用画像を左眼で、前記右眼用画像を右眼でそれぞ
    れ選択的に視認させる立体画像表示システムであって、 前記左眼用及び右眼用液晶シャッターを、スメクチック
    液晶の液晶セルにより構成し、 前記液晶セルは、 負電圧印加時の液晶分子の配向方向を第一方向とし、 正電圧印加時の液晶分子の配向方向を第二方向とし、 電圧非印加時の液晶分子の配向方向を実質的に前記第一
    方向と第二方向との中間方向とすることを特徴とする立
    体画像表示システム。
  2. 【請求項2】 前記左眼用及び右眼用液晶シャッター
    は、 前記液晶セルの入射側に、前記中間方向と平行又は直交
    する吸収軸を有する偏光子を設け、 当該液晶セルの出射側に、前記偏光子に対して直交ニコ
    ルとなる吸収軸を有する検光子を設けることを特徴とす
    る請求項1記載の立体画像表示システム。
  3. 【請求項3】 前記左眼用及び右眼用液晶シャッター
    は、 前記液晶セルの入射側に、前記第一方向又は第二方向と
    平行又は直交する吸収軸を有する偏光子を設け、 当該左眼用及び右眼用液晶シャッターのうち一方の前記
    液晶セルの出射側に、前記偏光子に対して直交ニコルと
    なる吸収軸を有する第一検光子を設け、 当該左眼用及び右眼用液晶シャッターのうち他方の前記
    液晶セルの出射側に、前記偏光子の吸収軸の方向と平行
    な吸収軸を有する第二検光子を設けることを特徴とする
    請求項1記載の立体画像表示システム。
  4. 【請求項4】 前記左眼用液晶シャッターを構成する液
    晶セルと、前記右眼用液晶シャッターを構成する液晶セ
    ルとを、一つの液晶セルとすることを特徴とする請求項
    3のいずれかに記載の立体画像表示システム。
  5. 【請求項5】 前記駆動部は、前記液晶セルに印加され
    る電圧の時間平均値が実質的にゼロとなるように、前記
    正電圧と電圧とを交互に印加することを特徴とする請求
    項1〜4記載の立体画像表示システム。
  6. 【請求項6】 前記駆動部は、前記フレーム期間の切替
    時刻の直前に、前記左眼用及び右眼用液晶シャッターを
    切替えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の立体画像表示システム。
  7. 【請求項7】 前記左眼用液晶シャッターと前記右眼用
    液晶シャッターとを同時に非透過状態とする同時非透過
    期間を、各前記フレーム期間の一部分に設けることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の立体画像表示
    システム。
  8. 【請求項8】 前記液晶セルを電圧非印加時に液晶分子
    が前記中間方向に配向する強誘電性液晶セルとすること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の立体画像
    表示システム。
  9. 【請求項9】 前記液晶セルを、反強誘電性液晶セルと
    したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の
    立体画像表示システム。
  10. 【請求項10】 前記液晶セルを、電界誘起チルトを示
    すカイラルスメクチックA液晶セルとすることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかに記載の立体画像表示シス
    テム。
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